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Oracle Coherence開発者ガイド
リリース3.5
B56039-01
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27 カスタムMBeanの構成

この章では、標準MBean、MXBeanおよびJMX MBeanの構成について説明します。

MBean XMLコンフィギュレーション・ファイルの作成

カスタムMBeanは、XMLコンフィギュレーション・ファイルに構成します。このファイル内の要素は、MBeanのタイプ、MBeanの実装およびターゲットMBeanのObjectNameを指定します。現在のCoherenceリリースでは、次のカスタムMBeanタイプをサポートしています。

この章で使用されている各要素の詳細は、付録K「MBeanコンフィギュレーションの要素」を参照してください。

標準MBeanの構成

例27-1に示す構成では、ノードの標準MBeanのcom.oracle.customMBeans.Queryクラスを使用して、Coherence:type=Query,nodeId=<nodeId>を作成します。この例では、MBeanクラス(mbean-class)、MBean名(mbean-name)およびこのMBeanがインスタンスに登録されているかどうか(enabled)を指定しています。

例27-1 MBeanを使用したQueryノードの作成

<mbeans>
  <mbean id="100">
    <mbean-class>com.oracle.customMBeans.Query</mbean-class>
    <mbean-name>type=Query</mbean-name>
    <enabled>true</enabled>
  </mbean>
</mbeans>

MXBeanの構成

例27-2に示す構成では、java.lang.management.ManagementFactoryクラスの標準のJavaメソッドgetMemoryMXBeanを実行し、その結果を使用してノードのCoherence:type=java,SubSystem=Memory,nodeId=<nodeId>を作成します。この例では、MBeanファクトリ(mbean-factory)、ファクトリ上のアクセッサ・メソッド名(mbean-accessor)、MBean名(mbean-name)およびこのMBeanがインスタンスに登録されているかどうか(enabled)を指定しています。

例27-2 Java仮想マシンのメモリー・システムのMBeanの取得

<mbeans>
  <mbean id="2">
    <mbean-factory>java.lang.management.ManagementFactory</mbean-factory>
    <mbean-accessor>getMemoryMXBean</mbean-accessor>
    <mbean-name>type=java,SubSystem=Memory</mbean-name>
    <enabled>true</enabled>
  </mbean>
</mbeans>

JMX MBeanの構成

JMX MBeanとは、Coherenceの管理構造に追加する必要がある、ローカルのMBeanサーバーに存在するMBeanです。JMX MBeanを使用すると、MBeanServer情報を単一のソースに統合できます。例27-3に示す構成では、ノードのローカルMBeanサーバーでJMXの問合せjava.lang:*を実行し、その結果を使用して、対応するMBeanを中央のCoherence MBeanサーバーに作成します。この例では、JMX MBean問合せ(mbean-query)、MBean名(mbean-name)およびこのMBeanがインスタンスに登録されているかどうか(enabled)を指定しています。

例27-3 MBeanサーバーでのJMXの問合せの実行とMBeanの作成

<mbeans>
  <mbean id="1">
    <mbean-query>java.lang:*</mbean-query>
    <mbean-name>type=Platform</mbean-name>
    <enabled>true</enabled>
  </mbean>
<mbeans>

図27-1は、JConsoleに表示された問合せの結果を示しています。

図27-1 JConsoleに表示されたMBean問合せ

この図の後に説明があります。
「図27-1 JConsoleに表示されたMBean問合せ」の説明

カスタムMBeanコンフィギュレーション・ファイルの有効化

カスタムMBeanのコンフィギュレーション・ファイルを有効にするには、システム・プロパティを設定するか、専用のファイルをクラス・パスに追加します。

システム・プロパティの設定

Coherenceには、カスタムMBeanのコンフィギュレーション・ファイルの名前と場所を指定する次のシステム・プロパティが用意されています。このシステム・プロパティを設定すると、Coherenceノードは、filenameで指定されたファイルに定義されているMBeanをロードします。

例27-4 MBeanをロードするためのシステム・プロパティ

-Dtangosol.coherence.mbeans=<filename>

カスタムMBeanコンフィギュレーション・ファイルのクラス・パスへの追加

通常Coherenceは、custom-mbeans.xmlという名前のコンフィギュレーション・ファイルにカスタムMBeanの構成が含まれているものと認識します。カスタムMBeanのコンフィギュレーション・ファイルにcustom-mbeans.xmlという名前を付けてクラス・パスに追加すると、Coherenceノードは構成されたMBeanをロードします。