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Oracle® Databaseインストレーション・ガイド
11gリリース2 (11.2) for Microsoft Windows
B58878-10
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E Oracle Databaseのポート番号の管理

この付録では、デフォルトのポート番号を示し、割り当てられたポートをインストール終了後に変更する方法について説明します。

E.1 ポートの管理

インストールの実行中Oracle Universal Installerでは、各コンポーネントに対して、一連のデフォルト・ポート番号の中からいずれかのポート番号が割り当てられます。多数のOracle Databaseコンポーネントおよびサービスがポートを使用します。管理者は、これらのサービスで使用されるポート番号を把握し、同じポート番号がホスト上の2つのサービスに使用されないことを確認する必要があります。

ほとんどのポート番号はインストール中に割り当てられます。各コンポーネントおよびサービスには、ポート範囲が割り当てられています。これは、Oracle Databaseでポートの割当て時に使用される一連のポート番号です。Oracle Databaseでは、範囲の最小番号から順番に次のチェックが実行されます。

  • ホスト上の他のOracle Databaseインストールで使用されているポートかどうか。

    インストールがその時点で稼働中または停止されている場合も、Oracle Databaseではポートが使用されているかどうかを検出できます。

  • 現在実行中のプロセスで使用されているポートかどうか。

    これは、ホスト上のプロセスであればOracle Database以外のプロセスであってもかまいません。

前述の設問に1つでも該当する場合、Oracle Databaseは割当済ポート範囲内で次に上位のポートに移動して、空きポートが見つかるまでチェックを続行します。

E.2 ポート番号とアクセスURLの表示

ほとんどの場合、Oracle Databaseコンポーネントのポート番号は、ポート構成に使用するツールに表示されます。また、一部のOracle Databaseアプリケーションのポートは、portlist.iniファイルに示されます。このファイルは、ORACLE_HOME\installディレクトリにあります。

ポート番号を変更してもportlist.iniファイル内では更新されないため、このファイルに依存できるのはインストール直後のみです。ポート番号を検索または変更するには、この付録で説明する方法を使用します。

E.3 Oracleコンポーネントのポート番号とプロトコル

表E-1に、インストール時に構成されるコンポーネントで使用されるポート番号およびプロトコルを示します。デフォルトでは、範囲内で使用可能な先頭のポートがコンポーネントに割り当てられます。

表E-1 Oracleコンポーネントで使用されるポート

コンポーネントと説明 デフォルトのポート番号 ポート範囲 プロトコル

Oracle Netリスナー

Oracleクライアントは、Oracle Net Servicesを使用してデータベースに接続できます。このポートの番号はインストール時に構成できます。このポートを再構成するには、Net Configuration Assistantを使用します。

1521

1024-65535

TCP

Connection Manager

Oracle Client接続用のリスニング・ポート。インストール中に構成されませんが、Net Configuration Assistantを使用すると構成できます。

1630

1630

TCP

Oracle Enterprise Manager Database Control

Enterprise Manager Database Control用のHTTPポート。インストール時に構成されます。ポート番号の変更方法は、「Oracle Enterprise Manager Database Controlポートの変更」を参照してください。

1158

5500–5519

HTTP

Oracle Enterprise Manager Database Control

Enterprise Manager Database Control用のRMIポート。インストール時に構成されます。ポート番号の変更方法は、「Oracle Enterprise Manager Database Controlポートの変更」を参照してください。

5520

5520–5539

TCP

Oracle Enterprise Manager Database Control

Enterprise Manager Database Control用のJMSポート。インストール時に構成されます。ポート番号の変更方法は、「Oracle Enterprise Manager Database Controlポートの変更」を参照してください。

5540

5540–5559

TCP

Enterprise Manager Database Control Agent

Oracle Management Agent用のHTTPポートで、Oracle Enterprise Managerの一部です。インストール時に構成されます。このポート番号の変更方法については、「Oracle Enterprise Management Agentポートの変更」を参照してください。

3938

1830–1849

HTTP

Oracle XML DB

WebベースのアプリケーションがHTTPリスナーからOracle Databaseにアクセスする必要がある場合は、Oracle XML DB HTTPポートが使用されます。このポートはインストール時に構成されますが、その後は参照できません。

