この付録はOracle Cluster Registry(OCR)構成ユーティリティOCRCONFIGの構文およびOCRのトラブルシューティングについて説明します。OCRCHECKとOCRDUMPに関する説明および使用情報も含まれています。
内容は次のとおりです。
この項では、OCRCONFIGユーティリティの使用に関連する項目について説明します。
概要
ocrconfig
コマンドを使用して、OCRを管理します。このユーティリティを使用すると、OCRのインポート、エクスポート、追加、削除、リストア、上書き、バックアップ、修復、置換、移動、アップグレードまたはダウングレードを行うことができます。
この項では、次のOCRCONFIGコマンドについて説明します。
ocrconfig -add
ocrconfig -add
コマンドを使用して、ストレージ・デバイスまたはOracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)ディスク・グループにOCRの場所を追加します。追加するOCRの場所が存在し、十分な権限を所有している必要があり、また、Oracle ASMディスク・グループの場合、この場所はマウントしてから追加する必要があります。
構文
ocrconfig -add location_name
使用上の注意
このコマンドは、root
で実行する必要があります。
location_name
変数は、デバイス名、ファイル名、またはOracle ASMディスク・グループの名前です。次に例を示します。
/dev/raw/raw1
: デバイスが存在することを確認します
/oradbocfs/crs/data.ocr
: 空(0バイト)のOCRの場所を作成する必要があります
d:\oracle\mirror.ocr
: 空(0バイト)のOCRの場所を作成する必要があります
+newdg
: ディスク・グループが存在し、マウントされていることを確認します。
Oracle ASMディスク・グループを指定する場合は、ディスク・グループの名前の前にプラス記号(+
)を付ける必要があります。
関連項目:
|
例
data
というOracle ASMのデフォルトの場所にOCRの場所を追加するには、次のコマンドを使用します。
# ocrconfig -add +data
ocrconfig -backuploc
ocrconfig -backuploc
コマンドを使用して、OCRバックアップ・ディレクトリの場所を指定します。
構文
ocrconfig [-local] -backuploc file_name
使用上の注意
このコマンドは、root
で実行する必要があります。
-local
オプションを使用して、OLRバックアップ・ディレクトリの場所を指定します。
file_name
変数は、すべてのノードからアクセス可能なディレクトリのフルパス名です。次に例を示します。
Grid_home
/cdata/cluster3/
: 場所が存在することを確認します
d:\cdata\cluster3
: 場所が存在することを確認します
LinuxまたはUNIXシステムでOCRバックアップが生成されるデフォルトの場所は、Grid_home
/cdata/
cluster_name
で、cluster_name
は、使用しているクラスタ名です。WindowsでOCRバックアップが生成されるデフォルトの場所は、同じパス構造を使用します。
LinuxまたはUNIXシステムでOLRバックアップが生成されるデフォルトの場所はGrid_home
/cdata/
host_name
で、host_name
は、バックアップ対象のOLRが存在するノードの名前です。WindowsでOLRバックアップが生成されるデフォルトの場所は、同じパス構造を使用します。
例
ディレクトリのOCRバックアップの場所を指定するには、次のコマンドを使用します。
# ocrconfig -backuploc $Grid_home/cdata/cluster3
ocrconfig -delete
ocrconfig -delete
コマンドを使用して、OCRデバイスまたはファイルを削除します。
構文
ocrconfig -delete file_name
使用上の注意
このコマンドは、root
で実行する必要があります。
file_name
変数は、デバイス名、ファイル名、またはOracle ASMディスク・グループの名前です。次に例を示します。
/dev/raw/raw1
/oradbocfs/crs/data.ocr
d:\oracle\mirror.ocr
+olddg
Oracle ASMディスク・グループを指定する場合は、ディスク・グループの名前の前にプラス記号(+
)を付ける必要があります。
例
OCRの場所を削除するには、次のコマンドを使用します。
# ocrconfig -delete +olddg
ocrconfig -downgrade
ocrconfig -downgrade
コマンドを使用して、指定した以前のバージョンにOCRをダウングレードします。
構文
ocrconfig -downgrade [-version version_string]
使用上の注意
このコマンドは、root
で実行する必要があります。
例
OCRを以前のバージョンにダウングレードするには、次のコマンドを使用します。
# ocrconfig -downgrade -version
ocrconfig -export
ocrconfig -export
コマンドを使用して、OCRの内容をターゲット・ファイルにエクスポートします。
構文
