ヘッダーをスキップ
Oracle® Real Application Clustersインストレーション・ガイド
11gリリース2 (11.2) for Microsoft Windows x64 (64-Bit)
B58877-06
  目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
 
次
 

G Oracle Enterprise Manager Configuration Assistantリファレンス

Oracle Enterprise Manager Configuration Assistant(EMCA)は、Database Controlを構成するためのコマンドライン・インタフェースを提供します。この付録の内容は次のとおりです。


参照:

EMCAの使用の詳細は、第6.7項「EMCAを使用したDatabase Controlの管理」を参照してください。

G.1 EMCAの概要

この項では、EMCAコマンドライン・インタフェースの使用に関連する内容について説明します。

G.1.1 概要

既存のOracle Database 11g リリース2(11.2)データベースをOracle Enterprise Manager Database Controlで管理するように構成するための主な手段は、DBCAを使用することですが、Graphical User Interface以外の方法としてEMCAを使用できます。


注意:

EMCAを使用してデータベースを構成している間は、データベースを使用できません。ユーザーは、データベースに接続することも、データベースで操作を実行することもできません。

G.1.2 操作上の注意

この項では、EMCAコマンドライン・インタフェースの使用方法に関する情報を示します。

G.1.2.1 使用方法

すべてのEMCAコマンドをOracle RAC環境で使用できますが、クラスタの設定には一部のコマンドのみを適用できます。EMCAを使用してクラスタ・コマンドを実行するには、ほぼすべてのEMCA動作モードで使用できる-clusterフラグを使用します。

EMCAコマンドの形式は次のとおりです。

emca [operation] [mode] [flags] [parameters]

クラスタの現行の構成情報が必要な場合は、次のコマンドを実行できます。

emca -displayConfig dbcontrol –cluster

G.1.2.2 EMCAパラメータ

EMCAのコマンドラインで指定したパラメータに応じて、EMCAによって、Database Controlの構成に必要な追加情報の入力を求めるプロンプトが表示されます。

それぞれのEMCAコマンドでは、EMCAで必要となる追加情報を指定するためのオプション・パラメータを含めることができます。EMCAで使用するパラメータの形式は[-parameterName parameterValue]です。コマンドラインでは、複数のパラメータを組み合せて使用できます。表G-1に、EMCAで使用できるオプションのパラメータを示します。


注意:

使用可能なパラメータのリストは、コマンドラインでemca -helpと入力すると確認できます。

表G-1 EMCAのオプションのコマンドライン・パラメータ

パラメータ 説明

-respFile

構成操作の実行中にEMCAで使用されるパラメータが記述された入力ファイルのパス。詳細は、第6.6.2項「入力ファイルによるサイレント・モードでのEMCAの使用」を参照してください。

-SID

データベースのシステム識別子。

-PORT

データベースにサービスを提供するリスナーのポート番号。

-ORACLE_HOME

データベースのOracleホーム(絶対パス)。

-LISTENER_OH

リスナーが実行されているOracleホーム。データベースが実行されているOracleホーム以外のOracleホームからリスナーが実行されている場合は、パラメータLISTENER_OHを指定する必要があります。

