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Oracle Application Server Adapters for VSAMユーザーズ・ガイド
10g リリース3(10.1.3.4)
B53278-01
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7 OracleAS Adapter for VSAMの高度な機能

Oracle Connectには、パフォーマンスを改善できるいくつかのチューニング・パラメータが含まれています。特に、デーモンを構成して、IBM z/OSプラットフォームとクライアント間の通信を最適化できます。さらに、バインディング環境をチューニングして、リクエスト処理を最適化できます。

この項の構成は、次のとおりです。

高可用性のためのデーモンの構成

デーモン・ワークスペースは、サーバー・プロセスをクライアントに割り当てる役割を果たします。クライアント・リクエストに対してサーバー・プロセスが常に使用できるように、ワークスペースを構成してサーバー・プロセスのプールを使用できます。

Oracle Studioを使用して、デーモンおよびデーモン・ワークスペース・パラメータを保守し、プール内のサーバー・プロセスの割当てや管理を制御できます。

また、複数のデーモン・ワークスペース構成を使用できます。このため、複数のワークスペースを作成して異なるアダプタで使用できます。

新規のデーモン・ワークスペース構成の追加

新規のデーモン構成を追加するには、Oracle Studioを使用します。様々な状況に対して、異なるデーモン構成を設定できます。

新規のデーモン・ワークスペース構成を追加する手順は、次のとおりです。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. 「Design」パースペクティブの「Configuration」ビューで「Machines」フォルダを開きます。

  3. 「Oracle StudioでのIBM z/OSプラットフォームの設定」で定義したコンピュータを開きます。

  4. 「Daemons」ノードを開きます。このコンピュータで使用可能なデーモン構成がリストされます。

  5. 「IRPCD」を右クリックして「New Workspace」を選択します。「New Daemon Workspace」画面が表示されます。

  6. 新規ワークスペースの名前を指定し、オプションで説明を追加します。

  7. このワークスペースをデフォルト設定にするか、または既存のワークスペースのプロパティをコピーするかを指定します。

    既存のワークスペースのプロパティをコピーするには、「Ellipsis」をクリックし、プロパティのコピー元のワークスペースを選択します。

  8. 「Next」をクリックします。「Select Scenario」画面が表示されます。

  9. 「Application Server using connection pooling」を選択して「Next」をクリックします。

  10. 引続きウィザードに従って、ワークスペースに関する必要な値を指定します。

  11. ワークスペースの定義を完了するには、「Finish」をクリックします。

「IRPCD」デーモン・ノードにワークスペースが表示されます。

ワークスペースの編集

ワークスペースを編集するには、次の表に示すタブを使用します。

表7-1 ワークスペース・プロパティのタブ

タブ 説明

General

サーバー・タイプ、ワークスペースの起動に使用するコマンド・プロシージャ、このワークスペースに関連付けられているバインディング構成(アクセスできるデータソースとアプリケーションを示す)、タイムアウト・パラメータおよびロギング情報など、一般情報を指定します。

Server Mode

ワークスペースによって起動し、クライアントに割り当てられたサーバーの操作を制御する機能など、ワークスペース・サーバー情報が格納されています。

Security

管理権限、ユーザー・アクセス、ワークスペースへのアクセスで使用可能なポート、およびワークスペース・アカウント仕様を指定します。


Oracle Studioを使用してこれらのタブにアクセスする手順は、次のとおりです。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. 「Design」パースペクティブの「Configuration」ビューで「Machines」フォルダを開いて、ワークスペースを編集するマシンを開きます。

  3. 「Daemons」フォルダを開きます。このコンピュータで使用可能なデーモンがリストされます。

  4. 「IRPCD」デーモンを開きます。デーモン・ワークスペースがリストされます。

  5. 編集するワークスペースを右クリックして「Open」を選択します。

  6. 編集する情報が含まれているタブをクリックします。これらのタブ、およびタブに含まれるフィールドの詳細は、「ワークスペース」を参照してください。

  7. ワークスペースを編集した後、「Save」をクリックします。

サーバー・モードの構成

サーバー・モードは、デーモンが新規プロセスを起動する方法を示します。デーモンでは、次のサーバー・モードをサポートしています。

  • singleClient: 各クライアントが専用のサーバー・プロセスを受け取ります。サーバー・プロセスが実行されるアカウントは、クライアントのログイン情報、または特定のサーバー・ワークスペースによって決定されます。

    このモードを使用すると、サーバーは特定のユーザー・アカウントで実行され、各クライアントは独立して稼働できます(各クライアントが独自のプロセスを受け取るため)。ただし、このサーバー・モードを使用すると、プロセスの起動時間に起因する高いオーバーヘッドが発生し、大量のサーバー・リソースを使用する場合があります(同時クライアントと同じ数のサーバー・プロセスが必要になるため)。

