Oracle RTDでは、J2EE業界標準のJava Management Extensions(JMX)を使用して、Oracle RTDの動作を構成および監視します。そのため、Java Development Kit 1.5.0.8に同梱されているJConsoleというJMX管理ツールを使用してOracle RTDを管理できます。また、サード・パーティによるJMX実装を使用してOracle RTDを管理することもできます。このマニュアルでは、JConsoleを使用することを前提にしています。
JMX MBeanは、ロギングやインライン・サービス構成など、Oracle RTDの様々な側面を管理します。また、Oracle RTD固有の権限をセキュリティ・ロールおよびユーザーに割り当てるために使用することもできます。セキュリティ・ロールおよびユーザーは、両方ともJ2EEコンテナによって管理されます。
Oracle RTDは、次の3つのサービスで構成されています。
Decision Centerサービス: Decision Studioによるインライン・サービスのデプロイをサポートします。また、Decision Centerを提供します。これは、インライン・サービスの構造およびデシジョン実行履歴を表示するWebインタフェースです。
デシジョン・サービス: インライン・サービスを実行し、エンタープライズ運用プロセスに統合します。
ラーニング・サービス: インライン・サービスの基盤となる、分析に基づくセルフラーニング・モデルを保持します。
Oracle RTDは、多くの場合、トランザクションの多い環境でパフォーマンスを向上させるために複数のサーバーやクラスタにデプロイされます。その場合、これらの各サービスでは、コード、トランザクション・データおよび構成を保持するためにリレーショナル・データベースが使用されます。
この章の内容は次のとおりです。
JConsoleにアクセスする手順は、使用するアプリケーション・サーバーによって異なります。
この項の内容は次のとおりです。
OC4J、Oracle Application ServerまたはWebLogicの場合、JConsoleにアクセスする手順は次のとおりです。
JDK_HOME
/bin/jconsole
を実行します。
次に例を示します。
C:\Program Files\Java\jdk1.5.0_08\bin\jconsole.exe
コンピュータに複数のJDKをインストールしている場合は、どのJDK_HOME
を使用してもかまいません。任意のJDKからJConsoleを実行できます。
注意: UNIXでJConsoleを実行する場合、最初にオペレーティング・システムの環境変数PATH の先頭にJAVA_HOME/bin を追加する必要があります。 |
「Remote」タブをクリックします。
「Host」に、Real-Time Decision Serverを実行しているコンピュータの名前を入力します。「Port」に、JMXのリモート・ポート番号(たとえば、12345
)を入力します。「User Name」および「Password」に、JConsoleの設定時に指定した資格証明を入力します。詳細は、第3.9項「OC4Jに対するJConsoleのセキュリティの設定」および第5.14項「WebLogicに対するJConsoleのセキュリティの設定」を参照してください。
WebSphereの場合、JConsoleにアクセスする手順は次のとおりです。
WebSphereがインストールされているコンピュータで、JConsoleを起動するバッチ・スクリプトを実行します。詳細は、第4.7.2項「JConsoleのバッチ・ファイルの設定」を参照してください。
JConsoleを設定したときに作成したJConsoleユーザー(たとえば、jmx_admin
)としてログインします。詳細は、第4.7.3項「JConsoleユーザーの作成」を参照してください。
注意: Oracle RTDをWebSphereで実行する場合、デフォルトでは、JConsoleをWebSphereサーバーと同じコンピュータで実行する必要があります。この要件は、WebSphereの制限によるものです。 |
Oracle RTD MBeanは、JConsoleの「MBean」タブの「OracleRTD」フォルダからアクセスできます。これらのMBeanを使用して、Oracle RTDの様々な面を管理できます。各MBeanは、情報および管理目的に使用できる属性と操作で構成されます。
SDClusterレベルの属性と操作は、クラスタ・レベルの機能を管理できます。MBeanは階層構造になっています。SDClusterの属性には次のものがあります。
Properties: SDクラスタのプロパティの構成。
Members: クラスタのメンバー。各メンバーはこの属性によって表示されます。メンバーを使用して、ローカル・サーバー・レベルのプロパティを管理できます。
Security: 様々な認証属性を管理できます。この属性の多くは、1つの認証タイプに固有のものであり、他の認証タイプには表示されません。
InlineServiceManager: デプロイされたインライン・サービスを管理します。
