WebCenter Web 2.0サービスはOracle WebCenterの主要な部分で、このサービスにより、動的で対話型のユーザー用環境を作成できます。ワークリスト、ドキュメント、検索などのこれらの一部のサービスでは、バックエンド・コンポーネントをインストールして構成し、Oracle WebCenterと統合する必要があります。この章では、これらのインストール作業を実行する方法について説明します。また、LDAPベースのアイデンティティ・ストアの構成手順についても説明します。
この章の内容は次のとおりです。
WebCenter Web 2.0サービスにより、アプリケーション・ユーザーは、高度な検索操作、タグ付け操作、リンク操作、オンライン通信およびドキュメント管理などの一般的なタスクを実行できます。WebCenter Web 2.0サービスは、ソーシャル・ネットワーキング・サービス、個人の生産性のサービスおよび共有サービスという3つのグループに分類できます。図4-1は、WebCenter Web 2.0サービスの分類を示しています。
表4-1では、様々なWebCenter Web 2.0サービスについて説明し、これらのサービスをWebCenterアプリケーションに統合するためにインストールが必要なバックエンド・コンポーネントの一覧を示します。
表4-1 WebCenter Web 2.0サービスのバックエンド要件
サービス | 説明 | 必要なバックエンド・コンポーネント |
---|---|---|
ソーシャル・ネットワーキング・サービス |
コラボレーションによりユーザーの生産性を最大化できます。 |
|
ディスカッション |
スレッド化されたディスカッションを作成し、そのディスカッションに参加するための機能を提供します。 |
Oracle WebCenter Discussions |
お知らせ |
ユーザーがお知らせを投稿、パーソナライズおよび管理できるようになります。 |
Oracle WebCenter Discussions |
インスタント・メッセージおよびプレゼンス(IMP) |
他の認証済ユーザーのオンライン・プレゼンス・ステータス(オンライン、オフライン、ビジーまたはアイドル)を確認し、ただちにこれらのユーザーに連絡するための機能を提供します。 |
Oracle WebLogic Communication Services 11gやMicrosoft Live Communication Server 2005などの通信サーバー |
ブログ |
アプリケーションのコンテキスト内でブログ機能を有効にできます。 |
Oracle WebCenter Wiki and Blog Server |
Wiki |
地理的に分散したチームがWebドキュメントを作成し、共同で作業するための機能を提供します。 |
Oracle WebCenter Wiki and Blog Server |
共有サービス |
ソーシャル・ネットワーキングと個人の生産性の両方を対象とした機能を提供します。 |
|
ドキュメント |
コンテンツのアップロード、ファイルやフォルダの作成と管理、ファイルのチェックアウト、バージョニングなどの、コンテンツ管理機能やストレージ機能を提供します。 |
Oracle Content Server 10.1.3.4.1やOracle Portal 11gなどのコンテンツ・リポジトリ |
リンク |
関連情報の表示、アクセスおよび関連付けを実行するための機能を提供します。たとえば、ディスカッション・スレッドからソリューション・ドキュメントにリンクできます。 |
Oracle Database 10.2.0.3以上 |
リスト |
ユーザーがリストを作成、公開および管理できるようになります(WebCenter Spacesでのみ利用可能)。 |
Oracle Database 10.2.0.3以上 |
ページ |
実行時にページを作成および管理するための機能を提供します。 |
なし |
タグ |
特定のページやドキュメントに個人的に関係のあるキーワードを1つ以上割り当てるための機能を提供します。 |
Oracle Database 10.2.0.3以上 |
イベント |
ユーザーが会議やアポイントメントなどのチーム会合をスケジュールするのに使用できるグループ・カレンダ機能を提供します(WebCenter Spacesでのみ利用可能)。 |
Oracle Database 10.2.0.3以上 |
個人の生産性のサービス |
グループではなく個人の要件に焦点を絞ります。 |
|
メール |
IMAPやSMTPメール・サーバーと簡単に統合でき、単純なメール機能(メッセージの表示、開封、作成および削除、添付ファイル付きメッセージの作成、既存メッセージへの返信や転送など)をユーザーが実行できるようになります。 |
Microsoft Exchange Server 2003など、IMAP4やSMTPに基づいたメール・サーバー |
メモ |
個人的に関係のある情報をメモに記録して保管するための機能を提供します(WebCenter Spacesでのみ利用可能)。 |
Oracle Database 10.2.0.3以上 |
最近のアクティビティ |
ドキュメント、ディスカッションおよびお知らせに対して最近行った変更のサマリー・ビューを表示します。 |
Oracle Database 10.2.0.3以上 |
RSS |
WebCenter Web 2.0サービスからコンテンツをニュース・フィードとしてRSS 2.0形式やAtom 1.0形式で公開するための機能を提供します。また、RSSサービスを使用すると、アプリケーション・ページで外部ソースからのニュース・フィードを公開することもできるようになります。 |
