Oracle Application Server Adapter for Oracle Applications ユーザーズ・ガイド 10g (10.1.3.4.0) B50865-01 | ![]() 目次 | ![]() 戻る | ![]() 次へ |
この章の構成は、次のとおりです。
Oracle E-Commerce Gatewayは、Oracle Applicationsとサード・パーティ・アプリケーションとの電子データ交換(EDI)統合用に標準ベースの共通アプローチを提供します。EDIは、コンピュータ間で標準形式によるビジネス文書を交換する仕組みです。通常、EDI形式はビジネス間の電子商取引に使用されます。
Oracle E-Commerce Gatewayは、Oracle Applications向けのEDI統合イネーブラです。グローバル・サプライ・チェーンの関係者全員とEDI標準を使用して電子商取引を行うための単一の統合フレームワークを提供します。また、Oracle Applicationsとの統合を必要とするあらゆるアプリケーションの統合要件に対処できるように、十分な柔軟性を備えたアプリケーション統合インフラストラクチャを提供します。これにより、さらに広範囲な取引先ベースで情報をシームレスにやりとりできます。
Oracle E-Commerce Gatewayには主要なビジネス文書の事前作成済トランザクションが組み込まれており、取引先を定義してテスト・モードまたは本番モードでトランザクションを有効化するだけで実装できます。単一トランザクション、トランザクション・グループまたはビジネス・フローを実装できます。また、事前作成済のトランザクションをそのまま実装する方法と、業界固有のニーズにあわせて構成する方法があります。
Oracle E-Commerce Gatewayでは、メタデータ・ドリブン・アプローチを使用し、ユーザー定義の取引先、マッピング、トランスフォーメーションおよびデータ検証ルールに基づいて、動的にアウトバウンド・フラット・ファイルを生成し、インバウンド・フラット・ファイルを使用します。リポジトリに格納されているメタデータを変更すると、ルールを変更できます。更新後のルールは、コード変更なしで実行時に有効になります。
注意: Oracle E-Commerce Gatewayの詳細は、『Oracle E-Commerce Gatewayユーザーズ・ガイド』を参照してください。このマニュアルは、Oracle Applicationsドキュメント・ライブラリに付属しています。Oracle Applicationsマニュアルには、次のリンクからアクセスできます。
http://www.oracle.com/technology/documentation/applications.html
OracleAS Adapter for Oracle Applicationsは、E-Commerce Gatewayを使用してサード・パーティ・アプリケーションと相互作用するように構成できます。XML Gatewayと同様に、E-Commerce Gatewayは主としてBusiness-to-Business(B2B)統合に使用されます。XMLトランザクションはほぼ単一のトランザクションに基づいておりイベント・ベースですが、EDIトランザクションの方がバッチ指向です。
OracleAS Adapter for Oracle Applicationsは、Oracle JDeveloperのBPEL Process Manager(PM)を使用してデプロイされます。BPEL PMにより、E-Commerce Gateway用のWSDLインタフェースが作成されます。
この項では、E-Commerce Gatewayを使用するようにOracleAS Adapter for Oracle Applicationsを構成する方法について説明します。この項では、Oracle JDeveloperで「アダプタ構成ウィザード」を使用してOracleAS Adapter for Oracle Applicationsを構成する際の必須タスクについて説明します。
Oracle Applicationsのコンテキスト情報を提供するには、BPEL PMに特定の変数を移入する必要があります。EDIトランザクションに必要なコンテキスト情報には、プログラムを実行できる権限を持つOracle Applicationsユーザーのユーザー名と職責が含まれます。ユーザー名について渡されるデフォルト値はSYSADMINです。職責について渡されるデフォルト値はSYSTEM ADMINISTRATORです。
ユーザー名と職責について生成WSDLに指定されているデフォルト値は変更できます。これは、コンテキスト情報を静的に変更する方法です。これらの値は、デプロイ済のビジネス・プロセスのすべての起動に適用されます。ただし、ビジネス・プロセスの起動ごとに異なるコンテキスト情報を提供する必要がある場合は、ユーザー名と職責の値をヘッダー変数に動的に移入できます。コンテキスト情報を指定するには、BPEL PMでinvokeアクティビティの前にassignアクティビティを構成します。
設計時タスクを実行するために必要な手順のリストを次に示します。
最初の構成タスクは、新規BPELプロジェクトを作成することです。