  • multiClient: 複数のクライアントが1つのサーバー・プロセスを共有し、クライアントは逐次処理されます。このモードを使用すると、サーバー・プロセスがすでに初期化されているため、オーバーヘッドが小さくなります。ただし、複数のクライアントが同じサーバー・プロセスを共有するため、特に、長時間かかるクエリーを発行した場合など、相互に影響を与えることがあります。

    1つのプロセスを共有するクライアントの数は、「Clients per server limit」(現行ワークスペースの1つのサーバー・プロセスが受け入れる同時クライアントの最大数)で決定します。

  • reusable: これはsingleClientモードの拡張です。クライアント処理が終了した後、サーバー・プロセスを終了せずに別のクライアントで使用できます。これによって、起動時間が短縮され、アプリケーション起動のオーバーヘッドも小さくなります。

    このモードを使用すると、サーバーがすでに初期化されているため、singleClientモードのようにオーバーヘッドが高くなりません。ただし、このサーバー・モードの場合は、大量のサーバー・リソースを使用する場合があります(同時クライアントと同じ数のサーバー・プロセスが必要になるため)。

    他のモードを設定する場合は、「Reuse limit」の値(特定のサーバー・プロセスを再利用できる最大回数、つまり、サーバー・プロセスが終了するまでにこのサーバー・プロセスを利用できるクライアントの数)を指定してプロセスを再利用できる回数を設定すると、サーバー・プロセスが再利用可能になります。サーバーを再利用することによって、初期化を繰り返す必要がなくなるため、パフォーマンスが向上します。ただし、長期にわたり再利用を繰り返すと、メモリー・リークが発生するリスクが高くなります。「Reuse limit」フィールドのデフォルト値は「None」で、再利用回数に制限がないことを示します。

次の図に示すように、デーモン・ワークスペース・エディタの「Server Mode」タブでサーバー・モードを設定します。

図7-1 「Server Mode」タブ

ワークスペース・サーバー・タブ
「図7-1 「Server Mode」タブ」の説明

サーバー・モードを使用するとき、サーバー・プロセスのプールを指定できます。サーバー・プロセスは、デーモンの起動時に起動し、プール内で保守されます。サーバー・プロセスを新規クライアント・リクエストで使用する場合は、プールから使用できます。これによって、初期化の時間がかかりません。クライアントがサーバー・プロセスをリクエストするたびに新規サーバー・プロセスを起動するのではなく、クライアントは使用可能なプロセスのプールからすぐにプロセスを受け取ります。クライアントが処理を終了すると、使用されたサーバー・プロセスは終了するか、再利用可能なサーバーが指定されている場合はプールに戻されます。

サーバー・プロセスのプールを設定するには、「Server Mode」タブで次のパラメータを指定します。

  • Port Range: ワークスペースにアクセスする特定のファイアウォール・ポートの範囲を選択します。サーバー・プロセスの起動時に、このワークスペースで使用できるポートの範囲を決定します。Oracle Connectがファイアウォールを介してアクセスできるようにポート番号を制御する場合は、このオプションを使用します。

    次のフィールドにポートの範囲を入力します。

    • From: ポート範囲の最大のポート番号を入力します。

    • To: ポート範囲の最小のポート番号を入力します。

  • Use Default Port Range: デーモンに定義されているポート範囲を使用する場合には、これを選択します。

  • Maximum number of server processes: 同時に実行できるサーバー・プロセスの最大数を入力します。

  • Limit server reuse: 再使用できるサーバーの数を制限する場合には、これを選択します。これを選択すると、「Reuse limit」パラメータが使用可能になります。

    「Limit server reuse」を選択する場合は、チェック・ボックスの隣のフィールドに、サーバーを再使用できる回数の最大値を入力します。サーバー・プロセスで受け入れられるクライアントの最大数を選択します。

    1クライアントのサーバーは、その(単一の)クライアントの切断後に再利用できます。サーバーを再利用することによって、初期化を繰り返す必要がなくなるため、起動パフォーマンスが向上します。

    「Limit server reuse」パラメータが選択されていない場合、このパラメータは使用できません。

    サーバー・モードの値が「singleClient」の場合、このパラメータは使用できません。

  • Limit Concurrent clients per server: 現在のワークスペース・プロセスに対して、サーバーが受け入れられるクライアントの数を制限する場合には、これを選択します。

    これを選択しないと、クライアントの数は無制限になります。

    「Limit concurrent clients per server」を選択する場合は、現在のワークスペースのサーバー・プロセスで受け入れられるクライアントの最大数をチェック・ボックスの隣のフィールドに入力します。このフィールドのデフォルトは「None」で、各サーバーのクライアント数が制限されないことを示します。このフィールドは、サーバーのモード値が「multiClient」または「multiThreaded」の場合に使用できます。

