Oracle Identity Manager Toolsリファレンス リリース9.1.0.2 B56035-01 |
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Oracle Identity Managerは、組織内で多数あるユーザー・データのリポジトリの1つである場合があります。Oracle Identity Managerの使用を開始するとき、他のリポジトリのデータをOracle Identity Managerにロードすることが必要になる場合があります。バルク・ロード・ユーティリティは、このような要件の解決策となります。
バルク・ロード・ユーティリティは、大量のデータをOracle Identity Managerにロードするプロセスを自動化するためのものです。データのロードに必要な停止時間の短縮に役立ちます。このユーティリティは、Oracle Identity Managerのインストール直後に使用することも、Oracle Identity Managerの本番期間中に随時使用することもできます。
バルク・ロード・ユーティリティでは、CSVファイルまたはデータベース表をデータのソースとして使用できます。Oracle Identity Managerにインポートされたデータは、OIMユーザーまたはOIMユーザーにプロビジョニングされたアカウントに自動的に変換されます。
この章は、次の項に分かれています。
バルク・ロード・ユーティリティの機能は次のとおりです。
ユーティリティをインストールする手順は次のとおりです。
InstallServer/Xellerate/db/oracle/Utilities/oimbulkload
ZIPファイルの内容を展開すると、oimbulkloadディレクトリが作成されます。このディレクトリ内に、次のディレクトリが作成されます。
次の項では、ユーティリティおよびバルク・ロード処理に関する追加情報を提供します。
ユーティリティを構成する主なスクリプトは次のとおりです。
このスクリプトには、バルク・ロード処理を実行するためのコードが含まれています。実行すると、このスクリプトは、他のスクリプトやストアド・プロシージャをコールします。
このスクリプトは、Oracle Identity Manager表領域にデータファイルを追加するために使用されます。詳細は、このドキュメントの「Oracle Identity Manager表領域でのデータファイルの作成」で説明します。
バルク・ロード・ユーティリティを実行すると、次のオプションのいずれかを選択するように要求されます。
ユーティリティでOIMユーザー・データをロードする場合は、このオプションを選択します。つまり、データはOracle Identity ManagerのUSR表にインポートされます。また、ロードするデータの入力ソース(CSVファイルまたはデータベース表)を選択できます。
ユーティリティでアカウント・データをロードする場合は、このオプションを選択します。つまり、データはOracle Identity Managerの関連するUD_表にインポートされます。また、ロードするデータの入力ソース(CSVファイルまたはデータベース表)を選択できます。
ユーティリティでロードしたデータの監査スナップショットを生成する場合は、このオプションを選択します。
バルク・ロード処理中には、次の一時表が使用されます。
入力ソースとしてCSVファイルを使用する場合、ユーティリティによってOIM_BLKLD_TMP_SUFFIX表が自動的に作成され、最初にCSVファイルのデータがこの表にロードされます。表名の接尾辞は、次のように決まります。
oim_blkld_tmp_accDat1
となります。
複数のCSVファイルがある場合、ファイルごとに1つの表が作成されます。各CSVファイル名の最初の6文字が表名に追加されるため、各ファイル名の最初の6文字が必ず一意になるようにします。このガイドラインは、この章で後ほど説明します。
OIM_BLKLD_EX_SUFFIX表は、バルク・ロード処理中に失敗した(Oracle Identity Managerにロードされなかった)データ・レコードを保持するために使用されます。OIM_BLKLD_TMP_SUFFIX表ごとに、1つのOIM_BLKLD_EX_SUFFIX表が作成されます。表のEXCEPTION_MSG列には、表内の各レコードの失敗の理由が格納されます。
入力ソースとしてCSVファイルを使用する場合、CSVファイル名の最初の6文字は、表名に接尾辞として追加されます。たとえば、CSVファイルの名前がusrdt120508.csvの場合、表名はOIM_BLKLD_EX_ usrdt1となります。複数のCSVファイルがある場合、CSVファイルごとに1つの一時表が作成されます。
バルク・ロード処理中、ユーティリティにより、進捗状況およびエラーのメッセージがOIM_BLKLD_LOG表に挿入されます。この表に問い合せることで、バルク・ロード処理の進捗状況を監視できます。この手順については、この章で後ほど説明します。
