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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Server ノード マネージャ管理者ガイド
11g リリース 1 (10.3.1)
B55549-01
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4 Java ノード マネージャのコンフィグレーション

以下の節では、Java バージョンのノード マネージャのコンフィグレーションについて説明します。

サービスとしてのノード マネージャの実行

ノード マネージャは、オペレーティング システムのサービスとして、または Windows システムでは Windows サービスとして実行するようにコンフィグレーションすることをお勧めします。デフォルトのオペレーティング システム サービスは、ノード マネージャを起動して localhost:5556 でリスンします。詳細については、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server インストール ガイド』の「Windows サービスのインストール」を参照してください。

リモート システムからのコマンドを受け付けるノード マネージャをコンフィグレーションする場合は、デフォルトのノード マネージャ サービスをアンインストールして、その後に localhost 以外のリスン アドレスでリスンするように再インストールします。

お使いのプラットフォームに応じて、「Windows インストール用の起動サービスの再コンフィグレーション」または「Java ベースのノード マネージャのセキュリティのコンフィグレーション」の説明に従ってください。

Windows インストール用の起動サービスの再コンフィグレーション

WL_HOME\server\bin ディレクトリ (WL_HOME は WebLogic Server の最上位のインストール ディレクトリ) には、ノード マネージャ サービスをアンインストールするための uninstallNodeMgrSvc.cmd スクリプト、およびノード マネージャをサービスとしてインストールするための installNodeMgrSvc.cmd スクリプトが格納されています。

  1. uninstallNodeMgrSvc.cmd を使用してサービスを削除します。

  2. installNodeMgrSvc.cmd を編集して、ノード マネージャのリスン アドレスとリスン ポートを指定します。

    installNodeMgrSvc.cmd の場合と同じ編集を uninstallNodeMgrSvc.cmd でも行います。そうすれば、今後必要に応じてサービスを正常にアンインストールできます。

  3. installNodeMgrSvc.cmd を実行して、ノード マネージャをサービスとして再インストールし、更新したアドレスとポートでリスンします。

Java ベースのノード マネージャのセキュリティのコンフィグレーション

ノード マネージャのセキュリティは、クライアントとサーバの間の一方向 SSL 接続に依存します。

WebLogic Server Scripting Tool (WLST) の nmConnect コマンドを使用して Java ベースのノード マネージャへのコマンドライン接続を確立する場合は、ノード マネージャ ユーザのユーザ名とパスワードを指定します。ノード マネージャは、ドメインの nm_password.properties ファイルに対してユーザ名とパスワードを検証します。nm_password.properties の詳細については、「手順 2: ノード マネージャのユーザ名とパスワードの指定」を参照してください。

ノード マネージャの資格は、Administration Console の [domain_name|セキュリティ|全般|詳細] オプションのページにあります。

Administration Console ユーザは、ノード マネージャに接続するための資格を明示的に指定する必要はありません。ノード マネージャ ユーザのユーザ名とパスワードはドメイン コンフィグレーションで使用可能であり、自動的に指定されます。

Java ベースのノード マネージャ用のリモート サーバ起動セキュリティ

ノード マネージャを使用してサーバ インスタンスを起動するには、リモート起動ユーザのユーザ名とパスワードが必要です。管理サーバと管理対象サーバでは、これらの資格の指定方法が異なります。

  • 管理対象サーバの資格 - 管理対象サーバを起動するためにノード マネージャを呼び出す場合、リモート起動ユーザのユーザ名とパスワードはノード マネージャによって管理サーバから取得される。

  • 管理サーバの資格 - 管理サーバを起動するためにノード マネージャを呼び出す場合、リモート起動ユーザのユーザ名はコマンドラインで指定することも、管理サーバの boot.properties ファイルから取得することもできる。コンフィグレーション ウィザードは、ドメインの作成時に管理サーバの boot.properties ファイルおよび startup.properties ファイルを初期化します。

