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Oracle Containers for J2EEデプロイメント・ガイド
10g(10.1.3.5.0)
B56032-01
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11 デプロイに対するadmin_client.jarユーティリティの使用方法

OC4Jで提供されるコマンドライン・ユーティリティadmin_client.jarは、Oracle Application Serverクラスタ環境のアクティブなOC4JインスタンスやスタンドアロンOC4Jサーバーで、デプロイ関連操作を実行します。また、admin_client.jarを使用してOC4Jインスタンスまたはインスタンス・グループを再起動または停止できます。

またadmin_client.jarユーティリティは操作をリモートで実行するための管理クライアント・ユーティリティの一部でもあり、Companion CDから、またはOracle Technology Networkからダウンロードして入手できます。

デプロイ操作は、特定のOC4Jインスタンス、またはグループ内のすべてのOC4Jインスタンスで同時に実行できます。グループは、同じクラスタ・トポロジ(2つ以上の粗結合のOracle Application Serverノード)に属するOC4Jインスタンスの同期セットです。admin_client.jarコマンドライン・ユーティリティを使用することで、OC4JインスタンスまたはOC4Jインスタンス・グループで次の操作を実行できます。

Application Server ControlまたはOC4J Antタスクで同様の操作を実行できます。詳細は、第9章「デプロイに対するApplication Server Controlの使用方法」または第10章「デプロイに対するOC4J Antタスクの使用方法」を参照してください。

次の項目について説明します。

admin_client.jarの使用準備

admin_client.jarユーティリティは、各OC4Jインスタンス内のORACLE_HOME/j2ee/instanceディレクトリにデフォルトでインストールされます。これは、OC4Jで操作を実行する場合の推奨コマンドライン・ツールです。また、このユーティリティは操作をリモートで実行するための管理クライアント・ユーティリティ内にあり、これはOracle Application Server 10gリリース3(10.1.3.5.0)のCDまたはOracle Technology Networkからのダウンロードで入手できます。

このユーティリティがOC4Jインスタンスで操作を実行する前に、インスタンスを起動する必要があります。

次の項目について説明します。

admin_client.jarの構文およびURI仕様の理解

admin_client.jarユーティリティは次の構文を使用します。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword command

このコマンドラインで渡される重要なパラメータはuriです。これは、指定するコマンドのターゲットを指定します。URIの構文は、ターゲットのインスタンスによって異なります。このURIの書式は、次の項目を参照してください。

OC4J管理者のユーザー名とパスワードもadmin_client.jarユーティリティに渡します。デフォルトの管理者アカウントのユーザー名はoc4jadminです。

たとえば、次のコマンドによってpetstoreアプリケーションが起動されます。このアプリケーションは、クラスタのメンバーであるnode1oc4j_2というOC4Jインスタンスにインストールされています。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:opmn://node1.company.com/oc4j_2
oc4jadmin password -application petstore -start

図11-1は、クラスタ内のOracle Application Serverインスタンスの1つで、OC4J_homeというOC4Jインスタンスから実行するように構成されている4つのプロセスを示しています。

図11-1 クラスタ内のOracle Application Serverインスタンスにおいて複数のJVMで実行中のOC4Jインスタンス

図11-1の説明が続きます
「図11-1 クラスタ内のOracle Application Serverインスタンスにおいて複数のJVMで実行中のOC4Jインスタンス」の説明


注意:

homeというOC4Jインスタンスは通常、複数のプロセスで実行するようには構成されません。複数のプロセス・モデルでの実行に適していないApplication Server Controlアプリケーションを、このインスタンスがホスティングするためです。

クラスタ内のOC4Jインスタンス・グループへのデプロイ

グループ内のすべてのOC4Jインスタンスをデプロイ・ターゲットとして指定する場合は、次のURIを使用します。グループは、同じクラスタ・トポロジに属するOC4Jインスタンスの同期的なセットです。デプロイ操作は、グループ内のすべてのOC4Jインスタンスで同時に実行できます。たとえば、クラスタ内のデフォルト・グループ(default_group)に属する、すべてのOC4Jインスタンスで同時にデプロイ操作を実行するターゲットとして、default_groupを指定できます。

URIでは、クラスタ・ノードが互いに認識する、OPMNベースのクラスタリング・フレームワークが使用されます。クラスタ内のOracle Application Serverノードに対するホスト名と、オプションでOPMNリクエスト・ポートのみを指定する必要があります。これによってアプリケーションは、クラスタ内の他のノードすべてに対するホスト名およびOPMNポートを取得することが可能になります。

URIの構文は次のとおりです。

deployer:cluster:[rmis]:opmn://opmnHost[:opmnPort]/groupName

次に例を示します。

deployer:cluster:opmn://node1.company.com/default_group

表11-1 ターゲットがグループの場合のURIパラメータ

パラメータ 説明

rmis

オプション。ターゲットでORMI over SSL(ORMIS)を利用している場合に指定します。

opmnHost

必須。クラスタ内のOracle Application Serverノードのホスト名。任意のノードを指定できます。クラスタの他のノードのリストは、このノードから取得されます。

opmnPort

オプション。opmn.xmlに指定されているOPMNリクエスト・ポート。ポートが指定されていない場合、デフォルト・ポート6003が使用されます。

groupName

必須。クラスタ内の、OC4Jインスタンスが属するグループの名前。


特定のOC4Jインスタンスへのデプロイ

クラスタ内のインスタンスを含めた、特定のOPMN管理のOC4Jインスタンスをターゲットとする場合は、次のURI構文を使用します。接頭辞では、clusteroc4jで置き換えられます。

インスタンスのホストとして機能するOracle Application Serverノードのホスト名を指定します。ノードのホスト名またはポートが不明な場合は、クラスタ内の別のノードのホスト名とOracle Application Serverインスタンスの名前を指定することができます。アプリケーションはOPMNクラスタリング・フレームワークを使用して、Oracle Application Serverインスタンスのホストとして機能するノードを見つけます。

URIの構文は次のとおりです。

deployer:oc4j:[rmis]:opmn://host[:opmnPort]/[iASInstanceName]/oc4jInstanceName

次に例を示します。

deployer:oc4j:opmn://server.company.com:6004/instance2/home

表11-2 ターゲットが特定インスタンスの場合のURIパラメータ

パラメータ 説明

rmis

オプション。ターゲットでORMI over SSL(ORMIS)を利用している場合に指定します。

host

必須。OPMNサーバーとして使用するクラスタ内の、ターゲットとするOracle Application Serverノードのホスト名。

opmnPort

オプション。opmn.xmlに指定されているOPMNリクエスト・ポート。ポートが指定されていない場合、デフォルト・ポート6003が使用されます。

iASInstanceName

オプション。ターゲットとするOracle Application Serverインスタンスの名前(hostに指定したノードにこのインスタンスがない場合)。

oc4jInstanceName

必須。ターゲットOC4Jインスタンスの名前。


スタンドアロンOC4Jサーバーへのデプロイ

スタンドアロンOC4Jサーバー・インスタンスをターゲットとする場合は、次のいずれかのURIを使用します。

RMIを使用する場合、URIを次のように指定します。

deployer:oc4j:host:rmiPort

次に例を示します。

deployer:oc4j:myserver:23791

ORMI over SSL(ORMIS)を使用する場合、URIを次のように指定します。

deployer:oc4j:rmis:host:ormisPort

次に例を示します。

deployer:oc4j:rmis:myserver:23943

表11-3 ターゲットがスタンドアロンOC4Jの場合のURIパラメータ

パラメータ 説明

rmis

ターゲットでORMI over SSL(ORMIS)を利用している場合は必須。

host

必須。クラスタ内のOracle Application Serverノードのホスト名。任意のノードを指定できます。クラスタの他のノードのリストは、このノードから取得されます。

rmiPort

RMIを使用する場合は必須。インスタンス固有のrmi.xmlファイルに指定されているRMIポート。

ormisPort

ORMISを使用する場合は必須。インスタンス固有のrmi.xmlファイルに指定されているSSLポート。


URIの検証

-validateURIコマンドを使用してURIを検証することができます。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -validateURI

次に例を示します。

java -jar admin_client.jar deployer:cluster:opmn://node1.company.com/default_group
oc4jadmin password -validateURI

リモート管理クライアントのダウンロードと抽出

管理クライアント・ユーティリティのディストリビューションにはadmin_client.jarコマンドライン・ユーティリティが含まれています。このユーティリティはOC4JまたはOracle Application Serverターゲットに接続し、ライフサイクル、デプロイおよびリソース構成などの一連の操作を実行します。

リモート・システムがOracle Application Serverインスタンスに対して定期的な操作を実行する必要がある場合を想定してください。たとえばリモート・システムに、デプロイ操作や、アプリケーション固有またはサーバーのJMX MBeansの管理目的による問合せや操作など、自動的なビルドまたはテスト・プロセスが存在する場合です。あるいはリモート・システムが、テスト環境から本番環境への移行において定期的にスケジュールされた一連の構成およびデプロイ操作を実行する場合です。管理クライアント・ユーティリティを使用すれば、リモート・システムにOC4JまたはOracle Application Serverをすべてインストールする必要なしに、これらを実行できます。

Oracle Application Server 10gリリース3(10.1.3.5.0)用の独立ディストリビューションである管理クライアント・ユーティリティは、Oracle Technology Networkからダウンロードして、またはOracle Application ServerのCDで入手できます。ディストリビューション・ファイルのoc4j_admin_client_101350.zipには、OC4Jインスタンスをリモートに管理するために必要な次の要素がすべて含まれています。

  • OC4JまたはOracle Application ServerターゲットへのORMIプロトコルを使用したリモートJMX接続の確立に必要なJavaライブラリ

  • 運用に必要なライブラリを含む、実行可能なadmin_client.jarユーティリティ

  • リモート・クライアント・ロールに関連する標準J2EEライブラリ

管理クライアント・ユーティリティをダウンロードおよび抽出する手順:

  1. Oracle Technology Networkからoc4j_admin_client_101350.zipをダウンロードします。

    http://download.oracle.com/otn/java/oc4j/10131/oc4j_admin_client_101350.zip
    
  2. oc4j_admin_client_101350.zipの内容をローカル・ディレクトリに抽出します。次に例を示します。

     >mkdir oc4j_admin_client
     >cd oc4j_admin_client
     >jar xvf d:\software\oc4j_admin_client_101350.zip
    

    生成されるディレクトリ構造は次のようになります。

    \j2ee
       \home
          oc4jclient.jar
          admin_client.jar
          \lib
             ejb.jar
             mail.jar
             adminclient.jar
             javax88.jar
             javax77.jar
             jmx_remote_api.jar
             jmxri.jar
    \lib
       xmlparserv2.jar
       dms.jar
    \opmn
       \lib
       optic.jar
    \jlib
       oraclepki.jar
       ojpse.jar
    

    次のURIは異なるOC4Jターゲットに対して異なるパターンを使用します。

    • スタンドアロンOC4Jサーバー:

      deployer:oc4j:test-cycle.oracle.com:23791
      
    • Oracle Application Serverの特定のOC4Jインスタンス:

      deployer:oc4j:opmn://test-cycle.oracle.com/testunit
      
    • クラスタ内のOC4Jインスタンスのグループ:

      deployer:cluster:opmn://test-cycle.oracle.com/[groupName]
      
  3. admin_client.jarをターゲットのOC4Jインスタンスに接続し、接続をテストします。次に例を示します。

    >cd j2ee\home
    >java -jar admin_client.jar
      deployer:oc4j:opmn://test-cycle.oracle.com/testunit
        oc4jadmin welcome1
      –validateURI
    
    URI deployer:oc4j:opmn://test-cycle.oracle.com/testunit is valid and connected
    

コンソールでの使用方法テキストの表示

admin_client.jarコマンドに関するオンライン・ヘルプのテキストをコンソールに表示するには、コマンドラインで-helpと入力します。次に例を示します。

java -jar admin_client.jar -help

特定のコマンドに対するヘルプを表示するには、-usageに続けてコマンド識別子を入力します。次に例を示します。

java -jar admin_client.jar -usage [command]