-HOST_USER

ホスト・コンピュータのユーザー名(自動バックアップ用)。

-HOST_USER_PWD

ホスト・コンピュータのユーザー・パスワード(自動バックアップ用)。

-BACKUP_SCHEDULE

HH:MM形式でのスケジュール(日次自動バックアップ用)。

-EMAIL_ADDRESS

通知用の電子メール・アドレス。

-MAIL_SERVER_NAME

送信メール・サーバーまたはSimple Mail Transfer Protocol(SMTP)サーバー(通知用)。

-ASM_OH

Oracle Automatic Storage Management(Oracle ASM)ホーム。

-ASM_SID

Oracle ASMインスタンスのシステム識別子。

-ASM_PORT

Oracle ASMインスタンスにサービスを提供するリスナーのポート番号。

-ASM_USER_ROLE

Oracle ASMインスタンスに接続するためのユーザー・ロール。

-ASM_USER_NAME

Oracle ASMインスタンスに接続するためのユーザー名。

-ASM_USER_PWD

Oracle ASMインスタンスに接続するためのパスワード。

-DBSNMP_PWD

DBSNMPユーザーのパスワード。

-SYSMAN_PWD

SYSMANユーザーのパスワード。

-SYS_PWD

SYSユーザーのパスワード。

-SRC_OH

Oracle Enterprise Manager構成をアップグレードまたはリストアするデータベースのOracleホーム。

-DBCONTROL_HTTP_PORT

WebブラウザでDatabase Controlコンソールの表示に使用するポート。詳細は、第6.7.3項「Database Controlで使用されるポートの変更」を参照してください。

-AGENT_PORT

Database ControlのOracle Management Agentポート。詳細は、第6.7.3項「Database Controlで使用されるポートの変更」を参照してください。

-RMI_PORT

Database ControlのRMIポート。詳細は、第6.7.3項「Database Controlで使用されるポートの変更」を参照してください。

-JMS_PORT

Database ControlのJMSポート。詳細は、第6.7.3項「Database Controlで使用されるポートの変更」を参照してください。

-CLUSTER_NAME

クラスタ名(クラスタ・データベース用)。

-DB_UNIQUE_NAME

データベースの一意の名前(クラスタ・データベース用)。

-SERVICE_NAME

データベースのサービス名(クラスタ・データベース用)。

-EM_NODE

Database Controlコンソールを実行するノード(クラスタ・データベース用)。詳細は、第6.7.1項「Oracle RACデータベースのためのDatabase Control実装の変更」を参照してください。

-EM_NODE_LIST

エージェントのみの構成用のノードのカンマ区切りリストで、–EM_NODEにデータをアップロードします。詳細は、第6.7.1項「Oracle RACデータベースのためのDatabase Control実装の変更」を参照してください。


G.1.2.3 ツール/ユーティリティ・ヘルプの使用

EMCAのオプションを表示するには、次のコマンドのいずれかを使用してEMCAを起動します。

emca -h
emca --h
emca -help
emca --help

これらのコマンドは、EMCAユーティリティのヘルプ・メッセージを表示します。これらのhelpコマンドは、表G-2で説明するコマンド引数、および表G-1で説明するオプションのパラメータのリストを表示します。

G.2 EMCAのコマンド・リファレンス

この項では、EMCAユーティリティで利用できるコマンドについて説明します。

表G-2 EMCAコマンド

コマンド 説明

addInst


データベースまたはOracle ASMの記憶域の新しいクラスタ・インスタンスに対してOracle Enterprise Managerを構成します。

addNode


データベースまたはOracle ASMの記憶域の新しいクラスタ・インスタンスに対してOracle Enterprise Managerを構成します。

config all db


データベースに対してDatabase Controlと集中エージェント管理の両方を構成します。

config centralAgent


データベース・インスタンスまたはOracle ASMインスタンスに対する集中エージェント管理を構成します。

config dbcontrol db


データベースに対してDatabase Controlを構成します。

deconfig all db


データベースに対するDatabase Controlと集中エージェント管理の両方の構成を解除します。

deconfig centralAgent


データベース・インスタンスまたはOracle ASMインスタンスに対する集中エージェント管理の構成を解除します。

deconfig dbcontrol db


データベースに対するDatabase Controlの構成を解除します。

deleteInst


クラスタ・データベースまたはOracle ASMの記憶域の特定のインスタンスに対するOracle Enterprise Managerの構成を解除します。

deleteNode


削除されるノードに対するOracle Enterprise Managerの構成を解除します。

displayConfig dbcontrol


クラスタ環境内のDatabase Controlの現行のデプロイメント構成に関する情報を表示します。

reconfig dbcontrol


クラスタ・データベースに対してDatabase Controlのデプロイメントを再構成します。

reconfig ports


Database Controlのポートを明示的に再割当てします。

restore


現行のリリースのOracle Enterprise Manager構成を以前のリリースに戻します。

upgrade


以前のリリースのOracle Enterprise Manager構成を現行のリリースにアップグレードします。

version


EMCAに関連付けられているリリース情報を出力します。


G.2.1 addInst

このコマンドは、データベースまたはOracle ASMの新しいクラスタ・インスタンスに対してOracle Enterprise Managerを構成する場合に使用します。