Oracle Database 10.2.0.3以上 |
検索 |
タグ、サービス、アプリケーションまたはサイト全体を検索するための機能を提供します。 |
Oracle Secure Enterprise Search(Oracle SES)10.1.8.2(Oracle SES 10.1.8.3およびOracle SES 10.1.8.4パッチ・セットで更新) |
ワークリスト |
注意を払う必要のあるビジネス・プロセスを即座に確認できる個人ビューを提供します。これには、ドキュメントの確認リクエストなど、エンタープライズ・アプリケーションから直接送信されるビジネス・プロセスが含まれます。 |
Oracle SOA Suite 11gの一部としてインストールされるOracle BPEL Process Manager(BPEL) |
注意: Oracle Databaseに依存するWebCenter Web 2.0サービスをWebCenterアプリケーションに統合するには、WEBCENTER スキーマを作成する必要があります。Oracleデータベースのインストールとスキーマの作成の詳細は、第2章「Oracle WebCenterのインストール」を参照してください。 |
インスタント・メッセージおよびプレゼンス(IMP)サービスは、バックエンド通信サーバーに依存します。Oracle WebCenterはSIPベースの通信サーバーと統合することが可能で、Microsoft Live Communications Server 2005で動作することが確認されています。
通信サーバーのインストールの詳細は、Microsoft Live Communications Server 2005のインストール手順が含まれたMicrosoft社のドキュメントを参照してください。
Microsoft Live Communications Server 2005を通信サーバーとして使用するには、Microsoft Live Communications Server 2005用のOracle RTC Webサービスをデプロイする必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Administrator's Guide for Oracle WebCenter』でMicrosoft Live Communications Server(LCS)の前提条件に関する項を参照してください。
Oracle WebCenter環境でLDAPベースのアイデンティティ・ストアが使用されていない場合は、通信サーバーにWebCenterユーザーを作成する必要があります。通信サーバーでのユーザーの作成の詳細は、通信サーバーの製品ドキュメントを参照してください。
通信サーバーをインストールして構成したら、IMPサービスをWebCenterアプリケーションに統合するために、通信サーバーへの接続を設定する必要があります。詳細は、次のガイドを参照してください。
『Oracle Fusion Middleware Developer's Guide for Oracle WebCenter』の「インスタント・メッセージおよびプレゼンス・サービスの統合」: 新しいカスタムWebCenterアプリケーションの構築およびテスト中に、開発者がOracle JDeveloper内でIMPサービス用の接続を設定する方法について説明します。
『Oracle Fusion Middleware Administrator's Guide for Oracle WebCenter』のインスタント・メッセージおよびプレゼンス・サービスのための接続の設定に関する項: 管理者が、WebCenter Spacesや、管理対象サーバーにデプロイされた他の任意のWebCenterアプリケーション用にIMPサービスのための接続を設定する方法について説明します。
Oracle WebCenterのドキュメント・サービス機能とコンテンツ統合機能を使用すると、アプリケーション開発者はローカル・ファイル・システムや外部コンテンツ・リポジトリのコンテンツをアプリケーションに統合できます。Oracle WebCenterは、次の外部リポジトリとのコンテンツ統合をサポートしています。
Oracle Content Server 10.1.3.4.1
Oracle Portal 11g
この項では、Oracle Content ServerをWebCenterアプリケーションの外部リポジトリとして使用するための要件について説明します。
Oracle Content Serverをインストールする前に、次の作業を実行する必要があります。
RCUを使用して、Oracle Content ServerのOCSERVER
スキーマを作成します。詳細は、第2.1.3項「Oracle WebCenterのスキーマの作成」を参照してください。
Oracle HTTP Serverをインストールします。Oracle Content ServerとOracle HTTP Serverは、同じシステム上にインストールする必要があります。Oracle HTTP Serverのインストールの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Installation Guide for Web Tier』を参照してください。
Oracle Content Serverをインストールするかどうかは、Oracle WebCenterのインストール時に選択できます。詳細は、第2.8項「Oracle WebCenterのインストール」を参照してください。