DeploymentStates: デプロイ状態の設定と並替えを実行できます。
LearningService: ラーニング・サービスの属性を管理します。
BatchManager: Batch Managerサービスの属性を管理します。
クラスタ・レベルの管理は、サーバーのクラスタ全体に影響を与えるアイテムに使用します。サーバーを1つしか使用していない場合でも、クラスタ・レベルの管理はあります。
この項の内容は次のとおりです。
第15.3.1項「「OracleRTD」→「SDManagement」→「SDClusterPropertyManager」について」
第15.3.3項「「OracleRTD」→「SDClusterPropertyManager」→「Cluster」について」
第15.3.4項「「OracleRTD」→「SDClusterPropertyManager」→「Deployment」について」
「SDManagement」→「SDClusterPropertyManager」MBeanには、次の属性があります。
属性 | 説明 |
---|---|
Cluster | クラスタの構成。 |
Deployment | デプロイの構成。 |
Misc | その他のプロパティ。 |
「SDManagement」→「SDClusterPropertyManager」MBeanには、次の操作があります。
java.lang.Void restoreDefault()
Oracle RTDをデフォルトのインストール設定に戻します。このコマンドをクラスタで実行すると、値がクラスタのデフォルト値に戻されます。
「SDClusterPropertyManager」→「Misc」MBeanには、次の属性があります。
属性 | 説明 |
---|---|
ArchivedModelCacheTimeToLive | アーカイブされたモデルがメモリーに保存される最大時間(秒)。アーカイブされたモデルのキャッシュは、Discovery Explorerによって使用されます。 |
ArchivedModelCatalogRefreshInterval | アーカイブされたモデルのカタログのリフレッシュ時間間隔(秒)。カタログはDiscovery Explorerによって使用されます。 |
AutoFlushTimeout | データベースの書込みバッファの自動フラッシュを指定する時間間隔(秒)。端数がサポートされます。 |
DBOperationLogThresholdMilliSec | 指定された時間のしきい値を超えるすべてのデータベース操作が記録されます。 |
DCOperationLogThresholdMilliSec | 指定された時間のしきい値を超えるDecision Centerのすべてのリクエストが記録されます。 |
DSEnforcesStrictSessionAffinity | trueに設定され、DSManagesSessionAffinityもtrueの場合、デシジョン・サービス・インスタンスは、クラスタのセッション・キー・マップに対する更新がトランザクションで実行され、2つのセッションが、共通のキーを持つ異なるホスト上に存在しなくなります。falseに設定されていると、最初のリクエストがロード・バランサに近接して到着した場合に、共通のキーを持つ別々のホスト上にセッションが存在する可能性があります。 |
DSManagesSessionAffinity | デシジョン・サービスはセッション・アフィニティを管理します。trueに設定すると、デシジョン・サービスはアクティブなセッション・キーのマップを維持し、必要な場合は、統合点リクエストを、キーのセッションを所有しているクラスタ・ホストに転送します。ホストが1つのインストール、およびセッション・アフィニティがアプリケーション・サーバーまたは外部のロード・バランサによって完全に管理されているインストールでは、無効にする必要があります。 |
DSSessionIdleTimeoutMillisec | デシジョン・サービス・セッションのアイドル・タイムアウト(ミリ秒)。 |
DSStrictSessionAffinityConcurrency | 厳密なデシジョン・サービス・セッション・ディレクトリを管理するために、Oracle RTDインスタンス1件当たりで未処理であることが許容される同時DBリクエストの数。SQL Serverの場合はこの値を低く設定して、DBを中心としたデッドロックが発生しないようにします。0は、無制限を意味します。 |
DatabaseComponentCloseTimeoutSeconds | データベース・プロバイダが個々のコンポーネント(たとえば、各BatchUpdater)を閉じて作業を中止するまでの待機時間。 |
DatabaseShutdownTimeoutSeconds | データベース・プロバイダがすべてのコンポーネントを停止して作業を中止するまでの待機時間。 |
DecisionServiceAddress | Decision Centerがデシジョン・サービスと同一場所に配置されていない場合、Decision CenterがInteractive Integration Mapからの統合点リクエストをテストできるようにするために設定する必要があります。 |