新規BPELプロジェクトを作成する手順は、次のとおりです。
JDeveloper BPEL Designerを開きます。
「ファイル」メニューから「新規」を選択します。「新規ギャラリ」ダイアログ・ボックスが表示されます。
「フィルタ方法」ボックスから「すべての項目」を選択します。これにより、使用可能なカテゴリのリストが表示されます。
「General」ノードを開いてから、「Projects」を選択します。
「項目」グループから「BPELプロセス・プロジェクト」を選択します。
新規BPELプロセス・プロジェクトの作成
「OK」をクリックします。「BPELプロセス・プロジェクト」ダイアログ・ボックスが表示されます。
「BPELプロセス名」フィールドに、内容の説明となる名前を入力します。たとえば、InsertShipNoticeと入力します。
「テンプレート」ボックスから「非同期BPELプロセス」を選択します。「プロジェクト・コンテンツ」では「デフォルトを使用」のデフォルトの選択内容を保持します。
新規BPELプロセス・プロジェクトの名前の指定
「OK」をクリックします。bpel.xml、InsertShipNotice.bpelおよびInsertShipNotice.wsdlなどの必要なソース・ファイルが含まれた新規BPELプロセスが作成されます。
新規BPELプロセス・プロジェクト
次のタスクは、BPELプロセスにパートナ・リンクを追加することです。パートナ・リンクは、パートナ・サービスと相互動作するBPELプロセスのリンク名、タイプおよびロールを定義するものです。
パートナ・リンクを追加する手順は、次のとおりです。
「コンポーネント・パレット」からプロセス・ダイアグラムの境界領域に「partnerLink」をドラッグ・アンド・ドロップします。「パートナ・リンクの作成」ダイアログ・ボックスが表示されます。
「WSDL設定」で「アダプタ・サービスの定義」アイコンをクリックします。「アダプタ構成ウィザード」が表示されます。
「次へ」をクリックします。「アダプタ・タイプ」ダイアログ・ボックスが表示されます。
「Oracle Applications」を選択します。
OracleAS Adapter for Oracle Applicationsの選択
「次へ」をクリックします。「サービス名」ダイアログ・ボックスが表示されます。次の情報を入力します。
「サービス名」フィールドにサービス名を入力します。
「説明」フィールドに、サービスに関する説明を入力します。このフィールドはオプションです。
サービス名の指定
「次へ」をクリックします。「サービス接続」ダイアログ・ボックスが表示されます。
新規データベース接続の作成
「新規」をクリックしてデータベース接続を定義します。「データベース接続の作成」ウィザードが表示されます。「接続」リストから既存のデータベース接続を選択するという方法もあります。
注意: Oracle Applicationsを実行しているデータベースに接続する必要があります。
「タイプ」ダイアログ・ボックスに次の情報を入力します。
「接続名」フィールドで、データベース接続の一意の名前を指定します。
「接続タイプ」ボックスから、データベース接続の接続タイプを選択します。
接続名および接続のタイプの指定
「次へ」をクリックします。「認証」ダイアログ・ボックスが表示されます。
次のフィールドに情報を入力します。
「ユーザー名」フィールドで、データベース接続の一意の名前を指定します。
「パスワード」フィールドで、データベース接続のパスワードを指定します。
「次へ」をクリックします。「接続」ダイアログ・ボックスが表示されます。
次のフィールドに情報を入力します。
「ドライバ」リストからThinを選択します。
「ホスト名」フィールドで、データベース接続のホスト名を指定します。
「JDBCポート」フィールドで、データベース接続のポート番号を指定します。
「SID」フィールドで、データベース接続の一意のSID値を指定します。
新規データベース接続情報の指定
「次へ」をクリックします。「テスト」ダイアログが表示されます。
「接続のテスト」をクリックし、指定した情報によってデータベースとの接続が確立されるかどうかを判断します。
「次へ」をクリックします。「サービス接続」ダイアログ・ボックスに、データベース接続の要約が表示されます。
データベース接続に対応するJNDI(Java Naming and Directory Interface)名が、「データベース・サーバーのJNDI名」フィールドに自動的に表示されます。別のJNDI名を指定することもできます。
注意: JNDI名を指定する場合、データベースにアクセスするには、Oracle Applicationsアダプタのデプロイメント・ディスクリプタにより、このJNDI名をアダプタで必要な構成プロパティに関連付ける必要があります。
JNDI名は、サービスがBPELサーバーにデプロイされるときに使用される接続のプレースホルダとなります。これによって、開発用とその後の本番用とで異なるデータベースを使用できます。
注意: JNDIの概念の詳細は、『Oracle Application Server Adapter概要』を参照してください。
「終了」をクリックし、新規データベース接続の作成プロセスを完了します。