G.2.1.1 構文

このコマンドには次の2つの形式があり、Oracle DatabaseインスタンスとOracle ASMインスタンスのどちらを追加するかどうかに応じて使い分けます。

emca -addInst db [-silent] [parameters]

emca -addInst asm [-silent] [parameters]

G.2.1.2 パラメータ/オプション

表G-3 addInstのオプション

パラメータ 説明

db

データベース(クラスタ・データベースを含む)に対して操作を実行します。

このオプションは、Oracle ASMを使用してデータ・ファイルを格納するデータベースに対して使用します。データベースでOracle ASMが使用されていると、すべてのEMCA構成コマンド(-upgrade-restoreは除く)で自動的に検出され、データベースとOracle ASMの両方のインスタンスに変更が適用されます。

asm

Oracle ASMのみのインスタンス(クラスタOracle ASMインスタンスを含む)に対して操作を実行します。

-silent

追加情報の入力を求めるプロンプトを表示せずに操作を実行します。

このモードが指定されている場合は、すべての必要なパラメータをコマンドラインに入力するか、または–respFile引数を使用して入力ファイルに指定する必要があります。詳細は、第6.6.2項「入力ファイルによるサイレント・モードでのEMCAの使用」を参照してください。

パラメータ

表G-1「EMCAのオプションのコマンドライン・パラメータ」を参照してください。


G.2.2 addNode

このコマンドは、データベースまたはOracle ASMの新しいクラスタ・インスタンスに対してOracle Enterprise Managerを構成する場合に使用します。

詳細は、第6.3項「EMCAとEnterprise Manager ControlおよびOracle RACの理解」を参照してください。

G.2.2.1 構文

emca -addNode db [-silent] [parameters]

emca -addNode asm [-silent] [parameters]

G.2.2.2 パラメータ

表G-4 addNodeのオプション

パラメータ 説明

db

データベース(クラスタ・データベースを含む)に対して操作を実行します。

このオプションは、Oracle ASMを使用してデータ・ファイルを格納するデータベースに対して使用します。データベースでOracle ASMが使用されていると、すべてのEMCA構成コマンド(-upgrade-restoreは除く)で自動的に検出され、データベースとOracle ASMの両方のインスタンスに変更が適用されます。

asm

Oracle ASMのみのインスタンス(クラスタOracle ASMインスタンスを含む)に対して操作を実行します。

-silent

追加情報の入力を求めるプロンプトを表示せずに操作を実行します。

このモードが指定されている場合は、すべての必要なパラメータをコマンドラインに入力するか、または–respFile引数を使用して入力ファイルに指定する必要があります。詳細は、第6.6.2項「入力ファイルによるサイレント・モードでのEMCAの使用」を参照してください。

パラメータ

表G-1「EMCAのオプションのコマンドライン・パラメータ」を参照してください。


G.2.2.3

このコマンドの詳細は、第6.7.2項「ノードの追加および削除時のDatabase Control構成の更新」を参照してください。

G.2.3 config all db

このコマンドは、データベースに対してDatabase ControlとOracle Management Agentの両方を構成する場合に使用します。Database Controlリポジトリの作成(再作成)、自動バックアップの構成、クラスタ・データベースでの対象操作の実行などのオプションがあります。

この操作では、データベースをOracle Enterprise Manager 10g Grid Controlコンソールで集中管理できるように構成します。このオプションを使用するには、Oracle Enterprise ManagerのOracle Management Serviceコンポーネントをネットワーク・ホストに事前にインストールしておく必要があります。また、データベースを実行するホストにOracle Management Agentがインストールされている必要もあります。