ocrconfig [-local] -export file_name
使用上の注意
このコマンドは、root
で実行する必要があります。
-local
オプションを使用して、OLRの内容をエクスポートします。
file_name
変数は、すべてのノードからアクセス可能なフルパス名です。次に例を示します。
/oradbocfs/crs/data.ocr
d:\oracle\
例
OCRの内容をファイルにエクスポートするには、次のコマンドを使用します。
# ocrconfig -export d:\tmp\a
ocrconfig -import
ocrconfig -import
コマンドを使用して、ターゲット・ファイルの内容(OCRの内容をエクスポートしたもの)を、OCRにインポートします。
構文
ocrconfig [-local] -import file_name
使用上の注意
このコマンドは、root
で実行する必要があります。
-local
オプションを使用して、OLRの内容をファイルからインポートします。
file_name
変数は、すべてのノードからアクセス可能なフルパス名です。次に例を示します。
/oradbocfs/crs/data.ocr
d:\oracle\
このコマンドを実行する前にOracle Clusterwareを停止する必要があります。
例
ファイルの内容をOCRにインポートするには、次のコマンドを使用します。
# ocrconfig -import d:\tmp\a
ocrconfig -manualbackup
ocrconfig -manualbackup
コマンドを使用して、-backuploc
オプションで指定した場所に必要に応じてOCRをバックアップします。
構文
ocrconfig [-local] -manualbackup
使用上の注意
このコマンドは、root
で実行する必要があります。
-local
オプションを使用して、OLRの手動バックアップを実行します。
例
OCRをバックアップするには、次のコマンドを使用します。
# ocrconfig -manualbackup
ocrconfig -overwrite
ocrconfig -overwrite
コマンドを使用して、OCRメタデータのOCR構成を、このコマンドが実行されたノードで検出された現行のOCR構成情報で上書きします。
構文
ocrconfig -overwrite
使用上の注意
このコマンドは、root
で実行する必要があります。
例
OCR構成を上書きするには、次のコマンドを使用します。
# ocrconfig -overwrite
ocrconfig -repair
ocrconfig -repair
コマンドを使用して、このコマンドを実行するノードのOCR構成を修復します。このコマンドを使用して、クラスタのOCR構成の変更中に停止していた可能性のあるノードのOCRの場所を追加、削除または置換します。追加するOCRの場所が存在し、十分な権限を所有している必要があり、また、Oracle ASMディスク・グループの場合、この場所はマウントしてから追加する必要があります。
構文
ocrconfig -repair -add file_name | -delete file_name | -replace current_file_name -replacement new_file_name
使用上の注意
このコマンドは、root
で実行する必要があります。
修復を正常に完了させるには、Oracle高可用性サービスを起動する必要があります。
ocrconfig -repair
を実行する前にクラスタ・レディ・サービス・デーモンを停止する必要があります。
file_name
変数は、有効なOCRおよび、デバイス名、存在するファイルの絶対パス名、またはOracle ASMディスク・グループの名前のいずれかです。次に例を示します。
/dev/raw/raw1
/oradbocfs/crs/data.ocr
d:\oracle\mirror.ocr
+newdg
Oracle ASMディスク・グループを指定する場合は、ディスク・グループの名前の前にプラス記号(+
)を付ける必要があります。
関連項目:
|
ocrconfig -repair
と同時に使用できるオプションは1つのみです。
このコマンドの実行によって変更されるのはローカル構成のみであり、影響を受けるのは現行のノードのみです。
例
OCR構成を修復するには、次のコマンドを使用します。
# ocrconfig -repair -delete +olddg
ocrconfig -replace
ocrconfig -replace
コマンドを使用して、このコマンドを実行するノードのOCRデバイスまたはファイルを置換します。追加するOCRの場所が存在し、十分な権限を所有している必要があり、また、Oracle ASMディスク・グループの場合、この場所はマウントしてから追加する必要があります。
構文
ocrconfig -replace current_location_name -replacement new_location_name
使用上の注意
このコマンドは、root
で実行する必要があります。
new_location_name
変数は、デバイス名、ファイル名、またはOracle ASMディスク・グループの名前です。次に例を示します。
/dev/raw/raw1
: デバイスが存在することを確認します
/oradbocfs/crs/data.ocr
: 空(0バイト)のOCRの場所を作成する必要があります
d:\oracle\mirror.ocr