新規のサービス接続の作成を完了した後、Oracle Applicationsで使用可能なモジュールを参照してE-Commerce Gatewayインタフェースを選択できます。
「サービス接続」ダイアログ・ボックスで「次へ」をクリックします。
Oracle E-Business Suiteリリース12の場合
Oracle E-Business Suiteリリース12に接続している場合は、「IREPファイルがありません」ダイアログ・ボックスが表示されます。これは、ワークスペース内でOracle Applicationsに接続中のデータベースに対応するOracle Integration Repositoryデータファイルが見つからないことを示します。データファイルがないと、Integration Repositoryツリーの参照や検索がかなり低速になります。データファイルを抽出し、Integration Repositoryデータファイルのローカル・コピーを作成するように選択できます。正常に作成されたローカル・コピーは、次回にOracleAS Adapterにより自動的に使用され、ローカルIntegration Repositoryからデータが取得されます。
次のいずれかのオプションを選択できます。
Integration Repositoryデータファイルを抽出するには、「はい」をクリックします。
Integration Repositoryデータファイルの抽出
システムによりIntegration Repositoryデータファイルのローカル・コピーが正常に作成されると、データベースへの次回接続時には、「操作」ダイアログ・ボックスに「IRepデータファイル」フィールドが表示されます。これは、ファイル名の一部に作成日時を含んだローカル・コピーが存在することを示します。
ローカルIntegration Repositoryデータファイルの使用
接続中の本番データベースからIntegration Repositoryデータファイルを問い合せてIntegration Repositoryツリーを表示するには、「いいえ」をクリックします。
注意: OracleAS Adapterで次回はワークスペース内のローカル・コピーからデータを問い合せるように、Integration Repositoryデータファイルのローカル・コピーを作成することをお薦めします。これにより、パフォーマンスが向上します。
リリース11.5.10より前のOracle E-Business Suiteの場合
リリース11.5.10より前のOracle Applicationsインスタンスに接続している場合は、「アダプタ構成ウィザード」でインタフェース・タイプを選択する必要があります。Oracle Applicationsへのインバウンド・データであるかOracle Applicationsからのアウトバウンド・データであるかに応じて、「Oracle Applicationsへのインバウンド」または「Oracle Applicationsからのアウトバウンド」を選択します。次に、「CPの取得」をクリックして「Oracle Applicationsモジュール・ブラウザ」からEDIコンカレント・プログラムを選択します。「EDIゲートウェイ」を選択して次に進みます。
「オブジェクト取得」をクリックして「Oracle Applicationsモジュール・ブラウザ」を開きます。
EDIコンカレント・プログラムの指定
「Oracle Applicationsモジュール・ブラウザ」には、Oracle Applicationsで使用可能な各種の製品ファミリが表示されます。たとえば、Applications TechnologyやOrder Management SuiteはOracle Applicationsの製品ファミリです。製品ファミリには、個別製品が含まれています。たとえば、Applications TechnologyにはE-Commerce Gateway製品が含まれています。製品には、関連するビジネス・エンティティが含まれています。たとえば、E-Commerce Gateway製品にはAdvanced Shipment Notificationビジネス・エンティティが含まれています。
ビジネス・エンティティには、統合用に公開されている各種アプリケーション・モジュールが含まれています。これらのモジュールは、提供するインタフェースに従ってグループ化されています。EDIプログラムは「EDI」カテゴリの下にあります。
インバウンドまたはアウトバウンドのEDIプログラムを選択します。「OK」をクリックします。アダプタ・サービスごとに選択できるEDIプログラムは1つのみです。
注意: EDIプログラムを検索するには、「オブジェクト名」フィールドにプログラム名を入力する方法もあります。「EDI」チェック・ボックスを選択して「検索」をクリックします。
EDIプログラムが「操作オブジェクト」に追加されます。「操作」ダイアログ・ボックスで「次へ」をクリックします。
「終了」をクリックします。「終了」をクリックすると、選択したインタフェースに対応するWSDLファイルが生成されます。このWSDLファイルをパートナ・リンクに使用できます。