  • Specify Server Priority: サーバーの優先順位を設定します。たとえば、オンライン・トランザクション処理を使用したアプリケーションのワークスペースには、クエリー処理のみを要求するワークスペースより高い優先順位を割り当てることができます。数字が小さいほど、優先順位が高くなります。たとえば、優先順位1のワークスペースは、優先順位2のワークスペースよりも優先順位が高くなります。

    注意: 「Use default server priority」が選択されている場合、このオプションは使用できません。

  • Use default priority: 優先順位を0(ゼロ)に設定します。このワークスペースに特定の優先順位はありません。「Specify Server Priority」パラメータに優先順位を設定する場合は、このチェック・ボックスの選択を解除します。

  • Keep when daemon ends: デーモンの停止後もそのワークスペースのサーバーをアクティブな状態のままにする場合は、これを選択します。これを選択する場合は、システム・オペレータまたはマネージャの責任で、サーバーを最終的に停止してください。これは、システム・レベルで実行する必要があります。

  • Number of prestarted servers in pool: デーモンの起動時にこのワークスペースに対して事前起動されるサーバー・プロセス数。新規クライアント・プロセスでこれらのサーバー・プロセスを使用できるため、初期化時間が最小限になります。クライアントがサーバー・プロセスをリクエストするたびに新規サーバー・プロセスを起動するのではなく、デーモンは使用可能なサーバーのプールからクライアントにサーバーをすぐに割り当てます。使用可能なサーバー・プロセスの数が「Minimum number of available servers」フィールドに指定した値を下回ると、デーモンは使用可能なサーバーが指定の数に達するまでサーバー・プロセスを再度起動します。このパラメータのデフォルトは0(ゼロ)で、このワークスペースに対して事前起動されるサーバーがないことを示します。

  • Number of spare servers: Oracle Connectのデーモンが新規サーバー・プロセスの作成を再開する前に、事前起動されるサーバーのプール内に存在するサーバー・プロセスの最小数(前述の「Initial number of servers」フィールド値で指定した値以内)。このパラメータを「Initial number of servers」フィールド値より大きい値に設定すると、デーモンでは、「Initial number of servers」フィールドで指定した値と同じ値とみなします。この場合、サーバー・プロセスがプールから削除されてクライアントに割り当てられるたびに、新規サーバー・プロセスが起動してプールに追加されます。このパラメータのデフォルトは0(ゼロ)で、使用可能なサーバーがない場合のみ新規サーバーが作成されることを示します。

  • Number of sub-tasks: デーモンの起動時に、このワークスペースに対して事前起動されるサーバーのサブタスク数。前述のようにサーバー・プロセスのプールを設定する以外に、このパラメータを指定して追加のサーバー・プロセスをサブタスクとして設定できます。サーバーを10、事前起動されるサブタスクを10に設定すると、100のタスクが起動します(1つのプロセスにつき10のサブタスク)。

バインディング環境の構成

バインディング構成には、次の情報が含まれます。

Oracle Studioで環境設定を構成する手順は、次のとおりです。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. Configuration Explorerで、必要なコンピュータのノードを開きます。

  3. 「Bindings」ノードを開きます。このコンピュータで使用可能なバインディング構成がリストされます。

  4. 「NAV」を右クリックして「Edit Binding」を選択します。

  5. 「Properties」タブで、必要に応じて環境設定を編集します。環境設定を編集するには、プロパティ・カテゴリを開き、編集する値を選択します。

    次の図に、バインディングの「Properties」タブを示します。

    図7-2 バインディングの「Properties」タブ

    バインディングの「Properties」タブ
    「図7-2 バインディングの「Properties」タブ」の説明

バインディング環境は、次のカテゴリに分類されます。

これらのカテゴリについては、次の各項で説明します。

デバッグ

次の表に、デバッグ操作とロギング操作を定義するパラメータを示します。

表7-2 「Debug」のパラメータ

パラメータ 説明

ACX trace

これを選択すると、バックエンド・アダプタに送信された入力XML、およびバックエンド・アダプタによって戻された出力XMLがログに書き込まれます。

GDB Trace

このパラメータは、OracleAS Adapter for VSAMでは使用できません。

General trace

これを選択すると、一般トレース情報がログに記録されます。デフォルトでは、エラー・メッセージのみがログに書き込まれます。

注意: デフォルト設定を変更すると、パフォーマンスが低下する場合があります。

Query warnings

このパラメータは、OracleAS Adapter for VSAMでは使用できません。

Add timestamp to traced events

これ選択すると、ログの各イベント行にタイムスタンプが追加されます。

Query Processor trace

このパラメータは、OracleAS Adapter for VSAMでは使用できません。

Binary XML Log Level

バイナリXMLログ・レベルをリストから選択します。次のログ・レベルから選択できます。

  • None

  • API

  • Info

  • Debug

Log file

メッセージ用ログ・ファイルの高位修飾子。次のタイプのメッセージがログに書き込まれます。

  • エラー・メッセージ

  • トレース情報、およびクエリー最適化方針に関する情報(generalTracetrueに設定されている場合)

