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Oracle® Warehouse Builderインストレーションおよび管理ガイド
11gリリース2 (11.2)
B61347-03
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A インストールおよび設定時のトラブルシューティング

この項では、Oracle Warehouse Builderをインストールおよび設定する際に実行する必要のあるトラブルシューティング・タスクについて説明します。

この項では、次の項目について説明します。

Oracle Warehouse Builderの一般的なトラブルシューティング手順

Oracle Warehouse Builderで発生したエラーのトラブルシューティングを行うには、次の手順を実行します。

  1. この項を参照して、問題を解決します。

    Oracle Warehouse Builderでインストール・プロセス中にエラー・メッセージが表示される場合は、「インストールに関連したエラー・メッセージ」を参照してください。エラー番号を控えていない場合は、「インストール・エラーのログ・ファイル」を参照してください。

    エラー・メッセージがない場合は、「その他のインストール時の問題のトラブルシューティング」を参照してください。

  2. 「Oracle Warehouse Builderでのログ・ファイルの調査」で、問題に関する追加情報がないか確認します。

  3. それでも問題が解決されない場合は、https://support.oracle.com/にある「My Oracle Support」にアクセスして解決方法を検索します。

  4. 「リポジトリ・アシスタント」から、問題に対応するパッチまたは情報があるかどうかを確認するには「更新の確認」ウィザードを使用します。「Oracle Warehouse Builderの「更新の確認」ウィザードについて」を参照してください。

  5. 『Oracle Warehouse Builderリリース・ノート』で、インストールに関する注意点や既知の問題を確認します。

  6. 前の手順で問題を解決できない場合は、Oracleサポート・サービスに連絡してください。

    「Oracle Warehouse Builderクライアントのロギングを使用したロギングの管理と問題のトレース」に記載された手順を実行するように、Oracleサポートが依頼することがあります。

Oracle Warehouse Builderでのログ・ファイルの調査

この項では、Oracle Warehouse Builderにより記録されるすべてのタイプのエラー・メッセージおよびそのアクセス方法について概説します。

Oracle Warehouse Builderでは、次のタイプのエラーが記録されます。

インストール・エラーのログ・ファイル

Oracle Universal Installerを実行してOracle Warehouse Builderをインストールする場合、インストール・エラー・ログが次の場所に自動的に格納されます。

C:\ProgramFiles\Oracle\Inventory\logs\installActionstimestamp.log

Oracle Warehouse Builderリポジトリ・アシスタントを実行する場合、ワークスペース・インストール・エラー・ログが次の場所に格納されます。

OWB_HOME\UnifiedRepos\log_timestamp.log

インストール時に発生する一般的なエラーに対して推奨されるアクションについては、「インストールに関連したエラー・メッセージ」を参照してください。

メタデータのインポートおよびエクスポート・エラーのログ・ファイル

メタデータのインポート: メタデータ・インポート・ユーティリティを使用してプロジェクトや特定のオブジェクトをワークスペースにインポートすると、Oracle Warehouse Builderでインポート・プロセスの詳細がログ・ファイルに記録されます。このログ・ファイルの名前と場所は、「メタデータのインポート」ダイアログ・ボックスで指定できます。

メタデータのエクスポート: メタデータ・エクスポート・ユーティリティを使用してWarehouse Builderのプロジェクトや特定のオブジェクトをエクスポートすると、Oracle Warehouse Builderでエクスポートの詳細がログ・ファイルに記録されます。このログ・ファイルの名前と場所は、「メタデータのエクスポート」ダイアログ・ボックスで指定できます。

検証エラーのログ・ファイル

Oracle Warehouse Builderでは、コンソール・ツリーでオブジェクトを選択し、「オブジェクト」メニューから「検証」を選択すると、すべてのオブジェクトを検証できます。検証が完了すると、「検証結果」ウィンドウに検証メッセージが表示されます。

マッピング・エディタで「マッピング」→「検証」を選択すると、マッピングを検証することもできます。検証メッセージおよびエラーが「検証結果」ウィンドウに表示されます。

「検証結果」ウィンドウの「検証」タブで「オブジェクト」列にあるオブジェクト名をダブルクリックすると、そのオブジェクトのエディタが表示されます。エディタでエラーを修正できます。「メッセージ」列のメッセージをダブルクリックすると、メッセージ・エディタのウィンドウに詳細なエラー・メッセージが表示されます。メッセージをローカル・システムに保存するには、メニュー・バーで「コード」→「ファイルとして保存」を選択します。