: 空(0バイト)のOCRの場所を作成する必要があります
+newdg
: ディスク・グループが存在し、マウントされていることを確認します。
Oracle ASMディスク・グループを指定する場合は、ディスク・グループの名前の前にプラス記号(+
)を付ける必要があります。
関連項目:
|
このコマンドを使用するには2つ以上のOCRデバイスが必要です。OCRデバイスが2つ未満の場合、ocrconfig -add
コマンドを実行して新しいOCRデバイスを追加してからocrconfig -delete
コマンドを実行し、置換するOCRデバイスを削除します。
例
OCRデバイスまたはファイルを置換するには、次のコマンドを使用します。
# ocrconfig -replace /dev/raw/raw1 -replacement +newdg
ocrconfig -restore
ocrconfig -restore
コマンドを使用して、自動的に作成されたOCRバックアップ・ファイルからOCRをリストアします。
構文
ocrconfig [-local] -restore file_name
使用上の注意
このコマンドは、root
で実行する必要があります。
このコマンドを実行する前に、元のOCRファイルまたはOLRファイルが存在することを確認します。元のファイルが存在しない場合、空のファイルを作成する必要があります。
注意: ocrconfig -export によって生成されたファイルを使用してOCRをリストアすることはできません。ファイルは手動バックアップまたは自動バックアップである必要があります。 |
-local
オプションを使用して、OLRのバックアップをリストアします。
次にファイル名の例を示します。
/oradbocfs/crs/BACKUP00.ocr
d:\oracle\BACKUP01.ocr
指定したストレージ・デバイスが存在し、これらのデバイスが有効であることを確認します。
例
ファイルからOCRをリストアするには、次のコマンドを使用します。
# ocrconfig -restore /oradbocfs/crs/BACKUP00.ocr
ocrconfig -showbackup
ocrconfig -showbackup
コマンドを使用して、バックアップ場所、タイムスタンプおよびバックアップ・ファイルの元のノード名を表示します。このコマンドにauto
またはmanual
を指定しないと、自動および手動の両方のバックアップに関する情報がデフォルトで表示されます。
構文
ocrconfig [-local] -showbackup [auto | manual]
使用上の注意
-local
オプションを使用して、手動のOLRバックアップ情報を表示します。-local
フラグは、manual
オプションとあわせて指定した場合にのみ機能します。
必要に応じてauto
またはmanual
を指定して、自動バックアップまたは手動バックアップのいずれかの情報のみを表示することもできます。
auto
: 過去4時間、8時間、12時間、前日および先週に作成された自動バックアップの情報を表示します。
manual
: ocrconfig -manualbackup
コマンドを使用して呼び出した手動バックアップの情報を表示します。
例
OLRの手動バックアップ情報を表示するには、次のコマンドを使用します。
$ ocrconfig -local -showbackup manual
この項では、OCRに関する問題のトラブルシューティングを行う様々な方法およびOCRの管理に使用されるユーティリティから診断情報を取得する様々な方法について説明します。これらのユーティリティは、OLRのトラブルシューティングにも使用できます。
この項の内容は次のとおりです。
表G-1に、OCRの一般的な問題およびそれに対応する推奨の解決策を示します。
表G-1 Oracle Cluster Registryの一般的な問題および解決策
問題 | 解決策 |
---|---|
現在使用されていないOCRのミラー化を有効にする必要があります。 |
|
OCRに障害が発生したため、置換する必要があります。Oracle Enterprise ManagerまたはOCRのログ・ファイルにエラー・メッセージが書き込まれます。 |
|
OCRの構成が不適切です。 |
説明されているように、 |
OCRの処理によってパフォーマンスに重大な影響が及ぼされたか、または他の理由のためにOCRを削除します。 |
説明されているように、 |
OCRに障害が発生したため、修正する前に、1つのOCRのみを使用してノードを再起動する必要があります。 |
|
OCRCHECKユーティリティを実行すると、構成したOCRのブロック形式のバージョン、使用可能な領域の合計、使用済の領域、OCRのIDおよび場所が表示されます。OCRCHECKでは、構成したすべてのOCRにあるすべてのブロックに対して、ブロック単位のchecksum
操作が実行されます。各ファイルごとのステータスと、OCR全体の整合性チェックの結果も返されます。
注意: クラスタのすべてのノードでOracleクラスタ・レディ・サービス・スタックがONLINEの場合、OCRCHECKのみが使用できます。 |
ocrcheck -help
コマンドを実行して、このユーティリティの使用方法を表示します。