Trace Directory

このパラメータは、OracleAS Adapter for VSAMでは使用できません。

Optimizer trace

このパラメータは、OracleAS Adapter for VSAMでは使用できません。

Transaction extended logging

これを選択すると、トランザクションに関する追加情報をトランザクション・マネージャがログに書き込みます。


一般

次の表に、様々な操作およびテンポラリ・ファイルが書き込まれるディレクトリを定義するパラメータを示します。

表7-3 「General」のパラメータ

パラメータ 説明

NAV_UTIL editor

このパラメータは、OracleAS Adapter for VSAMでは使用できません。

Temporary Dir

テンポラリ・ファイルが書き込まれるディレクトリ。ハッシュ結合で使用したりファイルのソート用に作成されるテンポラリ・ファイルも含まれます。デフォルトは、現行の高位修飾子です。

Year 2000 policy

2桁の年を4桁の年に変換する方法を決定します。year2000Policyパラメータが指定されていない場合、またはポリシーに定義された値(後述します)の範囲外の値が指定されている場合、デフォルト値の5と移動基準年ポリシーが使用されます。次の2つのポリシーが提供されています。

固定基準年: year2000Policyは1900以上の値に設定されます。この場合、year2000Policyの値は、1900年より後の2桁年号で表現可能な最初の4桁の年になります。 たとえば、year2000Policyを1905に設定すると、2000〜2004年は00〜04で表現されます。これ以外の2桁は19xxにマップされます。

この方法は、1900年に近い古いライブ・データがある場合に適しています。この場合、ユーザーは現行の2桁書式を維持する必要があるためです。

ユーザーがこの基準日を変更できるのは、古い日付がデータソースから削除された場合のみです。

移動基準年: year2000Policyは100未満の正の値に設定されます。この場合、year2000Policyの値は、2桁の数値で表現可能な現在の年以降の年数を表します。1年が経過するごとに、2桁の数値で表現可能な最も古い年はその1年後に変わります。

Cache buffer size

クライアント・マシンのメモリー・バッファに使用されるバイト数を指定します。これは、Oracle Connectのクライアント/サーバーで先読みデータを格納するために使用します。デフォルトは200000です。


言語

次の表に、グローバリゼーション・サポートを定義するパラメータを示します。

表7-4 「Language Settings」のパラメータ

パラメータ 説明

Language

アプリケーション言語を識別します。デフォルトのコードページは、このパラメータで指定された値に基づいて選択されます。関連項目: 付録E「グローバリゼーション設定」

Code Page

グローバリゼーション・サポートで、ワークスペースのコードページを識別するために使用します。関連項目: 付録E「グローバリゼーション設定」

NLS String

データ型がnlsStringと定義されているデータ型のフィールドで使用されるコードページを指定します。これは、コードページがコンピュータのコードページと異なるフィールドで使用します。このパラメータには、次の値が含まれます。

  • コードページの名前。

  • キャラクタ・セットを右から左に読み取るかどうか(中東地域のキャラクタ・セットの場合など)。

デフォルトはfalseです。


モデリング

「Modeling」のパラメータは、OracleAS Adapter for VSAMでは使用できません。

ODBC

「ODBC」のパラメータは、OracleAS Adapter for VSAMでは使用できません。

OLEDB

「OLEDB」のパラメータは、OracleAS Adapter for VSAMでは使用できません。

オプティマイザ

次のパラメータを使用して、パフォーマンスをカスタマイズできます。

Optimizer goal: 最適化ポリシー。 右側のリストから次のいずれかを選択します。

  • none(デフォルト): すべての行の最適化が使用されます。

  • first: 行の取得時にクエリーで生成された結果が使用されることを前提に、最初の行の最適化が実行されます。クエリー・オプティマイザは、最初の行をできるだけ早く取得する方針を使用します。その結果、すべての行を取得する全体時間が遅くなる場合があります。

  • all: すべての行が取得された後にクエリーで生成された結果が使用されることを前提に、最適化が実行されます。クエリー・オプティマイザは、すべての行をできるだけ早く取得する方針を使用します。その結果、最初の数行を取得する時間が遅くなる場合があります。

集計クエリーでは、このパラメータの値に関係なく、すべての行の最適化が自動的に使用されます。

その他の「Optimizer」のパラメータは、OracleAS Adapter for VSAMでは使用できません。

パラレル処理

次の表に、「Parallel Processing」のプロパティを示します。 「Parallel Processing」プロパティはバインディングにおけるパラレル処理を制御します。

表7-5 「Parallel Processing」のパラメータ

パラメータ 説明

Disable threads

マルチスレッドを無効にする場合に選択します。 このパラメータが選択されている場合、次のプロパティは無効になります。

  • Disable threaded read ahead (QP): 先読み機能を無効にする場合に選択します。

  • Disable query read ahead (QP): 「Query Processor」のサービスを使用するコンポーネントの先読み機能を無効にする場合に選択します。

