この章では、Oracle Web Services Managerに関連する問題について説明します。内容は次のとおりです。
7.8項「IASとデータベース間にタイムアウト設定されたファイアウォールがある場合のOracle WSMのハングの回避方法」
7.17項「SAMLシグネチャの検証によりSAMLアサーションを参照するセキュリティ・トークン参照もWS-Securityヘッダーから削除される」
7.18項「ドキュメントの誤り: Oracle J2SE Webサービス・クライアント・エージェントの構成に関する手順での指示の不足」
7.22項「WebLogic Serverに一部のアプリケーションをデプロイするために構成ウィザードを使用する必要がある」
7.24項「WebLogic Server管理コンソールを使用してデプロイされたアプリケーションが「使用できないサービス」エラーをスローすることがある」
以前は、ロギングが非同期モードで構成されていてデータベースに障害が発生したり再起動された場合、データベース・メッセージのロギングは再試行されませんでした。
この問題は、DBMessageLogWriterパラメータが非同期モードの場合にデータベースの障害または再起動の時点で再試行ロジックを実行することにより解決しました。また、次にあげる再試行をチューニングするための構成可能なパラメータも新たに追加されました。
cfluent.log.retry.maxRetryAttempts
: 最大再試行回数
cfluent.log.retry.retryInterval
: 再試行間隔(秒)
以前は、enforceSigning
およびenforceEncription
パラメータが有効でない場合でも、ユーザーは「Securityヘッダーがありません」のエラーを受け取っていました。enforceSigning
とenforceEncription
のどちらのパラメータも設定していない場合は、このエラー・メッセージをスローせずにセキュリティ・ヘッダーのないリクエストを渡せるように、コードが変更されました。
『Oracle Application Server Web Servicesセキュリティ・ガイド』のWebサービス・セキュリティの管理に関する項で、パスワードをコマンドラインで指定ないように、keytoolに関する例を更新する必要があります。これはセキュリティの脆弱性です。
パスワードをコマンドラインで指定しない場合、keytoolによりパスワードを入力するように促されます。
変換手順がメッセージの署名手順の後に追加され、WSE 3.0(Microsoft.NET)クライアントに対して、WS-Security仕様ごとに、WS-Security要素の中のバイナリ・セキュリティ・トークン(BST)要素とセキュリティ・トークン参照(STR)要素の順番が修正されるようになりました。
コンポーネント名が35文字を超えることが原因でアラーム・ルール処理の作成が警告なしに失敗することはなくなりました。Oracle WSM UIにより、35文字制限が実施されるようになりました。
「新規サービスの追加」ページで複数のエンドポイントを持つWSDLを入力する際に、次のページが正しいサービスURLに表示されるようになりました。
サーバー・エージェントのOracle WSM統計ページで、BPEL Webサービスのサービス名にBPEL URLのファイル部分すべてが正しく表示されるようになりました。たとえば、/orabpel/default/HelloWilli2/v2008_07_18__35620
のように表示されます。
IASとデータベースの間にタイムアウト設定されたファイアウォールが存在する場合に、Oracle WSMがハングしていました。これは、データベース接続がファイアウォールによってクローズされ、ソケットがタイムアウトするまでアプリケーションがハングすることが原因でした。
この問題を回避するには、次の手順を実行します。
エビクション・プール・メカニズムを処理するプロパティ:
cfluent.db.minEvictableIdleTimeMillis=1800000 cfluent.db.timeBetweenEvictionRunsMillis=-1
これらを次のファイルに追加する必要があります。
