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Oracle® Fusion Middleware ドメイン テンプレート リファレンス
11g リリース 1 (10.3.1)
B55572-01
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2.2 WebLogic Server Starter Domain テンプレート

製品をインストールすると、事前定義済みの WebLogic Server Domain テンプレートも 1 つインストールされます。このテンプレートは、デフォルトのドメイン コンフィグレーション設定およびテンプレートの使用を開始するための [ようこそ] ページを提供するアプリケーションを含みます。これらの事前定義済みテンプレートをコンフィグレーション ウィザードまたは WLST と共に使用すると、ドメインの作成や拡張を簡単に行うことができます。

2.2.1 生成されるドメイン出力

Starter WebLogic Server Domain テンプレートでは、簡単な WebLogic Server ドメインを作成できます。デフォルトでは、Basic WebLogic Server Domain テンプレートを使用すると、必須コンポーネント (管理サーバと単一管理ユーザ) のみで構成されるドメインが生成されます。必要なアプリケーションは、このドメイン内で作成およびコンフィグレーションする必要があります。

以下の表は、Starter WebLogic Server Domain テンプレートで生成されるデフォルトのディレクトリ構造とファイルの定義を示しています。特に指定がない限り、コンフィグレーション ウィザード フレームワークではデフォルトで MW_HOME\user_projects\domains\base_domain ディレクトリにこのドメインが作成されます。デフォルトのコンフィグレーション設定を変更すると、その出力ディレクトリ構造は、ここで示したディレクトリ構造と異なる場合があります。

表 2-3 WebLogic Server Starter Domain テンプレートから生成される出力

ディレクトリ ファイル 説明

user_projects\applications\base_domain\

該当なし

作成するカスタム アプリケーション ファイルのリポジトリとして指定されたディレクトリ。

user_projects\applications\target\wl_starter\

wls_starter.war

starter ドメインにデプロイする Web アプリケーション ファイル。

user_projects\domains\base_domain\

fileRealm.properties

互換性セキュリティの使用時にデフォルトのセキュリティ レルムで使用可能な ACL、ユーザ、およびグループを格納したファイル。

user_projects\domains\base_domain\

startWebLogic.cmd

startWebLogic.sh

Windows および UNIX システムで管理サーバを起動する際にそれぞれのシステムで使われるスクリプト。

user_projects\domains\base_domain\autodeploy\

readme.txt

ディレクトリに関する情報を提供するファイル。このディレクトリは初期状態では自動デプロイメントのプレースホルダとして機能する。

user_projects\domains\base_domain\bin\

setDomainEnv.cmd

setDomainEnv.sh

Windows および UNIX システムの開発環境をそれぞれ設定するために使われるスクリプト。

user_projects\domains\base_domain\bin\

startManagedWebLogic.cmd

startManagedWebLogic.sh

Windows および UNIX システムで管理対象サーバを起動する際にそれぞれのシステムで使われるスクリプト。

user_projects\domains\base_domain\bin\

startPointBaseConsole.cmd

startPointBaseConsole.sh

Windows および UNIX システムで PointBase コンソールを起動する際にそれぞれのシステムで使われるスクリプト。

user_projects\domains\base_domain\bin\

startWebLogic.cmd

startWebLogic.sh

Windows および UNIX システムで管理サーバを起動する際にそれぞれのシステムで使われるスクリプト。

user_projects\domains\base_domain\bin\

stopManagedWebLogic.cmd

stopManagedWebLogic.sh

Windows および UNIX システムで管理対象サーバを停止する際にそれぞれのシステムで使われるスクリプト。

user_projects\domains\base_domain\bin\

stopWebLogic.cmd

stopWebLogic.sh

Windows および UNIX システムで管理サーバを停止する際にそれぞれのシステムで使われるスクリプト。

user_projects\domains\base_domain\config\

config.xml

管理サーバで使用されるコンフィグレーション情報を格納したファイル。詳細については、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server ドメインのコンフィグレーションについて』の「ドメインのコンフィグレーション」を参照。

user_projects\domains\base_domain\config\deployments\

readme.txt

ディレクトリに関する情報を提供するファイル。このディレクトリは初期状態ではプレースホルダとして機能し、その後、アプリケーションのステージング モードが「staged」の場合に、アプリケーションのステージング用に使用される。

user_projects\domains\base_domain\config\diagnostics\

readme.txt

ディレクトリに関する情報を提供するファイル。このディレクトリは初期状態ではプレースホルダとして機能し、その後、WebLogic 診断フレームワーク (WLDF) のインスツルメンテーションに関連付けられたシステム モジュールを格納するために使用される。

user_projects\domains\base_domain\config\jdbc\

readme.txt

ディレクトリに関する情報を提供するファイル。このディレクトリは初期状態ではプレースホルダとして機能し、その後、(JSR-88 とは異なり) JMX から直接コンフィグレーションできるグローバル JDBC モジュールを格納するために使用される。

user_projects\domains\base_domain\config\jms\

readme.txt

ディレクトリに関する情報を提供するファイル。このディレクトリは初期状態ではプレースホルダとして機能し、その後、(JSR-88 とは異なり) JMX から直接コンフィグレーションできるグローバル JMS モジュールを格納するために使用される。

user_projects\domains\base_domain\config\lib\

readme.txt

ディレクトリに関する情報を提供するファイル。このディレクトリは初期状態ではプレースホルダとして機能し、その後、サーバの Java 仮想マシンが開始したときにサーバのシステム クラスパスに追加される JAR ファイルを格納するために使用される。