DisableBatchDBOperations | データベースのバッチ操作を指定するブール・スイッチ。 |
IntegrationPointGuaranteed RequestTimeout | 統合点リクエストに対して保証されるミリ秒単位のレスポンス時間(サービス・レベルの保証)。0の場合、統合点リクエストにはタイムアウトが発生しません。これは、デバッグにのみ適しています。 |
IntegrationPointMaxConcurrentJobs | 現在実行している統合点リクエストの最大数。通常は0 に設定する必要があります。この場合、値は次のように計算されます。Math.ceil は、次に大きい整数値に丸められることを意味します。
NumCPUs * Math.ceil(1/(1-DSRequestIOFactor)) + 5 |
IntegrationPointQueueSize | 実行を待機する統合点リクエストの最大数。リクエストがこの値を超えると、サーバーで、「Server Too Busy」エラー・メッセージとともにリクエストが終了します。この属性は、サーブレット・コンテナによって割り当てられるサーブレット・スレッドの数からIntegrationPointMaxConcurrentJobsの構成値または計算値を引いた値以下に設定する必要があります。IntegrationPointMaxConcurrentJobsの計算値は、「SDConsole」→「Members」→「Decision Service」で確認できます。 |
IntegrationPointRequestIOFactor | 統合点リクエストが、I/O処理に費やす時間、またはこのVMの外部システムを待機する時間のパーセンテージ。 |
ModelDSName | ラーニング・サービスによって使用されるデータソースのJNDI名。 |
ModelSnapshotDSName | モデルのスナップショットによって使用されるデータソースのJNDI名。 |
ModelSnapshotMinAbsCorrelation | すべての相関行をダンプするか、ダンプに相関関係の最小値を設定するかを制御します。デフォルト値の0.000001の場合、非常に小さな値の相関行はダンプされません。値を0に設定すると、すべての相関行がダンプされます。 |
ModelSnapshotNumberOfBins | モデルのスナップショットのビンの数を制御します。数値属性の値は、自動的にビンに入れられるか、または数値範囲に割り当てられます。ビンのデフォルトの数は5です。数値データの解像度を高めるには、ビンの数を増やします。
数値属性の値が同じである場合、Oracle RTDによって異なる時間枠内に異なるビンが作成されます。そのため、時間枠をまたがる形で数値属性の値を結合することはできません。 |
SystemDSName | データソースのJNDI名。 |
WorkerThreadPoolSize | 通常の統合点リクエストの処理ではなく、一般的なメンテナンス・アクティビティに使用されるスレッド数。メンテナンス・アクティビティには、モデルのメンテナンス、セッション時間の操作、およびタイムアウトしたリクエストの処理が含まれます。 |
「SDClusterPropertyManager」→「Cluster」MBeanには、次の属性があります。
属性 | 説明 |
---|---|
BatchManagerInitialWait | 最初にサーバーが起動したときに、バッチ・マネージャ・サービスが起動されるまで待機する時間(ミリ秒)。 |
BatchManagerRestartWait | コンピュータに障害が発生した後、またはコンピュータがクラスタから削除された後、バッチ・マネージャ・サービスが再起動されるまで待機する時間(ミリ秒)。 |
ChoiceHistoryCleanupChunkSize | 古い選択履歴レコードを削除する場合に使用するチャンク・サイズ。 |
ChoiceHistoryCleanupThrottle | 0.1〜1の数字を指定します。より大きいスロットル値は、より高速な処理に対応します。 |
GenerateDSCookies | Decision Server HTTP Cookieを生成します。true に設定すると、Decision Serverが統合点リクエストをHTTPセッションと関連付け、Webコンテナはコンテナ固有のセッション・アフィニティCookieを生成します。 |
GenerateDSSessionIdCookie | デシジョン・サービスのセッションID Cookieを生成します。trueに設定すると、デシジョン・サービスは、現在の統合点リクエストを処理するDSセッションを特定する、ORTD_DS_SessionIDという名前のCookieを提供します。 |
JGroupsDSMulticastAddress | デシジョン・サービスの転送チャネルアップで使用されるマルチキャスト・アドレスとしてJGroupsDSProtocols文字列にマージされます。 |
JGroupsDSMulticastPort | デシジョン・サービスの転送チャネルで使用されるマルチキャスト・ポートとしてJGroupsDSProtocols文字列にマージされます。 |
