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Oracle Identity Manager Microsoft Active Directory User Management Connectorガイド
リリース9.1.1
B54369-03
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1 コネクタについて

Oracle Identity Managerでは、アクセス権の管理、セキュリティおよびITリソースのプロビジョニングが自動化されています。Oracle Identity Managerコネクタは、Oracle Identity Managerと外部アイデンティティ認識アプリケーションの統合に使用されます。このマニュアルでは、Oracle Identity Managerのアイデンティティ・データの管理対象(ターゲット)リソースあるいは認可(信頼できる)ソースとして、Microsoft Active DirectoryまたはMicrosoft Active Directory Application Mode(ADAM)を使用できるようにするコネクタについて説明します。


注意:

このマニュアルの一部では、Microsoft Active DirectoryおよびMicrosoft ADAMをターゲット・システムと呼んでいます。

コネクタのアカウント管理(ターゲット・リソース)モードにおいて、ターゲット・システムで直接作成または変更されたユーザーに関する情報は、Oracle Identity Managerにリコンサイルできます。また、Oracle Identity Managerを使用して、ターゲット・システムでプロビジョニング操作を実行できます。

コネクタのアイデンティティ・リコンシリエーション(信頼できるソース)構成において、ユーザーはターゲット・システムでのみ作成または変更され、これらのユーザーに関する情報がOracle Identity Managerにリコンサイルされます。


注意:

ターゲット・システムは、認可(信頼できる)ソースおよび管理対象(ターゲット)リソースの両方としては構成しないことをお薦めします。

この章では、次の項目について説明します。

1.1 動作保証されているデプロイ構成

ターゲット・システムは、Microsoft Active DirectoryまたはMicrosoft ADAMのいずれかです。表1-1に、両方のターゲット・システムの動作保証されているデプロイ構成を示します。

表1-1 動作保証されているデプロイ構成

項目 Microsoft Active Directoryの要件 Microsoft ADAMの要件

Oracle Identity Manager

Oracle Identity Managerリリース9.1.0.2以上

Oracle Identity Managerリリース9.1.0.2以上

ターゲット・システムおよびターゲット・システムのホスト・プラットフォーム

ターゲット・システムは次のいずれか。

  • Microsoft Windows 2003 SP1以上にインストールされたMicrosoft Windows Server 2003 Active Directory

    注意: SP1がインストールされていないMicrosoft Windows 2003サーバーでは、パスワード変更操作の際にWILL_NOT_PERFORMエラー・メッセージが発生することがあります。このエラーの原因や解決方法は、次に示すMicrosoft Knowledge Base Webサイトを参照してください。

    http://support.microsoft.com

  • Microsoft Windows Server 2008にインストールされたMicrosoft Windows Server 2008 Active Directory

Microsoft Windows 2003 SP1以上にインストールされたMicrosoft Windows Server 2003 Active Directory Application Mode SP1

注意: SP1がインストールされていないMicrosoft Windows 2003サーバーでは、パスワード変更操作の際にWILL_NOT_PERFORMエラー・メッセージが発生することがあります。このエラーの原因や解決方法は、次に示すMicrosoft Knowledge Base Webサイトを参照してください。

http://support.microsoft.com

その他のソフトウェア

証明書サービス

証明書サービス


1.2 動作保証されている言語

コネクタでは、次の言語がサポートされています。


関連項目:

サポートされる特殊文字の詳細は、『Oracle Identity Managerグローバリゼーション・ガイド』を参照してください。

1.3 コネクタの機能

ここでは次の項目について説明します。

1.3.1 コネクタのアーキテクチャ

ここでは次の項目について説明します。

1.3.1.1 Microsoft Active Directoryのコネクタのアーキテクチャ

図1-1に、Microsoft Active Directoryのコネクタのアーキテクチャを示します。

図1-1 Microsoft Active Directoryのコネクタのアーキテクチャ

図1-1の説明が続きます
「図1-1 Microsoft Active Directoryのコネクタのアーキテクチャ」の説明

コネクタは、次のモードのいずれかで実行されるように構成できます。

  • アイデンティティ・リコンシリエーション

    アイデンティティ・リコンシリエーションは、認可ソースまたは信頼できるソースのリコンシリエーションとも呼ばれます。この形式のリコンシリエーションでは、ターゲット・システムでのユーザーの作成または更新に対応してOIMユーザーが作成または更新されます。また、このモードでは、ターゲット・システムで作成された組織(OU)のリコンシリエーションもサポートしています。

  • アカウント管理

    アカウント管理は、ターゲット・リソース管理とも呼ばれます。コネクタのこのモードでは、次の操作が可能です。

    • プロビジョニング

      プロビジョニングでは、Oracle Identity Managerを使用して、ターゲット・システムでユーザーを作成または更新します。Microsoft Active DirectoryリソースをOIMユーザーに割り当てる(プロビジョニングする)と、そのユーザーのアカウントがMicrosoft Active Directoryで作成されます。Oracle Identity Manager関連では、プロビジョニングという用語は、Oracle Identity Managerを使用したターゲット・システム・アカウントに対する更新を意味する場合にも使用されます。

      ユーザーおよび組織は、ターゲット・システムで階層形式に編成されます。ターゲット・システムで必要な組織単位(OU)にユーザーをプロビジョニングする(ユーザーを作成する)には、ターゲット・システムで使用されるOUのリストをOracle Identity Managerにフェッチする必要があります。これには、参照同期のスケジュール済タスクを使用します。

      コネクタを使用すると、ユーザーのターゲット・システム・グループ・メンバーシップ・プロファイルの設定または変更を行うグループ割当てのプロビジョニング操作が可能になります。また、Windowsの「ターミナル サービスのプロファイル」の属性をプロビジョニング(更新)できます。これらの属性へのアクセスでは、Microsoft Windowsプラットフォームに固有のコンポーネントを使用します。「ターミナル サービスのプロファイル」のフィールドの更新には、Remote Managerが使用されます。

    • ターゲット・リソースのリコンシリエーション

      コネクタは、フィルタを適用してターゲット・システムからリコンサイルされるユーザーを検索し、それらのユーザーの属性値をフェッチします。Remote Managerは、プロビジョニングの際に使用すると「ターミナル サービスのプロファイル」のフィールド値を伝播できるようになりますが、リコンシリエーションの際にも使用するとそれらのフィールドから値をフェッチできるようになります。

パスワード同期

このコネクタは、Microsoft Active DirectoryからOracle Identity Managerにパスワード変更を伝播できません。この機能を実装するには、Microsoft Active Directory Password Synchronization Connectorをインストールする必要があります。詳細は、『Oracle Identity Manager Microsoft Active Directory Password Synchronization Connectorガイド』を参照してください。そのマニュアルには、パスワード同期コネクタとこのコネクタの両方をデプロイするシナリオが記載されています。