ノード マネージャによって起動されたサーバ インスタンスでは、自動再起動に使用するために、サーバの起動に使用された資格が暗号化され、サーバ固有の boot.properties ファイルに保存されます。

nodemanager.properties の検討

ノード マネージャ プロパティは、Java ベースのノード マネージャ プロセスのさまざまなコンフィグレーション設定を定義します。ノード マネージャ プロパティは、コマンドラインで指定することも、nodemanager.properties ファイルで定義することもできます。nodemanager.properties ファイルは、WebLogic Server をインストールした後、最初にノード マネージャを起動したディレクトリに作成されます。コマンドラインで指定された値は、nodemanager.properties の値をオーバーライドします。

nodemanager.properties は、NodeManagerHome で指定されたディレクトリ内に作成されます。NodeManagerHomeWL_HOME/common/nodemanager です。NodeManagerHome が定義されていなければ、nodemanager.properties はカレント ディレクトリ内に作成されます。

ノード マネージャを起動すると、そのたびにカレント ディレクトリ内に nodemanager.properties が存在するかどうかが検索され、存在しない場合はこのファイルが作成されます。ノード マネージャを 1 回は起動しない限り、このファイルにはアクセスできません。

表 4-1 に、ノード マネージャのプロパティを示します。

多くの環境において、明示的に定義する必要のあるノード マネージャ プロパティは nodemanager.properties の SSL 関連のプロパティのみです。ただし、nodemanager.properties には、環境や設定によっては指定する必要のある、SSL 以外のプロパティも格納されます。次に例を示します。

表 4-1 ノード マネージャのプロパティ




PropertiesVersion

nodemanager.properties ファイルのバージョンを指定する。この値は変更しないこと。

なし

AuthenticationEnabled

true に設定すると、ノード マネージャはドメインに対して資格を認証する。

true

LogFile

ノード マネージャのログ ファイルの場所。

NodeManagerHome/nodemanager.log

LogLimit

整数として指定される、ノード マネージャのログの最大サイズ。この上限に達すると、新しいログ ファイルが開始される。

unlimited

LogCount

LogLimit を超過した場合に作成されるログ ファイルの最大数。

1

LogAppend

true に設定されている場合は、ノード マネージャの再起動時に新しいログ ファイルが作成されない。代わりに既存のログに追加される。

true

LogToStderr

true に設定されている場合は、ログ出力も標準エラー出力に送信される。

false

LogLevel

ノード マネージャのログに使用されるロギングの重大度。ノード マネージャでは、WebLogic Server と同じロギング レベルが使用される。

INFO

LogFormatter

ノード マネージャのログ メッセージに使用されるフォーマッタ クラス名。

weblogic.nodemanager.server.LogFormatter

ListenBacklog

リスナが受け付けるノード マネージャのバックログ リクエストの最大数。バックログされたリクエストが処理されるまで、追加の着信リクエストは削除される。通常、このプロパティを調整する必要はない。

50

CrashRecoveryEnabled

システム クラッシュの回復を有効にする。

false

SecureListener

true に設定されている場合は SSL リスナが使用され、false の場合はプレーン ソケットが使用される。

true

CipherSuite

SSL リスナで使用される暗号スイートの名前。

TLS_RSA_EXPORT_WITH_RC4_40_MD5

StartScriptEnabled

true に設定されている場合は、サーバの起動に StartScriptName で指定されている起動スクリプトが使用される。詳細については、「起動および停止スクリプトを使用するためのノード マネージャのコンフィグレーション」を参照。

false

StartScriptName

ドメイン ディレクトリにある起動スクリプトの名前。

startWebLogic.sh (UNIX)

または

startWebLogic.cmd (Windows)

