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Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Spacesユーザー用チュートリアル
11g リリース1(11.1.1)
B55931-01
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9 関心のあるコミュニティの作成

Tony Notebookについての危機は解決されたため、重要度の低い問題に注目できるようになりました。あなたの趣味の1つは、たまたま自分の仕事にも関係していますが、個人向け電子機器の世界における最新の進歩を追いかけることです。これについてはStorefront社の他の従業員も高い関心を持っているため、市場で現在関心の高い内容(企業合併の噂、アップグレード製品や新製品に関する公式発表など)について他の技術愛好家と話し合うことができるフォーラムを開設したいと考えています。 WebCenter Spacesでは、この考えを実現させる最適な手段として、関心のあるコミュニティが提供されています。

すでに説明したように、関心のあるコミュニティは、目標の達成やプロジェクトの遂行のための共同作業に関するものではなく、特定のトピックに関する情報を共有するというユーザーのニーズをサポートします。 たとえば、関心のあるコミュニティ・テンプレートは、ルート・ディスカッション・フォーラム・カテゴリの下に自身のカテゴリを自動的に取得します。これにより、多くの異なるディスカッションを同時にサポートする複数のディスカッション・フォーラムを作成できます。 対照的に、グループ・プロジェクトのテンプレートは、単一のプロジェクトをサポートするよう設計されているので、単一のディスカッション・フォーラムのみを作成できます。

WebCenter Spacesのグループ・スペース・テンプレートを使用して専用のコミュニティを作成する方法を確認します。

9.1 手順1: 関心のあるコミュニティの作成

WebCenter Spacesでは、共通の関心を持つ人々の交流を円滑にするために必要なすべてのものを含むテンプレートが提供されます。

  1. バナーで「グループ・スペース」「グループ・スペースの作成」をクリックします。

  2. 「グループ・スペース名」フィールドに、Technophilesと入力します。

  3. 「グループ・スペース・テンプレート」ドロップダウンから、「関心のあるコミュニティ」を選択します。

    図9-1 関心のあるコミュニティの作成

    関心のあるコミュニティの作成
  4. 他のユーザーがこのグループ・スペースに参加できるように、「メンバーを追加」をクリックして、このグループ・スペースに権限を設定する必要があります。

  5. 「作成」をクリックします。

関心のあるコミュニティのメンバーを管理する最適な方法を考えてみます。 限られた既知のメンバーで構成されるプロジェクト・グループ・スペースとは異なり、一般的なトピックに基づく関心のあるコミュニティグループ・スペースは、メンバーシップに事実上の制限がない多くのユーザーが関心を持つ可能性があります。 このグループ・スペースの作成者およびモデレータとして、メンバーへの承認依頼をその都度確認して受け入れる時間や手間をかけることはできません。 かわりに、他のユーザーがグループ・スペースの存在を知り、関心を持ったユーザーが自動的にメンバーに承認されるように設定を行います。

9.2 手順2: メンバーの管理

このグループ・スペースが適切なアクセス可能性およびメンバー・オプションを持つように構成します。

  1. Technophilesグループ・スペースで、「設定」「一般」をクリックします。

    図9-2 「設定」の下にある「一般」タブ

    関心のあるコミュニティの「一般」タブ

    「一般」タブのフィールドでは、「WebCenterユーザーにグループ・スペースの検出を許可」が選択されているのを確認できます。つまり、他のユーザーが、フィルタを「検出可能の表示」に変更して、あなたのグループ・スペースを「マイ・グループ・スペース」ダイアログ・ボックスで参照できるように設定されています。 このタブでは、このグループ・スペースでしばらく作業をする必要がある場合にオフラインにしたり、グループ・スペースを使用しなくなった場合に閉じることができます。

    ユーザーがメンバーに参加できるように、Technophilesグループ・スペースにサブスクリプション・ルールを設定する必要があります。 ユーザーがビューアまたは参加者としてグループ・スペースに参加することに問題はありませんが、あなた以外にはモデレータのロールを与えないようにします。

