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Oracle Real-Time Decisionsインストレーションおよび管理ガイド
リリース3.0
B54058-01
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1 インストール前の準備

Oracle RTDはWindowsとUNIX両方のプラットフォームでサポートされ、Oracle Containers for J2EE(OC4J)、Oracle WebLogic、IBM WebSphere、JBoss 4.3 EAPの各アプリケーション・サーバーで実行されます。サポートされるプラットフォームの詳細は、『Oracle Real-Time Decisionsシステム要件およびサポートされるプラットフォーム』を参照してください。


注意:

Oracle RTDのインストール先としてOC4Jを計画する場合は、スタンドアロン・バージョンのOC4JとOracle Application Serverに同梱されたバージョンのOC4Jのどちらでも可能です。

この章の内容は次のとおりです。

1.1 Oracle Real-Time Decisionsのインストールについて

Oracle RTDは、リアルタイムの意思決定エンジン・ソフトウェア・プラットフォームであり、次のコンポーネントで構成されています。

Real-Time Decision Serverは、WindowsとUNIXどちらのプラットフォームにもインストールできます。Decision StudioとLoad Generatorはクライアント・コンポーネントで、Windowsでのみ実行できます。

Real-Time Decision Serverでは、Decision Studioに作成されるインライン・サービス用のオブジェクトとメタデータを格納するために、Oracle RTD Databaseという専用のデータベースが必要です。

Oracle RTDをインストールするには、次のタスクを実行する必要があります。

  1. データベース・サーバー、Java Development Kitおよびアプリケーション・サーバーをインストールします。

  2. Real-Time Decision ServerおよびOracle RTDクライアントのファイルをインストールして、データベースを作成および初期化します。

  3. Oracle RTD Databaseのデータソースを構成します。

  4. アプリケーション・サーバーの管理コンソールなどのツールを使用して、Real-Time Decision Serverをデプロイおよび構成します。

  5. 認証設定を構成します。

  6. エンタープライズ・データソースへのアクセスを設定します。

1.2 データベース・サーバーのインストール

Oracle RTD Databaseとして使用するデータベース・サーバーをインストールします。このデータベースは、Oracle Database、Microsoft SQL Server、IBM DB2のいずれかであることが必要です。データベースのインストールの詳細は、各データベースのドキュメントを参照してください。サポートされるデータベースのバージョンの詳細は、『Oracle Real-Time Decisionsシステム要件およびサポートされるプラットフォーム』を参照してください。

次の点に注意してください。

1.3 Java Development Kit(JDK)のインストール

一部の構成では、Oracle RTDのインストールに進む前に、Java Development Kit(JDK)をダウンロードしてインストールする必要があります。この後の各項で、JDKのインストールの必要性の有無およびインストールが必要なJDKバージョンについて、構成別にその詳細を説明します。JDKのインストールが完了したら、JAVA_HOMEというシステム環境変数を作成し、JDKのインストール場所のフルパス名に値を設定します。

システム環境変数PATHを変更するには、既存の値の先頭に%JAVA_HOME%\bin;を追加します。

たとえば、既存のPATH値が'abc;'である場合、新しい値は次のようになります。

'%JAVA_HOME%\bin;abc;'

1.3.1 スタンドアロンOC4Jへのインストール

WindowsのスタンドアロンOC4JにReal-Time Decision Serverをインストールする場合は、Oracle RTDをインストールする前に、Sun JDKバージョン1.5.0.8以降をインストールする必要があります。

SolarisまたはLinuxのスタンドアロンOC4JにReal-Time Decision Serverをインストールする場合は、Oracle RTDをインストールする前に、Sun JDKバージョン1.5.0.8以降をインストールする必要があります。

HP-UXのスタンドアロンOC4JにReal-Time Decision Serverをインストールする場合は、Oracle RTDをインストールする前に、HP-UX JDK 5.0.05をインストールする必要があります。

AIXベースのシステムのスタンドアロンOC4JにReal-Time Decision Serverをインストールする場合は、Oracle RTDをインストールする前に、IBM Java 5 SR2をインストールする必要があります。

Oracle RTDクライアント・ツール(Decision Studio、Load Generator、SDDBToolなど)をインストールするWindowsコンピュータに、Sun JDKバージョン1.5.0.8以降をインストールする必要があります。Oracle RTDのアーカイブ・ファイルに同梱されているJDKを使用することもできます。このアーカイブ・ファイルは、Oracle RTDのホーム・ディレクトリのjdkフォルダ(例、C:\OracleBI\RTD\jdk)に入っています。