StopScriptEnabled

true の場合、サーバ停止後に StopScriptName によって指定された停止スクリプトを実行する。詳細については、「起動および停止スクリプトを使用するためのノード マネージャのコンフィグレーション」を参照。

false

StopScriptName

サーバ停止後に実行されるスクリプトの名前。

なし

QuitEnabled

true に設定すると、ノード マネージャをリモートで停止できるようになる。

false

RestartInterval

ノード マネージャが、障害の発生したサーバの再起動を試行し続ける期間。この期間中、ノード マネージャは RestartMax で定義された回数まで、障害の発生したサーバを再起動しようとする。デフォルトでは、ノード マネージャは FAILED_NOT_RESTARTABLE 状態に到達するまで、無期限にサーバの再起動を試行する。

0

RestartMax

ノード マネージャが、RestartInterval で定義した間隔内で、障害の発生したサーバの再起動を試行する回数。RestarMax は、RestartInterval が定義されている場合のみ認識される。

なし

DomainsFile

nodemanager.domains ファイルの名前。

NodeManagerHome/nodemanager.domains

DomainsFileEnabled

true に設定されている場合は、DomainsFile で指定されているファイルが使用される。false に設定されている場合は、カレント ディレクトリのドメインまたは WL_HOME のドメインが想定される。

true

StateCheckInterval

ノード マネージャがサーバの状態チェックを実行するまでに待機する間隔を指定する。

500 ミリ秒

CustomIdentityAlias

プライベート キーをキーストアにロードするときのエリアスを指定する。このプロパティは、Keystores プロパティが CustomIdentityAndCustomTrust または CustomIdentityAndJavaStandardTrust に設定されている場合に必須。

なし

CustomIdentityKey

StoreFileName

ID キーストア (ノード マネージャのプライベート キーを格納するキーストア) のファイル名を指定する。このプロパティは、Keystores プロパティが CustomIdentityAndCustomTrust または CustomIdentityAndJavaStandardTrust に設定されている場合に必須。

なし

CustomIdentity

KeyStorePassPhrase

ID キーストアの作成時に定義されたパスワードを指定する。このフィールドが必須か省略可能かは、キーストアのタイプによって異なる。すべてのキーストアで、キーストアに書き込むためにはパスワードが必須。ただし、一部のキーストアでは読み込みにパスワードを必要としない。WebLogic Server はキーストアから読み込むだけなので、このプロパティを定義するかどうかはキーストアの要件による。

なし

CustomIdentity

KeyStoreType

ID キーストアのタイプを指定する。通常は JKS。このプロパティは省略可能。

java.security のデフォルト キーストア タイプ

CustomIdentity

PrivateKeyPassPhrase

ID キーストアから WebLogic Server のプライベート キーを取得するために使用するパスワードを指定する。このプロパティは、Keystores プロパティが CustomIdentityAndCustomTrust または CustomIdentityAndJavaStandardTrust に設定されている場合に必須。

なし

JavaHome

このマシン上の管理対象サーバを起動するためにノード マネージャで使用する Java ホーム ディレクトリ (管理対象サーバの [サーバの起動] タブで Java ホームがコンフィグレーションされていない場合)。どちらでも指定されていない場合、ノード マネージャはノード マネージャ プロセスで定義された Java ホームを使用する。

なし

JavaStandardTrustKey

StorePassPhrase

信頼キーストアの作成時に定義されたパスワードを指定する。このフィールドが必須か省略可能かは、キーストアのタイプによって異なる。すべてのキーストアで、キーストアに書き込むためにはパスワードが必須。ただし、一部のキーストアでは読み込みにパスワードを必要としない。WebLogic Server はキーストアから読み込むだけなので、このプロパティを定義するかどうかはキーストアの要件による。このプロパティは、Keystores プロパティが CustomIdentityAndJavaStandardTrust または DemoIdentityAndDemoTrust に設定されている場合に必須。

なし

KeyStores

ID (プライベート キーとデジタル証明書) および信頼 (信頼性のある CA 証明書) を検索するためにノード マネージャで使用するキーストア コンフィグレーションを示す。指定できる値は次のとおり。