注意: 関数のラッパーが存在しない場合は、「終了」をクリックするとプロジェクトに2つのSQLファイルが追加されることがあります。ラッパーは、E-Commerce Gatewayベースのサービスを初めて作成するときに生成されます。以降のサービスでは、同じラッパーが再利用されます。
パートナ・リンク構成の完了
「OK」をクリックします。必要なWSDL設定を使用してパートナ・リンクが作成されます。
パートナ・リンクの追加と構成を完了後、次のタスクはBPELプロセス自体を構成することです。最初に、EDIコンカレント・プログラムを起動するように「Invoke」プロセス・アクティビティを構成できます。
invokeアクティビティを構成する手順は、次のとおりです。
「Invoke」をプロセス・マップ・ウィンドウにドラッグ・アンド・ドロップします。次の図は、プロセス・マップに追加された後の「Invoke」アクティビティを示しています。
invokeアクティビティの追加
プロセス・マップで「Invoke」をダブルクリックして「Invoke」ダイアログ・ボックスを開きます。デフォルトで「一般」タブが選択されています。
invokeアクティビティの構成
「パートナ・リンク」ボックスで、起動するパートナ・リンクを選択します。これは、前項で構成したパートナ・リンクです。「操作」は、パートナ・リンクの構成時に選択したEDIコンカレント・プログラムに応じて自動的に選択されます。
「入力変数」フィールドの横にある「作成」アイコンをクリックします。表示される「変数の作成」ダイアログ・ボックスに内容の説明となる変数名を入力します。デフォルト名を受け入れることもできます。「OK」をクリックします。
入力変数の作成
「出力変数」フィールドの横にある「作成」アイコンをクリックします。表示される「変数の作成」ダイアログ・ボックスに内容の説明となる変数名を入力します。デフォルト名を受け入れることもできます。「OK」をクリックします。
「Invoke」ダイアログ・ボックスで、「適用」と「OK」を順番にクリックします。
注意: 「Invoke」ダイアログ・ボックスの「アダプタ」タブで、「入力ヘッダー変数」を定義できます。この変数を使用して、複数言語および複数組織設定のサポートに関するコンテキスト情報をOracle Applicationsに提供できます。
ヘッダー変数を作成する手順は、次のとおりです。
「編集 Invoke」ダイアログ・ボックスの「アダプタ」タブをクリックし、「入力ヘッダー変数」フィールドの「変数の参照」アイコンをクリックします。
入力ヘッダー変数の指定
「変数チューザ」ダイアログ・ボックスで、「変数」ノードを右クリックしてメニューから「変数の作成」オプションを選択します。
「メッセージ・タイプ」を選択して「メッセージ・タイプの参照」アイコンをクリックし、「タイプ・チューザ」ダイアログ・ボックスを開きます。
「パートナ・リンク」ノードを開き、パートナ・リンク用の「Header_msg」ノード{http://xmlns.oracle.com/pcbpel/adapter/appscontext/}Header_msgを探します。「Header_msg」ノードへのパスは、「パートナ・リンク」ノード→パートナ・リンクのWSDL→「インポートしたWSDL」→「AppsContextHeader.wsdl」→「メッセージ・タイプ」→「Header_msg」となっています。
ヘッダー変数の宣言
「OK」をクリックして「変数の作成」ダイアログ・ボックスに戻ります。選択したメッセージ・タイプが移入されています。
選択したヘッダー変数の移入
ユーザー名、職責およびORG_IDを含むヘッダー変数を表示するには、「メッセージ・タイプの参照」アイコンをクリックして「変数チューザ」ダイアログ・ボックスを開きます。ヘッダー変数を探して、アプリケーション・コンテキストに必要な前述の3つのパラメータを含む変数階層構造を表示します。
ヘッダー変数構造の表示
「OK」をクリックして「編集 Invoke」ダイアログに戻ります。選択したヘッダー変数が「入力ヘッダー変数」フィールドに移入されています。「適用」をクリックしてヘッダー作成を完了します。
入力ヘッダー変数の移入
transformアクティビティを使用して、入力変数と出力変数のパラメータを構成できます。変数値をOracle Applicationsで更新前に変換する必要がある場合にも、transformアクティビティを使用できます。
transformアクティビティを構成する手順は、次のとおりです。
「Receive」アクティビティと「Invoke」アクティビティの間で、「Transform」アクティビティをプロセス・マップ・ウィンドウにドラッグ・アンド・ドロップします。
transformアクティビティの追加
プロセス・マップで「Transform」をダブルクリックして「Transform」ダイアログ・ボックスを開きます。デフォルトで「トランスフォーメーション」タブが選択されています。
transformアクティビティの構成
「ソース変数」ボックスと「ターゲット変数」ボックスからそれぞれの変数を選択します。要素が「ソース変数」から「ターゲット変数」にマップされます。
要素のマップ元変数のソース・パートを選択します。たとえば、ソース・パートとして発注リクエストからなるペイロード・スキーマを選択できます。