コネクタの他の主な機能

コネクタの他の主な機能は、次のとおりです。

  • コネクタでは、複数のドメインにわたるリコンシリエーションおよびプロビジョニング操作がサポートされます。たとえば、あるドメインのユーザーを別のドメインのグループに割り当てることができます。また、ユーザーとそのユーザーのマネージャが異なるドメインに属している場合でも、ユーザー・レコードをリコンサイルできます。詳細は、「複数のドメインにわたるリコンシリエーションおよびプロビジョニング操作の有効化」を参照してください。

  • コネクタは、高可用性ターゲット・システム環境と互換性があります。バックアップ・ターゲット・システム・ホストに関する情報は、Oracle Identity Managerの参照定義に格納できます。コネクタは、プライマリ・ホストに接続できない場合、参照定義にリストされたホストのいずれかに接続しようとします。

  • ユーザー定義オブジェクト・クラスとその属性に対してリコンサイルおよびプロビジョニングするように、コネクタを構成できます。ターゲット・システムでは、デフォルトでuserオブジェクト・クラスが使用されます。ターゲット・システムで定義した他のオブジェクト・クラスを受け入れるように、コネクタを構成できます。

1.3.1.2 Microsoft ADAMのコネクタ

図1-2に、Microsoft ADAMのコネクタのアーキテクチャを示します。

図1-2 Microsoft ADAMのコネクタのアーキテクチャ

図1-2の説明が続きます
「図1-2 Microsoft ADAMのコネクタのアーキテクチャ」の説明

コネクタによってMicrosoft ADAMおよびMicrosoft Active Directoryに提供されるサポートには、属性レベルおよび操作上において若干の相違があります。また、Oracle Identity Managerとターゲット・システムとの間に定義されたフィールド・マッピングが異なります。信頼できるソースのリコンシリエーションまたはアカウント管理のためにMicrosoft ADAMを統合するように、コネクタを構成できます。Microsoft ADAMの場合、Microsoft Active Directoryの場合に使用される属性マッピング・ルールとは異なる一連の属性マッピング・ルールがプロビジョニングおよびリコンシリエーションに使用されます。

必要に応じて、このマニュアルにはMicrosoft ADAMに固有の情報および説明が記載されています。

1.3.2 コネクタ操作時に使用される参照フィールド

プロビジョニング操作時に、プロセス・フォームの参照フィールドを使用して値セットから1つの値を指定します。たとえば、「国」参照フィールドを使用し、参照フィールドの国のリストから1つの国を選択します。コネクタをデプロイすると、ターゲット・システムの参照フィールドに対応する参照定義がOracle Identity Managerに作成されます。参照フィールド同期では、ターゲット・システムの参照フィールドに対して行われた追加または変更が、Oracle Identity Managerの参照定義にコピーされます。

次に、参照フィールドの同期後にデータ保存に使用されるフォーマットを示します。

Code Key: <IT_RESOURCE_KEY>~<VALUE_FROM_TARGET_SYSTEM>

Decode: <IT_RESOURCE_NAME>~< VALUE_FROM_TARGET_SYSTEM>

たとえば、Lookup.ADReconciliation.GroupLookup参照定義の中では、値は次のフォーマットで保存されます。

Code Key: <IT_RESOURCE_KEY>~<DISTINGUISHED_NAME>

Decode: <IT_RESOURCE_NAME>~<DISTINGUISHED_NAME>

プロビジョニング操作中は、操作の対象として選択したターゲット・システムに対応する値が、参照フィールドに移入されます。

表1-2の「参照定義」列にはOracle Identity Managerの参照定義を、「ターゲット・システム・フィールド」列にはそれに対応するターゲット・システムの参照フィールドを示します。

表1-2 ターゲット・システムと同期される参照定義

参照定義 ターゲット・システム・フィールド 同期のスケジュール済タスク

Lookup.ADReconciliation.GroupLookup

グループのdistinguishedNameフィールド

「AD Group Lookup Recon」スケジュール済タスクを使用してこの参照定義を同期します。このスケジュール済タスクの詳細は、「参照フィールド同期のスケジュール済タスク」を参照してください。

Lookup.ADReconciliation.Organization

組織のdistinguishedNameフィールド

「AD Organization Lookup Recon」スケジュール済タスクを使用してこの参照定義を同期します。このスケジュール済タスクの詳細は、「参照フィールド同期のスケジュール済タスク」を参照してください。


表1-3に、コネクタのデプロイ時にOracle Identity Managerに作成されるその他の参照定義の説明を示します。これらの参照定義には、値が事前移入されるか、コネクタのデプロイ後に値を入力する必要があります。

表1-3 その他の参照定義

参照定義 値の説明 参照定義に値を指定する方法

Lookup.AD.Configuration

リコンシリエーションおよびプロビジョニング時に使用されるパラメータの値

この参照定義は、リコンシリエーション時とプロビジョニング時の両方で使用されるパラメータを指定するために使用します。この参照定義の詳細は、「Lookup.AD.Configuration参照定義の構成」を参照してください。

Lookup.AD.Country

国コードおよび名前

ターゲット・システムの「国」参照フィールドの値に基づいて、この参照定義にエントリを手動で追加または更新します。この参照定義の詳細は、「Lookup.AD.Country参照定義の構成」を参照してください。

AtMap.AD.RemoteScriptlookUp

Microsoft Active Directoryの「ターミナル サービスのプロファイル」のフィールドの名前

注意: この参照定義は、Microsoft ADAMには使用されません。

この参照定義には、値が事前移入されます。

この参照定義の名前は、ADITResource ITリソースのRemote Manager Prov Lookupパラメータのデフォルト値です。詳細は、「ターゲット・システムのITリソースの構成」を参照してください。

Lookup.AD.BackupServers

高可用性に使用されるターゲット・システムのレプリケートされたインストールに関する情報

高可用性のためにターゲット・システムを構成した場合は、「ターゲット・システムの高可用性の構成」に記載されている手順を実行し、この参照定義に値を指定します。

AtMap.AD

Microsoft Active DirectoryとOracle Identity Manager間のユーザー・フィールド・マッピング

この参照定義には、値が事前移入されます。また、ユーザー・プロビジョニング操作の際に使用されます。

この参照定義には、「プロビジョニング用の新規フィールドの追加」に記載されている手順を実行して値を追加できます。

AtMap.ADAM

Microsoft ADAMとOracle Identity Manager間のユーザー・フィールド・マッピング

この参照定義には、値が事前移入されます。また、ユーザー・プロビジョニング操作の際に使用されます。

この参照定義には、「プロビジョニング用の新規フィールドの追加」に記載されている手順を実行して値を追加できます。

Lookup.ADReconciliation.FieldMap

Microsoft Active DirectoryとOracle Identity Manager間のユーザー・フィールド・マッピング

この参照定義には、値が事前移入されます。また、ユーザー・リコンシリエーション操作の際に使用されます。

この参照定義には、「ターゲット・リソースのリコンシリエーション用の新規フィールドの追加」および「信頼できるソースのリコンシリエーション用の新規フィールドの追加」に記載されている手順を実行して値を追加できます。

