Oracle Data Pumpテクノロジを使用すると、データおよびメタデータをデータベース間で非常に高速に移動できます。
この章の内容は、次のとおりです。
Oracle Data Pumpは、次の3つの要素で構成されています。
コマンドライン・クライアントexpdp
およびimpdp
PL/SQLパッケージDBMS_DATAPUMP
(データ・ポンプAPIとも呼ばれます)
PL/SQLパッケージDBMS_METADATA
(メタデータAPIとも呼ばれます)
データ・ポンプ・クライアントであるexpdp
およびimpdp
は、それぞれデータ・ポンプ・エクスポート・ユーティリティおよびデータ・ポンプ・インポート・ユーティリティを起動します。
expdp
クライアントおよびimpdp
クライアントでは、コマンドラインで入力されたパラメータを使用してエクスポートおよびインポートを実行するために、PL/SQLパッケージDBMS_DATAPUMP
で提供されているプロシージャを使用します。これらのパラメータは、完全なデータベースまたはデータベースのサブセットに対するデータおよびメタデータをエクスポートおよびインポート可能にします。
メタデータを移動する場合、データ・ポンプでは、PL/SQLパッケージDBMS_METADATA
で提供される機能が使用されます。DBMS_METADATA
パッケージは、ディクショナリのメタデータの抽出、操作および再作成に関する集中的な機能を提供します。
DBMS_DATAPUMP
およびDBMS_METADATA
の2つのPL/SQLパッケージは、データ・ポンプ・クライアントとは別に使用できます。
注意: ダンプ・ファイルの読取りおよび書込みを含むすべてのデータ・ポンプ・エクスポートおよびデータ・ポンプ・インポートの処理は、指定したデータベース接続文字列によって選択されるシステム(サーバー)上で実行されます。つまり、ユーザーに権限がない場合は、データベース管理者(DBA)が、そのサーバーのファイル・システムで読取りおよび書込みが実行されるデータ・ポンプ・ファイル用のディレクトリ・オブジェクトを作成する必要があります。(セキュリティ上の理由から、承認されたユーザーのみが、ディレクトリ・オブジェクトにアクセスできるようにする必要があります。)特権ユーザーは、デフォルトのディレクトリ・オブジェクトを使用できます。ディレクトリ・オブジェクトの詳細は、「ダンプ・ファイル、ログ・ファイルおよびSQLファイルのデフォルトの位置」を参照してください。 |
参照:
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データ・ポンプによるデータベース内外へのデータ移動方法については、次の項を参照してください。
次の項では、これらのデータ移動の各メカニズムの使用方法と、どの場合に使用するかを簡単に説明します。
最も高速なデータ移動の方法は、データベースのデータ・ファイルを、データの解析や変更を行わずに、ターゲット・データベースにコピーすることです。この方法では、データ・ポンプ・エクスポートを使用して、構造的な情報(メタデータ)のみをダンプ・ファイルにアンロードします。この方法は、次のような場合に使用します。
トランスポータブル・モードのエクスポートの指定に、TRANSPORT_TABLESPACES
パラメータが使用されている場合。指定した表領域のメタデータのみがエクスポートされます。
表モードのエクスポート(TABLES
パラメータで指定)でTRANSPORTABLE=ALWAYS
パラメータが指定されている場合。TABLES
パラメータで指定した表、パーティションおよびサブパーティションのメタデータのみがエクスポートされます。
エクスポート操作でデータ・ファイル・コピーが使用されている場合、対応するインポート・ジョブでも常にデータ・ファイル・コピーが使用されます。その後のインポート操作時に、データ・ファイルとエクスポート・ダンプ・ファイルの両方をロードする必要があります。
データ・ファイル・コピーの使用によるデータ移動では、ソース・データベースとターゲット・データベースの両方でキャラクタ・セットが同一である必要があります。
データのコピー操作に加え、Recovery Manager(RMAN)のCONVERT
コマンドを使用していくつかのデータ変換を実行し、準備することが必要な場合があります。これは、ソース・データベースまたはターゲット・データベースのいずれかで実行できます。
参照:
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ダイレクト・パスは、データ・ファイル・コピーの次に高速なデータ移動方法です。この方法では、データベースのSQLレイヤーはバイパスされ、最小限の解析のみで行の移動がダンプ・ファイル間で行われます。データ・ポンプでは、データをロードおよびアンロードするのに、表の構造上可能な場合は、自動的にダイレクト・パスによる方法が使用されます。たとえば、表にBFILE
型の列が含まれる場合は、ダイレクト・パスを使用して表をロードできないため、かわりに外部表が使用されます。
次の項では、ロードおよびアンロードに、ダイレクト・パスを使用できない場合について説明します。
ダイレクト・パス・ロードが使用されない場合
表が次に示すいずれかの条件に該当する場合、データ・ポンプでは、その表へのデータのロードにダイレクト・パスではなく外部表が使用されます。
