この付録では、プライベートOracleネットワーク・リスナーMIBの各変数の解釈に役立つ情報を提供します。具体的には、次の表にあるMIB変数について説明します。
Oracleネットワーク・リスナーの詳細は、『Oracle Database Net Services管理者ガイド』を参照してください。
oraListenerTableには、管理対象ノードにインストールされている汎用ネットワーク・リスナーに関する情報が記載されています。ネットワーク・リスナーは、1つ以上のネットワーク・プロトコル上にある1つ以上のデータベースに対する接続要求をリスニングするサーバー・プロセスです。リスナーの監視は、適切なデータベース・アクセスを確実に実行するためには重要です。
oraListenerTableの各エントリは、ノード上の現行のデータベース・インスタンスに対するネットワーク・リスナーを表します。各エントリには、oraListenerIndexによって索引が付けられます。各oraListenerTable変数の現行の値は、構成ファイルから取り出されるか、または管理対象リスナーの内部バッファから算出されます。
表C-1に、oraListenerTableの各変数を示します。
表C-1 oraListenerTable変数および対応するオブジェクトID
変数名 | オブジェクトID |
---|---|
oraListenerIndex |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.1.1.1 |
oraListenerName |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.1.1.2 |
oraListenerVersion |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.1.1.3 |
oraListenerStartDate |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.1.1.4 |
oraListenerUptime |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.1.1.5 |
oraListenerTraceLevel |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.1.1.6 |
oraListenerSecurityLevel |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.1.1.7 |
oraListenerParameterFile |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.1.1.8 |
oraListenerLogFile |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.1.1.9 |
oraListenerTraceFile |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.1.1.10 |
oraListenerState |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.1.1.11 |
oraListenerNumberOfServices |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.1.1.12 |
oraListenerContact |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.1.1.13 |
各変数の説明は次のとおりです。
構文
INTEGER (1〜2147483647)
最大アクセス
読取り専用
説明
SNMP_RW.ORA構成ファイルのsnmp.index.listener-nameパラメータから取り出された、管理対象ノード上にあるすべての汎用リスナーの間で一意の数値索引。oraListenerIndexは、oraListenAddressTableの主索引としても機能します。
代表的な範囲
SNMP_RW.ORA構成ファイルのsnmp.index.listener-nameフィールドに設定されている値によって異なります。
重要度
高
関連する変数
oraListenAddress
推奨する表示方法
該当なし
構文
DisplayString
最大アクセス
読取り専用
説明
この汎用リスナーの名前をLISTENER.ORA構成ファイルから取り出して示します。
代表的な範囲
1〜255文字
重要度
高
関連する変数
なし
推奨する表示方法
アイコンまたは単純文字列
構文
DisplayString
最大アクセス
読取り専用
説明
汎用リスナーのバージョン番号をベンダー固有の形式で示します。この値は、内部リスナー表から取り出されます。
代表的な範囲
30〜50文字(物理的限界は255文字)
重要度
低
関連する変数
なし
推奨する表示方法
単純文字列
構文
DisplayString
最大アクセス
読取り専用
説明
汎用リスナーの起動日付と時刻を内部リスナー表から取り出して示します。形式は、日-月-年 時:分:秒です。
代表的な範囲
15〜20文字(物理的限界は255文字)
重要度
低
関連する変数
なし
推奨する表示方法
単純文字列
構文
TimeTicks
最大アクセス
読取り専用
説明
