| Oracle Database Gateway for APPCインストレーションおよび構成ガイド 11gリリース1(11.1) for Microsoft Windows E05712-01 |
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この章では、Microsoft Windowsプラットフォーム上でSNAプロトコルを使用するゲートウェイ用にOracleデータベースを構成するために必要な手順の概要を説明します。コミット確認を実装する場合は、その構成方法も示します。
この章では、ゲートウェイ・コンポーネント(オプションのコミット確認を含む)のインストールと構成を検証するために必要な手順についても説明します。含まれる項は、次のとおりです。
SNAを使用するOracle Database Gateway for APPCの構成には、次のコンポーネントでの作業が含まれます。
Oracleデータベース
Microsoft Windowsシステム
ネットワーク
OLTP
この章では、正しくゲートウェイとSNA通信インタフェースを構成するために、システムに固有のパラメータを入力する必要があります。
構成プロセスを完了するために知っておく必要があるインストール・パラメータのワークシートによる一覧は、付録D「構成ワークシート」を参照してください。始める前に、それらの固有パラメータの名前をネットワーク管理者から入手してください。
ゲートウェイのインストール、アップグレードまたは移行の際に、ゲートウェイとOracleデータベースの関係を確立する方法は3つあります。
ゲートウェイとOracleデータベースの場所によっては、一部のゲートウェイ管理ファイルをOracleデータベースのインストール先に転送する必要があることがあります。
使用するゲートウェイの場所とOracleデータベースの場所の組合せに該当する説明に従ってください。
Oracleデータベースとゲートウェイを同一のマシンの同一のORACLE_HOMEにインストールする場合
ファイルを転送する必要はありません。「サーバー構成の統合: ゲートウェイの初回インストール」に進みます。
Oracleデータベースとゲートウェイを別のシステムにインストールする場合
ゲートウェイの%ORACLE_HOME%\dg4appc\adminディレクトリにあるゲートウェイ管理ファイルを見つけます。接尾辞が.sql、.pkhまたは.pkbであるこのディレクトリのすべてのファイルを、OracleデータベースOracleホーム・ディレクトリの、類似した名前を持つディレクトリにコピーする必要があります。
次に、ゲートウェイの%ORACLE_HOME%\dg4appc\demoディレクトリにあるゲートウェイ・デモ・ファイルとサブディレクトリを見つけます。pgavsn.sqlとpgaecho.sqlファイルを、Oracleデータベースの、類似した名前を持つディレクトリにコピーします。
インストールされたOLTPに関係がある他のサブディレクトリとファイルをリモート・ホストにコピーします。たとえば、CICSが唯一のOLTPである場合は、ゲートウェイの%ORACLE_HOME%\dg4appc\demo\CICSファイルを、Oracleデータベースの類似した名前を持つディレクトリにコピーします。
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注意: %ORACLE_HOME%\dg4appc\demoディレクトリからファイルを転送する前に、必要なTIPを生成したことを確認します。TIPも転送する必要があります。
PGAUを使用するTIP生成の詳細は、『Oracle Database Gateway for APPCユーザーズ・ガイド』を参照してください。 |
Oracleデータベースとゲートウェイが同一マシン上の異なるディレクトリにある場合
ゲートウェイのOracleホームを、OracleデータベースのOracleホーム・ディレクトリに変更する必要があります。
たとえば、ゲートウェイのOracleホームが次のように設定されていて、
C:\> echo %ORACLE_HOME% C:\oracle\pga\11.1
サーバーのOracleホームが\oracle\pga\11.1ディレクトリにある場合、次のようにする必要があります。
C:\> SET ORACLE_HOME=C:\oracle\pga\11.1
次のコマンドを使用してディレクトリを作成します。
C:\> cd %ORACLE_HOME% C:\> mkdir dg4appc C:\> mkdir dg4appc\admin
システムで使用できる任意のファイル転送機構を使用して、ゲートウェイのOracleホーム%ORACLE_HOME%\dg4appc\adminディレクトリからOracleデータベースのOracleホーム%ORACLE_HOME%\dg4appc\adminディレクトリに、.sql、.pkhおよび.pkbファイルをすべてコピーします。
ゲートウェイ・ディレクトリからOracleデータベース・ディレクトリにdemoファイルを転送してもかまいません。ゲートウェイのOracleホーム%ORACLE_HOME%\dg4appc\demoディレクトリからOracleデータベースの%ORACLE_HOME%\dg4appc\demoディレクトリにファイルとディレクトリを再帰的にコピーします。
次に例を示します。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\dg4appc C:\> mkdir\demo C:\> cd demo C:\> xcopy C:\oracle\pga\11.1\demo /E /I /Q
