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Oracle Fusion Middleware Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイド
11gリリース1(11.1.1)
B55904-01
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1 Repository Creation Utilityの概要

Oracle Fusion Middlewareコンポーネントの多くは、データベース内にスキーマがないとインストールできません。このようなスキーマを作成してデータベースにロードするには、Repository Creation Utility(RCU)を使用します。

この章は、次の項で構成されています。

1.1 RCUとは

Repository Creation Utilityは、Oracle Fusion Middlewareデータベースのスキーマを作成して管理するためのグラフィカルおよびCLIベースのツールです。


注意:

11g R1(11.1.1)では、Oracleデータベースのみがサポートされます。Oracleデータベースの特定のバージョン情報については、Oracle Technology Network(OTN)でシステム要件のドキュメントを参照してください。
http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_requirements.htm

RCUの主な特徴は、次のとおりです。

1.1.1 宣言型XMLによるコンポーネントの統合

RCUは、XML DTDによる拡張性を備えています。このようなDTDを使用することによって、コンポーネント所有者は、定義されているDTDに応じた構成ファイルを提供することで、そのコンポーネントと前提条件をRCUに統合できます。

1.1.2 単一のスタンドアロン・ツール

RCUは、CDからローカルに実行することも、リモートで実行することもできます。どちらの場合も、グラフィカル・インタフェースとコマンドライン(CLI)の両オプションを使用できます。

1.1.2.1 CDからのRCUの起動

アプリケーション管理者がデータベース・サーバーへのコンポーネントのインストールを許可されていない場合は、CDからRCUを直接起動できます。CDには抽出されたOracle Clientソフトウェアが含まれており、RCUはCDのSQLPLUSやその他のスクリプトおよびライブラリを使用して、その操作を実行します。

RCUをCDから起動した場合、ログ・ファイルはユーザーのTEMPディレクトリに書き込まれます。

1.1.2.2 リモートからのRCUの起動

アプリケーション管理者がデータベースにローカルにアクセスできない場合は、RCUをリモート・データベースに対して起動できます。この操作をサポートするために、RCUにはSQLNETクライアントが同梱されています。

1.1.2.3 サイレント・モードでのRCUの起動(CLIを使用)

Xサーバーを利用できない場合や、表示機能を持たないtelnet端末を使用している場合は、RCUのコマンドライン・インタフェースを使用できます。このコマンドライン・インタフェースを使用すると、コマンドライン・スクリプトや一部のOracle Fusion Middlewareコンポーネント(Enterprise Managerなど)を使用して、RCUを埋め込むこともできます。

CLIの使用方法の詳細は、第2.5項「Repository Creation Utility CLIの使用」を参照してください。

1.1.3 カスタム・スキーマおよび表領域

RCUでは、カスタム・スキーマおよび表領域を柔軟に作成できます。


注意:

Oracle Internet Directoryのスキーマ名はカスタマイズできません。Oracle Identity Federation(OIF)など、その他のアイデンティティ管理のスキーマ名はカスタマイズできます。

ユーザーは、スキーマの名前を変更するか、またはコンポーネントが1つまたは複数の表領域を共有できるように表領域の割当てを変更するかを選択できます。

また、その他の表領域に補助スキーマをマップすることもできます。

1.1.4 グローバルおよびコンポーネント・レベルの前提条件

実行時に、RCUは、グローバルおよびコンポーネント・レベルの前提条件を両方とも確認します。前提条件が満たされていない場合、RCUは、警告を表示して、処理をそのまま続行させるか(ソフト・ストップ)、処理を続行するためには前提条件を満たす必要があることをユーザーに通知します(ハード・ストップ)。

1.1.5 データベースの共有

RCUは、単一物理データベース内の複数のリポジトリ(関連するスキーマの集まり)をサポートします。たとえば、MDSという名前の1つのスキーマのみを含むリポジトリと、MDSおよびPORTALという2つのスキーマを含むリポジトリの2つを持つことができます。両方のリポジトリとも、同じデータベース上に存在できます。

RCUは、関連するスキーマをグループ化するための接頭辞の概念もサポートしています。たとえば、データベース内にMDSスキーマの2つのバージョン(テスト・バージョンおよび本番バージョン)があるものとします。テスト用のMDSスキーマにはTestという接頭辞を作成し(Test_MDS)、本番用のMDSスキーマにはProdという接頭辞を作成できます(Prod_MDS)。

接頭辞とスキーマとのマッピングは、schema_version_registry管理されます。

1.2 RCUの入手場所

RCUは、binディレクトリにあるインストールCD-ROM、またはOracle Technology Network(http://www.oracle.com/technology/)のZIPファイルから入手できます。ZIPファイルをダウンロードする場合は、ローカル・システムのフォルダへコンテンツを抽出して、そのフォルダのbinディレクトリからRCUを実行します。


注意:

Windowsシステムでは、RCUの.zipファイルを名前にスペースを含むディレクトリに解凍しないでください。

1.3 RCUのシステム要件

システムおよびデータベースの要件に関する情報は、Oracle Technology NetworkにあるOracle Fusion Middlewareのシステム要件のドキュメントで確認できます。

http://www.oracle.com/technology/software/products/ias/files/fusion_requirements.htm