汎用リスナーを起動したときのsysUpTimeの値を示します。この値は、マスター・エージェントから取り出され、マスター・エージェントが起動してからの時間を100分の1秒単位でカウントします。この変数の値では、リスナーの存続期間は1つの定数であることが必要です。この変数の変更は、カウンタがリフレッシュされたことを示します。
代表的な範囲
0 - 4294967295
重要度
中
関連する変数
なし
推奨する表示方法
クロック
構文
INTEGER (1〜17)
最大アクセス
読取り/書込み
説明
リスナーがトレースされるレベルを示します。値4は、USERレベルでのトレースが指定されていることを示し、6はADMINレベルでのトレースが指定されていることを示します。値17は、トレースが行われないことを示します。
代表的な範囲
列挙型1〜17
重要度
中
関連する変数
oraNavigatorTraceFile
推奨する表示方法
アイコン、あるいはOFF、USERまたはADMINの単純文字列
構文
INTEGER (1)オン、(2)オフ
最大アクセス
読取り専用
説明
汎用リスナーが、LISTENER.ORA構成ファイルのPASSWORDS_listener_nameパラメータで指定したとおりに、パスワードで保護されているかどうかを示します。セキュリティがON (1)の場合は、リスナー制御ユーティリティを使用してリスナーに対して特定のDBAタスクを実行するにはパスワードが必要です。
代表的な範囲
列挙型1または2
重要度
低
関連する変数
なし
推奨する表示方法
単純文字列
構文
DisplayString
最大アクセス
読取り専用
説明
管理対象ノード上にあるリスナー構成ファイルの名前を管理対象リスナーの内部バッファから取り出して示します。デフォルトは$ORACLE_HOME/network/admin/listener_name.ORAです。
代表的な範囲
40〜70文字(物理的限界は255文字)
重要度
中
関連する変数
なし
推奨する表示方法
単純文字列
構文
DisplayString
最大アクセス
読取り専用
説明
リスナー・イベントに対して自動的に生成されるログ・ファイルのディレクトリを、LISTENER.ORA構成ファイルのLOG_DIRECTORYパラメータから取り出して示します。デフォルトはオペレーティング・システムに固有で、UNIXの場合は$ORACLE_HOME/network/log/listener_name.logです。
代表的な範囲
20〜70文字(物理的限界は255文字)
重要度
低
関連する変数
なし
推奨する表示方法
単純文字列
構文
DisplayString
最大アクセス
読取り専用
説明
LISTENER.ORA構成ファイルのTRACE_FILEパラメータで指定されたとおりに、トレース情報が記述されるファイルの名前を示します。デフォルトは$ORACLE_HOME/network/trace/listener_name.trcです。
代表的な範囲
20〜70文字(物理的限界は255文字)
重要度
低
関連する変数
oraListenerTraceLevel
推奨する表示方法
単純文字列
構文
INTEGER (1)稼働中、(2)停止中
最大アクセス
読取り専用
説明
汎用リスナーの現在の状態を内部表から取り出して示します。停止中の値(2)は、汎用リスナーは使用できないが、エージェントには認識されていることを示します。稼働中の値(1)は、汎用リスナーが実行中で、汎用で使用可能であることを示します。この値は、oraListenerStateChangeトラップの受取り時にエージェントによって検査されます。
代表的な範囲
列挙型1または2
重要度
中
関連する変数
oraListenerStateChange
推奨する表示方法
単純文字列またはアイコン
構文
INTEGER (0〜2147483647)
最大アクセス
読取り専用
説明
リスナーで構成されている異なるタイプのサービス、専用サーバー、ディスパッチャまたは事前作成済のシャドウの数を示します。
代表的な範囲
1〜25。構成パラメータによって異なります。
重要度
低
関連する変数
なし
推奨する表示方法
単純文字列
構文
DisplayString
最大アクセス
読取り/書込み
説明
名前、電話番号、電子メール・アドレスなどを含む、この管理対象リスナーの接続情報を提供する自由形式のテキストです。この値は、SNMP_RW.ORA構成ファイルのsnmp.contact.listener_nameパラメータから取り出されます。
範囲
0〜255文字
重要度
低
関連する変数
なし
推奨する表示方法
単純文字列
oraSIDTableには、現行のデータベース・インスタンスの接続ステータスに関する情報が記載されています。この情報の監視は、データベースへのアクセスを検索しているクライアントのために重要です。
oraSIDTableの各エントリは、リスナーがリスニングしている現行のデータベース・インスタンスを表します。各エントリには、oraSIDNameによって索引が付けられます。
表C-2に、oraSIDTableの各変数を示します。
表C-2 oraSIDTable変数および対応するオブジェクトID
変数名 | オブジェクトID |
---|---|
oraSIDListenerIndex |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.5.1.1 |
oraSIDName |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.5.1.2 |
oraSIDCurrentConnectedClients |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.5.1.3 |