Lookup.ADAMReconciliation.FieldMap

Microsoft ADAMとOracle Identity Manager間のユーザー・フィールド・マッピング

この参照定義には、値が事前移入されます。また、ユーザー・リコンシリエーション操作の際に使用されます。

この参照定義には、「ターゲット・リソースのリコンシリエーション用の新規フィールドの追加」および「信頼できるソースのリコンシリエーション用の新規フィールドの追加」に記載されている手順を実行して値を追加できます。

AtMap.ADGroup

Microsoft Active DirectoryとOracle Identity Manager間のグループ・フィールド・マッピング

この参照定義には、値が事前移入されます。また、グループ・プロビジョニング操作の際に使用されます。

この参照定義には、「プロビジョニング用の新規フィールドの追加」に記載されている手順を実行して値を追加できます。

AtMap.ADAMGroup

Microsoft ADAMとOracle Identity Manager間のグループ・フィールド・マッピング

この参照定義には、値が事前移入されます。また、グループ・プロビジョニング操作の際に使用されます。

この参照定義には、「プロビジョニング用の新規フィールドの追加」に記載されている手順を実行して値を追加できます。

Lookup.AD.Constants

コネクタを構成するJavaクラスの中で定義されている定数と変数の名前。

この参照定義の中では、事前定義された値を変更しないでください。

Lookup.ADGroupReconciliation.FieldMap

Microsoft Active DirectoryとOracle Identity Manager間のグループ・フィールド・マッピング

この参照定義には、値が事前移入されます。また、グループ・リコンシリエーション操作の際に使用されます。

この参照定義には、「ターゲット・リソースのリコンシリエーション用の新規フィールドの追加」に記載されている手順を実行して値を追加できます。

Lookup.ADAMGroupReconciliation.FieldMap

Microsoft ADAMとOracle Identity Manager間のグループ・フィールド・マッピング

この参照定義には、値が事前移入されます。また、グループ・リコンシリエーション操作の際に使用されます。

この参照定義には、「ターゲット・リソースのリコンシリエーション用の新規フィールドの追加」に記載されている手順を実行して値を追加できます。

AtMap.RM

Microsoft Active Directoryの「ターミナル サービスのプロファイル」のフィールドを表現するために使用される定数の名前。

注意: この参照定義は、Microsoft ADAMには使用されません。

Microsoft Active Directoryの「ターミナル サービスのプロファイル」のフィールドを表現するために使用される定数の名前を保持する参照定義。

この参照定義の中では、事前定義された値を変更しないでください。


1.3.3 ターゲット・リソースのリコンシリエーション

ターゲット・リソースのリコンシリエーションでは、ターゲット・システムで新規作成または変更されたアカウントに関するデータをフェッチし、そのデータを使用してOIMユーザーに割り当てられたリソースを追加または変更します。

「AD User Target Recon」スケジュール済タスクは、ターゲット・リソースのリコンシリエーションの実行開始に使用されます。このスケジュール済タスクの詳細は、「ターゲット・リソースのリコンシリエーションのスケジュール済タスク」を参照してください。


関連項目:

ターゲット・リソースのリコンシリエーションの概念は、『Oracle Identity Manager Connector概要』の「リコンシリエーション」を参照してください。

ここでは次の項目について説明します。

1.3.3.1 ターゲット・リソース・リコンシリエーション用のユーザー・フィールド

表1-4に、ターゲット・リソースのリコンシリエーションの実行時に値がフェッチされるユーザー・アイデンティティ・フィールドを示します。Remote Managerは、「ターミナル サービスのプロファイル」のフィールドのリコンシリエーションの実行に使用されます。

表1-4 ターゲット・リソース・リコンシリエーション用のユーザー・フィールド

プロセス・フォームのフィールド ターゲット・システム・フィールド 説明

ユーザーは次のログオン時にパスワードを変更する必要があります

チェック・ボックスです。

  • pwdLastSet(Microsoft Active Directoryの場合)

  • msDS-UserPasswordExpired(Microsoft ADAMの場合)

ユーザーが次回ログオン時にパスワードを変更する必要があるかどうかを示すフラグ。

値がyesの場合(チェック・ボックスを選択した場合)、ユーザーは次回ログオン時にパスワードを変更する必要があります。

パスワードの有効期限なし

チェック・ボックスです。

  • userAccountControl(Microsoft Active Directoryの場合)

  • msDS-UserDontExpirePassword(Microsoft ADAMの場合)

「パスワードの有効期限なし」プロパティを制御するフラグ

アカウントの有効期限

日付フィールドです。

accountExpires

Microsoft ADAM 2003では、この値はタイムスタンプ・フォーマットで保存されます。たとえば、129069486000000000です。

Microsoft ADAM 2008では、この値は日付フォーマットで保存されます。たとえば、3-1-2010です。

必須フィールドです。Microsoft ADAM 2003では、アカウントを作成するときに0を入力できます。

アカウントの有効期限の日付

givenName

必須フィールドです。

必須フィールドです。

sn

必須フィールドです。

ミドル・ネーム

initials

ユーザーのミドル・ネームのイニシャル

完全名

必須フィールドです。

displayName

必須フィールドです。

氏名

電話番号

telephoneNumber

電話番号

電子メール

mail

電子メール・アドレス

私書箱

postOfficeBox

私書箱

都道府県

st

都道府県

郵便番号

postalCode

郵便番号

自宅電話番号

homePhone

自宅の電話番号

ページャ

pager

ページャ番号

モバイル

mobile

モバイル番号

FAX

facsimileTelephoneNumber

FAX番号

IP電話

ipPhone

IP電話番号

部門

department

部門

役職

title

役職

会社

company

会社

参照フィールドです。

c

番地

StreetAddress

番地

マネージャ名

manager

マネージャ名

勤務先

physicalDeliveryOfficeName

勤務先の場所

市区町村

l

市区町村

ユーザーID

必須フィールドです。

sAMAccountName

Microsoft Active Directoryでは、必須フィールドです。Microsoft ADAMには存在しません。

ユーザーのログオン名

ターミナル・ホーム・ディレクトリ

文字列データ型フィールドです。

userParametersフィールドに格納されるデータの一部

注意: Microsoft ADAMには存在しません。

ターミナル・サーバー・ユーザーのホーム・ディレクトリのフルパス

注意: Remote Managerにより、このフィールドの値のリコンシリエーションは可能になります。

ターミナル・プロファイル・パス

文字列データ型フィールドです。

userParametersフィールドに格納されるデータの一部

注意: Microsoft ADAMには存在しません。

ユーザーがターミナル・サーバーにログオンする際に使用されるプロファイル

プロファイルは、ローミングまたは必須にすることが可能です。ローミング・プロファイルは、ユーザーがログインに使用したコンピュータに関係なく同じままです。ローミング・プロファイルは変更できますが、必須プロファイルは変更できません。必須プロファイルを使用してログインしているときにユーザーが行った変更は、そのターミナル・サービス・セッション中しか保持されません。ユーザーが別のターミナル・サービス・セッションを開始すると、変更は失われます。