Oracle Warehouse Builderでは、検証されたオブジェクトごとに最新の検証メッセージが保存されます。これらのメッセージには、プロジェクト・ナビゲータ内のコンソール・ツリーでオブジェクトを選択し、メニュー・バーから「表示」→「検証メッセージ」を選択することでいつでもアクセスできます。メッセージが「検証結果」ウィンドウに表示されます。

生成エラーのログ・ファイル

Oracle Warehouse Builderオブジェクト用のスクリプトを生成すると、「生成結果」ウィンドウに生成結果およびエラーが表示されます。「検証」タブの「メッセージ」列でエラーをダブルクリックすると、メッセージ・エディタが表示され、そこでエラーをローカル・システムに保存できます。

Oracle Warehouse Builderオブジェクト用のスクリプトを生成すると、「生成結果」ウィンドウに生成結果およびエラーが表示されます。「検証」タブの「メッセージ」列でエラーをダブルクリックすると、メッセージ・エディタが表示され、そこでエラーをローカル・システムに保存できます。

デプロイメントおよび実行エラーのログ・ファイル

場所を指定することによって、実行またはデプロイメント・エラーおよび警告メッセージのログをローカル・システムに保存できます。プロジェクト・ナビゲータでプロジェクトを選択します。次に、「ツール」メニューから「プリファレンス」を選択します。「プリファレンス」ダイアログ・ボックスで、左側のオブジェクト・ツリーにある「ロギング」オプションをクリックします。右側のリスト・ボックスで、ログ・ファイルのパス、名前および最大サイズを設定できます。保存するログのタイプを選択することもできます。

Oracle Warehouse Builderのコンソールからこのデプロイメントおよびエラー・メッセージのログを表示するには、メニュー・バーから「表示」「メッセージ・ログ」を選択します。この「メッセージ・ログ」ダイアログ・ボックスは読取り専用です。

コントロール・センター・サービスに関するエラーは、次のパスに保存されます。

Oracle Databaseサーバー上のOWB_HOME\log\Repository_Name\log.xx

データの変換またはロードに関連するエラーは、コントロールセンター監査表に保存されます。これらのエラー・レポートには、リポジトリ・ブラウザを使用してアクセスできます。このブラウザには、過去のデプロイメントおよび実行に関する詳細情報が表示されます。エラー・メッセージを表示して詳細を監査するには、実行レポートで「実行」タブをクリックします。

Name and Addressサーバー・エラーのログ・ファイル

Oracle Warehouse Builderで提供されるName and Addressのクレンジング・サービスを使用している場合は、それに関連したエラーが表示されることがあります。

Name and Addressサーバーの起動および実行のエラーは、次の場所にあります。

OWB_HOME¥owb¥bin¥admin¥NASver.log

たとえば、Name and Addressサーバーが次の設定で有効化されているとします。

OWB_HOME¥owb¥bin¥admin¥NameAddr.properties:TraceLevel=1

この場合、ログ・ファイルNASvrTrace.logが作成されます。

インストールに関連したエラー・メッセージ

この項では、次の項目について説明します。

原因と処置

'drive:\Program Files\ Qarbon\viewlet Builder3jre\lib\fonts'にフォントが見つかりません
原因: Oracle Warehouse Builderクライアント・コンポーネントをインストールした後、Jinitiatorに依存する別のソフトウェア・プログラムをインストールしたため、Oracle製品に必要なJavaオブジェクトが上書きされています。これが、Oracle Warehouse BuilderまたはJavaオブジェクトに依存する他のOracle製品を起動できない原因となっている可能性があります。
処置: Jinitiatorを再インストールします。
OWBSYSOWB_HOME/owb/bin/admin/rtrepos.propertiesへのアクセス権が付与されません: コントロール・センター・サービスの実行元であるOracleホームのパスを指定してからUnifiedRepos/reset_owbcc_home.sqlを実行してください
原因: スクリプトreset_owbcc_home.sqlの実行時にはOWB_HOMEの入力を要求されますが、ここで入力したOWB_HOMEのパスが無効です。
処置: スクリプトを再実行し、正しいパスを入力します。

WindowsとUNIXを含むすべてのプラットフォームで、入力するパスにスラッシュを使用し、大文字と小文字を区別する必要があります。ここで入力したパスの大文字と小文字は、オペレーティング・システムで認識されるWarehouse Builderホームのパスと一致している必要があります。

UNIXの場合、正しいパスはOWB_HOMEディレクトリのパスになります。WindowsでOWB_HOMEディレクトリの正しいパスを決定するには、デフォルトのWindowsコマンド・プロンプトの一部として表示されるパスを確認します。