JGroupDSProtocols | Decision Serverの転送チャネルに使用されるJGroupsのプロトコルとプロパティを定義します。 |
JGroupsMulticastAddress | Oracle RTDのクラスタ管理で使用されるマルチキャスト・アドレスとしてJGroupsProtocols文字列にマージされます。 |
JGroupsMulticastPort | RTDのクラスタ管理で使用されるマルチキャスト・ポートとしてJGroupProtocols文字列にマージされます。 |
JGroupProtocols | JGroupsチャネルに使用されるプロトコルとプロパティを定義します。 |
LearningDataStorageCleanupChunkSize | 古い学習データ・ストレージ・レコードを削除する場合に使用するチャンク・サイズ。 |
LearningDataStorageCleanupThrottle | 0.1〜1の数字を指定します。より大きいスロットル値は、より高速な処理に対応します。 |
LearningServiceInitialWait | 最初にサーバーが起動したときに、ラーニング・サービスが起動されるまで待機する時間(ミリ秒)。 |
LearningServiceRestartWait | コンピュータに障害が発生した後、またはコンピュータがクラスタから削除された後、ラーニング・サービスが再起動されるまで待機する時間(ミリ秒)。 |
OperationalDataCleanupPeriod | データベースの操作データ(選択履歴、統計、学習データ・ストレージ)のクリーンアップの時間間隔(端数の指定も可能)。 |
RestrictClusterMembers | クラスタに参加できるホストが、信頼できるIPアドレスの固定リストに限定されている場合はtrueです。 |
RestrictDSClients | デシジョン・サービス・リクエストを送信できるホストが、信頼できるIPアドレスの固定リストに限定されている場合はtrueです。 |
SDGroupName | Oracle RTDのJGroupsクラスタ管理で認識されるOracle RTDクラスタの名前。 |
StatisticsCleanupChunkSize | 古い統計レコードを削除する場合に使用するチャンク・サイズ。 |
StatisticsCleanupThrottle | 0.1〜1の数字を指定します。より大きいスロットル値は、より高速な処理に対応します。 |
TrustedClusterMembers | クラスタに参加できるIPアドレスのリスト。ポートはオプションであり、「:」でIPから区切られます。エントリは、「;」で区切ります。 |
TrustedDSClients | デシジョン・サービス・リクエストを受け入れるホストIPアドレスのリスト。ポートはオプションであり、「:」でIPから区切られます。エントリは、「;」で区切ります。 |
「SDClusterPropertyManager」→「Deployment」MBeanには、次の属性があります。
属性 | 説明 |
---|---|
AppPollingInterval | AppFactoryがSDAppsテーブルをポーリングして、新しいアプリケーションの存在を確認する頻度(秒)。 |
「SDCluster」→「SDManagement」MBeanには、次の属性があります。
属性 | 説明 |
---|---|
BatchManager | バッチ・マネージャの構成。 |
DeploymentStates | デプロイ状態を管理します。 |
InlineServiceManager: | インライン・サービス・マネージャ。 |
LearningService | ラーニング・サービスの構成。 |
Members | クラスタのメンバー。 |
Properties | クラスタのプロパティの構成。 |
Security | セキュリティ・マネージャ。 |
この項には、メンバー・レベルで行う管理に関する情報が記載されています。
この項の内容は次のとおりです。
第15.4.2項「「OracleRTD」→「SDManagement」→「SDPropertyManager」について」
第15.4.3項「「OracleRTD」→「SDPropertyManager」→「Performance Monitoring」について」
「SDManagement」→「SDLogging」MBeanには、次の属性があります。
属性 | 説明 |
---|---|
InlineServicePriority | インライン・サービスの現在のロギング・プライオリティ。有効な値は、DEBUG 、ERROR 、INFO およびWARN です。 |
LogFile | 現在のログ・ファイルの場所。 |
Priority | com.sigmadynamics カテゴリの現在のロギング・プライオリティ。有効な値は、DEBUG 、ERROR 、INFO およびWARN です。 |
ログ・ファイルに書き込まれる値の詳細は、次を参照してください。
『Oracle Real-Time Decisionsプラットフォーム開発者ガイド』の付録A「開発エラー・メッセージ」