oraSIDReservedConnections |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.5.1.4 |
各変数の説明は次のとおりです。
構文
INTEGER (1〜2147483647)
最大アクセス
読取り専用
説明
管理対象ノード上のすべての汎用リスナー間で一意の数値索引です。リスナーとリスニングするデータベースを関連付けます。この値は、SNMP_RW.ORA構成ファイルのsnmp.index.listener_nameパラメータから取り出されます。
代表的な範囲
SNMP_RW.ORA構成ファイルのsnmp.index.listener-nameフィールドに設定されている値によって異なります。
重要度
高
関連する変数
oraListenerIndex
推奨する表示方法
該当なし
構文
DisplayString
最大アクセス
読取り専用
説明
データベース・インスタンスを識別する一意の名前です。このSIDは、LISTENER.ORA構成ファイルのSID_NAMEパラメータから取り出され、リスナーの定義に従っています。oraSIDNameは、oraDedicatedSrvTable、oraDispatcherTableおよびoraPrespawnedSrvTableの主索引として機能します。これによって、oraSIDNameで識別されたデータベース・インスタンスをリスニングするディスパッチャ、専用サーバーまたは事前作成済サーバーのエントリを検索できます。
代表的な範囲
1〜25文字(物理的限界は255文字)
重要度
高
関連する変数
oraDedicatedSrvIndex、oraDispatcherIndex、oraPrespawnedSrvIndex
推奨する表示方法
単純文字列またはアイコン
構文
Gauge32
最大アクセス
読取り専用
説明
事前作成済のシャドウとディスパッチャを介してこのデータベース・インスタンスに現在接続されているクライアントの総数を、内部リスナー表から取り出して示します。oraSIDCurrentConnectedClientsの値がoraSIDReservedConnectionsの値に近づくと、このデータベース・インスタンスへの接続要求数がしきい値(このデータベース・インスタンス上のクライアントに対する接続の予約数)に近づきます。
oraSIDCurrentConnectedClientsの値がoraSIDReservedConnectionsの値と同じ場合は、着信接続要求は専用サーバーにリダイレクトされます。専用サーバーでは、ディスパッチャや事前作成済のシャドウより多くのシステム・リソースが必要なため、この措置が望ましくない場合があります。
代表的な範囲
0〜oraSIDReservedConnectionsの値
重要度
高
関連する変数
oraDispatcherCurrentConnections、oraPrespawnedSrvCurrentConnections
推奨する表示方法
ゲージ
構文
Counter32
最大アクセス
読取り専用
説明
事前作成済のシャドウおよびディスパッチャを介した、このデータベース・インスタンスに対するクライアントの予約接続の総数を示します。
代表的な範囲
0〜1,000。データベースに対するディスパッチャおよび事前作成済のシャドウ・プロセスの数によって異なります。
重要度
高
関連する変数
oraDispatcherMaximumConnections、oraSIDCurrentConnectedClients
推奨する表示方法
ゲージ
oraDedicatedSrvTableには、管理対象リスナーが提供する専用サーバーに関する情報が記載されています。専用サーバーは、データベース・ユーザー・プロセスにかわってOracleサーバー・コードを実行するプロセスです。専用サーバーの監視は、データベースへのアクセスを検索しているクライアントのために重要です。
oraDedicatedSrvTableの各エントリは、管理対象ノード上の現行のデータベース・インスタンスに関連した専用サーバーを表します。各エントリには、最初にoraSIDName、次にoraDedicatedSrvIndexによって索引が付けられます。そのため、現行のデータベース・インスタンスとそれに関連する専用サーバーの間には、1対多の関係があります。最初にoraSIDNameによって索引が付けられるため、指定したSIDに関連付けられているすべての専用サーバーは、SNMPトラバース操作(get-nextおよびget-bulk)を使用して検出できます。各oraDedicatedSrvTable変数の現行の値は、内部のリスナー・バッファから取り出されます。
表C-3に、oraDedicatedSrvTableの各変数を示します。
表C-3 oraDedicatedSrvTable変数および対応するオブジェクトID
変数名 | オブジェクトID |
---|---|
oraDedicatedSrvIndex |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.2.1.1 |
oraDedicatedSrvEstablishedConnections |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.2.1.2 |
oraDedicatedSrvRejectedConnections |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.2.1.3 |
各変数の説明は次のとおりです。
構文
INTEGER (1〜2147483647)
最大アクセス
読取り専用
説明
すべての専用サーバー間で一意の数値索引です。内部リスナー表から取り出されます。
