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Oracle® Database Clientインストレーション・ガイド
11gリリース2 (11.2) for Microsoft Windows
B58879-09
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5 Oracle Database Clientソフトウェアの削除

この章では、削除ツールを使用して、指定したOracleホームに関連するOracleソフトウェアおよび構成ファイルを完全に削除する方法を説明します。

deinstallで、Oracle Database Clientインストールが削除されます。

内容は次のとおりです。

5.1 削除ツールについて

削除ツール(deinstall)は、インストール・メディアからインストールした後、Oracleホーム・ディレクトリから使用できます。ORACLE_HOME\deinstallにあります。

deinstallコマンドでは、ユーザーが入力した情報およびソフトウェア・ホームから収集した情報を使用してパラメータ・ファイルが作成されます。このファイルのかわりに、以前のdeinstallコマンドで生成されたパラメータ・ファイルを指定するには、–checkonlyオプションを使用するか、レスポンス・ファイル・テンプレートを編集します。


注意:

deinstallコマンドを実行すると、構成解除して削除するホーム以外に、中央インベントリに他の登録済ホームが含まれていない場合、削除ツールはOracle Databaseインストール所有者のOracleベース・ディレクトリで次のファイルおよびディレクトリの内容を削除します。
  • admin

  • cfgtoollogs

  • checkpoints

  • diag

  • oradata

  • flash_recovery_area

Optimal Flexible Architecture(OFA)構成を使用してインストールを構成することと、Oracleソフトウェアを排他的に使用するためにOracleベースとOracleホームのパスを予約することをお薦めします。Oracleソフトウェア所有者であるユーザー・アカウントが所有するOracleベース内のこれらの場所に、ユーザー・データがある場合、このデータはdeinstallコマンドによって削除されます。


このコマンドでは、次の構文を使用します。変数はイタリックで示しています。

deinstall.bat -home complete path of Oracle home [-silent] [-checkonly] [-local]
[-paramfile complete path of input parameter property file] [-params name1=value name2=value . . .]
[-o complete path of directory for saving files] [-help]
 

削除ツールは、Oracleソフトウェア・インストール所有者として実行することをお薦めします。削除ツールは、デフォルトでは、インストール所有者としてOracleホームのdeinstallディレクトリから実行します。

%ORACLE_HOME%\deinstall
DRIVE_LETTER:\> deinstall

サーバーに関する情報の入力を求められたら、情報を入力するかデフォルトを受け入れます。

deinstallツールは、Oracleソフトウェアを停止し、オペレーティング・システム上のOracleソフトウェアおよび構成ファイルを削除します。

削除ツールは、別の場所で実行またはパラメータ・ファイルを指定して実行できます。また、ツールを実行するその他のオプションも選択できます。

オプションは次のとおりです。

  • -home

    このフラグは、確認または削除するOracleホームのホーム・パスを指定します。削除する予定のOracleホームでdeinstallコマンドを使用してOracleソフトウェアを削除するには、別の場所のパラメータ・ファイルを指定し、-homeフラグは使用しません。

    ORACLE_HOME\deinstallパスからdeinstallを実行する場合、ツールが、実行されているホームを認識するので-homeフラグは必要ありません。スタンドアロン・バージョンのツールを使用する場合、-homeは必須です。

  • -silent

    このフラグは、サイレント・モードまたはレスポンス・ファイル・モードでコマンドを実行する場合に使用します。-silentフラグを使用する場合は、-paramfileフラグを使用して、削除または構成解除するOracleホームの構成値が記述されたパラメータ・ファイルを指定する必要があります。

    使用または変更するパラメータ・ファイルは、-checkonlyフラグを指定してdeinstallを実行すると生成できます。deinstallコマンドにより、削除および構成解除するOracleホームの情報が検出されます。生成されたプロパティ・ファイルは、-silentオプションで使用できます。

    responseフォルダにあるテンプレート・ファイルdeinstall.rsp.tmplを変更することもできます。

  • -checkonly

    このフラグは、Oracleソフトウェア・ホームの構成ステータスをチェックする場合に使用します。-checkonlyフラグを指定してコマンドを実行すると、Oracleの構成は削除されません。-checkonlyフラグにより、deinstallコマンドで使用できるパラメータ・ファイルが生成されます。

  • -local

    このフラグは、複数ノード環境でクラスタ内のOracleソフトウェアを削除する場合に使用します。

    このフラグを指定してdeinstallを実行すると、ローカル・ノード(deinstallが実行されたノード)上のOracleソフトウェアが構成解除および削除されます。リモード・ノードでは、Oracleソフトウェアは構成解除されますが、削除されません。

  • -paramfile complete path of input parameter property file

    このフラグは、デフォルト以外の場所にあるパラメータ・ファイルを指定してdeinstallを実行する場合に使用します。このフラグを使用するときは、パラメータ・ファイルがある完全パスを指定します。

    パラメータ・ファイルのデフォルトの場所は、deinstallの場所によって異なります。

    • インストール・メディアまたはステージの場所からの場合: ORACLE_HOME\inventory\response

    • OTNからの解凍済アーカイブ・ファイルからの場合: ziplocation\response

    • インストール済Oracleホームからの場合(インストール後): ORACLE_HOME\deinstall\response

  • -params [name1=value name 2=value name3=value . . .]