OIMユーザー・データのロードに必要な手順の概要は次のとおりです。
データベース表を入力ソースとして使用する場合、表を作成し、ユーザー・データを表にコピーします。
CSVファイルを入力ソースとして使用する場合、CSVファイルを作成し、ユーザー・データをファイルにコピーします。また、データのロード順にロード元となるファイルの名前が含まれるmaster.txtファイルを作成します。
次の項では、OIMユーザー・データのロードに必要な手順に関する詳細な情報を提供します。
「バルク・ロード処理中に使用される一時表」で述べたように、バルク・ロード処理中に一時データベース表が使用されます。Oracle Identity Managerデータベースのデフォルトの表領域を使用するかわりに、これらの一時表を収容する表領域を作成することをお薦めします。
データベースのドキュメントの表領域作成手順に従ってください。
Oracle Identity Managerのインストール中に作成されるOracle Identity Manager表領域でのデータファイルのデフォルトのサイズは、500MBです。ロードするデータを収容するために、このデータファイルへの領域の追加が必要になる場合があります。または、データファイルを作成します。
Oracle Identity Managerの表領域でデータファイルを作成する手順は次のとおりです。
ユーティリティでは、バルク・ロード処理中に作成されたOIMユーザーに割り当てるパスワードは暗号化されません。かわりに、処理中に作成されたすべてのOIMユーザーに、既存のOIMユーザーのパスワードが割り当てられます。
ユーティリティを実行すると、パスワードを新規OIMユーザーのデフォルトのパスワードとして使用する既存のOIMユーザーのログイン名を指定するように要求されます。ユーティリティを実行する前に、このOIMユーザーを次のように作成します。
使用する入力ソースに応じて、次のいずれかの項で示されているガイドラインに従います。
バルク・ロード処理用の入力ソースとしてCSVファイルを使用する場合、CSVファイルの作成時、次のガイドラインに従います。
次に示すのは、CSVファイルの内容の例です。
USR_LOGIN,USR_FIRST_NAME,USR_LAST_NAME john_doe, John, Doe jane_doe, Jane, Doe richard_roe, Richard, Roe
USR_LOGIN値が一意であることの確認作業には、時間のかかる場合があります。別の方法として、最初にバルク・ロード処理を実行し、一意でないUSR_LOGIN値を修正してから、変更されたユーザー・レコードについてロード処理を再試行します。ユーティリティでは、実行時にUSR_LOGIN値の一意性をチェックし、このチェックにパスしなかったレコードをOIM_BLKLD_EX表にコピーするので、これが可能になります。最初の実行でロードされなかったレコードについて、バルク・ロード処理を再試行する手順については後ほど説明します。
すべてのCSVファイルからすべてのユーザー・データをOracle Identity Managerにロードした後、ユーティリティでは、管理者を調べるためにUSR_LOGIN値を参照します。MANAGER_NAME列で指定したUSR_LOGIN値がOracle Identity Managerに存在しない場合、ユーザー・レコードの参照は失敗し、レコードは例外表のOIM_BLKLD_EXにコピーされます。バルク・ロード処理の最後に、「例外の修正およびデータ・レコードの再ロード」で説明する手順を実行すれば、最初の実行で失敗したユーザー・レコードを再ロードできます。
ORG_NAME: Xellerate Users
USR_TYPE: End-User
USR_STATUS: Active
USR_EMP_TYPE: Full-Time
複数のCSVファイルをロードする場合、各データCSVファイルの名前を、マスター・ファイルの別々の行に入力します。CSVファイル名のリストを、ユーティリティでファイルからデータをロードする順序に並べ替えます。たとえば、3つのデータCSVファイル(London_Users.csv、NewYork_Users.csvおよびTokyo_Users.csv)を作成したとします。マスター・ファイルで、データCSVファイルの名前を次の順序で入力します。
Tokyo_Users.csv London_Users.csv NewYork_Users.csv
ユーティリティを実行すると、データはこの順序でロードされます。
OIMユーザー・データのロード用の入力ソースとしてデータベース表を使用する場合、データベース表の作成時、次のガイドラインに従います。
OIM_BLKLD_USRSEQ NUMBER(19)
ユーティリティでは、この列が主キーとして使用されます。必要に応じて、データベース順序を使用して、この列に値を移入できます。
ORG_NAME: Xellerate Users
USR_TYPE: End-User
USR_STATUS: Active
USR_EMP_TYPE: Full-Time
