Oracle Business Intelligence Enterprise Editionリリース10.1.3.3.2には、Oracle BI Publisherの新機能が2種類導入されています。これらの新機能を次の各項で説明します。
リリース10.1.3.3.2のBI Publisherでは、ドキュメント・キャッシュが導入されています。ドキュメント・キャッシュは、レポートのレベルで有効にされます。ドキュメント・キャッシュが有効にされていると、ユーザーがレポートをオンラインで表示する際に、ドキュメント(データに加えてレイアウト)がキャッシュに出力されます。同じユーザーがオンラインのレポート・ビューアを使用して同じレポート(同じレイアウト、同じ出力タイプ、同じパラメータ選択)を表示すると、ドキュメントはキャッシュから取得されます。BI Publisherの「システム・メンテナンス」ページのキャッシュ仕様セットに従って、ドキュメントはキャッシュに残ります。スケジュール済レポートではドキュメント・キャッシュは使用されないことに注意してください。
ドキュメント・キャッシュをレポートで有効にするには、レポートにナビゲートしてから「編集」リンクを選択します。レポート・エディタのページで、「レポート・プロパティ」を表示します。「一般設定」で、「ドキュメント・キャッシュの有効化」を選択します。
キャッシュ仕様の設定方法の詳細は、『Oracle Business Intelligence Publisherユーザーズ・ガイド』を参照してください。
リリース10.1.3.3.2のBI Publisherでは、使用可能なレポート出力タイプに対して次の変更が導入されています。
MHTML(Mime HyperText Markup Language): このフォーマットにより、Webページとそのリソースを単一のMHTMLファイル(.mht)として保存できます。MHTMLファイルでは、すべてのイメージとリンク・ファイルが単一の実体として保存されます。HTML出力の送信や保存を行って、埋込みイメージとスタイルシートのフォーマットを維持する場合は、このオプションを使用します。
Excel2000: Microsoft Excel 2000やExcel 2002を使用している場合は、この出力タイプを選択します。Excel2000は新しい選択肢ですが、これは以前のリリースで実際に使用可能であったExcelオプションであることに注意してください。このオプションにより、Excelで開くことができるHTMLが生成されます。埋込みイメージはサポートされていません。
Excel: Microsoft Excel 2003以上がインストールされている場合は、この出力タイプを選択します。このオプションにより、Excel 2003以上で開くことができるMHTML形式ファイルが生成されます。このオプションでは埋込みイメージ(チャートやロゴなど)がサポートされています。