  • ODBC async execution: ODBC非同期実行を有効にする場合に選択します。

  • Disable QP parallel execution: クエリー実行のパラレル処理を無効にする場合に選択します。 このオプションは「Disable threaded read ahead (QP)」「Disable query ready ahead (QP)」が両方とも選択されていない場合に使用できます。

  • Hash parallelism: ハッシュ結合の両側を同時に読み取る場合に選択します。 このプロパティはデフォルトで選択されています。 この動作が不要な場合は、チェック・ボックスの選択を解除します。


クエリー・プロセッサ

次の表に、クエリーの処理方法を微調整できるパラメータを示します。

表7-6 「Query Processor」のパラメータ

パラメータ 説明

Disable command reuse

クエリー・プロセッサが再利用目的でクエリーの実行状態をキャッシュする機能を無効にする場合に選択します。

Disable DS property cache

データソースのプロパティのキャッシュを無効にする場合に選択します。

Disable insert parameterization

INSERT文でパラメータ化定数を無効にする場合に選択します。

Disable metadata caching

オブジェクトのメタデータのキャッシュを無効にする場合に選択します。 これを選択した場合、キャッシュではなく元のデータソースからオブジェクトのメタデータが取得されます。

Disable query parametarization

データソースにアクセスする際、定数をパラメータに変換しない場合に選択します。

Disable row mark field fetch

OLE DB getRowsエラーにマークし、行セットアクティブなときにgetRowsごとにエラーを再表示する場合に選択します。

Compile after load

Oracle Connectプロシージャまたはビューを読み取った後、常にコンパイルする場合に選択します。

Ignore segments bind failure

セグメント・データソースのいずれかのセグメントの実行が失敗したときのOracle Connectの対応を決定するプロパティです。

  • メッセージをログに記録し実行を続ける場合に選択します。 これがデフォルトの設定です。

  • メッセージをログに記録し実行を停止する場合は、チェック・ボックスの選択を解除します。 このプロパティはデフォルトで選択されています。 メッセージの送信後に実行を停止する場合は、チェック・ボックスの選択を解除します。

Prompt database-user password

データソースへのアクセス時にユーザーにセキュリティ情報を要求するようOracle Connectを構成する場合は、このプロパティを選択します。

Use alternate qualifier

複数のデータソースへのアクセス時に、コロン(:)のかわりに@記号を使用する場合に選択します。

Use table filter expression

メタデータにフィルタ式が指定された表の使用を有効にする場合に選択します。

Write empty string as null

UPDATE文のSET句内またはINSERT文のVALUESリスト内に含まれている空の文字列を、NULL値に置換する場合に選択します。

Optimistic for update

FOR UPDATE句を含むクエリーのデフォルトのロック動作として、コミット時ロックを使用する場合に選択します。

Disable compilation cache

正常にコンパイルされた文のキャッシュを無効にする場合に選択します。

Maximum SQL cache

キャッシュ・メモリーに格納されるSQLクエリーの最大数を入力します。 「Disable compilation cache」が選択されている場合、このプロパティ値は無視されます。 デフォルトは3です。

First tree extensions

コンパイル後にSQLクエリーで使用可能な最大サイズを入力します。 デフォルトは150です。

Maximum columns in parsing

クエリーで参照する列の最大数を入力します。 デフォルトは500です。

Maximum segmented database threads

セグメント・データベースの処理中に許可するオープン・スレッドの最大数を入力します。

Minimum number of parameters allocated

クエリーで使用できるパラメータの最少数を入力します。

Continuous query retry interval

レコードが返ってこない場合に、クエリー・プロセッサがクエリーを再実行するまでの時間を秒数で指定します。 デフォルトは2です。

Continuous query timeout

レコードが返ってこない場合に、クエリー・プロセッサがクエリーを発行し続ける秒数を入力します。 デフォルトは3600(1時間)です。新しいメッセージがないまま1時間が経過したときに、繰返しのクエリーが終了します。 タイムアウトを設定しない場合は0を入力します。この場合、繰返しのクエリーは自動的には終了しません。

Continuous query prefix

連続クエリーの特殊列の識別に使用される接頭辞$$を置き換える接頭辞を入力します。 たとえば、##と入力すると、繰返しのクエリーの別名は##StreamPositionとなり、制御コマンドの別名は##ControlCommandになります。

