ヘッダーをスキップ
Oracle® OLAP DMLリファレンス
11gリリース2 (11.2)
B61346-03
  ドキュメント・ライブラリへ移動
ライブラリ
製品リストへ移動
製品
目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
 
次
 

PROPERTY

PROPERTYコマンドは、直近に定義または検討されたオブジェクトに対して、プロパティを追加または削除するコマンドです(DEFINE PROGRAMコマンドおよびCONSIDERコマンドを参照)。プロパティは、特定の定義に関連付けられた名前付きの値です。あらゆる種類の定義に対して、1つ以上のプロパティを割り当てることができます。たとえば、プロパティはオブジェクトに割り当てることができるので、オブジェクトのレポートを準備する場合、使用する小数点以下の桁数を確認できます。

構文

PROPERTY { name value | DELETE {ALL | name} }

パラメータ

name

プロパティの名前が含まれるテキスト式。プロパティ名の長さは1から256バイトです。


重要:

$(ドル記号)で始まる名前を持つ独自のプロパティは作成しないでください。Oracle OLAPでは、$(ドル記号)で始まる名前を持つプロパティは、あらかじめ定められた方法で解釈されるシステム・プロパティとして使用されるため、システムに予約されています。

プロパティ名のデータ型はTEXTです。ただし、名前に指定する値にUnicodeエスケープ・シーケンスを含める場合や、指定した値をCONVERTまたはTO_NCHARファンクションを使用して明示的にNTEXTに変換した場合は異なります。

value

プロパティの値が含まれる式。プロパティ値のデータ型は、NUMBERINTEGERLONGINTEGERDECIMALSHORTDECIMALTEXTNTEXTIDBOOLEANDATEまたはDATETIMEです。Oracle OLAPでは、指定した値に基づいてデータ型が判別されます。たとえば、YESを指定すると、データ型はBOOLEANであるとみなされます。データ型DATEの変数に格納される日付値を指定すると、そのプロパティのデータ型はDATEであるとみなされます。

DELETE ALL
DELETE name

オブジェクトのプロパティをすべて削除するか、nameに指定したプロパティのみを削除します。一度に指定できるnameは1つのみです。

使用上の注意

PROPERTYの実行時におけるプログラム実行のトリガー

TRIGGERコマンドを使用すると、PROPERTY文を、OLAP DMLプログラムを自動的に実行するイベントにすることができます。詳細は、「トリガー・プログラム」を参照してください。

プロパティ値の変更

新しい値を既存のプロパティ名に割り当てるPROPERTY文を実行すると、以前の値は新しい値によって上書きされます。

OBJによるプロパティ値の判別

プロパティをOLAP DML文で使用するには、OBJファンクションのプロパティ関連キーワードを使用して、プロパティの値を取得する必要があります。たとえば、オブジェクトのレポート時に使用するために小数点以下の桁数を格納するdecplaceという名前のプロパティがあるとします。REPORT文を実行する場合、OBJファンクションとPROPERTYキーワードを組み合せて使用することによってdecplaceプロパティの値を取得し、その値をREPORT文のDECIMAL属性と組み合せて使用できます。

FULLDSCによるプロパティ値のリスト表示

オブジェクトのプロパティをリスト表示するには、FULLDSC文を使用します。FULLDSCからの出力を使用すると、新しいオブジェクトを作成できます。詳細は、FULLDSCプログラムを参照してください。

例10-83 変数へのプロパティの追加

次の文は、プロパティdecplaceおよびprgnameactual変数に追加し、decplaceプロパティの値としてdecimal 4を割り当て、prgnameプロパティの値としてテキストrepprgを割り当てます。

CONSIDER actual
PROPERTY 'decplace' 4
PROPERTY 'prgname' 'repprg'