SYSユーザーにSYSDBA権限がありません。
原因: 標準のデータベースのインストールでは、SYSユーザーはSYSDBA資格証明とREMOTE_LOGIN_PASSWORDFILE=EXCLUSIVEを持ちます。この資格証明は、次のconnect文を発行することにより確認できます。

SQL> CONNECT sys@tns_name_of_db AS SYSDBA;

パスワードとしてsys_passwordを入力します。

データベースがREMOTE_LOGIN_PASSWORDFILE=NONEを使用して構成されている場合は、前述の文が失敗します。

処置: この文が失敗する場合は、次のいずれかの操作を実行できます。
  • データベースを

    REMOTE_LOGIN_PASSWORDFILE=EXCLUSIVEを使用して再構成し、パスワード・ファイルが存在しない場合は作成します。

  • 前述の操作が不可能な場合は、

    O7_DICTIONARY_ACCESSIBILITY=TRUEを使用してデータベースを再構成します。

RTC-5301: コントロール・センター・サービスは現在使用できません
原因: コントロール・センターでデプロイメントや実行を管理するには、コントロール・センター・サービスを稼動する必要があります。このサービスはJDBCを使用してコントロール・センターに接続するため、任意のOracle Warehouse Builderホームから実行できます。通常、このサービスはサーバー・ホストで実行します。
処置: サーバー・ホストでサービスを起動するには、スクリプトstart_service.sqlを使用します。

コントロール・センター・サービスをサーバー・ホストで実行できない場合は、適切なスクリプトlocal_service_login.shまたはlocal_service_login.batを使用して、ローカル・コンピュータで起動します。このスクリプトは次のように使用します。

local_service_login.sh [-startup | -closedown] OWB_HOME

この場合、コントロール・センター・サービスはローカル・コンピュータで実行され、そのローカル・コンピュータが稼動状態でコントロール・センターに接続できる場合のみ使用可能になります。

サービスのステータスを調べるには、スクリプトshow_service.sqlを使用します。

コントロール・センター・サービスのログ・ファイルに「DBMS_OBFUSCATION」または「No key is found」が記録される
原因: パスワードの暗号化がクライアントと同期していません。
処置: リポジトリを再設定して、コントロール・センター・サービスを再起動します。リポジトリを再設定するには、owb/rtp/sql/reset_repository.sqlを実行します。
API5022: 指定されたリポジトリに接続できません。
このエラーは、Oracle Warehouse Builderリポジトリ・スキーマからデータベースをエクスポートまたはインポートした後、リポジトリに接続を試みたときに表示されます。
原因: パッケージのNAMESPACESERVICEIMPLが無効になっている可能性があります。リポジトリ所有者がSYS.V_$SESSIONに対するSELECT権限を持たない場合、Oracle Warehouse Builderリポジトリ・スキーマからデータベースをエクスポートまたはインポートした後にこの問題が発生します。この問題の原因は、次の手順で診断できます。
  1. SQL*Plusで、Oracle Warehouse Builderリポジトリ・スキーマに接続します。

  2. SQLプロンプトで次のコマンドを入力します。

    ALTER PACKAGE NAMESPACESERVICEIMPL compile body; 
    
  3. 警告: パッケージ本体が変更されましたが、コンパイル・エラーがあります。」というメッセージが表示された場合は、SQLプロンプトで次のコマンドを入力します。

    show errors;
    
  4. 次のエラーは、Oracle Warehouse Builderリポジトリ所有者にSYS.V_$SESSIONに対するSELECT権限がないことを意味します。

    PL/SQL: SQL statement ignored
    PLS-00201: Identifier 'SYS.V_$SESSION' must be declared
     
    
処置: 次の手順を実行します。
  1. SQL*Plusで、SYSユーザーとして接続します。

  2. SQLプロンプトで、次のコマンドを入力します。

    grant SELECT on V_$SESSION to Oracle Warehouse Builder_Repository_Owner;
    
  3. Repository_Ownerに接続します。

  4. SQLプロンプトで次のコマンドを入力します。

    alter package NAMESPACESERVICEIMPL compile;
    
LoadJavaエラーによるランタイム・アシスタントの障害
原因: この問題は、Oracle DatabaseにJServerオプションがインストールされていない場合に発生する可能性があります。
処置: Oracle DatabaseにJServerオプションがインストールされていることを確認します。
SYSDBAユーザーの指定時におけるエラー
Oracle Warehouse Builderアシスタントでは、Oracle Warehouse Builderデザイン・リポジトリまたはランタイム・コンポーネントをインストールするときに、SYSDBA資格証明を指定する必要があります。
原因: 標準のデータベースのインストールでは、SYSユーザーはSYSDBA資格証明を持ちます。これはSQL*Plusで次のconnect文を発行することにより確認できます。

connect sys/sys_password@TNS_NAME_OF_DB as sysdba;を発行してSQL*Plusから確認できます。

標準のデータベースのインストールでは、REMOTE_LOGIN_PASSWORDFILE=EXCLUSIVEおよびデフォルトのパスワード・ファイルがインストール・プロセスで作成されるため、前述のconnect文が機能します。