ロギングの有効化

admin_client.jarの実行時に発生するエラーのトラブルシューティングのために、このツールの実行時にJavaロギングを有効にすることができます。ログ・メッセージはコンソールに出力されます。

ロギングを有効化する手順は、次のとおりです。

  1. 次の1行を含むlogging.propertiesファイルを作成します。

    oracle.oc4j.admin.jmx.client.CoreRemoteMBeanServer.level=INFO
    

    このファイルをORACLE_HOME/j2ee/instance以外の場所に作成した場合は、次のコマンドにファイルのパスを指定する必要があります。

  2. admin_client.jarコマンドラインで次のように-Djava.util.logging.config.file=logging.propertiesを設定します。

    java -Djava.util.logging.config.file=logging.properties -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword command
    

logging.propertiesファイルの値は、表11-4内のいずれかのJavaログ・レベル値に設定できます。

表11-4 Javaログ・レベル

Javaログ・レベル 説明
SEVERE

システム管理者の注意を要するシステム・エラーをロギングします。

WARNING

確認の必要があり、エラーが発生する前に処理が必要になる可能性がある操作や条件の検出をロギングします。

INFO

通常の操作またはイベントをロギングします。これには、ログイン完了などのユーザー操作や、ログ・ファイルのローテーションなどの自動処理が該当します。

CONFIG

ログ構成に関連するログ・メッセージまたは問題。

FINE

デバッグやパフォーマンス監視に使用されるトレース・メッセージまたはデバッグ・メッセージをロギングします。通常、詳しいイベント・データが含まれます。

FINER

非常に詳細なトレース・メッセージまたはデバッグ・メッセージをロギングします。

FINEST

さらに詳細なトレース・メッセージまたはデバッグ・メッセージをロギングします。


次に例を示します。

oracle.oc4j.admin.jmx.client.CoreRemoteMBeanServer.level=FINE

Webサイトの追加

-addWebSiteコマンドを使用して、スタンドアロンOC4Jインスタンスまたはクラスタ内のOC4JインスタンスにWebサイトを追加できます。新しいWebサイトには、デフォルトWebサイトからのデフォルトWebアプリケーションが含まれます。OC4J Webサイトの詳細、およびWebサイトの手動での追加方法は、『Oracle Containers for J2EE構成および管理ガイド』の第13章「OC4JでのWebサイトの管理」を参照してください。


注意:

-addWebSiteコマンドは、グループ内の複数のOC4JインスタンスにWebサイトを作成する場合には使用できません。

このコマンドの構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -addWebSite -webSiteName
site-name -protocol protocol -port port [-keystorePath path]
[-keystorePassword password] [-sslProvider class-name]

次の例では、OC4Jスタンドアロン・インスタンス上にtest-web-siteという名前の新しいWebサイトを作成しています。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:localhost:23791 oc4jadmin welcome1
-addWebSite -webSiteName test-web-site.xml -protocol http -port 8899

表11-5 -addWebSiteコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-webSiteName

必須。Webサイトの名前。name-web-siteという形式の名前にする必要があります。たとえば、test-web-siteのように指定します。また、Webサイトの名前はOC4Jインスタンス上で一意である必要があります。

-protocol

必須。Webサイトで使用されるプロトコル。プロトコルは、httphttpsajpajpsのいずれかです。ajpプロトコルは、OC4Jインスタンスの1つのWebサイトでのみ使用できます。

-port

必須。Webサイトで使用されるポート番号。2つのWebサイトで同じポート番号を共有できるのは、httpまたはhttpsプロトコルが両サイトで使用されている場合のみです。

-keystorePath

オプション。キーストア・ファイルのファイル名(パスを含む)。このパラメータは、httpsまたはajpsを使用する場合は必須です。httpまたはajpを使用する場合は指定しないでください。

-keystorePassword

オプション。キーストア・ファイルのパスワード。このパラメータは、httpsまたはajpsを使用する場合は必須です。httpまたはajpを使用する場合は指定しないでください。

-sslProvider

オプション。サード・パーティSSLServerSocketFactory実装。何も実装が指定されていない場合は、デフォルトのSSLServerSocketFactory実装が使用されます。


アーカイブのデプロイ

admin_client.jarユーティリティを使用して、アプリケーション(EARまたはアプリケーション・ディレクトリ)、スタンドアロンWebモジュール(WAR)、スタンドアロンEJBモジュール(JAR)またはスタンドアロン・リソース・アダプタ(RAR)を、特定のOC4JインスタンスまたはOC4Jインスタンス・グループにデプロイすることができます。

次の項目について説明します。


注意:

グループに対してアーカイブをデプロイする場合は、すべてのインスタンスのoc4jadminアカウントのパスワードが同じであることが必要です。

J2EEアプリケーション(EAR)のデプロイ

-deployコマンドを使用して、EARファイルとしてパッケージされたJ2EEアプリケーションや、標準のエンタープライズ・アプリケーション・ディレクトリ構造のJ2EEアプリケーションをデプロイします。J2EEアプリケーションのモジュールは、パッケージすることも、ディレクトリ構造のままにしておくこともできます。構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -deploy -file path/filename
-deploymentName appName [-bindAllWebApps [webSiteName]] [-targetPath path]
[-parent appName] [-deploymentDirectory path] [sequential [waitsec]] [-enableIIOP]
[-iiopClientJar path/filename] [-deploymentPlan path/filename] [-removeArchive]

-bindAllWebAppsパラメータを指定して、アプリケーション内のすべてのWebモジュールを、アクセスに使用するWebサイトにバインドできます。Webサイトを指定しない場合、モジュールはdefault Webサイトにバインドされます。

たとえば次のコマンドでは、utilityアプリケーションが、クラスタ内のdefault_groupグループに属するすべてのOC4Jインスタンスにデプロイされます。アプリケーションのすべてのWebモジュールは、default Webサイトにバインドされます。

java -jar admin_client.jar deployer:cluster:opmn://node1.company.com/default_group
oc4jadmin password -deploy -file C:/dev/utility.ear -deploymentName utility
-bindAllWebApps

また、アプリケーションを標準のJ2EEアプリケーション・ディレクトリ構造でアセンブルすることもできます。-fileパラメータを使用してディレクトリを指定します。次の例では、utilityディレクトリ内にあるアプリケーションをデプロイしています。

java -jar admin_client.jar deployer:cluster:opmn://node1.company.com/default_group
oc4jadmin password -deploy -file C:/dev/utility -deploymentName utility
-bindAllWebApps

表11-6 EARデプロイのための-deployコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-file

必須。デプロイするアーカイブまたはアプリケーション・ディレクトリのファイル・パス。ディレクトリ・ベースのデプロイを使用する場合は、アプリケーション・ディレクトリを標準のJ2EEアプリケーション・ディレクトリ構造でアセンブルする必要があります。

-deploymentName

必須。ユーザー定義のアプリケーション・デプロイ名。OC4J内でのアプリケーションの識別に使用されます。

-bindAllWebApps

オプション。指定したWebサイトにEARのすべてのWebモジュールがバインドされます。指定がない場合、default Webサイトにバインドされます。

webSiteNameの値を指定できます。これは、Webサイト構成を含むname_web-site.xmlファイルのnameの部分です。

このパラメータを指定しない場合、デプロイ後に-bindAllWebAppsコマンドを使用できます。このコマンドの詳細は、「1つのWebサイトへのすべてのWebモジュールのバインド」を参照してください。

-targetPath

オプション。EARのデプロイ先のディレクトリ。ディレクトリを指定しない場合、EARはデフォルトでORACLE_HOME/j2ee/instance/applicationsディレクトリにデプロイされます。

デプロイ済EARファイルもこのディレクトリにコピーされます。連続してデプロイを行うと、毎回このEARファイルが上書きされます。

-parent

オプション。このアプリケーションの親アプリケーション。デフォルトはdefaultアプリケーション、すなわちグローバルWebアプリケーションです。

-deploymentPlan

オプション。アプリケーションに適用するデプロイ・プランのパスとファイル名。プランは、以前のデプロイ時にXMLファイルとして保存されている場合があります。このファイルはローカル・ホストに存在する必要があります。

-deploymentDirectory

オプション。OC4J固有のデプロイメント・ディスクリプタと生成されるファイル(コンパイル済JSPクラスやEJBラッパー・クラスなど)を含むディレクトリ。

デフォルト・ディレクトリはORACLE_HOME/j2ee/instance/applicationsです。

-sequential [waitsec]

オプション。グループ内の各OC4Jインスタンスにアーカイブをデプロイする場合に指定します。各ターゲットOC4Jインスタンスへのデプロイが完了しなければ、次のターゲット・インスタンスへのデプロイは開始されません。OC4JインスタンスにEARがデプロイされている間は、リクエストはそのインスタンスにルーティングされません。

waitsecオプションを使用して、次のように各デプロイ間に待機する秒数を指定できます。

-sequential 15

waitsecオプションの詳細は、「クラスタでの順次再デプロイ間の遅延の指定」を参照してください。

このパラメータを指定しない場合、デフォルトでグループ内のすべてのOC4Jインスタンスにアーカイブが同時にデプロイされます。

このオプションはクラスタ環境のみで有効です。スタンドアロンOC4Jでは無効です。

-enableIIOP

オプション。このパラメータは、IIOPクライアント・スタブをOC4Jサーバーで生成するときに指定します。

すべてのEJBモジュールに対して生成されたアプリケーションレベルのスタブは、ORACLE_HOME/j2ee/instance/application-deployments/appNameディレクトリの_iiopClient.jarという名前のアーカイブに出力されます。また、個別のEJBモジュールに対するスタブは、ORACLE_HOME/j2ee/instance/application-deployments/appName/ejbModuleNameディレクトリの同じ名前のアーカイブに生成されます。

この機能を使用するには、GenerateIIOPシステム・プロパティをOC4Jの起動時に有効にする必要があります。このプロパティは、スタンドアロンOC4JのOC4Jコマンドラインでは-DGenerateIIOP=trueとして設定され、opmn.xmlではoc4j-options値として設定されます。

-iiopClientJar

オプション。IIOPクライアント・スタブを出力するJARのパスとファイル名。

すべてのEJBモジュールに対して生成されたアプリケーションレベルのスタブは、ORACLE_HOME/j2ee/instance/application-deployments/appNameディレクトリの_iiopClient.jarという名前のアーカイブに出力されます。パスを指定すると、アーカイブもこのパスに設定されます。

また、個別のEJBモジュールに対するスタブは、ORACLE_HOME/j2ee/instance/application-deployments/appName/ejbModuleNameディレクトリの同じ名前のアーカイブに生成されます。

この機能を使用するには、GenerateIIOPシステム・プロパティをOC4Jの起動時に有効にする必要があります。このプロパティは、スタンドアロンOC4JのOC4Jコマンドラインでは-DGenerateIIOP=trueとして設定され、opmn.xmlではoc4j-options値として設定されます。

-removeArchive

オプション。デプロイ後にサーバーのファイル・システムからEARファイルを削除する場合に指定します。


リモート・クライアントからのJ2EEアプリケーションのデプロイ

リモート・クライアントからOracle Application Server上の特定のOC4JインスタンスにEARをデプロイする場合の例を、次に示します。

cd j2ee/home
>java -jar admin_client.jar
 deployer:oc4j:opmn://test-cycle.oracle.com/testunit
 oc4jadmin welcome1
 -deploy
 -file d:\temp\rupg\testru.ear
 -deploymentName testru –bindAllWebApps