1.3.2 Oracle Application Serverへのインストール

WindowsのOracle Application Serverに同梱されたバージョンのOC4JにReal-Time Decision Serverをインストールする場合は、JDKを個別にダウンロードする必要はありません。Oracle Application Serverには、専用のJDKが同梱されています。ただし、JAVA_HOMEシステム環境変数を設定し、Oracle Application Serverが使用するJDKのインストール場所のフルパス名に値を設定する必要があります。

SolarisLinuxHP-UXまたはAIXベースのシステムのOracle Application Serverに同梱されたバージョンのOC4JにReal-Time Decision Serverをインストールする場合は、JDKを個別にダウンロードする必要はありません。Oracle Application Serverには、専用のJDKが同梱されています。

Oracle RTDクライアント・ツール(Decision Studio、Load Generator、SDDBToolなど)をインストールするWindowsコンピュータに、Sun JDKバージョン1.5.0.8以降をインストールする必要があります。Oracle RTDのアーカイブ・ファイルに同梱されているJDKを使用することもできます。このアーカイブ・ファイルは、Oracle RTDのホーム・ディレクトリのjdkフォルダ(例、C:\OracleBI\RTD\jdk)に入っています。

1.3.3 WebSphereへのインストール

WindowsのWebSphereにReal-Time Decision Serverをインストールする場合は、JDKを個別にダウンロードする必要はありません。WebSphereには、専用のJDKが同梱されています。ただし、JAVA_HOMEシステム環境変数を設定し、WebSphereが使用するJDKのインストール場所のフルパス名に値を設定する必要があります。

SolarisLinuxHP-UXまたはAIXベースのシステムのWebSphereにReal-Time Decision Serverをインストールする場合は、JDKを個別にダウンロードする必要はありません。WebSphereには、専用のJDKが同梱されています。

Oracle RTDクライアント・ツール(Decision Studio、Load Generator、SDDBToolなど)をインストールするWindowsコンピュータに、Sun JDKバージョン1.5.0.8以降をインストールする必要があります。Oracle RTDのアーカイブ・ファイルに同梱されているJDKを使用することもできます。このアーカイブ・ファイルは、Oracle RTDのホーム・ディレクトリのjdkフォルダ(例、C:\OracleBI\RTD\jdk)に入っています。


注意:

Linux以外のWebSphereにインストールする場合は、WebSphere Fix Pack 3をインストールして、WebSphereに同梱されたJDKを更新する必要があります。詳細は、第1.4.2項「Oracle RTD用のWebSphereのインストール」を参照してください。

1.3.4 WebLogicへのインストール

WindowsSolarisまたはLinuxのWebLogicにReal-Time Decision Serverをインストールする場合は、JDKを個別にダウンロードする必要はありません。WebLogicには、専用のJDKが同梱されています。

Oracle RTDクライアント・ツール(Decision Studio、Load Generator、SDDBToolなど)をインストールするWindowsコンピュータに、Sun JDKバージョン1.5.0.8以降をインストールする必要があります。Oracle RTDのアーカイブ・ファイルに同梱されているJDKを使用することもできます。このアーカイブ・ファイルは、Oracle RTDのホーム・ディレクトリのjdkフォルダ(例、C:\OracleBI\RTD\jdk)に入っています。


注意:

UNIXシステムにWebLogicをインストールする場合は、次に示すように、PATHオペレーティング・システム環境変数の先頭に、適切なJDKのbinディレクトリを追加する必要があります。
PATH=JAVA_HOME/bin:$PATH
export PATH

1.3.5 JBossへのインストール

JBossにReal-Time Decision Serverをインストールする場合は、JDKバージョン1.6をダウンロードしてインストールした後、JAVA_HOMEシステム環境変数を、JDKがインストールされているフォルダに設定します。

Real-Time Decision Serverとは別のマシンにOracle RTDクライアント・ツール(Decision Studio、Load Generator、SDDBToolなど)をインストールする場合は、そのマシンにJDKバージョン1.5をインストールすることをお薦めします。JDKのインストール後に、JAVA_HOMEシステム環境変数を、JDKがインストールされているフォルダに設定します。Oracle RTDのアーカイブ・ファイルに同梱されているJDKを使用することもできます。このアーカイブ・ファイルは、Oracle RTDのホーム・ディレクトリのjdkフォルダ(例、C:\OracleBI\RTD\jdk)に入っています。

1.4 アプリケーション・サーバーのインストール

Real-Time Decision Serverは、OC4J(Oracle Application Serverのコンポーネント)、WebSphere、WebLogic、JBoss 4.3 EAPの各アプリケーション・サーバーで実行されます。サポートされるアプリケーション・サーバーのバージョンの詳細は、『Oracle Real-Time Decisionsシステム要件およびサポートされるプラットフォーム』を参照してください。


注意:

特定のバージョンのアプリケーション・サーバーの最新情報は、Oracle Real-Time Decisionsのリリース・ノートに記載されているそのアプリケーション・サーバーに関するすべての参照事項を参照してください。

