この章では、Oracle Database 11g リリース1(11.1)のOracle Textの新機能を説明し、追加情報の参照先を示します。現行リリースに移行するユーザーのために、前のリリースでの新機能情報も載せています。
次の各項目で、Oracle Textの新機能について説明します。
新しい多数の形式がサポートされるようになりました。 これは、Oracle Outside in HTML Exportフィルタ処理テクノロジへの移行によるものです。
Oracle Textの出力HTMLのルック・アンド・フィールが新しくなりました。 これは、Oracle Outside in HTML Exportフィルタ処理テクノロジへの移行によるものです。
索引付けのパフォーマンスを向上させるために、USER_FILTERはFORMAT列とCHARSET列を区別するようになりました。
USER_FILTER command属性に指定する実行可能ファイルの存在する必要のあるWindowsシステム上の場所が、%ORACLE_HOME%/binディレクトリではなく%ORACLE_HOME%/ctx/binディレクトリになりました。
アプリケーション停止時間ゼロのための新規の増分索引付けおよびオンライン索引作成
索引のオンライン再作成およびメンテナンス・プロセスの制御向上に関する新機能
Oracle Enterprise Managerの新しいOracle Text Manager。次の処理を実行できます。
テキスト索引の状態の監視
索引設定の変更
ディスク領域、断片化、不要データ、ワードの出現頻度などに関する索引レベルの統計の生成
索引の同期化、最適化および再構築
問題の診断、および失敗した操作の再開
ログの管理
複合問合せパフォーマンス改善のためのCONTEXT索引タイプに関するコンポジット・ドメイン索引の新規サポート
問合せパフォーマンスおよびスケーラビリティの向上
メタデータの範囲検索を可能にする新規SDATAセクション・タイプとSDATA演算子
新しいユーザー定義のスコア付け機能DEFINESCOREおよびDEFINEMERGE
言語の識別、ワードのセグメンテーション、ドキュメントの分析、品詞のタグ付けおよびステミングを実行する新規AUTO_LEXERレクサー型。 AUTO_LEXERでは、これらのコンポーネントのカスタマイズも可能です。
ステミング($)問合せの問合せパフォーマンスを改善するBASIC_LEXERのINDEX_STEMS属性の新規値
増分索引付けをサポートするALTER INDEXのNOPOPULATEオプション
Oracle Textのパーティション数の新しい制限(Oracle Databaseの最大値と同じになりました)
新機能の使用状況トラッキング
新しいAUTO_FILTERフィルタ
Oracle Text 10g リリース2では、INSO_FILTERフィルタが非推奨になり、新しいAUTO_FILTERが導入されました。AUTO_FILTERは、INSO_FILTERと下位互換性があります。
また、MAIL_FILTERのINSO_TIMEOUTおよびINSO_FORMATTING属性が非推奨になり、それぞれAUTO_FILTER_TIMEOUTおよびAUTO_FILTER_OUTPUT_FORMATTINGになりました。さらに、MAIL_FILTERのメール構成ファイルで使用していたINSOFILTERディレクティブが非推奨になり、新しいAUTO_FILTERディレクティブが導入されました。
システム定義プリファレンスCTXSYS.INSO_FILTERも非推奨になり、新しいプリファレンスCTXSYS.AUTO_FILTERが導入されました。
これらの変更に伴い、Oracle Textでサポートされているドキュメント形式のリストが変更されました。
アジア言語サポートの変更
中国語、日本語および韓国語で、CTXRULE索引タイプがサポートされるようになりました。これら3つのすべての言語で、WORLD_LEXERで実行される大/小文字混在の問合せ検索もサポートされます。
また、KOREAN_LEXERは非推奨になりました。かわりにKOREAN_MORPH_LEXERを使用してください。
新しいストップワード
英語、フィンランド語、イタリア語、スペイン語およびスウェーデン語で、新しいデフォルトのストップワードが提供されています。
KWIC(Key Word in Context)
新しい2つのプロシージャであるCTX_DOC.SNIPPETおよびCTX_DOC.POLICY_SNIPPETは、ドキュメントで検索されたキーワードを含むテキストの断片を戻します。この形式により、ユーザーはキーワードの前後のテキストを確認し、コンテキストを理解できます。
新しいALTER INDEX構文
ALTER INDEXに、2つの新しいパラメータが含まれています。ALTER INDEX PARAMETERSでは、索引を再構築することなく、非パーティション索引またはローカル・パーティション索引(すべてのパーティションを含む)のパラメータを変更できます。
このコマンドは、索引レベルで動作します。
ALTER INDEX MODIFY PARTITION PARAMETERSにより、索引パーティションのメタデータを変更できます。
索引の作成に失敗した場合のための新しいプロシージャ
新しいCTX_ADM.MARK_FAILEDプロシージャにより、索引のステータスをLOADINGからFAILEDに変更できます。このような変更は、CREATEまたはALTER INDEXが失敗し、索引をリカバリする必要があるときに便利です。