# ocrcheck Status of Oracle Cluster Registry is as follows : Version : 3 Total space (kbytes) : 262120 Used space (kbytes) : 752 Available space (kbytes) : 261368 ID : 2098980155 Device/File Name : +ocrdg1 Device/File integrity check succeeded Device/File Name : +ocrdg2 Device/File integrity check succeeded Device/File not configured Device/File not configured Device/File not configured Cluster registry integrity check succeeded Logical corruption check succeeded
注意: 論理破損チェックは、root としてocrcheck コマンドが実行される場合のみ実行されます。 |
OCRCHECKユーティリティの出力例を2つ次に示します。それぞれの例で、Oracle ASMディスク・グループに配置された構成済OCR、およびRAWデバイスに配置された構成済OCRのみを示しています。
例G-1 Oracle ASMディスク・グループに配置されたOCR
$ ocrcheck -config Oracle Cluster Registry configuration is : Device/File Name : +ocrvd11 Device/File Name : +ocrvd2 . . . Status of Oracle Cluster Registry is as follows : Version : 3 Total space (kbytes) : 262120 Used space (kbytes) : 2384 Available space (kbytes) : 259736 ID : 1517109829 Device/File Name : +ocrvd11 Device/File integrity check succeeded Device/File Name : +ocrvd2 Device/File integrity check succeeded Device/File not configured Device/File not configured Device/File not configured Cluster registry integrity check succeeded Logical corruption check succeeded
例G-2 RAWデバイスに配置されたOCR
$ ocrcheck -config Oracle Cluster Registry configuration is : Device/File Name : /dev/raw/raw15 Device/File Name : /dev/raw/raw17 Device/File Name : /dev/raw/raw16 . . . Status of Oracle Cluster Registry is as follows : Version : 3 Total space (kbytes) : 262120 Used space (kbytes) : 2884 Available space (kbytes) : 259236 ID : 157485888 Device/File Name : /dev/raw/raw15 Device/File integrity check succeeded Device/File Name : /dev/raw/raw17 Device/File integrity check succeeded Device/File Name : /dev/raw/raw16 Device/File integrity check succeeded Device/File not configured Device/File not configured Cluster registry integrity check succeeded Logical corruption check succeeded
ocrcheck -local -config
コマンドを実行して、OLR情報を取得します。
注意: ローカル・ノードでOracleクラスタ・レディ・サービス・スタックおよびOracle高可用性サービス・スタックがOFFLINEの場合のみ、ocrcheck -local コマンドを使用できます。 |
$ ocrcheck -local -config
Oracle Local Registry configuration is :
Device/File Name : Grid_home/oracle/has_work/data.olr.stact23
OCRCHECKを実行すると、Grid_home
/log/
host_name
/client
ディレクトリにログ・ファイルが作成されます。ログ・レベルを変更するには、Grid_home
/srvm/admin/ocrlog.ini
ファイルを編集します。
この項では、OCRDUMPユーティリティを使用してトラブルシューティングのためにOCRおよびOracle Local Registry(OLR)の内容を表示する方法について説明します。OCRDUMPユーティリティを使用すると、OCRおよびOLRの内容を読みやすい形式でファイルまたはstdout
に書き込むことによって表示できます。