$ORACLE_HOME/owsm/config/ccore/policyui-config-installer.properties $ORACLE_HOME/owsm/templates/ccore/ui-config-installer.properties $ORACLE_HOME/owsm/config/clientagent/clientagent-config-installer.properties $ORACLE_HOME/owsm/config/coreman/monitor-config-installer.properties $ORACLE_HOME/owsm/config/gateway/gateway-config-installer.properties $ORACLE_HOME/owsm/config/policymanager/policymanager-config-installer.properties $ORACLE_HOME/owsm/config/serveragent/serveragent-config-installer.properties
それから、すべてのOWSMコンポーネントを次のように再デプロイする必要があります。
cd $ORACLE_HOME/owsm/bin wsmadmin undeploy all wsmadmin deploy all
IASとデータベースの間にファイアウォールが構成されている場合は、cfluent.db.timeBetweenEvictionRunsMillis
パラメータをファイアウォールのタイムアウトよりも数ミリ秒小さくする必要があります。
Oracle WSMアプリケーションを宛先でクローニングする場合、topology.properties
ファイルに追加された暗号化されたoc4jAdminPassword
プロパティを使用してwsmadmin.sh applyTopology
コマンドを実行します。
wsmadmin
スクリプトにより、コマンドライン経由ではなく入力としてパスワードが要求されるようになりました。これにより、パスワードがプレーン・テキストでログ・ファイルに保存されるのを回避します。このログ・ファイルはローカル・ユーザーがps
コマンドなどを使用して入手できる可能性があります。
Oracle WSMには、application ccore、coreman、policymanager、gatewayの4つのWebサービスがあります。これらのサービスの詳細は、次のURLを使用して表示できます。
http://<host>:<port>/<appication name>/services
以前は、すべてのサービス詳細ページにWSDLダウンロードのリンクが表示され、そのリンクをクリックすると例外とシステム・ディレクトリ情報が表示されていました。このWSDLのリンクはなくなりました。
コマンドライン・インタフェースwsmadmin deleteSamples
により、10.1.3.5.1のインストール時にインストールされたサンプルを削除できるようになりました。
ExportDBDataユーティリティを使用すると、Oracle LiteデータベースでOracle WSMデータをバックアップできます。
REST POSTの起動ボタンおよびREST GETの起動ボタンがOracle WSM Controlの「Webサービスのテスト」ページに追加されました。
Oracle Web Servicesオブジェクトを移行する場合は、『Oracle Web Services Manager管理者ガイド』のOracle Web Servicesオブジェクトの移行に関する項に記載しているように、次の点に注意してください。
カスタム・ステップを移行する場合は、関連するJARファイルをソース・マシンのORACLE_HOME\owsm\lib\customディレクトリから宛先マシンのORACLE_HOME\owsm\lib\customディレクトリにコピーします。
移行に関連するすべてのステップおよびエラーが取得されるように、coresv.properties
ファイルを更新してログ・ファイルの場所を構成します。
7.16項「Oracle WSM水平移行ウィザードの使用」も参照してください。
注意: 次の項は、『Oracle Web Services Manager管理者ガイド』のOracle Web Servicesオブジェクトの移行に関する項のサブ項目として追加する必要があります。この項ではOracle WSM水平移行ウィザードを使用してLMTInstructions.xml ファイルを生成し、Oracle WSMオブジェクトをすばやく簡単に移行する方法について説明します。
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Oracle WSM水平移行ウィザードを使用すると、次のオブジェクトの水平移行を簡単に行うことができます。
テスト環境、ステージング環境および本番環境にわたる1つまたは複数のポリシー。
Gateway、Server Agent、Client AgentなどのOracle WSMコンポーネント。
Oracle WSM Gatewayに登録されているサービス。
カスタム・ステップのテンプレート。
