ヘッダーをスキップ
Oracle® Enterprise Manager Grid Control基本インストレーション・ガイド
11gリリース1(11.1.0.1.0)
B61019-01
  目次
目次
索引
索引

戻る
戻る
 
次へ
次へ
 

5 Enterprise Manager 11gへのアップグレード

エンタープライズ全体のEnterprise Manager Grid Controlをデプロイするための選択肢や数多くの組合せ方法によって、環境全体のアップグレードは、ソフトウェアの更新や、異なるホストに存在する様々なレベル(層)の構成を含む複雑な作業となっています。Enterprise Manager Grid Controlのアップグレード・プロセスは、この作業全体を簡略化し、可能なかぎりシームレスでエラーのないものにすることを目的としています。

この章では、Enterprise Manager 10g Grid Controlリリース4(10.2.0.4)以上のバージョンをEnterprise Manager 11g Grid Controlリリース(11.1.0.1.0)にアップグレードする方法、および追加のOracle Management Service 10gリリース4(10.2.0.4.0)以上のバージョンをOracle Management Service 11gリリース1(11.1.0.1.0)にアップグレードする方法について説明します。

特に、次の内容について説明します。


注意:

Enterprise Manager 10g Grid Controlリリース4(10.2.0.4)以上のバージョンにアドオンがインストールされている場合、この章で説明する手順は実行しないでください。かわりに、『Oracle Enterprise Manager Grid Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』で説明されているアドオンがインストールされたEnterprise Manager Grid Controlのアップグレードの手順に従ってください。

スタンドアロンの管理エージェントをアップグレードする場合は、『Oracle Enterprise Manager Grid Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。

『Oracle Enterprise Manager Grid Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』は次の場所で入手可能です。

http://www.oracle.com/technology/documentation/oem.html



注意:

Enterprise Manager 10g Grid Controlリリース1(10.1)またはEnterprise Manager 10g Grid Controlリリース3(10.2.0.3)以下のバージョンを使用している場合、Enterprise Manager 11g Grid Controlリリース1(11.1.0.1.0)に直接アップグレードする前に、まずEnterprise Manager 10g Grid Controlリリース4(10.2.0.4)以上のバージョンにアップグレードする、またはパッチ適用を行う必要があります。Enterprise Manager 10g Grid Controlリリース4(10.2.0.4)へのアップグレードまたはパッチ適用の詳細は、My Oracle Supportのノート1076420.1を参照してください。

Enterprise Manager 10g Grid Controlリリース4(10.2.0.4)以上のバージョンにアップグレードまたはパッチ適用を行った後、この章で説明されている手順に従ってEnterprise Manager 11g Grid Controlリリース1(11.1.0.1.0)にアップグレードしてください。


概要

インストーラによって提供される3番目のインストール・タイプであるEnterprise Manager 11gへのアップグレードでは、Enterprise Manager 10g Grid Controlリリース4(10.2.0.4)以上のバージョンからEnterprise Manager 11g Grid Controlリリース(11.1.0.1.0)へのアップグレード、および追加のOracle Management Service 10gリリース4(10.2.0.4.0)以上のバージョンからOracle Management Service 11gリリース1(11.1.0.1.0)へのアップグレードを行えます。これは、前のリリースのOracleホームをそのまま残し、11gリリース1の新規のOracleホームを作成するアウトオブプレース・アップグレードです。

アップグレード・プロセスでは次が行われます。


注意:

1つの管理リポジトリに複数のOMSが接続されている場合、すべてのOMSを停止し、インストーラを使用して最初のOMSをアップグレードしてください。最初のOMSをアップグレードする際、インストーラは管理リポジトリもアップグレードします。同じ管理リポジトリに他のOMSが接続されているため、他のOMSも停止する必要があります。

管理リポジトリの停止は必須です。結果として、エージェント関連のログ・ファイルの数が増える場合があります。ただし、これは問題ではなく無視してかまいません。

最初のOMSのアップグレード後、インストーラを再度起動し、同じ管理リポジトリに接続されているその他のすべてのOMSを選択し、アップグレードします。これによりその他のOMSが同時にアップグレードされます。Oracle WebLogic Server 10.3.2(Oracle Fusion Middleware 11gリリース1のパッチ・セット1)が OMSをアップグレードするすべてのホストにインストール済であることを確認してください。Oracle WebLogic Serverのインストールの詳細は、My Oracle Supportのノート1063762.1を参照してください。



注意:

