Oracle® Real Application Clustersインストレーション・ガイド 11g リリース2 (11.2) for Linux and UNIX Systems B56272-08 |
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この付録では、既存のデータベースにさらに製品を追加するための準備、またはパッチを更新するための準備として、Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)データベースですべてのプロセスを停止する方法について説明します。この付録の内容は次のとおりです。
Oracleソフトウェアを変更する前に、Oracle Databaseインストールのバックアップを作成することをお薦めします。
各ノードの既存のOracle Databaseインスタンスを通常の順序または優先度の高い順に停止します。Oracle RACデータベースとそのインスタンスの停止には、Oracle Enterprise ManagerまたはSRVCTLを使用できます。
注意: Oracle Clusterwareまたはクラスタ・レディ・サービスを使用している場合は、Oracleソフトウェアを変更する前に、すべてのクラスタ・ノードですべてのOracle Databaseインスタンスを停止する必要があります。パッチの更新を実行する場合の詳細な手順は、パッチ・セット・ノートを参照してください。 |
データベース・ソフトウェアを変更するOracleホーム・ディレクトリで実行されているすべてのリスナー・プロセスとその他のプロセスを停止します。
注意: Oracle ASMインスタンス、Oracle ClusterwareまたはOracle Restartを停止するには、その前にこれらを使用するすべてのデータベース・インスタンスを停止する必要があります。 |
この項の内容は次のとおりです。
この項では、Oracle Database 11g リリース2(11.2)にさらに製品を追加する前に実行する必要がある作業の概要を説明します。パッチの更新を実行する場合の詳細な手順は、そのパッチのデータベース・パッチ・セット・ノートを参照してください。
注意: 次の手順は、ここに示す順序で実行する必要があります。 |
各ノードのOracleホームで、データベースにアクセスする可能性のあるすべてのプロセスを停止します。
注意: Enterprise Manager Grid Controlによって監視されているプロセスを停止する前に、停止するプロセスのブラックアウトをGrid Controlに設定します。これは、これらのプロセスの可用性レコードが、計画外のシステム停止ではなく計画停止時間であったことを示すようにするために必要です。 |
次に例を示します。
$ORACLE_HOME/bin/emctl stop dbconsole
すべてのノードですべてのOracle RACインスタンスを停止します。データベースのすべてのOracle RACインスタンスを停止するには、次のコマンドを入力します。db_name
はデータベースの名前です。
$ oracle_home/bin/srvctl stop database -d db_name
Oracle ClusterwareまたはOracle Cluster Ready Services(CRS)インストールを変更する場合は、次に示すOracle Databaseサービスを停止します。
注意: 次の手順は、ここに示す順序で実行する必要があります。 |
各ノードのOracleホームで、データベースにアクセスしている可能性のあるすべてのプロセスを停止します。たとえば、Oracle Enterprise Manager Database Controlを停止します。
注意: Oracle Enterprise Manager Grid Controlによって監視されているプロセスを停止する前に、停止するプロセスのブラックアウトをGrid Controlに設定します。これは、これらのプロセスの可用性レコードが、計画外のシステム停止ではなく計画停止時間であったことを示すようにするために必要です。 |
すべてのノードですべてのOracle RACインスタンスを停止します。データベースのすべてのOracle RACインスタンスを停止するには、次のコマンドを入力します。db_name
はデータベースの名前です。
$ oracle_home/bin/srvctl stop database -d db_name
すべてのノードですべてのノード・アプリケーションを停止します。ノードで実行されているノート・アプリケーションを停止するには、次のコマンドを入力します。u01/app/grid/11.2.0
はOracle Grid Infrastructureホームで、node
はアプリケーションを実行しているノードの名前です。
$ u01/app/grid/11.2.0/bin/srvctl stop nodeapps -n node
root
ユーザーとして、すべてのノードで次のコマンドを入力して、Oracle ClusterwareまたはCRSプロセスを停止します。
# crsctl stop cluster
クラスタ内のすべてのノードのOracle ClusterwareおよびOracle ASMインスタンスを停止するには、crsctl stop cluster -all
という1つのコマンドを入力すると実行できます。
この項の内容を確認してOracle RACクラスタのアップグレードの準備ができていることを検証します。
Oracle RACインストールのアップグレードの準備状況を確認するには、コマンドcluvfy stage -predbinst -upgrade
を使用します。-predbinst -upgrade
フラグを指定してcluvfy
を実行すると、システム・チェックが実行され、クラスタが既存のOracle RACインストールからのアップグレードに適した状態にあるかどうかが確認されます。
このコマンドでは次の構文を使用します。可変的な内容はイタリック体で示されています。
cluvfy stage -pre dbinst -upgrade -src_dbhome src_RAChome -dest_dbhome dest_RAChome -dest_version dest_version [-fixup[-fixupdirpath]] [-verbose]
オプションは次のとおりです。
-src_dbhome
src_RAChome
このフラグは、アップグレード対象のソースのOracle RACホームの場所(src_RAChome
はアップグレードするホームのパス)を示すために使用します。
-dest_dbhome
dest_RAChome
このフラグは、アップグレードしたOracle RACホームの場所(dest_RAChome
はOracle RACホームのパス)を示すために使用します。
-dest_version
dest_version
dest_versionフラグは、アップグレード(パッチセットを含む)のリリース番号を示すために使用します。リリース番号には、プラットフォーム固有のパッチのレベルにリリースを指定する5桁の数字が含まれている必要があります。たとえば、11.2.0.2.0などです。
関連項目: リリース番号の形式については、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。 |
-fixup
[-fixupdir
fixupdirpath
]]
-fixup
フラグは、クラスタのアップグレードの準備ができていることを確認するために実行が必要な必須手順に関する命令を生成することを示すために使用します。デフォルトの場所は、CVUの作業ディレクトリです。fixup命令を別のディレクトリに配置する場合は、フラグ-fixupdirを追加してfixupディレクトリのパスを指定します。
-verbose
-verbose
フラグを使用すると、個々のチェックの詳細な出力が生成されます
次のコマンドを実行すると、Oracle RACのインストールに必要な権限が、ノードnode1
およびnode2
で構成されているかどうかを検証できます。
$ ./cluvfy stage -pre dbinst -upgrade -src_dbhome /u01/app/oracle/product/11.1.0/dbhome_1 -dest_dbhome /u01/app/oracle/product/11.2.0/dbhome_1 -dest_version 11.2.0.3.0 -fixup -fixupdirpath /home/oracle/fixup -verbose