コンフィグレーション ウィザードまたは WLST を使用すると、基本的な WebLogic Server ドメインを拡張して WebLogic Beehive を使用するために必要なリソースを含めることが簡単にできます。これは、WebLogic Beehive および WebLogic Advanced Web Services 拡張テンプレートに用意されているリソースとサービスを基本的な WebLogic Server ドメインに追加することによって達成することができます。
次の表は、WebLogic Beehive 拡張テンプレートと WebLogic Advanced Web Services 拡張テンプレートを基本的な WebLogic Server ドメインに適用した後で生成されるデフォルトのディレクトリ構造とファイルを示しています。特に指定がない限り、コンフィグレーション ウィザードではデフォルトで MW_HOME\user_projects\domains\base_domain
ディレクトリにこのドメインが作成されます。デフォルトのコンフィグレーション設定を変更すると、その出力ディレクトリ構造は、ここで示したディレクトリ構造と異なる場合があります。
表 2-5 WebLogic Beehive 拡張テンプレートと WebLogic Advanced Web Services 拡張テンプレート適用後の基本的なドメイン
ディレクトリ | ファイル | 説明 |
---|---|---|
user_projects\applications\base_domain\ |
empty |
empty |
empty |
該当なし |
作成するカスタム アプリケーション ファイルのプレースホルダとして機能するディレクトリ。 |
user_projects\domains\base_domain\ |
empty |
empty |
empty |
fileRealm.properties |
互換性セキュリティの使用時にデフォルトのセキュリティ レルムで使用可能な ACL、ユーザ、およびグループを格納したファイル。 |
empty |
pointbase.ini |
PointBase JDBC データベースの初期化情報を格納したファイル。 |
empty |
startWebLogic.cmd startWebLogic.sh |
Windows および UNIX システムで管理サーバを起動する際にそれぞれのシステムで使われるスクリプト。 |
empty |
URLs.dat |
JDBC データベースの URL を格納したファイル。 |
autodeploy\ |
readme.txt |
ディレクトリに関する情報を提供するファイル。このディレクトリは初期状態では自動デプロイメントのプレースホルダとして機能する。 |
bin\ |
setDomainEnv.cmd setDomainEnv.sh |
Windows および UNIX システムの開発環境をそれぞれ設定するために使われるスクリプト。 |
bin\ |
startManagedWebLogic.cmd startManagedWebLogic.sh |
Windows および UNIX システムで管理対象サーバを起動する際にそれぞれのシステムで使われるスクリプト。 |
bin\ |
startPointBaseConsole.cmd startPointBaseConsole.sh |
Windows および UNIX システムで PointBase コンソールを起動する際にそれぞれのシステムで使われるスクリプト。 |
bin\ |
startWebLogic.cmd startWebLogic.sh |
Windows および UNIX システムで管理サーバを起動する際にそれぞれのシステムで使われるスクリプト。 |
bin\ |
stopManagedWebLogic.cmd stopManagedWebLogic.sh |
Windows および UNIX システムで管理対象サーバを停止する際にそれぞれのシステムで使われるスクリプト。 |
bin\ |
stopWebLogic.cmd stopWebLogic.sh |
Windows および UNIX システムで管理サーバを停止する際にそれぞれのシステムで使われるスクリプト。 |
config\ |
config.xml |
管理サーバで使用されるコンフィグレーション情報を格納したファイル。詳細については、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Server ドメインのコンフィグレーションについて』の「ドメインのコンフィグレーション ファイル」を参照。 |
config\deployments\ |
readme.txt |
ディレクトリに関する情報を提供するファイル。このディレクトリは初期状態ではプレースホルダとして機能し、その後、アプリケーションのステージング モードが「staged」の場合に、アプリケーションのステージング用に使用される。 |
config\diagnostics\ |
readme.txt |
ディレクトリに関する情報を提供するファイル。このディレクトリは初期状態ではプレースホルダとして機能し、その後、WebLogic 診断フレームワーク (WLDF) のインスツルメンテーションに関連付けられたシステム モジュールを格納するために使用される。 |
config\jdbc\ |
readme.txt |
ディレクトリに関する情報を提供するファイル。このディレクトリは初期状態ではプレースホルダとして機能し、その後、(JSR-88 とは異なり) JMX から直接コンフィグレーションできるグローバル JDBC モジュールを格納するために使用される。 |
config\jdbc\ |
cgDataSource-jdbc.xml |
会話型 Web サービス用にコンフィグレーションされるドメインのグローバル XA JDBC データ ソース。 |
config\jdbc\ |
cgDataSource-nonXA-jdbc.xml |
会話型 Web サービス用にコンフィグレーションされるドメインのグローバル非 XA JDBC データ ソース。 |
config\jms\ |
readme.txt |
ディレクトリに関する情報を提供するファイル。このディレクトリは初期状態ではプレースホルダとして機能し、その後、(JSR-88 とは異なり) JMX から直接コンフィグレーションできるグローバル JMS モジュールを格納するために使用される。 |
config\jms\ |
conversational-jms.xml |
会話型 Web サービス用にコンフィグレーションされるドメイン用のグローバル JMS モジュール。 |
config\lib\ |
readme.txt |
ディレクトリに関する情報を提供するファイル。このディレクトリは初期状態ではプレースホルダとして機能し、その後、サーバの Java 仮想マシンが開始したときにサーバのシステム クラスパスに追加される JAR ファイルを格納するために使用される。 |
config\nodemanager\ |
nm_password.properties |