データベースが

REMOTE_LOGIN_PASSWORDFILE=NONEを使用して構成されている場合は、次の文が失敗します。

connect sys/sys_password@TNS_NAME_OF_DB as sysdba;を発行してSQL*Plusから確認できます。

この場合は、次のいずれかの操作を実行できます。

処置: データベースを

REMOTE_LOGIN_PASSWORDFILE=EXCLUSIVEを使用して再構成し、パスワード・ファイルが存在しない場合は作成します。

処置: 前述の操作が不可能な場合は、

O7_DICTIONARY_ACCESSIBILITY=TRUEを使用してデータベースを再構成します。この設定を使用すると、

connect sys/sys_password@TNS_NAME_OF_DB文が機能し、Oracle Warehouse BuilderアシスタントでSYSユーザーに接続できるようになります。

Name and Addressのリージョン・データ・ライブラリが使用不可能
原因: Name and Addressのリージョン・データ・ライブラリが、正しいロケーションにインストールされていない可能性があります。
処置: NAS_DATAディレクトリへのリージョン・データの抽出が成功していることを確認します。
  1. OWB_HOMEから、Name and Addressサーバーを起動します。

    Windowsの場合、owb\bin\win32\NAStart.batを実行します。

    Linuxの場合、owb/bin/unix/NASTART.shを実行します。

  2. ログ・ファイルowb\bin\admin\NASvr.logを開きます。

    このログには、インストールされた国のリストが含まれます。

    このようなリストがない場合は、リージョン・ライブラリ・データが正しいロケーションに抽出されていることを確認します。不適切なロケーションにデータを抽出していた場合は、データを再インストールするか、またはowb\bin\admin\NameAddr.propertiesファイルを変更して、適切なファイル・パスを示します。NameAddr.propertiesファイルを変更する場合は、次の手順でName and Addressサーバーを停止し、再起動します。

    Windowsの場合、サーバーを起動するには、owb\bin\win32\NAStart.batを実行します。サーバーを停止するには、owb\bin\win32\NAStop.batを実行します。

    UNIXの場合、サーバーを起動するには、owb/bin/unix/NAStart.shを実行します。サーバーを停止するには、owb/bin/unix/NAStop.shを実行します。

  3. インストールの確認後は、Name and Address演算子を使用するマッピングの実行時にName and Addressサーバーが自動的に起動されるため、必要に応じてこのサーバーを停止できます。

系統および影響分析のレポート: マテリアライズド・ビューの広範な表領域要件
初めてマテリアライズド・ビューをリフレッシュするときには、Oracle Warehouse Builderリポジトリから移入されます。マテリアライズド・ビューは、Oracle Warehouse Builderリポジトリ全体に割り当てられた領域の最大2倍を占める場合があります。
原因: Oracle Warehouse Builderリポジトリ・スキーマに割り当てられた領域が不十分です。
処置: Oracle Warehouse Builderリポジトリ・スキーマが専用の表領域内に作成されている場合は、このような問題を簡単に監視できます。表領域の拡張に備えて物理ドライブに十分な空き領域があるかどうかを確認します。Oracle Enterprise Manager内で、表領域がAutoextend Onに設定されていることを確認します。

注意:

タスクを実行するためのEnterprise Managerの使用権限をOracle Warehouse Builderリポジトリ・ユーザーに付与するには、SQL*Plusで次のコマンドを入力します。GRANT SELECT any dictionary to "&OWB repository user";

バッチ操作中のJavaのメモリー不足エラー
大量のメモリーを必要とする操作では、システム・リソース(仮想メモリーなど)に制限がある場合、Javaのメモリー不足エラーが発生する可能性があります。
原因: 仮想メモリーの割当てが十分ではありません。Oracle Warehouse Builderクライアントは、owbclient.batファイルの-mxパラメータで定義されているように、最大ヒープ・サイズで実行されます。owbclient.batファイルの-Dlimitパラメータは、Oracle Warehouse Builderメモリー・マネージャがJavaのガベージ・コレクションのサポートを開始するメモリーのしきい値(Dlimitの80%)を指定します。-mxパラメータ値を変更する場合は、-Dlimitパラメータを同じ値か、または少なくともその値の90%に設定します。-Dlimitを低い値に設定すると、Oracle Warehouse Builderのパフォーマンスが低下することがあります。
処置: 次のようにして、Oracle Warehouse Builderの-Dlimitパラメータの値を大きくします。
  1. Oracle Warehouse Builderを終了します。

