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Oracle Data Guard Broker
11gリリース1(11.1)
E05756-02
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用語集

D R S

D

Data Guard環境(Data Guard environment)
プライマリ・データベースおよびスタンバイ・データベースの物理構成。環境は、次の項目を含む多数の要因に依存する。
Data Guard環境には、DBAが手動で管理する方法、Enterprise ManagerまたはData Guardコマンドライン・インタフェース(DGMGRL)を使用して自動的に管理する方法、これらすべてを組み合せて行う方法がある。
Data Guard構成(Data Guard configuration)
予定されている停止時間(定期点検など)に加え、予定外のイベント(人為的エラー、環境災害、データの破損など)による損害を回避または最小限に抑える分散コンピュータ・システム。
「ブローカ構成」も参照。
Data Guardコマンドライン・インタフェース(Data Guard command-line interface)
Data Guardコマンドライン・インタフェース(DGMGRL)を使用すると、DGMGRLのプロンプトまたはスクリプトからData Guard構成を制御および監視できる。

R

REDO Apply
フィジカル・スタンバイ・データベースは、REDO Applyによってプライマリ・データベースとの同期が保たれる。REDO Applyでは、プライマリ・データベースから受け取ったREDOデータがリカバリされ、このREDOがフィジカル・スタンバイ・データベースに適用される。

S

SQL Apply
ロジカル・スタンバイ・データベースは、SQL Applyによってプライマリ・データベースとの同期が保たれる。SQL Applyでは、プライマリ・データベースから受け取ったREDOのデータがSQL文に変換され、スタンバイ・データベースでこのSQL文が実行される。

インスタンス・オブジェクト(instance object)
名前付きオブジェクト。データベース・オブジェクトは1つ以上の名前付きインスタンス・オブジェクトの集合である。ブローカはこのオブジェクトを使用して、インスタンスが関連付けられているデータベースの状態を管理および制御し、このデータベース・インスタンスにインスタンス固有のプロパティを関連付ける。
インテンド状態(intended state)
ブローカによる管理が有効な間のデータベース・オブジェクトのランタイム状態。
「デフォルト状態」も参照。

オブザーバ(observer)
プライマリ・データベースおよびターゲット・スタンバイ・データベースを継続的に監視し、フェイルオーバーの必要性を評価して、条件を満たしたときにファスト・スタート・フェイルオーバーを開始するDGMGRLクライアント。

簡易式コンピューティング(lights out computing)
操作が自動化されており、管理者による操作がほとんど、またはまったく必要ないコンピューティング装置またはソフトウェアを指す。
完全自動という語は、コンピューティング・センターが1つの部屋にあり、そこで多数のサーバーが施錠され秘密に保管されていた頃に生じたもの。通常の動作では、この部屋に管理者が入ることはなく、この部屋のすべての操作が自動化されていた。

構成オブジェクト(configuration object)
データベース・オブジェクトの名前付きの集合。Data Guard構成を抽象化したもの。

手動フェイルオーバー(manual failover)
DBAが開始するフェイルオーバー。DBAは、まずフェイルオーバーが必要であることを判断してから、Enterprise ManagerでFAILOVERをクリックするか、DGMGRLのFAILOVERコマンドを発行してフェイルオーバーを起動する。手動という用語は、このタイプのフェイルオーバーとファスト・スタート・フェイルオーバーを比較する目的で使用する。
「ファスト・スタート・フェイルオーバー」も参照。

スタンバイ・データベース(standby database)
プライマリ・データベースのバックアップを使用して作成されたプライマリ・データベースのコピー。各スタンバイ・データベースにはプライマリ・データベースからアーカイブREDOデータが適用され、各スタンバイ・データベースとプライマリ・データベースとの同期が保たれる。スタンバイ・データベースは、プライマリ・データベースから処理を引き継ぐことができ、ほぼ継続的なデータベースの可用性を提供する。スタンバイ・データベースには、独自のサーバー・パラメータ・ファイル、制御ファイルおよびデータファイルがある。また、ブローカ構成ファイルのコピーがあり、プライマリ・データベース・インスタンスで実行中のDMONプロセスにより常に最新の状態に保たれる。
ブローカは、スタンバイ・データベースをDB_UNIQUE_NAME初期化パラメータに格納されているグローバルな一意名で参照する。
「ロジカル・スタンバイ・データベース」および「フィジカル・スタンバイ・データベース」も参照。

