2 コネクタのインストールと登録

HP ServiceCenter Connectorは、Enterprise Managerのベース・インストールの一部としてはインストールされないため、この章の説明に従って手動でインストールする必要があります。内容は次のとおりです。

2.1 コネクタのインストール

コネクタをインストールするには、まず、Remedy Connectorを削除する必要があります。その後、以降の項の説明に従ってHP ServiceCenter Connectorを新たに追加します。

2.1.1 Remedy Connectorの削除

Enterprise Managerでは、チケット発行コネクタの数が1つに制限されます。この制限は、「チケット」タイプのコネクタにのみ適用されます。このため、インストールを続ける前に、ベースのOracle Management Server（OMS）インストールの一部であるRemedyコネクタを削除する必要があります。

Remedyコネクタを削除するには、次の手順に従います。

Oracle Enterprise Managerコンソールにログインします。スーパー管理者権限を持つユーザー資格証明を指定します。パスワードを指定して「ログイン」をクリックします。
Gridのホームページで、「設定」をクリックします。
「設定オプション」ページで、「管理コネクタ」を選択します。

インストールされている管理コネクタが表示されます。
Remedyコネクタを選択し、「削除」をクリックします。コネクタの削除を確定します。

注意
同じ手順で、以前にインストールしたチケット・コネクタを削除します（該当する場合）。

2.1.2 新規HP ServiceCenter Connectorの追加

コネクタを新たに追加するには、次の手順に従います。

OTNからHP ServiceCenter Connectorをダウンロードします。

次のコマンドを実行してコネクタを抽出します。

emctl extract_jar connector <jarfile> <connectorTypeName> <oracleHome>

注意
すべてのOMSインスタンスでファイルへのローカル・アクセスが必要なため、この抽出はすべてのOMSインスタンスで行う必要があります。

例:

C:¥OracleHomes¥oms10g¥bin¥emctl extract_jar connector 
"C:¥OracleHomes¥oms10g¥sysman¥connector¥HP_Service_Center.jar" "HP ServiceCenter 
Connector" "C:¥OracleHomes¥oms10g"

コマンドを実行すると、<OracleHomes>...sysman¥connectorディレクトリにHP_ServiceCenter_Connectorという名前のコネクタ・サブディレクトリが新たに作成されます。

次のように登録を行います。
1. Enterprise Managerにコネクタを登録します。これを行う必要があるのは、一度のみです。この登録の手順については、2.3項「コネクタの登録」を参照してください。
2. Enterprise Managerにチケット・テンプレートを登録します。この登録の手順については、3.4.1項「チケット・テンプレートの登録」を参照してください。
ステップa、bの両方でemctl.batコマンドライン・ユーティリティが必要です。これは、<OracleHomes>¥oms10g¥binディレクトリにあります。このユーティリティは、OMSサービスの起動や停止など、他の機能にも使用されます。

2.2 コネクタのアンインストール

HP ServiceCenter Connectorをアンインストールするには、「管理コネクタ」ページで目的のコネクタを選択し、「削除」をクリックします。

2.3 コネクタの登録

Oracle Management Server（OMS）ホスト・コマンド・ウィンドウから、次のemctlコマンドを実行します。

emctl register_connector connector "<connectorType.xml>"  <server> <port> <databaseSid> 
<username> <password> "<oraclehome>"

例:

C:¥OracleHomes¥oms10g¥bin¥emctl register_connector connector 
"C:¥OracleHomes¥oms10g¥sysman¥connector¥HP_ServiceCenter_Connector¥

HP_ServiceCenterDeploy_Connector.xml" localhost 1521 emrep SYSMAN password 
"C:¥OraclHomes¥oms10g"

表2-1 emctlパラメータ

パラメータ	説明
`Deployment File`	コネクタ・デプロイメント・ファイルの完全修飾名。ファイルは`ServiceCenter_Connector.xml`で、Connectorのホーム・ディレクトリにあります。
`Server`	Enterprise Managerリポジトリのホスト名。
`port`	リポジトリのリスナー・ポート。
`database sid`	リポジトリ・データベース・インスタンスID。
`username`	`SYSMAN`を指定します。
`password`	`SYSMAN`のパスワード。
`Oracle Home`	`<oraclehome>¥oms10g`にあるOMSのOracleホーム。二重引用符が推奨されます。

図2-1に示すように、Enterprise Manager Grid Controlコンソールの「管理コネクタ」ページに新規HP ServiceCenterコネクタが表示されます。

チケット・テンプレートの登録の詳細は、3.4.1項「チケット・テンプレートの登録」を参照してください。