アップグレード・プロセスが完了するには、約40分から50分かかります。この時間には、前提条件チェックの実行、ソフトウェア・バイナリの配置、Oracleホームの作成、およびコア・コンポーネントを構成するためのコンフィギュレーション・アシスタントの実行が含まれます。

このアップグレード・プロセスでは次は行われません。

前提条件

Enterprise Manager 11gにアップグレードする前に、次の前提条件を満たしていることを確認してください。必要に応じて、この項を印刷し、各前提条件に対して「はい」/「いいえ」を書き込むことができます。これにより、満たしている前提条件と満たしていない前提条件を記録できます。

表5-1 Enterprise Manager 11gにアップグレードするための前提条件

要件 説明 はい/いいえ

基本の前提条件

Enterprise Manager Grid Controlをアップグレードするための基本の前提条件は、アップグレード対象のインストール・タイプによって異なります。

  • 10gリリース4(10.2.0.4)以上のバージョンの新規データベースを使用したEnterprise Manager Grid Controlのインストール・タイプまたは既存のデータベースを使用したEnterprise Manager Grid Controlのインストール・タイプをアップグレードする場合、「前提条件」で説明されている前提条件を満たす必要があります。最も重要な前提条件の1つは、Oracle WebLogic Server 10.3.2(Oracle Fusion Middleware 11gリリース1のパッチ・セット1)をインストールしていることです。

    重要: 「前提条件」に、前提条件の1つとして、既存のデータベースに管理リポジトリが構成されていないことの確認があります。ただし、アップグレードの場合、この前提条件は無視してください。アップグレード中は既存の管理リポジトリが再利用されます。

  • 10gリリース4(10.2.0.4)以上のバージョンの追加のOracle Management Serviceのインストール・タイプをアップグレードする場合、「前提条件」で説明されている前提条件を満たす必要があります。最も重要な前提条件の1つは、Oracle WebLogic Server 10.3.2(Oracle Fusion Middleware 11gリリース1のパッチ・セット1)をインストールしていることです。


既存の管理リポジトリ

管理リポジトリを格納する既存の動作保証済Oracle Databaseにすでに管理リポジトリが構成済であること、およびその管理リポジトリがOracle Management Service 11gリリース1(11.1)と互換性があることを確認します。


既存データベースのバックアップおよびOMSのバックアップの要件

管理リポジトリを格納する既存の動作保証済Oracle Database、OMSのOracleホームおよびOracleインベントリ・ディレクトリをバックアップしていることを確認します。これにより、環境のアップグレード前に存在していたデータベース、Oracleホームおよびインベントリ詳細のコピーを維持でき、必要なときにいつでも、以前の環境に戻せます。


データベースのパーティション化要件

既存の動作保証済Oracle Databaseでパーティション化オプションが有効であることを確認します。

これを確認するには、SYSDBAとしてデータベースに接続し、次の問合せ実行します。

select value from v$option where parameter = 'Partitioning';

この問合せの結果はVALUE=TRUEになります。管理リポジトリを格納するデータベースには、追加のパーティション化ライセンスは必要ありません。


データベースのパーティション・メンテナンス要件

アップグレードするEnterprise Managerシステムが長期間にわたり停止していた場合、管理リポジトリを格納する既存の動作保証済Oracleデータベースには、新規データをロードするためのパーティションは作成されません。このような状況の場合、次のようにします。

  1. SYSMANとしてデータベースにログインし、次のコマンドを実行します。

    execute emd_maintenance.analyze_emd_schema('SYSMAN');

    commit;

  2. OracleホームからOMSを再起動します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emctl start oms


データベースおよびリスナー・ステータスの要件

既存の動作保証済Oracle Databaseおよびリスナーが実行中であることを確認します。


有効オブジェクト要件

有効なSYSMANおよびSYSオブジェクトのみが既存の動作保証済Oracle Database内にあることを確認します。

  • 有効なSYSMANオブジェクトのみがあるかどうかを確認するには、SYSとしてデータベースにログインし、次のコマンドを実行します。

    select object_name, object_type from all_objects where owner='SYSMAN' and status <> 'VALID';

    コマンドから返される行は0行である必要があります。1行以上が返された場合、無効なオブジェクトがあることを意味します。無効なオブジェクトを有効にするには、SYSMANとして次のコマンドを実行します。

    @admin_recompile_invalid.sql SYSMAN

    このコマンドを再度実行し、すべてのSYSMANオブジェクトが有効であることを確認します。無効なSYSMANオブジェクトが依然としてある場合、Oracleサポート・サービスに連絡してください。