Arithmetic fixed precision

浮動小数点の精度スケールを決定する整数を入力します。 デフォルトは0です。これは、厳密算術関数を使用しないことを意味します。

値に小さい正の整数を設定した場合、クエリー・プロセッサで特別な精密浮動小数点算術が使用されます。 この値により精度スケールが決定します(たとえば値2は、2桁の小数精度を表します)。 このパラメータはワークスペース・レベルで設定し、そのワークスペースで実行されるすべてのクエリーに影響します。クエリーや基になるデータソースは変更されません。 クエリー・プロセッサADD()、SUBTRACT()、SUM()関数は、floating型とdecimal型に対してdouble算術を使用していますが、これらの関数でこのロジックが使用されます。 値をデフォルトの0に設定した場合、厳密算術関数は使用されません。

このプロパティは厳密算術関数の設定に使用されます。 qpArithmeticFixedPrecisionプロパティは固定精度を決定する整数値です。Oracle connectのクエリー・プロセッサはこれを使用して、精密浮動小数点算術を実行します。 このプロパティは、SUM関数で正確な結果を求めるときに使用します。 浮動小数点のデータ型は厳密ではないため、計算が進むにつれ、その算術結果は想定した算術合計と一致しなくなります。 つまり、浮動小数点数では、0.7のような値を正確に表現することはできません。 8桁の精度がある場合、通常最下位桁に誤差が含まれていて、実際の数値は0.699999995に近い数値となります。 qpArithmeticFixedPrecisionプロパティは、厳密小数点を使用することで、この誤差を修正します。

Parser depth

式ツリーの最大の深さ。 デフォルトは500です。

Token size

SQLクエリー内の文字列の最大長を入力します。最小値は64です。デフォルト値は350です。

Insert from select commit rate

INSERT-FROM-SELECT操作の実行時に使用するコミットの頻度を入力します。 1以上の値を入力した場合、指定した行数の挿入後に自動的にコミットが実行されます。 たとえば、値を5に設定した場合、5行挿入されるたびにコミットが実行されます。

Disable SQS cache

コンパイル済のOracle Connectプロシージャとビューを常にディスクから読み取る場合に選択します。 この場合、プロシージャとビューはキャッシュされません。

Procedures cache size

キャッシュ・メモリーに保存することのできる、CREATE PROCEDURE文で作成されたクエリーの数を入力します。 「Disable SQS cache」が選択されている場合、このプロパティ値は無視されます。

Expose XML fields

クエリーに対して返されたデータをXMLで表示し、結果を真の構造で表示する場合に選択します。 配列やバリアントを含むデータソース表に対してクエリーを行う場合に便利です。

  • XML field name: クエリーで使用するフィールド名を入力し(キーワードXMLのかわり)、そのデータをXMLとして返すことを指定します。 これは、「Expose XML fields」が選択されている場合のみ有効です。


トランザクション

次の表に、トランザクションのサポートを定義するパラメータを示します。

表7-7 「Transaction」のパラメータ

パラメータ 説明

Transaction extended logging

これを選択すると、トランザクションに関する追加情報がトランザクション・マネージャのログ・ファイルに書き込まれます。

Commit on destroy

これを選択すると、トランザクションがまだ開いている間に接続が閉じた場合、データソースに対して開かれているすべてのシングルフェーズ・コミット・トランザクションがコミットされます。

Disable 2PC

これを選択すると、2フェーズ・コミット機能が無効になります。2フェーズ・コミットをサポートするドライバでも無効になります。

User commit confirm table

このパラメータは、OracleAS Adapter for VSAMでは使用できません。

Transaction log file

トランザクションの使用時にアクティビティを記録するログ・ファイルの高位修飾子と名前。RRSがz/OSプラットフォーム上で稼働していない場合、logfileパラメータには、カンマの後にキーワードNORRSを含めることができます(つまり、書式は「log,NORRS」になります)。

Recovery Delay

トランザクションが起動した後、そのトランザクションでリカバリ操作が試行可能になるまでの時間(分単位)。デフォルトは15分です。

Time limit

エラーを返さずにトランザクションの完了を待機する時間を指定します。

このパラメータはRECOVERYを実行するときにも使用されます。その場合は、最後のトランザクション・アクティビティから、強制アクティビティを実行できるようになるまでの待ち時間を分で表しています。

Conversions

次のいずれか1つを選択:



No conversion: すべてのトランザクションを送信済のままにしておく場合には、これを選択します。デフォルトでは、これが選択されます。

Convert all to distributed: すべての単純トランザクションを分散トランザクションに変換する場合には、これを選択します。

Convert all to simple: すべての分散トランザクションを単純トランザクションに変換する場合には、これを選択します。


チューニング

次の表に、チューニングを定義するパラメータを示します。

表7-8 「Tuning」のパラメータ

パラメータ 説明

Dsm maximum buffer size

キャッシュ・メモリーの最大サイズを入力します。このキャッシュは、一時的にメモリーが必要な場合(Oracle Connectでクエリー出力、副クエリーまたは集計クエリーのデータをソートする場合)に使用されます。このキャッシュ・サイズは、ハッシュ結合や参照結合では使用されません(「hashBufferSize」パラメータを参照)。デフォルト値は1000000バイトです。

