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Oracle® Fusion Middleware コンフィグレーション ウィザードを使用したドメインの作成
11g リリース 1 (10.3.1)
B55574-01
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5 JDBC データ ソースとコンポーネント スキーマのカスタマイズ

コンフィグレーション ウィザードを使用してドメインを作成または拡張する場合、作成または拡張するドメインのソースとして選択したドメインまたはテンプレートに JDBC データ ソースおよび JDBC コンポーネント スキーマ設定が定義されている場合、それらを変更することができます。

以下のトピックでは、ドメイン内の JDBC 設定を変更する手順を説明します。

5.1 JDBC データ ソースのコンフィグレーション

JDBC データ ソースにはデータベース接続のプールが含まれます。データベース接続は、データ ソース インスタンスの作成時 (デプロイ時または対象指定時) に作成されるか、サーバ起動時に作成されます。アプリケーションは JNDI ツリーでデータ ソースをルックアップしてから、接続を要求します。アプリケーションに接続する必要がなくなった場合は、接続がデータ ソースの接続プールに返されます。

[JDBC データ ソースのコンフィグレーション] 画面では、ドメイン ソースに定義されている JDBC データ ソースをコンフィグレーションできます。

ドメインを作成する製品に関連付けれれる JDBC データ ソースは、画面の下半部に表示されます。


注意 :

1 つ以上のデータ ソースを RAC マルチ データ ソースとしてコンフィグレーションするには、必要なスキーマ名の横のチェック ボックスをチェックし、次のパネル チェック ボックスで [選択したデータ ソースを RAC マルチ データ ソースとしてコンフィグレーションする] を選択して [次へ] ボタンをクリックします。

  1. データ ソース名の横のチェック ボックスを選択して、設定を指定するデータ ソースを選択します。


    注意 :

    複数のデータ ソースを選択する場合、一部のフィールドに、フィールドの現在の値が選択したデータ ソース間で異なることを示す「Varies among data sources」というテキストが表示される場合があります。それらのフィールドの値を変更すると、新しい値が選択した各データ ソースに均等に適用されます。

  2. 現在のコンフィグレーション設定を確認し、必要に応じて変更します。表 5-1 は、[JDBC データ ソースのコンフィグレーション] 画面のフィールドについて説明します。


    注意 :

    ベンダ、ドライバ、ホスト名とポート番号などのデータ ソース パラメータのデフォルト値は、アプリケーション テンプレートで指定した値によって異なります。

    表 5-1 JDBC データ ソースのコンフィグレーション

    フィールド 説明

    [Vendor]

    データベースのベンダを選択する。

    [Driver]

    データベースに接続するために使用する JDBC ドライバを選択する。リストには選択したデータベース ベンダのために使用する一般的な JDBC ドライバが表示される。

    [Username]

    データベースへの接続に必要なアカウントのログイン名を入力する。

    [Password]

    指定したユーザ名のログイン パスワードを入力する。

    [DBMS/Service]

    DBMS SID またはサービス名を入力する。

    入力する値は、選択したドライバによって異なる。

    • Oracle ドライバ名には、「インスタンス接続専用」という言葉が含まれている場合、SID を入力する。

    • Oracle ドライバ名には、「サービス接続専用」という言葉が含まれている場合、サービス名を入力する。

    • DataDirect のドライバのコンフィグレーションの詳細については、DataDirect のマニュアルを参照。

    [Host Name]

    データベースをホストするサーバの名前を入力する。

    [Port]

    サーバへの接続に使用するポート番号を入力する。


    指定した値は、選択したデータ ソースのデータ ソース リストの適切なカラムに表示されます。

  3. 設定の更新後、以下の処理を行います。

    • 指定したデータベースへのデータ ソースの接続をテストするには、[接続のテスト] をクリックする。[データ ソース接続のテスト] 画面が表示される。詳細については、「5.3 JDBC データ ソースのテスト」を参照。

    • データベースへの接続をテストしない場合は、[次へ] をクリックする。

5.2 RAC マルチ データ ソースのコンフィグレーション

コンフィグレーション ウィザードのこの画面では、データ ソース (ドメインに含まれるデータ ソース) を RAC データ ソースとしてコンフィグレーションします。

ウィザードの前の画面 (JDBC データ ソースのコンフィグレーション) で RAC データ ソースとしてコンフィグレーションするために選択したデータ ソースのリストが画面の下半部に表示されます。

  1. データ ソース名の横のチェック ボックスを選択して、データ ソース設定を指定するデータ ソースを選択します。


    注意 :