06/06/20 17:00:16 Notification ==>Uploading file testru.ear ...
06/06/20 17:00:18 Notification ==>Application Deployer for testru STARTS.
06/06/20 17:00:19 Notification ==>Copy the archive to /scratch/sbutton/m1_060618/j2ee/admin/applications/testru.ear
06/06/20 17:00:19 Notification ==>Initialize /scratch/sbutton/m1_060618/j2ee/admin/applications/testru.ear begins...
06/06/20 17:00:19 Notification ==>Unpacking testru.ear
06/06/20 17:00:20 Notification ==>Done unpacking testru.ear
06/06/20 17:00:20 Notification ==>Unpacking testru-web.war
06/06/20 17:00:20 Notification ==>Done unpacking testru-web.war
06/06/20 17:00:20 Notification ==>Initialize /scratch/sbutton/m1_060618/j2ee/admin/applications/testru.ear ends...
06/06/20 17:00:20 Notification ==>Starting application : testru
06/06/20 17:00:20 Notification ==>Initializing ClassLoader(s)
06/06/20 17:00:20 Notification ==>Initializing EJB container
06/06/20 17:00:20 Notification ==>Loading connector(s)
06/06/20 17:00:20 Notification ==>Starting up resource adapters
06/06/20 17:00:20 Notification ==>Initializing EJB sessions
06/06/20 17:00:20 Notification ==>Committing ClassLoader(s)
06/06/20 17:00:20 Notification ==>Initialize testru-web begins...
06/06/20 17:00:20 Notification ==>Initialize testru-web ends...
06/06/20 17:00:21 Notification ==>Started application : testru
06/06/20 17:00:21 Notification ==>Binding web application(s) to site 
default-web-site begins...
06/06/20 17:00:21 Notification ==>Binding testru-web web-module for application 
testru to site default-web-site under context root /testru
06/06/20 17:00:22 Notification ==>Binding web application(s) to site 
default-web-site ends...
06/06/20 17:00:22 Notification ==>Application Deployer for testru COMPLETES. 
Operation time: 3785 msecs

スタンドアロンWebモジュール(WAR)のデプロイ

-deployコマンドを使用して、WARファイルとしてパッケージされたスタンドアロンWebモジュールをデプロイします。


注意:

-deployコマンドは、スタンドアロンWebモジュールのディレクトリ・ベースのデプロイをサポートしていません。Webモジュールは、WARファイルとしてパッケージする必要があります。ただし、Webモジュール・ディレクトリが個別のMETA-INF/application.xmlファイルとともにJ2EEアプリケーション・ディレクトリ構造に含まれている場合は、Webモジュールのディレクトリ・ベースのデプロイがサポートされます。この場合は、Webモジュールではなくアプリケーションをデプロイしてください。

WAR固有構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -deploy -file
path/filename -deploymentName appName [-bindAllWebApps [webSiteName]]
[-targetPath path] [-parent appName] [-deploymentDirectory path]
[-contextRoot context]
[-removeArchive]

WARは、Webモジュール・コンポーネントをまだ含んでいない、他のデプロイ済アプリケーションの子として指定できます。指定しない場合、WARはdefaultアプリケーションにデプロイされます。

WARは、すでにWebモジュールが含まれているアプリケーションの子としてデプロイすることはできません。つまり、acmeアプリケーションにすでにacme-web.warが含まれる場合は、別のWARファイルをそのアプリケーションにデプロイすることはできません。アプリケーションのEARファイルにWARを再パッケージして、アプリケーションを再デプロイしてください。

次のコマンドでは、node1をメンバーとして含むクラスタ内のdefault_groupに属するすべてのOC4Jインスタンスで、スタンドアロンacme-web.war Webモジュールがdefaultアプリケーションにデプロイされます。-bindAllWebAppsパラメータが指定されているため、バインドするWebサイトは指定されていませんが、モジュールはdefault Webサイトにバインドされます。

java -jar admin_client.jar deployer:cluster:opmn://node1.company.com/default_group
oc4jadmin password -deploy -file C:/dev/acme-web.war -deploymentName utility
-bindAllWebApps -parent default

表11-7 WARデプロイのための-deployコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-file

必須。デプロイするアーカイブのパスとファイル名。

-deploymentName

必須。ユーザー定義のWebモジュール名。OC4J内でのモジュールの識別に使用されます。

-bindAllWebApps

オプション。指定したWebサイトにWebモジュールがバインドされます。指定がない場合、default Webサイトにバインドされます。

webSiteNameの値を指定できます。これは、Webサイト構成を含むname_web-site.xmlファイルのnameの部分です。

-targetPath

オプション。アーカイブのデプロイ先のディレクトリ。ディレクトリを指定しない場合、アーカイブはデフォルトでORACLE_HOME/j2ee/instance/applicationsディレクトリにデプロイされます。

スタンドアロンWARファイルを含む生成済EARファイルもこのディレクトリにコピーされます。連続してデプロイを行うと、毎回このアーカイブが上書きされます。

-parent

オプション。モジュールがデプロイされる親アプリケーション。デフォルトはdefaultアプリケーションです。

-deploymentDirectory

オプション。OC4J固有のデプロイメント・ディスクリプタと生成されるファイル(コンパイル済JSPクラスなど)を含むディレクトリ。

デフォルト・ディレクトリはORACLE_HOME/j2ee/instance/application-deploymentsです。

-contextRoot

オプション。Webモジュールのコンテキスト・ルート。Webブラウザを介してアプリケーションにアクセスするときに、URLの最後に付加されます。コンテキスト・ルートを指定しない場合、-deploymentNameで渡される値が使用されます。

たとえば、コンテキスト・ルートとして/petstoreを指定すると、次のURLでモジュールにアクセスできます。

http://node1.company.com:7777/petstore

-removeArchive

オプション。デプロイ後にサーバーのファイル・システムからWARファイルを削除する場合に挿入します。


スタンドアロンEJBモジュール(JAR)のデプロイ

-deployコマンドを使用して、JARファイルとしてパッケージされたスタンドアロンEJBモジュールをデプロイします。構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -deploy -file path/filename
-deploymentName jarName [-targetPath path] [-parent appName] [-deploymentDirectory path] [-removeArchive]

次のコマンドでは、node1をメンバーとして含むクラスタ内のdefault_groupに属するすべてのOC4Jインスタンスで、スタンドアロンacme-ejb.jar EJBモジュールがdefaultアプリケーションにデプロイされます。

java -jar admin_client.jar deployer:cluster:opmn://node1.company.com/default_group
oc4jadmin password -deploy -file C:/dev/acme-ejb.jar -deploymentName acme

表11-8 EAR JARデプロイのための-deployコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-file

必須。デプロイするアーカイブのパスとファイル名。

-deploymentName

必須。ユーザー定義のEJBモジュール名。OC4J内でのモジュールの識別に使用されます。

-targetPath

オプション。EJB JARのデプロイ先のディレクトリ。ディレクトリを指定しない場合、EJB JARはデフォルトでORACLE_HOME/j2ee/instance/applicationsディレクトリにデプロイされます。

デプロイ済EJB JARファイルもこのディレクトリにコピーされます。連続してデプロイを行うと、毎回このEJB JARファイルが上書きされます。

-parent

オプション。EJBモジュールがデプロイされる親アプリケーション。デフォルトはdefaultアプリケーションです。

-deploymentDirectory

オプション。OC4J固有のデプロイメント・ディスクリプタが含まれるディレクトリ。デフォルト・ディレクトリはORACLE_HOME/j2ee/instance/applications-deploymentsです。

-removeArchive

オプション。デプロイ後にサーバーのファイル・システムからJARファイルを削除します。


スタンドアロン・リソース・アダプタ(RAR)のデプロイ

-deployコマンドを使用して、RARファイルとしてパッケージされたJava Connector Architecture準拠のリソース・アダプタをデプロイまたは再デプロイします。リソース・アダプタは、デフォルトでORACLE_HOME/j2ee/instance/connectorsディレクトリにデプロイされます。

スタンドアロンRARの再デプロイまたはアンデプロイでは、defaultアプリケーションの再起動が不要です。

RAR固有構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -deploy -file path/filename 
-deploymentName connectorName [-nativePathLib path] [-grantAllPermissions]
[-removeArchive]

次のコマンドでは、クラスタ内のdefault_groupに属するすべてのOC4Jインスタンスにacme-rar.rarモジュールがデプロイされます。

java -jar admin_client.jar deployer:cluster:opmn://node1.company.com/default_group
oc4jadmin password -deploy -file /dev/acme-rar.rar -deploymentName acme-rar
-grantAllPermissions -removeArchive

表11-9 RARデプロイのための-deployコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-file

必須。デプロイするRARファイルのパスとファイル名。

-deploymentName

必須。ユーザー定義のコネクタ名。OC4J内でのコネクタの識別に使用されます。

-nativeLibPath

オプション。RARファイル内のネイティブ・ライブラリ(DLLなど)を含むディレクトリのパス。

-grantAllPermissions

オプション。必要であればこのパラメータを指定して、リソース・アダプタでリクエストされるすべてのランタイム権限を付与します。

-removeArchive

オプション。このパラメータは、デプロイ後にサーバーのファイル・システムからRARファイルを削除する場合に挿入します。


詳細は、第6章「リソース・アダプタのデプロイ」を参照してください。

バッチ・デプロイに対するスクリプト・ファイルの使用方法

デプロイ・コマンドを含むスクリプト・ファイルをadmin_client.jarコマンドラインで指定できます。-scriptコマンドでファイルを指定すると、admin_client.jarはデプロイメント・マネージャへの1つの接続のみでコマンド・リストを実行します。バッチ・デプロイの構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword
-script filename

スクリプト・ファイルのfilenameには、次の例のような複数の行が含まれます。

-deploy -file /scratch/rpan/apps/hello-planet.ear -deploymentName hello-planet
-bindWebApp -appName hello-planet -webModuleName hello-planet-web
-stop hello-planet
-start hello-planet
-redeploy -file /scratch/rpan/apps/hello-planet.ear
-deploymentName hello-planet -bindAllWebApps
-undeploy hello-planet
-validateURI

インストールからスクリプトまたはログを参照し、既存のコンフィギュレーション・アシスタントで使用される関連行を抽出することでバッチ・モードに変換できます。

Webバインディングの管理

admin_client.jarユーティリティを使用すると、WebサイトへのWebモジュールのバインド、WebサイトからのWebモジュールのアンバインド、およびWebサイトの現在のWebモジュール・バインディングの一覧表示を行うことができます。これらのコマンドは、特定のOC4Jインスタンスに対して実行することも、クラスタ内のOC4Jインスタンス・グループに対して実行することもできます。

次の項目について説明します。

WebモジュールとWebサイトのデプロイ後のバインド

OC4JにデプロイするすべてのWebモジュールは、アクセスに使用されるWebサイトにバインドする必要があります。

通常、EAR内のWARファイルとしてパッケージされたWebモジュールをバインドするのは、EARが-deployコマンドの-bindAllWebAppsパラメータを使用してデプロイされるときです。ただし、EARがデプロイされるときに-bindAllWebAppsパラメータが指定されなかった場合は、デプロイ後にモジュールをWebサイトにバインドすることができます。次の項目で詳しく説明します。

1つのWebサイトへのすべてのWebモジュールのバインド

-bindAllWebAppsコマンドを使用して、J2EEアプリケーション内のすべてのWebモジュールを、同一のWebサイトまたはデフォルトのdefault-web-siteにバインドします。このコマンドの構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -bindAllWebApps
-appName appName -webSiteName siteName -shared true/false -loadOnStartup
true/false -accessLog true/false

表11-10 -bindAllWebAppsコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-appName

必須。デプロイ時に指定した親アプリケーションの名前。

-webSiteName

オプション。Webモジュールのバインド先のWebサイト名。siteNameは、WebサイトXML構成ファイル名と同じです。たとえば、default-web-siteなどです。

