Fusion Order DemoアプリケーションのWebLogic Fusion Order Demoモジュールは、このマニュアル全体でサンプルとして使用され、Oracle SOA Suiteの様々な機能を示します。
このモジュールを使用して、架空のWebショッピング用ストアフロントからの注文を処理する方法を説明します。
項目は次のとおりです。
WebLogic Fusion Order Demoアプリケーションは、Fusion Order Demoアプリケーションと呼ばれる比較的大規模なサンプル・アプリケーションの一部です。 このサンプル・アプリケーションに登場するGlobal Companyでは、Webベースのクライアント・アプリケーションなど、多数のチャネルを介して電子機器を販売しています。 電子機器は、ストアフロント・タイプのWebアプリケーションを介して販売されます。 顧客はWebサイトにアクセスし、登録して、製品を注文できます。
Fusion Order Demoは、ストアフロント・モジュールとWebLogic Fusion Order Demoモジュールの2つの部分で構成されています。
ストアフロント・モジュールには、Oracle Application Development Frameworkで作成された豊富なユーザー・インタフェースが用意されており、これを使用して、簡単に作成できるAJAXユーザー・インタフェースを高度なSOAコンポジット・アプリケーションに連結する方法を示します。 このモジュールは、Oracle ADFビジネス・コンポーネント、ADFモデル・データ・バインディングおよびADF Facesに基づいています。
ストアフロント・モジュールでは、顧客がWebサイトにアクセスし、登録して、製品を注文するシナリオを使用します。
図3-1に、ストアフロント・モジュール・ユーザー・インタフェースのホームページを示します。 このページでは、サイトで販売促進している注目製品が表示され、全品目のカタログにアクセスできます。 また、製品の画像が製品名とともに表示されます。 サイトで販売促進している注目製品は、製品カタログ領域とは別のページ・リージョンに表示されています。
ストアフロント・モジュールの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Application Development Framework Fusion開発者ガイド』を参照してください。
このサンプル・アプリケーションは、SOAの理論的な枠組とOracle SOA Suiteを使用して、多数のアプリケーションを1つの統合注文システムに統合する方法を示します。 統合されたアプリケーションは企業の内外両方で使用できます。
WebLogic Fusion Order Demoで使用するOracle SOA Suiteコンポーネントは次のとおりです。
Oracle Mediator
Oracle BPEL Process
ヒューマン・タスク
Oracle Business Rules
Oracle User Messaging Service
これらのコンポーネントの使用方法を示すサンプルは、次の場所にあります。http://www.oracle.com/technology/sample_code/products/soa
ストアフロント・モジュールを使用して注文が発行されると、その注文は、WebLogic Fusion Order Demoアプリケーションによって処理されます。 注文を処理するときは、様々な内部アプリケーションと外部アプリケーション(顧客サービス・アプリケーション、与信検証システム、および内部ベンダーと外部ベンダーの両方)が使用されます。たとえば、内部ベンダー(Warehouse)と外部ベンダー(PartnerSupplier)には、すべての注文に関する情報が送信されます。注文プロセスの過程で、この2つのベンダーは、注文内の各品目の供給価格をそれぞれ戻します。プロセス内の条件によって、注文が割り当てられるサプライヤが決定されます。
注文はWebLogic Fusion Order Demoモジュールで処理されるため、Fusion Middleware Controlコンソールを使用して監視できます。
SOAコンポジット・アプリケーションの詳細は、第1章「SOAコンポジット・アプリケーションの概要」を参照してください。
WebLogic Fusion Order Demoを設定するには、アプリケーション・リソースをダウンロードし、WebLogic Fusion Order Demoモジュールをインストールして実行する必要があります。 開発環境を設定してWebLogic Fusion Order Demoアプリケーションを実行する手順については、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suiteアプリケーションの作成および実行のためのチュートリアル』を参照してください。
注意: アプリケーション・リソースは、このマニュアルでDEMO_DOWNLOAD_HOME と記述されているディレクトリにダウンロードします。 WebLogicFusionOrderDemoアプリケーションを作成するときは、作業アプリケーション・ディレクトリ(例: C:\fod )にアプリケーションを作成します。 必要なファイルは、DEMO_DOWNLOAD_HOME ディレクトリから作業アプリケーション・ディレクトリにコピーします。 |
WebLogic Fusion Order Demoアプリケーションを設定した後は、そのアーチファクトをJDeveloperで表示します。
WebLogic Fusion Order DemoアプリケーションをJDeveloperで開く手順は、次のとおりです。
JDeveloperのメイン・メニューから、「ファイル」→「開く」の順に選択します。
「開く」ダイアログで、DEMO_DOWNLOAD_HOME
/CompositeServices
を参照し、WebLogic Fusion Order Demo.jwsを選択します。「開く」をクリックします。
図3-2に、アプリケーション・ワークスペースのファイルを開いた状態の「アプリケーション・ナビゲータ」を示します。 ここには、WebLogic Fusion Order Demoのプロジェクト・アプリケーションが表示されています。
表3-1では、WebLogicFusionOrderDemo
アプリケーション・ワークスペースのプロジェクトをリストして説明します。
表3-1 WebLogic Fusion Order Demoアプリケーションのプロジェクト
アプリケーション | 説明 |
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Oracle BAMの追加機能を使用するOrderBookingCompositeコンポジットが含まれています。 具体的には、アクティブなデータをOracle BAMダッシュボードに送信するために、Oracle BAMアダプタとOracle BAMセンサーが使用されます。 |
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すべてのSOAプロジェクトをデプロイするためのビルド・スクリプトが含まれています。 |
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注文を承認するためのタスク・フォームを提供します。 |
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このマニュアルで説明するWebLogic Fusion Order Demoアプリケーションのメイン・プロジェクト。 このアプリケーションは、Fusion Order DemoのStoreFrontサービスUIで発行された注文を処理します。 |
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ストアフロント・アプリケーションのStoreFrontServiceサービスをテストの目的でシミュレートします。 |
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パートナ倉庫から見積りを取得するためのBPELプロセスを含むコンポジットが含まれています。 このアプリケーションは、 |
コンポジットの構成を理解するには、OrderBookingComposite
という名前のメイン・プロジェクトをOracle JDeveloperで表示します。 表示するには、「アプリケーション・ナビゲータ」で「OrderBookingComposite」→「SOAコンテンツ」の順に展開し、「composite.xml」を選択します。 図3-3に示すように、Oracle JDeveloperのSOAコンポジット・エディタにコンポジットが表示されます。
WebLogic Fusion Order Demoの作成および実行の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suiteアプリケーションの作成および実行のためのチュートリアル』を参照してください。