    複数のデータ ソースを選択する場合、 一部のフィールドに、フィールドの現在の値が選択したデータ ソース間で異なることを示す「Varies among data sources」というテキストが表示される場合があります。それらのフィールドの値を変更すると、新しい値が選択した各データ ソースに均等に適用されます。

  2. RAC データ ソースの設定を指定します。

    表 5-2 は、この画面のフィールドについて説明します。

    表 5-2 JDBC データ ソースのコンフィグレーション

    フィールド 説明

    [Driver]

    データベースに接続するために使用する JDBC ドライバを選択する。

    [Service Name]

    データベース Oracle RAC サービス名を入力する。

    [Username]

    データベースへの接続に必要なアカウントのログイン名を入力する。

    [Password]

    指定したユーザ名のログイン パスワードを入力する。

    [Host Name]

    RAC データベース インスタンスをホストするサーバの名前を入力する。

    [Instance Name]

    各 Oracle データベース インスタンスの名前を入力する。

    [Port]

    データベースをホストするサーバへの接続に使用するポート番号を入力する。



    注意 :

    少なくとも 1 つのデータベース インスタンスのホスト名、インスタンス名、およびポート番号を指定する必要があります。

    データベース インスタンスを追加するには、[追加] をクリックして、ホスト名、インスタンス名、およびポートを指定します。

    指定した値は、選択したデータ ソースのデータ ソース リストの適切なカラムに表示されます。

  3. 必要な選択と入力を行った後、ウィザードの [次へ] ボタンをクリックして、データ ソースへの接続をテストします。

5.3 JDBC データ ソースのテスト

[JDBC データ ソースのテスト] 画面では、前の画面で指定したデータ ソースのコンフィグレーションをテストできます。

  1. テストするデータ ソースの名前の横のチェック ボックスを選択します。

  2. テストする接続に対して [接続のテスト] をクリックします。

    ウィンドウでは、データ ソースをコンフィグレーションするとき指定したドライバ、ホスト、ポート、および他の情報から構成される URL への接続を試行して、各データ ソースのコンフィグレーションをテストします。

    テストの結果は、[ステータス] カラムに表示されます。詳細は、[接続結果ログ] ペインに表示されます。

  3. 接続をテストした後、ウィザードの [次へ] ボタンをクリックします。

5.4 データベース スクリプトの実行

データベース タイプ別に分類された SQL ファイル セットをドメイン テンプレートに含めることができます。ドメイン テンプレートに SQL ファイルが存在する場合、[データベース スクリプトの実行] ウィンドウで、ドメインを作成する時にそれらを実行できます。既存の SQL またはデータベース ロード ファイルを使用して、ドメインに定義されたすべてのデータ ソースのデータベース内容が設定されます。


注意 :

wls.jar テンプレートにデータベースが定義されていないため、ドメインのベースとして WebLogic Server テンプレートを選択すると、[JDBC データ ソースのコンフィグレーション] ウィンドウおよび [データベース スクリプトの実行] 画面が表示されません。

  1. [利用できる JDBC データ ソース] ペインで、スクリプトを実行するデータ ソースを選択します。実行されるスクリプトが [利用できる SQL ファイルおよびデータベース ロードのオプション] に表示されます。

  2. [DB バージョン] ドロップダウン メニューからデータベースのバージョンを選択します。

  3. [スクリプトの実行] をクリックします。

    選択したデータ ソースについて、[利用できる SQL ファイルおよびデータベース ロードのオプション] ペインに表示されたすべてのスクリプトが実行され、結果が [結果] ペインに表示されます。テスト出力をログ ファイルにキャプチャするには、[ログ ファイル] チェック ボックスを選択して、ログ ファイルの場所を指定します。

  4. SQL スクリプトを実行する各データ ソースに対して、手順 1 から 3 を繰り返します。

  5. [次へ] をクリックします。

5.5 JDBC コンポーネント スキーマのコンフィグレーション

Fusion Middleware のいくつかのコンポーネント (SOA、WebCenter Spaces など) の場合、JDBC データ ソースは、コンポーネントのデータベース スキーマの一部として定義される場合があります。これらのスキーマは、インストールのとき Repository Creation Utility (RCU) を使用してロードされます。

コンフィグレーション ウィザードを使用してこのようなコンポーネントのドメインを作成する場合、JDBC コンポーネント スキーマのデータベース ドライバ、スキーマ オーナー、パスワードなどの設定をコンフィグレーションできます。

