注意: デプロイおよび管理操作に推奨されるコマンドライン・ツールは、admin_client.jar ユーティリティです。このユーティリティは、admin.jar のかわりに使用してください。 |
この章では、OC4Jで利用できるadmin.jar
コマンドライン・ユーティリティの使用方法について説明します。これは、スタンドアロンOC4JインスタンスでのJ2EEアプリケーションのデプロイまたはアンデプロイに使用できます。次の項目について説明します。
この章では、admin.jar
のデプロイとアンデプロイのオプションのみを説明することに注意してください。admin.jar
ユーティリティのすべての使用方法の詳細は、『Oracle Containers for J2EE構成および管理ガイド』を参照してください。
注意:
|
admin.jar
ユーティリティでは次の構文が使用されます。変数は表12-1で説明します。
java -jar admin.jar ormi://oc4jHost:oc4jOrmiPort adminId adminPassword options
たとえば、次のコマンドを使用するとadmin.jar
のヘルプがコンソールに表示されます。oc4jOrmiPortに指定する値は、デフォルトの23791
です。adminIdに指定するユーザー名は、デフォルトの管理者アカウントのユーザー名oc4jadmin
です。
java -jar admin.jar ormi://localhost:23791 oc4jadmin password -help
表12-1 ホストとログイン情報の設定
変数 | 説明 |
---|---|
|
ORMIプロトコルのデフォルト・ポートは <rmi-server port="oc4jOrmiPort" host="oc4jHost" /> |
|
OC4J管理者のユーザー名とパスワード。デフォルトの管理者アカウントのユーザー名は |
-deploy
コマンドを使用して、EARファイルにパッケージされたJ2EEアプリケーションをスタンドアロンOC4Jインスタンスにデプロイまたは再デプロイします。admin.jar
を使用するにはOC4Jが実行済である必要がありますが、デプロイ前にdata-sources.xml
ファイルを変換した場合は例外です。
コマンド・コンソールを開いて、J2EE_HOME
ディレクトリに移動します。
アーカイブをOC4Jにデプロイします。構文は次のとおりです。
java -jar admin.jar ormi://oc4jHost:oc4jOrmiPort adminId adminPassword -deploy -file path/filename -deploymentName appName [-targetPath path] [-parentappName
] [-deploymentDirectorypath
] [-iiopClientJar path/filename]
たとえば、次のコマンドではutility
アプリケーションがOC4Jにデプロイされます。
java -jar admin.jar ormi://localhost:23791 oc4jadmin password -deploy -file utility.ear -deploymentName utility
次の表に、-deploy
のパラメータの詳細を示します。
表12-2 -deployコマンドのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
必須。デプロイするEARファイルのパスとファイル名。 |
|
必須。ユーザー定義のアプリケーション・デプロイ名。OC4J内でのアプリケーションの識別に使用されます。 |
|
オプション。EARのデプロイ先のディレクトリ。指定しない場合、EARはデフォルトで デプロイ済EARファイルもこのディレクトリにコピーされます。連続してデプロイを行うと、毎回このEARファイルが上書きされます。 |
|
オプション。このアプリケーションの親アプリケーション。デフォルトは、グローバル・アプリケーションすなわち |
|
オプション。OC4J固有のデプロイメント・ディスクリプタと生成されるファイル(コンパイル済JSPクラスやEJBラッパー・クラスなど)を含むディレクトリ。 デフォルト・ディレクトリは |
|
オプション。EARに含まれる各EJB JARにパッケージされた、ホーム、リモートおよびローカルのインタフェースに対してIIOPスタブを生成する場合に指定します。 生成されたスタブを出力するJARのパスとファイル名を指定することもできます(オプション)。指定しない場合、スタブのコピーは、 この機能を使用するには、 java -DGenerateIIOP=true -jar oc4j.jar |
次に、アプリケーションのアクセスに使用するWebサイトにアプリケーションをバインドします。構文は次のとおりです。
java -jar admin.jar ormi://oc4jHost:oc4jOrmiPort adminId adminPassword -bindWebApp appName webAppName webSiteName contextRoot
次の例では、utility
アプリケーションとutility-web
WebモジュールがデフォルトのOC4J Webサイトにバインドされます。
java -jar admin.jar ormi://localhost:23791 admin password -bindwebapp utility utility-web default-web-site /utility
表12-3 -bindWebAppコマンドのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
アプリケーションのユーザー定義名。 |
|
Webモジュールの名前。EARファイルに含まれるWARファイルの名前から |
|
|
|
Webモジュールのコンテキスト・ルート。これは、Webブラウザでアプリケーションにアクセスするときに、 |
次のコマンドを使用して、アプリケーションをOC4Jランタイムから削除し、アプリケーションのWebモジュールがバインドされているWebサイトからバインドを削除します。