Oracle WebCenterコンポーネントをインストールせずに、Oracle Content Serverのみを後からインストールすることもできます。たとえば、Oracle WebCenterがインストールされているシステムとは異なるシステムに、後からOracle Content Serverをインストールする場合などです。
Oracle Content Serverを別途インストールするには、次の手順を実行します。
Oracle Content Server 10.1.3.3.3をUniversal Content Management(UCM)メディアからインストールします。
詳細は、次のURLにあるContent Serverのインストレーション・ガイドを参照してください。
WebCenter構成スクリプトのwc_contentserverconfig
をOracle Content Server 10.1.3.4.1メディアから実行し、サーバーをOracle WebCenterで使用できるように準備します。
このスクリプトによって次のコンポーネントがインストールされます。
Oracle Content Server 10.1.3.4.1パッチ
Folders_g 10.1.3.4.1コンポーネント
WcConfigureコンポーネントによって次のタスクが実行され、Oracle Content ServerがOracle WebCenter用に構成されます。
UseAccounts
およびIsAutoNumber
の構成値がtrue
に設定され、AutoNumberPrefix
の構成値がIDC_Name
に設定されます(未設定の場合)。
必要に応じて、JDBCパスワードとそのエンコーディングがClearText
からIntradoc
に更新されます。
ドキュメント・タイプDOCUMENT
が追加されます。
dDocType
およびdSecurityGroup
が継承され、システムのデフォルト情報がdDocType=DOCUMENT
およびdSecurityGroup=Public
に設定されるように、フォルダが構成されます。
WebCenterスクリプトのwc_contentserverconfig
を実行するには、次の手順を実行します。
webcenter-conf
ディレクトリに移動します。このディレクトリは、Oracle Content Server 10.1.3.4.1メディアのルート・ディレクトリ内にあります。
次のコマンドを実行します。
UNIX:
./wc_contentserverconfig.sh
content_server_dir
path_to_source_directory
ここで、content_server_dir
はOracle Content Server 10.1.3.3.3インストール・ディレクトリを指し、path_to_source_directory
はOracle Content Server 10.1.3.4.1メディアのwebcenter-conf
ディレクトリを指します。
たとえば、wc_contentserverconfig.sh /myproducts/ucm /myproducts/ucmmedia/webcenter-conf
のように指定します。
Windows:
wc_contentserverconfig.cmd
content_server_dir
path_to_source_directory
Oracle Content Server管理サーバーとOracle Content Serverを再起動します。
UNIX:
管理サーバーの再起動: content_server_dir
/admin/etc/idcadmin_restart
を実行します。
Oracle Content Serverの再起動: content_server_dir
/etc/idcserver_restart
を実行します。
ここで、content_server_dir
は、Oracle Content Serverインストール・ディレクトリを指します。
Oracle Content Serverの起動、停止、または再起動方法の詳細は、次のURLにあるContent Serverのインストレーション・ガイドを参照してください。
http://download.oracle.com/docs/cd/E10316_01/owc.htm
Windows:
管理サーバーの再起動: 管理サーバーをWindowsサービスとして実行している場合にサービスを再起動するには、「スタート」→「設定」→「コントロール パネル」→「管理ツール」→「サービス」を選択します。次に、適用可能な「IDC Content Admin Service」サービスを右クリックし、「再起動」を選択します。
Oracle Content Serverの再起動: Oracle Content ServerをWindowsサービスとして実行している場合にサービスを再起動するには、「スタート」→「設定」→「コントロール パネル」→「管理ツール」→「サービス」を選択します。次に、適用可能な「IDC Content Service」サービスを右クリックし、「再起動」を選択します。
Oracle Content Serverをアプリケーションとして実行している場合にサーバーを再起動するには、単にOracle Content Serverウィンドウを閉じて再び起動します。
Oracle Content Serverの起動、停止、または再起動方法の詳細は、次のURLにあるContent Serverのインストレーション・ガイドを参照してください。
Oracle Content Serverの構成では、次の作業を実行します。