単一パーティションのロード中に、複数パーティション表のグローバル索引が存在する。これには、パーティション化されたオブジェクト表も含まれる。
LOB列のドメイン索引が存在する。
クラスタ内に表が存在する。
既存の表にアクティブなトリガーが存在する。
既存の表で、ファイングレイン・アクセス・コントロールが挿入モードで有効である。
表にBFILE
列または不透明な型の列が存在する。
既存の表に参照整合性制約が存在する。
表に不透明な型が埋め込まれたVARRAY
列が存在する。
表に暗号化された列がある。
データのインポート先が既存の表であり、次に示す1つ以上の条件に該当する。
アクティブなトリガーが存在する。
表がパーティション化されている。
ファイングレイン・アクセス・コントロールが挿入モードである。
参照整合性制約が存在する。
一意索引が存在する。
サプリメンタル・ロギングが有効で、表に1つ以上のLOB列がある。
指定した表のデータ・ポンプ・コマンドが、QUERY
、SAMPLE
またはREMAP_DATA
パラメータを使用している。
表にTIMESTAMP WITH TIME ZONE
データ型を持つ列(VARRAY
列を含む)が含まれていて、タイム・ゾーン・データファイルのバージョンがエクスポート・システムとインポート・システム間で異なる。
ダイレクト・パス・アンロードが使用されない場合
表が次に示すいずれかの条件に該当する場合、データ・ポンプでは、データをアンロードするためにダイレクト・パスではなく外部表による方法が使用されます。
SELECT
に対するファイングレイン・アクセス・コントロールが有効である。
表は、キュー表である。
表に1つまたは複数のBFILE
型または不透明な型の列、あるいは不透明な列を含むオブジェクト型が存在する。
表に暗号化された列がある。
表にアップグレードが必要な進化した型の列がある。
表に最新ではないLONG
型またはLONG RAW
型の列がある。
指定した表のデータ・ポンプ・コマンドが、QUERY
、SAMPLE
またはREMAP_DATA
パラメータを使用している。
データ・ファイル・コピーが選択されず、ダイレクト・パスでデータを移動できない場合、外部表によるメカニズムが使用されます。外部表によるメカニズムでは、データベース表のダンプ・ファイル・データにマップする外部表が作成されます。その後、SQLエンジンを使用してデータが移動されます。可能な場合は、インポート時にAPPEND
ヒントが使用されて、データベースへのデータのコピーが高速化されます。ダイレクト・パス・データと外部表データは、ダンプ・ファイル内で同様に表示されます。したがって、データ・ポンプでは、エクスポート時にはダイレクト・パスによるメカニズムが使用されても、ターゲット・データベースへのデータのインポート時には外部表が使用される場合があります。同様に、データ・ポンプでは、エクスポートに外部表、インポートにダイレクト・パスが使用される場合もあります。
特に、データ・ポンプでは、次のような場合に外部表が使用されます。
パラレルSQL機能の使用がメリットとなる状況において、非常に大きい表およびパーティションをロードおよびアンロードする場合
グローバル索引またはドメイン索引が定義されている表(パーティション・オブジェクト表など)をロードする場合
トリガーがアクティブになっている表またはクラスタ表をロードする場合
暗号化された列が含まれている表をロードおよびアンロードする場合
ファイングレイン・アクセス・コントロールでの挿入が使用可能な表をロードする場合
ロード時およびアンロード時に別の方法でパーティション化される表をロードする場合
インポート操作以外で作成された表をロードする場合(インポートを開始する前から表が存在する)
注意: データ・ポンプがデータ・アクセスに外部表を使用する場合は、ORACLE_DATAPUMP アクセス・ドライバが使用されます。ただし、外部表を使用する際にデータ・ポンプで作成されるファイルは、ユーザーがSQL CREATE TABLE ... ORGANIZATION EXTERNAL 文を使用して外部表を手動で作成する際に作成されるファイルとは互換性がないことに注意してください。 |
表属性の競合が存在する場合、データ・ポンプは、ダイレクト・パスと外部表のいずれの方法でも表にデータをロードできません。このような場合は従来型パスが使用されますが、パフォーマンスに影響する可能性があります。
インポート操作のネットワーク・リンクの指定にNETWORK_LINK
インポート・パラメータが使用されている場合、SQLが直接使用され、INSERT SELECT
文によりデータが移動されます。SELECT
句は、ネットワーク・リンク上のリモート・データベースからデータを取得します。INSERT
句はSQLを使用してデータをターゲット・データベースに挿入します。ダンプ・ファイルは含まれません。
エクスポート操作のネットワーク・リンクの指定にNETWORK_LINK
エクスポート・パラメータが使用されている場合、リモート・データベースのデータがターゲット・データベースのダンプ・ファイルに書き込まれます。(読取り専用のデータベースからのエクスポートには、NETWORK_LINK
パラメータが必要です。)
リンクとは、ネットワーク接続されたリモートのデータベースを示すため、データベース・リンクおよびネットワーク・リンクという用語は、同じ意味で使用されます。