代表的な範囲
1〜5。このリスナーがリスニングするデータベース・インスタンスの数によって異なります。
重要度
高
関連する変数
oraSIDName
推奨する表示方法
該当なし
構文
Counter32
最大アクセス
読取り専用
説明
この専用サーバーが管理対象リスナーの起動後に受け取った着信接続要求の数を、内部リスナー表から取り出して示します。
代表的な範囲
0 - 4294967295
重要度
高
関連する変数
oraDedicatedSrvRejectedConnections、oraDispatcherRejectedConnections、oraPrespawnedSrvRejectedConnections
推奨する表示方法
カウンタ
構文
Counter32
最大アクセス
読取り専用
説明
この専用サーバーが管理対象リスナーの起動後に拒否した着信接続要求の数を、内部リスナー表から取り出して示します。
代表的な範囲
0 - 4294967295
重要度
高
関連する変数
oraDedicatedSrvEstablishedConnections
推奨する表示方法
カウンタ
oraDispatcherTableには、管理対象リスナーが提供するディスパッチャに関する情報が記載されています。ディスパッチャはオプションのバックグラウンド・プロセスで、マルチスレッド・サーバー構成が使用されるときにのみ存在します。ディスパッチャの監視は、データベースへのアクセスを検索しているクライアントのために重要です。
oraDispatcherTableの各エントリは、現行のデータベース・インスタンスに関連付けられているディスパッチャを表します。各エントリには、最初にoraSIDName、次にoraDispatcherIndexによって索引が付けられます。そのため、データベース・インスタンスとそれを動作させるディスパッチャ・プロセスの間には、1対多の関係があります。この索引作成メソッドを使用すると、指定したSIDに関連付けられているすべてのディスパッチャは、SNMPトラバース操作(get-nextおよびget-bulk)を使用して検出できます。oraDispatcherTableのほとんどの変数の現行の値は、内部リスナー表から取り出されます。
表C-4に、oraDispatcherTableの各変数を示します。
表C-4 oraDispatcherTable変数および対応するオブジェクトID
変数名 | オブジェクトID |
---|---|
oraDispatcherIndex |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.3.1.1 |
oraDispatcherEstablishedConnections |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.3.1.2 |
oraDispatcherRejectedConnections |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.3.1.3 |
oraDispatcherCurrentConnections |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.3.1.4 |
oraDispatcherMaximumConnections |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.3.1.5 |
oraDispatcherState |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.3.1.6 |
oraDispatcherProtocolInfo |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.3.1.7 |
各変数の説明は次のとおりです。
構文
INTEGER (1〜2147483647)
最大アクセス
読取り専用
説明
すべてのディスパッチャ間で一意の数値索引です。内部リスナー・バッファから取り出されます。
代表的な範囲
1〜5。データベース・インスタンスに対して構成されたディスパッチャの数によって異なります。
重要度
高
関連する変数
なし
推奨する表示方法
該当なし
構文
Counter32
最大アクセス
読取り専用
説明
このディスパッチャが管理対象リスナーの起動後に受け取った着信接続要求の数を、内部リスナー・バッファから取り出して示します。
oraDispatcherEstablishedConnectionsの値がoraDispatcherMaximumConnectionsの値に近づくと、このディスパッチャがしきい値(受け取れる接続要求の最大数)に近づきます。
代表的な範囲
0〜oraDispatcherMaximumConnectionsの値
重要度
高
関連する変数
oraDedicatedSrvEstablishedConnections、oraDispatcherMaximumConnections、oraDispatcherRejectedConnections、oraPrespawnedSrvEstablishedConnections
推奨する表示方法
カウンタ
構文
Counter32
最大アクセス
読取り専用
説明
このディスパッチャが管理対象リスナーの起動後に拒否した着信接続要求の数を、内部リスナー表から取り出して示します。
代表的な範囲
0 - 4294967295
重要度
高
関連する変数