Oracle HTTP Serverで使用できるようにOracle Content Serverを構成します。
LDAPベースのアイデンティティ・ストアを使用するようにOracle Content Serverを構成します。
Oracle Content Serverの管理にブラウザを使用したり、サーバーへのコンテンツの追加にWebDAVを使用する予定であれば、Oracle Content ServerをOracle HTTP Serverで使用できるように構成する必要があります。
注意: Oracle Content ServerとOracle HTTP Serverは、同じシステム上にインストールする必要があります。 |
Oracle Content Server上で実行する手順
Oracle HTTP Serverで使用できるようにOracle Content Serverを構成するには、次の手順を実行します。
Oracle Content Serverと管理サーバーが実行中の場合は、それぞれ停止します。
Oracle Content Serverを停止するには、次のコマンドを実行します。
content_server_dir
/etc/idcserver_stop
管理サーバーを停止するには、次のコマンドを実行します。
content_server_dir
/admin/etc/idcadmin_stop
content_server_dir
/config/config.cfg
ファイル内にSocketHostAddressSecurityFilter
エントリが存在しない場合は、ファイルを編集してこのエントリを追加します。このエントリに、Oracle Content Serverへのアクセスを許可するすべてのホストのパイプ区切りリストを設定してください。
例:
SocketHostAddressSecurityFilter=127.0.0.1 |
allowed_host_IP
ここで、allowed_host_IP
は、TCPソケット・ポートを介したOracle Content Serverへの接続を許可するすべてのホストのIPアドレスを指します。これには、Oracle Content ServerがインストールされているサーバーのネットワークIPアドレスを含める必要があります。
content_server_dir
/admin/bin/intradoc.cfg
ファイル内にSocketHostAddressSecurityFilter
エントリが存在しない場合は、ファイルを編集してこのエントリを追加します。このエントリの値は、手順2を参照してください。
Oracle Content Serverと管理サーバーを再起動します。
Oracle HTTP Server上で実行する手順
Oracle Content Server用にOracle HTTP Serverを構成するには、次の手順を実行します。
次のエントリを、Oracle HTTP Serverのhttpd.conf
ファイルに追加します。
include content_server_dir/data/users/apache22/apache.conf
Oracle Content Serverを再起動します。
Oracle HTTP Serverを再起動します。
たとえば、次のコマンドを使用できます。
OHS_server_dir
/instances/
instance1
/bin/
opmnctl stopall /opmnctl startall
ここで、OHS_server_dir
はOracle HTTP Serverインストール・ディレクトリを指し、instance1
はOracle HTTP Serverが実行されているインスタンスを指します。
Oracle WebCenterは、LDAPベースのアイデンティティ・ストアを使用するように構成されたOracle Content Serverのみをサポートします。アイデンティティの伝播を行うには、Oracle Content ServerとOracle WebCenterで同じLDAPアイデンティティ・ストアを使用する必要があります。デフォルトでは、Oracle Content ServerはLDAPベースのアイデンティティ・ストアを使用するようには設定されていません。
外部のLDAPベースのアイデンティティ・ストアを使用するようにOracle Content Serverを構成する必要があります。またオプションで、フルテキスト検索やSecure Socket Layer(SSL)を有効にするようにOracle Content Serverを構成することもできます。LDAPの構成やその他の設定の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Administrator's Guide for Oracle WebCenter』でコンテンツ・リポジトリの前提条件に関する項を参照してください。
Oracle Content Serverを構成したら、ドキュメント・サービスをWebCenterアプリケーションに統合するために、サーバーへのコンテンツ・リポジトリ接続を設定する必要があります。詳細は、次のガイドを参照してください。
『Oracle Fusion Middleware Administrator's Guide for Oracle WebCenter』の「コンテンツ・リポジトリの管理」: 管理者が、WebCenter Spacesや、管理対象サーバーにデプロイされた他の任意のWebCenterアプリケーション用に、コンテンツ・リポジトリを登録し、接続を管理する方法について説明します。