次の手順を実行してOracle WSM水平移行ウィザードを使用し、開発環境、テスト環境および本番環境の間で同時に1つまたは複数のオブジェクトを移行できます。
エクスポート・ファイルを生成します。
このファイルは、宛先環境に移行するOracle WSMオブジェクトを定義します。これは次の手順でインポート・ファイルを生成するときのテンプレートになります。
このファイルをLMTExportInstructions<timestamp>.xmlという名前でソース・マシンのローカル・ディレクトリに保存し、ここから、指定した場所にオブジェクトをエクスポートします。
詳細は、7.16.3項「手順1: エクスポート・ファイルの生成」を参照してください。
インポート・ファイルを生成します。
この手順では、移行する特定のオブジェクトを選択し、必要に応じてプロパティを設定します。選択可能なオブジェクトのリストは、手順1で作成したエクスポート・ファイルに定義されています。このファイルを生成する前に、手順1で作成したエクスポート・ファイルを宛先マシンにコピーする必要があります。
このファイルをLMTExportInstructions<timestamp>.xmlという名前で宛先マシンのローカル・ディレクトリに保存し、ここから、指定した場所にオブジェクトをインポートします。ウィザードは、インポート・ファイルの生成時に宛先マシン構成の詳細を使用します。
詳細は、7.16.4項「手順2: インポート・ファイルの生成」を参照してください。
手順1で作成したエクスポート・ファイルを使用して、オブジェクトをソース環境からエクスポートします。
詳細は、7.16.5項「手順3: Oracle WSMオブジェクトのエクスポート」を参照してください。
手順2で作成したインポート・ファイルを使用して、オブジェクトを宛先環境にインポートします。
詳細は、7.16.6項「手順4: Oracle WSMオブジェクトのインポート」を参照してください。
カスタム・ステップを移行する場合は、関連するJARファイルをソース・マシンから宛先マシンにコピーします。
詳細は、7.16.7項「手順5: カスタム・ステップのJARファイルの宛先マシンへのコピー(オプション)」を参照してください。
複数環境に移行する際に時間を短縮するには、すべてのオブジェクトをエクスポートして1つのエクスポートXMLファイルを生成し(手順1)、それから各宛先マシンに必要なオブジェクトを選択してインポートします。この方法により、単一のエクスポート・ファイルで複数マシンの要件を満たすことができます。
注意: すべてのOracle WSMオブジェクトおよびOracle WSMデータベース内のすべてのデータを移行する場合は、Oracle Web Services Managerのクローニングに関する項で説明するOracle WSMクローニング機能を使用します。 |
Oracle WSMオブジェクトを移行する前に、ソース・マシンおよび宛先マシンにOracle Application Sever 10gリリース3(10.1.3.5.1)がインストールされていることを確認します。
Oracle WSM水平移行ウィザードは、ORACLE_HOME/owsm/binディレクトリにあるcoresv.propertiesファイルを使用して構成されます。ORACLE_HOMEはOracle Application Server 10gがインストールされている場所です。
このリリースではcoresv.propertiesファイルに次のプロパティが追加され、ログ・ファイルの場所を構成してウィザードの実行に関連するすべてのステップおよびエラーを取得できるようになりました。
lmt.logfile.directory = C:/LMT.log
Oracle WSM水平移行ウィザードを起動するには、次のようにします。
コマンドライン・インタフェースを開きます。
ORACLE_HOME/owsm/bin directoryに移動します。ORACLE_HOMEはOracle Application Server 10gがインストールされている場所です。
次のコマンドのいずれかを入力します。
Windowsの場合: wsmadmin.bat startHorizontalMigrationTool
Linuxの場合: wsmadmin.sh startHorizontalMigrationTool
Oracle WSM水平移行ウィザードにより、他の環境に移行するOracle WSMオブジェクトを定義するエクスポート・ファイルをすばやく簡単に生成できます。
ファイルは指定した場所のローカル・ディレクトリにLMTExportInstructions<timestamp>.xmlというファイル名で保存されます。たとえば、LMTExportInstructions17Jul2009-08-50-07AM.xmlとなります。