ネットワーク全体からの読取りは、通常、ディスクからの読取りよりも時間がかかるため、ネットワーク・リンクは、データ・ポンプで使用する4つのアクセス方法のうちで最も低速です。大規模なジョブへの使用はお薦めしません。
サポートされるリンク・タイプ
データ・ポンプ・エクスポートおよびデータ・ポンプ・インポートでは、次のタイプのデータベース・リンクの使用がサポートされています。
パブリック(パブリックおよび共有の両方)
固定ユーザー
接続ユーザー
サポートされていないリンク・タイプ
データ・ポンプ・エクスポートおよびデータ・ポンプ・インポートでは、現在のユーザーのデータベース・リンク・タイプの使用はサポートされません。
参照:
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データ・ポンプの多くのエクスポートおよびインポート操作では、DATAPUMP_EXP_FULL_DATABASE
ロールまたはDATAPUMP_IMP_FULL_DATABASE
ロール(あるいはその両方)をユーザーが持っている必要があります。 これらのロールは、データベース作成の一環として標準スクリプトを実行すると、自動的にOracle Database用に定義されます。(これらのロール名にはFULLが含まれていますが、実際にこれらのロールは、全体モードのみではなくすべてのエクスポートおよびインポート・モードで必要になります。)
DATAPUMP_EXP_FULL_DATABASE
ロールはエクスポート操作にのみ影響します。DATAPUMP_IMP_FULL_DATABASE
ロールは、インポート操作と、SQLFILE
インポート・パラメータを使用する操作に影響します。これらのロールによって、ユーザーは次の処理を行うエクスポートおよびインポート操作を実行できます。
自分のスキーマ・スコープ以外での操作の実行
他のユーザーが開始したジョブの監視
権限のないユーザーが参照できないオブジェクトのエクスポート(表領域定義など)とインポート(ディレクトリ定義など)
これらは強力なロールです。これらのロールをユーザーに付与する際は、十分に注意する必要があります。
SYS
スキーマには、これらのいずれのロールも割り当てられていません。ただし、データ・ポンプが実行するセキュリティ・チェックの中でこれらのロールを必要とするものについては、SYS
スキーマにアクセス権が付与されます。
参照: Oracle Databaseのインストールで事前定義されるロールの詳細は、『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』を参照してください。 |
データ・ポンプ・ジョブでは、マスター表、マスター・プロセス、ワーカー・プロセスを使用して、処理が実行され、進捗状況が追跡されます。
すべてのデータ・ポンプ・エクスポート・ジョブおよびデータ・ポンプ・インポート・ジョブに対して、マスター・プロセスが作成されます。マスター・プロセスによって、ジョブ全体(クライアントとの通信、ワーカー・プロセス・プールの作成および制御、ロギング操作の実行など)が制御されます。
データおよびメタデータの転送中、ジョブ内の進捗状況の追跡にマスター表が使用されます。マスター表は、ユーザー表としてデータベース内に実装されます。また、 エクスポート・ジョブおよびインポート・ジョブ用のマスター表固有の機能は、次のとおりです。
エクスポート・ジョブの場合、マスター表には、ダンプ・ファイル・セット内のデータベース・オブジェクトの位置が記録されます。エクスポート・ユーティリティでは、ジョブの継続中に、マスター表の作成およびメンテナンスが行われます。エクスポート・ジョブ終了時に、マスター表の内容がダンプ・ファイル・セット内のファイルに書き込まれます。
インポート・ジョブの場合、マスター表は、ダンプ・ファイル・セットからロードされ、ターゲット・データベースにインポートする必要があるオブジェクトの位置を特定する操作の順序の制御に使用されます。
マスター表は、エクスポートまたはインポート操作を実行している現在のユーザーのスキーマ内に作成されます。そのため、このユーザーには、CREATE TABLE
システム権限およびマスター表を作成するための十分な表領域の割当て制限が必要です。マスター表の名前は、その表を作成したジョブと同じ名前になります。したがって、データ・ポンプ・ジョブに、既存の表またはビューと同じ名前を明示的には指定できません。
すべての操作で、ジョブの再起動にマスター表の情報が使用されます。
マスター表は、状況に応じて、次のとおり保持または削除されます。
ジョブが正常に終了すると、マスター表は削除されます。
対話方式コマンドSTOP_JOB
を使用してジョブを停止すると、ジョブの再起動に使用できるようにマスター表は保持されます。
対話方式コマンドKILL_JOB
を使用してジョブを中断すると、マスター表は削除され、ジョブを再起動できません。
ジョブが突然終了した場合でも、マスター表は保持されます。このジョブを再起動しない場合、マスター表を削除できます。
ジョブが実行を開始する前(つまり、データベース・オブジェクトがコピーされる前)に停止すると、マスター表は削除されます。
マスター表内では、名前や自分のスキーマなどの属性が特定のオブジェクトに割り当てられます。オブジェクトは、オブジェクトのクラス(TABLE
、INDEX
、DIRECTORY