ドメインを作成する製品に関連付けれれる JDBC コンポーネント スキーマは、画面の下半部に表示されます。


注意 :

1 つ以上のスキーマを RAC マルチ データ ソースとしてコンフィグレーションするには、必要なスキーマの名前の横のチェック ボックスをチェックし、次のパネル チェック ボックスで [選択したコンポーネント スキーマを RAC マルチ データ ソースとしてコンフィグレーションする] を選択して [次へ] ボタンをクリックします。

  1. スキーマの名前の横のチェック ボックスを選択して、データ ソース設定を指定するスキーマを選択します。


    注意 :

    複数のコンポーネント スキーマを選択する場合、一部のフィールドに、フィールドの現在の値が選択したコンポーネント スキーマ間で異なることを示す「Varies among component schemas」というテキストが表示される場合があります。それらのフィールドの値を変更すると、新しい値が選択した各コンポーネント スキーマに均等に適用されます。

  2. 現在のコンフィグレーション設定を確認し、必要に応じて変更します。次の表では、この画面のフィールドについて説明します。


    注意 :

    ベンダ、ドライバ、ホスト名とポート番号などのコンポーネント スキーマのパラメータのデフォルト値は、アプリケーション テンプレートで指定した値によって異なります。

    表 5-3 JDBC データ ソースのコンフィグレーション

    フィールド 説明

    [Vendor]

    データベースのベンダを選択する。

    [Driver]

    データベースに接続するために使用する JDBC ドライバを選択する。リストには選択したデータベース ベンダのために使用する一般的な JDBC ドライバが表示される。

    [Schema Owner]

    データベースへの接続に必要なアカウントのログイン名を入力する。

    [Schema Password]

    指定したスキーマ オーナーのログイン パスワードを入力する。

    [DBMS/Service]

    データベース DBMS 名、またはサービス タイプ ドライバを選択した場合サービス名を入力する。

    [Host Name]

    データベースをホストするサーバの名前を入力する。

    [Port]

    データベースをホストするサーバへの接続に使用するポート番号を入力する。


    指定した値は、選択したスキーマのスキーマ リストの適切なカラムに表示されます。

  3. 必要な選択と入力を行った後、ウィザードの [次へ] ボタンをクリックして、コンポーネント スキーマをテストします。

5.6 RAC マルチ データ ソース コンポーネント スキーマのコンフィグレーション

コンフィグレーション ウィザードのこの画面では、コンポーネント スキーマ (ドメインに含まれるコンポーネント スキーマ) を RAC マルチ データ ソースとしてコンフィグレーションします。

ウィザードの前の画面 (JDBC コンポーネント スキーマのコンフィグレーション) で RAC マルチ データ ソースとしてコンフィグレーションするために選択したコンポーネント スキーマのリストが、画面の下半部に表示されます。

  1. 画面の下半部に表示されるスキーマのリストで、RAC マルチ データ ソースとしてコンフィグレーションするスキーマを、スキーマ名の横のチェックボックスをチェックして選択します。


    注意 :

    複数のデータ ソース スキーマを選択する場合、一部のフィールドに、フィールドの現在の値が選択したスキーマ間で異なることを示す「Varies among component schemas」というテキストが表示される場合があります。それらのフィールドの値を変更すると、新しい値が選択した各スキーマに均等に適用されます。

  2. データ ソースの設定を指定します。

    表 5-2 は、この画面のフィールドについて説明します。

    表 5-4 JDBC データ ソースのコンフィグレーション

    フィールド 説明

    [Driver]

    データベースに接続するために使用する JDBC ドライバを選択する。

    [Service Name]

    データベース Oracle RAC サービス名を入力する。

    [Username]

    データベースへの接続に必要なアカウントのログイン名を入力する。

    [Password]

    指定したユーザ名のログイン パスワードを入力する。

    [Host Name]

    RAC データベース インスタンスをホストするサーバの名前を入力する。

    [Instance Name]

    各 Oracle データベース インスタンスの名前を入力する。

    [Port]

    データベースをホストするサーバへの接続に使用するポート番号を入力する。



    注意 :

