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Oracle Real-Time Decisionsプラットフォーム開発者ガイド
リリース3.0
B54059-01
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9 .NETスマート・クライアントの使用

.NETスマート・クライアントにより、Java APIとほぼ同等のクライアントを実現し、アプリケーションからコールします。.NETスマート・クライアントの現行の実装では、Javaスマート・クライアントが持つ高度な機能の一部(セッション・アフィニティ管理やデフォルトのレスポンス処理など)がサポートされていません。

.NETスマート・クライアントAPIの詳細は、Decision Studioのオンライン・ヘルプを参照してください。

この章の内容は次のとおりです。

9.1 作業前の準備

.Net スマート・クライアントで作業を行う前に、次の作業を実行する必要があります。

  1. Java Development Kit(JDK)をインストールし、JAVA_HOME環境変数にそのインストール場所を設定します。JDKの入手方法の詳細は、Sun社のWebサイト(http://java.sun.com/products)を参照してください。

  2. Oracle RTDファイルをインストールし、Oracle RTDをアプリケーション・サーバーにデプロイします。詳細は、『Oracle Real-Time Decisionsインストレーションおよび管理ガイド』を参照してください。

  3. .NETスマート・クライアントのサンプルは、サンプルのCrossSellインライン・サービスと連携して動作します。そのため、最初にOracle RTD DatabaseにCrossSellのサンプル・データを移入してから、Decision Studioを使用してCrossSellインライン・サービスをデプロイする必要があります。

    Oracle RTD DatabaseにCrossSellのサンプル・データを移入する方法の詳細は、『Oracle Real-Time Decisionsインストレーションおよび管理ガイド』を参照してください。インライン・サービスのデプロイ方法の詳細は、第III部「Decision Studioリファレンス」を参照してください。

  4. Real-Time Decision Serverを起動します。詳細は、『Oracle Real-Time Decisionsインストレーションおよび管理ガイド』を参照してください。

9.2 .NETスマート・クライアントによるインライン・サービスとの統合

一般的な統合手順は次のとおりです。

  1. Oracle RTDスマート・クライアントをアプリケーション・コード内に作成します。

  2. インライン・サービスと統合点に対して送信するリクエストを作成します。

  3. リクエストにおいて引数とセッション・キーを移入します。

  4. スマート・クライアントを使用してリクエストを起動します。

  5. リクエストがアドバイザに対して起動された場合、レスポンスを確認します。

  6. 終了したらスマート・クライアントをクローズします。

.NETスマート・クライアントは、RTD_HOME\client\Client Examples\Dot Net Client Example\sdclient.dllにあります。このファイルをアクセス可能にするには、アプリケーションと同じ場所に配置する必要があります。

9.3 .NET統合のサンプル

.NET統合クライアントのサンプルは、RTD_HOME\client\Client Examples\Dot Net Client Example\DotNetSmartClientExample.slnにあります。このサンプルは、Microsoft Visual C# 2008 Express Editionを使用して開いて実行やデバッグができます。

このサンプルでは、インフォーマントとアドバイザの統合点がCrossSellインライン・サービスに対して起動されます。このインライン・サービスの理解を深めるには、第6.2項「CrossSellインライン・サービスについて」を参照してください。サンプルでは、統合点が起動され、アドバイザからの戻り値がコンソールに出力されます。

サンプルをMicrosoft Visual Studioで実行する手順は次のとおりです。

  1. Microsoft Visual C# 2008 Express Editionを起動します。

  2. メニュー・バーから、「File」→「Open」→「Project」を選択します。

  3. File Name」に「RTD_HOME\client\Client Examples\Dot NET Client Example\DotNetSmartClientExample.sln」を選択し、「Open」をクリックします。

  4. Real-Time Decision Serverが実行しているホストまたはポートがデフォルトのlocalhost:8080と異なる場合、次の手順を実行します。

    • 右側の「Solution Explorer」ウィンドウで、DotNetSmartClientExample.csをダブルクリックします。

    • 次の行を探します。

      SDClient client = new SDClient("http://localhost:8080");
      
    • Real-Time Decision Serverが実行しているホストとポートに一致するようにlocalhost:8080を変更します。

    • ファイルを保存して閉じます。

  5. メニュー・バーから、「Debug」→「Start」を選択します。コンソール・ウィンドウに、次のテキストが表示されます。

    Ring! Ring! New telephone call!
    Enter a customer ID between 1 and 1000:
    
  6. カーソルをコロンの後に移動し、顧客ID(たとえば、5)を入力し、[Enter]を押します。次のようなレスポンスが表示されます。

    Here are the deals we've got for you:
     1: ElectronicPayments
      Electronic payments eliminate the complications of handling checks.
    Enter the line number of the offer that catches your interest, or zero if none do:
    
  7. カーソルを最後のコロンの後に移動し、「1」を入力してオファーを選択します。サーバーによって、最後のメッセージがレスポンスされます。

  8. プロセスが繰り返されます。プログラムを終了するには、数字を入力せずに、顧客IDプロンプトで[Enter]を押します。