など)にも属します。オブジェクトのクラスは、オブジェクトのオブジェクト型と呼ばれます。EXCLUDE
およびINCLUDE
パラメータを使用して、エクスポートまたはインポートされるオブジェクト型を制限できます。オブジェクトの名前またはオブジェクトを自分のスキーマの名前に基づいて、制限するオブジェクトを指定できます。データ固有のフィルタを指定して、エクスポートおよびインポートする行を制限することもできます。
データベース間でデータを移動する場合は、表領域間で記憶域を再マップしたり、特定のオブジェクトの所有者を再定義するために、メタデータの変換を実行すると有効です。これは、データ・ポンプ・インポート・パラメータのREMAP_DATAFILE
、REMAP_SCHEMA
、REMAP_TABLE、REMAP_TABLESPACE
、TRANSFORM
およびPARTITION_OPTIONS
を使用して実行されます。
データ・ポンプでは、複数のワーカー・プロセスを採用し、それらをパラレルに実行して、ジョブのパフォーマンスを向上させることができます。PARALLEL
パラメータを使用して、現状の環境で最大限の効果を得る並列度を設定します。たとえば、本番システムへのジョブの影響を制限する場合、データベース管理者(DBA)は並列度を制限する必要があります。並列度は、ジョブの実行中いつでも再設定できます。たとえば、運用時間中は特定のジョブの並列度が2に制限されるようにPARALLEL
を2に設定し、非運用時間中は8に再設定することができます。並列度の設定は、マスター・プロセスによって施行され、マスター・プロセスによって、1回の操作でデータおよびメタデータの処理を実行するワーカー・プロセスに、実行対象の処理が割り当てられます。これらのワーカー・プロセスは、パラレルで動作します。通常、並列度は、インスタンス上のCPUの数の2倍を超えないように設定してください。
注意: 並列度を調整する機能は、Oracle DatabaseのEnterprise Editionでのみ使用可能です。 |
ワーカー・プロセスによって、メタデータおよび表データがアンロードおよびロードされます。また、インポート中には、これらによって索引が再作成されます。これらの操作の一部(表データのアンロードおよびロード、索引の再作成およびパッケージ本体のロード)は、パラレルに実行できます。ワーカー・プロセスは、コマンドライン・パラメータPARALLEL
に指定した値と同数になるまで必要に応じて作成されます。アクティブなワーカー・プロセスの数は、ジョブの存続期間中いつでも再設定できます。ワーカー・プロセスは、Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)環境内の様々なノードで起動できます。
注意: Oracle DatabaseのStandard Editionでは、PARALLEL の値は1に制限されています。 |
非常に大きい表またはパーティションをロードまたはアンロードするタスクがワーカー・プロセスに割り当てられた場合、パラレル実行を最大限に利用できるように、外部表によるアクセス方法が使用されることがあります。その場合、ワーカー・プロセスはパラレル実行コーディネータになります。実際のロードおよびアンロード処理は、Oracle RAC環境内の使用可能なプロセスのプールから割り当てられたパラレルI/Oの実行プロセス(スレーブとも呼ばれる)間で分割されます。
データ・ポンプ・エクスポートおよびインポート・ユーティリティでは、ロギング・モードまたは対話方式コマンド・モードのいずれでも、ジョブに接続できます。
ロギング・モードでは、ジョブの実行中に、そのジョブの詳細な状態がリアルタイムで自動的に表示されます。表示される情報には、ジョブおよびパラメータの説明、エクスポートされるデータ量の推定、現在の操作または処理中のアイテムの説明、ジョブで使用されるファイル、発生したエラーおよび最終的なジョブの状態(停止または完了)があります。
対話方式コマンド・モードでは、ジョブの状態をリクエストに表示できます。表示される情報には、ジョブの説明および状態、現在の操作または処理中のアイテムの説明、書込み中のファイルおよび累積的な状態があります。
オプションで、ジョブの実行中にログ・ファイルの書込みを行うこともできます。ログ・ファイルには、ジョブの進捗状況のサマリーが記録され、ジョブの実行中に発生したエラーがリストされます。また、ジョブの完了状態も記録されます。
ジョブの状態を判断したり、データ・ポンプ・ジョブについての情報を表示するには、DBA_DATAPUMP_JOBS
ビュー、USER_DATAPUMP_JOBS
ビューまたはDBA_DATAPUMP_SESSIONS
ビューを問い合せる方法もあります。これらのビューの説明は、『Oracle Databaseリファレンス』を参照してください。
表データの転送を行うデータ・ポンプ操作(エクスポートおよびインポート)では、ジョブの進捗状況(単位は、転送された表データのメガバイト数)を示す動的パフォーマンス・ビューV$SESSION_LONGOPS
のエントリが保持されます。このエントリは、転送の推定サイズを含み、実際に転送されたデータの量が反映されるように定期的に更新されます。
パラメータCOMPRESSION
、ENCRYPTION
、ENCRYPTION_ALGORITHM
、ENCRYPTION_MODE
、ENCRYPTION_PASSWORD