1.4.1 Oracle RTD用のOC4Jのインストール

スタンドアロン・バージョンのOC4JとOracle Application Serverに同梱されたバージョンのOC4Jのどちらでもインストールできます。スタンドアロン・バージョンのOC4Jには、インストーラの付属しない小さなパッケージに、シングル・サーバーが用意されています。Oracle Application Serverに同梱されたバージョンのOC4Jでは、フルスイートなインストーラが付属し、J2EEクラスタリングがサポートされます。

1.4.1.1 スタンドアロンOC4のインストール

次の手順を実行して、Oracle RTD用のスタンドアロンOC4Jをインストールします。

  1. Real-Time Decision Serverを実行するコンピュータに、スタンドアロンOC4Jをインストールします。スタンドアロンOC4Jのインストールの詳細は、『Oracle Containers for J2EE構成および管理ガイド』を参照してください。


    注意:

    このドキュメントでは、スタンドアロンOC4Jインスタンスのインストール先ディレクトリをOC4J_HOMEと記述しています。たとえば、スタンドアロンOC4JファイルをC:\Program Filesに解凍した場合、OC4J_HOMEC:\Program Files\OC4Jになります。

  2. ファイルOC4J_HOME\bin\oc4j.cmd(UNIXの場合はOC4J_HOME/bin/oc4j)のバックアップ・コピーを作成します。

  3. OC4J_HOME\bin\oc4j.cmd(UNIXの場合はOC4J_HOME/bin/oc4j)を開いて編集します。ファイルの先頭に、次の行を追加します。

    set ORACLE_HOME=your_OC4J_HOME
    

    次に例を示します。

    set ORACLE_HOME=C:\OracleBI\OC4J
    

    保存してファイルを閉じます。

  4. oc4jスクリプトを使用してOC4Jを起動します。これを行うには、コマンド・プロンプトを開き、OC4J_HOME\bin(UNIXの場合はOC4J_HOME/bin)に移動してoc4j -startと入力します。

  5. 要求されたら、新しいパスワードを入力および確認します。このパスワードは、OC4Jインスタンスの管理アカウントであるoc4jadminアカウントのパスワードとなります。このパスワード入力が必要なのはOC4Jの初回起動時のみで、以降のOC4J起動時には入力は不要です。

  6. oc4jスクリプトを使用してOC4Jを停止します。これを行うには、コマンド・プロンプトを開き、OC4J_HOME\bin(UNIXの場合はOC4J_HOME/bin)に移動して次のコマンドを発行します。OC4Jが使用するORMIポート(デフォルトでは23791)と、oc4jadminアカウントのパスワードを入力する必要があります。

    oc4j -shutdown -port oc4jOrmiPort -password oc4jadmin_password
    

    次に例を示します。

    oc4j -shutdown -port 23791 -password mypwd
    

1.4.1.2 Oracle Application Serverのインストール

Real-Time Decision Serverを実行するコンピュータに、Oracle Application Serverをインストールします。Oracle Application Serverのインストールの詳細は、Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドを参照してください。


注意:

このドキュメントでは、Oracle Application Serverのインストール先ディレクトリをORACLE_AS_HOMEと記述しています。たとえば、Oracle Application ServerをC:\Oracleにインストールした場合、ORACLE_AS_HOMEC:\Oracle\10.1.3.1\OracleAS_1のようになります。

1.4.2 Oracle RTD用のWebSphereのインストール

次の手順を実行して、Oracle RTD用のWebSphereをインストールします。

  1. Real-Time Decision Serverを実行するコンピュータに、WebSphereをインストールします。WebSphereのインストールの詳細は、WebSphereのドキュメントを参照してください。インストール時には、ローカル・コンピュータに管理ユーザーとしてログインする必要があります。


    注意:

    このドキュメントでは、WebSphereのインストール先ディレクトリをWEBSPHERE_HOMEと記述しています。たとえば、Windowsでは、デフォルトのWEBSPHERE_HOMEC:\Program Files\IBM\WebSphereです。

  2. WebSphereのインストールをV6.1.0 Fix Pack 3に更新します。必要な更新ファイルは、次のURLからダウンロードできます。

    http://www-1.ibm.com/support/docview.wss?rs=180&uid=swg24013830

    Linux以外のすべてのプラットフォームでは、AppServerJava SDK両方のコンポーネントに対する更新をインストールする必要があります。Linuxプラットフォームでは、AppServerコンポーネントに対する更新のみをインストールし、Java SDKに対する更新はインストールしないでください。LinuxにJava SDKの更新をインストールした場合、WebSphereサーバーが起動しないことがあります。