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注意: %ORACLE_HOME%\dg4appc\demoディレクトリからファイルを転送する前に、必要なTIPを生成したことを確認します。TIPも転送する必要があります。
PGAUを使用するTIP生成の詳細は、『Oracle Database Gateway for APPCユーザーズ・ガイド』を参照してください。 |
初回インストールの場合は、「サーバー構成の統合: ゲートウェイの初回インストール」に進みます。
アップグレードの場合は、「旧ゲートウェイからのOracleデータベースのアップグレードまたは移行」に進みます。
それらの手順の後で、必要に応じて「複数ユーザー許容時の構成手順(オプション)」を実行します。
Oracle Database Gateway for APPCを初めてインストールした場合は、次の手順に従ってOracleデータベースを構成します。
UTL_RAW PL/SQLパッケージがOracleデータベースにインストールされたことを確認します。PGAUによって生成されたTIP仕様はすべて、RAWデータ操作ルーチンを提供するUTL_RAWを使用します。
SQL*Plusから、次のコマンドを入力します。
SQL> DESCRIBE UTL_RAW
DESCRIBE文により、画面に出力が表示されます。出力を最後までブラウズすると、比較ファンクションなどいくつかのファンクションがあります。この出力が表示されない場合、次の手順dを使用してUTL_RAWのインストールを続行します。
DESCRIBE文が成功した場合、OracleデータベースにUTL_RAWがインストールされており、手順 2に進むことができます。
SQL*Plusから、Oracleデータベースの%ORACLE_HOME%\rdbms\adminディレクトリで、次の順序でutlraw.sqlとprvtrawb.plbスクリプトを実行します。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\rdbms\admin SQL> @utlraw.sql SQL> @prvtrawb.plb
DBMS_OUTPUT標準PL/SQLパッケージがOracleデータベースで有効化されていることを確認します。配布メディア上のサンプル・プログラムとインストール検証プログラムは、この標準パッケージを使用します。
必要に応じて、SQL*Plusを使用して、ユーザーSYSとしてOracleデータベースに接続します。
SQL*Plusから、次のコマンドを入力します。
SQL> DESCRIBE DBMS_OUTPUT
DESCRIBE文により、画面に出力が表示されます。出力を最後までブラウズすると、put_lineファンクションなどいくつかのファンクションがあります。
この出力が表示されない場合、DBMS_OUTPUTパッケージを作成する必要があります。DBMS_OUTPUTパッケージの作成の詳細は、『Oracle Databaseアドバンスト・アプリケーション開発者ガイド』を参照してください。DBMS_OUTPUTパッケージのインストールが正常に完了したら、DESCRIBE文を発行します。
DESCRIBE文が成功した場合、OracleデータベースにDBMS_OUTPUTが作成されており、手順3に進むことができます。
UTL_PG PL/SQLパッケージをインストールします。PGAUによって生成されたTIP仕様はすべて、RAWデータとの間の数値変換ルーチンを実行するためにUTL_PGを使用します。
必要に応じて、SQL*Plusを使用して、ユーザーSYSとしてOracleデータベースに接続します。
次のコマンドを入力します。
SQL> DESCRIBE HS_FDS_CLASS
DESCRIBE文により、画面に出力が表示されます。DESCRIBE文が成功した場合、異機種間カタログがOracleデータベース上に作成されており、手順5に進むことができます。それ以外で、DESCRIBE文が成功しなかった場合にかぎり、次の手順に従います。手順cで異機種間サービスを作成します。
次のようにして、Oracle Database Gateway for APPCにアクセスするパブリック・データベース・リンクを作成します。
SQL*Plusを使用して、ユーザーSYSTEMとしてOracleデータベースに接続します。Oracleデータベースとゲートウェイが同一システム上にあるか異なるシステム上にあるかに関係なく、次のSQL*Plusサンプルを使用できます。次のサンプルで、pgasrvは、後述のようにtnsnames.oraファイルを変更するときにゲートウェイに割り当てられるtns_name_entryです。
SQL> CREATE PUBLIC DATABASE LINK PGA USING 'PGASRV'
ゲートウェイ管理者ユーザーPGAADMINを作成し、PG DDをインストールします。
SQL*Plusを使用して、ユーザーSYSTEMとしてOracleデータベースに接続します。
SQL*Plusから、%ORACLE_HOME%\dg4appc\adminディレクトリでpgacr8au.sqlスクリプトを実行します。このスクリプトは、PGAADMINユーザーIDを作成します。
PGAADMINに定義された初期パスワードはPGAADMINです。パスワードを変更するにはALTER USERコマンドを使用します。パスワードに関する詳細は、『Oracle Database SQL言語リファレンス』を参照してください。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\dg4appc\admin SQL> @pgacr8au.sql