表15-1では、サンプル・データベース表の構造を示します。
名前 | NULLかどうか | データ型 |
---|---|---|
USR_LOGIN |
NOT NULL |
VARCHAR2(256) |
USR_FIRST_NAME |
|
VARCHAR2(80) |
USR_LAST_NAME |
|
VARCHAR2(80) |
. . . |
. . . |
. . . |
OIM_BLKLD_USRSEQ |
NOT NULL |
NUMBER(19) |
ユーティリティの入力パラメータは次のとおりです。
Oracle Identity Managerデータベース用のホスト・コンピュータでのORACLE_HOME環境変数の値。
Oracle Identity ManagerデータベースのSID。Oracle RAC環境では、ノードの1つでユーティリティを実行します。そのノードのSIDを指定します。
Oracle Identity Managerデータベースが稼働しているポート。Oracle RAC環境では、ノードの1つでユーティリティを実行します。そのノードのポート番号を指定します。
Oracle Identity Managerデータベース・ユーザーのデータベース・ログインID。
Oracle Identity Managerデータベースのパスワード。
ユーティリティを実行するコンピュータのIPアドレス。Oracle RAC環境では、ノードの1つでユーティリティを実行します。そのノードのIPアドレスを指定します。
ロードされるCSVデータファイルの名前を含むファイルの名前。
このパラメータは、入力ソースが1つまたは複数のCSVファイルの場合のみ使用されます。マスター・ファイルとCSVデータファイルは、oimbulkload/csv_filesディレクトリに置きます。詳細は、「入力ソースとしてのCSVファイルの使用」を参照してください。
入力ソースとして使用される一時表の名前。
このパラメータは、バルク・ロード処理用の入力ソースがデータベース表である場合のみ使用されます。詳細は、「入力ソースとしてのデータベース表の作成」を参照してください。
データベース表からOracle Identity Managerにロードされる列の名前のカンマ区切りリスト。
このパラメータは、バルク・ロード処理用の入力ソースがデータベース表である場合のみ使用されます。
バルク・ロード処理中に一時表が作成される表領域の名前。
詳細は、「一時表の表領域の作成」を参照してください。
CSVファイルの日付列で使用される日付書式。
このパラメータは、入力ソースが1つまたは複数のCSVファイルの場合のみ使用されます。
ユーティリティで単一トランザクションとして処理する必要のあるユーザー・レコード数。
バッチ・サイズは、バルク・ロード処理のパフォーマンスに影響を与える可能性があります。このパラメータのデフォルト値は10000です。
このパラメータの値として、YまたはNを指定できます。このパラメータをYに設定すると、ユーティリティでは、バルク・ロード処理中に発生したイベントに関する詳細な情報が記録されます。詳細は、「処理中に記録されたデータ」を参照してください。
「ユーティリティによって追加されたOIMユーザーのデフォルト・パスワードの設定」で説明した手順を実行して作成するOIMユーザーのログイン名。
ユーティリティを実行する手順は次のとおりです。
次の項では、処理の進捗状況を監視するために適用できる情報を提供します。
バルク・ロード処理中、ユーティリティにより、進捗状況およびエラーのメッセージがOIM_BLKLD_LOG表に挿入されます。この表のデータは、新規のバルク・ロード処理の開始時に削除されません。この表の列の1つに、表内でメッセージが記録されたときのタイム・スタンプが保持されます。
表15-2で、OIM_BLKLD_LOG表の構造について説明します。
バルク・ロード処理中に、処理の進捗状況に関する情報をOIM_BLKLD_LOG表に問い合せることができます。たとえば、次の問合せを実行すれば、OIMユーザー・データをロードするバルク・ロード処理中に生成される進捗状況のメッセージを見ることができます。
SELECT MSG FROM OIM_BLKLD_LOG WHERE MODULE = 'USER' AND LOG_LEVEL = 'PROGRESS_MSG' ORDER BY MSG_SEQ_NO;
バルク・ロード処理中に発生するエラーは、OIM_BLKLD_LOG表に問い合せることで表示できます。次に示すのは、エラー・メッセージを取得する問合せの例です。
SELECT MSG FROM OIM_BLKLD_LOG WHERE MODULE = 'USER' AND LOG_LEVEL = 'ERROR' ORDER BY MSG_SEQ_NO;
バルク・ロード処理の最後に、ユーティリティでは、次のファイルに処理に関連する統計を記録します。
oimbulkload/logs_YYYYMMDD_hhmm/oim_blkld_user_load_summary.log