、QUERY
およびREMAP_DATA
を使用しても、推定値の決定には反映されません。
エクスポート操作の推定値が有効かどうかは、操作開始時に要求された推定のタイプによって異なります。この値は、実際の転送量を超えた場合に必要に応じて更新されます。インポート操作の推定値は、厳密な値です。
データ・ポンプ・ジョブに関連するV$SESSION_LONGOPS
列は、次のとおりです。
USERNAME
: ジョブの所有者
OPNAME
: ジョブ名
TARGET_DESC
: ジョブ操作
SOFAR
: ジョブ実行中に転送されたメガバイト数
TOTALWORK
: ジョブ内の推定メガバイト数
UNITS
: メガバイト(MB)
MESSAGE
: 状態メッセージ。次の形式で表示されます。
'job_name: operation_name : nnn out of mmm MB done'
データ・ポンプ・ジョブは、次のタイプのファイルを管理します。
移動中のデータおよびメタデータを格納するダンプ・ファイル。
操作に関連したメッセージを記録するログ・ファイル。
SQLFILE操作の出力を記録するSQLファイル。SQLFILE操作は、データ・ポンプ・インポートのSQLFILE
パラメータを使用して起動され、他のパラメータに基づいてImportが実行されるSQL DDLとして、SQLファイルに書き込まれます。
トランスポータブル・インポート中にDATA_FILES
パラメータにより指定されるファイル
データ・ポンプでのこれらのファイルの割当て方法および処理方法を理解すると、エクスポート・ユーティリティおよびインポート・ユーティリティを最大限に利用できます。
エクスポート操作の場合、ダンプ・ファイルは、ジョブの定義時およびエクスポート操作の後の段階で指定できます。たとえば、エクスポート操作中に領域が不足した場合は、データ・ポンプ・エクスポート・ユーティリティのADD_FILE
コマンドを対話方式モードで使用して、追加ダンプ・ファイルを追加できます。
インポート操作の場合、ジョブの定義時にすべてのダンプ・ファイルを指定する必要があります。
既存のファイルは、ログ・ファイルおよびSQLファイルによって上書きされます。ダンプ・ファイルの場合は、REUSE_DUMPFILES
エクスポート・パラメータを使用して、既存のダンプ・ファイルを上書きするかどうかを指定できます。
データ・ポンプは、クライアント・ベースではなく、サーバー・ベースであるため、ダンプ・ファイル、ログ・ファイルおよびSQLファイルには、サーバー・ベースのディレクトリ・パスを基準としてアクセスします。データ・ポンプでは、ディレクトリ・パスをディレクトリ・オブジェクトとして指定する必要があります。ディレクトリ・オブジェクトは、ファイル・システムのディレクトリ・パスに名前をマップします。DBAは、承認されたユーザーのみが、ディレクトリ・パスに関連付けられたディレクトリ・オブジェクトにアクセスできるようにする必要があります。
次の例は、/usr/apps/datafiles
にあるディレクトリにマップされるdpump_dir1
というディレクトリ・オブジェクトを作成するSQL文を示しています。
SQL> CREATE DIRECTORY dpump_dir1 AS '/usr/apps/datafiles';
ディレクトリ・オブジェクトは、データのセキュリティおよび整合性を確保するために必要です。次に例を示します。
入力ファイルのディレクトリ・パスの位置を指定する権限を付与された場合、ユーザーは、サーバーにはアクセス権があるが、ユーザー自身はアクセス権を持たないデータの読取りを実行できる場合があります。
出力ファイルのディレクトリ・パスの位置を指定する権限を付与された場合、通常、ユーザーが削除権限を持たないファイルが、サーバーによって上書きされる場合があります。
UNIXおよびWindows NTシステムの場合、デフォルトのディレクトリ・オブジェクトDATA_PUMP_DIR
は、データベースが作成されるとき、またはデータベース・ディレクトリがアップグレードされるたびに作成されます。デフォルトでは、特権ユーザーのみが使用できます。(ユーザーSYSTEM
は、デフォルトでDATA_PUMP_DIR
ディレクトリへの読取りおよび書込みアクセス権を持っています。)
権限のないユーザーの場合、データ・ポンプ・エクスポートまたはデータ・ポンプ・インポートを実行できるようにするには、データベース管理者(DBA)またはCREATE
ANY
DIRECTORY
権限を持つユーザーがディレクトリ・オブジェクトを作成する必要があります。
ディレクトリの作成後、ディレクトリ・オブジェクトを作成するユーザーは、そのディレクトリに対するREAD
権限またはWRITE
権限を他のユーザーに付与する必要があります。たとえば、dpump_dir1
で指定されたディレクトリのユーザーhr
のかわりに、Oracle Databaseがファイルを読取りまたは書込みできるようにするには、DBAが次のコマンドを実行する必要があります。
SQL> GRANT READ, WRITE ON DIRECTORY dpump_dir1 TO hr;
ディレクトリ・オブジェクトに対するREAD
権限またはWRITE