Dsm maximum Sort buffer size

ソート・バッファの最大サイズを入力します。このパラメータは、dsmMaxBufferSizeのかわりに、ソート用にのみ使用します。デフォルト値は1000000バイトです。

Dsm middle buffer size

索引キャッシュの最大サイズを入力します。このキャッシュは、ハッシュ結合や参照結合では使用されません。デフォルト値は100000バイトです。

File pool size

ファイル・プール内で開くことのできるファイルの最大数を入力します。 デフォルトは10です。

File pool size per file

プール内のファイルのサイズを入力します。 デフォルトは3です。

File close on transaction

トランザクションのコミット時にファイル・プールを閉じる場合に選択します。

Use global file pool

グローバル・ファイル・プールを使用する場合に選択します。 「Workspace server mode」パラメータが「multiClient」または「reusable」に設定されている場合、クライアントの切断時にファイル・プールを閉じるかどうかを、このパラメータで指定します。

Hash buffer size

各ハッシュ結合または参照結合で使用可能なキャッシュ・メモリー量を入力します。デフォルトは1000000バイトです。

Hash max open files

ハッシュ結合の実行時に使用するために、クエリーで一度に開くことができるファイルの最大数を入力します。このパラメータには、システムの最大数を超えない数値を割り当てる必要があります。デフォルトは90ファイルです。

注意: : ハッシュ結合の最適化の結果、結合の実行時に大量のファイルが開かれます。 表のサイズが大きければ大きいほど、より多くのファイルが開かれます。 このパラメータを調整することで、サイズが小さい表のハッシュ結合を許可する一方、サイズが大きい表のハッシュ結合を無効にすることができます。

Hash primary extent size

プライマリ・エクステントのサイズを入力します。

Hash secondary extent size

セカンダリ・エクステントのサイズを入力します。

Hash enable RO

QPで最初のハッシュ・バケットをシーケンシャル・ファイルはなくメモリーに保存する場合に選択します。


XML

次の表に、XMLサポートを定義するパラメータを示します。

表7-9 「XML」カテゴリのパラメータ

パラメータ 説明

COM maximum XML in memory

メモリーに保持するXML文書の最大サイズを指定します。デフォルトは65535バイトです。

COM maximum XML size

別のコンピュータに渡すXML文書の最大サイズを指定します。デフォルトは65535バイトです。

注意: このプロパティのこの値を増やすと、デーモンの「Maximum XML in memory」プロパティの値も増やすことが必要になる場合があります。 デーモンの詳細は、「制御」を参照してください。

COM XML transport buffer size

内部通信バッファの最大サイズを入力します。デフォルト値(-1)は、サイズ制限なしを表しています。

XML date format

XMLで使用する日付フォーマットを入力します。オプションは次のとおりです。

  • ISO(デフォルト): 日付フォーマットはYY-MM-DDThh:mm:ss[.ss..]です。

  • ODBC: 日付フォーマットはYYYY-MM-DD HH:MM:SS[.NNN...]です。

Replace invalid XML characters

これを選択すると、不正なXML文字が'?'で置換されます。このプロパティは、診断およびトラブルシューティングのために使用します。

XML trim char columns

これを選択すると、レコード・フォーマットが固定の場合に、埋め込まれた空白がXML文字列の列から取り除かれます。デフォルトでは、このオプションが選択されており、埋め込まれた空白が固定サイズの文字の列に合わせて取り除かれます。この動作が不要な場合は、このチェック・ボックスの選択を解除します。


移行に関する考慮事項

アダプタ構成はプラットフォーム間で移行できます。構成情報は、最初にソース・プラットフォームのOracle Connectリポジトリに格納され、XMLファイルにエクスポートされてから、ターゲット・プラットフォームにインポートできます。

構成を移行するとき、ソース・プラットフォームに固有のファイル名やパスはすべて、ターゲット・プラットフォームの有効なファイルに変更する必要があることに注意してください。

Oracle Studioを使用してアダプタ構成を移行する手順は、次のとおりです。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. Configuration Explorerで、必要なコンピュータを右クリックし、「Export XML definitions」を選択します。

  3. コンピュータのXML表現とその完全な構成が格納されているXMLファイルのパスと名前を指定します。

  4. XML定義のパスをターゲット・プラットフォームで必要なパスに編集します。たとえば、serverLogFileパラメータの設定は、プラットフォームに応じて変更が必要になる場合があります。

  5. 「Oracle StudioでのIBM z/OSプラットフォームの設定」の説明に従い、Oracle Studioでソース・プラットフォームと同じ設定方法でターゲット・プラットフォームを設定します。