処理中に例外が発生したかどうかを確認するには、このログ・ファイルを開き、「Number of Records Rejected」ラベルに対する数を探します。却下されたレコードの数がゼロより大きい場合、処理中に例外がスローされたことになります。ユーティリティに却下されたユーザー・レコードは、例外表(OIM_BLKLD_EX_SUFFIX)に記録されます。却下されたレコードごとに、そのレコードをロードできなかった理由に関する情報が、OIM_BLKLD_EX_SUFFIX表のEXCEPTION_MSG列に格納されます。
例15-1では、OIMユーザー・データを格納するバルク・ロード処理の最後に、ログ・ファイルに記録された統計の例を示しています。
****************************************************************
Processing File: u10.csv ================================================================ U S E R L O A D S T A T I S T I C S F O R F I L E : u10.csv ================================================================ Start Time: 08-AUG-08 11.44.12.228000 AM End Time: 08-AUG-08 11.44.13.368000 AM Number of Records Processed: 10 Number of Records Loaded: 8 Number of Records Rejected: 2 ================================================================ The name of the TMP table used during the load: OIM_BLKLD_TMP_U101 The name of the Exception table used during the load: OIM_BLKLD_EX_U101 **************************************************************** Processing File: u10b.csv ================================================================ U S E R L O A D S T A T I S T I C S F O R F I L E : u10b.csv ================================================================ Start Time: 08-AUG-08 11.44.15.368000 AM End Time: 08-AUG-08 11.44.15.540000 AM Number of Records Processed: 16 Number of Records Loaded: 15 Number of Records Rejected: 1 ================================================================ The name of the TMP table used during the load: OIM_BLKLD_TMP_U10B2 The name of the Exception table used during the load: OIM_BLKLD_EX_U10B2 ================================================================ ================================================================ Time taken in re-building indexes and enabling FK constraints ================================================================ Start time: 08-AUG-08 11.44.15.556000 AM End Time: 08-AUG-08 11.46.50.586000 AM ================================================================
この例では、却下されたレコード数は2です。ログ・ファイルが、すべてのレコードがユーティリティによって却下されたことを示す場合、これらのレコードのロード処理の再試行については、「例外の修正およびデータ・レコードの再ロード」を参照してください。
前述のように、バルク・ロード処理中に発生するエラーは、OIM_BLKLD_LOG表に問い合せることで表示できます。次に示すのは、エラー・メッセージを取得する問合せの例です。