要素のマップ先変数のターゲット・パートを選択します。たとえば、ターゲット・パートとして発注確認からなるペイロード・スキーマを選択できます。
「マッパー・ファイル」では、XSLTマッパー・トランスフォーメーション・ツールを使用してマッピングを作成するファイルを指定します。「マッパー・ファイル」フィールドの横にある「作成」アイコンをクリックして新規のトランスフォーメーション・マッピング・ファイルを作成します。
トランスフォーメーション・マッピング・ファイルが表示されます。デフォルトで「設計」ビューが表示されます。
トランスフォーメーション・マッピング・ファイルの編集
「設計」ビューでパラメータ値を定義できます。文字列関数を「設計」領域にドラッグします。この関数を、値を定義する適切なパラメータに接続します。
注意: ソース変数の入力パラメータ値を文字列関数で変換して、ターゲット変数の入力パラメータ値として使用できます。
関数のアイコンをダブルクリックします。「関数の編集」ダイアログ・ボックスが表示されます。
関数パラメータの入力
入力する必要のあるすべてのパラメータについて、手順8および9を繰り返します。
注意: 変数の構成にはtransformアクティビティとassignアクティビティの両方を使用できます。構成するマッピングが3〜4個のように少ない場合は、assignアクティビティを使用できます。マッピングの数が多い場合や、変数のトランスフォーメーションが必要な場合は、transformアクティビティの方が適しています。
BPELプロセスの設計後、次のステップはそれをデプロイし、実行し、監視することです。
BPELプロセスは実行前にデプロイする必要があります。BPELプロセスは最初にコンパイルされてから、BPELサーバーにデプロイされます。
BPELプロセスをデプロイする手順は、次のとおりです。
「アプリケーション」ウィンドウでBPELプロジェクトを選択します。
プロジェクト名を右クリックし、表示されるメニューから「デプロイ」を選択します。
プロセスをローカルBPELサーバーにデプロイする場合は、「LocalBPELServer」と「デフォルト・ドメインにデプロイ」を順番に選択します。
BPELプロセスのデプロイ
注意: 別のBPELサーバーにデプロイする場合は、「デプロイメント・ツールの起動」を選択できます。
「パスワード・プロンプト」ダイアログ・ボックスが表示されます。「ドメイン・パスワード」フィールドにデフォルト・ドメインのパスワードを入力します。 「OK」をクリックします。
ドメイン・パスワードの指定
BPELプロセスがコンパイルされ、デプロイされます。「メッセージ」ウィンドウで進行状況を確認できます。
「メッセージ」ウィンドウ
デプロイ後のBPELプロセスは、「BPELコンソール」に表示できます。「BPELコンソール」からプロセスを管理し、監視できます。また、プロセスを手動で開始して、プロセスと統合インタフェースをテストすることもできます。
BPELプロセスをテストする手順は、次のとおりです。
「BPELコンソール」を開くには、「スタート」をクリックして「プログラム」を選択します。「プログラム」メニューで、「Oracle - ORACLE_HOME」→「Oracle BPEL Process Manager 10.1.3」→「BPEL Console」を選択します。
「BPELコンソール」の「ログイン」画面が表示されます。「Domain」ボックスで「Default」を選択します。「パスワード」フィールドにデフォルト・ドメインのパスワードを入力します。「ログイン」をクリックします。
「Oracle BPELコンソール」が表示されます。「デプロイ済のBPELプロセス」の下にデプロイ済プロセスのリストが表示されます。
デプロイ済のBPELプロセス
開始するBPELプロセスをクリックします。「開始」ページが表示されます。プロセスに必要な入力文字列を入力します。
「XMLメッセージの転送」をクリックしてプロセスを開始します。
BPELプロセスが開始されます。「ビジュアル・フロー」アイコンをクリックすると、プロセス・フローをチェックできます。
「BPELコンソール」の「開始」ページ
監査証跡は、実行されたステップに関する情報を提供します。また、トランザクションについて戻されたリクエストIDも記録されます。「インスタンスの監査」アイコンをクリックすると、監査証跡をチェックできます。
Oracle Applicationsでレコードを検証する手順は、次のとおりです。
Oracle Applicationsにシステム管理者としてログインします。
Oracle Applicationsの「ログイン」ダイアログ・ボックス
「表示」メニューから「リクエスト」を選択します。
監査証跡から取得したリクエストIDを入力してリクエストを検索し、「検索」をクリックします。
「要求の検索」ダイアログ・ボックス
リクエスト詳細が表示されます。リクエストのフェーズやステータスなどの詳細をチェックできます。
リクエストの「ステータス」が「完了」の場合、Oracle Applicationsで該当する表を問い合せて、挿入された関連レコードを検索することもできます。
Oracle Applicationsへのレコードの問合せ
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