  2. テキスト・エディタで次のファイルを開きます。

    Windowsの場合、$OWB_HOME\bin\win32\ombplus.batを開きます。

    UNIXの場合、$OWB_HOME\bin\win32\owbclient.shを開きます。

  3. -Dlimitパラメータを334に変更します。

  4. ファイルを保存し、閉じます。

  5. Oracle Warehouse Builderを再起動します。

ORA-01925: 使用可能なロールの最大数30を超えました
このエラーは、リポジトリまたはターゲット・スキーマをインストールする際に発生します。
原因: データベースで有効なロールが最大数を超えています。リポジトリまたはターゲット・スキーマを作成すると、そのスキーマに割り当てられているデータベースに新規ロールが作成されます。ロール数がMAX_ENABLED_ROLESパラメータの値を超えると、このエラーが発生します。
処置: init.oraファイルで、MAX_ENABLED_ROLESパラメータの値を増やします。リポジトリまたはターゲット・スキーマを削除するときには、関連するロールも削除します。
INS0009: データベースに接続することができません。接続情報を確認してください。
このエラーは、データベースへの接続を試みる際に発生します。
INS0022: 起動したプログラムでエラーが発生しました。
原因: このエラー・メッセージは、HP-UXオペレーティング・システムにOracle Warehouse Builderランタイム・コンポーネントをインストールする際のサーバーの問題が原因で発生することがあります。
処置: サーバーの問題を特定するには、次の手順を実行します。
  1. SQL*Plusで、SYSユーザーに接続します。

    Create user test_lj identified by test_lj;
    Grant connect, resource to test_lj;
     
    
  2. 次の内容を含むOWB_HOME/owb/bin/unix/test.shを作成します。

    ../unix/loadjava -thin -verbose -order -resolve -user 
    'test_lj/test_lj@(DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=hpdgpa3)(PORT=1522))(CONNECT_DATA=(SERVICE_NAME=dgpadw)))' 
    ../../lib/int/rtpserver.jar 
    
  3. ディレクトリをOWB_HOME/owb/bin/unix/に変更します。

  4. test.shを実行します。

ORA-12154: TNS: サービス名を解決できませんでした。
このエラーは、データベースへの接続を試みる際に発生します。
原因: Oracle Warehouse Builderの場所を定義し、SQL*Netを使用して接続情報を指定しました。必要なTNS名にアクセスできません。
処置: デプロイメント一般用に、およびマッピングとプロセス・フローの実行用にTNS名を設定するには、コントロール・センター・サービスの実行に使用されているOWB_HOMEからこのTNS名にアクセスできる必要があります。TNS名に確実にアクセスできるようにするには、OWB_HOMEからNet Configuration Assistantを実行した後でコントロール・センター・サービスを再起動します。

TNS名をデータベース・リンクで使用できるように設定するには、このTNS名がデータベース・サーバー・ホームからアクセスできる必要があります。TNS名に確実にアクセスできるようにするには、データベース・サーバー・ホームからNet Configuration Assistantを実行します。

ORA-12514: TNS: リスナーは接続記述子にあるSERVICE_NAMEを解決できませんでした。
このエラーは、データベースへの接続を試みる際に発生します。
原因: Oracle Net Easy ConfigurationまたはOracle Net Assistantを使用してネット・サービス名エントリを作成し、新しく作成したネット・サービス名でデフォルトのオプション(サービス名)を使用した場合、パラメータSERVICE_NAMEが、ネット・サービス名エントリ内のCONNECT_DATAセクションの副次句としてTNSNAMES.ORAに追加されます。この副次句は、データベースの以前のリリース(たとえば、Oracle Database8i(8.1.x))の(SID=SIDname)副次句と入れ替わります。
処置: TNSNAMES.ORAファイルを次の手順で実装します。
  1. 個別のサービスとして指定するSIDごとに、LISTENER.ORA内にGLOBAL_DBNAMEパラメータを使用します。このパラメータの値を、SERVICE_NAMEパラメータの値として使用します。この目的で、リスナー・プロセスをいったん停止してから再起動して、LISTENER.ORAで変更した内容をすべてアクティブ化する必要があります。