  • DemoIdentityAndDemoTrust

    デフォルトでコンフィグレーションされる ORACLE_HOME\server\lib ディレクトリに配置されたデモ用の ID キーストアおよび信頼キーストアを使用する。デモ用の信頼キーストアは、Java 標準信頼キーストア (JAVA_HOME\jre\lib\security\cacerts) のすべての認証局を信頼する。

  • CustomIdentityAndJava

  • StandardTrust

    独自に作成したキーストア、および JAVA_HOME\jre\lib\security\cacerts ディレクトリの cacerts ファイルで定義されている信頼性のある CA を使用する。

  • CustomIdentityAndCustomTrust

    独自に作成した ID キーストアおよび信頼キーストアを使用する。

DemoIdentityAndDemoTrust

ListenAddress

ノード マネージャを実行しているマシンが接続要求をリスンできるアドレス。この引数は、weblogic.nodemanager.listenAddress の代わりに使用する。

null

この設定を使用すると、ノード マネージャはマシンの IP アドレスでリスンする。

ListenPort

ノード マネージャが接続要求をリスンする TCP ポート番号。この引数は、weblogic.nodemanager.listenPort の代わりに使用する。

5556

NativeVersionEnabled

true に設定すると、オペレーティング システムのネイティブ ライブラリが使用される。

Solaris、HP-UX、または Linux 以外の UNIX システムでは、このプロパティを false に設定してノード マネージャを非ネイティブ モードで実行する。その場合ノード マネージャは、StartScriptEnabled プロパティで指定された起動スクリプトを使用して管理対象サーバを起動する。

true

NodeManagerHome

以下のコンフィグレーションおよびログ ファイルが格納されたノード マネージャのルート ディレクトリ。

  • nm_data.properties

  • nodemanager.domains

  • nodemanager.log

  • nodemanager.properties

これらのファイルの詳細については、「ノード マネージャのコンフィグレーション ファイルとログ ファイル」を参照。

注意 : デフォルトでは、NodeManagerHomeWL_HOME/common/nodemanager。プロダクション環境では、ノード マネージャのルート ディレクトリの場所をカスタマイズすることが必要な場合がある。

NodeManagerHome

WeblogicHome

WebLogic Server がインストールされるルート ディレクトリ。[サーバの起動] タブでルート ディレクトリがコンフィグレーションされていない管理対象サーバで -Dweblogic.RootDirectory のデフォルト値として使用する。どちらでも指定されていない場合、ノード マネージャは自身が実行されているディレクトリで管理対象サーバを起動する。

なし

keyFile

管理サーバで SSL 通信に使用するプライベート キー ファイルのパス。

注意 : このプロパティは、WebLogic Server バージョン 7.x からバージョン 9.x にアップグレードするプロセスでのみ使用される。

なし

keyPassword

キー ファイル内の暗号化されたプライベート キーにアクセスするためのパスワード。

注意 : このプロパティは、WebLogic Server バージョン 7.x からバージョン 9.x にアップグレードするプロセスでのみ使用される。

なし

certificateFile

SSL 認証に使用される証明書ファイルのパスを指定する。

注意 : このプロパティは、WebLogic Server バージョン 7.x からバージョン 9.x にアップグレードするプロセスでのみ使用される。

なし

NetMask

ネットワークのサブネット マスク。サーバの移行では、サーバ間のユニキャストおよびマルチキャストの通信が行えるように、各管理対象サーバが同じサブネット マスクを使用する必要がある。

なし

Interface

移行可能サーバで使用されるプライマリ インタフェース名。サーバの移行では、各移行可能サーバが使用するプライマリ インタフェース名は同じでなければならない。

なし

非推奨のノード マネージャ プロパティ

この節では、WebLogic Server 9.x で非推奨になったノード マネージャ プロパティのリストを示します。


注意 :

