Oracle® Real Application Clustersインストレーション・ガイド 11g リリース2 (11.2) for Linux and UNIX Systems B56272-08 |
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この付録では、Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)のインストールに関するトラブルシューティング情報について説明します。この章の内容は、次のとおりです。
関連項目: インストール・メディアのドキュメント・ディレクトリに含まれるOracle Database 11gリリース2(11.2)Oracle Real Application Clustersのドキュメントを参照してください。
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この項には次のトピックが含まれます:
次に、インストール中に発生する可能性のある様々なエラーの例を示します。次のような問題が発生する可能性があります。
$ xhost
fully_qualified_remote_host_name
次に例を示します。
$ xhost somehost.example.com
その後で、次のコマンドを入力します。workstation_name
は、ご使用のワークステーションのホスト名またはIPアドレスです。
Bourne、BashまたはKornシェル:
$ DISPLAY=workstation_name:0.0
$ export DISPLAY
次のコマンドを入力して、ローカル・システムでX Windowアプリケーションが正しく表示されているかどうかを確認します。
$ xclock
モニターにxclockが表示されます。エラーが発生した場合は、xhost
コマンドの使用がサーバーで制限されている可能性があります。
VNCクライアントを使用してサーバーにアクセスしている場合は、インストールに使用しようとしているユーザーに割り当てられているビジュアルにアクセスしていることを確認します。たとえば、su
コマンドを使用して、別のユーザー・ビジュアルでインストール所有者になった場合、xhost
コマンドの使用は制限され、xhost
コマンドを使用して表示を変更することはできません。インストール所有者に割り当てられたビジュアルを使用すると、正しく表示でき、xclock
コマンドの入力によってxclockが表示されます。
コマンドifconfig -a
を実行します。このコマンドの出力と/etc/hosts
ファイルの内容を比較して、ノードIPがリストされていることを確認します。
コマンドnslookup
を実行して、ホストが到達可能であるかどうかを確認します。
oracle
ユーザーで、ssh
またはrsh
を使用してノードへの接続を試行します。パスワードを求められた場合、ユーザー等価関係が適切に設定されていません。SSH構成を完了するには、システム管理者に連絡するか、ご使用のプラットフォーム用のOracle Grid Infrastructureのインストレーション・ガイドを参照してください。
rootupgrade.sh
の実行中に移行が失敗します。確認するには、ログ・ファイル$ORA_CRS_HOME/log/
hostname
/client/ocrconfig_
pid
.log
で「utopen:12:バッキング・ストアに十分な領域がありません」というエラーを検索します。/etc/oracle/srvConfig.loc
(AIX、HP-UX、Linux)または/var/opt/oracle/srvConfig.loc
(Solaris)で、既存のRAWデバイス名を確認し、コマンドdd
を使用して、このRAWデバイスの内容を新しいデバイスにコピーしてください。http://www.unixodbc.org
からODBCドライバをダウンロードしてインストールし、このインストールを再起動します。このドライバはOracle RACデータベースの要件です。詳細は、ご使用のプラットフォーム用のOracle Grid Infrastructureのインストレーション・ガイドで、システム要件に関する項を参照してください。nscd
がアクティブになっていない場合に発生します。/sbin/service nscd start
Oracle RACのインストールを実行するユーザーには、oinstallグループとOSDBAグループ(通常、oinstall
とdba
)の両方のメンバーシップが必要です。該当しない場合、インストールは失敗します。
エラー・メッセージの解決でさらに支援が必要な場合は、My Oracle Supportを参照してください。たとえば、Doc ID 1372375.1のNoteにはOracle Real Application Clustersのインストールに関する最も一般的な問題のいくつかが含まれます。
Oracle Universal Installer(OUI)のノードの選択ページが表示されない場合、LinuxおよびUNIXベース・システムのOracle Clusterwareホーム(Grid_home
/bin
)のバイナリ・ディレクトリからolsnodes
-v
コマンドを実行してクラスタウェア診断を実行し、その出力を分析します。出力の詳細情報でクラスタウェアが動作していないことが示された場合は、クラスタウェアのドキュメントを参照してください。
また、次のコマンド構文を使用してクラスタ・マネージャの整合性を検証します。
cluvfy comp clumgr -n node_list -verbose
前述の構文例で、node_list
変数は、クラスタ内のノードのカンマ区切りリストです。
Oracle Universal Installerでは、インストール中、実行されたすべての動作がログ・ファイルに記録されます。インストール中に問題が発生した場合は、ログ・ファイルを参照して、考えられる問題の原因についての情報を確認してください。
ログ・ファイルを表示するには、次の手順を実行します。
必要に応じて、次のコマンドを入力し、oraInventoryディレクトリの場所を確認します。
$ cat /opt/oracle/oraInst.loc $ cat /var/opt/oracle/oraInst.loc
次のコマンドを入力して、ログ・ファイルの名前を確認します。
$ ls -ltr
このコマンドでは、ファイルが作成順に表示され、最新のファイルが最後に示されます。インストーラのログ・ファイルは、次のような名前になります。date_time
は、インストールが開始された日時を示します。
installActionsdate_time.log
ログ・ファイルで、問題についての情報が示されている可能性の高い最新のエントリを表示するには、次のコマンドを入力します。
$ tail -50 installActions2007-07-20_09-53-22AM.log | more
このコマンドでは、ログ・ファイルの最新の50行が表示され、ページ間を移動してそれらの行を確認できます。