SQL*Plusを使用して、ユーザーPGAADMINとしてOracleデータベースに接続します。
SQL*Plusから、%ORACLE_HOME%\dg4appc\adminディレクトリでpgddcr8.sqlスクリプトを実行します。このスクリプトは、PG DDをインストールします。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\dg4appc\admin SQL> @pgddcr8.sql
SQL*Plusから、ユーザーSYSとしてOracleデータベースに接続します。
PGAADMINにDBMS_PIPE上での実行権限を付与します。
SQL> GRANT EXECUTE ON DBMS_PIPE TO PGAADMIN
TIPトレース・アクセスPL/SQLルーチンをインストールします。これらのルーチンは、DBMS_PIPESスタンダードPL/SQLパッケージがインストールされており、PGAADMINがその上で実行権限を持っていることを必要とします。DBMS_PIPESの詳細情報は、『Oracle Databaseアドバンスト・アプリケーション開発者ガイド』を参照してください。
GPGLOCALパッケージをインストールします。このパッケージは、PGAUにより生成されたすべてのTIP仕様のコンパイルと実行のために必要です。TIP開発者はGPGLOCAL上での実行権限を付与されている必要があります(「複数ユーザー許容時の構成手順(オプション)」の手順3を参照してください)。
SQL*Plusから、%ORACLE_HOME%\dg4appc\adminディレクトリでgpglocal.pkhスクリプトを実行します。このスクリプトは、GPGLOCALパッケージの仕様部をコンパイルします。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\dg4appc\admin SQL> @gpglocal.pkh
SQL*Plusから、%ORACLE_HOME%\dg4appc\adminディレクトリでgpglocal.pkbスクリプトを実行します。このスクリプトは、GPGLOCALパッケージの本体をコンパイルします。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\dg4appc\admin SQL> @gpglocal.pkb
この項の手順は、旧バージョンのOracle Database Gateway for APPCがシステムにインストールされていて、ゲートウェイの11.1.0.6用に構成する必要がある場合のみ実行してください。
次のようにして、Oracle Database Gateway for APPCを最新のバージョン・レベルにアップグレードします。
SQL*Plusを使用して、ユーザーSYSとしてOracleデータベースに接続します。
UTL_RAWパッケージ本体をインストールします。SQL*Plusから、%ORACLE_HOME%\rdbms\adminディレクトリでprvtrawb.plbスクリプトを実行します。このスクリプトは、UTL_RAWパッケージ本体をアップグレードします。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\rdbms\admin SQL> @prvtrawb.plb
UTL_PGパッケージ本体をインストールします。SQL*Plusから、%ORACLE_HOME%\rdbms\adminディレクトリでprvtpgb.plbスクリプトを実行します。このスクリプトはUTL_PGパッケージ本体をアップグレードします。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\rdbms\admin SQL> @prvtpgb.plb
prvtpgb.plbおよびprvtrawb.plbスクリプトが正常に完了するはずです。仕様部がないか無効であることが原因で失敗した場合、9.4.1項「パッケージの仕様部を再インストールする必要がある場合」の説明に従って、パッケージの仕様部を再インストールすることを検討します。
UTL_RAWまたはUTL_PGパッケージが無効か削除されている場合、prvtrawb.plbおよびprvtpgb.plbスクリプトが正常に完了せず、パッケージの仕様部を再インストールしなければならない場合があります。
パッケージの仕様部を再インストールする場合、従属オブジェクト(既存のユーザーTIPやクライアント・アプリケーションなど)はすべて無効にされるため、後から再コンパイルする必要があります。その影響は、TIPおよび従属クライアント・アプリケーションを再コンパイルする間、一度パフォーマンスが遅延することです。
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重要: パッケージ・スクリプトの再インストールを行う前に、%ORACLE_HOME%\dg4appc\adminディレクトリにいることを確認します。 |
TIPは、それ以降のリリースでのカスケード再コンパイルを避けるために、リリース3.3で仕様部ファイルと本体ファイルに分けられました。
手順1 PGAUアップグレードを行う前に、次のスクリプトを実行します。
SQL*Plusから、utlraw.sqlスクリプトを実行します。
必要に応じて、SQL*Plusを使用して、ユーザーSYSとしてOracleデータベースに接続します。