『Oracle Fusion Middleware Developer's Guide for Oracle WebCenter』の「ドキュメント・サービスの統合」と「コンテンツの統合」: 新しいカスタムWebCenterアプリケーションの構築およびテスト中に、開発者がOracle JDeveloper内でコンテンツ・リポジトリ接続を設定する方法について説明します。
Oracle Portalでは、エンタープライズ・ポータルを構築、デプロイおよび管理するために完全な統合フレームワークを実現しています。
Oracle Portal 11gをOracle WebCenterアプリケーションのコンテンツ・リポジトリとして使用するには、Oracle Portal 11gをインストールする必要があります。Oracle Portal 11gのインストール方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Portal, Forms, Reports and Discovererインストレーション・ガイド』を参照してください。
Oracle Portalをインストールしたら、Oracle Portalを使用するためにコンテンツ・リポジトリ接続を設定する必要があります。詳細は、次のガイドを参照してください。
『Oracle Fusion Middleware Administrator's Guide for Oracle WebCenter』の「コンテンツ・リポジトリの管理」: 管理者が、WebCenter Spacesや、管理対象サーバーにデプロイされた他の任意のWebCenterアプリケーション用に、コンテンツ・リポジトリを登録し、接続を管理する方法について説明します。
『Oracle Fusion Middleware Developer's Guide for Oracle WebCenter』の「ドキュメント・サービスの統合」: 新しいカスタムWebCenterアプリケーションの構築およびテスト中に、開発者がOracle JDeveloper内でコンテンツ・リポジトリ接続を設定する方法について説明します。
メール・サービスは、IMAP4プロトコルおよびSMTPプロトコルをサポートするメール・サーバー(Microsoft Exchange Server 2003など)に依存しています。メール・サーバーをインストールするには、その製品のドキュメントを参照してください。
WebCenterユーザーがWebCenterアプリケーション内からメール・サービスにアクセスできるようにするには、メール・サーバー上で作成されたユーザーと、Oracle WebCenterで使用するように構成されたOracle WebLogic Serverまたは他のアイデンティティ・ストアの組込みLDAPで作成されたユーザーが一致することが重要です。メール・サーバーでのユーザーの追加の詳細は、サーバーの製品ドキュメントを参照してください。アイデンティティ・ストアへのユーザーの追加の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Administrator's Guide for Oracle WebCenter』でアイデンティティ・ストアの構成に関する項を参照してください。
メール・サーバーを設定したら、メール・サーバーをアプリケーションに登録し、メール・サーバーへの接続を作成する必要があります。詳細は、次のガイドを参照してください。
『Oracle Fusion Middleware Administrator's Guide for Oracle WebCenter』のメール・サービス用の接続の設定に関する項: 管理者が、WebCenter Spacesや、管理対象サーバーにデプロイされた他の任意のWebCenterアプリケーション用に、メール・サーバーを登録し、接続を設定する方法について説明します。
『Oracle Fusion Middleware Developer's Guide for Oracle WebCenter』の「メール・サービスの統合」: 新しいカスタムWebCenterアプリケーションの構築およびテスト中に、開発者がOracle JDeveloper内でメール・サービス用の接続を設定する方法について説明します。
検索サービスでは、他のWebCenter Web 2.0サービスによってOracle WebCenterアプリケーション内で作成されたコンテンツを検索するためのバックエンドのインストールは必要ありません。ただし、Oracle Secure Enterprise Search(Oracle SES)を使用して、WebCenter検索を外部コンテンツ・リポジトリに拡張することは可能です。Oracle SESはクローラベースのサービスで、構造化されているかいないかに関係なく、様々なファイル形式で数多くのソースにおいて、索引付き検索やリアルタイム検索ができます。
Oracle SESをインストールするには、次の作業を実行する必要があります。
Oracle SES 10.1.8.2をインストールします。
Oracle SES 10.1.8.2のインストール方法の詳細は、OTNの次のURLからOracle Secure Enterprise Searchオンライン・ドキュメント・ライブラリ10gリリース1(10.1.8.2)を参照してください。
Oracle SES 10.1.8.3パッチ・セットを適用します。
Oracle SES 10.1.8.4パッチ・セットを適用します。
パッチ・セットは、http://metalink.oracle.com
からダウンロードできます。