    サブスクリプション・ルールは、引き続き表示されている「一般」タブで設定します。

  2. 「自己サブスクリプション/メンバーシップの変更」の下で、「自己サブスクリプションとメンバーシップの変更で使用可能なロールを選択」をクリックします。

    表が開きます。この表では、割り当てられたロールでユーザーが参加するのに承認が必要かどうか、および後でユーザーがロールを変更しようとした場合に承認が必要かどうかを指定できます。

    図9-3 ロールによるアクセスの管理

    ロールによるアクセスの管理

    この表について確認します。 デフォルトでは、ユーザーはビューア、参加者およびモデレータの3つのロールのいずれかで、このグループ・スペースにサブスクライブできます。 これは、3行すべての「有効化」ボックスが選択されていることで確認できます。 この3つのロールの違いは、モデレータの承認が必要になるかどうかです。つまり、ビューアと参加者にはモデレータの承認が必要ではなく、モデレータには他のモデレータの承認が必要です。

  3. このグループ・スペースにあなた以外のモデレータの参加は望まないので、モデレータの行の「有効化」チェック・ボックスをクリックして選択解除します。

    図9-4 モデレータ・ロールの無効化

    モデレータ・ロールの無効化

    ユーザーがグループ・スペースへのサブスクライブを試みるとどのようになるかを確認します。

  4. このグループ・スペースからユーザーがサブスクライブを解除する場合については知る必要がないので、「サブスクライブ解除にはモデレータの承認が必要」をクリックして、通知を受けないようにします。

  5. 「適用」をクリックして変更をコミットします。

    これで、ユーザーはビューアまたは参加者としてグループ・スペースに参加できるようになり、あなたが関与することなく自身のロールの切替えおよびグループ・スペースからのサブスクライブ解除を行うことができます。

    このグループ・スペース・メンバーへの承認をユーザーが依頼した際に表示されるページを簡単に確認します。

  6. 「グループ・スペース・ページ」の下で、「自己サブスクリプション・ページ」の横にある「表示」をクリックします。

    図9-5 自己サブスクリプション・ページの編集

    自己サブスクリプション・ページ

この図に示すように、これから参加するメンバーにはモデレータになるオプションが表示されません。

WebCenter Spacesのユーザー(ここではPatと呼びます)は、「マイ・グループ・スペース」を表示して、フィルタを「検出可能の表示」に変更すると、この例に示すようにTechnophilesグループ・スペースが表示されます。

図9-6 Patの「マイ・グループ・スペース」

Patとしてログイン

Technophilesに参加するには、Patは「アクション」をクリックして次のメニューを表示します。

図9-7 グループ・スペースのアクション・メニュー

Technophilesグループ・スペースへの参加

Patが「グループ・スペースについて」をクリックすると、ポップアップが表示されます(図9-8参照)。

図9-8 Technophilesへの参加

「グループ・スペース情報」ポップアップ

「参加スペース」をクリックすると、図9-5に示すページが表示され、Patはメンバー承認を依頼するロールを選択できます。

9.3 手順3: コンテンツについて

Technophilesの構造について再度確認を行います。 関心のあるコミュニティ・テンプレートには、「設定」ページに加えて、「ホーム」、「イベント」および「リスト」というデフォルトで表示される3つのページがあります。これらのページは、メンバーや使用可能なサービスなどを管理するために必要です。 (すでに説明したように、右端の「ページ・アクション」→「ページの管理」をクリックすると、現在非表示になっている他のページがあるかどうかを確認できます。)

「ホーム」ページのコンテンツを表示すると(この時点でこのページをクリックしてもかまいません)、「お知らせ」および「RSS」コンポーネントについては、このチュートリアルの前半で使用しているので、すでに使用方法は理解できていることでしょう。また、「イベント」ページに表示されるグループ・カレンダについても、(Monicaとして作業したときに)Tony Notebook Salesの発足会議をスケジュールするために使用したため、その使用方法を理解しています。このタイプのグループ・スペースには他にどのようなコンテンツが有用でしょうか。次のリストを見てください。

このチュートリアルでは前述のいずれの項目についても作業を行いませんが、これらのコンテンツ案のリストを見れば、どのように関心のあるコミュニティのテンプレートを使用すると、メンバーを有意義な対話に引き込み、主題についてのメンバーの理解を深めることができるかを理解できます。