SQL*Plusから、Oracleデータベースの%ORACLE_HOME%\rdbms\adminディレクトリで、次の順序でutlraw.sqlとutlpg.sqlスクリプトを実行して、それぞれのパッケージの仕様部をアップグレードします。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\rdbms\admin SQL> @utlraw.sql SQL> @utlpg.sql
手順2 UTL_RAWとUTL_PGパッケージ本体のインストールを繰り返します。
スクリプトを実行したら、9.4項「旧ゲートウェイからのOracleデータベースのアップグレードまたは移行」の手順1bとcを繰り返します。続いて「ゲートウェイの旧リリースからのPGAUのアップグレード」という項に進みます。
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注意: TIPと従属クライアント・アプリケーションは、パッケージの仕様部を再インストールしてから再コンパイルされる必要があります。TIPのコンパイルの詳細は『Oracle Database Gateway for APPCユーザーズ・ガイド』の第3章にあるTIPのコンパイルに関する項を参照してください。 |
古いバージョンのゲートウェイがすでにインストールされていることがあります。バージョン10のゲートウェイはバージョン9のデータ・ディクショナリ(PG DD)と通信できますが、バージョン9のゲートウェイはバージョン10のデータ・ディクショナリと通信できないことに注意してください。このため、データ・ディクショナリをバージョン10にアップグレードすると、バージョン9のデータ・ディクショナリに対して構成されたゲートウェイから通信できなくなります。
次の構成手順はオプションです。次の手順は、PGAADMIN以外のユーザーがPGAUを使用するPG DD処理を実行できるようにする場合に実行します。
PG DDへのアクセス、トランザクションの定義およびTIP仕様の生成のためにロールを作成します。PGAADMINユーザーは、必要に応じて、他のユーザーにこれらのロールを付与することができます。
SQL*Plusを使用して、ユーザーPGAADMINとしてOracleデータベースに接続します。
SQL*Plusから、%ORACLE_HOME%\dg4appc\adminディレクトリでpgddcr8r.sqlスクリプトを実行します。このスクリプトは、2つのロール、PGDDDEFとPGDDGENを作成します。PGDDDEFロールは、一部のPG DD表に対してはSELECT、INSERT、UPDATEおよびDELETEの各権限を、その他の表に対しては一部の権限を提供して、PGAUのDEFINE、GENERATE、REDEFINE、REPORTおよびUNDEFINEの各文の実行を許可します。PGDDGENロールはPG DD表に対する一部の権限を提供し、PGAUのGENERATEおよびREPORT文の実行のみを許可します。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\dg4appc\admin SQL> @pgddcr8r.sql
TIP開発者には、Oracleデータベースに同梱の次のPL/SQLパッケージへのアクセス権が必要です。
TIP開発者には、これらのパッケージを実行する明示的な許可が必要です。
次の例のように、この許可はプライベートでもかまいません。
C:\> sqlplus SYS\pw@database_specification_string SQL> GRANT EXECUTE ON UTL_RAW TO tip_developer; SQL> GRANT EXECUTE ON UTL_PG TO tip_developer; SQL> GRANT EXECUTE ON DBMS_PIPE TO tip_developer; SQL> CONNECT PGAADMIN\pw@database_specification_string SQL> GRANT EXECUTE ON PGAADMIN.PURGE_TRACE TO tip_developer; SQL> GRANT EXECUTE ON PGAADMIN.READ_TRACE TO tip_developer; SQL> GRANT EXECUTE ON PGAADMIN.GPGLOCAL TO tip_developer; SQL> exit
また、次の例のように、この許可はパブリックでもかまいません。
C:\> sqlplus SYS\pw@database_specification_string SQL> GRANT EXECUTE ON UTL_RAW TO PUBLIC; SQL> GRANT EXECUTE ON UTL_PG TO PUBLIC; SQL> GRANT EXECUTE ON DBMS_PIPE to PUBLIC; SQL> CONNECT PGAADMIN\pw@database_specification_string SQL> GRANT EXECUTE ON PGAADMIN.PURGE_TRACE TO PUBLIC; SQL> GRANT EXECUTE ON PGAADMIN.READ_TRACE TO PUBLIC; SQL> GRANT EXECUTE ON PGAADMIN.GPGLOCAL TO PUBLIC; SQL> EXIT
プライベートの許可も、パブリックな許可も使用できます。どちらの権限でもPGAを使用できます。パブリックな許可の方が容易で、すぐに実行できます。プライベートの許可を使用する場合は、新しいTIP開発者ユーザーIDが作成されるたびに、毎回許可を発行する必要があります。