注意: Remote Managerにより、このフィールドの値のリコンシリエーションは可能になります。

ターミナル・サービスへのログインを許可

チェック・ボックスです。

userParametersフィールドに格納されるデータの一部

注意: Microsoft ADAMには存在しません。

ターミナル・サーバーへのログオンをユーザーに許可するかどうかを指定します。

注意:

Remote Managerにより、このフィールドの値のリコンシリエーションは可能になります。

ターゲット・システムがMicrosoft Windows 2003の場合、「ターミナル サーバーへのログオンを許可する」チェック・ボックスが使用されます。リコンシリエーションの実行時に、ターゲット・システムのチェック・ボックスが選択されていると、対応するプロセス・フォームのチェック・ボックスが選択されます。

ターゲット・システムがMicrosoft Windows 2003 SP2の場合、「すべてのターミナル サーバーにおいて、このユーザーがログオンするためのアクセス許可を拒否する」チェック・ボックスが使用されます。リコンシリエーションの実行時に、ターゲット・システムのチェック・ボックスが選択されていると、対応するプロセス・フォームのチェック・ボックスの選択が解除されます。

アカウントをロックアウト

チェック・ボックスです。

lockoutTime

ユーザー・アカウントをロックするか、ロックを解除するかを指定します。

グループ名

この複数値フィールドは、プロセス・フォームの参照フィールドです。

memberOf

ユーザーが属するグループの識別名

ユーザー・プリンシパル名

必須フィールドです。

userPrincipalName

ターゲット・システムでは、必須フィールドです。

ユーザー・プリンシパル名は、ドメイン固有のユーザー名です。

フォーマットは次のとおりです。

USER_ID_VALUE@UPN_DOMAIN_VALUE

共通名

必須フィールドです。

cn

必須フィールドです。

ターゲット・システム上での共通名。

このフィールドの値は変更可能です。

組織名

組織名は、distinguishedNameの値から抽出されます。

ターゲット・システム上での組織名。


1.3.3.2 リコンシリエーション用のグループ・フィールド

表1-8に、リコンシリエーション時にターゲット・システムから値がフェッチされるグループ・フィールドを示します。「AD Group Recon」スケジュール済タスクは、グループ・データをリコンサイルする目的で使用されます。


注意:

Microsoft ADAM上でグループを作成する場合は、cnフィールドとdisplayNameフィールドに値を指定する必要があります。Microsoft ADAMでは、必須フィールドです。

表1-5 リコンシリエーション用のグループ・フィールド

Oracle Identity Managerのグループ・フィールド Microsoft Active Directoryのフィールド Microsoft ADAMのフィールド 説明

組織名

グループのdistinguishedNameから抽出されたou

グループのdistinguishedNameから抽出されたou

組織名

グループのobjectGUID

objectGUID

objectGUID

グループのobjectGUID

グループ・タイプ

groupType

groupType

グループ・タイプ

グループ名

必須フィールドです。

sAMAccountName

必須フィールドです。

displayName

必須フィールドです。

グループ名

グループ表示名

cn

cn

グループの共通名。


これらのフィールド・マッピングは、次の参照定義の中に保存されます。

  • Microsoft Active Directoryの場合: Lookup.ADGroupReconciliation.FieldMap

  • Microsoft ADAMの場合: Lookup.ADAMGroupReconciliation.FieldMap

1.3.3.3 ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・ルール


関連項目:

リコンシリエーション一致ルールおよびアクション・ルールに関する一般的な情報は、『Oracle Identity Manager Connector概要』を参照してください。

次に、プロセス一致ルールを示します。

ルール名: Target Resource Recon Rule

ルール要素: (ObjectGUID Equals objectGUID) OR (User Login Equals User ID)

最初のルール・コンポーネント内には、次のものがあります。

  • 「Equals」の左にあるObjectGUIDは、OIMユーザーに割り当てるリソースのobjectGUIDです。

  • 「Equals」の右にあるObjectGUIDは、ターゲット・システム上にあるリソースのobjectGUIDです。

2番目のルール・コンポーネント内には、次のものがあります。

  • User Loginは、OIMユーザー・フォームの「ユーザーID」フィールドです。

  • User IDは、Microsoft Active DirectoryのsAMAccountNameフィールドまたはMicrosoft ADAMのuserPrincipalNameフィールドです。

このルールでは、次のシナリオがサポートされます。

  • Oracle Identity Manager上で、またはターゲット・システム上で直接、複数のMicrosoft Active Directoryリソースを同じOIMユーザーに割り当てることもできます。

  • ターゲット・システムでユーザーのユーザーIDを変更できます。

次の使用例で説明します。

  • 使用例1: ADアカウントをOIMユーザーに割り当て(プロビジョニング)、ターゲット・システム上でもそのユーザーに対応するアカウントを作成します。

    最初のルール条件が適用された時点では、一致するものは見つかりません。次に、2番目のルール条件を適用した時点で、ターゲット・システム上で2番目のアカウントがユーザーに割り当てられていることが特定されます。リコンシリエーション・エンジンによって、この2番目のアカウントがOIMユーザーに関連付けられます。

  • 使用例2: あるOIMユーザーにはADアカウントがあります。ターゲット・システムでこのユーザーのユーザーIDを変更できます。

    次のリコンシリエーションを実行する際に、最初のルール条件を適用すると、リソースをレコードと比較するのに役立ちます。

コネクタのデプロイ後、次の手順を実行して、ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・ルールを表示できます。


注意:

次の手順は、コネクタのデプロイ後にのみ実行してください。

  1. Oracle Identity Manager Design Consoleにログインします。

  2. 「Development Tools」を展開します。

  3. 「Reconciliation Rules」をダブルクリックします。

  4. Target Resource Recon Ruleを検索します。図1-3に、ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・ルールを示します。

    図1-3 ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・ルール

    図1-3の説明が続きます
    「図1-3 ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・ルール」の説明

1.3.3.4 ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・アクション・ルール

表1-6に、ターゲット・リソース・リコンシリエーションのアクション・ルールを示します。

表1-6 ターゲット・リソースのリコンシリエーション用のアクション・ルール

ルール条件 アクション

一致しない場合

最小ロードの管理者への割当て

1つのエンティティ一致が見つかった場合

リンクの確立

1つのプロセス一致が見つかった場合

リンクの確立



注意:

このコネクタに事前定義されていないルール条件に対して、アクションは実行されません。このようなルール条件には、ユーザー独自のアクション・ルールを定義できます。リコンシリエーション・アクション・ルールの変更または作成の詳細は、『Oracle Identity Managerデザイン・コンソール・ガイド』を参照してください。