このパラメータを指定しない場合、WebモジュールはターゲットOC4JインスタンスのデフォルトWebサイト(default-web-site)にバインドされます。

-shared

オプション。HTTPとHTTPSの間でアプリケーションを共有できます。デフォルト値はfalseです。

-loadOnStartup

オプション。起動時にアプリケーションをロードできます。デフォルト値はtrueです。

-accessLog

オプション。アプリケーションのアクセス・ロギングを有効化できます。デフォルト値はtrueです。


Webサイトへの特定のWebモジュールのバインドとコンテキスト・ルートの設定

-bindWebAppコマンドを使用して、J2EEアプリケーション内の特定のWebモジュールを、指定したWebサイトまたはdefault Webサイトにバインドします。Webモジュールへのアクセスに使用するコンテキスト・ルートを設定することもできます。

このコマンドの構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -bindWebApp
-appName appName -webModuleName moduleName -webSiteName siteName
-contextRoot contextRoot -shared true/false -loadOnStartup true/false -accessLog
true/false

表11-11 -bindWebAppコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-appName

必須。デプロイ時に指定した親アプリケーションの名前。

-webModuleName

必須。バインドするWebモジュールの名前。EARファイルに含まれるWARファイルの名前から.war拡張子を除いて指定してください。

-webSiteName

オプション。Webモジュールのバインド先のWebサイト名。siteNameは、WebサイトXML構成ファイル名と同じです。たとえば、default-web-siteなどです。

このパラメータを指定しない場合、WebモジュールはターゲットOC4JインスタンスのデフォルトWebサイト(default-web-site)にバインドされます。

-contextRoot

オプション。Webモジュールのコンテキスト・ルート。これは、Webブラウザによるアプリケーションへのアクセスに使用される次のようなURLに付加されます。

http://localhost:8888/petstore

コンテキスト・ルートを指定しない場合、親アプリケーションのapplication.xmlデプロイメント・ディスクリプタで指定されたコンテキスト・ルートが使用されます。

-shared

オプション。HTTPとHTTPSの間でアプリケーションを共有できます。デフォルト値はfalseです。

-loadOnStartup

オプション。起動時にアプリケーションをロードできます。デフォルト値はtrueです。

-accessLog

オプション。アプリケーションのアクセス・ロギングを有効化できます。デフォルト値はtrueです。


WebサイトからのWebモジュールのアンバインド

デプロイ後にWebモジュールをWebサイトからアンバインドできます。WebサイトからすべてのWebモジュールをアンバインドすることも、Webサイトから特定のWebモジュールをアンバインドすることもできます。

すべてのWebモジュールのアンバインド

-unbindAllWebAppsコマンドを使用して、OC4Jインスタンス内、またはクラスタを構成するOC4Jインスタンス・グループ内のWebサイトから、すべてのWebモジュール・バインディングを削除します。

このコマンドの構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -unbindAllWebApps
-appName appname  [-webSiteName web-site-name]

次の例では、OPMNリクエスト・ポート6003でリスニングしている複数のOC4Jインスタンスで構成されるクラスタ内のdefault-web-siteという名前のすべてのWebサイトから、helloアプリケーションに属するすべてのWebモジュールをアンバインドしています。

java -jar admin_client.jar deployer:cluster:opmn://localhost:6003/default_group
oc4jadmin welcome1 -unbindAllWebApps -appName hello -webSiteName default-web-site

表11-12 -unbindAllWebAppsコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-appName

必須。デプロイ時に指定した親アプリケーションの名前。

-webSiteName

オプション。WebモジュールをアンバインドするWebサイト名。web-site-nameは、WebサイトXML構成ファイル名と同じです。たとえば、default-web-siteなどです。

このパラメータを指定しない場合、WebモジュールはターゲットOC4JインスタンスのデフォルトWebサイト(default-web-site)からアンバインドされます。


特定のWebモジュールのアンバインド

-unbindWebAppコマンドを使用して、OC4Jインスタンス内、またはクラスタを構成するOC4Jインスタンス・グループ内の特定のWebサイトから、特定のWebモジュール・バインディングを削除します。

このコマンドの構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -unbindWebApp
-appName appname  -webModuleName web-module-name [-webSiteName web-site-name]

次の例では、OC4Jスタンドアロン・インスタンスのWebサイトdefault-web-siteからhelloアプリケーションのWebモジュールhello-webをアンバインドしています。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:localhost:23971 oc4jadmin welcome1
-unbindWebApp -appName hello -webModuleName hello-web

表11-13 -unbindWebAppコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-appName

必須。デプロイ時に指定した親アプリケーションの名前。

-webModuleName

必須。アンバインドするWebモジュールの名前。EARファイルに含まれるWARファイルの名前から.war拡張子を除いて指定してください。

-webSiteName

オプション。WebモジュールをアンバインドするWebサイト名。web-site-nameは、WebサイトXML構成ファイル名と同じです。たとえば、default-web-siteなどです。

このパラメータを指定しない場合、WebモジュールはターゲットOC4JインスタンスのデフォルトWebサイト(default-web-site)からアンバインドされます。


Webバインディングの一覧表示

-listWebBindingsコマンドを使用して、OC4Jインスタンス内、またはクラスタを構成するOC4Jインスタンス・グループ内のWebモジュールごとに、Webサイト・バインディングを表示します。デフォルトでは、アプリケーション名、モジュール名、コンテキスト・ルート、Webサイト名の順に情報が表示されます。さらに詳細な情報を表示するには、後述する-verboseオプションを使用してください。

このコマンドの構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -listWebBindings [webSiteName web-site-name][-verbose]

次の例では、OPMNリクエスト・ポート6003でリスニングしている複数のOC4Jインスタンスで構成されるクラスタ内のdefault-web-siteという名前のすべてのWebサイトにバインドされているWebモジュールの詳細情報が表示されます。

java -jar admin_client.jar deployer:cluster:opmn://localhost:6003/default_group
 oc4jadmin welcome1 -listWebBindings -webSiteName default-web-site -verbose

表11-14 -listWebBindingsコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-webSiteName

オプション。すべてのWebバインディングを表示するWebサイトの名前。web-site-nameは、WebサイトXML構成ファイル名と同じです。たとえば、default-web-siteなどです。Webサイトを指定しない場合、すべてのWebサイトのすべてのWebバインディングが表示されます。

-verbose

オプション。より詳細な情報が表示されます。追加の詳細には、事前ロード、共有、アクセス・ログおよび最大非アクティブ時間が含まれます。


アーカイブの再デプロイ

-redeployコマンドを使用して、以前デプロイしたアーカイブを再デプロイします。

この操作では、正常な再デプロイが実行されます。つまり、アプリケーションが実行中であれば、停止してからアーカイブをアンデプロイします。その後、アプリケーションをデプロイして再起動します。一方、-deployコマンドによるアーカイブの再デプロイでは、アプリケーションは停止されません。アンデプロイ、再デプロイおよび再起動が実行されるのみです。

このコマンドの構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -redeploy -file path/filename
-deploymentName appName [-bindAllWebApps] [-isConnector] [-keepSettings]
[-sequential [waitsec]] [-removeArchive]

表11-15 -redeployコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-file

必須。再デプロイするEAR、WARまたはRARファイルのパスとファイル名。

-deploymentName

必須。ユーザー定義のアプリケーション・デプロイ名。OC4J内でのアプリケーションの識別に使用されます。この値は、サーバー上の既存のアプリケーションの名前と一致する必要があります。

-isConnector

スタンドアロンRARの再デプロイでは必須。

-bindAllWebApps

オプション。指定したWebサイトにEARのすべてのWebモジュールがバインドされます。指定がない場合、default Webサイトにバインドされます。

webSiteNameの値を指定できます。これは、Webサイト構成を含むname_web-site.xmlファイルのnameの部分です。

別の方法として、「WebモジュールとWebサイトのデプロイ後のバインド」の手順に従って、後からすべてのWebモジュールをWebサイトにバインドできます。

-keepSettings

オプション。このパラメータを指定すると、再デプロイされたアプリケーションが、以前のデプロイのデプロイ・プランをフェッチして使用します。アーカイブにパッケージされているデプロイメント・ディスクリプタに設定された値は無視されます。

このパラメータを指定しない場合、アーカイブにパッケージされたデプロイメント・ディスクリプタの値が設定されます。

-sequential [waitsec]

オプション。グループ内の各OC4Jインスタンスに順にアーカイブを再デプロイする場合に指定します。各ターゲットOC4Jインスタンスへの再デプロイが完了しなければ、次のターゲット・インスタンスへの再デプロイは開始されません。OC4Jインスタンスにアーカイブが再デプロイされている間は、リクエストはそのインスタンスにルーティングされません。

waitsecオプションを使用して、次のように各デプロイ間に待機する秒数を指定できます。

-sequential 15

このパラメータを指定しない場合、デフォルトでグループ内のすべてのOC4Jインスタンスにアーカイブが同時にデプロイされます。

このオプションはクラスタ環境のみで有効です。スタンドアロンOC4Jでは無効です。

-removeArchive

オプション。デプロイ後にサーバーのファイル・システムからEAR、WARまたはRARファイルを削除する場合に指定します。

-failureRecovery

オプション。失敗した再デプロイからのリカバリを可能にします。可能な場合、以前のアーカイブが再デプロイされます。


クラスタでの順次再デプロイ間の遅延の指定

admin_client.jar -redeployコマンドの-sequentialパラメータに基づいてグループにアプリケーションを再デプロイする場合、再デプロイ操作は順番に実行されます。再デプロイは、一度に1つのOC4Jインスタンスに対して実行されるため、ターゲット・アプリケーションが完全に停止状態になることはありません。順次再デプロイでは、現在のOC4Jインスタンスに対する再デプロイ操作が完了すると、デプロイメント・マネージャにより、アプリケーション・クラスタのメンバーを実行している次のOC4Jインスタンスに対する再デプロイが即座に開始されます。この結果、次の再デプロイが開始される前に新規アプリケーション・インスタンスを完全にアクティブにするために、システムの安定性が失われる可能性があります。これにより、次の副次的影響が発生する可能性があります。

  • あるOC4Jインスタンス上でアプリケーションが停止されている間、アプリケーションが他のインスタンスで使用可能であるとmod_oc4jに通知されるまで、アプリケーションにアクセスできなくなる可能性があります。

  • セッション・レプリケーション・アクティビティは、実行の機会を失う可能性があります。

一部の環境では、admin_client.jar -redeployコマンドでクラスタにアプリケーションを再デプロイする場合に、-sequentialおよび-keepsettingsパラメータを指定していてもアプリケーションのセッション状態が失われることがあります。

OC4J 10g(10.1.3.5.0)では、-sequentialパラメータのwaitsecオプションを使用して、アプリケーション・クラスタを実行中の異なるOC4Jインスタンスに対する各再デプロイ間の秒数を指定できます。この遅延により、セッション状態のレプリケーションに十分な時間を確保できます。

オプションのwaitsec値が指定されると、デプロイメント・マネージャは、グループ内のOC4Jインスタンスに対する各再デプロイ操作間において指定の秒数待機します。この遅延により、システムでは、グループ全体にわたる再デプロイ操作の発生時に安定性を保つことが可能となり、アプリケーションにアクセスできなくなる可能性やセッション状態が失われる可能性が低減します。

たとえば、次のadmin_client.jar -redeployコマンドでは、異なるOC4Jインスタンスに対する再デプロイ間に15秒の遅延を指定しています。

java -jar admin_client.jar deployer:cluster:opmn://host:port/home oc4jadmin
password -redeploy -file "myapp.ear" -deploymentName rolling -sequential 15
-keepsettings

新しいwaitsecオプションは、admin_client.jar -deployコマンドの-sequentialパラメータにも適用されます。

スケジュールされたジョブを含むアプリケーションの再デプロイ

スケジュールされたジョブを含むアプリケーションを再デプロイする場合、再デプロイの前にすべてのジョブを削除して、その後それらのジョブを再発行しなければ、それらのジョブはスケジュールされたジョブとして実行されません。

スケジュールされたジョブを含むアプリケーションを再デプロイする手順:

  1. スケジュールされたすべてのジョブを削除します。

  2. アプリケーションを再デプロイします。

  3. すべてのジョブを再発行します。

アーカイブのアンデプロイ

-undeployコマンドを使用して、アプリケーション、スタンドアロンWebモジュール、スタンドアロンEJBモジュールまたはスタンドアロン・コネクタ・モジュールをターゲットOC4Jインスタンスから削除します。次の項目で詳しく説明します。

EAR、スタンドアロンWARおよびスタンドアロンEJB JARのアンデプロイ

EAR、スタンドアロンWebモジュールまたはスタンドアロンEJB JARをアンデプロイすると、OC4Jランタイムから削除されます。既存のWebサイトとのバインドも削除されます。

EAR、スタンドアロンWARまたはスタンドアロンEJB JARのアンデプロイの構文を次に示します。アプリケーションまたはモジュールの名前を指定する必要があります。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -undeploy appName

スタンドアロンRARのアンデプロイ

スタンドアロンRARのアンデプロイの構文を次に示します。-isConnectorパラメータとコネクタの名前を指定する必要があります。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -undeploy connectorName
-isConnector

スタンドアロンRARのアンデプロイでは、defaultアプリケーションの再起動が不要です。

デプロイ済EJBモジュールでの変更済クラスの更新

-updateEJBModuleコマンドは、OC4JインスタンスまたはOC4Jインスタンス・グループで実行するアプリケーション内のEJBモジュールの増分再デプロイ、つまり部分的な再デプロイを行います。この機能により、EJB JAR内の変更されたBeanのみを再デプロイすることが可能になります。


注意:

CMPまたはBMPエンティティBeanについては、増分再デプロイがアプリケーション全体の再デプロイよりも効率がよい場合がありますが、セッションBean、メッセージドリブンBeanまたはEJB 3.0 JPAエンティティには当てはまりません。この機能を使用する場合の詳細は、「更新されたEJBモジュールの増分再デプロイ」を参照してください。

デプロイ済EJBモジュールで変更済クラスを更新する場合の構文を、次に示します。EJB JARが含まれるアプリケーションの名前を指定する必要があります。スタンドアロンEJBモジュールを更新している場合は、defaultアプリケーションを指定します。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -updateEJBModule
-appName appName -ejbModuleName ejbJarName -file path/ejbJarName

次に例を示します。

java -jar admin_client.jar deployer:cluster:opmn://node1.company.com/default_group
oc4jadmin password -updateEJBModule -appName petstore
-ejbModuleName customerEjb.jar -file build/customerEjb.jar

表11-16 -updateEJBModuleの構文

オプション 説明

-appName

必須。EJBモジュールが含まれるアプリケーションの名前。スタンドアロンEJBモジュールを更新している場合は、defaultアプリケーションを指定します。

-ejbModuleName

必須。application.xmlに定義されている、更新対象のEJB JARファイルの名前。

-file

必須。更新されるEJB JARのパスとファイル名。


共有ライブラリの作成と管理

admin_client.jarユーティリティを使用して、OC4JインスタンスまたはOC4Jインスタンス・グループの共有ライブラリを作成および管理できます。次の項目で詳しく説明します。

共有ライブラリのインストール

-publishSharedLibraryコマンドを使用して、共有ライブラリのディレクトリ構造を作成し、その構造内のライブラリを構成するバイナリを特定のOC4JインスタンスまたはOC4Jインスタンス・グループにインストールできます。共有ライブラリは、各OC4JインスタンスのORACLE_HOME/j2ee/instance/shared-libディレクトリに作成されます。

また、このコマンドでは、各OC4Jインスタンスのserver.xmlファイルの<shared-library>要素で共有ライブラリが宣言され、アプリケーションで使用できるようになります。

共有ライブラリのインストールの構文を次に示します。複数のコード・ソース(共有ライブラリを構成するバイナリ)のパスとファイル名を、それぞれ空白で区切って指定できます。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -publishSharedLibrary
-name libName -version libVersion [-parentName parentLibName]
[-parentVersion parentLibVersion] [-installCodeSources path [path ...]]
[-addCodeSources path [path ...]] [-imports sharedLibName
[:min-version][,max-version] [sharedLibName ...]]

次のコマンドでは、クラスタ内のOC4Jインスタンス(default_groupのメンバーすべて)のグループにacme.common:2.5共有ライブラリがデプロイされます。

java -jar admin_client.jar deployer:cluster:opmn://server.company.com:6004/default_group
oc4jadmin password -publishSharedLibrary -name acme.common -version 2.5
-installCodeSources /myserver/tmp/acme-apis.jar /myserver/tmp/acmeImpl.jar

このときターゲットOC4Jサーバー内に生成されるディレクトリ構造は次のようになります。

ORACLE_HOME/j2ee/home/shared-lib
  /acme.common
    /2.5
      acme-apis.jar
      acmeImpl.jar

表11-17 -publishSharedLibraryコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-name

必須。共有ライブラリの名前。

共通APIが複数のベンダーによって実装されている場合、この名前はベンダー名とテクノロジ名の両方を含む必要があります。たとえば、oracle.jdbcまたはxerces.xmlとなります。

-version

必須。共有ライブラリのバージョン番号。この値はコードの実装バージョンを反映するように指定することをお薦めします。

-parentName

オプション。親共有ライブラリの名前(該当する場合)。

-parentVersion

オプション。親共有ライブラリのバージョン番号(該当する場合)。

-installCodeSources

OC4Jインスタンスにアップロードし、共有ライブラリの一部としてインストールする、1つ以上のJARファイルまたはZIPファイルのパスとファイル名。パス/ファイル名を示す各文字列は空白で区切ります。

-addCodeSources

オプション。共有ライブラリに追加するためにOC4Jインスタンスにすでにアップロードされている、JARファイルまたはZIPファイルのパスとファイル名。パス/ファイル名を示す各文字列は空白で区切ります。

-imports

オプション。この共有ライブラリにインポートする1つ以上の既存共有ライブラリの名前。名前を示す各文字列は空白で区切ります。

インポートするライブラリの最大または最小(あるいは両方)のバージョンを指定できます。


既存の共有ライブラリの変更

-modifySharedLibraryコマンドを使用して、既存の共有ライブラリの内容を変更することができます。また、このコマンドを使用し、各OC4Jインスタンスのserver.xmlファイルで共有ライブラリの定義を更新することもできます。

既存共有ライブラリの変更の構文を次に示します。複数のコード・ソース(共有ライブラリを構成するバイナリ)のパスとファイル名を、それぞれ空白で区切って指定できます。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -modifySharedLibrary
-name libName -version libVersion [-installCodeSources path [path ...]]
[-addCodeSources path [path ...]] [-removeCodeSources path [path ...]]
[-addImports sharedLibName[:min-version][,max-version] [sharedLibName ...]]
[-removeImports sharedLibName[:min-version][,max-version] [sharedLibName ...]]

次のコマンドでは、acme.common:2.5共有ライブラリが更新されます。

java -jar admin_client.jar
deployer:cluster:opmn://server.company.com:6004/default_group
oc4jadmin password -modifySharedLibrary -name acme.common -version 2.5
-addCodeSources /myserver/tmp/acme-helpers.jar

表11-18 -modifySharedLibraryコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-name

必須。更新する共有ライブラリの名前。

-version

必須。更新する共有ライブラリのバージョン番号。

-installCodeSources

オプション。OC4Jインスタンスにアップロードし、共有ライブラリの一部としてインストールする、JARファイルまたはZIPファイルのパスとファイル名。パス/ファイル名を示す各文字列は空白で区切ります。

-addCodeSources

オプション。共有ライブラリに追加するためにOC4Jインスタンスにすでにアップロードされている、1つ以上のJARファイルまたはZIPファイルのパスとファイル名。パス/ファイル名を示す各文字列は空白で区切ります。

-removeCodeSources

オプション。共有ライブラリから削除する1つ以上のJARファイルまたはZIPファイルのパスとファイル名。パス/ファイル名を示す各文字列は空白で区切ります。

-addImports

オプション。この共有ライブラリにインポートする1つ以上の既存共有ライブラリの名前。名前を示す各文字列は空白で区切ります。

インポートするライブラリの最大または最小(あるいは両方)のバージョンを指定できます。

-removeImports

オプション。この共有ライブラリから削除する1つ以上の既存共有ライブラリの名前。

削除するライブラリの最大または最小(あるいは両方)のバージョンを指定できます。


共有ライブラリの内容の表示

-describeSharedLibraryコマンドを使用して、指定した共有ライブラリを構成する、コード・ソースとインポートされた共有ライブラリを表示します。構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -describeSharedLibrary
-name libName -version libVersion

表11-19 -describeSharedLibraryコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-name

必須。共有ライブラリの名前。

-version

必須。共有ライブラリのバージョン番号。


すべての共有ライブラリのリスト表示

-listSharedLibrariesコマンドを使用して、ターゲットOC4Jインスタンスに定義されているすべての共有ライブラリのリストを出力します。構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -listSharedLibraries

注意:

JDK1.4を使用している場合、Oracle Application Server 10gリリース3(10.1.3.5.0)では、共有ライブラリとしてJDKに付属するXalanライブラリの使用はサポートされません。Xalanライブラリを使用する場合、次の2つの代替策があります。
  • 埋込みのXalanライブラリが共有ライブラリとしてサポートされるJDK 5.0(JDK 1.5)またはJDK 6を使用します。

  • JDK1.4で、埋込みバージョンのかわりにXalanライブラリのスタンドアロン・ディストリビューションを使用します。


共有ライブラリの削除

-removeSharedLibraryコマンドを使用して、ターゲットOC4Jインスタンスから共有ライブラリを削除します。構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -removeSharedLibrary
-name libName -version libVersion

表11-20 -removeSharedLibraryコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-name

必須。削除する共有ライブラリの名前。

-version

必須。削除する共有ライブラリのバージョン番号。


既存の共有ライブラリのインポート

-addImportSharedLibraryコマンドを使用して、既存の共有ライブラリをアプリケーションのクラス・ローダーにインポートします。このコマンドは、アプリケーションのorion-application.xmlディスクリプタに<import-shared-library>要素を追加することに相当します。このコマンドでは、変更を有効にするためにアプリケーションを再起動する必要があります。共有ライブラリのインストール手順は、「共有ライブラリのインストール」を参照してください。構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -addImportSharedLibrary
-appName application -name name -minVer MinVersion -maxVer MaxVersion

次の例では、oracle.jdbc共有ライブラリをMyappという名前のアプリケーションにインポートしています。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:localhost oc4jadmin welcome1
-addImportSharedLibrary -appName Myapp -name oracle.jdbc

表11-21 -addImportSharedLibraryコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-appName

必須。デプロイ時に定義された、共有ライブラリのインポート先のアプリケーションの名前。

-name

必須。指定されたアプリケーションに追加する既存の共有ライブラリの名前。

-minVer

オプション。アプリケーションに必要なライブラリの最小バージョン番号。

-maxVer

オプション。アプリケーションに必要なライブラリの最大バージョン番号。


インポート済共有ライブラリの削除

-deleteImportSharedLibraryコマンドを使用して、アプリケーションのクラス・ローダーから共有ライブラリを削除します。このコマンドは、アプリケーションのorion-application.xmlディスクリプタから<import-shared-library>要素を削除することに相当します。このコマンドでは、変更を有効にするためにアプリケーションを再起動する必要があります。構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -deleteImportSharedLibrary
-appName application -name name

次の例では、Myappという名前のアプリケーションからoracle.jdbc共有ライブラリを削除しています。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:localhost oc4jadmin welcome1
-deleteImportSharedLibrary -appName Myapp -name oracle.jdbc

表11-22 -deleteImportSharedLibraryコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-appName