これらの許可を実行するSQLスクリプトは、%ORACLE_HOME%\dg4appc\adminディレクトリにあります。pgddapub.sqlスクリプトは、パッケージへのパブリックなアクセスのためにこれらの許可を実行します。pgddadev.sqlスクリプトは、単一のTIP開発者によるパッケージへの私的なアクセスのために許可を実行します。プライベートの許可を使用する場合、1つのTIP開発者ユーザーIDにつき1回ずつpgddadev.sqlスクリプトを実行する必要があります。
SQL*Plusを使用して、ユーザーPGAADMINとしてOracleデータベースに接続します。
SQL*Plusから、%ORACLE_HOME%\dg4appc\adminディレクトリで該当するスクリプト(pgddapub.sqlまたはpgddadev.sql)を実行します。スクリプトは前述のとおり必要な許可を実行します。必要なユーザーID、パスワードおよびデータベース指定文字列の入力を求められます。
プライベートの許可を使用する場合、パッケージへのアクセスを必要としている開発者1人ごとにこの手順を繰り返します。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\dg4appc\admin SQL> @pgddapub.sql
または
SQL> @pgddadev.sql
ゲートウェイの旧リリースからアップグレードする場合で、既存のTIPを新しいファンクションとメンテナンス対応にアップグレードする場合、PGAUのGENERATE文を使用して既存のTIP仕様を再生成します。
PGAU制御ファイルが生成され、TIPが格納されているディレクトリ・パスでPGAUを呼び出します。
C:\> pgau PGAU> CONNECT PGAADMIN\pgaadmin@database_specification_string PGAU> GENERATE tranname PGAU> EXIT
GENERATEコマンドの詳細は、『Oracle Database Gateway for APPCユーザーズ・ガイド』の第2章のPGAU GENERATEコマンドの項を参照してください。
PG DDエントリを再定義する必要はないことに注意してください。
新たに生成されたTIP仕様が格納されている同一のディレクトリ・パスでSQL*Plusを呼び出します。
C:\> sqlplus tip_owner\pw@database_specification_string SQL> @tipname.pkh SQL> @tipname.pkb SQL> exit
PGAU GENERATEを実行すると、TIPが仕様部と本体の2つの出力ファイルとして生成されます。仕様部、本体の順で両方コンパイルする必要があります。
GENERATEコマンドの詳細は、『Oracle Database Gateway for APPCユーザーズ・ガイド』の第2章のPGAU GENERATEコマンドの項を参照してください。
ゲートウェイを構成するには、次の手順を実行します。
Oracle Database Gateway for APPCのパラメータを調整します。
ゲートウェイ固有のパラメータは、ゲートウェイ・パラメータ・ファイルinitsid.oraにあります。このファイルは%ORACLE_HOME%\dg4appc\adminディレクトリにあります。サンプルのゲートウェイ・パラメータ・ファイルinitPGA.oraは、このサブディレクトリにあります。
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注意: initsid.oraファイルで、ファイル名の「sid」の箇所にはdg4appc SID名を入れます。
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パラメータは2つのカテゴリに分類されます。
このパラメータは、Oracle環境でゲートウェイの一般的な操作を制御します。
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重要: 次の手順を実行する前に、付録A「SNAプロトコル用のゲートウェイ初期化パラメータ」のゲートウェイ初期化パラメータとPGAパラメータに関する説明を参照してください。PGA_CAPABILITYパラメータの使用方法に関する説明に特に注意してください。 |
PGAパラメータはゲートウェイのAPPCインタフェース部を制御します。PGAパラメータを指定するには、SETゲートウェイ初期化パラメータを使用します。initsid.oraファイルの末尾に、PGAパラメータ用のSETコマンドをすべてまとめておくことをお薦めします。
コミット確認を構成しない場合は、「インストールしたゲートウェイとOLTP構成の検証」に進みます。
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注意: コミット確認の実装を計画している場合、先に進む前に、『Oracle Database Gateway for APPCユーザーズ・ガイド』の第5章「コミット確認の実装(SNAのみ)」にある、コミット確認の機能の詳細な説明をお読みください。 |
コミット確認コンポーネントを構成するには、次の手順に従います。
ゲートウェイ・サーバーがトランザクション・ログ情報を格納するOracleデータベースの構成
ゲートウェイ初期化パラメータの構成
OLTPの構成
コミット確認を使用するアプリケーションを使用する前に、次の手順をすべて実行する必要があります。