OCRDUMPにはいくつかのオプションを使用できます。たとえば、出力をキーおよびその子に制限できます。ブラウザを使用して表示可能なXMLファイルに内容を書き込むこともできます。OCRDUMPは、ASCII文字列およびデータ型形式の値としてOCRのキーを書き込みます。OCRDUMPは、ベスト・エフォート原則に基づいてヘッダー情報を取得します。
また、OCRDUMPを実行すると、Grid_home
/log/
host_name
/client
にログ・ファイルが作成されます。ログ・レベルを変更するには、Grid_home
/srvm/admin/ocrlog.ini
ファイルを編集します。
ロギング・コンポーネントを変更するには、comploglvl=
エントリを含むエントリを編集します。たとえば、OCRAPI
コンポーネントのログ・レベルを3に変更し、OCRRAW
コンポーネントのログ・レベルを5に変更するには、ocrlog.ini
ファイルに次のエントリを作成します。
comploglvl="OCRAPI:3;OCRRAW:5"
注意: OCRDUMPユーティリティを使用する前に、Grid_home ディレクトリにファイルを作成する権限を持っていることを確認してください。 |
この項には次のトピックが含まれます:
この項では、OCRDUMPユーティリティのコマンド構文および使用方法について説明します。次の構文を使用してocrdump
コマンドを実行します(この場合、file_name
にはOracle Cluster Registryの出力を書き込むターゲット・ファイルの名前、key_name
にはOracle Cluster Registryのサブツリーの内容を書き込むキーの名前を指定します)。
$ ocrdump [file_name | -stdout] [-local] [-backupfile backup_file_name [-keyname key_name] [-xml] [-noheader] ]
表G-2に、OCRDUMPユーティリティのオプションおよびオプションの説明を示します。
表G-2 OCRDUMPのオプションおよびオプションの説明
オプション | 説明 |
---|---|
|
OCRDUMPによって出力を書き込むファイルの名前です。 デフォルトでは、OCRDUMPによって、事前定義された出力ファイル |
|
このオプションを使用して、プログラムを起動したテキスト端末にOCRDUMP出力をリダイレクトできます。 出力をリダイレクトしない場合、OCRDUMPによって、事前定義された出力ファイル |
|
OLRの内容をダンプするには、このオプションを使用します。 |
|
OCRバックアップ・ファイルの内容を表示するには、このオプションを使用します。 |
|
表示する内容を含むバックアップ・ファイルの名前です。 |
|
サブツリーがダンプされるOracle Cluster Registryキーの名前です。 |
|
出力をXML形式で書き込むにはこのオプションを使用します。 |
|
コマンドを実行した時間およびOracle Cluster Registry構成が作成された時間を出力しません。 |
次に示すocrdump
ユーティリティの例では、様々なタイプのOCR情報を抽出し、様々なターゲットに書き込みます。
ocrdump
OCRの内容を現在のディレクトリのOCRDUMPFILE
というファイルに書き込みます。
ocrdump MYFILE
OCRの内容を現在のディレクトリのMYFILE
というファイルに書き込みます。
ocrdump -stdout -keyname SYSTEM
OCRの内容をSYSTEM
キーのサブツリーから端末ウィンドウに表示します。
ocrdump -stdout -xml
OCRの内容をXML形式で端末ウィンドウに表示します。
ocrdump -stdout -backupfile Grid_home/cdata/cluster_name/file_name
Grid_home
/cdata/
cluster_name
/file_name
ディレクトリのコンテンツを表示します。すべてのキーを表示できるようにするには、このコマンドをroot
で実行する必要があります。OCRバックアップ・ファイルであることを認識できるように、ファイルにはBACKUPOO.ocr
などの適切な名前を付けてください。
次のOCRDUMPの例は、ocrdump
コマンドの2つの実行例について、KEYNAME
、VALUE TYPE
、VALUE
、権限のセット(user
、group
、world
)およびアクセス権を示します。テキスト値がAMERICAN_AMERICA.WE8ASCII37
であるSYSTEM.languageキーの出力を次に示します。
[SYSTEM.language] ORATEXT : AMERICAN_AMERICA.WE8ASCII37 SECURITY : {USER_PERMISSION : PROCR_ALL_ACCESS, GROUP_PERMISSION : PROCR_READ, OTHER_PERMISSION : PROCR_READ, USER_NAME : user, GROUP_NAME : group}
3
という整数値を持つSYSTEM.version
キーの出力を次に示します。
[SYSTEM.version] UB4 (10) : 3 SECURITY : {USER_PERMISSION : PROCR_ALL_ACCESS, GROUP_PERMISSION : PROCR_READ, OTHER_PERMISSION : PROCR_READ, USER_NAME : user, GROUP_NAME : group}