G.2.3.1 構文

emca -config all db [-repos (create | recreate)] [-cluster] [-silent] 
     [-backup] [parameters]

G.2.3.2 パラメータ

表G-5 config all dbのオプション

パラメータ 説明

-repos create

新しいOracle Management Repositoryを作成します。

-repos recreate

現行のOracle Management Repositoryを削除してから、新しいOracle Management Repositoryを再作成します。

-cluster

クラスタ・データベース・インスタンスまたはOracle ASMインスタンスに対して操作を実行します。

-silent

追加情報の入力を求めるプロンプトを表示せずに操作を実行します。

このモードが指定されている場合は、すべての必要なパラメータをコマンドラインに入力するか、または–respFile引数を使用して入力ファイルに指定する必要があります。詳細は、第6.6.2項「入力ファイルによるサイレント・モードでのEMCAの使用」を参照してください。

パラメータ

表G-1「EMCAのオプションのコマンドライン・パラメータ」を参照してください。


G.2.4 config centralAgent

このコマンドは、データベース・インスタンスまたはOracle ASMインスタンスに対して管理エージェントを構成する場合に使用します。この操作をクラスタ環境で実行するオプションなどがあります。

この操作では、データベースをOracle Enterprise Manager 10g Grid Controlコンソールで集中管理できるように構成します。このオプションを使用するには、Oracle Enterprise ManagerのOracle Management Serviceコンポーネントをネットワーク・ホストに事前にインストールしておく必要があります。また、データベースを実行するホストにOracle Management Agentがインストールされている必要もあります。

G.2.4.1 構文

emca -config centralAgent (db | asm) [-cluster] [-silent] [parameters]

G.2.4.2 パラメータ

表G-6 config centralAgentのオプション

パラメータ 説明

db

データベース(クラスタ・データベースを含む)に対して操作を実行します。

このオプションは、Oracle ASMを使用してデータ・ファイルを格納するデータベースに対して使用します。データベースでOracle ASMが使用されていると、すべてのEMCA構成コマンド(-upgrade-restoreは除く)で自動的に検出され、データベースとOracle ASMの両方のインスタンスに変更が適用されます。

asm

Oracle ASMのみのインスタンス(クラスタOracle ASMインスタンスを含む)に対して操作を実行します。

-cluster

クラスタ・データベース・インスタンスまたはOracle ASMインスタンスに対して操作を実行します。

-silent

追加情報の入力を求めるプロンプトを表示せずに操作を実行します。

このモードが指定されている場合は、すべての必要なパラメータをコマンドラインに入力するか、または–respFile引数を使用して入力ファイルに指定する必要があります。詳細は、第6.6.2項「入力ファイルによるサイレント・モードでのEMCAの使用」を参照してください。

パラメータ

表G-1「EMCAのオプションのコマンドライン・パラメータ」を参照してください。


G.2.5 config dbcontrol db

このコマンドは、データベースに対してOracle Enterprise Manager Database Controlを構成する場合に使用します。Oracle Management Repositoryの作成(再作成)、自動バックアップの構成、クラスタ・データベースでの対象操作の実行などのオプションがあります。

G.2.5.1 構文

emca -config dbcontrol db [-repos (create | recreate)] [-cluster] [-silent]
     [-backup] [parameters]

G.2.5.2 オプション

表G-7 config dbcontrolのオプション

パラメータ 説明

-repos create

新しい管理エージェントを作成します。

-repos recreate

現在の管理エージェントを削除し、新しい管理リポジトリを作成します。

-cluster

クラスタ・データベース・インスタンスまたはOracle ASMインスタンスに対して操作を実行します。

-silent

追加情報の入力を求めるプロンプトを表示せずに操作を実行します。

このモードが指定されている場合は、すべての必要なパラメータをコマンドラインに入力するか、または–respFile引数を使用して入力ファイルに指定する必要があります。詳細は、第6.6.2項「入力ファイルによるサイレント・モードでのEMCAの使用」を参照してください。