ゲートウェイ・サーバーがトランザクション・ログ情報を格納するOracleデータベースは、ゲートウェイが実行されるのと同一のシステム上にあるのが理想的です。サーバーの構成は、ゲートウェイDBAユーザーの作成、コミット確認ログ表の作成およびトランザクションのロギング用のゲートウェイ・サーバーが使用するPL/SQLストアド・プロシージャの作成から成っています。
%ORACLE_HOME%\dg4appc\adminディレクトリのpgaccau.sqlスクリプトは、ゲートウェイDBAユーザーIDを作成します。デフォルト・ユーザーIDは、PGADBAに設定されている初期パスワードを持っているPGADBAです。ユーザーIDまたは初期パスワードを変更する場合、スクリプトを変更する必要があります。
SQL*Plusから、%ORACLE_HOME%\dg4appc\adminディレクトリでpgaccau.sqlスクリプトを実行します。このスクリプトは、ゲートウェイDBAのユーザーIDを作成します。このスクリプトを実行後にパスワードを変更する場合、ALTER USERコマンドを使用してパスワードを変更します。詳細は、『Oracle Database SQL言語リファレンス』を参照してください。
SQL*Plusを使用して、PGADBAユーザーとしてOracleデータベースに接続します。
SQL*Plusから、%ORACLE_HOME%\dg4appc\adminディレクトリでpgaccpnd.sqlスクリプトを実行します。このスクリプトは、ゲートウェイ・サーバーがコミット確認トランザクション・ログのために使用するPGA_CC_PENDING表を作成します。
SQL*Plusから、%ORACLE_HOME%\dg4appc\adminディレクトリでpgacclog.sqlスクリプトを実行します。このスクリプトは、ゲートウェイ・サーバーがPGA_CC_PENDING表を更新するために使用するPGA_CC_LOG PL/SQLストアド・プロシージャを作成します。
Oracleデータベースから切断します。
ゲートウェイ初期化パラメータについては、付録A「SNAプロトコル用のゲートウェイ初期化パラメータ」で説明しています。ゲートウェイでコミット確認をサポートするために必要なパラメータは次のとおりです。
PGA_CAPABILITY
PGA_LOG_DB
PGA_LOG_USER
PGA_LOG_PASS
PGA_RECOVERY_USER
PGA_RECOVERY_PASS
PGA_RECOVERY_TPNAME
これらのパラメータをinitsid.oraファイルに追加する必要があります。ここでsidはコミット確認ゲートウェイのゲートウェイSIDです。
Oracle Database Gateway for APPCでサポートされているゲートウェイ初期化パラメータの詳細情報は、付録A「SNAプロトコル用のゲートウェイ初期化パラメータ」を参照してください。
コミット確認トランザクション・ログ・データベースの定義とインストール
コミット確認のFORGET/RECOVERYトランザクションの定義とインストール
ゲートウェイ付属のサンプル・コミット確認アプリケーションの定義とインストール
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注意: コミット確認サポートに必要な変更を実装するために、OLTPの再起動が必要になることがあります。OLTPシステム管理者と相談しておいてください。 |
Transaction Server for z/OSとIMS/TMの構成に関する詳細な説明は、それぞれ %ORACLE_HOME%\dg4appc\demo\CICS\README.docおよび%ORACLE_HOME%\dg4appc\demo\IMS\README.docの各ファイルにあります。
コミット確認の詳細情報は、『Oracle Database Gateway for APPCユーザーズ・ガイド』の第5章「コミット確認の実装(SNAのみ)」を参照してください。
コミット確認の構成検証手順については、この章の9.9.3項「コミット確認使用時のOLTP構成の検証」で説明します。
ただし、先に9.9項に進んでゲートウェイのインストールを確認してください。
ゲートウェイのインストールとOLTP構成を検証するには、Oracle Database Gateway for APPCをインストールした後で、次の手順を実行します。また、コミット確認を構成する場合は、コミット確認用にOLTP構成を検証する手順に従います。
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注意: データベース・リンク名がPGAでない場合は、デモ用の.sqlファイルを変更して、「サーバー構成の統合: ゲートウェイの初回インストール」の手順5で作成した特定のデータベース・リンク名を付けます。次の.sqlファイルを変更する必要があります。 |
PGAが以前に作成したデータベース・リンクを使用してゲートウェイのソフトウェア・インストールを検証するには、次の手順を実行します。
%ORACLE_HOME%\dg4appc\demo\pgavsn.sqlを実行します。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\dg4appc\demo SQL> @pgavsn.sql
端末にサーバーのバージョン番号バナーが表示されます。次のように出力されます。
Oracle Database Gateway for APPC. Version 11.1.0.6 Fri Jun 3 13:12:49 2007 Copyright (c) Oracle Corporation 1979, 2007. All rights reserved.