Oracle SESをインストールしたら、WebCenterアプリケーションからサーバーへの接続を作成する必要があります。詳細は、次のガイドを参照してください。
『Oracle Fusion Middleware Administrator's Guide for Oracle WebCenter』の検索サービス用の接続の設定に関する項: 管理者が、WebCenter Spacesや、管理対象サーバーにデプロイされた他の任意のWebCenterアプリケーション用に、Oracle SES接続を登録する方法について説明します。
『Oracle Fusion Middleware Developer's Guide for Oracle WebCenter』の「検索サービスの統合」: 開発者がOracle JDeveloper内で検索サービス用接続を設定して、Oracle SESの検索結果をWebCenter検索結果に含める方法について説明します。
ワークリスト・サービスは、Oracle SOA Suiteの一部としてインストールされるOracle BPEL Process Manager (BPEL)サーバーに依存します。
ワークリスト・サービスをアプリケーションに統合するには、Oracle SOA Suiteをインストールする必要があります。Oracle SOA Suiteのインストール方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suiteインストレーション・ガイド』を参照してください。
Oracle SOA Suiteをインストールしたら、BPELサーバーへの接続を設定することでワークリスト・サービスをアプリケーションに統合できます。Oracle SOAやOracle WebCenterでのその他の構成は必要ありません。接続の設定の詳細は、次のガイドを参照してください。
『Oracle Fusion Middleware Administrator's Guide for Oracle WebCenter』のワークリスト・サービス用の接続の設定に関する項: 管理者が、WebCenter Spacesや、管理対象サーバーにデプロイされた他の任意のカスタムWebCenterアプリケーション用に、BPEL接続を設定する方法について説明します。
『Oracle Fusion Middleware Developer's Guide for Oracle WebCenter』の「ワークリスト・サービスの統合」: 新しいカスタムWebCenterアプリケーションの構築およびテスト中に、開発者がOracle JDeveloper内でBPEL接続を設定する方法について説明します。
WebCenter Spacesを使用すると、グループ・スペース・メンバーシップ通知やグループ・スペース・サブスクリプション・リクエストなどを処理するための、あらかじめ構築されたいくつかのワークフローを使用することができます。WebCenter Spacesのワークフローを有効にするには、次の作業を実行する必要があります。
Oracle SOA Suiteをインストールします(第4.7.1項「Oracle SOA Suite: インストール」を参照)。
WebCenter SpacesワークフローをOracle SOA Serverにデプロイします(第4.7.2項「Oracle SOA Server: ワークフローのデプロイメント」を参照)。
Oracle SOA ServerとWebCenter Spaces間のWebサービス接続を保護します(第4.7.3項「Oracle SOAとOracle WebCenter: WS-Securityの構成」を参照)。
WebCenter Spacesワークフローに対してBPELサーバー接続を構成します(第4.7.4項「Oracle WebCenter: BPELサーバー接続」を参照)。
WebCenter Spacesワークフローを使用するには、Oracle SOA Suiteをインストールする必要があります。Oracle SOA Suiteのインストール方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suiteインストレーション・ガイド』を参照してください。
WebCenter SpacesワークフローをサポートするためにOracle SOA Serverを準備するには、WebCenter Spacesで使用するように構成したOracle SOA管理対象サーバーにWebCenter Spacesワークフローをデプロイする必要があります。これには、次のファイルをデプロイします。
sca_CommunityWorkflows_rev1.0.jar
。ビジネス・ロジックが含まれるCommunityWorkflowsコンポジット・アプリケーションです。このコンポジットは、Oracle SOAインストール内の次のパスにあります。
SOA_ORACLE_HOME
/webcenter/modules/oracle.webcenter.sca_11.1.1/sca_CommunityWorkflows_rev1.0.jar
WebCenterWorklistDetailApp.ear
。タスクの詳細ページが含まれるWebCenterWorklistDetailAppアプリケーションです。このアプリケーションは、Oracle SOAインストール内の次のパスにあります。
SOA_ORACLE_HOME
/webcenter/applications/WebCenterWorklistDetailApp.ear
sca_CommunityWorkflows_rev1.0.jar