XMLファイル形式の例については、『Oracle Web Services Manager管理者ガイド』のOracle Web Servicesオブジェクトの移行に関する項に記載されている、例10-1「オブジェクトのエクスポートに使用するLMTInstructions.xmlファイルの例」を参照してください。
エクスポート・ファイルの生成手順:
7.16.2項「Oracle WSM水平移行ウィザードの起動」の説明に従って、ソース・マシン上でOracle WSM水平移行ウィザードを起動します。
「エクスポート転送可能オブジェクトXMLの生成」を選択し、「次へ」をクリックします。
ソース環境に存在するコンポーネントOracle WSM GatewayおよびOracle WSM AgentのIDと名前が表示されます。
エクスポートする各コンポーネントの横にあるチェック・ボックスを選択し、「次へ」をクリックします。
ソース環境でアクティブになっているサービスのIDと説明が表示されます。
エクスポートする各サービスの横にあるチェック・ボックスを選択し、「次へ」をクリックします。
ソース環境で定義されている各カスタム・ステップのIDと名前が表示されます。
エクスポートする各カスタム・ステップの横にあるチェック・ボックスを選択し、「次へ」をクリックします。
エクスポート・ファイルを保存する場所を指定するよう促されます。
表示名のみを表示するには、パイプライン・パラメータに表示名のみを含めるフラグをクリックします。
「参照」をクリックし、エクスポート・ファイルを保存する場所に移動して「OK」をクリックします。
「終了」をクリックします。
エクスポート・ファイルが生成され、ファイルが保存された場所を示すメッセージがウィザードに表示されます。
「閉じる」をクリックしてウィザードを閉じます。
Oracle WSM水平移行ウィザードにより、宛先環境に移行するOracle WSMオブジェクトを定義するインポート・ファイルをすばやく簡単に生成できます。
ファイルは指定した場所のローカル・ディレクトリにLMTImportInstructions<timestamp>.xmlというファイル名で保存されます。たとえば、LMTImportInstructions17Jul2009-09-14-59AM.xmlとなります。
XML形式の例については、『Oracle Web Services Manager管理者ガイド』のOracle Web Servicesオブジェクトの移行に関する項に記載する、例10-2「オブジェクトのインポートに使用するLMTInstructions.xmlファイルの例」を参照してください。
インポート・ファイルの生成手順:
エクスポート・ファイル(7.16.3項「手順1: エクスポート・ファイルの生成」で作成)をソース・マシンから宛先マシンにコピーします。
7.16.2項「Oracle WSM水平移行ウィザードの起動」の説明に従って、宛先マシン上でOracle WSM水平移行ウィザードを起動します。
「インポート転送可能オブジェクトXMLの生成」を選択し、「次へ」をクリックします。
「参照」をクリックし、手順1でコピーしたエクスポート・ファイルの場所に移動して「OK」をクリックします。
「次へ」をクリックします。
コンポーネントOracle WSM GatewayおよびOracle WSM AgentのIDと名前、および各コンポーネントに設定できるプロパティが表示されます。
Oracle WSM Gatewayに対しては、次のプロパティを編集できます。
インポート名: ゲートウェイの名前です。この値のデフォルトは、エクスポート・ファイルで最初に指定したゲートウェイの名前です。
インポートURL: ゲートウェイのURLです。この値のデフォルトは、エクスポート・ファイルで最初に指定したゲートウェイのURLです。
新規作成: 新規ゲートウェイを生成するかどうかを指定するフラグです。この値のデフォルトはtrueです。
ID: このフィールドは「新規作成」をfalseに設定した場合のみ有効になります。選択したゲートウェイのマップ先となるターゲット・マシンのゲートウェイのIDです。ドロップダウン・リストから値を選択します。
Oracle WSM Agentに対しては、次のプロパティを設定できます。
インポート名: 必要に応じてエージェントの名前を編集します。この値のデフォルトは、エクスポート・ファイルで最初に指定したエージェントの名前です。
インポートする各コンポーネントの横にあるチェック・ボックスを選択し、「次へ」をクリックします。
サービスのIDと説明、および各サービスに設定できるプロパティ(適用可能であれば)が表示されます。
