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Oracle Application Server Adapters for IMS/TMユーザーズ・ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B61396-01
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3 WebLogicとのOracleAS Adapter for IMS/TMの統合

OracleAS Adapter for IMS/TMをデプロイし、Oracle Application Server Containers for J2EEと統合するには、J2CA 1.5 IMS/TMアダプタを構成する必要があります。

この章の構成は、次のとおりです。

WebLogicとのOracleAS Adapter for IMS/TMの統合の概要

Oracle Application Serverは、標準Java Development Kit(JDK)のJava仮想マシン(JVM)で動作する完全なJava 2 Enterprise Edition(J2EE)環境を提供します。 WebLogicは、J2EEに認定されており、J2EE固有のコンテナ、APIおよびサービスをすべて提供します。 WebLogicはJ2CA 1.5標準をサポートしています。

J2CAは、EISとのアプリケーションの統合を単純化する標準Javaインタフェースを定義します。 OracleASアダプタは、リソース・アダプタ(RA)としWebLogicコンテナ内にデプロイされます。

WebLogicクライアント・アプリケーションとリソース・アダプタとの規約は、Common Client Interface(CCI)によって定義されます。 WebLogicコンテナとリソース・アダプタとの規約は、サービス・プロバイダ・インタフェース(SPI)によって定義されます。 SPI APIは、接続管理、トランザクション管理およびセキュリティ管理を取り扱います。

接続管理により、アプリケーション・コンポーネントは、EISに接続し、アプリケーション・サーバーが提供する接続プーリングを利用できるようになります。

トランザクション管理により、アプリケーション・サーバーは、トランザクション・マネージャを使用して複数のリソース・マネージャ全体のトランザクションを管理できるようになります。 セキュリティ管理により、J2EEサーバーとEIS間には、認証、認可および保護された通信が提供されます。

ライフサイクルの管理規約により、アプリケーション・サーバーは、アダプタのデプロイ時またはアプリケーション・サーバーの起動時にリソース・アダプタ・インスタンスを初期化できます。 さらに、サーバーの停止時またはアダプタのアンデプロイ時には、そのことをアプリケーション・サーバーからリソース・アダプタ・インスタンスに通知できます。

ライフサイクル規約により、アプリケーション・サーバーがリソース・アダプタ・インスタンスのライフサイクルを管理するメカニズムが提供されます。

作業管理規約により、リソース・アダプタは、自らスレッドを作成するかわりに、アプリケーション・サーバーがディスパッチしたスレッドを使用してロジックを実行できます。 ハンドシェイクはWorkインスタンスの発行を介して実行されます。 これにより、実行コンテキスト(セキュリティおよびトランザクションなど)がより制御され、アプリケーション・サーバーのスレッド管理が効率的になります。


関連項目:

『Oracle Application Server Adapter概要』、『Oracle Application Server Containers for J2EEユーザーズ・ガイド』、『Oracle Application Server Containers for J2EEサービス・ガイド』および『Oracle Application Server Containers for J2EEセキュリティ・ガイド』

IMS/TMアダプタの構成

Oracle Connect RARをWebLogicサーバーにデプロイします。

IMS/TMアダプタごとに、適切な接続ファクトリを作成できます。

次の表に、IMS/TMアダプタに関連する接続ファクトリのプロパティを示します。 他のプロパティの値は変更しないでください。

表3-1 接続ファクトリのプロパティ

プロパティ 説明

location

Oracle Application Serverがアプリケーション・コンポーネントのコネクション・ファクトリ・インスタンスをバインドするJNDIロケーションを指定します。

eisName

使用するアダプタの名前を設定します。アダプタは、「Oracle Connectアダプタの設定」に説明されているように、Oracle Studioを使用してOracle Connectサーバーで定義されます。

serverName

Oracle Connectデーモンが動作しているTCP/IPアドレスまたはホスト名を設定します。デーモンは、「Oracle StudioでのIBM z/OSプラットフォームの設定」の最初に指定したコンピュータ上で動作します。

デーモンの詳細は、付録C「デーモンの高度なチューニング」を参照してください。

workspace

使用するOracle Connectサーバー・ワークスペースの名前を指定します。 デフォルトのワークスペースはNavigatorです。

ワークスペースの詳細は、「ワークスペース」を参照してください。

portNumber

サーバー上でOracle Connectデーモンが動作しているTCP/IPポートを指定します。 デフォルトのポートは2551です。

userName

(オプション)

Oracle Connectサーバーにアクセスできるユーザーを指定します。 Oracle Connectデーモンの構成で定義されたユーザーです。

Oracle Connectサーバーへのアクセスを許可するユーザーの詳細は、「セキュリティ」およびワークスペースの「セキュリティ」を参照してください。

password

(オプション)

ユーザーの有効なパスワードを指定します。

firewallProtocol

(オプション)

使用するファイアウォール・プロトコルを指定します。指定しないか、またはfixedNat(デーモンの固定アドレスを使用するNatプロトコル)を指定します。 デフォルト値は指定なしです。

connectTimeout

(オプション)

接続のタイムアウト(秒単位)を指定します。 デフォルトは0(ゼロ)です。これは、接続がタイムアウトしないことを意味します。

encryptionProtocol

(オプション)

使用する暗号化プロトコルの名前を指定します。 デフォルトは指定なしです。 RC4プロトコルがサポートされます。

encryptionKeyName

(オプション)

使用する対称暗号鍵の名前を指定します。

encryptionKeyValue

(オプション)

使用する対称暗号鍵の値を指定します。

fakeXa

trueまたはfalseに設定します。 trueに設定すると、XA APIがローカル・トランザクションAPIに内部的に変換されます。


高可用性

OracleAS用のOracleレガシー・アダプタは、Oracle ASクラスタを使用して、アクティブ/アクティブ・トポロジおよびアクティブ/パッシブ・トポロジで高可用性をサポートします。

アクティブ/アクティブ・トポロジのOracle Application Serverは、OracleASクラスタを使用して、すべてのコンポーネントにアクティブ/アクティブ冗長モデルを実現します。 OracleASクラスタでは、2つ以上のOracle Application Serverインスタンスが、同じアプリケーション・ワークロードを処理するように構成されます。 これらのインスタンスは、同じコンピュータ上にあっても、異なるコンピュータ上にあってもかまいません。 外部ロード・バランサでフロントエンド処理してアクティブ・インスタンスにリクエストを振り分けたり、アドレス・リストなどの他のアプリケーションレベルの構成でアクティブ・インスタンスにリクエストを分散したりできます。

アクティブ/パッシブ・トポロジのOracle Application Serverは、OracleAS Cold Failover Clusterを使用して、アクティブ/パッシブ・モデルをサポートします。 この場合、2つ以上のアプリケーション・サーバー・インスタンスが、同じアプリケーション・ワークロードを処理するように構成されますが、同時にアクティブになるのは1つのみです。