PL/SQLプロシージャが正常に終了しました。
%ORACLE_HOME%\dg4appc\demo\pgaecho.sqlを実行します。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\dg4appc\demo SQL> @pgaecho.sql
次のように出力されます。
==> Congratulations, your installation was successful. <==
OLTP構成の検証手順は、使用するOLTPや、OLTPが動作しているプラットフォームによって異なります。現在サポートされているOLTPは、CICS Transaction Server for z/OS、IMS/TM、APPC/MVSおよびz/OSです。インストールを検証するには次の手順に従ってください。
OLTPがCICS Transaction Server for z/OSの場合、次の手順を実行して、CICSの構成を検証します。
FLIPトランザクションが正しくインストールされていることを検証するには、CICS Transaction Server for z/OSにログオンして、次のトランザクションを入力します。ただし、FLIPの箇所を、CICS Transaction Server for z/OSをゲートウェイ用に構成する際にFLIPに選択したトランザクションIDに置き換えます。
FLIP THIS MESSAGE
次の出力が表示されます。
EGASSEM SIHT PILF
Windowsプラットフォームから、pgacics.sqlファイルを編集します。このファイルは%ORACLE_HOME%\dg4appc\demo\CICS\pgacics.sqlにあります。
ファイル先頭のコメントに従って、ゲートウェイとCICS Transaction Server for z/OSへのアクセスに使用される次の3つの項目をカスタマイズします。
CICS Transaction Server for z/OSにログオンし、このトランザクションを入力します。ここで、nameはCICS構成手順で実行されたDFHCSDUPジョブによってインストールされたCONNECTION定義の名前です。
CEMT SET CONNECTION(name) ACQUIRED
このトランザクションは、WindowsへのCICS接続をアクティブ化します。
SQL*Plusを使用して、ユーザーPGAADMINとしてOracleデータベースに接続します。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\dg4appc\demo\CICS SQL> @pgacics.sql
次のメッセージが表示されます。
==> Congratulations, your gateway is communicating with CICS <==
CICS Transaction Server for z/OSのインストール検証はこれで完了です。
OLTPがIMS/TMの場合は、次の手順を実行してIMS/TM構成を検証します。
FLIPトランザクションが正しくインストールされていることを検証するには、IMS/TMシステムにログオンして、次のトランザクションを入力します。ただし、FLIPの箇所を、IMS/TMシステムをゲートウェイ用に構成する際にFLIPに選択したトランザクションIDに置き換えます。
FLIP THIS MESSAGE
次の出力が表示されます。
EGASSEM SIHT PILF
Windowsプラットフォームから、次の場所にあるpgaims.sqlファイルを編集します。
%ORACLE_HOME%\dg4appc\demo\IMS\pgaims.sql.ファイル先頭のコメントに従って、ゲートウェイとIMS/TMシステムへのアクセスに使用される次の3つの項目をカスタマイズします。
IMS/TMトランザクションID
サイド・プロファイル名
Logmodeエントリ名
C:\> cd %ORACLE_HOME%\dg4appc\demo\IMS SQL> @pgaims.sql
次のメッセージが表示されます。
==> Congratulations, your gateway is communicating with IMS/TM <==
これでIMS/TMのインストール検証は完了です。
OLTPがAPPC/MVSの場合は、次の手順を実行してAPPC/MVS構成を検証します。
APPC/MVSサブシステムがアクティブであることを確認します。
Windowsプラットフォームから、pgamvs.sqlファイルを編集します。このファイルは%ORACLE_HOME%\dg4appc\demo\MVS\pgamvs.sqlにあります。ファイル先頭のコメントに従って、ゲートウェイとAPPC/MVSシステムへのアクセスに使用される次の3つの項目をカスタマイズします。
APPC/MVSトランザクションID
サイド・プロファイル名
Logmodeエントリ名
pgamvs.sqlを実行します。
C:\> cd %ORACLE_HOME%\dg4appc\demo\MVS SQL> @pgamvs.sql
次のメッセージが表示されます。
=> Congratulations, your gateway is communicating with APPC/MVS <=
これでAPPC/MVSのインストール検証は完了です。