サービスにWSDLが定義されている場合は、次のプロパティを設定できます。
インポート名: サービスの名前です。この値のデフォルトは、エクスポート・ファイルで最初に指定したサービスの名前です。
インポートURL: サービスのURLです。この値のデフォルトは、WSDLで指定したサービスのURLです。
WSDL URL: WSDLファイルのURLです。
サービスにWSDLが定義されていない場合は、次のプロパティを設定できます。
インポート名: サービスの名前です。この値のデフォルトは、エクスポート・ファイルで最初に指定したエージェントの名前です。
インポートURL: サービスのURLです。この値のデフォルトは、サービスのパイプライン・プロパティ・ファイルで指定したサービスのURLです。
インポートする各サービスの横にあるチェック・ボックスを選択し、必要に応じてプロパティを設定し、「次へ」をクリックします。
選択したコンポーネントおよびサービスに対応するパイプライン・プロパティが表示されます(適用可能であれば)。
編集する各プロパティの横にあるチェック・ボックスを選択し、「次へ」をクリックします。
カスタム・ステップのIDと名前、および各カスタム・ステップに設定できるプロパティが表示されます(適用可能な場合)。
カスタム・ステップに対して、次のプロパティを編集できます。
インポート名: カスタム・ステップの名前です。この値のデフォルトは、エクスポート・ファイルで最初に指定したカスタム・ステップの名前です。
インポートID: カスタム・ステップのIDです。この値のデフォルトは、エクスポート・ファイルで最初に指定したカスタム・ステップのIDです。インポート時には、カスタム・ステップのインポートIDを除くすべてのIDが自動生成されます。カスタム・ステップのインポートIDが宛先マシン上にすでに存在する場合、インポート操作は失敗します。カスタム・ステップのインポートIDは、宛先マシン上で一意となるように指定する必要があります。
インポートする各カスタム・ステップの横にあるチェック・ボックスを選択し、必要に応じてプロパティを設定し、「次へ」をクリックします。
「参照」をクリックし、インポート・ファイルを保存する場所に移動して、「OK」をクリックします。
「終了」をクリックします。
インポート・ファイルが生成され、ファイルが保存された場所を示すメッセージがウィザードに表示されます。
「閉じる」をクリックしてウィザードを閉じます。
7.16.3項「手順1: エクスポート・ファイルの生成」でエクスポート・ファイルを生成後、このファイルを使用してOracle WSMオブジェクトをエクスポートできます。
Oracle WSMオブジェクトのエクスポート手順:
7.16.2項「Oracle WSM水平移行ウィザードの起動」の説明に従って、ソース・マシン上でOracle WSM水平移行ウィザードを起動します。
「オブジェクトのエクスポート」を選択し、「次へ」をクリックします。
エクスポート・ファイルの場所とオブジェクトのエクスポート先の場所を指定するよう促されます。
「参照」をクリックし、エクスポート・ファイル(7.16.3項「手順1: エクスポート・ファイルの生成」で作成)の場所に移動して、「OK」をクリックします。
「参照」をクリックし、データのエクスポート先の場所に移動して、「OK」をクリックします。
「終了」をクリックします。
Oracle WSMオブジェクトがエクスポートされ、データがエクスポートされた場所とログ・ファイルの保存場所を示すメッセージがウィザードに表示されます。
「閉じる」をクリックしてウィザードを閉じます。
7.16.4項「手順2: インポート・ファイルの生成」でインポート・ファイルを生成後、このファイルを使用してOracle WSMオブジェクトを宛先の環境にインポートできます。
Oracle WSMオブジェクトのインポート手順:
エクスポート・データ(7.16.5項「手順3: Oracle WSMオブジェクトのエクスポート」で作成)をソース・マシンから宛先マシンにコピーします。
7.16.2項「Oracle WSM水平移行ウィザードの起動」の説明に従って、Oracle WSM水平移行ウィザードを起動します。
「オブジェクトのインポート」を選択し、「次へ」をクリックします。
インポート・ファイルの場所とオブジェクトのインポート先の場所を指定するよう促されます。
「参照」をクリックし、インポート・ファイル(7.16.4項「手順2: インポート・ファイルの生成」で作成)の場所に移動して、「OK」をクリックします。
「参照」をクリックし、手順1でエクスポート・データをコピーした場所に移動して、「OK」をクリックします。
「終了」をクリックします。
Oracle WSMオブジェクトがインポートされ、データがインポートされた場所とログ・ファイルの保存場所を示すメッセージがウィザードに表示されます。