適用インスタンス(apply instance)
Oracle Real Application Clusters(RAC)データベース環境で、アーカイブREDOデータをスタンバイ・データベースに適用する1つのインスタンス。
データベース・オブジェクト(database object)
Data Guard構成内のプライマリ・データベースまたはスタンバイ・データベースに対応する名前付きオブジェクト。ブローカは、このオブジェクトを使用して単一データベースの状態を管理および制御し、プロパティをデータベースに関連付ける。
データベース・ガード(database guard)
データベース・ガードは、ロジカル・スタンバイ・データベース内の表を変更可能かどうかを制御する。
デフォルト状態(default state)
構成のブローカ管理を有効化するときに、データベース・オブジェクトが実行される初期のランタイム状態。実際のデフォルト状態は、データベースが実行中のロール(プライマリまたはスタンバイ)によって異なることもある。
「インテンド状態」も参照。

ファスト・スタート・フェイルオーバー(fast-start failover)
プライマリ・データベースが使用できなくなった場合にフェイルオーバーを自動的に有効化する。ファスト・スタート・フェイルオーバーを有効化すると、ブローカはフェイルオーバーの必要性を判断し、指定されたスタンバイに自動的、迅速かつ確実にフェイルオーバーを実行する。このとき、フェイルオーバーの起動に手動の手順を実行する必要はない。
「手動フェイルオーバー」も参照。
フィジカル・スタンバイ・データベース(physical standby database)
プライマリ・データベースの正確なコピーであるスタンバイ・データベース。プライマリ・データベースがオープンされてアクティブな状態で、REDO適用サービスによりプライマリ・データベースから受け取ったREDOデータがフィジカル・スタンバイ・データベースに適用される。REDO適用サービスは、マウントされたフィジカル・スタンバイ・データベース・インスタンスで実行できる。Oracle Active Data Guardオプションのライセンスを購入済の場合は、REDO適用サービスをオープン状態のフィジカル・スタンバイ・データベース・インスタンスでも実行できる。詳細は、『Oracle Data Guard概要および管理』を参照。
フェイルオーバー(failover)
スタンバイ・データベースをプライマリ・データベースのロールに変更し、元のプライマリ・データベースを無効化する操作。
「ファスト・スタート・フェイルオーバー」および「手動フェイルオーバー」も参照。
プライマリ・データベース(primary database)
1つ以上のスタンバイ・データベースが作成され、メンテナンスされる本番データベース。すべてのスタンバイ・データベースは、1つのプライマリ・データベースと関連付けられる。しかし、1つのプライマリ・データベースは、複数のスタンバイ・データベースをサポートできる。Data Guard Brokerモニター(DMON)は、プライマリ・データベースを使用してバイナリ構成ファイルのマスター・コピーを保守し、変更があった場合に各スタンバイ・データベースのファイル・コピーが確実に更新されるようにする。
ブローカは、グローバルで一意に定義されているDB_UNIQUE_NAME初期化パラメータの値を使用して、このデータベースを参照する。
ブローカ(broker)
Data Guard構成の作成、制御および監視に必要な、複雑な操作の大半を自動化および簡素化する分散管理フレームワーク。
ブローカ構成(broker configuration)
Data Guard構成のプライマリ・データベースとスタンバイ・データベース(REDO転送サービスとログ適用サービスを含む)を論理的にグループ化したもの。
「Data Guard構成」も参照。
プロファイル(profiles)
現在の状態(オンまたはオフ)、プロパティおよび現在のステータス(たとえば健全性)など、データベース・オブジェクトの記述。この記述は、ブローカによりバイナリ構成ファイル内で永続的に保守される。

読取り専用モード(read-only mode)
このモードでデータベースをオープンすると、データベースの問合せは実行できるが、変更はできない。
フィジカル・スタンバイ・データベースを読取り専用でオープンすると、スタンバイ・データベースに対する問合せを実行できる。Oracle Active Data Guardオプションのライセンスを購入済の場合は、REDO Applyがアクティブなときにフィジカル・スタンバイ・データベースをオープン状態にしておくことができる。この機能はリアルタイム問合せと呼ばれる。詳細は、『Oracle Data Guard概要および管理』を参照。

ロジカル・スタンバイ・データベース(logical standby database)
ロジカル・スタンバイ・データベースは、標準のOracleアーカイブREDOログ・ファイルを取得し、SQLトランザクションに再変換した後で、オープン状態のスタンバイ・データベースに適用する。変更はエンド・ユーザー・アクセスと同時に適用されるが、再生成されたSQLトランザクションを介して保守されている表で許可されるのは、ロジカル・スタンバイ・データベースのユーザーに対する読取り専用アクセスである。データベースは、再構成されたSQLトランザクションを適用できるようにオープン状態になっているため、プライマリ・データベースとは物理的に異なる。データベース表の索引や物理特性は対応するプライマリ・データベースと異なる場合があるが、スタンバイ・データ・ソースとしてのロールを遂行するために、表はアプリケーション・アクセスの観点から論理的な一貫性を保つ必要がある。