    このフラグは、作成しておいたパラメータ・ファイルで変更する1つ以上の値を上書きする場合に、パラメータ・ファイルとともに使用します。

  • -o complete path of directory for saving files

    このフラグは、プロパティ・ファイルが保存されている、デフォルトの場所以外のパスを指定する場合に使用します。デフォルトの場所は、\response\deinstall.rsp.tmplです。

    パラメータ・ファイルのデフォルトの場所は、deinstallの場所によって異なります。

    • インストール・メディアまたはステージの場所からの場合(インストール前): ORACLE_HOME\

    • OTNからの解凍済アーカイブ・ファイルからの場合: \ziplocation\response\

    • インストール済Oracleホームからの場合: ORACLE_HOME/deinstall/response

  • -help

    ヘルプ・オプション(-help)を指定すると、オプション・フラグに関する追加情報を取得できます。

5.2 失敗したインストールで使用する削除ツールのダウンロード

削除ツール(deinstall)を使用して失敗した、または不完全なインストールを咲く上する必要がある場合は、Oracle Technology Network(OTN)Webサイトから別途ダウンロードできます。

OTNから削除ツールをダウンロードする手順は、次のとおりです。

  1. 次のURLに移動します。

    http://www.oracle.com/technology/software/products/database/index.html

  2. 「Oracle Database 11g Release 2」の下で、削除ツールをダウンロードする各プラットフォームの「See All」をクリックします。

    削除ツールは、このWebページの最後で、ダウンロードできます。

5.3 Deinstallationコマンドの実行例

deinstall.batコマンドを実行すると、システムから削除するOracleソフトウェアのホーム・ディレクトリを入力するように要求されます。プロンプトに従って追加情報を入力してください。

deinstall.zipファイルからdeinstallツールを実行する場合、-homeフラグを含める必要があり、ヘルプが表示されます。インストール済のORACLE_HOMEからツールを実行する場合、-homeフラグは必要なく、ホーム・アドレスの入力は求められることなく削除が開始されます。

次の例では、deinstall.batコマンドはパスC:\app\oracle\product\11.2.0\client_1\deinstallにあり、ソフトウェア所有者の場所C:\Documents and Settings\oracle\にあるパラメータ・ファイルを使用しています。

DRIVE_LETTER:\> cd \app\oracle\product\11.2.0\client_1\deinstall\
DRIVE_LETTER:\> deinstall -home \app\oracle\product\11.2.0\client_1 -paramfile %HOMEPATH%\myparamfile.tmpl

5.4 Oracle Database Clientの削除パラメータ・ファイルの例

スタンドアロンOracle Databaseに対して、-paramfileオプションを指定して削除コマンドを実行すると、パラメータ・ファイルに指定した値を使用できます。パラメータ・ファイルの例を次に示します。この例では、Oracle Databaseバイナリ所有者はoracle、Oracle Databaseホーム(Oracleホーム)はパスD:\app\oracle\product\11.2.0\client_1にあり、Oracleベース(他のOracleソフトウェアがインストールされる場所)はD:\app\oracleで、Oracleインベントリ・ホームはC:\Program Files\Oracle\Inventoryで、仮想IPアドレス(VIP)は192.0.2.1で、ローカル・ノード(削除セッションを実行元となるノード)はclient1です。

#Copyright (c) 2005, 2006 Oracle Corporation.  All rights reserved.
#Wed Feb 18 02:19:20 PST 2009
ORACLE_BASE=D\:\\app\\oracle
INVENTORY_LOCATION=C\:\\Program Files\\Oracle\\Inventory
CRS_HOME=false
HOME_TYPE=CLIENT
ORA_CRS_HOME=
silent=false
local=false
LOCAL_NODE=client1
LOGDIR=D\:\\app\\oracle\\product\\11.2.0\\client_1\\deinstall\\logs\\
ORACLE_HOME=D\:\\app\\oracle\\product\\11.2.0\\client_1
OLD_ACTIVE_ORACLE_HOME=