Oracle® Enterprise Manager for Oracle TimesTen In-Memory Databaseユーザーズ・ガイド リリース12.1.0.3.0 E64876-01 |
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この章では、TimesTenデータベース・ホーム・ページについて説明します。TimesTenデータベース・ホーム・ページはTimesTenデータベースに関する構成情報およびパフォーマンス情報の概要を伝達します。
内容は次のとおりです。
ホーム・ページを表示するには、TimesTenデータベース・ターゲット・ページを開いている必要があります。TimesTenデータベース・ターゲット・ページへの移動については、「TimesTenターゲット・ページへの移動」を参照してください。
「TimesTenデータベース・ホーム」メニューから、「ホーム」を選択します。
TimesTenデータベース・ホーム・ページが表示されます。
TimesTenホーム・ページは3つのリージョンで構成されており、それぞれがTimesTenデータベース・ターゲット専用にカスタマイズされています。
ここに詳細を説明するこの3つのリージョンは次のとおりです。
「ステータスおよびサマリー」リージョンは3つのサブリージョンで構成されています。
このリージョンにはTimesTenターゲットに関する情報が表示されます。
データベース名
この値はデータベースのパスの最後の部分から取ります。たとえば、データベースのパスが/var/tt/sampledb_1122
の場合、データベース名はsampledb_1122
です。
インスタンス名
現在のTimesTenインスタンスの名前。これは、TimesTenインスタンス・ターゲット・ページを表示できるリンクです。
TimesTenのバージョン
現在のTimesTenインスタンスのバージョン
ホスト名
TimesTenが実行されているホストの名前。これは、ホスト・ターゲット・ページを表示できるリンクです。
Oracle Netサービス名
OracleデータベースからTimesTenデータベースにデータをロードするためやキャッシュに使用されるOracleデータベースのサービス名。Oracle Netサービス名が構成されていない場合、この値は「指定なし」です。
このリージョンには次のようなステータス情報が表示されます。
TimesTenサーバー
この値は「稼働中」または「停止中」のいずれかが可能です。TimesTenサーバーは、データベースへのクライアント/サーバー接続を可能にするリスナー・プロセスです。TimesTenサーバーを起動および停止する方法の詳細は、「サービスの開始/停止」を参照してください。
キャッシュ・エージェント
この値は「稼働中」または「停止中」のいずれかが可能です。キャッシュ・グループが構成されていない場合、この値は「停止中」です。キャッシュ・エージェントは、Oracleデータベースのデータのキャッシュを読み書きするために使用します。キャッシュ・エージェントを開始および停止する方法の詳細は、「エージェントの開始/停止」を参照してください。
レプリケーション・エージェント
この値は「稼働中」または「停止中」のいずれかが可能です。レプリケーション・スキームが構成されていない場合、この値は「停止中」です。TimesTenでは、TimesTenデータベース間でデータをレプリケートするか、Oracleデータベースにデータを非同期で書き込むためにレプリケーション・エージェントを使用します。レプリケーション・エージェントを開始および停止する方法の詳細は、「エージェントの開始/停止」を参照してください。
以降にロード
データベースがメモリーにロードされた日時。
「パフォーマンスの概要および問題」リージョンは2つのタブで構成されています。
「パフォーマンス概要」リージョンは3つのサブリージョンで構成されています。
このリージョンでは、現在使用されている永続領域および一時領域が折れ線グラフを使用して表示されます。値は、データベースの初期接続時に構成された領域が割合で表されます。構成された値の詳細は、「サマリー」、「ステータス」および「構成」リージョンを参照してください。
X軸は時間を表します。Y軸は、使用中の永続領域のパーセントと使用中の一時領域のパーセントを表します。
データベースの使用率が高いということは、より多くの永続領域または一時領域を割り当ててデータベースを拡大する必要があることを示している場合があります。
このリージョンでは、直接リンク接続およびクライアント/サーバー接続の数が、折れ線グラフを使用して表示されます。これらの折れ線グラフは、現在の値だけではなく、最新のメトリック収集で収集された値を表示するように、時間に従って変化します。
X軸は時間を表します。Y軸は、現在の直接リンク接続とクライアント/サーバー接続の数を表します。これらの接続にはサブデーモン接続や、構成データおよびパフォーマンス・データを収集するためにTimesTenプラグインにより作成された接続は含まれません。
このリージョンでは、チェックポイント・ファイルおよびトランザクション・ログ・ファイルが現在存在しているファイル・システムの空き領域が、折れ線グラフを使用して表示されます。
X軸は時間を表します。Y軸はチェックポイント・ファイル・システムの空き領域およびトランザクション・ログ・ファイル・システムの空き領域を表します。チェックポイント・ファイルおよびトランザクション・ログ・ファイルを同じファイル・システムおよびパスで構成した場合、2本の線はそれぞれもう1本の上にできるので、1本の線に見えます。
使用できる空きディスク領域の割合が非常に低いということは、より容量の大きいディスクを取り付ける必要があること示している場合があります。