「SDManagement」→「SDPropertyManager」MBeanには、次の属性があります。
属性 | 説明 |
---|---|
PerformanceMonitoring | パフォーマンス・カウンタのプロパティ。 |
Misc | その他のプロパティ。 |
「SDPropertyManager」→「Performance Monitoring」MBeanには、次の属性があります。
属性 | 説明 |
---|---|
DSPerfCounterAppend | trueの場合、パフォーマンス・データが既存のファイル(存在する場合)に付加されます。falseの場合、サーバーの再起動時に既存のファイルが上書きされます。 |
DSPerfCounterEnabled | DSパフォーマンス・カウンタの書込みを有効にします。ただし、ファイルのサイズが大きくなりすぎるため、有効化したままにはしないでください。 |
DSPerfCounterLogFile | DSパフォーマンス・カウントが定期的に付加されるタブ区切りCSVファイル。MS Excelが利用可能な場合、インストールのetc ディレクトリにあるds_perf.xls を使用すると、見やすく表示されます。 |
DSPerfCounterLogInterval | DSパフォーマンス・カウントの更新間隔(ミリ秒)。 |
パフォーマンス監視の使用方法の詳細は、第14章「パフォーマンスの監視」を参照してください。
「SDPropertyManager」→「Misc」MBeanには、次の属性があります。
属性 | 説明 |
---|---|
BatchAgentEnabled | このインスタンスでバッチ・エージェントを実行するかどうかを指定します。 |
BatchManagerEnabled | このインスタンスでバッチ・マネージャを実行するかどうかを指定します。 |
DecisionCenterEnabled | このインスタンスでDecision Centerを実行するかどうかを指定します。 |
DecisionServiceEnabled | このインスタンスでデシジョン・サービスを実行するかどうかを指定します。 |
IntegrationPointMaxConcurrent Jobs | 現在実行している統合点リクエストの最大数。通常は0 に設定する必要があります。この場合、値は次のように計算されます。Math.ceil は、次に大きい整数値に丸められることを意味します。
NumCPUs * Math.ceil(1/(1-DSRequestIOFactor)) + 5 |
IntegrationPointQueueSize | 実行を待機する統合点リクエストの最大数。リクエストがこの値を超えると、サーバーで、「Server Too Busy」エラー・メッセージとともにリクエストが終了します。この属性は、サーブレット・コンテナによって割り当てられるサーブレット・スレッドの数からIntegrationPointMaxConcurrentJobsの構成値または計算値を引いた値以下に設定する必要があります。IntegrationPointMaxConcurrentJobsの計算値は、「SDConsole 」→「Members 」→「Decision Service 」で確認できます。 |
IntegrationPointRequestIOFactor | 統合点リクエストが、I/O処理に費やす時間、またはこのVMの外部システムを待機する時間のパーセンテージ。 |
LearningServiceEnabled | このインスタンスでラーニング・サービスを実行するかどうかを指定します。 |
WorkerThreadPoolSize | 通常の統合点リクエストの処理ではなく、一般的なメンテナンス・アクティビティに使用されるスレッド数。メンテナンス・アクティビティには、モデルのメンテナンス、セッション時間の操作、およびタイムアウトしたリクエストの処理が含まれます。 |
「Server」→「DecisionService」MBeanには、次の読取り専用の属性があります。
属性 | 説明 |
---|---|
CurrentRequestsQueued | 現在実行されずに、待機しているリクエストの数。 |
CurrentRequestsRunning | 現在実行されているリクエストの数。 |
CurrentSessions | まだオープンしているデシジョン・サービス・セッションの数。 |
MaxAllowedConcurrentRequests | 同時に実行できるリクエストの最大数。 |
NumCPUs | このホストのCPU数。Windowsでは、ハイパースレッド・コンピュータの場合、「Windows タスク マネージャ」に表示されるプロセッサ数の半分を使用します。 |
PeakRequestsQueued | 一度でも待機する必要があったリクエストの最大数。 |
RequestQueueCapacity | 同時に待機できるリクエストの最大数。 |
RequestsForwarded | クラスタ内の別のサーバーに転送されたリクエストの合計数。 |
