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Oracle Databaseリファレンス
11g リリース1(11.1)

E05771-04
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B SQLスクリプト

この付録では、Oracle Databaseの動作を最適化するために必要なSQLスクリプトについて説明します。

この付録の内容は次のとおりです。

データ・ディクショナリの作成

Database Configuration Assistantを使用してデータベースを作成すると、データ・ディクショナリが自動的に作成されます。その後、Oracleは、データベースが稼働しているときには常に、すべてのデータ定義言語文(DDL文)に応じてデータ・ディクショナリを更新します。

データ・ディクショナリのベース表は、Oracle Database内に最初に作成されるオブジェクトです。これらの表は、SYSTEM表領域内に作成され、そのままこの領域にある必要があります。データ・ディクショナリのベース表は、データベース内のユーザー定義オブジェクトすべてについての情報を格納します。

表B-1に、Database Configuration Assistantを使用してデータベースを作成するときに自動的に実行される必須のスクリプトを示します。データベースを手動で作成する場合に、これらのスクリプトの実行が必要になる場合があります。これらのスクリプトを実行するには、SYSDBA権限を持つユーザーとしてOracleに接続してください。

表B-1    データ・ディクショナリ・スクリプトの作成 
スクリプト名  対象  説明 

catalog.sql 

すべてのデータベース 

データ・ディクショナリおよびその多数のビューに対するパブリック・シノニムを作成する

そのシノニムにPUBLICのアクセス権限を付与する 

catproc.sql 

すべてのデータベース 

PL/SQLに必須のスクリプトまたはPL/SQLで使用するスクリプトをすべて実行する 

catclust.sql 

Real Application Clusters 

Real Application Clustersのデータ・ディクショナリ・ビューを作成する 

関連項目:

  • ご使用のオペレーティング・システムでのこれらのスクリプトの正確な名前および場所については、オペレーティング・システム固有のOracleマニュアルを参照してください。

  • データベース作成の詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。

  • これらのスクリプトの実行が必要な場合は、リリース・ノートおよび『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』を参照してください。

 

その他のデータ・ディクショナリ構造体の作成

データベースの管理およびデータベース・アプリケーションの作成に使用できるその他の構造体を作成する別のスクリプトが用意されています。これらのスクリプトを、表B-2に示します。

関連項目:

ご使用のオペレーティング・システムでのこれらのスクリプトの正確な名前および場所については、オペレーティング・システム固有のOracleマニュアルを参照してください。 

表B-2    その他のデータ・ディクショナリ構造体の作成 
スクリプト名  対象  実行者  説明 

catblock.sql 

パフォーマンス管理 

SYS 

ロック関連のグラフを動的に表示するビューを作成する 

catexp7.sql 

Oracle7へデータのエクスポートを行う場合 

SYS 

Oracle7エクスポート・ユーティリティによって、Oracle DatabaseからOracle7エクスポートのファイル形式でデータをエクスポートするために必要なディクショナリ・ビューを作成する 

caths.sql 

異機種間サービス 

SYS 

異機種間サービスを管理するためのパッケージをインストールする 

catio.sql 

パフォーマンス管理 

SYS 

I/Oを表レベルでトレースできるようにする 

catoctk.sql 

セキュリティ 

SYS 

Oracle Cryptographic Toolkitパッケージを作成する 

catqueue.sql 

アドバンスト・キューイング 

 

アドバンスト・キューイングに必要なディクショナリ・オブジェクトを作成する 

catrep.sql 

Oracle Replication 

SYS 

データベース・レプリケーションを使用可能にするすべてのSQLスクリプトを実行する 

dbmsiotc.sql 

記憶領域管理 

すべてのユーザー 

索引構成表の連鎖行を分析する 

dbmspool.sql 

パフォーマンス管理 

SYSまたはSYSDBA 

DBAが共有プール内にPL/SQLパッケージおよびSQL文、トリガーをロックできるようにする 

userlock.sql 

同時実行性制御 

SYSまたはSYSDBA 

アプリケーション・アクションの連続実行を支援するために、ローカル環境またはクラスタ化環境でユーザー指定のロックを使用できる機能を提供する 

utlbstat.sqlおよびutlestat.sql 

パフォーマンス監視 

SYS 

それぞれ、パフォーマンス・チューニング統計情報の収集を開始または停止する 

utlchn1.sql 

記憶領域管理 

すべてのユーザー 

Oracle Databaseで使用する。CHAINED ROWSオプション付きのANALYZEコマンドの出力を格納するための表を作成する。物理ROWIDおよび論理ROWIDの両方を処理できる。 

utlconst.sql 

西暦2000年対応 

すべてのユーザー 

日付列のCHECK制約が西暦2000年に対応しているかを検証する機能を提供する 

utldtree.sql 

メタデータ管理 

すべてのユーザー 

オブジェクト間の依存性を表示する表およびビューを作成する 

utlexpt1.sql 

制約 

すべてのユーザー 

Oracle Databaseで使用する。制約を使用可能にする際の例外を格納するためのデフォルト表(EXCEPTIONS)を作成する。物理ROWIDおよび論理ROWIDの両方を処理できる。 

