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Oracle Database Gateway for APPCインストレーションおよび構成ガイド
11gリリース1(11.1) for Microsoft Windows
E05712-01
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8 OLTPの構成

次の項で、OLTPを構成する方法を詳しく説明します。

8.1 SNA環境用のOLTPの構成

Oracle Database Gateway for APPCと通信するようにOLTPを構成する手順は、使用するOLTPや、OLTPを実行するプラットフォームによって異なります。現在サポートされているOLTPは、CICS Transaction Server for z/OS、IMS/TM、APPC/MVSおよびz/OSです。次の各項から、使用するOLTPに応じた説明を選択してください。

CICS Transaction Server for z/OSの構成

OLTPがCICS Transaction Server for z/OSの場合、次の手順を実行して、ゲートウェイと通信できるように構成します。

  1. システムにAPPC接続するSNAサーバー用にMVS VTAMを構成します。ゲートウェイで1つ以上の独立LUを使用できる必要があります。

  2. CICS Transaction Server for z/OSにより使用されるVTAM logmode表をチェックします。(CICSの場合、表名はVTAM APPL定義のMODETABパラメータで指定されます。)並行セッションと同期レベルをサポートするAPPCセッションのエントリが存在することを確認します。

    %ORACLE_HOME%\dg4appc\snaディレクトリのoraplu62.asmファイルにはサンプルのモード・エントリが含まれます。モード・エントリで必須の値を示すコメントも含まれます。

  3. ファイル転送機能を使用して、%ORACLE_HOME%\dg4appc\demo\CICSディレクトリからCICS Transaction Server for z/OSを実行するz/OSシステムに次のファイルを転送します。

    • dfhcsdup.jcl: CICS DFHCSDUPユーティリティを実行するためのJCL

    • pgaflip.asm: CICS FLIPトランザクションのためのアセンブラ・ソース

    • pgaflip.jcl: CICS FLIPトランザクションをアセンブルおよびリンクエディットするためのJCL

  4. dfhcsdup.jclファイルのコメントを参照してシステム・セットアップに合せてJCLとinput文を変更し、送信してバッチ実行します。この手順を実行すると、Transaction Server for z/OSのシステム定義が更新されます。

  5. pgaflip.jclファイルのコメントにある指示を参照してシステム・セットアップに合せてJCLを変更し、送信してバッチ実行します。この手順を実行すると、CICS起動手順でDFHRPL DD文を使用してTransaction Server for z/OSにアクセスできるロード・モジュール・ライブラリに、pgaflip.asmファイルがアセンブルおよびリンクエディットされます。

  6. CICS Transaction Server for z/OSにログオンし、次のトランザクションを入力します。

    CEDA INSTALL GROUP(ORAPGA)
    

    このトランザクションにより、Windows上のゲートウェイとのAPPC通信のためのCICS接続とセッション定義がインストールされます。また、ゲートウェイに付属しているサンプルのCICSプログラムとトランザクションのための定義もインストールされます。

CICS Transaction Server for z/OSの構成はこれで完了です。

IMS/TMの構成

OLTPがIMS/TMの場合、次の手順を実行して、ゲートウェイと通信できるようにIMS/TMとz/OSを構成します。

  1. IMSシステムをAPPCで使用するように構成します。

  2. MVS VTAMを、WindowsへのSNA APPC接続用に構成します。ゲートウェイが1つ以上の独立LUを使用できる必要があります。ただしIMS LU6.1 Adapter for LU6.2アプリケーションを使用している場合を除きます。この場合、各同時セッションに対して1つの従属LUがある必要があります。たとえば、10の同時セッションをサポートする場合、10個の従属LUが定義されている必要があります。

  3. IMS/TMが使用するVTAM logmode表をチェックします。表名はVTAM APPL定義のMODETABパラメータで指定されます。

    APPC/IMSの場合、並行セッションと同期レベルをサポートするAPPCセッションのエントリが存在することを確認します。%ORACLE_HOME%\dg4appc\snaディレクトリのoralu62.asmおよびoraplu62.asmファイルには、それぞれ単一セッションと並行セッションをサポートするサンプルのモード・エントリが含まれます。サンプルには、モード・エントリで必須の値を示すコメントも含まれます。

  4. ファイル転送機能を使用して、%ORACLE_HOME%\dg4appc\demo\IMSディレクトリからIMS/TMを実行するz/OSシステムに次のファイルを転送します。

    • pgaflip.asm: IMS FLIPトランザクションのためのアセンブラ・ソース

    • pgaflip.jcl: IMS FLIPトランザクションをアセンブルおよびリンクエディットするためのJCL

    • imsgen.asm: IMS FLIPトランザクション用のIMS stage 1 gen定義

  5. imsgen.asmファイルの文をIMS stage 1 genに追加し、IMS stage 1 genとIMS stage 2 genを実行します。オンライン変更ユーティリティを使用して、新しいトランザクション定義を有効化します。