user_projects\domains\base_domain\config\nodemanager\

nm_password.properties

ノード マネージャ パスワード プロパティの値を含むファイル。

user_projects\domains\base_domain\config\security\

readme.txt

ディレクトリに関する情報を提供するファイル。このディレクトリは初期状態ではプレースホルダとして機能し、その後、セキュリティ フレームワーク用のシステム モジュールを格納するために使用される。このディレクトリには、ドメインの現在のレルムにおける各タイプのセキュリティ プロバイダごとに 1 つずつのセキュリティ プロバイダ コンフィグレーション拡張が含まれる。

user_projects\domains\base_domain\config\startup\

readme.txt

ディレクトリに関する情報を提供するファイル。このディレクトリは初期状態ではプレースホルダとして機能し、その後、起動プランを含んだシステム モジュールを格納するために使用される。起動プランは、サーバ起動の一部に使用できるシェル スクリプトを生成するために使用される。

user_projects\domains\base_domain\console-ext\

readme.txt

ディレクトリに関する情報を提供するファイル。このディレクトリは初期状態では WebLogic Server Administration Console に対するカスタム拡張用のプレースホルダとして機能する。

user_projects\domains\base_domain\init-info\

domain-info.xml

ドメインの作成と拡張の情報を識別するために使用されるファイル。情報は、ドメイン内のコンポーネントの ID、ドメインで使用される JDK とアプリケーション ディレクトリの場所、ドメインの作成と拡張に使用されるテンプレートなどである。

user_projects\domains\base_domain\init-info\

security.xml

ドメイン リソースへの ID とアクセスを確立するユーザ グループとロールを作成するために使用されるファイル。

user_projects\domains\base_domain\init-info\

startscript.xml

ドメインのルート ディレクトリおよび bin ディレクトリに配置される *.cmd ファイルおよび *.sh ファイルを作成するために使用されるファイル。

user_projects\domains\base_domain\init-info\

tokenValue.properties

起動スクリプトで指定されたトークンを置き換える実際の値を含んでいるファイル。

user_projects\domains\base_domain\lib\

readme.txt

ディレクトリに関する情報を提供するファイル。このディレクトリは初期状態ではドメインのライブラリ用のプレースホルダとして機能する。このディレクトリ内の JAR ファイルは、サーバ起動時にサーバ クラスパスの最後に動的に追加される。

user_projects\domains\base_domain\security\

DefaultAuthenticatorInit.ldift

DefaultRoleMapperInit.ldift

XACMLRoleMapperInit.ldift

認証 (ユーザとグループ)、認可、ロール マッピングなどのブートストラップ処理で使用されるファイル。これらのファイルには、LDAP 固有の情報が収められている。

注意 : このリリースを使用して作成した WebLogic ドメインは、デフォルトで XACML プロバイダを使用する。それらの XACML プロバイダは、WebLogic 認可プロバイダ (DefaultAuthorizer) および WebLogic ロール マッピング プロバイダ (DefaultRoleMapper) で作成したポリシーやロールに対して互換性がある。詳細については、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server Security について』の「WebLogic セキュリティ プロバイダ」を参照。

user_projects\domains\base_domain\security\

SerializedSystemIni.dat

暗号化されたセキュリティ情報を格納したファイル。

user_projects\domains\base_domain\servers\AdminServer\security\

boot.properties

サーバの起動に必要なユーザ名やパスワードなど、サーバの起動プロパティを格納したファイル (暗号化形式)。このファイルは、起動モードとして開発モードを選択した場合にのみ生成される。

このファイルによって、サーバの起動サイクル時におけるユーザ名とパスワードの入力を省略できる。詳細については、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server サーバの起動と停止の管理』の「サーバの起動と停止を行うユーザ資格の指定」を参照。


2.2.2 WebLogic Server Starter Domain テンプレートでコンフィグレーションされるリソースとサービス

以下の表は、Basic WebLogic Server Starter Domain テンプレートで作成されるドメイン内でコンフィグレーションされるリソースとサービスを示しています。

表 2-4 WebLogic Server Starter ドメインでコンフィグレーションされるリソース

リソースの種類 名前 メモ

管理サーバ

AdminServer

新しいドメインの作成にコンフィグレーション ウィザードまたは WLST Offline を使用し、管理サーバの名前をデフォルト名 (AdminServer) とは別の名前にする場合、名前は手動でコンフィグレーションする必要がある。拡張テンプレートを適用した後には名前の変更はできない。

コンフィグレーション ウィザードを使用してドメインを作成するときの管理サーバのカスタマイズ方法の詳細については、『Oracle Fusion Middleware コンフィグレーション ウィザードを使用したドメインの作成』の「WebLogic ドメインの作成」を参照。

WLST Offline でドメインを作成するときの管理サーバのカスタマイズ方法の詳細については、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Scripting Tool ガイド』の「WLST オフラインを使用した WebLogic ドメインの作成」を参照。

以下の WLST Offline サンプル コードは、デフォルトの管理サーバ名である AdminServer を MedRecServer に変更する方法を示している。

#-----------------------------------#
Basic WebLogic Server Domain テンプレートを読み取る
readTemplate('d:/MW_HOME/wlserver_10.3/common/templates/domains/wls.jar')
#管理サーバ名を変更するcd('Servers/AdminServer')
set('Name', 'MedRecServer')
#-----------------------------------

アプリケーション デプロイメント

wls_starter

Web アプリケーションは starter デメインにデプロイされる。

セキュリティ レルム

myrealm

該当なし