oraDedicatedSrvEstablishedConnections、oraDispatcherEstablishedConnections、oraDispatcherState、oraPrespawnedSrvEstablishedConnections
推奨する表示方法
カウンタ
構文
Gauge32
最大アクセス
読取り専用
説明
ディスパッチャが現在リダイレクトしている接続要求の数を、内部リスナー表から取り出して示します。oraDispatcherCurrentConnectionsとoraDispatcherMaximumConnectionsを並行して監視することで、ディスパッチャの負荷とアクティビティが示されます。
代表的な範囲
0〜oraDispatcherMaximumConnections
重要度
高
関連する変数
oraSIDCurrentConnectedClients、oraDispatcherMaximumConnections
推奨する表示方法
ゲージ
構文
INTEGER (1〜2147483647)
最大アクセス
読取り専用
説明
ディスパッチャが受け取れる接続要求の最大数を内部リスナー表から取り出して示します。
代表的な範囲
0〜oraSIDReservedConnectionsの値
重要度
高
関連する変数
oraDispatcherCurrentConnections、oraSIDReservedConnections
推奨する表示方法
ゲージ
構文
INTEGER (1)ブロック、(2)準備完了
最大アクセス
読取り専用
説明
ディスパッチャの現在の状態を内部リスナー表から取り出して示します。ブロックの値(1)は、ディスパッチャがリダイレクトした接続要求を一時的に受け取っていないことを示します。準備完了の値(2)は、このディスパッチャがリダイレクトした接続要求を受け取る準備ができていることを示します。
代表的な範囲
列挙型1または2
重要度
高
関連する変数
oraDispatcherRejectedConnections
推奨する表示方法
アイコンまたは単純文字列
構文
DisplayString
最大アクセス
読取り専用
説明
プロトコル固有の情報とともに、ディスパッチャがリスニングするプロトコルを示します。
代表的な範囲
1〜255文字
重要度
中
関連する変数
なし
推奨する表示方法
単純文字列またはアイコン
oraPrespawnedSrvTableには、現行のデータベース・インスタンスに関連した管理対象リスナーが提供する、事前生成済サーバーに関する情報が記載されています。事前生成済サーバーは、リスナーの起動時に作成され、データベースへの接続に利用できるオプションのシャドウ・プロセスです。事前生成済サーバーは、新しい接続要求ごとにシャドウを作成する必要性を排除することで、接続時間を削減します。事前生成済サーバーの監視は、データベースへのアクセスを検索しているクライアントのために重要です。
oraPrespawnedSrvTableの各エントリは、現行のデータベース・インスタンスに関連付けられている事前生成済サーバーを表します。各エントリには、最初にoraSIDName、次にoraPrespawnedSrvIndexによって索引が付けられます。そのため、データベース・インスタンスとそれを動作させる事前生成済サーバーの間には、1対多の関係があります。この索引作成メソッドを使用すると、指定したSIDに関連付けられているすべての事前生成済サーバーは、SNMPトラバース操作(get-nextおよびget-bulk)を使用して検出できます。oraPrespawnedSrvTableのほとんどの変数の現行の値は、内部リスナー・バッファから取り出されます。
表C-5に、oraPrespawnedSrvTableの各変数を示します。
表C-5 oraPrespawnedSrvTable変数および対応するオブジェクトID
変数名 | オブジェクトID |
---|---|
oraPrespawnedSrvIndex |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.4.1.1 |
oraPrespawnedSrvEstablishedConnections |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.4.1.2 |
oraPrespawnedSrvRejectedConnections |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.4.1.3 |
oraPrespawnedSrvCurrentConnections |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.4.1.4 |
oraPrespawnedSrvMaximumConnections |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.4.1.5 |
oraPrespawnedSrvState |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.4.1.6 |
oraPrespawnedSrvProtocolInfo |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.4.1.7 |
oraPrespawnedSrvProcessorID |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.4.1.8 |
各変数の説明は次のとおりです。
構文
INTEGER (1〜2147483647)
最大アクセス
読取り専用
説明
この管理対象リスナー用に構成された事前生成済サーバー間で一意の数値索引です。内部リスナー表から取り出されます。