これらのプロパティは下位互換性のために公開されているだけなので、使用しないでください。WebLogic Server 9.x に移行しても、SSL コンフィグレーションはそのまま機能します。ただし、ノード マネージャの実行中は信頼性のあるキーストアは使用されません。

表 4-2 非推奨のノード マネージャ プロパティ

ノード マネージャ プロパティ 説明 非推奨になった理由

CustomTrustKeyPass

Phrase (非推奨)

キー ファイル内の暗号化されたプライベート キーにアクセスするためのパスワード。

一方向 SSL の使用では、ノード マネージャは信頼性のあるキーストアにアクセスする必要がない。

CustomTrustKeyStore

FileName (非推奨)

信頼キーストア (ノード マネージャの信頼性のある CA 証明書を格納するキーストア) のファイル名を指定する。このプロパティは、Keystores プロパティが CustomIdentityAndCustomTrust に設定されている場合に必須。

一方向 SSL の使用では、ノード マネージャは信頼性のあるキーストアにアクセスする必要がない。

CustomTrustKeyStore

PassPhrase

(非推奨)

信頼キーストアの作成時に定義されたパスワードを指定する。このフィールドが必須か省略可能かは、キーストアのタイプによって異なる。すべてのキーストアで、キーストアに書き込むためにはパスワードが必須。ただし、一部のキーストアでは読み込みにパスワードを必要としない。WebLogic Server はキーストアから読み込むだけなので、このプロパティを定義するかどうかはキーストアの要件による。

一方向 SSL の使用では、ノード マネージャは信頼性のあるキーストアにアクセスする必要がない。

CustomTrustKeyStore

Type (非推奨)

信頼キーストアのタイプを指定する。通常は JKS。このプロパティは省略可能。

一方向 SSL の使用では、ノード マネージャは信頼性のあるキーストアにアクセスする必要がない。

JavaStandardTrustKey
StorePassPhrase 

(非推奨)

信頼キーストアの作成時に定義されたパスワードを指定する。このフィールドが必須か省略可能かは、キーストアのタイプによって異なる。すべてのキーストアで、キーストアに書き込むためにはパスワードが必須。ただし、一部のキーストアでは読み込みにパスワードを必要としない。WebLogic Server はキーストアから読み込むだけなので、このプロパティを定義するかどうかはキーストアの要件による。このプロパティは、Keystores プロパティが CustomIdentityAndJavaStandardTrust または DemoIdentityAndDemoTrust に設定されている場合に必須。

一方向 SSL の使用では、ノード マネージャは信頼性のあるキーストアにアクセスする必要がない。


起動および停止スクリプトを使用するためのノード マネージャのコンフィグレーション

スクリプトを使用して管理対象サーバを起動、またはサーバの停止が完了した後にスクリプトを実行するように、ノード マネージャをコンフィグレーションできます。これらのスクリプトは、サーバの起動前、またはサーバの停止後に実行する必要のあるタスクの実行に使用できます。スクリプトを使用して実行可能なタスクの一例としては、リモート ディスクのマウントおよびアンマウントがあります。


注意 :

ノード マネージャは起動スクリプトを使用して、任意の必要なコンフィグレーションを実行し、その後サーバを起動します。対照的に、停止スクリプトはサーバの停止後に実行されます。

スクリプトの場所

起動スクリプトと停止スクリプトは双方とも、以下のディレクトリに格納されています。

DOMAIN_HOME/bin/service_migration

スクリプトは、このディレクトリを基準として実行されます。

起動および停止スクリプト使用時のベスト プラクティス

起動スクリプトおよび停止スクリプトを使用してサーバの動作を制御する際には、提供されているスクリプトの一番上の行のみの編集をお勧めします。これにより、スクリプト実行中に必要なすべての環境変数が確実に使用されます。

起動スクリプトの使用

起動スクリプトを使用すると、必要な起動プロパティの指定、および起動時に実行が必要なその他の任意の作業の実行ができます。起動スクリプトを定義するには、次の手順を行います。