  6. pgaflip.jclファイルのコメントを参照してシステム・セットアップに合せてJCLを変更し、送信してバッチ実行します。この手順を実行すると、IMS/TMシステムにアクセスできるロード・モジュール・ライブラリに、pgaflip.asmファイルがアセンブルおよびリンクエディットされ、FLIPトランザクションのためにPSBおよびACBが作成されます。

  7. 使用するシステムで必要なタスクを実行して、IMS/TMで使用できる新しいトランザクションを作成します。システムのセットアップによっては、IMSを再起動する必要があります。

    これでIMS/TMの構成は完了です。

APPC/MVSの構成

OLTPがAPPC/MVSの場合、次の手順を実行して、ゲートウェイと通信できるようにAPPC/MVSを構成します。

  1. MVS VTAMを、WindowsへのSNA APPC接続用に構成します。ゲートウェイが1つ以上の独立LUを使用できる必要があります。

  2. APPC/MVSが使用するVTAM logmode表をチェックします。(APPC/MVSの場合、表名はVTAM APPL定義のMODETABパラメータで指定されます。)SYNCLEVELと並行セッションをサポートするAPPCセッションのエントリが存在することを確認します。%ORACLE_HOME%\dg4appc\snaディレクトリのoraplu62.asmファイルにはサンプルのモード・エントリが含まれます。モード・エントリで必須の値を示すコメントも含まれます。

  3. パーティション化されたデータセット(PDS)を、サンプル・ファイルがあるz/OSに割り当てます。PDSは、RECFM=FBLRECL=80およびそれがあるデバイス・タイプに適切なBLKSIZEという構成で割り当ててください。1つのディレクトリ・ブロックに3390ディスク領域がおよそ2トラック必要です。このパーティション化されたデータセット(PDS)には、ORAPGA.APPCMVS.SAMPLIBと名前を付けることをお薦めします。

  4. ファイル転送機能を使用して、%ORACLE_HOME%\dg4appc\demo\MVSディレクトリから、前の手順で割り当てたz/OS PDSに次のファイルを転送します。このとき、次で指定したメンバー名を使用します。

    • pgaflip.jcl: APPC/MVS TPプロファイルを追加し、トランザクションの実行環境を定義するためのJCL。このファイルは、メンバーPGAFLIPJとしてz/OS PDSに格納します。

    • pgaflip.rex: APPC/MVS PGAFLIPトランザクションのREXXソース。このファイルは、メンバーPGAFLIPとしてz/OS PDSに格納します。

  5. pgaflip.jclファイルのコメントを参照してシステム・セットアップに合せてJCLを変更し、送信してバッチ実行します。この手順を実行すると、PGAFLIPトランザクションのためのAPPC/MVS TPプロファイルが定義され、APPC/MVSプロファイル・データセットに格納されます。手順3で割り当てたz/OS PDSの名前に一致するようにJCLでデータセット名を変更したことを確認します。

これでAPPC/MVSの構成は完了です。

8.2 TCP/IP環境用のOLTPの構成

TCP/IP for IMS Connectを使用してOracle Database Gateway for APPCと通信できるようにOLTPを構成する手順を次に示します。このリリースのゲートウェイでは、IMS Connectを介したIMS/TMが、サポートされている唯一のOLTPです。

ゲートウェイと通信できるようにIMS/TMとz/OSを構成するには次の手順を実行します。

  1. IMSシステムを構成します。

  2. IMS Connectを構成します。

    IMS Connectの構成方法の詳細は、IBM社の『IMS Connect Guide and Reference』を参照してください。

  3. ファイル転送機能を使用して、%ORACLE_HOME%\dg4appc\demo\IMSディレクトリからIMS/TMを実行するz/OSシステムに次のファイルを転送します。

    • pgaflip.asm: IMS FLIPトランザクションのためのアセンブラ・ソース

    • pgaflip.jcl: IMS FLIPトランザクションをアセンブルおよびリンクエディットするためのJCL

    • imsgen.asm: IMS FLIPトランザクション用のIMS stage 1 gen定義

  4. imsgen.asmファイルの文をIMS stage 1 genに追加し、IMS stage 1 genとIMS stage 2 genを実行します。オンライン変更ユーティリティを使用して、新しいトランザクション定義を有効化します。

  5. pgaflip.jclファイルのコメントを参照してシステム・セットアップに合せてJCLを変更し、送信してバッチ実行します。この手順を実行すると、IMS/TMシステムにアクセスできるロード・モジュール・ライブラリに、pgaflip.asmファイルがアセンブルおよびリンクエディットされ、FLIPトランザクションのためにPSBおよびACBが作成されます。

  6. 使用するシステムで必要なタスクを実行して、IMS/TMで使用できる新しいトランザクションを作成します。システムのセットアップによっては、IMSを再起動する必要があります。

これでIMS/TMの構成は完了です。