  2. INIT.ORAに存在するパラメータ(すなわち、SERVICE_NAMESおよびDB_DOMAIN)の値を使用して、TNSNAMES.ORAで使用する必要のあるSERVICE_NAMEの値を決定します。この値の有効な構成はSERVICE_NAMES.DB_DOMAINで、ピリオドにより2つのINIT.ORA値が分けられています。SERVICE_NAMESBIKESで、DB_DOMAINCOMの場合、SERVICE_NAMEBIKES.COMとなります。

  3. INIT.ORAで設定されているDB_DOMAINパラメータがない場合、またはLISTENER.ORAGLOBAL_DBNAMEがない場合は、SERVICE_NAMEパラメータ用にTNSNAMES.ORA内のINIT.ORAからSERVICE_NAMESを使用できます。

    たとえば、INIT.ORASERVICE_NAMES = "TEST817"が含まれており、db_domainが設定されていない場合、TNSNAMES.ORAエントリはCONNECT_DATA =(SERVICE_NAME = "TEST817"))となります。

  4. init.oraSERVICE_NAMESパラメータで複数の値が指定されている場合は、これらの値のうち1つを使用できます。SERVICE_NAMESが設定されていない場合は、INIT.ORAファイルからDB_NAME.DB_DOMAINパラメータを使用できます。

  5. INIT.ORASERVICE_NAMESおよびDB_DOMAINが設定されておらず、LISTENER.ORAGLOBAL_DBNAMEが存在しない場合、TNSNAMES.ORAファイルのSERVICE_NAMEは、DB_NAMEとなります。

PL/SQL: ORA-04052: リモート・オブジェクトの検索中にエラーが発生しました。
このエラーは、Oracle Databaseバージョンをアップグレードした後、コネクタを再デプロイせずにマッピングを再デプロイしようとすると発生します。
原因: Oracle Databaseのアップグレード時に、データベースを新しいコンピュータに移動しました。このため、新旧のデータベース・インスタンスが同じドメイン名になっていません。SQL*PlusにSYSユーザーとしてログインし、コマンドSELECT * FROM GLOBAL_NAME;を入力すると、原因を確認できます。古いデータベースのグローバル名が新しいデータベースのグローバル名と一致しないと、ドメインの不一致によってこのエラーが発生します。
処置: ALTER DATABASE RENAME GLOBAL_NAME TO xxx10G.US.ORACLE.COM;のようなコマンドを発行して、新しいデータベースのグローバル名にドメイン名を追加するか、あるいはコネクタを再デプロイします。

コネクタのデプロイの詳細は、『Oracle Warehouse Builderユーザーズ・ガイド』を参照してください。

IMP-00003: ORACLEエラー30371が発生しました ORA-30371: 同じ列で複数のディメンションのレベルを定義することはできません
このエラーは、移行時にターゲット・スキーマをインポートする際に発生しました。
原因: Oracle Warehouse Builderターゲット・スキーマは、select_catalog_role権限を使用して作成されます。複数のOracle Warehouse Builderターゲット・スキーマで同じディメンション・オブジェクトを定義すると、Oracle Exportによって複製がエクスポート・ファイルに作成されるため、インポート時にこのエラーが発生します。
処置: ターゲット・スキーマのエクスポート元である既存のバージョンのOracle DatabaseにSYSユーザーとして接続します。次の文を入力します。

SQL*Plusでrevoke select_catalog_role from OLD_Target_Schema;という文を入力します。

もう一度ターゲット・スキーマをOracle .DMPファイルにエクスポートしてから、そのファイルをOracle Databaseにインポートします。

Oracle DatabaseバージョンでSQL*Plusに接続できません
原因: Oracleホームまたはパスが正しく設定されていないか、ネット・サービス名が正しく構成されていません。
処置: Oracle DatabaseでOracleホームとパスを正しく設定し、ネット・サービス名も正しく構成します。
  • OWB_HOMEPATHが正しく設定されていることを確認します。Oracleホーム・ディレクトリはOWB_HOMEを指し示している必要があります。PATH変数は、OWB_HOME¥binディレクトリを、他のOracle製品よりも前に含むように設定します。

  • TNSNames.oraファイルが正しく構成されていることを確認します。

    Windowsの場合、Oracle Databaseのプログラム・グループからNet Configuration Assistantを起動し、「ローカル・ネット・サービス名構成」を選択してTNSNames.oraを構成します。

    UNIXの場合、OWB_HOMEPATHをOracle Warehouse Builder 11gリリース2 (11.2)用のOWB_HOMEに設定し、OWB_HOME/bin/netcaを実行してNet Configuration Assistantを起動します。「ローカル・ネット・サービス名構成」を選択して、TNSNames.oraを構成します。