Oracle Universal Installerによって表示されたエラーや、ログ・ファイルに記録されたエラーが再リンクの問題を示している場合は、次のファイルを参照してください。
$ORACLE_HOME/install/make.log
Configuration Assistantの実行中に発生したインストール・エラーをトラブルシューティングするには、次の作業を行います。
「インストール・セッションのログの確認」に示すインストール・ログ・ファイルを確認します。
Oracle RACインストール所有者のOracleベース・ディレクトリ(パス$ORACLE_BASE/cfgtoollogs
)にある特定のConfiguration Assistantのログ・ファイルを確認します。エラーの原因になった問題を修正します。
「致命的エラー。 再インストールしてください」というメッセージが表示された場合は、ログ・ファイルを確認して問題の原因を調査します。手順については、「致命的エラー」を参照してください。
この項には次のトピックが含まれます:
Oracle Configuration Assistantのエラーは、インストール画面の下部に表示されます。Configuration Assistantインタフェースに追加情報が表示される場合もあります。Configuration Assistantの実行状態は、次のファイルに保存されています。
oraInventory_location/logs/installActionsdate_time.log
Configuration Assistantに関連するエラーの詳細は、次のディレクトリ下で確認できます。
$ORACLE_BASE/cfgtoollogs
Oracleベース・ディレクトリは、Oracle RACインストール所有者のOracleベースです。完了ステータス・コードを次に示します。
Status Result Code Configuration assistant succeeded 0 Configuration assistant failed 1 Configuration assistant cancelled -1
Configuration Assistantの実行中に致命的エラーが発生した場合は、次の作業を行う必要があります。
Oracleソフトウェアを削除します。
致命的エラーの原因を解決します。
Oracleソフトウェアを再インストールします。
Oracle Grid Infrastructure 11gリリース2(11.2.0.3)以上では、CVUのhealthcheckコマンド・オプションを使用してOracle ClusterwareおよびOracle Databaseインストールをチェックし、必須要件およびベスト・プラクティス・ガイドラインへの適合性を調べたり、正しく動作していることを確認できます。
healthcheckコマンド・オプションを実行するには、次の構文を使用します。
cluvfy comp healthcheck [-collect {cluster|database}] [-db db_unique_name] [-bestpractice|-mandatory] [-deviations] [-html] [-save [-savedir directory_path]
次に例を示します。
$ cd /home/grid/cvu_home/bin $ ./cluvfy comp healthcheck -collect cluster -bestpractice -deviations -html
オプションは次のとおりです。
-collect [cluster|database]
このフラグは、Oracle Clusterware(クラスタ)またはOracle Database(データベース)に対するチェックの実行を指定するために使用します。healthcheckオプションでcollectフラグを使用しない場合は、cluvfy comp healthcheckではOracle ClusterwareおよびOracle Databaseの両方に対するチェックが実行されます。
-db
db_unique_name
このフラグは、db
フラグの後に入力したデータベースの一意の名前に対するチェックを指定するために使用します。
CVUでは、JDBCを使用してcvusys
ユーザーとしてデータベースに接続し、様々なデータベース・パラメータが検証されます。このため、-db
フラグで指定したデータベースに対してチェックを実行する場合は、まずそのデータベースにcvusys
ユーザーを作成し、そのユーザーにCVU固有のロールcvusapp
を付与する必要があります。また、cvusapp
ロールのメンバーにシステム表に対するselect
権限を付与する必要もあります。CVU_home/cv/admin/cvusys.sql
にSQLスクリプトが含まれており、このユーザーの作成を容易にします。このSQLスクリプトを使用して、CVUで検証するすべてのデータベースにcvusysユーザーを作成します。
db
フラグを使用し、一意のデータベース名を指定しない場合、CVUではクラスタのすべてのOracle Databaseが検出されます。これらのデータベースでベスト・プラクティス・チェックを実行する場合は、各データベースでcvusys
ユーザーを作成し、ベスト・プラクティス・チェックを実行するのに必要なcvusapp
ロールとselect
権限をこのユーザーに付与する必要があります。
[-bestpractice | -mandatory] [-deviations
]
ベスト・プラクティスのチェックを指定するためにはbestpractice
フラグを使用し、必須のチェックを指定するためにはmandatory
フラグを使用します。ベスト・プラクティスの推奨事項または必須要件からの差異のみを確認することを指定するには、deviations
フラグを追加します。-bestpractice
または-mandatory
フラグのいずれかを指定できますが、両方のフラグは指定できません。-bestpractice
または-mandatory
のいずれも指定しない場合は、ベスト・プラクティスと必須要件の両方が表示されます。
-html
html
フラグは、詳細なレポートをHTML形式で生成するために使用します。
html
フラグを指定し、CVUによって認識されるブラウザがシステムで使用可能な場合は、チェックの完了時にそのブラウザが起動され、レポートがブラウザに表示されます。
htmlフラグを指定しない場合、詳細なレポートはテキスト・ファイルで生成されます。
-save [-savedir
dir_path
]
save
または-save -savedir
フラグは、cvuchecdkreport_
timestamp
.txt
およびcvucheckreport_
timestamp
.htm
という検証レポート(timestamp
は検証レポートの日時)を保存するために使用します。
save
フラグを単独で使用すると、レポートはパスCVU_home
/cv/report
(CVU_home
はCVUバイナリの場所)に保存されます。
-save -savedir
フラグを使用し、CVUレポートを保存するパスを入力すると、指定したパスにCVUレポートが保存されます。