をデプロイするには、次の方法を使用します。
WLST
詳細は、『Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Tool Command Reference』の「Oracle SOA SuiteのカスタムWLSTコマンド」を参照してください。
Ant
詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite開発者ガイド』の「SOAコンポジット・アプリケーションのデプロイ」を参照してください。
Oracle Enterprise Manager
この項では、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用してJARファイルをデプロイする方法について説明します。
Fusion Middleware Controlを使用してsca_CommunityWorkflows_rev1.0.jar
をデプロイするには、次の手順を実行します。
Fusion Middleware Controlを起動します。
次のURLに移動します。http://
host_name.domain_name:port_number/
em
例: http://myhost.mycompany.com:7001/em
ファームの管理者ユーザー名とパスワードを入力し、「ログイン」をクリックします。
Fusion Middleware Controlにログオンできるのは、Fusion Middleware管理者のみです。管理者ユーザーのデフォルトのユーザー名はweblogic
です。初回ログオン時には、このアカウントを使用してFusion Middleware Controlにログオンできます。
「WebLogicドメイン」の下のSOAドメインを右クリックし、「SOAデプロイ」→「デプロイ」を選択します(図4-2)。
「アーカイブの選択」ページで、次のようにsca_CommunityWorkflows_rev1.0.jar
へのパスを入力します。
SOA_ORACLE_HOME
/webcenter/modules/oracle.webcenter.sca_11.1.1/sca_CommunityWorkflows_rev1.0.jar
「次へ」をクリックします。
「ターゲットの選択」ページで、コンポジット・アプリケーションをデプロイする管理対象サーバーを選択します(図4-4)。
「次へ」をクリックします。
「確認」ページで、「デフォルト・リビジョンとしてデプロイ」を選択します(図4-5)。
「デプロイ」をクリックします。
コンポジットが正常にデプロイされると、確認メッセージが表示されます(図4-6)。
SOAアプリケーションのデプロイ、再デプロイおよびアンデプロイの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite管理者ガイド』の「SOAコンポジット・アプリケーションのデプロイ」を参照してください。
WebCenterWorklistDetailApp.ear
アプリケーションをデプロイするには、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlまたはWLSTを使用できます。
WLSTを使用したJava EEアプリケーションのデプロイの詳細は、Oracle Fusion Middlewareの管理者ガイドの「アプリケーションのデプロイ」を参照してください。
Fusion Middleware Controlを使用してWebCenterWorklistDetailApp.ear
をデプロイするには、次の手順を実行します。
Fusion Middleware Controlに管理者としてログオンします。
「WebLogicドメイン」の下のSOAドメインを右クリックし、「アプリケーションのデプロイ」→「デプロイ」を選択します。
「アーカイブの選択」ページで、WebCenterWorklistDetailApp.ear
へのパスを入力します(図4-7)。
アプリケーションは、Oracle SOAインストール内の次の場所にあります。
SOA_ORACLE_HOME/webcenter/applications/WebCenterWorklistDetailApp.ear
「ターゲットの選択」ページで、Oracle SOA管理対象サーバーを選択します(図4-8)。
「次へ」をクリックします。
「アプリケーション属性」ページで、「次へ」をクリックします(図4-9)。
「デプロイ設定」ページで、「デプロイ」をクリックします(図4-10)。
コンポジットが正常にデプロイされると、確認メッセージが表示され、アプリケーションが「アプリケーションのデプロイ」タブに表示されます。
SOA ServerにデプロイされたWebCenter Spacesワークフローは、Oracle WebCenterにデプロイされたWebCenter Spaces Webサービスを呼び出します。Webサービスのコールを保護するには、Oracle SOAおよびOracle WebCenterにセキュリティを設定する必要があります。これには、次の作業を実行します。
SOAサーバーでセキュリティを設定します。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Administrator's Guide for Oracle WebCenter』でWS-SecurityによるBPELサーバーの保護に関する項を参照してください。