必須。デプロイ時に定義された、共有ライブラリを削除するアプリケーションの名前。

-name

必須。指定されたアプリケーションから削除する共有ライブラリの名前。


共有ライブラリの継承の禁止

-addRemoveInheritedSharedLibraryコマンドを使用して、アプリケーションのクラス・ローダーが共有ライブラリを継承しないように設定します。このコマンドは、アプリケーションのorion-application.xmlディスクリプタに<remove-inherited>要素を追加することに相当します。このコマンドでは、変更を有効にするためにアプリケーションを再起動する必要があります。構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -addRemoveInheritedSharedLibrary -appName application -name name

次の例では、Myappという名前のアプリケーションがoracle.jdbc共有ライブラリを継承しないように設定しています。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:localhost oc4jadmin welcome1
-addRemoveInheritedSharedLibrary -appName Myapp -name oracle.jdbc

表11-23 -addRemoveInheritedSharedLibraryコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-appName

必須。デプロイ時に定義された、共有ライブラリを継承しないアプリケーションの名前。

-name

必須。継承されないようにする共有ライブラリの名前。


共有ライブラリの継承の許可

-deleteRemoveInheritedSharedLibraryコマンドを使用して、アプリケーションのクラス・ローダーが共有ライブラリを継承できるように設定します。このコマンドは、アプリケーションのorion-application.xmlディスクリプタから<remove-inherited>要素を削除することに相当します。このコマンドでは、変更を有効にするためにアプリケーションを再起動する必要があります。構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -deleteRemoveInheritedSharedLibrary -appName application -name name

次の例では、Myappという名前のアプリケーションがoracle.jdbc共有ライブラリを継承できるように設定しています。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:localhost oc4jadmin welcome1
-deleteRemoveInheritedSharedLibrary -appName Myapp -name oracle.jdbc

表11-24 -deleteRemoveInheritedSharedLibraryコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-appName

必須。デプロイ時に定義された、共有ライブラリを継承するアプリケーションの名前。

-name

必須。継承される共有ライブラリの名前。


アプリケーションのライフサイクルの管理

admin_client.jarユーティリティを使用して、特定のOC4JインスタンスまたはOC4Jインスタンス・グループ内のアプリケーションおよびその子アプリケーションを起動、再起動または停止できます。また、特定のOC4JインスタンスまたはOC4Jインスタンス・グループ内のデプロイ済アプリケーションのステータスを一覧表示することもできます。この項の内容は次のとおりです。

アプリケーションの起動

-startコマンドを使用して、ターゲットOC4Jインスタンスのアプリケーションおよびその子アプリケーションを起動します。アプリケーション内に更新されたファイルがある場合、それらのアプリケーションは起動時に自動的に再デプロイされます。

このコマンドの構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -start appName

-startコマンドでは、デプロイ時に指定したアプリケーション名が必要となります。次の例では、クラスタ内のnode2ascontrolアプリケーションを起動しています。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:opmn://node2.company.com:6004/home
oc4jadmin password -start ascontrol

アプリケーションの停止

-stopコマンドを使用して、ターゲットOC4Jインスタンスのアプリケーションおよびその子アプリケーションを停止します。デフォルトでは、アプリケーションが即時に停止されます。現在処理中のリクエストはすべて失われます。計画的に停止する場合は、停止前にリクエストの処理を完了するための時間をアプリケーションに設定することもできます。

このコマンドの構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -stop appName [-timeout
timeInSeconds] [-graceful true|false]

-stopコマンドでは、デプロイ時に指定したアプリケーション名が必要となります。次の例では、クラスタ内のnode2ascontrolアプリケーションを停止しています。アプリケーションが強制的に停止されるまでに、リクエストを完了するための時間が5秒設定されています。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:opmn://node2.company.com:6004/home
oc4jadmin password -stop ascontrol -timeout 5

表11-25 -stopコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-timeout

オプション。アプリケーションの正常な停止を待機する時間。タイムアウトに達すると、アプリケーションは強制的に停止されます。タイムアウトが指定されていない場合、デフォルトのタイムアウトは0です。

-graceful

オプション。gracefulオプションは、アプリケーションの停止に使用される方法を指定します。値trueは、アプリケーション・サーバーがアプリケーションの停止前に未処理のリクエストの完了を待機することを示します。値falseは、未処理のリクエストを終了してアプリケーションを即時に(強制的に)停止することを示します。デフォルト設定はtrueです。

-gracefulパラメータは、falseの値に設定されている場合、-timeoutパラメータよりも優先されます。


アプリケーションの再起動

-restartAppコマンドを使用して、ターゲットOC4Jインスタンスのアプリケーションおよびその子アプリケーションを停止してから起動します。アプリケーション内に更新されたファイルがある場合、それらのアプリケーションは起動時に自動的に再デプロイされます。デフォルトでは、アプリケーションが即時に停止されます。現在処理中のリクエストはすべて失われます。計画的に停止する場合は、停止前にリクエストの処理を完了するための時間をアプリケーションに設定することもできます。

このコマンドの構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -restartApp appName [-timeout
timeInSeconds] [-graceful true|false]

-restartAppコマンドでは、デプロイ時に指定したアプリケーション名が必要となります。次の例では、クラスタ内のnode2ascontrolアプリケーションを再起動しています。アプリケーションが強制的に停止されてから起動されるまでに、リクエストを完了するための時間が5秒設定されています。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:opmn://node2.company.com:6004/home
oc4jadmin password -restartApp ascontrol -timeout 5

表11-26 -restartAppコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-timeout

オプション。アプリケーションの正常な停止を待機する時間。タイムアウトに達すると、アプリケーションは強制的に停止されます。タイムアウトが指定されていない場合、デフォルトのタイムアウトは0です。

-graceful

オプション。gracefulオプションは、アプリケーションの停止に使用される方法を指定します。値trueは、アプリケーション・サーバーがアプリケーションの停止前に未処理のリクエストの完了を待機することを示します。値falseは、未処理のリクエストを終了してアプリケーションを即時に(強制的に)停止することを示します。デフォルト設定はtrueです。

-gracefulパラメータは、falseの値に設定されている場合、-timeoutパラメータよりも優先されます。


アプリケーションの一覧表示

-listApplicationsコマンドを使用して、OC4Jインスタンス内、またはクラスタを構成するOC4Jインスタンス・グループ内に現在デプロイされているアプリケーションのステータスを表示します。デフォルトでは、アプリケーション名、中に含まれているモジュール、アプリケーション・タイプ、アプリケーションの状態、親アプリケーションの順にステータス情報が表示されます。さらに詳細な情報を表示するには、後述する-verboseオプションを使用してください。

このコマンドの構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -listApplications [-verbose]

次の例では、OPMNリクエスト・ポート6003でリスニングしている複数のOC4Jインスタンスで構成されるクラスタ上にデプロイされたアプリケーションの詳細情報が表示されます。

java -jar admin_client.jar deployer:cluster:opmn://localhost:6003/default_group
 oc4jadmin welcome1 -listApplications -verbose

表11-27 -listApplicationsコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-verbose

オプション。より詳細な情報が表示されます。追加の詳細には、アプリケーション・コンテキスト・ルート・バインディング、有効ルーティング、グループ名、ステート・レプリケーションが含まれます。


OC4Jインスタンスの再起動と停止

admin_client.jarユーティリティを使用して、スタンドアロンOC4Jサーバー、管理環境内の特定のOC4Jインスタンス、またはOC4Jインスタンス・グループを停止できます。-shutdownコマンドは指定したOC4Jインスタンスをシャットダウンし、あらゆるOPMN管理インスタンスに対してシャットダウン中であることをOPMNに通知します。-restartコマンドは指定したインスタンスを再起動します。

これらのコマンドの構文および例について、次の項目で説明します。

OC4Jインスタンスまたはインスタンス・グループの再起動

admin_client.jar -restartコマンドを次のように使用して、OC4JインスタンスまたはOC4Jインスタンス・グループを再起動します。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -restart

たとえば、次のコマンドではスタンドアロンOC4Jサーバーが再起動します。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:localhost oc4jadmin password -restart

次のコマンドでは、クラスタ・トポロジ内の各Oracle Application Serverにおけるdefault_groupのメンバーすべてのOC4Jインスタンスが再起動します。

java -jar admin_client.jar deployer:cluster:opmn://node1.company.com/default_group oc4jadmin password -restart

OC4Jインスタンスの停止

admin_client.jar -shutdownコマンドを次のように使用して、OC4JインスタンスまたはOC4Jインスタンス・グループを停止します。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -shutdown

たとえば、次のコマンドではスタンドアロンOC4Jサーバーが停止します。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:localhost oc4jadmin password -shutdown

このコマンドは、まるでホスト・マシンの電源プラグが抜かれたかのように、OC4Jサーバー全体をシャットダウンしてすべてのスレッドを即座に終了します。このコマンドを使用すると、クラスタ化アプリケーションの現在の状態はレプリケートされません。

次のコマンドは、OPMN管理のOracle Application Server環境で指定したOC4Jインスタンスを停止します。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:opmn://localhost/home oc4jadmin password -shutdown

次のコマンドでは、クラスタ・トポロジ内の各Oracle Application Serverにおけるdefault_groupのメンバーすべてのOC4Jインスタンスが停止します。

java -jar admin_client.jar deployer:cluster:opmn://node1.company.com/default_group oc4jadmin password -shutdown

これらのコマンドは指定したインスタンスをシャットダウンし、すべてのスレッドを即座に終了します。-shutdownコマンドを使用すると、クラスタ化アプリケーションの現在の状態はレプリケートされません。OPMN管理の各OC4Jインスタンスについて、admin_client.jarはOPMNにサーバーが意図的にシャットダウンされていることを通知します。これは、OPMNが再起動を行わないようにするためです。

データソースの管理

admin_client.jarユーティリティを使用して、OC4JインスタンスまたはOC4Jインスタンス・グループのデータソースを管理できます。次の項目で詳しく説明します。

データソース接続プールの追加、テスト、一覧表示および削除

admin_client.jarユーティリティを使用して、OC4JインスタンスまたはOC4Jインスタンス・グループのデータソース接続プールを追加、テスト、一覧表示および削除できます。次の項目で詳しく説明します。

データソース接続プールの追加

-addDataSourceConnectionPoolコマンドを使用して、OC4Jインスタンスまたはクラスタ内のグループの各OC4Jインスタンスのアプリケーションに対するデータソース接続プールを追加します。

データソース接続プールの追加の構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -addDataSourceConnectionPool
-applicationName applicationName -name name -factoryClass factoryClass
-dbUser dbUser -dbPassword dbPassword -url url
[-factoryProperties name1 value1 [name2 value2 [...]]]

