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Oracle® WebLogic Communication Services 開発者ガイド
11g リリース 1 (11.1.1)
B55506-01
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16 Oracle User Messaging Service

この章では、Oracle User Messaging Service (UMS) について説明します。

この章には、以下のトピックがあります。

16.1 User Messaging Service の概要

Oracle User Messaging Service は、ユーザおよびデプロイされたアプリケーションの間の双方向の通信を可能にします。主な機能は、以下のとおりです。

16.1.1 コンポーネント

Oracle User Messaging Service は、以下の 3 種類のコンポーネントで構成されます。これらのコンポーネントは標準 Java EE アプリケーションであるため、Oracle WebLogic Server が提供する標準ツールを使用して簡単にデプロイおよび管理できます。

  • UMS サーバ : UMS サーバは、アプリケーションとユーザの間でメッセージ フローのオーケストレーションを行います。サーバでは、クライアント アプリケーションから適切なドライバへの発信メッセージ、および適切なクライアント アプリケーションへの着信メッセージがルーティングされます。また、以前送信されたメッセージのリポジトリを永続的なストア内で管理し、以前送信されたメッセージを配信状態の情報と相関させます。

  • UMS ドライバ : UMS ドライバは、UMS でサポートされている各種のプロトコルにコンテンツを適合させて、UMS をメッセージング ゲートウェイに接続します。所定のインストールで使用可能なメッセージング チャネルに応じて、ドライバは相互に独立してデプロイまたはアンデプロイできます。

  • UMS クライアント アプリケーション : UMS クライアント アプリケーションは、メッセージ送受信のビジネス ロジックを実装します。UMS クライアント アプリケーションは、BPEL ワークフローの 1 ステップとしてメッセージを送信する SOA アプリケーション、または Web インタフェースからメッセージを送信できる WebCenter Spaces アプリケーションになる場合があります。

UMS 自身を構成するコンポーネントに加えて、メッセージング環境内の他の主なエンティティとしては、各メッセージング チャネルに必要な外部ゲートウェイがあります。これらのゲートウェイは UMS または Oracle WebLogic Server の一部ではありません。UMS ドライバでは広く普及しているメッセージング プロトコルがサポートされるため、UMS は企業の電子メール サーバや XMPP (Jabber) サーバなどの既存のインフラストラクチャに統合できます。また、UMS は、SMPP または VoiceXML をそれぞれサポートする SMS または Text-To-Speech サービス用の外部プロバイダに接続できます。

16.1.2 アーキテクチャ

Oracle User Messaging Service のシステム アーキテクチャを図 16-1 に示します。

最大限の柔軟性を実現するため、UMS の各コンポーネントは、個別の Java EE アプリケーションです。このため、これらは相互に独立してデプロイおよび管理されます。たとえば、他のすべてのチャネルでのメッセージの配信に影響を与えずに、特定のドライバを停止し、再度コンフィグレーションできます。

UMS クライアント アプリケーションと UMS サーバの間のやり取りは、Web サービス クライアントの場合は SOAP/HTTP Web サービス リクエスト、または BPEL メッセージング アクティビティの場合は Remote EJB および JMS 呼び出しを通じて行われます。UMS サーバと UMS ドライバの間のやり取りは、JMS キューを通じて行われます。

Oracle UMS サーバおよびドライバは、それぞれの WebLogic Server インスタンス内で、SOA または BAM と共にインストールされます。WebCenter のインストールには、SOA インスタンスにデプロイされたサーバを起動して、UMS クライアント アプリケーションとして機能するために必要なライブラリが含まれています。

図 16-1 UMS のアーキテクチャ

図 16-1 の説明
「図 16-1 UMS のアーキテクチャ」の説明