9.8項「コミット確認の構成」でコミット確認を構成した場合、次の項を参考にして構成を実証します。
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注意: コミット確認のコンポーネントと機能に関する背景情報は、『Oracle Database Gateway for APPCユーザーズ・ガイド』の第5章「コミット確認の実装(SNAのみ)」を参照してください。 |
ゲートウェイには、Transaction Server for z/OSとIMS/TMでコミット確認サポートを実装するためのサンプルが用意されています。それぞれ%ORACLE_HOME%\dg4appc\demo\CICS、および%ORACLE_HOME%\dg4appc\demo\IMSディレクトリにあります。各ディレクトリのREADME.docファイルには、インストールとサンプルの使用方法の詳しい情報が記述されています。サンプル・プログラムをコンパイルおよびリンクするためのJCLファイルも提供されます。次の場合にゲートウェイに含まれているサンプルを参考にしてください。
コミット確認トランザクション・ログ・データベースの作成と初期化、およびOLTPに対するそれらのデータベースの定義。Transaction Server for z/OSでは、サンプルはVSAMファイルをログ・データベースに使用します。IMS/TMでは、SHISAM/VSAMデータベースが使用されます。
ゲートウェイからOracleグローバル・トランザクションIDを受け取り、それをコミット確認トランザクション・ログ・データベースに記録するためのサブルーチンの使用。これらのサブルーチンはpgacclg.asmファイルで提供されます。プログラムでそれらを使用すると、プログラムに対するコード変更の手間が軽減されます。
Transaction Server for z/OSでは、提供されているサブルーチンはEXEC CICS LINKインタフェースを使用して呼び出されます。IMS/TMでは、提供されているサブルーチンは、アプリケーション・プログラム言語で、標準のCALL文または同等のものを使用して呼び出されます。これらのサブルーチンはどちらも370アセンブラで作成されており、言語間インタフェースの問題やコンパイラへの依存性がありません。
FORGET/RECOVERYトランザクションのOLTPへのインストール。これらはpgareco.asmファイルで提供されます。FORGET/RECOVERYトランザクションは、正常にコミットされたトランザクションをフォーゲットするためにゲートウェイが呼び出したり、リカバリ処理時にトランザクションの状態を問い合せたりできるように、APPCを介してアクセスできる必要があります。これらのトランザクションは、フォーゲット処理時には特定のOracleグローバル・トランザクションIDのエントリをOLTPコミット確認トランザクション・ログ・データベースから削除し、リカバリ処理時には特定のOracleグローバル・トランザクションIDをOLTPコミット確認トランザクション・ログ・データベースに問い合せます。Transaction Server for z/OSとIMS/TMのどちらでも、これらのトランザクションは370アセンブラで作成されています。
サンプル・コミット確認トランザクション・ログ・データベースとサブルーチンの使用。Transaction Server for z/OSでは、サンプルのDB2更新トランザクション、DB2Cがpgadb2c.cobファイルで提供されています。これはDB2のサンプルEMP表を更新するCOBOLの例です。IMS/TMでは、サンプルのDLI更新トランザクション、PGAIMSUがpgaimsu.cobファイルで提供されています。これはDLIのサンプルPARTSデータベースを更新するCOBOLの例です。
次に示すのは、必要に応じて実行できるオプションの手順です。ゲートウェイの動作と、OLTPとのインタフェースを理解するために、使用するOLTP用のサンプル・アプリケーションをインストールすることをお薦めします。
Oracle Database Gateway for APPCパッケージには、ゲートウェイの機能を例示するサンプルPL/SQLプロシージャとOLTPトランザクション・プログラムが含まれます。次の場合のサンプルが用意されています。
APPC/MVS
z/OSデータセット情報
CICS Transaction Server for z/OS
DB2照会
DB2複数行照会
DB2更新
VSAM照会
VSAM更新
DLI照会
FEPI DB2照会
FEPI VSAM照会
IMS/TM
製品の新しいリリースには、この他のサンプルが配布メディアに追加されています。可能なかぎり、サンプル・アプリケーションはデータベース製品に付属しているサンプル・データベースを使用します。
このリリースでのサンプル・アプリケーションのインストールと使用方法に関する完全版マニュアルは、次のディレクトリのREADME.doc ファイルを参照してください。
%ORACLE_HOME%\dg4appc\CICS\sample_CICS_applications.txt
%ORACLE_HOME%\dg4appc\IMS\sample_IMS_applications.txt
%ORACLE_HOME%\dg4appc\MVS\sample_MVS_applications.txt