SELECT MSG FROM OIM_BLKLD_LOG WHERE MODULE = 'USER' AND LOG_LEVEL = 'ERROR' ORDER BY MSG_SEQ_NO;
例外表OIM_BLKLD_EX_SUFFIXは、バルク・ロード処理中に入力ソースとして使用したデータ表ごとに作成されます。処理基準を満たさないレコードは、この例外表にコピーされます。各例外表の名前に追加される接尾辞は、対応するデータ表の名前に追加される接尾辞と同じです。
却下されたレコードを再ロードする手順は次のとおりです。
バルク・ロード処理の結果を検証するには、ユーティリティによって追加されたOIMユーザーの1人について、次の手順を実行できるかどうかをチェックします。
前述のように、バルク・ロード処理中に次のログ・ファイルが作成されます。
oimbulkload/logs_YYYYMMDD_hhmm/oim_blkld_account_load_summary.log
このファイルに記録されたレコードは、バルク・ロード処理に関するパフォーマンス関連の情報の照合に使用できます。バルク・ロード処理後には、次の情報を収集できます。
この情報は、ユーティリティの今後の実行時に使用できます。バルク・ロード処理に関する情報を保持する場合、このファイルを永続的な場所に移します。
バルク・ロード処理の結果を保存しない場合は、次のようにします。
必要に応じて、バルク・ロード処理後に、Oracle Identity Managerデータの監査スナップショットを生成できます。ユーティリティでは、Oracle Identity Managerリリース9.1.0とともに出荷されている監査ユーティリティを使用します。内部的には、監査ユーティリティの実行時に、GenerateSnapshotスクリプトがコールされます。同様に、監査スナップショットを生成するオプションを選択すると、GenerateSnapshotスクリプトがコールされます。
監査スナップショットを生成する前に、次の手順を実行します。
監査スナップショットを生成する手順の詳細は、『Oracle Identity Manager Audit Report開発者ガイド』を参照してください。
アカウント・データのロードに必要な手順の概要は次のとおりです。
データベース表を入力ソースとして使用する場合、表を作成し、アカウント・データを表にコピーします。
CSVファイルを入力ソースとして使用する場合、CSVファイルを作成し、アカウント・データをファイルにコピーします。
アカウント・データのバルク・ロード処理の要件および機能は次のとおりです。
次の項では、アカウント・データのロードに必要な手順に関する詳細な情報を提供します。
「バルク・ロード処理中に使用される一時表」で述べたように、バルク・ロード処理中に一時データベース表が使用されます。Oracle Identity Managerデータベースのデフォルトの表領域を使用するかわりに、これらの一時表を収容する表領域を作成することをお薦めします。
データベースのドキュメントの表領域作成手順に従ってください。
Oracle Identity Managerのインストール中に作成されるOracle Identity Manager表領域でのデータファイルのデフォルトのサイズは、500MBです。ロードするデータを収容するために、このデータファイルへの領域の追加が必要になる場合があります。または、データファイルを作成します。
Oracle Identity Managerの表領域でデータファイルを作成する手順は次のとおりです。
使用する入力ソースに応じて、次のいずれかの項で示されているガイドラインに従います。
バルク・ロード処理用の入力ソースとしてCSVファイルを使用する場合、CSVファイルの作成時、次のガイドラインに従います。
次に示すのは、親CSVファイルの内容の例です。
UD_ADUSER_UID,UD_ADUSER_ORGNAME,UD_ADUSER_FNAME,UD_ADUSER_LNAME,UD_ADUSER_MNAME,
UD_ADUSER_FULLNAME jdoe,Finance,John,Doe,M,John M Doe rroe,Accounting,Richard,Roe,,Richard Roe
次に示すのは、子CSVファイルの内容の例です。
UD_ADUSER_UID,UD_ADUSRC_GROUPNAME jdoe,group1 jdoe,group2 jdoe,group3 rroe,group1 rroe,group2
UD_ADUSER_UID列は、親ファイルと子ファイルの両方で共通です。
アカウント・データのロード用の入力ソースとしてデータベース表を使用する場合、データベース表の作成時、次のガイドラインに従います。
OIM_BLKLD_USRSEQ NUMBER(19)
ユーティリティでは、この列が主キーとして使用されます。必要に応じて、データベース順序を使用して、この列に値を移入できます。
表15-3では、サンプルの親表の構造を示します。
表15-4では、サンプルの子表の構造を示します。
名前 | NULLかどうか | データ型 |
---|---|---|
UD_ADUSER_UID |
