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Oracle® Databaseアドバンスト・レプリケーション・マネージメントAPIリファレンス
11g リリース2 (11.2)
B72090-02
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20 DBMS_REPCAT_ADMIN

DBMS_REPCAT_ADMINは、対称型レプリケーション機能で必要となる権限を持つユーザーの作成を可能にします。

この章には、次の項が含まれます。


DBMS_REPCAT_ADMINサブプログラムの概要

表20-1 DBMS_REPCAT_ADMINパッケージのサブプログラム

サブプログラム 説明

「GRANT_ADMIN_ANY_SCHEMAプロシージャ」


レプリケーション管理者に、カレント・サイトでのレプリケーション・グループの管理に必要な権限を付与します。

「GRANT_ADMIN_SCHEMAプロシージャ」


レプリケーション管理者に、カレント・サイトでのスキーマの管理に必要な権限を付与します。

「REGISTER_USER_REPGROUPプロシージャ」


マスター・サイトまたはマスター・マテリアライズド・ビュー・サイトで、リモート・サイトに対するプロキシ・マテリアライズド・ビュー管理者または受信者権限を割り当てます。

「REVOKE_ADMIN_ANY_SCHEMAプロシージャ」


GRANT_ADMIN_ANY_SCHEMAプロシージャでレプリケーション管理者に付与された権限やロールを取り消します。

「REVOKE_ADMIN_SCHEMAプロシージャ」


GRANT_ADMIN_SCHEMAプロシージャでレプリケーション管理者に付与された権限やロールを取り消します。

「UNREGISTER_USER_REPGROUPプロシージャ」


REGISTER_USER_REPGROUPプロシージャでプロキシ・マテリアライズド・ビュー管理者または受信者に付与された権限やロールを取り消します。



GRANT_ADMIN_ANY_SCHEMAプロシージャ

このプロシージャは、レプリケーション管理者に、カレント・サイトでのレプリケーション・グループの管理に必要な権限を付与します。

構文

DBMS_REPCAT_ADMIN.GRANT_ADMIN_ANY_SCHEMA (
   username  IN   VARCHAR2);

パラメータ

表20-2 GRANT_ADMIN_ANY_SCHEMAプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明
username

カレント・サイトでのレプリケーション・グループの管理に必要な権限とロールを付与する、レプリケーション管理者の名前です。


例外

表20-3 GRANT_ADMIN_ANY_SCHEMAプロシージャの例外

例外 説明
ORA-01917

指定されたユーザーは存在しません。



GRANT_ADMIN_SCHEMAプロシージャ

このプロシージャは、レプリケーション管理者に、カレント・サイトでのスキーマの管理に必要な権限を付与します。レプリケーション・グループが複数のスキーマにまたがらない場合は、このプロシージャを使用すると便利です。

このプロシージャによって付与される権限は、GRANT_ADMIN_ANY_SCHEMAによって付与される権限より制限されています。ただし、GRANT_ADMIN_SCHEMAによって権限を付与されたレプリケーション管理者は、他のレプリケーション管理者が所有するレプリケーション・グループに対して特定の管理アクティビティを実行できます。たとえば、GRANT_ADMIN_SCHEMAによって権限を付与されたレプリケーション管理者は、他のレプリケーション管理者が所有するレプリケーション・グループおよびレプリケーション・オブジェクトを削除できます。


注意:

各ユーザーを別々のレプリケート・グループに制限する場合は、DBMS_REPCATパッケージの上にラッパー・パッケージを書き込み、その新しいパッケージに対してEXECUTE権限を付与できますが、各ユーザーのDBMS_REPCATパッケージに対してではありません。新しいパッケージでは、セキュリティ・チェックが実行されます。たとえば、新しいパッケージでは、hrhr_rgレプリケーション・グループは管理できても、他のレプリケーション・グループは管理できないことになっており、hrで管理できるのはhrスキーマ内のオブジェクトのみになっています。セキュリティ・チェックで問題がなかった場合は、新しいパッケージによってDBMS_REPCATパッケージ内のサブプログラムがコールされます。セキュリティ・チェックで問題があった場合は、新しいパッケージによって障害のログが記録され、コミットされて、例外が発生します。