-backup

データベースに対して自動バックアップを構成します。EMCAによって日次自動バックアップのオプションの入力を求めるプロンプトが表示されます。データベース・ファイルのバックアップには、Oracle Enterprise Managerのデフォルトの設定が使用されます。

このオプションを使用すると、EMCAは、db_recovery_file_dest初期化パラメータの値を使用して自動バックアップの高速リカバリ領域を識別します。このパラメータが設定されていない場合は、EMCAでエラーが発生します。この設定は、Database Controlの「メンテナンス」ページを使用して後で変更できます。

パラメータ

表G-1「EMCAのオプションのコマンドライン・パラメータ」を参照してください。


G.2.5.3

例1   シングル・インスタンスのOracle ASMに対するDatabase Controlの構成

Oracle ASMを使用するシングル・インスタンス・データベースに対してDatabase Controlコンソールを構成する場合は、次のコマンドを実行してDatabase Controlコンソールを構成すると、自動的にOracle ASMインスタンスが検出されます。

emca -config dbcontrol db -repos create
例2   データベースの自動バックアップの構成

次のコマンドを入力すると、データベースの日次バックアップを自動的に実行するようにDatabase Controlが構成されます。

emca -config dbcontrol db -backup

G.2.6 deconfig all db

データベースに対するDatabase ControlとOracle Management Agentの両方の構成を解除します。Oracle Management Repositoryの削除、クラスタ・データベースでの対象操作の実行などのオプションがあります。

G.2.6.1 構文

emca -deconfig all db [-repos drop] [-cluster] [-silent] [parameters]

G.2.6.2 パラメータ

表G-8 deconfig all dbのオプション

パラメータ 説明

-repos drop

現在の管理エージェントを削除します。

-cluster

クラスタ・データベース・インスタンスまたはOracle ASMインスタンスに対して操作を実行します。

-silent

追加情報の入力を求めるプロンプトを表示せずに操作を実行します。

このモードが指定されている場合は、すべての必要なパラメータをコマンドラインに入力するか、または–respFile引数を使用して入力ファイルに指定する必要があります。詳細は、第6.6.2項「入力ファイルによるサイレント・モードでのEMCAの使用」を参照してください。

パラメータ

表G-1「EMCAのオプションのコマンドライン・パラメータ」を参照してください。


G.2.7 deconfig centralAgent

このコマンドは、データベース・インスタンスまたはOracle ASMインスタンスに対するOracle Management Agentの構成を解除する場合に使用します。この操作をクラスタ環境で実行するオプションなどがあります。

たとえば、このコマンドは、削除予定のデータベースから管理エージェントの構成を削除する場合に使用します。そのような場合は、管理エージェントの構成を削除してからデータベースを物理的に削除します。この操作では、実際のデータベースまたはそのデータ・ファイルは削除されません。

G.2.7.1 構文

emca -deconfig centralAgent (db | asm) [-cluster] [-silent] [parameters]

G.2.7.2 パラメータ

表G-9 deconfig centralAgentのオプション

パラメータ 説明

db

データベース(クラスタ・データベースを含む)に対して操作を実行します。

このオプションは、Oracle ASMを使用してデータ・ファイルを格納するデータベースに対して使用します。データベースでOracle ASMが使用されていると、すべてのEMCA構成コマンド(-upgrade-restoreは除く)で自動的に検出され、データベースとOracle ASMの両方のインスタンスに変更が適用されます。

asm

Oracle ASMのみのインスタンス(クラスタOracle ASMインスタンスを含む)に対して操作を実行します。

-cluster

クラスタ・データベース・インスタンスまたはOracle ASMインスタンスに対して操作を実行します。

-silent

追加情報の入力を求めるプロンプトを表示せずに操作を実行します。

このモードが指定されている場合は、すべての必要なパラメータをコマンドラインに入力するか、または–respFile引数を使用して入力ファイルに指定する必要があります。詳細は、第6.6.2項「入力ファイルによるサイレント・モードでのEMCAの使用」を参照してください。