|
VARCHAR2(20) |
UD_ADUSER_ORGNAME |
|
VARCHAR2(256) |
UD_ADUSRC_GROUPNAME |
|
VARCHAR2(32) |
OIM_BLKLD_SEQ |
NOT NULL |
NUMBER(19) |
ユーティリティの入力パラメータは次のとおりです。
Oracle Identity Managerデータベース用のホスト・コンピュータでのORACLE_HOME環境変数の値。
Oracle Identity ManagerデータベースのSID。Oracle RAC環境では、ノードの1つでユーティリティを実行します。そのノードのSIDを指定します。
Oracle Identity Managerデータベースが稼働しているポート。Oracle RAC環境では、ノードの1つでユーティリティを実行します。そのノードのポート番号を指定します。
Oracle Identity Managerデータベース・ユーザーのデータベース・ログインID。
Oracle Identity Managerデータベースのパスワード。
ユーティリティを実行するコンピュータのIPアドレス。Oracle RAC環境では、ノードの1つでユーティリティを実行します。そのノードのIPアドレスを指定します。
ロードするアカウント・データに対応するリソース・オブジェクトの名前。
入力ソースとして使用されるCSVファイルの名前。
このパラメータは、入力ソースがCSVファイルの場合のみ使用されます。詳細は、「入力ソースとしてのCSVファイルの使用」を参照してください。親および子CSVファイルからデータをロードする場合、カンマ区切りリストを使用して、ファイル名を入力します。親CSVファイルの名前を最初に指定し、その後に子CSVファイルの名前を指定してください。
入力ソースとして使用される一時表の名前。
このパラメータは、バルク・ロード処理用の入力ソースがデータベース表である場合のみ使用されます。詳細は、「入力ソースとしてのデータベース表の作成」を参照してください。
データベース表からOracle Identity Managerにロードされる列の名前のカンマ区切りリスト。
このパラメータは、バルク・ロード処理用の入力ソースがデータベース表である場合のみ使用されます。
バルク・ロード処理中に一時表が作成される表領域の名前。
詳細は、「一時表の表領域の作成」を参照してください。
CSVファイルの日付列で使用される日付書式。
このパラメータは、入力ソースが1つまたは複数のCSVファイルの場合のみ使用されます。
ユーティリティで単一トランザクションとして処理する必要のあるユーザー・レコード数。
バッチ・サイズは、バルク・ロード処理のパフォーマンスに影響を与える可能性があります。このパラメータのデフォルト値は10000です。
このパラメータの値として、YまたはNを指定できます。このパラメータをYに設定すると、ユーティリティでは、バルク・ロード処理中に発生したイベントに関する詳細な情報が記録されます。詳細は、「処理中に記録されたデータ」を参照してください。
ターゲット・システム用に作成されたITリソースの名前。
ユーティリティを実行する手順は次のとおりです。
次の項では、処理の進捗状況を監視するために適用できる情報を提供します。
バルク・ロード処理中、ユーティリティにより、進捗状況およびエラーのメッセージがOIM_BLKLD_LOG表に挿入されます。この表のデータは、新規のバルク・ロード処理の開始時に削除されません。この表の列の1つに、表内でメッセージが記録されたときのタイム・スタンプが保持されます。
表15-5で、OIM_BLKLD_LOG表の構造について説明します。
バルク・ロード処理中に、処理の進捗状況に関する情報をOIM_BLKLD_LOG表に問い合せることができます。たとえば、次の問合せを実行すれば、アカウント・データをロードするバルク・ロード処理中に生成される進捗状況のメッセージを見ることができます。
SELECT MSG FROM OIM_BLKLD_LOG WHERE MODULE = 'ACCOUNT' AND LOG_LEVEL = 'PROGRESS_MSG' ORDER BY MSG_SEQ_NO;
たとえば、次の問合せを実行すれば、アカウント・データをロードするバルク・ロード処理中に生成される進捗状況のメッセージを見ることができます。
SELECT MSG FROM OIM_BLKLD_LOG WHERE MODULE = 'ACCOUNT' AND LOG_LEVEL = 'PROGRESS_MSG' ORDER BY MSG_SEQ_NO;
バルク・ロード処理中に発生するエラーは、OIM_BLKLD_LOG表に問い合せることで表示できます。次に示すのは、エラー・メッセージを取得する問合せの例です。
SELECT MSG FROM OIM_BLKLD_LOG WHERE MODULE = 'ACCOUNT' AND LOG_LEVEL = 'ERROR' ORDER BY MSG_SEQ_NO;
バルク・ロード処理の最後に、ユーティリティでは、次のファイルに処理に関連する統計を記録します。