RequestsQueued | 実行されるまでに待機する必要があったリクエストの合計数。 |
RequestsWhenQueueFull | リクエストのキューが一杯であったため、拒否されたリクエストの合計数。 |
TimedOutRequests | タイムアウトになったリクエストの合計数。 |
TotalRequests | サーバーの起動後に出現したリクエストの合計数。 |
TotalSessions | 作成されたデシジョン・サービス・セッションの合計数。 |
「Server」→「SDManagement」MBeanには、次の属性があります。
属性 | 説明 |
---|---|
BatchAgent | バッチ・エージェントの構成。 |
DecisionService | デシジョン・サービスの構成。 |
Logger | ログ出力の構成。 |
Properties | プロパティの構成。 |
「Server」→「BatchAgent」MBeanには、次の属性があります。
属性 | 説明 |
---|---|
ActiveBatches | このバッチ・エージェントで現在実行中、一時停止中または実行待機中のすべてのバッチ・ジョブのリスト。このリストは空にできます。 |
BatchNames | このバッチ・エージェントに登録されているバッチのリスト。 |
「Server」→「BatchManager」MBeanには、次の属性があります。
属性 | 説明 |
---|---|
ActiveBatches | 現在実行中、一時停止中または実行待機中のすべてのバッチ・ジョブの簡単なステータス情報のリスト。このリストは空にできます。 |
BatchNames | バッチ・フレームワークに登録されているバッチのリスト。 |
セキュリティ管理のMBeanは、クラスタの認証設定に影響を与えます。「Security Authenticator」で設定するタイプによって、異なるセキュリティ設定が表示されます。
この項の内容は次のとおりです。
「SDManagement」→「SecurityManager」MBeanには、次の操作があります。
assignPermission()
指定されたクラスタの権限を割り当てます。詳細は、第7.4項「権限の割当て」を参照してください。この操作で受け入れられるパラメータは次のとおりです。
UserOrGroup: 権限を割り当てるユーザー名またはグループ名。
permCode: 権限のコード。
listDirectPermissions()
特定のユーザーまたはグループに直接割り当てられた権限を返します。この操作で受け入れられるパラメータは次のとおりです。
userOrGroup: ターゲット・ユーザーまたはグループの名前。
listEveryoneHavingDirectPermissions()
権限が直接割り当てられたユーザーおよびグループの名前を返します。
listPermissionCodes()
すべての使用可能な権限タイプのローカライズされた名前と整数コードを返します。このコードは、権限タイプの指定を必要とする様々な操作のオペランドとして使用されます。
removeAllDirectPermissions()
指定されたユーザーまたはグループに直接割り当てられたすべての権限を削除します。この操作で受け入れられるパラメータは次のとおりです。
userOrGroup: ターゲット・ユーザーまたはグループの名前。
removePermission()
指定された権限を削除します。この操作で受け入れられるパラメータは次のとおりです。
userOrRole: ターゲット・ユーザーまたはロールの名前。
permCode: 削除する権限のコード。
revertToStandardPermissions()
標準の権限に戻ります。
Inline Service Managerを使用して、クラスタにデプロイされているインライン・サービスを管理します。
この項の内容は次のとおりです。
第15.6.1項「「OracleRTD」→「SDManagement」→「InlineServiceManager」について」
第15.6.2項「OracleRTD」→「InlineServiceManager」→「インライン・サービス」→「デプロイ状態」→「フラグ」について」
デプロイされた各インライン・サービスは、InlineServiceManager MBeanの下に表示されます。
「SDManagement」→「InlineServiceManager」MBeanには、次の属性があります。
属性 | 説明 |
---|---|
InlineServices | デプロイされたインライン・サービスのリスト。 |
「SDManagement」→「InlineServiceManager」MBeanには、次の操作があります。
refreshMBeans()
データベースにもう登録されていないアプリケーション用のMBeanを削除し、新しいアプリケーション用のMBeanを作成します。
removeAllServices()
すべてのインライン・サービス(loaded、loadable、failed)を削除します。
