ヘッダーをスキップ
Oracle Data Guard Broker
11gリリース1(11.1)
E05756-02
  目次
目次
索引
索引

戻る
戻る
 
次へ
次へ
 

B Data Guard Brokerのアップグレードとダウングレード

この付録では、ブローカ構成におけるOracleデータベースおよびOracle Enterprise Managerのアップグレードまたはダウングレードのプロセスを順序立てて説明します。この付録の内容は、次のとおりです。

B.1 リリース9.2.0からリリース11.1へのアップグレード

Oracle Data Guardリリース9.2.0構成を現在実行している場合は、次の手順でOracle Databaseリリース11.1にアップグレードし、ブローカ構成を再作成する必要があります。

  1. Data Guard ManagerまたはDGMGRLリリース9.2.0を使用して、リリース9.2.0のブローカ構成を削除します。たとえば、DGMGRL REMOVE CONFIGURATIONコマンドを使用できます。

  2. DGMGRLを使用している場合は、ALTER SYSTEM SET LOG_ARCHIVE_DEST_n=" " SQL*Plusコマンドを使用して、LOG_ARCHIVE_DEST_n初期化パラメータの設定をクリアします。

  3. データベース・ソフトウェアをOracleリリース11.1にアップグレードします。使用しているオペレーティング・システムに適したOracle Databaseインストレーション・ガイドを参照してください。

  4. Oracle Enterprise ManagerとData Guard Managerリリース9.2.0を使用している場合、Oracle Data Guardリリース11.1を実行するブローカ構成を管理するには、Oracle Enterprise Managerリリース10.2にアップグレードする必要があります。Data Guard Managerリリース9.2.0は、Oracle Data Guardリリース11.1と互換性がありません。

  5. DGMGRLリリース9.2.0を使用している場合は、Data Guardコマンドライン・インタフェースのリリース11.1にアップグレードする必要があります。

    • DGMGRLリリース9.2.0は、Oracle Data Guardリリース11.1と互換性がありません。


      注意:

      非RACデータベースの場合は、既存のOracle9iコマンドライン・スクリプトがOracle Database 11.1でサポートされています。廃止になったコマンドの詳細は、付録Aを参照してください。

    • DGMGRLリリース11.1は、Oracle Data Guardリリース9.2.0と互換性がありません。


      注意:

      Oracle Database 11.1のコマンドライン・スクリプトは、Oracle9iではサポートされません。

  6. Enterprise ManagerまたはDGMGRLコマンドライン・インタフェースを起動し、ブローカ構成を再作成します。

B.2 リリース10.nからリリース11.1へのアップグレード

Oracle Data Guardリリース10.n構成を現在実行している場合は、使用しているオペレーティング・システムに適したOracle Databaseインストレーション・マニュアルを参照して、データベース・ソフトウェアをOracleリリース11.1にアップグレードできます。


手順1   ファスト・スタート・フェイルオーバーが有効化されている場合は、無効化します。

次のDGMGRLコマンドを発行して、ファスト・スタート・フェイルオーバーを無効化します。

DGMGRL> DISABLE FAST_START FAILOVER;

手順2   10.n Data Guard Brokerを停止します。

構成のブローカによる管理を無効化してから、ブローカを停止します。次に例を示します。

  1. 次のDGMGRLコマンドを発行して、Data Guard構成におけるデータベースのブローカによるアクティブな管理を無効化します。

    DGMGRL> DISABLE CONFIGURATION;
    
  2. 次のSQL*Plus文を発行してブローカを停止します。

    SQL> ALTER SYSTEM SET DG_BROKER_START=FALSE;
    

手順3   現行のブローカ構成ファイルのコピーを作成します。

初期化パラメータDG_BROKER_CONFIG_FILE1およびDG_BROKER_CONFIG_FILE2で示しているように、現行のブローカ構成ファイルのコピーを作成します。

手順4   Oracle Databaseソフトウェアをリリース11.1にアップグレードします。

アップグレード手順については、使用しているオペレーティング・システムに適したOracle Databaseインストレーション・ガイドを参照してください。

Oracle Enterprise Manager Grid ControlまたはDGMGRLをアップグレードする場合は、次の事項を考慮してください。

手順5   ブローカを起動します。

アップグレード後、リリース11.1のData Guard Brokerを起動します。次に例を示します。

  1. 次のSQL*Plus文を発行してブローカを起動します。

    SQL> ALTER SYSTEM SET DG_BROKER_START=TRUE;
    
  2. 次のDGMGRLコマンドを発行して、Data Guard構成におけるデータベースのブローカによるアクティブな管理を有効化します。

    DGMGRL> ENABLE CONFIGURATION
    

リリース11.1のブローカを初めて起動したとき、リリース10.nのブローカ構成ファイルの存在が検出され、リリース11.1で導入された新規プロパティ(ファスト・スタート・フェイルオーバーのプロパティなど)が含まれるように自動的にアップグレードされます。この自動変換は透過的かつ永続的であり、1回のみ実行されます。

B.3 リリース11.1からのダウングレード

リリース11.1へのアップグレードを完了していて、以前のリリースにダウングレードする場合は、次の手順でデータベース・リリースをダウングレードし、ブローカ構成を再作成する必要があります。

  1. リリース11.1のEnterprise ManagerまたはDGMGRLを使用して、リリース11.1のブローカ構成を削除します。たとえば、DGMGRL REMOVE CONFIGURATIONコマンドを使用できます。

  2. Oracle Databaseソフトウェアを以前のOracleリリースにダウングレードします。使用しているオペレーティング・システムに適したOracle Databaseのマニュアルを参照してください。

  3. Data Guard Brokerをリリース10.nにダウングレードするには、次のようにします。

    • リリース11.1へのアップグレード後にブローカ構成に変更を加えていないことが明白である場合、アップグレード手順で作成したブローカ構成ファイルをコピーできます(B.2項を参照)。続いて、Enterprise ManagerまたはDGMGRLコマンドライン・インタフェースを起動し、そのコピーの作成時点で存在したとおりにブローカ構成を再度有効化します。

    • あるいは、Enterprise ManagerまたはDGMGRLコマンドライン・インタフェースを起動し、ブローカ構成を再作成できます。

  4. Data Guard BrokerをOracleリリース9.2.0にダウングレードするには、次のようにします。

    • Enterprise Managerを使用していた場合、引き続きOracle Enterprise Managerリリース10.2を使用して、リリース9.2.0のブローカ構成を管理できます。また、Oracle Enterprise Managerリリース9.2.0を再インストールして、Data Guard Managerにダウングレードすることもできます。

    • Enterprise Manager、Data Guard ManagerまたはDGMGRLコマンドライン・インタフェースを起動し、ブローカ構成を再作成します。