コネクタのデプロイ後に次の手順を実行すると、ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・アクション・ルールを表示できます。

  1. Oracle Identity Manager Design Consoleにログインします。

  2. 「Resource Management」を展開します。

  3. 「Resource Objects」をダブルクリックします。

  4. AD Userリソース・オブジェクトを検索し、開きます。

  5. 「Object Reconciliation」タブ、「Reconciliation Action Rules」タブの順にクリックします。「Reconciliation Action Rules」タブに、コネクタに定義されているアクション・ルールが表示されます。図1-4に、ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・アクション・ルールを示します。

    図1-4 ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・アクション・ルール

    図1-4の説明が続きます
    「図1-4 ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・アクション・ルール」の説明

1.3.4 プロビジョニング

プロビジョニングでは、Oracle Identity Managerを使用して、ターゲット・システムでユーザー・データを作成または変更します。


関連項目:

プロビジョニングの概念は、『Oracle Identity Manager Connector概要』の「プロビジョニング」を参照してください。

ここでは次の項目について説明します。

1.3.4.1 コネクタでサポートされるユーザー・プロビジョニング機能

表1-7に、サポートされるユーザー・プロビジョニング機能と、これらの機能を実行するアダプタを示します。表に示す機能は、1つまたは複数のプロセス・タスクに対応しています。


関連項目:

プロセス・タスクおよびアダプタの一般的な情報は、『Oracle Identity Manager Connector概要』を参照してください。

表1-7 コネクタでサポートされるユーザー・プロビジョニング機能

機能 アダプタ

ユーザー・アカウントの作成

ADCS Create User

ユーザーが正常に作成されると、次のアダプタがトリガーされます。

  • ADCS Get ObjectGUID

  • ADCS Pwd Never Expires

  • ADCS Must Change PWD

  • ADCS Set Account Exp Date

  • ADCS Execute Remote Script

注意: ユーザー作成プロビジョニング操作の際に、ADCS Execute Remote Scriptアダプタを実行しない場合は、「ExecuteRemoteScriptsプロセス・タスクの削除」を参照してください。ADCS Execute Remote Scriptアダプタは、Microsoft ADAMでは使用されません。

同じドメイン内の組織間でのユーザー・アカウントの移動

ADCS Move User

ユーザー・アカウントの削除

ADCS Delete User

無効なユーザー・アカウントの有効化

ADCS Enable User

ユーザー・アカウントの無効化

ADCS Disable User

ユーザー・アカウントのロック

ADCS Lock_Unlock User

ユーザー・アカウントのロック解除

ADCS Lock_Unlock User

「ユーザーは次のログオン時にパスワードを変更する必要があります」フラグの更新

ADCS Must Change PWD

アカウントの有効期限の更新

ADCS Set Account Exp Date

「パスワードの有効期限なし」フラグの更新

ADCS Pwd Never Expires

ユーザーIDの更新

ADCS Change Attribute

名の更新

ADCS Change Attribute

姓の更新

ADCS Change Attribute

共通名の更新

ADCS Rename User Account

パスワードの更新

注意:

パスワードは、Oracle Identity Managerとターゲット・システムとの間にSSL通信が構成されている場合のみ、変更できます。SSLの構成手順は、このマニュアルで後述します。

ADCS Set User Password

グループへのユーザー・アカウントの追加

ADCS ADD User To Group

グループからのユーザー・アカウントの削除

ADCS Remove User From Group

リダイレクション電子メール・アドレスの更新

ADCS Update Redirect Mail ID

ミドルネームの更新

ADCS Change Attribute

市の更新

ADCS Change Attribute

会社の更新

ADCS Change Attribute

国の更新

ADCS Change Attribute

部門の更新

ADCS Change Attribute

電子メール・アドレスの更新

ADCS Change Attribute

FAX番号の更新

ADCS Change Attribute

IP電話番号の更新

ADCS Change Attribute

マネージャ名の更新

ADCS Change Attribute

モバイル番号の更新

ADCS Change Attribute

勤務先の電話番号の更新

ADCS Change Attribute

組織単位の作成

ADCS Create OU

組織単位の名前の変更

ADCS Change Org Name

組織単位の移動

ADCS Move OU

組織単位の削除

ADCS Delete OU


1.3.4.2 プロビジョニング用のユーザー・フィールド

表1-8に、プロビジョニング操作時に値を指定または変更できるターゲット・システムのユーザー・アイデンティティ・フィールドを示します。Remote Managerは、「ターミナル サービスのプロファイル」のフィールドのプロビジョニングの実行に使用されます。


注意:

表の「アダプタ」列に示すアダプタは、ユーザー更新プロビジョニング操作の際に使用されます。ユーザー作成プロビジョニング操作の際には、すべてのターゲット・システム・ユーザー・フィールドへの値の移入に、ADCS Create Userアダプタが使用されます。

表1-8 プロビジョニング用のユーザー・フィールド

プロセス・フォームのフィールド ターゲット・システム・フィールド 説明 アダプタ

パスワード

このフィールドは、プロセス・フォームとOIMユーザー・フォームの両方にあります。OIMユーザー・フォームでは、必須フィールドです。

プロビジョニング操作では、プロセス・フォームの「パスワード」フィールドに、OIMユーザー・フォームの「パスワード」フィールドに入力された値が事前移入されます。

Oracle Identity Managerとターゲット・システムとの間にSSL通信が構成されている場合、プロセス・フォームの「パスワード」フィールドは必須フィールドです。

unicodePwd

UTF-8フォーマットのユーザーのパスワード

ADCS Set User Password

ユーザーは次のログオン時にパスワードを変更する必要があります

チェック・ボックスです。

  • pwdLastSet(Microsoft Active Directoryの場合)

  • msDS-UserPasswordExpired(Microsoft ADAMの場合)

ユーザーが次回ログオン時にパスワードを変更する必要があるかどうかを示すフラグ。

値がyesの場合(チェック・ボックスを選択した場合)、ユーザーは次回ログオン時にパスワードを変更する必要があります。

ADCS Must Change PWD

パスワードの有効期限なし

チェック・ボックスです。

  • userAccountControl(Microsoft Active Directoryの場合)

  • msDS-UserDontExpirePassword(Microsoft ADAMの場合)