utlip.sql 

PL/SQL 

SYS 

主にアップグレードおよびダウングレード操作に使用される。後続の再コンパイルがデータベースが要求する形式で発生するようにディクショナリ表を変更することによって、すべての既存のPL/SQLモジュールを無効にする。また、すべてのPL/SQLのコンパイルに必要なパッケージSTANDARDおよびDBMS_STANDARDを再ロードする。 

utlirp.sql 

PL/SQL 

SYS 

32ビットから64ビットへ(またはその逆に)ワード・サイズを変更するために使用される。このスクリプトは、新しいデータベースが要求する形式で既存のPL/SQLモジュールを再コンパイルする。最初に、ディクショナリ表を変更する。次に、PL/SQLの使用に必要なパッケージSTANDARDおよびDBMS_STANDARDを再ロードする。最後に、すべてのPL/SQLモジュール(パッケージ、プロシージャ、型など)の再コンパイルをトリガーする。 

utllockt.sql 

パフォーマンス監視 

SYSまたはSYSDBA 

ロック待機グラフをツリー構造形式で表示する 

utlpwdmg.sql 

セキュリティ 

SYSまたはSYSDBA 

パスワードの複雑さを検証するためのデフォルトのPL/SQLファンクションを作成する。デフォルト・パスワード・プロファイル・パラメータを設定して、パスワード管理機能を使用可能にする。 

utlrp.sql 

PL/SQL 

SYS 

以前はINVALIDの状態であったすべての既存のPL/SQLモジュール(パッケージ、プロシージャ、型など)を再コンパイルする 

utlsampl.sql 

例 

SYS、またはDBAロールが付与されているすべてのユーザー 

empdeptなどのサンプル表を作成し、scottなどのユーザーを登録する 

utlscln.sql 

Oracle Replication 

すべてのユーザー 

別のスナップショット・サイトからスナップショット・スキーマをコピーする 

utltkprf.sql 

パフォーマンス管理 

SYS 

DBA以外のユーザーがTKPROFプロファイル・ユーティリティを実行できるように、TKPROFERロールを作成する 

utlvalid.sql 

パーティション表 

すべてのユーザー 

パーティション表のANALYZE TABLE ...VALIDATE STRUCTURE出力の格納に必要な表を作成する 

utlxplan.sql 

パフォーマンス管理 

すべてのユーザー 

EXPLAIN PLAN文からの出力を保持する表PLAN_TABLEを作成する 

NOスクリプト

表B-3に示すスクリプトは、様々なオプションのサービスまたはコンポーネントのディクショナリ情報を削除するために使用します。

関連項目:

これらのスクリプトの詳細は、『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』を参照してください。 

表B-3    NOスクリプト 
スクリプト名  対象  実行者  説明 

catnoadt.sql 

オブジェクト 

SYS 

オブジェクト型に関連するディクショナリ・メタデータのビューおよびシノニムを削除する 

catnoaud.sql 

セキュリティ 

SYS 

監査メタデータのビューおよびシノニムを削除する 

catnohs.sql 

異機種間サービス 

SYS 

異機種間サービス・ディクショナリ・メタデータを削除する 

catnoprt.sql 

パーティション化 

SYS 

パーティション表および索引に関連するディクショナリ・メタデータのビューおよびシノニムを削除する 

catnosvm.sql 

Server Manager 

SYS 

Oracle7 Server Managerのビューおよびシノニムを削除する 

catnsnmp.sql 

分散管理 

SYS 

DBSNMPユーザーおよびSNMPAGENTロールを削除する 

アップグレードおよびダウングレード・スクリプト

表B-4に示すスクリプトは、Oracleを別のリリースにアップグレードまたはダウングレードする際に使用します。これらのスクリプトを実行するには、SYSDBA権限を持つユーザーとしてOracleに接続してください。

表B-4    アップグレードおよびダウングレード・スクリプト 
スクリプト名  対象  説明 

catdwgrd.sql 

ダウングレード 

新規のOracle Database 11g リリースからのダイレクト・ダウングレード・パスを提供する 

catupgrd.sql 

アップグレード 

新規のOracle Database 11g リリースへのダイレクト・アップグレード・パスを提供する 

utlu111i.SQL 

アップグレードのための事前準備情報 

アップグレードするデータベースについて、Oracle Database 11g リリース1(11.1)にアップグレードするための要件や問題の詳細を分析する 

utlu111s.SQL 

アップグレード後の状態 

Oracle Database 11g リリース1(11.1)へのアップグレード後のコンポーネント・アップグレードの状態を表示する 

関連項目:

これらのスクリプトの詳細は、『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』を参照してください。 

JavaScript

表B-5に示すスクリプトは、Oracle JVMオプションがインストールされている場合にのみ有効です。

表B-5    JavaScript 
スクリプト名  説明 

initjvm.sql 

コアJavaクラス・ライブラリとOracle固有のJavaクラスをインストールしてOracle JVMを初期化する 

rmjvm.sql 

Oracle JVMのすべての要素を削除する 

catjava.sql 

Java関連パッケージおよびクラスをインストールする 

関連項目:

『Oracle Database Java開発者ガイド』 


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