「SQL実行時間およびモニター」は2つのタブで構成されています。
このリージョンにはSQLコマンド・キャッシュ内の上位SQL文が表形式で表示されます。この情報は問合せの分析に役立ちます。最も実行されたSQL文を調べるために、実行回数でソートする場合に役立つことがあります。また、「システムを除外」の左側のボックスをクリックして、システムSQLコマンドを除外するにも便利です。
上位実行回数を確認するときには、「準備回数」列の値を調べます。SQL問合せが準備されていない場合は、問合せを準備する必要があります。パフォーマンスを最適化するためには、SQL文を一度準備し、何回も実行する必要があります。SQL文の準備回数が大きい場合は、アプリケーションを拡張してSQL文当たりの準備回数を最小限に抑えることができるかどうか確認します。
キャッシュされたコマンド数とキャッシュされたコマンドを格納するために割り当てられた現在の領域を表示するには、表の上部にある「統計」ボタンをクリックします。この情報は、ttSQLCmdCacheInfo2
組込みプロシージャの出力値から導出されます。ttSQLCmdCacheInfo2
組込みプロシージャの詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseリファレンス』のttSQLCmdCacheInfo2に関する項を参照してください。
「所有者」列と「SQL文」列の問合せフィールドを有効にするには、表の上部にある「例による問合せ」をクリックします。
さらに、「SQL文」列で問合せを確認できます。このSQL問合せをSQL Developerにコピーして貼り付け、「実行計画」の結果を確認できます。また、このSQL問合せをttIsql
に貼り付けて、showplan
で問合せを調べることもできます。こうすることにより、問合せのパフォーマンスの状態やその理由がより正確にわかります。
また、列ヘッダーをクリックすると、その列に基づいて表をソートできます。各列の説明は次のとおりです。
注意: 列は「SQLモニター」表に現在ロードされている行に基づいてソートされます。ttSQLCmdCacheInfo2 組込みプロシージャからの全行に基づいて表をソートするには、「リアル・タイム」でデータを表示している必要があります。「リアル・タイム」でのデータ表示の詳細は、「データの表示」を参照してください。 |
コマンドID
SQLコマンドの一意識別子。TimesTenデータベースにより、この番号は生成されます。
実行数
コマンド・キャッシュへの格納以降にこのコマンドを実行した回数を数えるためのカウンタ。
準備回数
SQL文の準備回数のカウンタ。
再準備回数
再準備回数のカウンタ。
前回実行時間
SQL文の前回実行時間。
最大実行時間
SQL文の最大実行時間。
所有者
コマンドを作成したユーザーの識別子。
SQL文
SQLテキスト。
このリージョンには、コマンド・キャッシュ・サンプリングが有効になってから実行されたSQLコマンド数とともにヒストグラムが表示されます。ヒストグラムには、ttSQLExecutionTimeHistogram
組込みプロシージャの出力が移入されます。ttSQLExecutionTimeHistogram
組込みプロシージャの詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseリファレンス』のttSQLExecutionTimeHistogramに関する項を参照してください。
サンプルのSQLコマンド・キャッシュを取得するようにTimesTenデータベースが構成されていると、ヒストグラムに値が移入されます。TimesTenでサンプルのSQLコマンド・キャッシュを取得できるようにするには、SQLCmdSampleFactor
パラメータを0から60000の値に設定してttStatsConfig
組込みプロシージャをコールします。ttStatsConfig
組込みプロシージャの詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseリファレンス』のttStatsConfigに関する説明を参照してください。
たとえば、次のパラメータおよび値を指定してttStatsConfig
組込みプロシージャをコールし、1つ1つのSQLコマンドについてコマンド・キャッシュ・サンプリングを有効にします。
Command> call ttStatsConfig('SqlCmdSampleFactor',1); < SQLCMDSAMPLEFACTOR, 1 > 1 row found.
ヒストグラムには次の固定間隔時間が設定されています。
0から.00001562秒
.00001562から.000125秒
.0000125から.001秒
.001から.008秒
.008から.064秒
.064から.512秒
.512から4.096秒
4.096から32.768秒
32.768から262.144秒
262.144から9.999999999E+125秒
SQL実行時間ヒストグラムをリセットするには、SQLCmdHistogramReset
パラメータを0以外の値に設定してttStatsConfig
組込みプロシージャをコールします。ttStatsConfig
組込みプロシージャの詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Databaseリファレンス』のttStatsConfigに関する説明を参照してください。
たとえば、次のパラメータおよび値を指定してttStatsConfig
組込みプロシージャをコールし、SQL実行時間ヒストグラムをリセットします。
Command> call ttStatsConfig('SQLCmdHistogramReset',1); < SQLCMDHISTOGRAMRESET, 1 > 1 row found.