1.4.3 Oracle RTD用のWebLogicのインストール

次の手順を実行して、Oracle RTD用のWebLogicをインストールします。

  1. UNIXにWebLogicをインストールする場合は、PATHオペレーティング・システム変数の先頭に、適切なJDKのJAVA_HOME/binディレクトリを追加する必要があります。WebLogicに対するJDKの要件の詳細は、第1.3.4項「WebLogicへのインストール」を参照してください。

  2. Real-Time Decision Serverを実行するコンピュータに、WebLogicをインストールします。WebLogicのインストールの詳細は、WebLogicのドキュメントを参照してください。

    「Installation Complete」ウィンドウが表示されたら、「Run Quickstart」を選択して「Done」をクリックすると、WebLogic Serverが起動します。


    注意:

    このドキュメントでは、WebLogicのインストール先ディレクトリをBEA_HOMEと記述しています。たとえば、WebLogicをC:\にインストールした場合、BEA_HOMEC:\beaのようになります。

1.4.4 Oracle RTD用のJBossのインストール

次の手順を実行して、Oracle RTD用のJBoss 4.3 EAPをインストールします。

  1. Real-Time Decision Serverを実行するコンピュータに、JBoss 4.3 EAPをインストールします。


    注意:

    JBoss 4.3 EAPのインストール先ディレクトリは、JBOSS_HOMEと記述しています。

    たとえば、C:\Program Files\EnterprisePlatform-4.3.0.GA_CP03C:\jboss-eap-4.3d:\genesis\jboss-eap-4.3のようになります。


  2. 次の手順に従って、JBossのデフォルト・ユーザーを有効にします。

    1. ファイルJBOSS_HOME /jboss-as/server/default/conf/props/jmx-console-users.propertiesを開きます。

    2. 次のように、サンプルのユーザー/パスワード(必要な場合)#admin=adminをコメント解除します。

      例: admin=admin

    3. ファイルを保存します。

  3. 次の手順に従って、JBossのHTTPポートおよびHTTPSポートを設定します。

    1. ファイルJBOSS_HOME /jboss-as/server/default/deploy/jboss-web.deployer/server.xmlを開きます。

    2. HTTPの場合、ファイルの先頭近くにある「<Connector port="8080" ...」で

      行「enableLookups」の後に、次の行を追加します。

      URIEncoding="UTF-8"

      次に例を示します。

      <Connector port="8080" address="${jboss.bind.address}"
                maxThreads="250" maxHttpHeaderSize="8192"
                emptySessionPath="true" protocol="HTTP/1.1"
                enableLookups="false" redirectPort="8443" acceptCount="100"
                URIEncoding="UTF-8"
                connectionTimeout="20000" disableUploadTimeout="true" />
      
    3. HTTPSの場合、ファイルの先頭近くにある、

      <!--
      <Connector port="8443" protocol="HTTP/1.1" SSLEnabled="true"
                        maxThreads="150" scheme="https" secure="true"
                        clientAuth="false" sslProtocol="TLS" />
      -->
      

      を次のように置き換えます。

      <Connector port="8443" protocol="HTTP/1.1" SSLEnabled="true"
                        maxThreads="150" scheme="https" secure="true"
                        clientAuth="false" sslProtocol="TLS"
                        minSpareThreads="5" maxSpareThreads="15"
                        address="${jboss.bind.address}"           keystoreFile="${rtd.install.dir}/etc/ssl/sdserver.keystore"
                       URIEncoding="UTF-8"
                        keystorePass="tc-ssl" />
      
    4. ファイルを保存します。

  4. 次の手順に従って、コンプライアンス・レベル1.5のJavaコンパイラを使用するようにJBoss Webコンテナを設定します。

    1. ファイルJBOSS_HOME /jboss-as/server/default/deploy/jboss-web.deployer/conf/web.xmlを開きます。

    2. 次の記述を探します。

      <servlet>          <servlet-name>jsp</servlet-name>
      
    3. 次のサーブレットのinitパラメータを追加します。

      <init-param>
         <param-name>compilerSourceVM</param-name>
         <param-value>1.5</param-value>
      </init-param>
      <init-param>
         <param-name>compilerTargetVM</param-name>
         <param-value>1.5</param-value>
       </init-param>
      
    4. ファイルを保存します。

1.5 インストール前のその他のタスク

Oracle RTDのインストールを開始する前に、開いているアプリケーションをすべて終了する必要があります。特に、Oracle RTDのデフォルトのポートであるポート8080を使用するアプリケーションとプロセスは、すべて停止してください。また、Google Desktopなど、リアルタイムに索引付けを行うソフトウェアが実行されている場合は、Oracle RTDのインストールを開始する前にすべて停止してください。Real-Time Decision Serverを実行中のコンピュータでリアルタイムの索引付けソフトウェアが実行されていると、Oracle RTDのパフォーマンスが低下する可能性があります。