ヘッダーをスキップ

Oracle Data Guard 概要および管理
11gリリース1(11.1)

E05755-03
目次
目次
索引
索引

戻る 次へ

B Data Guard構成におけるデータベースのアップグレード

この付録の手順では、構成にフィジカル・スタンバイ・データベースまたはロジカル・スタンバイ・データベースが存在する場合に、Oracle Database 11gリリース1(11.1)にアップグレードする方法を説明します。

この付録は、次の項目で構成されています。

B.1 Oracle Databaseソフトウェアをアップグレードする前の注意事項

Oracle Databaseソフトウェアのアップグレードを開始する前に、次のことに注意してください。

B.2 フィジカル・スタンバイ・データベースが存在する場合のOracle Databaseのアップグレード

構成にフィジカル・スタンバイ・データベースが存在する場合に、Oracle Database 11gリリース1(11.1)にアップグレードする手順は、次のとおりです。

  1. 『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』の「アップグレードの準備」に記載されている手順を確認して実行します。

  2. プライマリ・データベースを停止します。

  3. フィジカル・スタンバイ・データベースを停止します。

  4. フィジカル・スタンバイ・システムで新しいリリースのOracleソフトウェアを新しいOracleホームにインストールします。詳細は、『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』を参照してください。

  5. フィジカル・スタンバイ・データベースをマウントします。


    注意

    プライマリ・データベースのアップグレードが完了してから、スタンバイ・データベースをオープンします。 


  6. フィジカル・スタンバイ・データベースでREDO Applyを開始します。

  7. プライマリ・データベース・システムで新しいリリースのOracleソフトウェアを新しいOracleホームにインストールします。詳細は、『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』を参照してください。

  8. プライマリ・データベースをアップグレードします。詳細は、『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』を参照してください。フィジカル・スタンバイ・データベースは、プライマリ・データベースでアップグレード時に生成されたREDOを適用するとアップグレードされます。

  9. アップグレード後のプライマリ・データベースをオープンします。

  10. アップグレードの前にActive Data Guardが使用されている場合、これをアップグレード後に再び有効にする方法は9.2.1項を参照してください。

B.3 ロジカル・スタンバイ・データベースが存在する場合のOracle Databaseのアップグレード


注意

この付録では、ロジカル・スタンバイ・データベースが存在する場合にOracle Databaseソフトウェアをアップグレードする従来の方法を説明します。第12章「SQL Applyを使用したOracle Databaseのアップグレード」にある2つ目の方法では、ロジカル・スタンバイ・データベースが存在する場合にローリング・アップグレードを行って停止時間を最短に抑える方法を説明します。完全なアップグレードを実行するには、どちらか一方の方法の手順のみを使用してください。アップグレードの実行に両方の方法を使用したり、2つの方法の手順を組み合せようとしないでください。

この項で説明する手順では、プライマリ・データベースがMAXIMUM PERFORMANCEデータ保護モードで稼働していると仮定しています。  


構成にロジカル・スタンバイ・データベースが存在する場合に、Oracle Database 11gリリース1(11.1)にアップグレードする手順は、次のとおりです。

  1. 『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』の「アップグレードの準備」に記載されている手順を確認して実行します。

  2. 必要に応じて、プライマリ・データベースでデータ保護モードをMAXIMUM PERFORMANCEに設定します。

    SQL> ALTER DATABASE SET STANDBY DATABASE TO MAXIMIZE PERFORMANCE;
    
    
  3. プライマリ・データベースで、すべてのユーザー・アクティビティを停止し、ロジカル・スタンバイ・データベースに関連付けられているリモート・アーカイブ先を遅延させます(この手順では、LOG_ARCHIVE_DEST_2がロジカル・スタンバイ・データベースに関連付けられていると仮定しています)。

    SQL> ALTER SYSTEM SET LOG_ARCHIVE_DEST_STATE_2=DEFER SCOPE=BOTH;
    SQL> ALTER SYSTEM ARCHIVE LOG CURRENT;
    
    
  4. スタンバイ・データベースでSQL Applyを停止します。

    SQL> ALTER DATABASE STOP LOGICAL STANDBY APPLY;
    
    
  5. プライマリ・データベースで新しいリリースのOracleソフトウェアをインストールします。詳細は、『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』を参照してください。

  6. ロジカル・スタンバイ・データベースで新しいリリースのOracleソフトウェアをインストールします。詳細は、『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』を参照してください。


    注意

    手順5および手順6は、アップグレード手順中の停止時間を短縮するために、同時に実行できます(つまり、プライマリ・データベースとスタンバイ・データベースは同時にアップグレードできます)。 


  7. アップグレード後のロジカル・スタンバイ・データベースでSQL Applyを開始します。Oracle RACを使用している場合は、他のスタンバイ・データベース・インスタンスを起動します。

    SQL> ALTER DATABASE START LOGICAL STANDBY APPLY IMMEDIATE;
    
    
  8. アップグレード後のプライマリ・データベースをオープンし、ユーザーが接続できるようにします。Oracle RACを使用している場合は、他のプライマリ・データベース・インスタンスを起動します。

    また、次のようにして、アップグレード後のロジカル・スタンバイ・データベースへのアーカイブを有効にします。

    SQL> ALTER SYSTEM SET LOG_ARCHIVE_DEST_STATE_2=ENABLE;
    
    
  9. 必要に応じて、手順2で元のデータ保護モードを変更した場合は、そのモードをリセットします。


戻る 次へ
Oracle
Copyright © 1999, 2008 Oracle Corporation.

All Rights Reserved.
目次
目次
索引
索引