ORA-04020: オブジェクトをロックしようとしてデッドロックを検出しました。または、ORA-04021: オブジェクトをロック待ちしていてタイムアウトが発生しました。
ランタイム・アシスタントでは、ランタイム・オブジェクトの作成時にsys.dbms_aqをロックしようとすると、オブジェクトの作成が停止され、エラー・ログにこのエラーが出力されます。
原因: ユーザー・セッションがアドバンスト・キュー・オブジェクトを占有している可能性があります。
処置: 最初に、SQL*PlusにSYSユーザーとしてログインし、次の例に示すような問合せを実行して、アドバンスト・キュー・オブジェクトをPinしているユーザー・セッションを識別します。
column s.sid format a5;
column s.serial# format a8;
column s.username format a10;
column objectname format a10;
select distinct
 s.sid,
 s.serial#,
 s.username,
 x.kglnaobj as objectname
from
 dba_kgllock l,
 v$session s,
 x$kgllk x
where
 l.kgllktype = 'Pin' and
 s.saddr = l.kgllkuse and
 s.saddr = x.kgllkuse and
x.kglnaobj in ('DBMS_AQ', 'DBMS_AQADM');

この例では、問合せの結果は次のようになります。

SID    SERIAL# USERNAME  OBJECTNAME
---    ------- --------  ----------
9      29623  RTU_4942   DBMS_AQ

SIDおよびシリアル番号をメモし、次のコマンドを発行してユーザー・セッションを停止します。

ALTER SYSTEM KILL SESSION 'SIDNoted, SerialNumberNoted';

たとえば、このエラーの出力例に表示されたセッションを停止するには、次のコマンドを入力します。

ALTER SYSTEM KILL SESSION '9,29623';

ORA-04088: トリガー'DVSYS.DV_BEFORE_DDL_TRG'の実行中にエラーが発生しました。
原因: Database Vaultオプションを搭載したOracle DatabaseでOracle Warehouse Builderリポジトリを作成しようとすると、ORA-04088などのエラーが発生する場合があります。
処置: トリガーDV_BEFORE_DDL_TRGおよびDV_AFTER_DDL_TRGを無効にします。
表のインポート時に、インポート・ウィザードによってORA-00997エラーがスローされる
原因: 表の定義をOracle Databaseからインポートする場合に、「リポジトリ・エラー・メッセージ: ORA-00997: LONGデータ型は使用できません。...」などのエラーが発生することがあります。CURSOR_SHARINGパラメータがFORCEまたはSIMILARに設定されていると、このエラーが発生します。
処置: データベース・パラメータCURSOR_SHARINGEXACTに設定します。
DPF-0029: ソースTable_Nameには165個より少ない属性が必要です。
原因: 165個以上の列を持つ表に対してデータ・プロファイリングを作成しています。
処置: 属性セットを定義することで、プロファイリング用の表の列のサブセットを選択します。これはデータ・プロファイリングにおける制限です。

その他のインストール時の問題のトラブルシューティング

この項では、次のインストール時の問題の原因と処置について説明します。

原因と処置

以前は起動していたWarehouse Builderクライアントがスプラッシュ画面を一瞬表示し、起動に失敗する
原因: デザイン・センターなどのOracle Warehouse Builderクライアントを起動しようとしたときに、スプラッシュ画面は一瞬表示されるがクライアントの起動に失敗する場合、別のソフトウェア製品を後からインストールした際に、必要なJavaオブジェクトを上書きした可能性があります。

クライアントがWindowsにインストールされている場合、そのクライアントを「スタート」メニューから起動すると、エラー・メッセージが表示されないことがあります。

処置: DOSプロンプトでrun OWB_HOME\owb\owbclient.batと入力して、クライアントを手動で起動します。'drive:\Program Files\ Qarbon\viewlet Builder3jre\lib\fonts'にフォントが見つかりませんのようなエラー・メッセージが表示される場合があります。
新たにインストールしたWarehouse Builderクライアントの起動に失敗し、以前に起動していたOracle製品の起動にも失敗する
原因: Oracle Warehouse Builderソフトウェアのインストール後、パス変数のエラーにより、Oracle Warehouse Builderクライアントおよび以前は問題なく起動していた他のOracle製品を起動できなくなっている可能性があります。
処置: 環境変数内でOWB_HOME\binへのパスが正しく記載されていることを確認します。
Warehouse Builderクライアントのフリーズまたはハングアップ
原因: クライアント・ソフトウェアが様々な要因によりフリーズまたはハングアップすることがあります。
処置: Oracle Warehouse Builderクライアントがフリーズまたはハングしていると思われる場合は、次のようにスタック・トレースを実行します。
  1. DOSコマンド・プロンプトで、次のように入力します。