「パスワードの有効期限なし」プロパティを制御するフラグ

ADCS Pwd Never Expires

アカウントの有効期限

日付フィールドです。

accountExpires

Microsoft ADAMでユーザーを作成する場合、次のようになります。

  • Microsoft ADAM 2003では、この属性の値を9223372036854775807にする必要があります。

  • Microsoft ADAM 2008では、この属性の値を0にする必要があります。

アカウントの有効期限の日付

ADCS Set Account Exp Date

オブジェクトGUID

プロセス・フォームとOIMユーザー・フォームの両方にある非表示フィールドです。

objectGUID

ユーザーのオブジェクトGUID

ADCS Get ObjectGUID

組織名

参照フィールドです。

組織の識別名

組織の名前

ADCS Move User

このフィールドは、プロセス・フォームとOIMユーザー・フォームの両方にあります。OIMユーザー・フォームでは、必須フィールドです。

プロビジョニング操作では、プロセス・フォームの「名」フィールドに、OIMユーザー・フォームの「名」フィールドに入力された値が事前移入されます。

givenName

ADCS Change Attribute

このフィールドは、プロセス・フォームとOIMユーザー・フォームの両方にあります。OIMユーザー・フォームでは、必須フィールドです。

プロビジョニング操作では、プロセス・フォームの「姓」フィールドに、OIMユーザー・フォームの「姓」フィールドに入力された値が事前移入されます。

sn

ADCS Change Attribute

ミドル・ネーム

このフィールドは、プロセス・フォームとOIMユーザー・フォームの両方にあります。

プロビジョニング操作では、プロセス・フォームの「ミドル・ネーム」フィールドに、OIMユーザー・フォームの「ミドル・ネーム」フィールドに入力された値が事前移入されます。

initials

ユーザーのミドル・ネームのイニシャル

ADCS Change Attribute

完全名

プロセス・フォームでは、必須フィールドです。

cn, displayName

ユーザーの表示名

ユーザー作成プロビジョニング操作では、cnおよびdisplayNameフィールドに、OIMユーザー・フォームに入力されたユーザーの名、ミドル・ネームのイニシャルおよび姓を組み合せた値が移入されます。

完全名は、次の形式でプロセス・フォームに表示されます。

FIRSTNAME MIDDLE_INITIAL.LASTNAME

例: John M. Doe

ミドル・ネームのイニシャルが入力されない場合、名前はJohn Doeのように表示されます。

更新プロビジョニング操作では、displayNameフィールドの値のみが更新されます。

ADCS Change Attribute

電話番号

telephoneNumber

電話番号

ADCS Change Attribute

電子メール

このフィールドは、プロセス・フォームとOIMユーザー・フォームの両方にあります。

mail

電子メール・アドレス

ADCS Change Attribute

私書箱

postOfficeBox

私書箱

ADCS Change Attribute

都道府県

st

都道府県

ADCS Change Attribute

郵便番号

postalCode

郵便番号

ADCS Change Attribute

自宅電話番号

homePhone

自宅の電話番号

ADCS Change Attribute

ページャ

pager

ページャ番号

ADCS Change Attribute

モバイル

mobile

モバイル番号

ADCS Change Attribute

FAX

facsimileTelephoneNumber

FAX番号

ADCS Change Attribute

IP電話

ipPhone

IP電話番号

ADCS Change Attribute

部門

department

部門

ADCS Change Attribute

役職

title

役職

ADCS Change Attribute

会社

company

会社

ADCS Change Attribute

参照フィールドです。

c

ADCS Change Attribute

番地

StreetAddress

番地

ADCS Change Attribute

マネージャ名

manager

マネージャ名

マネージャ名はDN形式で入力する必要があります。次に例を示します。

cn=abc,ou=lmn,dc=corp,dc=com

ADCS Change Attribute

勤務先

physicalDeliveryOfficeName

勤務先の場所

ADCS Change Attribute

市区町村

l

市区町村

ADCS Change Attribute

リダイレクト・メールID

ProxyAddresses

ユーザーに送信された電子メールの転送先となる電子メール・アドレス

この電子メール・アドレスは、電子メール・フィールドに設定された電子メール・アドレスに優先します。

ADCS Update Redirect Mail ID

アカウントをロックアウト

チェック・ボックスです。

lockoutTime

ユーザー・アカウントをロックするか、ロックを解除するかを指定します。

ADCS Lock_Unlock User

ユーザーID

このフィールドは、プロセス・フォームとOIMユーザー・フォームの両方にあります。必須フィールドです。

プロビジョニング操作では、プロセス・フォームの「ユーザーID」フィールドに、OIMユーザー・フォームの「ユーザーID」フィールドに入力された値が事前移入されます。

sAMAccountName

Microsoft Active Directoryでは、必須フィールドです。Microsoft ADAMには存在しません。

ユーザーのログオン名

ADCS Change Attribute

グループ名

この複数値フィールドは、プロセス・フォームの参照フィールドです。

memberOf

ユーザーが属するグループの識別名

次のアダプタは、memberOfフィールドの変更を行うプロビジョニング操作用です。

ADCS ADD User To Group

ADCS Remove User From Group

共通名

cn

ユーザーの共通名。

ADCS Rename User Account

ターミナル・ホーム・ディレクトリ

userParametersフィールドに格納されるデータの一部

注意: Microsoft ADAMには存在しません。このフィールドに入力した値は、Microsoft ADAMでのプロビジョニング操作の際に無視されます。

ターミナル・サーバー・ユーザーのホーム・ディレクトリのフルパス

サンプル値: c:\MyDirectory

プロビジョニング操作では、サンプル値に示すように、ホーム・ディレクトリの完全な絶対パスを入力する必要があります。

注意: Remote Managerを使用すると、このフィールドに対するプロビジョニング操作が可能になります。

ADCS ExecuteRemote Script

ターミナル・プロファイル・パス

userParametersフィールドに格納されるデータの一部

注意: Microsoft ADAMには存在しません。このフィールドに入力した値は、Microsoft ADAMでのプロビジョニング操作の際に無視されます。

ユーザーがターミナル・サーバーにログオンする際に使用されるプロファイル

プロファイルは、ローミングまたは必須にすることが可能です。ローミング・プロファイルは、ユーザーがログインに使用したコンピュータに関係なく同じままです。ローミング・プロファイルは変更できますが、必須プロファイルは変更できません。必須プロファイルを使用してログインしているときにユーザーが行った変更は、そのターミナル・サービス・セッション中しか保持されません。ユーザーが別のターミナル・サービス・セッションを開始すると、変更は失われます。

注意: Remote Managerを使用すると、このフィールドに対するプロビジョニング操作が可能になります。

ADCS ExecuteRemote Script

ターミナル・サービスへのログインを許可

チェック・ボックスです。

userParametersフィールドに格納されるデータの一部

注意: Microsoft ADAMには存在しません。このフィールドに入力した値は、Microsoft ADAMでのプロビジョニング操作の際に無視されます。

ターミナル・サーバーへのログオンをユーザーに許可するかどうかを指定します。

注意:

Remote Managerを使用すると、このフィールドに対するプロビジョニング操作が可能になります。

ターゲット・システムがMicrosoft Windows 2003の場合、「ターミナル サーバーへのログオンを許可する」チェック・ボックスが使用されます。プロビジョニング操作時に、プロセス・フォームのチェック・ボックスが選択されていると、ターゲット・システムのチェック・ボックスが選択されます。