oimbulkload/logs_YYYYMMDD_hhmm/oim_blkld_account_load_summary.log
処理中に例外が発生したかどうかを確認するには、このログ・ファイルを開き、「Number of Records Rejected」ラベルに対する数を探します。却下されたレコードの数がゼロより大きい場合、処理中に例外がスローされたことになります。ユーティリティに却下されたユーザー・レコードは、例外表(OIM_BLKLD_EX_SUFFIX)に記録されます。却下されたレコードごとに、そのレコードをロードできなかった理由に関する情報が、OIM_BLKLD_EX_SUFFIX表のEXCEPTION_MSG列に格納されます。
例15-2では、アカウント・データを格納するバルク・ロード処理の最後に、ログ・ファイルに記録された統計の例を示しています。
============================================================= A C C O U N T L O A D S T A T I S T I C S ============================================================= Start Time: 22-JUL-08 03.59.30.206000 PM End Time: 22-JUL-08 04.03.21.126000 PM Number of Records Processed: 100026 Number of Records Loaded: 100000 Number of Records Rejected: 26 ============================================================= The names of the TMP tables used during the load: OIM_BLKLD_TMP_P100001 OIM_BLKLD_TMP_C100002 The names of the Exception tables used during the load: OIM_BLKLD_EX_P100001 OIM_BLKLD_EX_C100002
この例では、却下されたレコード数は26です。ログ・ファイルが、すべてのレコードがユーティリティによって却下されたことを示す場合、これらのレコードのロード処理の再試行については、「例外の修正およびデータ・レコードの再ロード」を参照してください。
前述のように、バルク・ロード処理中に発生するエラーは、OIM_BLKLD_LOG表に問い合せることで表示できます。次に示すのは、エラー・メッセージを取得する問合せの例です。
SELECT MSG FROM OIM_BLKLD_LOG WHERE MODULE = 'ACCOUNT' AND LOG_LEVEL = 'ERROR' ORDER BY MSG_SEQ_NO;
例外表OIM_BLKLD_EX_SUFFIXは、バルク・ロード処理中に入力ソースとして使用したデータ表ごとに作成されます。処理基準を満たさないレコードは、この例外表にコピーされます。各例外表の名前に追加される接尾辞は、対応するデータ表の名前に追加される接尾辞と同じです。
却下されたレコードを再ロードする手順は次のとおりです。
バルク・ロード処理の結果を検証するには、ユーティリティによってアカウントが追加されたOIMユーザーの1人について、次の手順を実行できるかどうかをチェックします。
前述のように、バルク・ロード処理中に次のログ・ファイルが作成されます。
oimbulkload/logs_YYYYMMDD_hhmm/oim_blkld_account_load_summary.log
このファイルに記録されたレコードは、バルク・ロード処理に関するパフォーマンス関連の情報の照合に使用できます。バルク・ロード処理後には、次の情報を収集できます。
この情報は、ユーティリティの今後の実行時に使用できます。バルク・ロード処理に関する情報を保持する場合、このファイルを永続的な場所に移します。
バルク・ロード処理の結果を保存しない場合は、次のようにします。
必要に応じて、バルク・ロード処理後に、Oracle Identity Managerデータの監査スナップショットを生成できます。ユーティリティでは、Oracle Identity Managerリリース9.1.0とともに出荷されている監査ユーティリティを使用します。内部的には、監査ユーティリティの実行時に、GenerateSnapshotスクリプトがコールされます。同様に、監査スナップショットを生成するオプションを選択すると、GenerateSnapshotスクリプトがコールされます。
監査スナップショットを生成する前に、次の手順を実行します。
監査スナップショットを生成する手順の詳細は、『Oracle Identity Manager Audit Report開発者ガイド』を参照してください。
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