構文

DBMS_REPCAT_ADMIN.GRANT_ADMIN_SCHEMA (
   username IN VARCHAR2);

パラメータ

表20-4 GRANT_ADMIN_SCHEMAプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明
username

レプリケーション管理者の名前です。このユーザーには、カレント・サイトのレプリケーション・マスター・グループ内での、同じ名前のスキーマの管理に必要な権限とロールが付与されます。


例外

表20-5 GRANT_ADMIN_SCHEMAプロシージャの例外

例外 説明
ORA-01917

指定されたユーザーは存在しません。



REGISTER_USER_REPGROUPプロシージャ

このプロシージャは、マスター・サイトまたはマスター・マテリアライズド・ビュー・サイトで、リモート・サイトに対するプロキシ・マテリアライズド・ビュー管理者または受信者権限を割り当てます。このプロシージャは、プロキシ・マテリアライズド・ビュー管理者または受信者に、必要な権限のみを付与します。GRANT_ADMIN_SCHEMAプロシージャやGRANT_ADMIN_ANY_SCHEMAプロシージャで付与される強力な権限は、このプロシージャでは付与されません。


関連項目:

トラステッド・セキュリティ・モデルとアントラステッド・セキュリティ・モデルの詳細は、付録A「セキュリティ・オプション」を参照してください。

構文

DBMS_REPCAT_ADMIN.REGISTER_USER_REPGROUP (
   username         IN   VARCHAR2,
   privilege_type   IN   VARCHAR2,
   {list_of_gnames  IN   VARCHAR2 |
   table_of_gnames  IN   DBMS_UTILITY.NAME_ARRAY)};

注意:

このプロシージャはオーバーロードされています。list_of_gnamesパラメータとtable_of_gnamesパラメータは、同時には指定できません。

パラメータ

表20-6 REGISTER_USER_REPGROUPプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明
username

プロキシ・マテリアライズド・ビュー管理者または受信者の権限を付与するユーザーの名前です。

privilege_type

割り当てる権限のタイプを指定します。privilege_typeの定義には、次の値を使用します。

  • 受信者の権限を取り消す場合は、receiverを使用します。

  • プロキシ・マテリアライズド・ビュー管理者の権限を取り消す場合は、proxy_snapadminを使用します。

list_of_gnames

ユーザーに付与した受信者権限の適用対象にするレプリケーション・グループの、カンマ区切りのリストです。リスト内のエントリの間には空白を挿入しません。list_of_gnamesNULLに設定すると、このプロシージャのコール時にはまだ確認されていないレプリケーション・グループを含め、すべてのレプリケーション・グループが受信者権限の適用対象になります。list_of_gnamesNULLに設定するには、名前表記法を使用する必要があります。リスト内に無効なレプリケーション・グループがあると、リスト全体の登録が失敗します。

table_of_gnames

ユーザーに付与した受信者権限の適用対象にするレプリケーション・グループの、PL/SQL連想配列です。PL/SQL連想配列のタイプはDBMS_UTILITY.NAME_ARRAYにする必要があります。この表は1ベースです(1の位置から始まり、1ずつ増加します)。 ユーザーをすべてのレプリケーション・グループに登録するには、NULLを使用します。表内に無効なレプリケーション・グループがあると、表全体の登録が失敗します。


例外

表20-7 REGISTER_USER_REPGROUPプロシージャの例外

例外 説明
nonmaster

指定されたレプリケーション・グループが存在しないか、または起動データベースがマスター・サイトあるいはマスター・マテリアライズド・ビュー・サイトではありません。

ORA-01917

指定されたユーザーは存在しません。

typefailure

指定された権限のタイプは正しくありません。



REVOKE_ADMIN_ANY_SCHEMAプロシージャ

このプロシージャは、GRANT_ADMIN_ANY_SCHEMAでレプリケーション管理者に付与された権限やロールを取り消します。


注意:

GRANT_ADMIN_ANY_SCHEMA以外で付与されたものと同一の権限やロールも取り消されます。

構文

DBMS_REPCAT_ADMIN.REVOKE_ADMIN_ANY_SCHEMA (
   username IN VARCHAR2);

パラメータ

表20-8 REVOKE_ADMIN_ANY_SCHEMAプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明
username

権限を取り消すレプリケーション管理者の名前です。


例外

表20-9 REVOKE_ADMIN_ANY_SCHEMAプロシージャの例外

例外 説明
ORA-01917

指定されたユーザーは存在しません。



REVOKE_ADMIN_SCHEMAプロシージャ

このプロシージャは、GRANT_ADMIN_SCHEMAでレプリケーション管理者に付与された権限やロールを取り消します。


注意:

GRANT_ADMIN_SCHEMA以外で付与されたものと同一の権限やロールも取り消されます。

構文

DBMS_REPCAT_ADMIN.REVOKE_ADMIN_SCHEMA (
   username IN VARCHAR2);

パラメータ

表20-10 REVOKE_ADMIN_SCHEMAプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明
username

権限を取り消すレプリケーション管理者の名前です。


例外

表20-11 REVOKE_ADMIN_SCHEMAプロシージャの例外

例外 説明
ORA-01917

指定されたユーザーは存在しません。



UNREGISTER_USER_REPGROUPプロシージャ

このプロシージャは、REGISTER_USER_REPGROUPプロシージャでプロキシ・マテリアライズド・ビュー管理者または受信者に付与された権限やロールを取り消します。

構文

DBMS_REPCAT_ADMIN.UNREGISTER_USER_REPGROUP (
   username         IN   VARCHAR2,
   privilege_type   IN   VARCHAR2,
   {list_of_gnames  IN   VARCHAR2 |
   table_of_gnames  IN   DBMS_UTILITY.NAME_ARRAY)};

注意:

このプロシージャはオーバーロードされています。list_of_gnamesパラメータとtable_of_gnamesパラメータは、同時には指定できません。

パラメータ

表20-12 UNREGISTER_USER_REPGROUPプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明
username

登録を取り消すユーザーの名前です。

privilege_type

取り消す権限のタイプを指定します。privilege_typeの定義には、次の値を使用します。

  • 受信者の権限を取り消す場合は、receiverを使用します。

  • プロキシ・マテリアライズド・ビュー管理者の権限を取り消す場合は、proxy_snapadminを使用します。

list_of_gnames

ユーザーに付与した受信者権限の非適用対象にするレプリケーション・グループの、カンマ区切りのリストです。リスト内のエントリの間には空白を挿入しません。list_of_gnamesNULLに設定すると、すべてのレプリケーション・グループに対するユーザーの登録が取り消されます。list_of_gnamesNULLに設定するには、名前表記法を使用する必要があります。リスト内に無効なレプリケーション・グループがあると、リスト全体の登録解除が失敗します。

table_of_gnames

ユーザーに付与した受信者権限の非適用対象にするレプリケーション・グループの、PL/SQL連想配列です。PL/SQL連想配列のタイプはDBMS_UTILITY.NAME_ARRAYにする必要があります。この表は1ベースです(1の位置から始まり、1ずつ増加します)。 すべてのレプリケーション・グループに対するユーザーの登録を取り消すには、NULLを使用します。表内に無効なレプリケーション・グループがあると、表全体の登録解除が失敗します。


例外

表20-13 UNREGISTER_USER_REPGROUPプロシージャの例外

例外 説明
nonmaster

指定されたレプリケーション・グループが存在しないか、または起動データベースがマスター・サイトあるいはマスター・マテリアライズド・ビュー・サイトではありません。

ORA-01917

指定されたユーザーは存在しません。

typefailure

指定された権限のタイプは正しくありません。