ターゲット・システムがMicrosoft Windows 2003 SP2の場合、「すべてのターミナル サーバーにおいて、このユーザーがログオンするためのアクセス許可を拒否する」チェック・ボックスが使用されます。プロビジョニング操作時に、プロセス・フォームのチェック・ボックスが選択されていると、ターゲット・システムのチェック・ボックスの選択が解除されます。

ADCS ExecuteRemote Script

ユーザー・プリンシパル名

必須フィールドです。

userPrincipalName

必須フィールドです。

注意: UserPrincipalNameの値は、次の例に示す形式で入力する必要があります。

ルート・コンテキストがdc=example,dc=com、ユーザーIDがuser1の場合、userPrincipalNameの値はuser1@example.comです。

ユーザー・プリンシパル名は、ドメイン固有のユーザー名です。このフィールドは、管理およびユーザー・コンソールで事前移入されます。

フォーマットは次のとおりです。

USER_ID_VALUE@UPN_DOMAIN_VALUE

注意: このフィールドを更新するときに、ユーザーIDの部分を変更できますが、ドメイン名は変更しないでください。ドメイン名を変更した場合は、ターゲット・システムでユーザーが比較されなくなります。

ADCS Change Attribute


表1-9に、プロセス・フォーム・フィールドでサポートされている特殊文字を示します。


注意:

次の特殊文字は、プロセス・フォーム・フィールドに使用できません。
  • 一重引用符(')

  • 二重引用符(")


表1-9 プロセス・フォーム・フィールドでサポートされる特殊文字

文字の名前 文字

アンパサンド

&


アスタリスク

*


アットマーク

@


カレット

^

カンマ

,

ドル記号

$


等号

=


感嘆符

!

ハイフン

-

左中カッコ

{


左大カッコ

[


左カッコ

(

番号記号

#


パーセント記号

%


ピリオド

.

プラス記号

+


疑問符

?

右中カッコ

}


右大カッコ

]


右カッコ

)

スラッシュ

/


アンダースコア

_



1.3.4.3 プロビジョニング用のグループ・フィールド

表1-8に、プロビジョニング操作時に値を指定または変更できるターゲット・システムのグループ・フィールドを示します。


注意:

表の「アダプタ」列に示すアダプタは、グループ更新プロビジョニング操作の際に使用されます。ユーザー作成プロビジョニング操作の際には、すべてのターゲット・システム・ユーザー・フィールドへの値の移入に、ADCS Create Groupアダプタが使用されます。

表1-10 プロビジョニング用のグループ・フィールド

Oracle Identity Managerのグループ・フィールド ターゲット・システム・フィールド 説明 アダプタ

組織名

ou

組織名

ADCS Move User

グループ名

Microsoft Active Directoryの場合: sAMAccountName

Microsoft ADAMの場合: displayName

グループ名

ADCS Change Group Attribute

グループのobjectGUID

objectGUID

グループのobjectGUID

ADCS Get Group ObjectGUID Created

グループ表示名

cn

グループ表示名

ADCS Rename Group

グループ・タイプ

groupType

グループ・タイプ

既存のユーザーには該当しません


これらのフィールド・マッピングは、次の参照定義の中に保存されます。

  • Microsoft Active Directoryの場合: AtMap.ADGroup

  • Microsoft ADAMの場合: AtMap.ADAMGroup

1.3.5 信頼できるソースのリコンシリエーション

信頼できるソースのリコンシリエーションでは、ターゲット・システムで新規作成または変更されたアカウントに関するデータをフェッチし、そのデータを使用してOIMユーザーを作成または更新します。

「AD User Trusted Recon」スケジュール済タスクは、信頼できるソースのリコンシリエーションの実行開始に使用されます。このスケジュール済タスクの詳細は、「信頼できるソースのリコンシリエーションのスケジュール済タスク」を参照してください。


関連項目:

信頼できるソースのリコンシリエーションの概念は、『Oracle Identity Manager Connector概要』の「リコンシリエーション」を参照してください。

ここでは次の項目について説明します。

1.3.5.1 信頼できるソースのリコンシリエーション用のユーザー・フィールド

表1-11に、信頼できるソースのリコンシリエーションの実行時にターゲット・システムから値がフェッチされるユーザー・アイデンティティ・フィールドを示します。


注意:

Microsoft ADAM上でユーザーを作成する場合は、userPrincipalName、sn、givenName、displayName、cnおよびaccountExpiresの各フィールドに値を指定する必要があります。Microsoft ADAMでは、必須フィールドです。

Microsoft ADAM 2003では、accountExpiresフィールドのデフォルト値として0を入力します。


表1-11 信頼できるソースのユーザー・リコンシリエーション用のユーザー・フィールド

OIMユーザー・フォームのフィールド ターゲット・システム・フィールド 説明

ユーザーID

必須フィールドです。

  • sAMAccountName

    Microsoft Active Directoryでは、必須フィールドです。Microsoft ADAMには存在しません。

  • userPrincipalName

    Microsoft ADAMでは、必須フィールドです。

    注意: UserPrincipalNameの値は、次の例に示す形式で入力する必要があります。

    ルート・コンテキストがdc=example,dc=com、ユーザーIDがuser1の場合、userPrincipalNameの値はuser1@example.comです。

ユーザーのログオン名

必須フィールドです。

givenName

必須フィールドです。

必須フィールドです。

sn

必須フィールドです。

ミドル・ネーム

initials

ミドルネーム

組織

必須フィールドです。

組織の名前は、組織の識別名から抽出されます。

これは、「AD User Trusted Recon」スケジュール済タスクの構成時にMaintainHierarchy属性の値をyesに設定した場合、ユーザーが属する組織の名前です。このスケジュール済タスクの構成手順は、「信頼できるソースのリコンシリエーションのスケジュール済タスク」を参照してください。

MaintainHierarchyをnoに設定した場合は、Oracle Identity Managerのデフォルトの組織Xellerate Usersが使用されます。

電子メール

mail

電子メール・アドレス

ステータス

  • userAccountControl(Microsoft Active Directoryの場合)

  • msDS-UserAccountDisabled(Microsoft ADAMの場合)

このフィールドには、ユーザー・アカウントのステータスが格納されます。

Microsoft ADAMでのこのフィールドに関するガイドラインの詳細は、「リコンシリエーションの構成に関するガイドライン」を参照してください。


1.3.5.2 信頼できるソースのリコンシリエーションのリコンシリエーション・ルール


関連項目:

リコンシリエーション一致ルールおよびアクション・ルールに関する一般的な情報は、『Oracle Identity Manager Connector概要』を参照してください。

次に、エンティティ一致ルールを示します。

ルール名: Trusted Source Recon Rule

ルール: User Login Equals User ID

このルールの意味は次のとおりです。

  • User Loginは、OIMユーザー・フォームの「ユーザーID」フィールドです。

  • User IDは、Microsoft Active DirectoryのsAMAccountNameフィールドまたはMicrosoft ADAMのuserPrincipalNameフィールドです。