関連項目: 『Oracle XML DB開発者ガイド』のOracle XML DBデフォルト・ポートのかわりに標準ポートでHTTP(S)を使用する方法に関する項

0

手動で構成

HTTP

Oracle XML DB

アプリケーションがFTPリスナーからOracle Databaseにアクセスする必要がある場合は、Oracle XML DB FTPが使用されます。このポートはインストール時に構成されますが、その後は参照できません。

関連項目: 『Oracle XML DB開発者ガイド』のOracle XML DBデフォルト・ポートのかわりに標準ポートでFTPを使用する方法に関する項

0

手動で構成

FTP

Cluster Synchronization Service(CSS)

Group Manager用のCSSサービスのノード間接続。ポート番号は自動的に割り当てられます。その後は、参照も変更もできません。

42424

動的

TCP

Oracle Cluster Registry

ポート番号はインストール時に自動的に割り当てられます。その後は、参照も変更もできません。

動的

動的

TCP

Microsoftトランザクション・サーバー用のOracleサービス

Microsoft Transaction Server用のポート番号は、特定のサーバーにMicrosoft Transaction Serverを初めてインストールする際に、Oracle Universal Installerでポート番号の値を入力するときに構成されます。Microsoft Transaction Serverを同じサーバーの複数のOracleホームにインストールする場合、Oracle Universal Installerは初回のインストールで指定したものと同じポート番号を使用します。

ほとんどの場合、ポート番号を再構成する必要はありません。ポート番号の変更方法は、「Oracle Services for Microsoft Transaction Serverポートの変更」を参照してください。

動的

49152-65535

TCP



関連項目:

Oracleコンポーネントで使用されるクラスタウェア・ポートの一覧については、『Oracle Real Application Clustersインストレーション・ガイドfor Microsoft Windows x64 (64-Bit)』を参照してください。

E.4 Oracle Enterprise Management Agentポートの変更

Oracle Management Agentポートの現行の設定を確認するには、ORACLE_HOME\host_sid\sysman\config\emd.propertiesファイル内でEMD_URLを検索します。

Oracle Management AgentのHTTPポートを変更するには、次のようにemca -reconfig portsコマンドを使用します。

emca -reconfig ports -AGENT_PORT 1831

E.5 Oracle Enterprise Manager Database Controlポートの変更

現行のHTTP、RMIおよびJMSポート設定を確認するには、次のファイル内で検索します。

  • HTTPポート: ORACLE_HOME\host_sid\sysman\config\emd.propertiesファイル内でREPOSITORY_URLを検索します。

  • RMIポート: ORACLE_HOME\oc4j\j2ee\OC4J_DBConsole_host_sid\config\rmi.xmlファイル内でrmi-serverタグのport属性を検索します。

  • JMSポート: ORACLE_HOME\oc4j\j2ee\OC4J_DBConsole_host_sid\config\jms.xmlファイル内でjms-serverタグのport属性を検索します。

Oracle Enterprise Manager Database Controlポートを変更するには、次のようにemca -reconfig portsコマンドを使用します。

ORACLE_HOME\bin> emca -reconfig ports option setting

optionには次の値を使用できます。

  • DBCONTROL_HTTP_PORT: 次のようにHTTPポートを設定します。

    emca -reconfig ports -DBCONTROL_HTTP_PORT 1820
    
  • RMI_PORT: 次のようにRMIポートを設定します。

    emca -reconfig ports -RMI_PORT 5520
    
  • JMS_PORT: 次のようにJMSポートを設定します。

    emca -reconfig ports -JMS_PORT 5521
    

次のように、1行に複数の-reconfig ports設定を入力できます。

emca -reconfig ports -DBCONTROL_HTTP_PORT 1820 -AGENT_PORT 1821 -RMI_PORT 5520

E.6 Oracle Services for Microsoft Transaction Serverポートの変更

ほとんどの場合、ポート番号を再構成する必要はありません。必要な場合は、レジストリ・エディタを使用して、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\ORACLE\OracleMTSRecoveryService\Protid_0レジストリ・エディタ・キーの値を1024から65535の範囲の使用可能なポートに編集します。

このキーのポート値が設定されていれば、インストール中、Oracle Universal Installerではこの値が使用されます。設定されていない場合、49152から65535の範囲の空いているポートが選択されます。