InlineServiceManager MBeanを表示するには、インライン・サービスの名前を選択し、デプロイ状態(たとえば、Development、QAまたはProduction)を選択して、特定のフラグ(Failed、Inactive、Loadable)を選択します。たとえば、「OracleRTD」→「InlineServiceManager」→「CrossSell」→「Production」→「Loadable」を選択します。
特定のインライン・サービスのInlineServiceManager MBeanには、次の属性があります。
属性 | 説明 |
---|---|
DeploymentState | Development、QAまたはProduction。 |
Flag | Failed、InactiveまたはLoadable。 |
LockStatus | インライン・サービスのロック状態。 |
ServiceId | インライン・サービスのサービスID。 |
特定のインライン・サービスのInlineServiceManager MBeanには、次の操作があります。
unlockService()
このサービスのロックを解除します。
removeService()
このサーバーのインライン・サービスを停止し、データベースからサービスを削除します。
flushStatistics()
このサービスのすべての統計をデータベースにフラッシュします。
deleteStatistics()
データベースでこのサービスのすべての統計をフラッシュおよび削除します。
deleteChoiceHistory()
データベースからこのサービスのすべての選択履歴を削除します。
deleteAllOperationalData()
データベースからこのサービスのすべての操作データを削除します。これには、選択履歴、統計およびスタディが含まれます。
deleteStudy()
このサービスのスタディを削除します。
メンテナンス操作は、次の条件が両方とも成立した場合に、MBeanツリーの「Inline Service」に表示されます。
インライン・サービスには、1つ以上のメンテナンス操作があります。
インライン・サービスでは、DeploymentフラグがLoadableに設定されています。
各メンテナンス操作は、「Loadable」エントリの下の「BroadcastAsyncOperations」と「DirectBlockingOperations」の両方のノードに表示されます。
「DirectBlockingOperations」ノードに一覧表示されている操作は、ローカル・サーバーでのみ起動され、操作が完了した場合にのみ戻ります。返される値は、JConsoleユーザーに対してポップアップ・ダイアログで表示されます。操作で返された型がvoidの場合には、「null」が表示されます。なんらかの理由により操作が失敗した場合、短いエラー・メッセージがJConsoleのポップアップ・ダイアログに表示され、詳細なレポートがそのサーバーのログに格納されています。
「BroadcastAsyncOperations」ノードに一覧表示されている操作は、1つのクラスタのすべてのノードにわたって起動されます。この操作は即座に戻り、ブロードキャストを受信したクラスタ・メンバーの数が返されます。クラスタにノードが1つのみある場合、この操作は1を返し、起動はそのまま非同期です。
メンテナンス操作には、ランタイムに関する次の考慮事項が適用されます。
Oracle RTDでは、すべてのクラスタ・メンバーにメンテナンス操作の起動が通知されることを保証していませんが、通常は通知されます。
たとえば、メンテナンス操作が起動されたときにクラスタのメンバーの1つが停止している場合、復旧したときにそのクラスタ・メンバーがメンテナンス操作を実行することを指示する通知はありません。
メンテナンス操作の順序は保証されません。たとえば、AとBの2つのメンテナンス操作が順に起動された場合、インライン・サービスはAを実行する前にBを実行しますが、AとBを同時に実行することもありえます。
「OracleRTD」→「DeploymentStates」MBeanを表示すると、クラスタで利用可能なデプロイ状態のリストを表示できます。
この項の内容は次のとおりです。
「SDManagement」→「DeploymentStates」MBeanには、次の属性があります。
属性 | 説明 |
---|---|
StateObjectNames | サーバーで利用可能なすべてのデプロイ状態のリスト。 |
特定のデプロイ状態のMBeanを表示するには、「OracleRTD」→「Deployment States」を選択して、デプロイ状態(Development、QA、Productionなど)を選択します。
「Deployment States」→「状態」の各MBeanには、次の属性があります。
属性 | 説明 |
---|---|
AllowHotSwapping | デシジョン・サービスのこのデプロイ状態でのインライン・サービスのホット・スワップを許可します。 |
Id | デプロイ状態のID。 |
Name | デプロイ状態の名前。 |
注意: このデプロイ状態にホット・スワップを許可し、その状態でインライン・サービスを再デプロイすると、既存のセッションがクローズするかタイムアウトになるまで、既存のインライン・サービスはアクティブのままになります。新しくデプロイされたインライン・サービスには、新しいセッションが作成されます。 |