次に例を示します。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:localhost oc4jadmin welcome1
-addDataSourceConnectionPool -applicationName default -name ScottConnectionPool
-factoryClass oracle.jdbc.pool.OracleDataSource
-dbUser scott -dbPassword tiger -url jdbc:oracle:thin:@localhost:1521:xe

表11-28 -addDataSourceConnectionPoolコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-applicationName

必須。データソース接続プールを追加する対象のアプリケーションの名前。

-name

必須。接続プールの名前。

-factoryClass

必須。コネクション・ファクトリ実装の完全修飾パス。

-dbUser

必須。接続するときに使用するデフォルトのユーザー名。

-dbPassword

必須。接続するときに使用するデフォルトのパスワード。

-url

必須。接続するときに使用するコネクション・ファクトリのURL。

-factoryProperties

オプション。コネクション・ファクトリ定義で設定する1つ以上のプロパティの名前/値ペア。


データソース接続プールのテスト

-testDataSourceConnectionPoolコマンドを使用して、OC4Jインスタンスまたはクラスタ内のグループの各OC4Jインスタンスのデータソース接続プールに対するアプリケーションの接続をテストします。

データソース接続プールへの接続テストの構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -testDataSourceConnectionPool
-name name -sqlStatement sqlStatement [-applicationName applicationName]
[-dbUser dbUser] [-dbPassword dbPassword]

次に例を示します。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:localhost oc4jadmin welcome1
-testDataSourceConnectionPool -sqlStatement "select * from dual"
-applicationName default -name ScottConnectionPool

表11-29 -testDataSourceConnectionPoolコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-name

必須。接続プールの名前。

-sqlStatement

必須。接続のテストに使用するSQL文。

-applicationName

オプション。データソース接続プールをテストする対象のアプリケーションの名前。

-dbUser

オプション。接続するときに使用するデフォルトのユーザー名。

-dbPassword

オプション。接続するときに使用するデフォルトのパスワード。


データソース接続プールの一覧表示

-listDataSourceConnectionPoolsコマンドを使用して、アプリケーションに構成されているデータソース接続プールのリストを表示します。リストには、各接続プールに構成されているプロパティが表示されます。

データソース接続プールの一覧表示の構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword
 -listDataSourceConnectionPools [-applicationName applicationName]

次に例を示します。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:localhost:23791
 oc4jadmin oc4j -listDataSourceConnectionPools -applicationName default

表11-30 -listDataSourceConnectionPoolsコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-applicationName

オプション。構成されているデータソース接続プールを一覧表示する対象のアプリケーションの名前。アプリケーション名を指定しない場合、defaultアプリケーションの接続プールが一覧表示されます。


データソース接続プールの削除

-removeDataSourceConnectionPoolコマンドを使用して、OC4Jインスタンスまたはクラスタ内のグループの各OC4Jインスタンスのアプリケーションからデータソース接続プールを削除します。データソース接続プールの削除の構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword
-removeDataSourceConnectionPool -name name [-applicationName applicationName]

次に例を示します。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:localhost oc4jadmin welcome1
-removeDataSourceConnectionPool -name ScottConnectionPool -applicationName default

表11-31 -removeDataSourceConnectionPoolコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-name

必須。接続プールの名前。

-applicationName

オプション。データソース接続プールを削除する対象のアプリケーションの名前。


データソースの追加、テスト、一覧表示および削除

admin_client.jarユーティリティを使用して、OC4JインスタンスまたはOC4Jインスタンス・グループのデータソースを追加、テスト、一覧表示および削除できます。次の項目で詳しく説明します。

マネージド・データソースの追加

-addManagedDataSourceコマンドを使用して、OC4Jインスタンスまたはクラスタ内のグループの各OC4Jインスタンスのアプリケーションに対するマネージド・データソースを追加します。マネージド・データソースの追加の構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -addManagedDataSource
-applicationName applicationName -name name
-jndiLocation jndiLocation -connectionPoolName connectionPoolName
[-dbUser dbUser] [-dbPassword dbPassword] [-loginTimeout loginTimeout]
[-txLevel txLevel] [-dbSchema dbSchema] [-manageLocalTransactions true|false]

次に例を示します。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:localhost oc4jadmin welcome1
-addManagedDataSource -applicationName default -name ScottDataSource
-jndiLocation jdbc/ScottDataSource -connectionPoolName ScottConnectionPool

表11-32 -addManagedDataSourceコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-applicationName

必須。データソースを追加する対象のアプリケーションの名前。

-name

必須。データソースの名前。

-jndiLocation

必須。新規のデータソースをJNDIにバインドする際に使用する場所。

-connectionPoolName

必須。データソースが対応する接続プールの名前。

-dbUser

オプション。新規のデータソースに対するデフォルトのユーザー。

-dbPassword

オプション。新規のデータソースに対するデフォルトのパスワード。

-loginTimeout

オプション。新規のデータソースに対するログイン・タイムアウト。

-txLevel

オプション。トランザクション・レベル(localまたはglobal)。

-dbSchema

オプション。使用中のEJB CMP実装がOrion CMPの場合に使用するデータベース・スキーマ。(TopLink CMPがデフォルトです。)

-manageLocalTransactions

オプション。OC4Jでローカル・トランザクションを管理するかどうか示します。デフォルト値はtrueです。


マネージド・データソースの削除

-removeManagedDataSourceコマンドを使用して、OC4Jインスタンスまたはクラスタ内のグループの各OC4Jインスタンスのアプリケーションからマネージド・データソースを削除します。マネージド・データソースの削除の構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -removeManagedDataSource
-name name [-applicationName applicationName]

次に例を示します。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:localhost oc4jadmin welcome1
-removeManagedDataSource -name ScottDataSource -applicationName default

表11-33 -removeManagedDataSourceコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-name

必須。削除するデータソースの名前。

-applicationName

オプション。データソースを削除する対象のアプリケーションの名前。


ネイティブ・データソースの追加

-addNativeDataSourceコマンドを使用して、OC4Jインスタンスまたはクラスタ内のグループの各OC4Jインスタンスのアプリケーションに対するネイティブ・データソースを追加します。ネイティブ・データソースの追加の構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -addNativeDataSource
-name name -dbUser dbUser -dbPassword dbPassword
-jndiLocation jndiLocation -loginTimeout loginTimeout
-dataSourceClass dataSourceClass -url url [-applicationName applicationName] 
[-properties name1 value1 [name2 value2 ][...]]

次に例を示します。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:localhost oc4jadmin welcome1
-addNativeDataSource -name ScottDataSource
-dbUser scott -dbPassword tiger -jndiLocation jdbc/ScottNativeDataSource
-loginTimeout 5 -dataSourceClass com.acme.DataSourceImpl
-url jdbc:oracle:thin:@localhost:1521:xe

表11-34 -addNativeDataSourceコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-name

必須。新規のデータソースの名前。

-dbUser

必須。新規のデータソースに対するデフォルトのユーザー。

-dbPassword

必須。新規のデータソースに対するデフォルトのパスワード。

-jndiLocation

必須。新規のデータソースをJNDIにバインドする際に使用する場所。

-loginTimeout

必須。新規のデータソースに対するログイン・タイムアウト。

-dataSourceClass

必須。新規のデータソースの完全修飾クラス。

-url

必須。新規のデータソースでデータベースへの接続に使用されるURL。

-applicationName

オプション。データソースを追加する対象のアプリケーションの名前。

-properties

オプション。新規のデータソースに対するプロパティ。


ネイティブ・データソースの削除

-removeNativeDataSourceコマンドを使用して、OC4Jインスタンスまたはクラスタ内のグループの各OC4Jインスタンスのアプリケーションからネイティブ・データソースを削除します。ネイティブ・データソースの削除の構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -removeNativeDataSource
-name name [-applicationName applicationName]

次に例を示します。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:localhost oc4jadmin welcome1
-removeNativeDataSource -name ScottDataSource

表11-35 -removeNativeDataSourceコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-name

必須。削除するデータソースの名前。

-applicationName

オプション。データソースを削除する対象のアプリケーションの名前。


データベース接続のテスト

-testDatabaseConnectionコマンドを使用して、OC4Jインスタンスまたはクラスタ内のグループの各OC4Jインスタンスのデータベースに対するアプリケーションの接続をテストします。

データベース接続のテストの構文を次に示します。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -testDatabaseConnection
-sqlStatement sqlStatement -factoryClass factoryClass -dbUser dbUser
-dbPassword dbPassword -url url [-applicationName applicationName]

次に例を示します。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:localhost oc4jadmin welcome1
-testDatabaseConnection -sqlStatement "select * from dual"
-factoryClass oracle.jdbc.pool.OracleDataSource -dbUser scott
-dbPassword tiger -url jdbc:oracle:thin:@localhost:1521:xe -applicationName default

表11-36 -testDatabaseConnectionコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-sqlStatement

必須。接続のテストに使用するSQL文。

-factoryClass

必須。テストするJDBCファクトリ(DriverDataSourceConnectionPoolDataSourceまたはXADataSourceのインスタンス)。

-dbUser

必須。接続のテストに使用するユーザー名。

-dbPassword

必須。接続のテストに使用するパスワード。

-url

必須。JDBCファクトリで設定するURL。

-applicationName

オプション。アプリケーションの名前。


データソースのテスト

-testDataSourceコマンドを使用して、OC4Jインスタンスまたはクラスタ内のグループの各OC4Jインスタンスのデータソースに対するアプリケーションの接続をテストします。

データソースのテストの構文を次に示します。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -testDataSource
-name name -sqlStatement sqlStatement [-applicationName applicationName]
[-dbUser dbUser] [-dbPassword dbPassword]

次に例を示します。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:localhost oc4jadmin welcome1
-testDataSource -name ScottDataSource -sqlStatement "select * from dual"
-applicationName default -dbUser scott -dbPassword tiger

表11-37 -testDataSourceコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-name

必須。テストするデータソース。

-sqlStatement

必須。接続のテストに使用するSQL文。

-applicationName

オプション。アプリケーションの名前。

-dbUser

オプション。接続のテストに使用するユーザー名。

-dbPassword

オプション。接続のテストに使用するパスワード。


データソースの一覧表示

-listDataSourcesコマンドを使用して、アプリケーションに構成されているデータソースのリストを表示します。リストには、各データソースに構成されているプロパティが表示されます。

データソースの一覧表示の構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword
 -listDataSources [-applicationName applicationName]

次に例を示します。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:localhost:23791
 oc4jadmin oc4j -listDataSources -applicationName default

表11-38 -listDataSourcesコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-applicationName

オプション。構成されているデータソースを一覧表示する対象のアプリケーションの名前。アプリケーション名を指定しない場合、defaultアプリケーションのデータソースが一覧表示されます。


アプリケーションのデータソース・ディスクリプタの取得

-getDataSourcesDescriptorコマンドを使用して、アプリケーションのデータソース・ディスクリプタを取得します。データソース・ディスクリプタの取得の構文を次に示します。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -getDataSourcesDescriptor
[-applicationName applicationName]

表11-39 -getDataSourcesDescriptorコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-applicationName

オプション。データソース・ディスクリプタが属するアプリケーションの名前。


JMSリソースの管理

admin_client.jarユーティリティを使用して、OC4JインスタンスまたはOC4Jインスタンス・グループのJMSリソースを管理できます。次の項目で詳しく説明します。

JMSコネクション・ファクトリの管理

admin_client.jarユーティリティを使用してOC4J JMSコネクション・ファクトリを管理します。次の項目で詳しく説明します。

JMSコネクション・ファクトリの追加

-addJMSConnectionFactoryコマンドを使用して、OC4Jインスタンスまたはクラスタ内のグループの各インスタンスにJMSコネクション・ファクトリを追加します。このコマンドの構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -addJMSConnectionFactory
-domain domain -jndiLocation jndiLocation [-host host] [-port port]
[-username username] [-password password] [-clientID clientID] [-isXA true|false]

次に例を示します。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:localhost oc4jadmin welcome1
-addJMSConnectionFactory -domain Queue -jndiLocation jms/ExampleQueueCF

表11-40 -addJMSConnectionFactoryコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-domain

必須。このコネクション・ファクトリのJMSドメイン('QUEUE''TOPIC'または'UNIFIED')。

-jndiLocation

必須。このコネクション・ファクトリがバインドされるJNDIロケーション。

-host

オプション。このコネクション・ファクトリに関連付けられているホスト名(デフォルトは対象のOC4J JMSサーバー・ホスト)。

-port

オプション。このコネクション・ファクトリに関連付けられているポート番号(デフォルトは対象のOC4J JMSサーバー・ポート)。

-username

オプション。このコネクション・ファクトリに関連付けられているユーザー名(デフォルトはanonymous)。

-password

オプション。このコネクション・ファクトリに関連付けられているパスワード(デフォルトはNULL)。

-clientID

オプション。このコネクション・ファクトリに関連付けられているJMSクライアントID(デフォルトはNULL)。

-isXA

オプション。これがXAコネクション・ファクトリかどうかを示します(デフォルトはfalse)。


JMSコネクション・ファクトリの削除

-removeJMSConnectionFactoryコマンドを使用して、OC4JインスタンスからJMSコネクション・ファクトリを削除します。このコマンドの構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -removeJMSConnectionFactory
-jndiLocation jndiLocation