「閉じる」をクリックしてウィザードを閉じます。
カスタム・ステップを移行する場合は、関連するJARファイルを宛先マシンのORACLE_HOME
\owsm\ears\
ディレクトリにあるccore.ear
ファイルとgateway.ear
ファイルにコピーします。
ソースのJARファイルを宛先マシンにコピーするには、次のようにします。
宛先マシン(管理対象サーバーなど)で、ccore.war
ファイルをccore.ear
ファイルから抽出します。
ソースのJARファイルをccore.war
ファイルのweb-inf\lib
ディレクトリに追加します。
変更したccore.war
ファイルをccore.ear
ファイルに戻します。
gateway.ear
ファイルについて手順1〜3を繰り返します。
宛先の管理対象サーバーを再起動して変更を有効にします。
以前は、SAMLシグネチャの検証よってSAMLアサーションが削除されるが、セキュリティ・トークン参照はメッセージのWS-Securityヘッダーに残るために、検証が失敗することがありました。コードが修正されて、メッセージにシグネチャが含まれない場合でも、SAMLの検証時にはSAMLによってSAMLAssertionKeyIdentifier
タイプのセキュリティ・トークン参照が必ず削除されるようになっています。
『Oracle Web Services Managerデプロイメント・ガイド』の第6章「Oracle WSMエージェント」のOracle J2SE Webサービス・クライアント・エージェントの構成に関する手順に、次の指示がありません。
JARファイルをCLASSPATH
に追加した後で、oracle.wsm.agent
共有ライブラリの共有ライブラリ・タグ付け構造を追加して、コンテナを再起動します。
groupはOracle Web Services(10.1.3.5)ではサポートされないため、次の回避方法を使用できます。
スキーマに次のgroup
スタンザが含まれる場合:
<xs:complexType name="Scope"> <xs:sequence> <xs:group ref="ScopeAttributes"/> <xs:element ref="ScopeInformation" minOccurs="0" maxOccurs="unbounded"/> </xs:sequence> </xs:complexType> <xs:group name="ScopeAttributes"> <xs:sequence> <xs:element name="Type" type="xs:string"/> <xs:element name="InstanceIdentifier" type="xs:string"/> <xs:element name="Identifier" type="xs:string" minOccurs="0"/> </xs:sequence> </xs:group>
スキーマを次のように変更します。
<xs:complexType name="Scope"> <xs:sequence> <xs:element name="ScopeAttributes"/> </xs:sequence> </xs:complexType> <xs:complexType name="ScopeAttributes"> <xs:sequence> <xs:element name="Type" type="xs:string"/> <xs:element name="InstanceIdentifier" type="xs:string"/> <xs:element name="Identifier" type="xs:string" minOccurs="0"/> </xs:sequence> </xs:complexType>
Oracle Web Servicesデータベースでサポートされるサービス名は最大30文字です。このため、Oracle Web ServicesがサービスをUDDIからインポートするとき、サービス名が30文字で切り捨てられます。
Oracle Web Servicesコマンドライン・ツールでは、WebLogic ServerでのCCORE、GATEWAY、POLICYMANAGERおよびCOREMANアプリケーションのデプロイや、WebLogic Server管理コマンドのサポートのために、次のwsmadmin
コマンドがサポートされます。
buildApps
configApps
copyDBConfig
dataload
dataloadConfigure
encodePasswords
exportDBData
importDBData
initialize