クラスタのラーニング・サービスを管理することにより、ラーニング・モデルのステータスを確認し、そのモデルの保守を実行できます。
この項の内容は次のとおりです。
「Server」→「LearningService」MBeanには、次の属性があります。
属性 | 説明 |
---|---|
Studies | Learning Serverで実行されているすべてのスタディのリスト。スタディをクリックすると、そのスタディのモデルが表示されます。 |
「Learning Server」→「スタディ」MBeanには、次の属性があります。
属性 | 説明 |
---|---|
Models | このスタディに属しているモデル。 |
Name | スタディの名前。 |
「Learning Server」→「スタディ」MBeanには、次の操作があります。
CompleteSnapshot()
データベースにこのスタディのスナップショットを保存します(完全)。
Delete()
このスタディを削除します。
DeleteSnapshot()
データベースからこのスタディのスナップショットを削除します。
IncrementalSnapshot()
データベースにこのスタディのスナップショットを保存します(デルタ)。
「Study」→「スタディ名」→「モデル」MBeanには、次の属性があります。
属性 | 説明 |
---|---|
Attributes | モデルの属性の名前。ここにリストされた名前は、インライン・サービスのセッションの属性名と一致します。 |
Name | モデルの名前。 |
TimeWindows | この特定のモデルによって学習された時間範囲のリスト。 |
「Study」→「スタディ名」→「モデル」MBeanには、次の操作があります。
Delete()
このモデルを削除します。
DeleteAttributeValue()
属性の値について収集されたモデルのデータを消去します。この操作で受け入れられるパラメータは次のとおりです。
AttributeName: 属性の名前。
Value: 削除する値。
DeleteAttributeValueRange()
属性の値の範囲について収集されたモデルのデータを消去します。この操作で受け入れられるパラメータは次のとおりです。
AttributeName: 属性の名前。
HighestValue 削除する最も高い値。
LowestValue: 削除する最も低い値。
StartNewTimeWindow()
現在の時間枠を閉じて、新しい時間枠を開始します。この操作は、将来のモデル学習に悪影響を与える可能性があるため、本番環境では使用しないでください。
次のシステム・プロパティの表示および設定を行うことができます。
システム・プロパティ | 説明 |
---|---|
JGroupsDSMulticastAddress | デシジョン・サービスの転送チャネルアップで使用されるマルチキャスト・アドレスとしてJGroupsDSProtocols文字列にマージされます。 |
JGroupsDSMulticastPort | デシジョン・サービスの転送チャネルで使用されるマルチキャスト・ポートとしてJGroupsDSProtocols文字列にマージされます。 |
JGroupsMulticastAddress | RTDのクラスタ管理で使用されるマルチキャスト・アドレスとしてJGroupsProtocols文字列にマージされます。 |
JGroupsMulticastPort | RTDのクラスタ管理で使用されるマルチキャスト・ポートとしてJGroupProtocols文字列にマージされます。 |
ModelDSName | ラーニング・サービスによって使用されるデータソースのJNDI名。デフォルトはSDDSです。 |
ModelSnapshotDSName | ラーニング・モデルのスナップショットを実行するためにラーニング・サービスによって使用されるデータソースのJNDI名。デフォルトはSDDSです。 |
RestrictClusterMembers | クラスタに参加できるホストが、信頼できるIPアドレスの固定リストに限定されている場合はtrueです。 |
RestrictDSClients | デシジョン・サービス・リクエストを送信できるホストが、信頼できるIPアドレスの固定リストに限定されている場合はtrueです。 |
SDGroupName | これは、Oracle RTDのJGroupsクラスタ管理で認識されるOracle RTDクラスタの名前です。 |
SystemDSName | これは、Oracle RTDシステム・データソースの名前です。デフォルトはSDDSです。 |
TrustedClusterMembers | クラスタに参加できるIPアドレスのリスト。ポートはオプションであり、「:」でIPから区切られます。エントリは、「;」で区切ります。 |
TrustedDSClients | デシジョン・サービス・リクエストを受け入れるホストIPアドレスのリスト。ポートはオプションであり、「:」でIPから区切られます。エントリは、「;」で区切ります。 |