代表的な範囲
1〜1,000。構成された事前生成済のシャドウの数によって異なります。
重要度
高
関連する変数
なし
推奨する表示方法
該当なし
構文
Counter32
最大アクセス
読取り専用
説明
事前生成済サーバーが起動後に受け取った着信接続要求の数を、内部リスナー表から取り出して示します。
代表的な範囲
0 - 4294967295
重要度
高
関連する変数
なし
推奨する表示方法
カウンタ
構文
Counter32
最大アクセス
読取り専用
説明
事前生成済サーバーが起動後に拒否した接続要求の数を、内部リスナー表から取り出して示します。このoraPrespawnedSrvRejectedConnectionsの値が増加している場合は、oraPrespawnedStateを監視する必要があります。
代表的な範囲
0 - 4294967295
重要度
高
関連する変数
oraDedicatedSrvEstablishedConnections、oraPrespawnedSrvEstablishedConnections、oraPrespawnedSrvState
推奨する表示方法
カウンタ
構文
Gauge32
最大アクセス
読取り専用
説明
この管理対象リスナーの起動後に、事前生成済サーバーによって現在リダイレクトされている着信接続要求の数を、内部リスナー表から取り出して示します。
代表的な範囲
0 - 4294967295
重要度
高
関連する変数
oraPrespawnedSrvMaximumConnections
推奨する表示方法
ゲージ
構文
INTEGER (1〜2147483647)
最大アクセス
読取り専用
説明
事前生成済サーバーが受け取れる接続要求の最大数を示します。リスナーではリアルタイムにこの値が更新されます。
代表的な範囲
0〜1,000。構成によって異なります。
重要度
高
関連する変数
oraPrespawnedSrvCurrentConnections
推奨する表示方法
ゲージ
構文
INTEGER (1)ブロック、(2)準備完了
最大アクセス
読取り専用
説明
事前生成済サーバーの現在の状態を内部リスナー表から取り出して示します。ブロックの値(1)は、事前生成済サーバーがリダイレクトした接続要求を一時的に受け取っていないことを示します。準備完了の値(2)は、この事前生成済サーバーがリダイレクトした接続要求を受け取る準備ができていることを示します。
代表的な範囲
列挙型1または2
重要度
高
関連する変数
oraPrespawnedSrvRejectedConnection
推奨する表示方法
警告またはアイコン
構文
DisplayString
最大アクセス
読取り専用
説明
プロトコル固有の情報とともに、事前生成済サーバーがリスニングするプロトコルを示します。この情報は、内部リスナー表から取り出されます。
代表的な範囲
1〜255文字
重要度
中
関連する変数
なし
推奨する表示方法
単純文字列またはアイコン
構文
DisplayString
最大アクセス
読取り専用
説明
事前生成済サーバーのプロセスIDを内部リスナー表から取り出して示します。
代表的な範囲
1〜10。オペレーティング・システムによって異なります(物理的限界は255文字)。
重要度
低
関連する変数
なし
推奨する表示方法
単純文字列
oraListenAddressTableには、リスナーがリスニングしているアドレスが含まれています。これらのアドレスの監視は、リスナーを起動できない場合に重要です。その場合に、これらのアドレスが正しい形式であるかどうかを調べることができます。
oraListenAddressTableの各エントリは、指定したアクティブなリスナーがリスニングしているアドレスを表します。各エントリには、最初にoraListenerIndex、次にoraListenAddressIndexによって索引が付けられます。そのため、リスナーとリスナーがリスニングしているアドレスの間には、1対多の関係があります。
表C-6に、oraListenAddressTableの各変数を示します。
表C-6 oraListenAddressTable変数および対応するオブジェクトID
変数名 | オブジェクトID |
---|---|
oraListenAddressIndex |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.6.1.1 |
oraListenAddress |
1.3.6.1.4.1.111.5.1.6.1.2 |
各変数の説明は次のとおりです。
構文
INTEGER (1〜2147483647)
最大アクセス
読取り専用
説明
リスナーがリスニングしているすべてのアドレス間で一意の数値索引です。内部リスナー表から取り出されます。
代表的な範囲
1〜5。構成によって異なります。
重要度
中
関連する変数
oraListenAddress、oraListenIndex
推奨する表示方法
該当なし
構文
DisplayString
最大アクセス
読取り専用
説明
リスナーがリスニングしているアドレスを、LISTENER.ORA構成ファイルのADDRESSセクションから取り出して示します。
代表的な範囲
1〜255文字
重要度
中
関連する変数
oraListenerIndex
推奨する表示方法
単純文字列
表C-7に、oraListenerTrapsの変数を示します。
表C-7 oraListenerTraps変数および対応するオブジェクトID
変数名 | オブジェクトID |
---|---|
oraListenerStateChange |
1.3.6.1.4.1.111.5.2.1.1.1 |
この変数の説明は次のとおりです。