    少なくとも 1 つのデータベース インスタンスのホスト名、インスタンス名、およびポート番号を指定する必要があります。

    データベース インスタンスを追加するには、[追加] をクリックして、ホスト名、インスタンス名、およびポートを指定します。

    指定した値は、選択したスキーマのスキーマ リストの適切なカラムに表示されます。

  3. 必要な選択と入力を行った後、ウィザードの [次へ] ボタンをクリックして、コンポーネント スキーマをテストします。

5.7 コンポーネント スキーマのテスト

[コンポーネント スキーマのテスト] 画面では、前の画面で指定したデータ ソースのコンフィグレーションをテストできます。

  1. テストするスキーマの名前の横のチェック ボックスを選択します。

  2. テストする接続に対して [接続のテスト] をクリックします。

    ウィンドウでは、スキーマをコンフィグレーションするとき指定したドライバ、ホスト、ポート、および他の情報から構成される URL への接続を試行して、各スキーマのコンフィグレーションをテストします。

    テストの結果は、[ステータス] カラムに表示されます。詳細は、[接続結果ログ] ペインに表示されます。

  3. 接続をテストした後、ウィザードの [次へ] ボタンをクリックします。

5.8 JMS ファイル ストアのコンフィグレーション

JMS ファイル ストアは、永続メッセージを格納するためのディスクベースのファイルです。

[JMS ファイル ストアのコンフィグレーション] 画面で、ドメイン内にコンフィグレーションされている JMS ファイル ストアを変更します。[データベース スクリプトの実行] 画面で、[次へ] をクリックすると、この画面が表示されます。この手順は省略可能です。

  1. JMS ファイル ストアの現在のリストを確認します。前の手順で選択したドメイン ソースによってデフォルト値は異なります。


    注意 :

    2 種類の表示モードがあります。すべての定義済みコンポーネントを簡潔な表形式で表示する方法と、1 つのコンポーネントを 1 つのタブに個別に表示する方法です。個別表示で特定のコンポーネントを表示するには、該当するタブを選択します。表形式とタブ形式の表示モードを切り替えるには、[表示の切り替え] をクリックします。

  2. ドメインの要件に応じて、設定を変更します。

    表 5-1 では、[JMS ファイル ストアのコンフィグレーション] 画面のフィールドについて説明します。


    注意 :

    アスタリスクが付いているフィールドが必須フィールドです。

    表 5-5 JMS ファイル ストアのコンフィグレーション

    フィールド 説明

    [Name*]

    JMS ファイル ストアの名前を入力する。名前は文字列。スペース使用可。

    JMS ファイル ストアの名前は、ドメイン内のすべてのコンポーネント名の間でユニークであることが必要。

    [Directory]

    JMS ファイル ストアが存在するシステム内のディレクトリ パスを入力する。

    [Synchronous write policy]

    ドロップダウン リストから以下のいずれかの同期書き込みポリシーを選択して、ファイル ストアのデータをディスクに書き込む方法を指定する。

    • Cache-Flush: すべての書き込み処理がディスクにフラッシュされるまでトランザクションは完了できない。

    • Direct-Write: ディスクに直接書き込み処理を行います。このポリシーは、Solaris および Windows でサポートされている。このポリシーをサポートしていないプラットフォームに対して設定すると、ファイル ストアは自動的に [Cache-Flush] ポリシーに切り替わる。

    • Disabled: トランザクションは書き込みがメモリにキャッシュされると同時に完了する。このポリシーを有効にした場合、トランザクションは書き込みがディスクに格納されるのを待たずに完了する。

    この設定は、パフォーマンス、スケーラビリティ、および信頼性に影響する。

    注意 : [Direct-Write] ポリシーを使用したトランザクション処理は、Solaris システムでは信頼性の処理だが、Windows システムでは、トランザクション データがディスクにただちに書き込まれず、ディスク上のキャッシュに残ったままになることがある。これは信頼性のあるトランザクション処理とは言えない。電源障害によってディスク上のキャッシュ データが失われ、その結果、メッセージの消失や重複が発生する可能性がある。Windows で [Direct-Write] ポリシーを使用して信頼性のある書き込みを実現するには、ディスクの書き込みキャッシュをすべて無効にするか (デフォルトでは有効)、またはバッテリー バックアップ キャッシュのあるディスクを使用する。ただし、ファイル システムによってはこの値を変更できない (たとえば、信頼性の高いキャッシュを持つ RAID システムなど)。

    注意 : ディスクへの非永続メッセージのページングに JMS ファイル ストアを排他的に使用すると、同期書き込みポリシーは無視される。


  3. 設定の更新後、[次へ] をクリックします。

    4.12 ドメインの設定の確認とドメインの作成」で説明するように、ドメインの設定を確認し、ドメインの作成を開始します。

詳細については、「WebLogic Server 環境のコンフィグレーション」を参照してください。