次に例を示します。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:localhost oc4jadmin welcome1
-removeJMSConnectionFactory -jndiLocation jms/ExampleQueueCF

表11-41 -removeJMSConnectionFactoryコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-jndiLocation

必須。削除するコネクション・ファクトリのJNDIロケーション。


JMSコネクション・ファクトリに関する情報の取得

-getJMSConnectionFactoriesコマンドを使用して、OC4Jインスタンスまたはクラスタ内のOC4Jインスタンス・グループの各JMSコネクション・ファクトリに対する属性を返します。このコマンドの構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -getJMSConnectionFactories

次に例を示します。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:localhost oc4jadmin welcome1
-getJMSConnectionFactories

JMS宛先の管理

admin_client.jarユーティリティを使用してOC4J JMS宛先を管理します。次の項目で詳しく説明します。

JMS宛先の追加

-addDestinationコマンドを使用してJMS宛先を追加します。このコマンドの構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -addDestination
-domain domain -name name -jndiLocation jndiLocation [-persistenceFile persistenceFile] [-description description]

次に例を示します。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:localhost oc4jadmin welcome1
-addDestination -domain Queue -name ExampleQueue -jndiLocation jms/ExampleQueue

表11-42 -addDestinationコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-domain

必須。この宛先のJMSドメイン('QUEUE'または'UNIFIED')。

-name

必須。宛先のOC4J JMSプロバイダ固有名。

-jndiLocation

必須。この宛先がバインドされるJNDIロケーション。

-persistenceFile

オプション。この宛先に関連付けられている永続性ファイル(デフォルトはNULL)。

-description

オプション。この宛先のテキストによる説明(デフォルトはNULL)。


JMS宛先の削除

-removeDestinationコマンドを使用して、OC4Jインスタンスまたはグループの各OC4JインスタンスからJMS宛先を削除します。このコマンドの構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -removeDestination
-name name [-force true|false] [-removePFile true|false]

次に例を示します。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:localhost oc4jadmin welcome1
-removeDestination -name ExampleQueue -removePFile true

表11-43 -removeDestinationコマンドのパラメータ

パラメータ 説明

-name

必須。削除する宛先のOC4J JMSプロバイダ固有名。

-force

オプション。メッセージまたはコンシューマの存在の有無にかかわらず、宛先を削除します(デフォルトはfalse)。

-removePFile

オプション。ファイル・システムから永続性ファイルを削除します(デフォルトはfalse)。


JMS宛先に関する情報の取得

-getDestinationsコマンドを使用して、OC4Jインスタンスまたはグループ内の各OC4Jインスタンスから各OC4J JMS宛先に対する属性を返します。このコマンドの構文は次のとおりです。

java -jar admin_client.jar uri adminId adminPassword -getDestinations

次に例を示します。

java -jar admin_client.jar deployer:oc4j:localhost oc4jadmin welcome1
-getDestinations

リモート・クライアントによるOC4Jの管理

「リモート管理クライアントのダウンロードと抽出」の説明にあるとおり、リモート管理クライアント・ユーティリティからファイルをインストールした後で、リモート・クライアントを使用してOC4Jを管理できます。次に、コマンドライン・ツールまたはJMXリモートAPIからadmin_client.jarを使用できます。

admin_client.jarコマンドのリモートによる使用方法

OC4Jアプリケーション・サーバー・ターゲットに接続した後、「リモート管理クライアントのダウンロードと抽出」の説明にあるとおり、リモート・クライアントからadmin_client.jarコマンドを発行できます。OC4Jインスタンス内から使用する構文と同じ構文を使用します。

JConsoleを使用した、リモートOracle Application Serverインスタンスへの接続

JConsoleはJDK 5.0に含まれているJMX GUIコンソールです。JConsoleはあらゆるJVMに接続して実行中のMBeanServerにつながり、JVMのスレッドおよびメモリー使用量など、システムの様々な詳細が表示される一連のページを表示します。JConsoleはローカルJVMに接続します。また、JMXリモートAPIを使用してリモートJVMに接続することもできます。

管理クライアント・ユーティリティのディストリビューションには、JConsoleによるリモートOC4JまたはOracle Application Serverインスタンスへの接続に必要なライブラリが含まれています。ターゲット・インスタンスに接続するには、管理クライアント・ユーティリティのディストリビューションの関連する詳細によって、JConsoleユーティリティ(Windows環境でネイティブの実行可能ファイルとして提供される)を構成する必要があります。

Oracle Application Serverインスタンスに接続する手順は、次のとおりです。

  1. /j2ee/instance/admin_client.jarをCLASSPATH環境変数に追加します。

    set CLASSPATH=j2ee/home/admin_client.jar
    
  2. JConsoleライブラリをCLASSPATH環境変数に追加します。

    set CLASSPATH=%CLASSPATH%;%JAVA_HOME%\lib\jconsole.jar
    set CLASSPATH=%CLASSPATH%;%JAVA_HOME%\lib\tools.jar
    
  3. OC4J ORMIプロトコルを使用するようにJMXコネクタを構成します。

    set PROPS= jmx.remote.protocol.provider.pkgs=oracle.oc4j.admin.jmx.remote
    
  4. jconsoleを実行します。

    %JAVA_HOME%\bin\jconsole
    -J-Djava.class.path=%CLASSPATH%
    -J-D%PROPS%
    

    これによってJConsoleが起動します。

  5. 「エージェントに接続」画面の「詳細」タブで、OC4JまたはOracle Application Serverターゲットに対する接続文字列と、同様にターゲットに対する管理者のユーザー名およびパスワードも入力します。

    OC4Jに対するJMX URLのパターンは、Oracle Application Serverターゲットに対するパターンとは異なります。表11-44にこれらのURLパターンの例を示します。

    表11-44 OC4JおよびOracle Application Serverターゲットに対するJMX URL

    ターゲット JMX URL

    スタンドアロンOC4Jサーバー

    service:jmx:rmi://test-cycle.oracle.com:23791

    Oracle Application Server上のOC4Jインスタンス

    service:jmx:ormi:///opmn://test-cycle.oracle.com:6010/test1

    Oracle Application Serverクラスタ

    service:jmx:rmis:///opmn://stadp69:6003/cluster/as101/admin


  6. JConsoleユーティリティはターゲット・インスタンスからOC4J MBeansを表示します。これらのMBeansはOC4Jインスタンスの構成の表示および管理に使用できます。

Windows環境では、JConsoleで使用される環境は特定のシステム・プロパティ・フォームを使用して変更できます。

-J-Dname=value

サンプルのコマンド・スクリプトを次に示します。

setlocal

set URL=service:jmx:rmi:///opmn://test-cycle.oracle.com:6010/testunit

set JAVA_HOME=C:\java\jdk150_07

set JCONSOLE_CPset JCONSOLE_CP=%JCONSOLE_CP%;%JAVA_HOME%\lib\jconsole.jar
set JCONSOLE_CP=%JCONSOLE_CP%;%JAVA_HOME%\lib\tools.jar

set ORACLE_HOME=D:\oc4j_admin_client
set ORACLE_CP=
set ORACLE_CP=%ORACLE_CP%;%ORACLE_HOME%\j2ee\home\admin_client.jar;

set CLASSPATH=%JCONSOLE_CP%;%ORACLE_CP%
set PROPS=
set PROPS=%PROPS%
-J-Djmx.remote.protocol.provider.pkgs=oracle.oc4j.admin.jmx.remote

set PROPS=%PROPS% -J-Djava.class.path=%CLASSPATH%

jconsole %PROPS% %URL%

endlocal

OC4Jをリモートで管理するためのJMXのプログラム的クライアントの使用方法

管理クライアント・ユーティリティのディストリビューションでは、JMXクライアント・アプリケーションがリモートOC4Jインスタンスに接続するための完全なクライアント環境が提供されます。JMXのプログラム的クライアントを使用して、MBeanServerへの接続を確立できるJMXリモートAPI(JSR160)からOC4Jをリモートで管理できます。JDK 5.0による実行が必要なJARファイルは、管理クライアント・ユーティリティのディストリビューションが提供するoc4jclient.jaradmin_client.jarのみです。

次の例では、これらのJARファイルをJMX APIで使用しています。

// A URL is of the form "service:jmx:rmi://127.0.0.1:23791"
             JMXServiceURL serviceURL = new JMXServiceURL(_url);

             Hashtable credentials = new Hashtable();
              credentials.put("login", _username);
              credentials.put("password", _password);

             // Properties required to use the OC4J ORMI protocol
             Hashtable env = new Hashtable();
             env.put(JMXConnectorFactory.PROTOCOL_PROVIDER_PACKAGES,
 "oracle.oc4j.admin.jmx.remote");
             env.put(JMXConnector.CREDENTIALS, credentials);
             JMXConnector jmxCon =
 JMXConnectorFactory.newJMXConnector(serviceURL, env);
             jmxCon.connect();

             MBeanServerConnection mbeanServer =
 jmxCon.getMBeanServerConnection();

JDK 5.0ではこのコードはOracleライブラリを必要とせず、JDKで提供されるライブラリのみでコンパイルします。

clear
 @echo off
 @setlocal

 set J2EE_HOME=c:\java\oc4j-1013-prod\j2ee\home
 set JAVA_HOME=c:\java\jdk50
 set CLASSPATH=.

 rem
 rem Uncomment below if using JDK14
 rem set CLASSPATH=%CLASSPATH%;%J2EE_HOME%\lib\jmxri.jar
 rem set CLASSPATH=%CLASSPATH%;%J2EE_HOME%\lib\jmx_remote_api.jar
 rem set CLASSPATH=%CLASSPATH%;%J2EE_HOME%\lib\javax77.jar
 rem

 %JAVA_HOME%\bin\javac -classpath %CLASSPATH% -d . *.java
 @endlocal

oc4j_admin_client_101350.zipディストリビューションでコードを実行する手順は、次のとおりです。

  1. 実行可能なJARファイルを作成します。

  2. そのJARファイルを管理クライアント・ユーティリティのディストリビューションのj2ee/homeディレクトリに置きます。

  3. リモートOC4Jインスタンスに接続します。

コードがJDK 5.0で$ORACLE_HOME/j2ee/home/oc4jclient.jarおよび$ORACLE_HOME/j2ee/home/admin_client.jarとともに実行されます。

@echo off
@setlocal
clear
set J2EE_HOME=c:\java\oc4j-1013-prod\j2ee\home
set JAVA_HOME=c:\java\jdk50

rem Runtime classpath
set CLASSPATH=.
set CLASSPATH=%CLASSPATH%;%J2EE_HOME%\oc4jclient.jar;
set CLASSPATH=%CLASSPATH%;%J2EE_HOME%\admin_client.jar;

rem
rem Uncomment if using JDK14
rem set CLASSPATH=%CLASSPATH%;%J2EE_HOME%\lib\jmxri.jar
rem set CLASSPATH=%CLASSPATH%;%J2EE_HOME%\lib\jmx_remote_api.jar
rem set CLASSPATH=%CLASSPATH%;%J2EE_HOME%\lib\javax77.jar
@endlocal

例のメイン・メソッド内の接続URLは、ローカルOC4Jインスタンスに接続するように設定されています。ORMIポートからOracle Application Serverに接続する場合は、次のフォームのサービスURLを使用します。

service:jmx:rmi|ormi:///opmn://stadp57.us.oracle.com:6003/home

サービスURLはOPMNデーモンからORMIポートを取得します。ORMIポートは実行時に割り当てられます。OPMN接続文字列パスを使用すると、指定したOC4Jインスタンスに接続できます。

OC4Jインスタンスをリモートで管理するためのJMXクライアントの使用方法の詳細は、『Oracle Containers for J2EE開発者ガイド』のJMXリモートAPI(JSR-160)を使用するリモート管理に関する項を参照してください。