    cd OWB_HOME¥owb¥bin¥win32¥

  2. owbclient.batを実行します。

  3. プログラムがハングアップしたら、[Ctrl]を押しながら[Break]キーを押します。

    これによりスレッドダンプが生成されます。Oracleサポート・サービスに連絡して、問題の特定に役立つこの情報を提供してください。

リリース10.2の基本インストールにおけるユーザーおよび所有者の定義
原因: リリース10.2から11.2にアップグレードする場合、デフォルト・リポジトリ所有者としてOWBRT_SYSが割り当てられると思うかもしれません。これは不正です。この所有者は作成されません。
処置: 処置は必要ありません。

Java Virtual Machine(JVM)のチェック

データベース内のJava Virtual Machine(JVM)サーバーのチェック、確認、または再インストールを行うには、My Oracle Supportを参照します。

  1. Webブラウザで次のURLに接続します。https://support.oracle.com

  2. My Oracle Supportにログインするか、新規ユーザーとして登録します。

  3. 「Search」フィールドに次の用語を入力します(各用語をセミコロンで区切る)。

    INITJVM.SQL; INSTALL; JAVAVM; JVM; VERIFY; SERVER; INSTALL; CLEANUP

  4. [Enter]キーを押します。

この検索によって、JVMのサポート・ノートが戻されます。My Oracle Supportでは様々なサポート・ノートの作成、マージおよび削除を行っているため、使用可能なドキュメントの数は頻繁に変わります。この検索文字列によって最新の関連ドキュメントが戻されます。

Oracle Warehouse Builderクライアントのロギングを使用したロギングの管理と問題のトレース

OracleWarehouse Builderでエラーが発生したり、予期しない結果が生じた場合は、追加のエラー・ログを作成すると、ユーザーおよびOracleサポートによる原因の特定に役立ちます。Oracle Warehouse Builderユーザー・ホーム・ディレクトリのowbclient.logging.propertiesを使用してロギング用の一時ファイルを作成すると、クライアントからトレース情報を取得することができます。システムに残しておくと過度なデバッグ情報が生成されるため、これは特定のトラブルシューティングの目的にのみ使用してください。次の例では、ロギング・ファイルowbclient.log/tmpに書き込みます。Javaのロギング・プロあティを使用して、次のように入力します。

console.messageFormat={1,time}: {2}
file.messageFormat=[{3} ({4})] {1,time}: <{0}> {2}
handlers=java.util.logging.FileHandler
java.util.logging.FileHandler.pattern=/tmp/owbclient.log
level = DEBUG_ALL
java.util.logging.FileHandler.level=ALL
java.util.logging.ConsoleHandler.level=DEBUG_ALL

これを有効にするにはクライアントを停止して、再起動します。ログを取得したらこれを削除し、クライアントを再度停止して、再起動します。

Oracle Warehouse Builderのシステム・パスのチェック

新たにインストールしたOracle Warehouse Builder 11.2のbinディレクトリが、システム・パス内の他のOracle製品のbinディレクトリよりの位置に追加されていることを確認する必要があります。これは、コマンド・プロンプトを使用して簡単にチェックできます。

WindowsでOracle Warehouse Builderのシステム・パスを確認するには:

  1. コマンド・プロンプトで、pathと入力します。

    C:\> path
    
  2. パス変数の値が返されます。C:\OWB112が他のOracle製品よりも前にあることを確認します。

    PATH=C:\OWB112\bin;C:\oracle\product\11.2.0\db_1\bin; ... \
    

LinuxでOracle Warehouse Builderのシステム・パスを確認するには:

  1. シェルのPATH変数をエコーします。

Oracle RACでのOracle Warehouse Builderの構成

Oracle Warehouse BuilderをOracle RACクラスタにインストールする場合は、RACサービス名は一意で、RACサービスが実行されているノードに一致する必要があります。これにより、コントロール・センター・サービスで適切なノードのデータベース・サービスが使用されるようになるため、適切なファイル・システムへのアクセスが保証されます。

たとえば、wb_rt_service_nodesは、表A-1のようになります。

表A-1 Oracle RACサービス・ノードのネーミング

ノード インスタンス ホスト ポート サービス名

1

1

host_1

port_number_1

RACSRVC_1

2

2

host_2

port_number_2

RACSRVC_2

3

3

host_3

port_number_3

RACSRVC_3