  6. Configuration Explorerで、ターゲット・コンピュータを右クリックし、「Import XML definitions」を選択します。

  7. XMLファイルをターゲット・プラットフォームにインポートします。

セキュリティに関する考慮事項

Oracle Connectは、プラットフォームのセキュリティ・システムの範囲内で動作します。 たとえば、RACFがインストールされたz/OSコンピュータでは、ワークスペースのサーバー・モードがmulti-taskingに設定されている場合、クライアント接続に応じてアドレス空間のタスクごとにRACROUTE VERIFYが実行されます。

さらに、Oracle Connectでは次のセキュリティが提供されています。

デザインタイム・セキュリティの設定

デザインタイム・セキュリティの設定については、次の各項で説明します。

  • Oracle Studioへのアクセスの保護については、「Oracle Studioへのパスワード・アクセスの設定」で説明します。

  • Oracle Studioでコンピュータを構成する権限の保護については、「管理権限を持つユーザーの指定」で説明します。

  • ユーザー・プロファイルへのアクセスを保護するには、Oracle Studioで該当するユーザー・プロファイルを右クリックし、「Change Master Password」を選択します。表示されたダイアログ・ボックスで、今後、特定のユーザー・プロファイルを編集する際に入力する必要があるパスワードを指定します。

  • ワークスペースへのアクセスを保護するには、Oracle Studioで該当するワークスペースを右クリックし、「Set Authorization」を選択します。表示されたダイアログ・ボックスで、今後、特定のワークスペースを編集する際に入力する必要がある有効なユーザーとパスワードを指定します。

ランタイム・セキュリティの設定

ランタイム時に、セキュリティは次のように実装されます。

  • クライアント・リクエストでデーモンを介してレガシー・プラットフォームにアクセスする場合は、匿名アクセスが許可されるか、またはユーザー・プロファイルにコンピュータの有効なユーザー名とパスワードを入力する必要があります。J2CA 1.5 VSAMアダプタのuserNameプロパティとpasswordプロパティは、デーモンにアクセスするためにこの段階で使用されます。


    注意:


    デーモンへのアクセスに使用するユーザー名は、使用するユーザー・プロファイルの名前と同じである必要があります。

  • クライアントによるアクセスは、Oracle Studioの「WS Security」タブの「Workspace Access」セクションで指定されたポートのリストに従って、有効なポートを介する必要があります。 ワークスペースの「Security」タブの詳細は、「セキュリティ」を参照してください。


    注意:


    NATプロトコルを使用してファイアウォールを介したレガシー・プラットフォームへのアクセスは、コンピュータがOracle Studioに追加されたときに指定します。

  • クライアントは、サーバー・プロセスを割り当てるために、ワークスペースへの匿名アクセスが付与されるか、またはOracle Studioの「WS Security」タブの「Workspace Users」セクションにリストされる必要があります。 ワークスペースの「Security」タブの詳細は、「セキュリティ」を参照してください。

  • デーモンの起動や停止、サーバー・プロセスの終了など、デーモンでコマンドを実行する機能を使用できるのは、Oracle Connectにデーモン管理者として登録された管理者のみです。 デーモンの「セキュリティ」で説明するように、クライアントはOracle Studioの「Daemon Security」タブで有効なデーモン管理者として登録されます。


    注意:


    ワークスペースのレベルでのみコマンドを実行できる管理者も指定できます。 ワークスペースの「セキュリティ」で説明するように、このような管理者はワークスペースの「Security」タブで指定します。

トランザクションのサポート

OracleAS Adapter for VSAMでは、CICS管理のVSAMデータにアクセスする場合、グローバル・トランザクションをサポートし、分散トランザクションに完全に関与できます。


注意:


CICS管理のOracleAS Adapter for VSAMでグローバル・トランザクションを使用するには、RRSがインストールおよび構成されている必要があります。

グローバル・トランザクションを使用するには、「Transaction」環境プロパティのセクションにある「Convert all to distributed」を選択します。

グローバル・トランザクション機能を使用してz/OSコンピュータ上のデータにアクセスするには、ATTSRVR JCLのすべてのライブラリをAPF許可ライブラリとして定義します。

DSNをAPF許可として定義するには、SDSF画面で次のコマンドを入力します。

"/setprog apf,add,dsn=instroot.library,volume=ac002"

ac002はOracle Connectをインストールしたボリュームで、INSTROOTはOracle Connectのインストール先の高位修飾子です。

Oracle Connectのインストール・ボリュームがSMSで管理されている場合は、APF許可を定義するときに、SDSF画面で次のコマンドを入力します。

"/setprog apf,add,dsn=instroot.library,SMS"

コンピュータのIPL(再起動)後であっても、ライブラリがAPF許可であることを確認します。

「Transaction」環境プロパティlogFileにキーワードNORRSが含まれる場合は、RRSが実行されていないとき、OracleAS Adapter for VSAMは唯一の1フェーズ・コミット・リソースとして分散トランザクションに関与できます。


注意:


ログ・ファイルが指定されていない場合、RRSが実行していないときのlogFileパラメータの書式は,NORRSになります。