コネクタのデプロイ後に次の手順を実行すると、信頼できるソースのリコンシリエーションのリコンシリエーション・ルールを表示できます。

  1. Oracle Identity Manager Design Consoleにログインします。

  2. 「Development Tools」を展開します。

  3. 「Reconciliation Rules」をダブルクリックします。

  4. Trusted Source Recon Ruleを検索します。図1-5に、信頼できるソースのリコンシリエーションのリコンシリエーション・ルールを示します。

図1-5 信頼できるソースのリコンシリエーションのリコンシリエーション・ルール

図1-5の説明が続きます
「図1-5 信頼できるソースのリコンシリエーションのリコンシリエーション・ルール」の説明


注意:

Microsoft Active Directoryでは、sAMAccountName属性は一意の必須フィールドです。

1.3.5.3 信頼できるソースのリコンシリエーションのリコンシリエーション・アクション・ルール

表1-12に、信頼できるソースのリコンシリエーションのアクション・ルールを示します。

表1-12 信頼できるソースのリコンシリエーションのアクション・ルール

ルール条件 アクション

一致しない場合

Create User

1つのエンティティ一致が見つかった場合

リンクの確立

1つのプロセス一致が見つかった場合

リンクの確立



注意:

このコネクタに事前定義されていないルール条件に対して、アクションは実行されません。このようなルール条件には、ユーザー独自のアクション・ルールを定義できます。リコンシリエーション・アクション・ルールの変更または作成の詳細は、『Oracle Identity Managerデザイン・コンソール・ガイド』を参照してください。

コネクタのデプロイ後に次の手順を実行すると、ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・アクション・ルールを表示できます。

  1. Oracle Identity Manager Design Consoleにログインします。

  2. 「Resource Management」を展開します。

  3. 「Resource Objects」をダブルクリックします。

  4. AD Userリソース・オブジェクトを探します。

  5. 「Object Reconciliation」タブ、「Reconciliation Action Rules」タブの順にクリックします。「Reconciliation Action Rules」タブに、コネクタに定義されているアクション・ルールが表示されます。図1-6に、信頼できるソースのリコンシリエーションのリコンシリエーション・アクション・ルールを示します。

    図1-6 信頼できるソースのリコンシリエーションのリコンシリエーション・アクション・ルール

    図1-6の説明が続きます
    「図1-6 信頼できるソースのリコンシリエーションのリコンシリエーション・アクション・ルール」の説明

1.3.5.4 組織リコンシリエーション

前述したように、信頼できるソースのリコンシリエーションでは、ターゲット・システム・ユーザーに関するデータをOracle Identity Managerにフェッチします。このデータを使用して、OIMユーザーのレコードを作成および更新します。新規作成されたOIMユーザーがターゲット・システムのユーザーの組織に対応するOIM組織に配置されるように、信頼できるソースのリコンシリエーションを構成できます。この機能を有効にするには、信頼できるソースのリコンシリエーションのスケジュール済タスク(AD User Trusted Recon)のMaintainHierarchy属性をyesに設定します。


注意:

この項に記載されているスケジュール済タスクの詳細は、「信頼できるソースのリコンシリエーションのスケジュール済タスク」を参照してください。

ターゲット・システムの組織に対応するOIM組織を作成し、信頼できるソースのリコンシリエーションの実行時にフェッチされるユーザー・データを受け入れることができるようにするには、信頼できるソースのリコンシリエーションのスケジュール済タスクの前に、組織リコンシリエーションのスケジュール済タスク(AD Organization Recon)を実行する必要があります。「AD Organization Recon」スケジュール済タスクが実行されると、ターゲット・システムの組織に関するデータがフェッチされ、そのデータを使用してOIM組織が作成されます。


注意:

  • オペレーティング環境で許容される場合にかぎり、MaintainHierarchy属性をyesに設定することをお薦めします。それ以外の場合は、信頼できるソースのリコンシリエーションのスケジュール済タスクの実行時に、noに設定されたMaintainHierarchy属性(デフォルト・オプション)を使用する必要があります。

  • 「AD Organization Recon」スケジュール済タスクは、組織参照同期のスケジュール済タスク(AD Organization Lookup Recon)とは無関係です。「AD Organization Lookup Recon」スケジュール済タスクは、アカウント管理モードでのみ使用されます。


OIM組織は、次の理由からターゲット・システムでの組織構造を完全にモデル化することはできません。

  • Oracle Identity Managerでは組織間の親子階層関係がサポートされていますが、OIM組織のネームスペースはフラットなネームスペースです。そのため、同じ名前を持つ2つのターゲット・システムのOUは、親OUが異なる場合でも、Oracle Identity Managerに作成できません。

  • Oracle Identity Managerでは、組織名に等号(=)やカンマ(,)などの特殊記号を含めることができません。このため、ターゲット・システムのOUの完全修飾識別名(FQDN)はOracle Identity Managerにリコンサイルできません。

  • 組織リコンシリエーションでは、ターゲット・システムの既存の組織に対する更新のリコンシリエーションを行いません。ターゲット・システムで組織の名前を変更すると、Oracle Identity Managerでは新しい組織としてリコンサイルされます。


関連項目:

組織リコンシリエーションの構成に関するガイドラインの詳細は、「リコンシリエーションの構成に関するガイドライン」を参照してください。前述した一部の事項も、この項で繰り返し説明します。

表1-13に、組織リコンシリエーション時にターゲット・システムから値がフェッチされる組織フィールドを示します。

表1-13 信頼できるソースの組織リコンシリエーション用の組織フィールド

Xellerate組織フォームのフィールド ターゲット・システム・フィールド 説明

組織名

Organization

組織の識別名

親組織名

親組織の識別名

組織の親の名前

組織タイプ

-

このフィールドは、対応するMicrosoft Active Directoryフィールドがないため、実際にはリコンサイルされません。組織リコンシリエーションの際に、このフィールドの値はcompanyに設定されます。


次に、組織リコンシリエーションのリコンシリエーション・ルールを示します。

ルール名: Organization Recon

ルール: Organization Name Equals Organizations.Organization Name

このルールの意味は次のとおりです。

  • Organization Nameは、Xellerate組織フォームの「組織名」フィールドです。

  • Organizations.Organization Nameは、Microsoft Active DirectoryまたはMicrosoft ADAMのOrganization Nameフィールドです。

表1-14に、組織リコンシリエーションのアクション・ルールを示します。

表1-14 組織リコンシリエーションのアクション・ルール

ルール条件 アクション

一致しない場合

Create Organization

1つのエンティティ一致が見つかった場合

リンクの確立

1つのプロセス一致が見つかった場合

リンクの確立


1.4 コネクタのデプロイおよび使用のロードマップ

次に、このマニュアルの次の章以降の構成を示します。