ノード マネージャ パスワード プロパティの値を含むファイル。 |
config\security\ |
readme.txt |
ディレクトリに関する情報を提供するファイル。このディレクトリは初期状態ではプレースホルダとして機能し、その後、セキュリティ フレームワーク用のシステム モジュールを格納するために使用される。このディレクトリには、ドメインの現在のレルムにおける各タイプのセキュリティ プロバイダごとに 1 つずつのセキュリティ プロバイダ コンフィグレーション拡張が含まれる。 |
config\startup\ |
readme.txt |
ディレクトリに関する情報を提供するファイル。このディレクトリは初期状態ではプレースホルダとして機能し、その後、起動プランを含んだシステム モジュールを格納するために使用される。起動プランは、サーバ起動の一部に使用できるシェル スクリプトを生成するために使用される。 |
console-ext\ |
readme.txt |
ディレクトリに関する情報を提供するファイル。このディレクトリは初期状態では WebLogic Server Administration Console に対するカスタム拡張用のプレースホルダとして機能する。 |
init-info\ |
domain-info.xml |
ドメインの作成と拡張の情報を識別するために使用されるファイル。情報は、ドメイン内のコンポーネントの ID、ドメインで使用される JDK とアプリケーション ディレクトリの場所、ドメインの作成と拡張に使用されるテンプレートなどである。 |
init-info\ |
security.xml |
ドメイン リソースへの ID とアクセスを確立するユーザ グループとロールを作成するために使用されるファイル。 |
init-info\ |
startscript.xml |
ドメインのルート ディレクトリおよび bin ディレクトリに配置される *.cmd ファイルおよび *.sh ファイルを作成するために使用されるファイル。 |
init-info\ |
tokenValue.properties |
起動スクリプトで指定されたトークンを置き換える実際の値を含んでいるファイル。 |
lib\ |
readme.txt |
ディレクトリに関する情報を提供するファイル。このディレクトリは初期状態ではドメインのライブラリ用のプレースホルダとして機能する。このディレクトリ内の JAR ファイルは、サーバ起動時にサーバ クラスパスの最後に動的に追加される。 |
security\ |
DefaultAuthenticatorInit.ldift DefaultRoleMapperInit.ldift XACMLRoleMapperInit.ldift |
認証 (ユーザとグループ)、認可、ロール マッピングなどのブートストラップ処理で使用されるファイル。これらのファイルには、LDAP 固有の情報が収められている。 注意 : このリリースを使用して作成した WebLogic ドメインは、デフォルトで XACML プロバイダを使用する。それらの XACML プロバイダは、WebLogic 認可プロバイダ (DefaultAuthorizer) および WebLogic ロール マッピング プロバイダ (DefaultRoleMapper) で作成したポリシーやロールに対して互換性がある。詳細については、『WebLogic Security について』の「WebLogic セキュリティ プロバイダ」(http://e-docs.bea.com/wls/docs103/secintro/archtect.html#archtect_0111)を参照。 |
security\ |
SerializedSystemIni.dat |
暗号化されたセキュリティ情報を格納したファイル。 |
servers\AdminServer\security\ |
boot.properties |
サーバの起動に必要なユーザ名やパスワードなど、サーバの起動プロパティを格納したファイル (暗号化形式)。このファイルは、起動モードとして開発モードを選択した場合にのみ生成される。 このファイルによって、サーバの起動サイクル時におけるユーザ名とパスワードの入力を省略できる。詳細については、『サーバの起動と停止の管理』の「サーバの起動と停止」にある「サーバの起動と停止を行うユーザ資格の指定」を参照。 (http://edocs.bea.com/wls/docs103/server_start/overview.html) |
user_staged_config\ |
readme.txt |
ディレクトリに関する情報を提供するファイル。このディレクトリは初期状態では、管理者がドメイン内の管理対象サーバにコピーするために必要に応じてステージングするコンフィグレーション情報のプレースホルダとして機能する。 |
以下の表は、WebLogic Beehive 拡張テンプレートと WebLogic Advanced Web Services 拡張テンプレートで拡張されたドメインでコンフィグレーションされるリソースとサービスを識別します。
表 2-6 WebLogic Beehive ドメインでコンフィグレーションされるリソース
リソースの種類 | 名前 | 拡張の結果 |
---|---|---|
管理サーバ |
AdminServer |
基本的な WebLogic Server ドメインで提供される管理サーバを使用する。ドメイン作成時に名前を変更しない限り、デフォルト名は AdminServer である。拡張テンプレートで参照される管理サーバは cgServer である。 ドメイン作成時に管理サーバの名前を変更する方法については、「WebLogic Server Domain テンプレートでコンフィグレーションされるリソースとサービス」を参照。 |
セキュリティ レルム |
myrealm |
基本的な WebLogic Server ドメインで提供されるセキュリティ レルムを使用する。 |
デプロイされたライブラリ |
beehive-netui-1.0#1.0@1.0 |
WebLogic Beehive 拡張テンプレートによって提供される Apache Beehive NetUI Version 1.0 ライブラリを追加し、それらを管理サーバである AdminServer の対象とする。これらのライブラリは struts-1.1.war および weblogic-beehive-1.0.ear に含まれるライブラリに基づきページ フロー開発をサポートする。 |
デプロイされたライブラリ |
struts-1.1#1.1@1.0 |
WebLogic Beehive 拡張テンプレートによって提供される Apache Struts Version 1.1 ライブラリを追加し、それらを管理サーバである AdminServer の対象とする。 |
デプロイされたライブラリ |
struts-1.2#1.2@1.0 |
WebLogic Beehive 拡張テンプレートによって提供される Apache Struts Version 1.2 ライブラリを追加し、それらを管理サーバである AdminServer の対象とする。 |