権限は、Oracle Databaseによってそのファイルの読取りまたは書込みのみが実行されることを意味します。適切なオペレーティング・システム権限がないかぎり、Oracle Databaseの外部にあるファイルには直接アクセスできません。同様に、Oracle Databaseには、ディレクトリのファイルに対して読取りおよび書込みを行うオペレーティング・システム権限が必要です。
データ・ポンプ・エクスポートおよびインポート・ユーティリティでは、次の順序でファイルの位置が判断されます。
ディレクトリ・オブジェクトがファイル指定の一部として指定されている場合は、そのディレクトリ・オブジェクトで指定された位置が使用されます。(ディレクトリ・オブジェクトとファイル名は、コロンで区切る必要があります。)
ディレクトリ・オブジェクトがファイル指定の一部として指定されていない場合は、DIRECTORY
パラメータで指定されたディレクトリ・オブジェクトが使用されます。
ディレクトリ・オブジェクトがファイル指定の一部として指定されていない場合、およびDIRECTORY
パラメータでディレクトリ・オブジェクトが指定されていない場合は、環境変数DATA_PUMP_DIR
の値が使用されます。この環境変数は、データ・ポンプ・エクスポートおよびインポート・ユーティリティが実行されるクライアント・システムで、オペレーティング・システム・コマンドを使用して定義されます。このクライアント・ベースの環境変数には、DBAがサーバー・システムで最初に作成するサーバー・ベースのディレクトリ・オブジェクトの名前を割り当てる必要があります。たとえば、次のSQL文では、サーバー・システムにディレクトリ・オブジェクトが作成されます。このディレクトリ・オブジェクトの名前はDUMP_FILES1
で、位置は '/usr/apps/dumpfiles1'
です。
SQL> CREATE DIRECTORY DUMP_FILES1 AS '/usr/apps/dumpfiles1';
csh
を使用しているUNIXベースのクライアント・システムのユーザーは、環境変数DATA_PUMP_DIR
に、値DUMP_FILES1
を割り当てることができます。コマンドラインでは、DIRECTORY
パラメータは省略できます。ダンプ・ファイルemployees.dmp
およびログ・ファイルexport.log
は、'/usr/apps/dumpfiles1'
に書き込まれます。
%setenv DATA_PUMP_DIR DUMP_FILES1 %expdp hr TABLES=employees DUMPFILE=employees.dmp
前述の3つの条件では、ディレクトリ・オブジェクトの位置を判断できない場合、特権ユーザーであれば、データ・ポンプはデフォルトのサーバー・ベースのディレクトリ・オブジェクトDATA_PUMP_DIR
の値を試行します。このディレクトリ・オブジェクトは、データベースが作成されるとき、またはデータベース・ディレクトリがアップグレードされるたびに自動的に作成されます。DATA_PUMP_DIR
のパス定義は、次のSQL問合せを使用して確認できます。
SQL> SELECT directory_name, directory_path FROM dba_directories 2 WHERE directory_name='DATA_PUMP_DIR';
特権ユーザーでない場合は、DATA_PUMP_DIR
ディレクトリ・オブジェクトへのアクセス権限が、DBAによって事前に付与されている必要があります。
デフォルトのDATA_PUMP_DIR
ディレクトリ・オブジェクトと、同じ名前のクライアント・ベースの環境変数とを混同しないでください。
Oracle RAC環境で操作を実行する場合は、次の考慮点に注意してください。
Oracle RAC構成でデータ・ポンプまたは外部表を使用するには、ディレクトリ・オブジェクトのパスがクラスタ・ファイル・システム上に存在するようにする必要があります。
ディレクトリ・オブジェクトは、データ・ポンプまたは外部表プロセス(あるいはその両方)を実行できるすべてのインスタンスから参照およびアクセス可能な共有物理記憶域を指している必要があります。
デフォルトのデータ・ポンプの動作では、Oracle RAC構成内の任意のインスタンスでワーカー・プロセスを実行できます。したがって、このようなOracle RACインスタンス上のワーカーは、ディレクトリ・オブジェクトによって定義された場所(共有ストレージ・メディアなど)に物理的にアクセスできる必要があります。この目的で使用できる共有ストレージが構成内にない場合にも並列処理が必要であれば、CLUSTER=no
パラメータを使用して、すべてのワーカー・プロセスを、データ・ポンプ・ジョブが開始されたインスタンスのみに置くことができます。
データ・ポンプは、パラレル問合せスレーブを使用して、データのロードおよびアンロードを実行する場合があります。Oracle RAC環境では、データ・ポンプはこれらのスレーブの実行場所を制御しません。また、データ・ポンプ・ジョブのCLUSTER
およびSERVICE_NAME
に指定された内容に関係なく、Oracle RAC内の他のインスタンスでスレーブが実行される場合があります。パラレル問合せ操作の制御は、データ・ポンプとは無関係です。パラレル問合せスレーブがデータ・ポンプ・ジョブの一部として他のインスタンスで実行される場合は、ダンプ・ファイル・セットの物理記憶域へのアクセスも必要になります。
Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)を使用可能にしてデータ・ポンプ・エクスポート・ユーティリティまたはインポート・ユーティリティを使用する場合は、オペレーティング・システムのディレクトリ・パスではなくOracle ASMディスク・グループ名が使用されるように、ダンプ・ファイルで使用されるディレクトリ・オブジェクトを定義する必要があります。オペレーティング・システムのディレクトリ・パスを示す、別のディレクトリ・オブジェクトがログ・ファイルに使用される必要があります。たとえば、Oracle ASMダンプ・ファイルのディレクトリ・オブジェクトは、次のように作成します。
SQL> CREATE or REPLACE DIRECTORY dpump_dir as '+DATAFILES/';
ログ・ファイル用の個別のディレクトリ・オブジェクトは、次のように作成します。
SQL> CREATE or REPLACE DIRECTORY dpump_log as '/homedir/user1/';
ユーザーhr
に、これらのディレクトリ・オブジェクトに対するアクセス権を付与する場合は、次に示すように、必要な権限を割り当てます。
SQL> GRANT READ, WRITE ON DIRECTORY dpump_dir TO hr; SQL> GRANT READ, WRITE ON DIRECTORY dpump_log TO hr;
この後に、次のデータ・ポンプ・エクスポート・ユーティリティのコマンドを使用します(パスワードを入力するように要求されます)。
> expdp hr DIRECTORY=dpump_dir DUMPFILE=hr.dmp LOGFILE=dpump_log:hr.log
参照:
|
エクスポート操作で、特定のファイル名を指定するかわりに、または指定した上で、ファイル名に置換変数(%U
)を使用してDUMPFILE
パラメータで複数のダンプ・ファイルを指定できます。これは、ダンプ・ファイル・テンプレートと呼ばれます。新しいダンプ・ファイルは、01
(%U
に対応)から02
、03
の順で、必要に応じて作成されます。PARALLEL
パラメータの現行の設定で指定されたすべてのプロセスをアクティブにできるように、十分な数のダンプ・ファイルが作成されます。FILESIZE
パラメータで指定した最大サイズに達したためにダンプ・ファイルが一杯になると、ダンプ・ファイルはクローズされ、新しく生成された名前を持つ新しいダンプ・ファイルが、それにかわるファイルとして作成されます。
複数のダンプ・ファイル・テンプレートが提供されている場合、これらのテンプレートは、ラウンドロビン法によるダンプ・ファイルの生成に使用されます。たとえば、並列度6のジョブに、expa%U
、expb%U
およびexpc%U
がすべて指定された場合、expa01
.dmp
、expb01
.dmp
、expc01
.dmp
、expa02
.dmp
、expb02
.dmp
およびexpc02
.dmp
が初期ダンプ・ファイルとして作成されます。
インポートおよびSQLFILE操作では、ダンプ・ファイル指定expa%U
、expb%U
およびexpc%U
を指定した場合、ダンプ・ファイルexpa01
.dmp
、expb01
.dmp
およびexpc01
.dmp
をオープンすると操作が開始されます。マスター表は複数のダンプ・ファイルにまたがることができます。したがって、マスター表のすべての部分が検出されるまで、ダンプ・ファイルは、置換変数の増加および新しいファイル名(expa02
.dmp
、expb02
.dmp
、expc02
.dmp
など)の検索を行うことによって、オープン状態を継続します。ダンプ・ファイルが存在しない場合は、エラーとなったダンプ・ファイル指定の置換変数の増加が中止されます。たとえば、expb01
.dmp
およびexpb02
.dmp
は検出され、expb03
.dmp
は検出されなかった場合、expb%U
指定を使用したファイルの検索は中止されます。マスター表全体が検出されると、その表を使用して、ダンプ・ファイル・セット内のすべてのダンプ・ファイルの位置が特定されているかどうかを確認できます。
ほとんどのデータ・ポンプ操作はサーバー側で実行されるため、COMPATIBLE
以外のリリースのデータベースを使用する場合は、そのリリース情報をサーバーに提供する必要があります。指定しない場合は、エラーが発生することがあります。リリース情報を指定するには、VERSION
パラメータを使用します。
データ・ポンプ・エクスポートおよびデータ・ポンプ・インポートを使用して、リリースが異なるデータベース間でデータを移動する場合は、次の点に注意してください。
現在のデータベース・バージョンより古いデータベース・バージョンを指定する場合は、特定の機能を使用できないことがあります。たとえば、VERSION=10.1
を指定した場合に、ジョブに対してデータ圧縮も指定してあるとエラーが発生します。これは、Oracle Database 10gリリース1(10.1)では圧縮がサポートされていないためです。
データ・ポンプのエクスポートで、現在のデータベース・リリースより古いデータベース・リリースを指定すると、その古いリリースのデータベースにインポート可能なダンプ・ファイル・セットが作成されます。ただし、そのダンプ・ファイル・セットには、古いデータベース・リリースでサポートされていないオブジェクトは含まれません。