  1. nodemanager.properties ファイルで、StartScriptEnabled プロパティを true に設定します。デフォルトは false です。起動スクリプトの名前が startWebLogic.sh または startWebLogic.cmd の場合は、ノード マネージャはそれらのスクリプトのいずれかをデフォルトとして使用します。

  2. カスタム起動スクリプトを指定する場合は、nodemanager.properties ファイルで、StartScriptName プロパティを、使用するスクリプトの名前に設定します。

停止スクリプトの使用

停止スクリプトを使用すると、サーバで障害が発生した後に必要となる任意のタスクを実行できます。


注意 :

停止スクリプトは、サーバで障害が発生し、移行が必要となった場合のスクリプト実行にのみ使用されます。

停止スクリプトを定義するには、次の手順を行います。

  1. nodemanager.properties ファイルで、StopScriptEnabled プロパティを true に設定します。

  2. nodemanager.properties ファイルで、StopScriptName プロパティを、使用するスクリプトの名前に設定します。

次の例では、UNIX システムでディスクのアンマウントに使用できる停止スクリプトを示します。

#!/bin/sh
FS=/cluster/d2
if grep $FS /etc/mnttab > /dev/null 2>&1 ; then 
sync
   PIDS=`/usr/local/bin/lsof $FS | awk 
   '{if ($2 ~/[0-9]+/) { print $2} }' | sort -u`
kill -9 $PIDS
sleep 1
sync
   /usr/sbin/umount -f $FS
fi

Java ベースのノード マネージャでの SSL の使用

管理サーバと管理対象サーバは、一方向 SSL を使用して Java ベースのノード マネージャと通信します。

WebLogic Server のデフォルト インストールには、SSL をそのまま使用することを可能にするデモ用の ID キーストアおよび信頼キーストアが含まれています。それらのキーストア (DemoIdentity.jks および DemoTrust.jks) は、WL_HOME/server/lib にインストールされます。開発目的やテスト目的の場合は、このキーストア コンフィグレーションで十分です。

プロダクション環境用の SSL のコンフィグレーションには、ノード マネージャと、ノード マネージャが通信する管理サーバおよび管理対象サーバのそれぞれの ID と信頼を取得してから、適切な ID と信頼を使って、ノード マネージャ、管理サーバ、および管理対象サーバをコンフィグレーションすることが必要です。また、ホスト名検証の使用と管理ポートを考慮に入れる必要があります。プロダクション用の SSL コンポーネントのコンフィグレーション方法については、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server のセキュリティ』の「SSL のコンフィグレーション」を参照してください。

複数マシンでのノード マネージャのコンフィグレーション

管理対象サーバが複数の物理的なマシン上に配置されているドメインがある場合は、ノード マネージャが各マシンにインストールされ、コンフィグレーションされていることを確認する必要があります。WLST の nmEnroll コマンドを使用すると、必要なすべてのドメイン情報およびコンフィグレーション情報をマシン間でコピーできます。詳細については、「ノード マネージャへのアクセス」および『Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Tool コマンド リファレンス』の「nmEnroll」を参照してください。

xinetd サービスとしてのノード マネージャのコンフィグレーション

inetd または xinetd サービスとして実行するようにノード マネージャをコンフィグレーションする場合は、以下の考慮事項が適用されます。

以下の例では、xinetd 内にノード マネージャをコンフィグレーションする方法を示します。

# default: off
# description:nodemanager as a service
service nodemgrsvc
{
   type            = UNLISTED
   disable         = no
   socket_type     = stream
   protocol        = tcp
   wait            = yes
   user            = <username>
   port            = 5556
   flags           = NOLIBWRAP
   log_on_success += DURATION HOST USERID
   server          = <path-to-java>/java
   env             = CLASSPATH=<cp> LD_LIBRARY_PATH=<ldpath>
   server_args     = -client -DNodeManagerHome=<NMHome> <java options> 
   <nodemanager options> weblogic.NodeManager -v
}