WebCenter Spacesアプリケーションのセキュリティを設定します。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Administrator's Guide for Oracle WebCenter』でSpacesクライアントAPIを使用するアプリケーションのための、WS-SecurityによるWebCenter Spacesの保護に関する項を参照してください。
WebCenter SpacesでWebCenter Spacesワークフローを有効にするには、ワークフローをホストするBPELサーバーへの接続が必要です。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Administrator's Guide for Oracle WebCenter』でWebCenter SpacesワークフローをホストするBPELサーバーの指定に関する項を参照してください。
また、『Oracle Fusion Middleware Administrator's Guide for Oracle WebCenter』でワークリスト接続の登録に関する項も参照してください。
デフォルトでは、WebCenterアプリケーションは、アプリケーションレベルのユーザーIDの格納にはファイルベースの組込みLDAPアイデンティティ・ストアを使用し、ポリシー権限の格納にはファイルベースのLDAPポリシー・ストアを使用するように構成されています。組込みLDAPアイデンティティ・ストアは、セキュアとはいえ製品版クラスのストアではないため、エンタープライズ本番環境では、外部のLDAPベースのアイデンティティ・ストア(Oracle Internet Directoryなど)を代わりに使用してください。また、デフォルトのファイルベースのポリシー・ストアが使用できるのは、単一ノードのWebCenter構成の場合のみです。複数ノード構成の場合は、ポリシー・ストアと資格証明ストアを外部のLDAPベースのアイデンティティ・ストアに再度関連付ける必要があります。Oracle Identity Managementのインストール方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managementインストレーション・ガイド』を参照してください。
注意: WebCenter SpacesアプリケーションとWebCenter Web 2.0サービスのバックエンド・コンポーネントを構成して、LDAPベースの共有アイデンティティ・ストアを使用することができます。LDAPベースの共有アイデンティティ・ストアを構成する場合は、WebCenter SpacesアプリケーションとWebCenter Web 2.0サービスのバックエンド・コンポーネントで、同じLDAPベースのアイデンティティ・ストアを共有する必要があります。 |
表4-2では、Oracle WebCenterに対して構成可能な様々なバックエンド・コンポーネントの一覧を示すとともに、これらのコンポーネントですぐに使用できるアイデンティティ・ストア・サポートを示します。また、これらのバックエンド・コンポーネントにLDAPベースの共有アイデンティティ・ストアを構成する方法についての情報が記載されている、LDAP構成に関するリンク一覧も示します。
表4-2 LDAPベースの共有アイデンティティ・ストアの構成に関するリンク一覧
バックエンド・コンポーネント | すぐに使用可能なサポート | LDAP構成に関するリンク |
---|---|---|
データベース |
詳細は、『Oracle Fusion Middleware Administrator's Guide for Oracle WebCenter』でWS-SecurityによるDiscussionsサーバーの保護に関する項を参照してください。 |
|
組込みLDAPストア |
詳細は、『Oracle Fusion Middleware Administrator's Guide for Oracle WebCenter』でアイデンティティ・ストアの構成に関する項を参照してください。 |
|
組込みLDAPストア |
詳細は、『Oracle Fusion Middleware Administrator's Guide for Oracle WebCenter』でアイデンティティ・ストアの構成に関する項を参照してください。 |
|
データベース |
Oracle Content Serverは、Oracle WebCenterと同じLDAPアイデンティティ・ストアを使用するように構成する必要があります。 詳細は、次のガイドを参照してください。
|
|
なし |
LDAPの構成の詳細は、『Oracle Secure Enterprise Search管理者ガイド』の「Oracle Secure Enterprise Searchのセキュリティ」を参照してください。このガイドは、Oracle Secure Enterprise Searchオンライン・ドキュメント・ライブラリ10gリリース1(10.1.8.2)に含まれています。このドキュメント・ライブラリは、OTNの次のURLからダウンロードできます。 |
|
組込みLDAPストア |
LDAPの構成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite管理者ガイド』を参照してください。 |
アイデンティティ・ストアの構成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Administrator's Guide for Oracle WebCenter』でアイデンティティ・ストアの構成に関する項を参照してください。