データ・ポンプ・インポートは、常に、古いリリースのデータベースで作成されたダンプ・ファイル・セットを読み込むことができます。
データ・ポンプ・インポートは、現在のデータベース・リリースより新しいデータベース・リリースで作成されたダンプ・ファイル・セットを読み込むことができません(ただし、読み込むダンプ・ファイル・セットが、VERSION
パラメータをターゲット・データベースのリリースに設定して作成されている場合は除きます)。したがって、ダウングレードを行う場合は、VERSION
パラメータをターゲット・データベースのリリースに設定して、データ・ポンプのエクスポートを実行するようにしてください。
データ・ポンプ操作がネットワーク・リンクを介して行われる場合、ソース・データベースとターゲット・データベースのバージョンの差違が1バージョン以下である必要があります。たとえば、1つのデータベースがOracle Database 11gの場合、他のデータベースは11gまたは10gのいずれかである必要があります。データ・ポンプがチェックするのはメジャー・バージョン番号のみ(10g、11gなど)で、具体的なリリース番号(10.1、10.2、11.1、11.2など)ではありません。
データ・ポンプ・エクスポートを使用してSecureFiles LOBをエクスポートした場合の結果の動作は、エクスポートのVERSION
パラメータの値、ContentTypeが存在するかどうか、LOBがアーカイブされてデータがキャッシュされるかどうかなどの条件によって異なります。次の例に、これらの変数の様々な組合せを示します。
表に、ContentTypeが存在するSecureFiles LOBが含まれていて、エクスポート・ユーティリティのVERSION
パラメータが11.2.0.0.0
未満の値に設定されていると、ContentTypeはエクスポートされません。
表に、ContentTypeが存在するSecureFiles LOBが含まれていて、エクスポート・ユーティリティのVERSION
パラメータが11.2.0.0.0
以上の値に設定されていると、ContentTypeがエクスポートされて、その後のインポートでリストアされます。
表に、現在アーカイブされているSecureFiles LOBが含まれていて、データがキャッシュされ、エクスポート・ユーティリティのVERSION
パラメータが11.2.0.0.0
未満の値に設定されていると、SecureFiles LOBデータがエクスポートされて、アーカイブ・メタデータが削除されます。この例では、VERSION
が11.1
以上に設定されていると、SecureFiles LOBは、標準のSecureFiles LOBになります。ただし、VERSION
が11.1
未満の値に設定されていると、SecureFiles LOBはBasicFiles LOBになります。
表に、現在アーカイブされているSecureFiles LOBが含まれていて、データがキャッシュされず、エクスポート・ユーティリティのVERSION
パラメータが11.2.0.0.0
未満の値に設定されていると、ORA-45001エラーが返されます。
表に、現在アーカイブされているSecureFiles LOBが含まれていて、データがキャッシュされ、エクスポート・ユーティリティのVERSION
パラメータが11.2.0.0.0
以上の値に設定されていると、キャッシュされたデータとアーカイブ・メタデータの両方がエクスポートされます。
参照: SecureFilesの詳細は、『Oracle Database SecureFilesおよびラージ・オブジェクト開発者ガイド』を参照してください。 |
Oracle Data Pumpでは、完了してすぐにエクスポートおよびインポート操作の結果が提供されます。データ・ポンプでは、結果をログ・ファイルに記録するだけでなく、プロセス終了コードで結果をレポートすることもできます。これによって、コマンドラインやスクリプトからのデータ・ポンプ・ジョブの結果を確認できます。
表1-1に、UnixおよびWindows NTのデータ・ポンプ終了コードを示します。
表 1-1 データ・ポンプの終了コード
終了コード | 意味 |
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エクスポートおよびインポート・ジョブが、正常に完了しました。エラーは出力デバイスに表示されず、ログ・ファイル(ある場合)にも記録されません。 |
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エクスポートまたはインポート・ジョブは正常に完了しましたが、ジョブ実行中にエラーが検出されました。エラーは出力デバイスに表示され、ログ・ファイル(ある場合)に記録されます。 |
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エクスポートまたはインポート・ジョブで、次を含む1つ以上の致命的エラーが検出されました。
致命的エラーは出力デバイスに表示されますが、ログ・ファイルには記録されない場合があります。これがログ・ファイルに記録されるかどうかは、次のようないくつかの要因によります。
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