パラメータ

表G-1「EMCAのオプションのコマンドライン・パラメータ」を参照してください。


G.2.7.3

例1   削除対象データベースからの管理エージェントの構成の削除

testdbデータベースを削除する場合、次のようなコマンドを使用して、データベースを物理的に削除する前に管理エージェントの構成を削除します。

emca -deconfig centralAgent db -ORACLE_HOME C:\app\oracle\10.2\db1
-SID testdb

G.2.8 deconfig dbcontrol db

このコマンドは、データベースのDatabase Controlの構成を解除する場合に使用します。Oracle Management Repositoryの削除、クラスタ・データベースでの対象操作の実行などのオプションがあります。

この操作では、実際のデータベースまたはそのデータ・ファイルは削除されません。

G.2.8.1 構文

emca -deconfig dbcontrol db [-repos drop] [-cluster] [-silent] [parameters]

G.2.8.2 パラメータ

表G-10 deconfig dbcontrol dbのオプション

パラメータ 説明

-repos drop

現在の管理エージェントを削除します。

-cluster

クラスタ・データベース・インスタンスまたはOracle ASMインスタンスに対して操作を実行します。

-silent

追加情報の入力を求めるプロンプトを表示せずに操作を実行します。

このモードが指定されている場合は、すべての必要なパラメータをコマンドラインに入力するか、または–respFile引数を使用して入力ファイルに指定する必要があります。詳細は、第6.6.2項「入力ファイルによるサイレント・モードでのEMCAの使用」を参照してください。

パラメータ

表G-1「EMCAのオプションのコマンドライン・パラメータ」を参照してください。


G.2.8.3

例1   削除対象データベースからのDatabase Controlの構成の削除

testdbデータベースを削除する場合、次のようなコマンドを使用して、データベースを物理的に削除する前にDatabase Controlの構成を削除します。

emca -deconfig dbcontrol db -repos drop -ORACLE_HOME C:\app\oracle\10.2\db1
-SID testdb

G.2.9 deleteInst

このコマンドは、データベースまたはOracle ASMの特定のクラスタ・インスタンスでOracle Enterprise Managerの構成を解除する場合に使用します。

G.2.9.1 構文

emca -deleteInst (db | asm) [-silent] [parameters]

G.2.9.2 パラメータ

表G-11 deleteInstのオプション

パラメータ 説明

db

データベース(クラスタ・データベースを含む)に対して操作を実行します。

このオプションは、Oracle ASMを使用してデータ・ファイルを格納するデータベースに対して使用します。データベースでOracle ASMが使用されていると、すべてのEMCA構成コマンド(-upgrade-restoreは除く)で自動的に検出され、データベースとOracle ASMの両方のインスタンスに変更が適用されます。

asm

Oracle ASMのみのインスタンス(クラスタOracle ASMインスタンスを含む)に対して操作を実行します。

-silent

追加情報の入力を求めるプロンプトを表示せずに操作を実行します。

このモードが指定されている場合は、すべての必要なパラメータをコマンドラインに入力するか、または–respFile引数を使用して入力ファイルに指定する必要があります。詳細は、第6.6.2項「入力ファイルによるサイレント・モードでのEMCAの使用」を参照してください。

パラメータ

表G-1「EMCAのオプションのコマンドライン・パラメータ」を参照してください。


G.2.10 deleteNode

このコマンドは、削除するノードでOracle Enterprise Managerの構成を解除する場合に使用します。詳細は、第6.3項「EMCAとEnterprise Manager ControlおよびOracle RACの理解」を参照してください。

G.2.10.1 構文

emca -deleteNode (db | asm) [-silent] [parameters]