コマンド・コンソールを開いて、ORACLE_HOME
ディレクトリに移動します。
アプリケーションをアンデプロイします。構文は次のとおりです。
java -jar admin.jar ormi://oc4jHost:oc4jOrmiPort adminId adminpassword -undeploy appname
appName
はアプリケーション名です。これは、-deploy
オプションの-deploymentName
に指定された値と一致する必要があります。
注意: インストール済ディレクトリからのファイルの削除を防ぐために使用されていた、オプションの-keepFiles パラメータは非推奨になりました。アンデプロイではすべてのファイルが削除されるようになりました。 |
たとえば、次の例ではutility
アプリケーションがアンデプロイされます。
java -jar admin.jar ormi://localhost:23791 oc4jadmin password -undeploy utility
OC4Jで利用できるadmin.jar
コマンドライン・ユーティリティには、-updateEJBModule
オプションが含まれます。これを使用すると、更新されたEJB JARをOC4Jインスタンス内で実行するアプリケーションに再デプロイすることができます。EJB JAR内の変更されたBeanのみがデプロイされます。
CMPまたはBMPエンティティBeanについては、増分再デプロイがアプリケーション全体の再デプロイよりも効率がよい場合がありますが、セッションBean、メッセージドリブンBeanまたはEJB 3.0 JPAエンティティには当てはまりません。この機能を使用する場合の詳細は、「更新されたEJBモジュールの増分再デプロイ」を参照してください。
このオプションは、アプリケーション開発者がJARファイルを開発環境から直接再デプロイするために使用することを目的としています。admin.jar
の使用方法の詳細は、『Oracle Containers for J2EE構成および管理ガイド』を参照してください。
-updateEJBModule
の構文は次のとおりです。
java -jar admin.jar ormi://oc4j_host:oc4j_ormi_port admin_id admin_password -application appName -updateEJBModule ejbJarName [-file path/ejbJarName]
使用上の注意:
EJBがコンポーネントとして含まれるアプリケーションを、appName
の値として指定します。この名前は、デプロイ時に指定した名前と一致する必要があります。
更新されたEJB JARファイルが作業ディレクトリにあり、その場所がアプリケーションのapplication.xml
J2EEデプロイメント・ディスクリプタで定義されたモジュールの相対パスと同じである場合は、EJB JARファイル名をejbJarName
の値として指定するのみです。
更新されたEJB JARが作業ディレクトリにない場合、または含まれるサブディレクトリがapplication.xml
に指定されたモジュールの相対パスと異なる場合は、オプションの-file
パラメータを使用してJARファイルの場所を指定してください。
たとえば、次のコマンドを使用してpetstore
アプリケーションのcustomerEjb.jar
モジュールを更新します。開発者のマシンに次のディレクトリ構造があることを前提としています。
/work /src - application source code /build - compiled class files /dist - assembled EAR and JAR files
更新されたEJB JARが/dist
ディレクトリのルート・レベルにあり、application.xml
に定義された相対パスがcustomerEjb.jar
である場合は、次のコマンドを/dist
ディレクトリから発行することができます。
java -jar $J2EE_HOME/admin.jar ormi://myoc4jserver:23791 oc4jadmin password -application petstore -updateEJBModule customerEjb.jar
ただし、更新されたファイルが/build
ディレクトリにある場合は、オプションの-file
パラメータを使用してその場所を指定できます。
java -jar $J2EE_HOME/admin.jar ormi://myoc4jserver:23791 oc4jadmin password -application petstore -updateEJBModule customerEjb.jar -file build/customerEjb.jar
注意:
|
-deployconnector
コマンドを使用して、RARファイルにパッケージされたJava Connector Architecture準拠のリソース・アダプタをデプロイまたは再デプロイします。スタンドアロン・リソース・アダプタの再デプロイでは、default
アプリケーションの再起動が不要です。
RARファイルにパッケージされたリソース・アダプタの再デプロイでは、既存のすべてのアプリケーション・コンポーネントが、既存バージョンのリソース・アダプタからコネクション・ファクトリを引き続き取得します。ただし、新しいコンポーネントは、新たにデプロイされたリソース・アダプタからコネクション・ファクトリを取得します。
既存のJCA接続は、アプリケーションによって閉じられるまで開いています。新しい接続は、元のリソース・アダプタ・インスタンスから作成されます。
構文は次のとおりです。
java -jar admin.jar ormi://oc4jHost:oc4jOrmiPort adminId adminPassword -deployconnector -file path -name connectorName [-nativeLibPath path] [-grantAllPermissions]