install
注意: install コマンドを実行する前に、OH/owsm/bin/install.properties ファイルでinstall.appserver.type=weblogic-10 を更新します。 |
installAgent
注意: installAgent コマンドを実行する前に、OH/owsm/bin/ install.properties ファイルでagent.componentType=serveragent とagent.containerType =WEBLOGIC を更新します。agent.properties ファイルに記述されている他のcomponentType オプションはOC4J固有のものです。 |
manageUserGroups
md5encode
purgePolicies
exportPolicySet
deleteSamples
WebLogic Server SOAプラットフォームへのCCORE、COREMAN、GATEWAYおよびPOLICYMANAGERアプリケーションのデプロイは、構成ウィザードまたはドメイン・テンプレート・ビルダー・ツールを使用して実行する必要があります。これらのアプリケーションをWebLogic Server SOAプラットフォームにデプロイするためにwsmadmin
ユーティリティを使用しないでください。
次の手順は、新しいテストを作成して、将来使用するために保存する方法を説明します。
「保存済テスト」ページで「新規テストの作成」をクリックし、「テスト・ページ」を開きます。
「WSDL URL」 を指定し、「問合せの送信」をクリックします。
次に表示されるページでパラメータを指定し、「保存」をクリックして新しいテストを保存します。
場合によっては、WebLogic Server管理コンソールから起動されたアプリケーションが「エラー503: 使用できないサービス」
エラーをスローすることがあります。このエラーが発生した場合は、アプリケーションを再び使用できるように管理コンソールから再起動する必要があります。
以前は、ユーザーがPingスケジューラに重複したサービスを追加しようとすると、スタック・トレースを含む例外がスローされ、スタック・トレースを含むエラー・メッセージがログ・ファイルに記録されていました。コードの修正が行われ、Pingスケジューラによって重複サービス・エラーが表示されますが、スタック・トレースはロギングされないようになっています。
以前は、ユーザーがPingスケジューラに登録済サービスの遅延に関して負の値を入力しても、アラートは発生しませんでした。コードの修正が行われ、負の値が「遅延の変更」フィールドに入力されると、次のメッセージが表示されるようになっています。
Delay value should be a positive integer from 0 to 9223372036854775807
PL/SQLユーザーは、PL/SQLパッケージSYS.UTL_DBWS
を使用してWebサービスを起動することができます。ただし、UTL_DBWS
を使用するとWS-SecurityがWebサービスでサポートされません。
次のインストール・プロパティ・ファイルには、余分な改行文字(^M
)が含まれることがあります。
GATEWAY-CONFIG-INSTALLER.PROPERTIES
MONITOR-CONFIG-INSTALLER.PROPERTIES
UI-CONFIG-INSTALLER.PROPERTIES
POLICYMANAGER-CONFIG-INSTALLER.PROPERTIES
回避方法として、次のようにコマンドプロンプトでdos2unix
ユーティリティを使用すると、余分な^M
文字を削除することができます。
dos2unix <MyFile>
dos2unix
ユーティリティは、ファイルをUNIX形式に変換して余分な^M
文字を削除し、ファイルを上書きします。通常、dos2unix
実行可能ファイルは、/usr/bin
または/usr/local/bin
ディレクトリにあります。
LinuxまたはMicrosoft WindowsにOracle Web Services Managerをインストールした後で、Oracle Web Services Managerスキーマを更新するために次のようにwsmadmin
スクリプトを実行する必要があります。
Linux:
ORACLE_HOME/owsm/bin/wsmadmin.sh updateDbData -DDBPassword=<$owsmPassword>
Windows:
ORACLE_HOME/owsm/bin/wsmadmin.bat updateDbData -DDBPassword=<$owsmPassword>