G.2.10.2 パラメータ

表G-12 deleteNodeのオプション

パラメータ 説明

db

データベース(クラスタ・データベースを含む)に対して操作を実行します。

このオプションは、Oracle ASMを使用してデータ・ファイルを格納するデータベースに対して使用します。データベースでOracle ASMが使用されていると、すべてのEMCA構成コマンド(-upgrade-restoreは除く)で自動的に検出され、データベースとOracle ASMの両方のインスタンスに変更が適用されます。

asm

Oracle ASMのみのインスタンス(クラスタOracle ASMインスタンスを含む)に対して操作を実行します。

-silent

追加情報の入力を求めるプロンプトを表示せずに操作を実行します。

このモードが指定されている場合は、すべての必要なパラメータをコマンドラインに入力するか、または–respFile引数を使用して入力ファイルに指定する必要があります。詳細は、第6.6.2項「入力ファイルによるサイレント・モードでのEMCAの使用」を参照してください。

パラメータ

表G-1「EMCAのオプションのコマンドライン・パラメータ」を参照してください。


G.2.10.3

このコマンドの詳細は、第6.7.2項「ノードの追加および削除時のDatabase Control構成の更新」を参照してください。

G.2.11 displayConfig dbcontrol

このコマンドは、クラスタ環境内のDatabase Controlの現行のデプロイメント構成に関する情報を表示する場合に使用します。このコマンドは、-clusterオプションとともに使用する必要があります。

G.2.11.1 構文

emca -displayConfig dbcontrol -cluster [-silent] [parameters]

G.2.11.2 パラメータ

表G-13 displayConfig dbcontrolのオプション

パラメータ 説明

-cluster

クラスタ・データベース・インスタンスまたはOracle ASMインスタンスに対して操作を実行します。

-silent

追加情報の入力を求めるプロンプトを表示せずに操作を実行します。

このモードが指定されている場合は、すべての必要なパラメータをコマンドラインに入力するか、または–respFile引数を使用して入力ファイルに指定する必要があります。詳細は、第6.6.2項「入力ファイルによるサイレント・モードでのEMCAの使用」を参照してください。

パラメータ

表G-1「EMCAのオプションのコマンドライン・パラメータ」を参照してください。


G.2.12 reconfig dbcontrol

このコマンドは、クラスタ・データベースでDatabase Controlのデプロイメントの構成を解除する場合に使用します。このコマンドは、-clusterオプションとともに使用する必要があります。

G.2.12.1 構文

emca -reconfig dbcontrol -cluster [-silent] [parameters]

G.2.12.2 パラメータ

表G-14 reconfig dbcontrolのオプション

パラメータ 説明

-cluster

クラスタ・データベース・インスタンスまたはOracle ASMインスタンスに対して操作を実行します。

-silent

追加情報の入力を求めるプロンプトを表示せずに操作を実行します。

このモードが指定されている場合は、すべての必要なパラメータをコマンドラインに入力するか、または–respFile引数を使用して入力ファイルに指定する必要があります。詳細は、第6.6.2項「入力ファイルによるサイレント・モードでのEMCAの使用」を参照してください。

パラメータ

表G-1「EMCAのオプションのコマンドライン・パラメータ」を参照してください。


G.2.12.3

このコマンドの詳細は、第6.7.1項「Oracle RACデータベースのためのDatabase Control実装の変更」を参照してください。

G.2.13 reconfig ports

このコマンドは、Database Controlのポートを明示的に再割当てする場合に使用します。この操作をクラスタ環境で実行するオプションなどがあります。

G.2.13.1 構文

emca -reconfig ports [-cluster] [parameters]

G.2.13.2 パラメータ

表G-15 reconfig portsのオプション

パラメータ 説明

-cluster

クラスタ・データベース・インスタンスまたはOracle ASMインスタンスに対して操作を実行します。

パラメータ

表G-1「EMCAのオプションのコマンドライン・パラメータ」を参照してください。


G.2.13.3

このコマンドの詳細は、第6.7.3項「Database Controlで使用されるポートの指定」を参照してください。

G.2.14 restore

このコマンドは、現行のリリースのOracle Enterprise Manager構成を以前のリリースに戻す場合に使用します。これは、-upgradeコマンドの逆です。このコマンドを実行すると、-upgrade操作による変更がすべて元に戻されます。この操作は、データベース、Oracle ASM、またはデータベースおよびOracle ASMのインスタンスに対して同時に実行できます。

G.2.14.1 構文

emca -restore (db | asm | db_asm) [-cluster] [-silent] [parameters]

G.2.14.2 パラメータ

表G-16 restoreのオプション

パラメータ 説明

db

データベース(クラスタ・データベースを含む)に対して操作を実行します。

asm

Oracle ASMのみのインスタンス(クラスタOracle ASMインスタンスを含む)に対して操作を実行します。

db_asm

データベースとOracle ASMのインスタンスのリストア操作を実行します。

Oracle ASMインスタンスをリストアした場合でも、それを使用するデータベース・インスタンスをリストアする必要はありません。したがって、Oracle Enterprise Managerの構成のリストアは、データベースおよびそれに対応するOracle ASMインスタンスに対して別々に実行できます。

-cluster

クラスタ・データベース・インスタンスまたはOracle ASMインスタンスに対して操作を実行します。

-silent

追加情報の入力を求めるプロンプトを表示せずに操作を実行します。

このモードが指定されている場合は、すべての必要なパラメータをコマンドラインに入力するか、または–respFile引数を使用して入力ファイルに指定する必要があります。詳細は、第6.6.2項「入力ファイルによるサイレント・モードでのEMCAの使用」を参照してください。

パラメータ

表G-1「EMCAのオプションのコマンドライン・パラメータ」を参照してください。


G.2.15 upgrade

このコマンドは、以前のリリースのOracle Enterprise Manager構成を現行のリリースにアップグレードします。この操作は、データベース、Oracle ASM、またはデータベースおよびOracle ASMのインスタンスに対して同時に実行できます。

このコマンドによって、データベースまたはOracle ASMの実際のインスタンスがアップグレードされたり、Oracle Enterprise Managerソフトウェアがアップグレードされることはありません。かわりに、指定したインスタンスの構成ファイルがアップグレードされ、現行のリリースのOracle Enterprise Managerソフトウェアと互換性を持つようになります。EMCAは、すべてのOracleホームにわたって、ホスト上の指定したデータベースまたはOracle ASMのターゲット(あるいはその両方)のすべてのインスタンスのアップグレードを試行します(リスナー・ポート、Oracleホームなどの特定のターゲット・プロパティが変更されている可能性が高いためです)。

G.2.15.1 構文

emca -upgrade (db | asm | db_asm) [-cluster] [-silent] [parameters]

G.2.15.2 パラメータ

表G-17 upgradeのオプション

パラメータ 説明

db

データベース(クラスタ・データベースを含む)に対して操作を実行します。

asm

Oracle ASMのみのインスタンス(クラスタOracle ASMインスタンスを含む)に対して操作を実行します。

db_asm

データベースとOracle ASMのインスタンスのアップグレード操作を実行します。

Oracle ASMインスタンスをアップグレードした場合でも、それを使用するデータベース・インスタンスをアップグレードする必要はありません。したがって、Oracle Enterprise Managerの構成のアップグレードは、データベースおよびそれに対応するOracle ASMインスタンスに対して別々に実行できます。

-cluster

クラスタ・データベース・インスタンスまたはOracle ASMインスタンスに対して操作を実行します。

-silent

追加情報の入力を求めるプロンプトを表示せずに操作を実行します。

このモードが指定されている場合は、すべての必要なパラメータをコマンドラインに入力するか、または–respFile引数を使用して入力ファイルに指定する必要があります。詳細は、第6.6.2項「入力ファイルによるサイレント・モードでのEMCAの使用」を参照してください。

パラメータ

表G-1「EMCAのオプションのコマンドライン・パラメータ」を参照してください。


G.2.16 version

このコマンドは、EMCAに関連付けられているリリース情報を出力する場合に使用します。

G.2.16.1 構文

emca -version