    注意: admin_recompile_invalid.sqlスクリプトは、OMSのOracleホームの次の場所にあります。

    <ORACLE_HOME>/sysman/admin/emdrep/sql/core/latest/admin

  • 有効なSYSオブジェクトのみがあるかどうかを確認するには、SYSとしてデータベースにログインし、次のコマンドを実行します。

    select object_name, object_type from all_objects where status<>'VALID' and object_name like 'DBMS%';

    コマンドから返される行は0行である必要があります。1行以上が返された場合、無効なオブジェクトがあることを意味します。無効なオブジェクトを有効にするには、次のコマンドを実行して再コンパイルする必要があります。

    alter <object type> <object name> compile;

    次に例を示します。

    object_typeがmypackageで、object_nameがfooの場合、次のコマンドを実行してください。

    alter mypackage foo compile;

    このコマンドを再度実行し、すべてのパッケージが有効であることを確認します。無効なパッケージが依然としてある場合、Oracleサポート・サービスに連絡してください。


DBMSジョブおよびDBMSスケジューラ・ステータス要件

既存の動作保証済Oracle Database内でDBMSジョブおよびDBMSスケジューラが停止していることを確認します。確認するには、SYSとしてデータベースにログインしします。

  1. 次のコマンドを実行して、job_queue_processesの値を書き留めます。

    select a.instance_name as sid, b.value as jobqueue from gv$instance a, gv$parameter b where a.inst_id = b.inst_id and b.name='job_queue_processes';

  2. 次のコマンドを実行して、DBMSジョブを停止します。

    execute emd_maintenance.remove_em_dbms_jobs;

    alter system set job_queue_processes=0 SID='*';

    commit;

    注意: これにより、現在実行中のジョブが停止されますが、新規ジョブの開始は許可されません。

  3. 次を実行して、アクティブなジョブがないことを確認します。

    select l.id2 job, l.sid, to_char(last_date, 'DD-MON-YYYY:HH24.MI.SS') last_date, to_char(this_date, 'DD-MON-YYYY:HH24.MI.SS') this_date, l.inst_id instance from sys.job$ j, gv$lock l where l.type = 'JQ' and j.job (+) = l.id2 order by 5, 4;

  4. 次のコマンドを実行して、DBMSスケジューラを停止します。

    execute dbms_scheduler.set_scheduler_attribute('SCHEDULER_DISABLED','TRUE');

  5. 次の問合せから0が返されるまで待機して、実行中のアクティブなスケジューラがないことを確認します。

    select count(*) from dba_scheduler_running_jobs where SLAVE_PROCESS_ID IS NOT NULL;


統計の採取ジョブのステータス要件

既存の動作保証済Oracle Database内で実行中の統計の採取ジョブを停止します。停止するには、SYSとしてデータベースにログインし、次のコマンドを実行します。

Oracle Database 10g(10.2.0.4)以上の場合

execute dbms_scheduler.disable('GATHER_STATS_JOB',TRUE);

execute dbms_scheduler.stop_job('GATHER_STATS_JOB',TRUE);

Oracle Database 11g(11.1.0.7)以上の場合

execute dbms_auto_task_admin.disable('auto optimizer stats collection',null,null);


ユーザー権限要件

既存の動作保証済Oracle Database内のDBMS_RANDOMパッケージにアクセスするためのEXECUTE権限がSYSMANおよびDBSNMPユーザーにあることを確認します。ユーザーにEXECUTE権限があるかどうかを確認するには、次の問合せを実行します。SYSMANユーザーに対してこの問合せを実行する場合、<user_account_name>はSYSMAN、DBSNMPユーザーに対して問合せを実行する場合、<user_account_name>はDBSNMPとする必要があります。

SQL> CONNECT AS SYS;
SQL> SELECT grantee, grantor, owner, table_name
FROM DBA_TAB_PRIVS
WHERE table_name = 'DBMS_RANDOM'
AND privilege = 'EXECUTE'
AND grantee IN
(
SELECT DISTINCT granted_role
FROM DBA_ROLE_PRIVS
START WITH grantee = '<user_account_name>'
CONNECT BY PRIOR granted_role=grantee
UNION ALL
SELECT '<user_account_name>'
FROM dual
WHERE ROWNUM = 1
UNION ALL
SELECT 'PUBLIC'
FROM dual
WHERE ROWNUM = 1
)

ユーザーにEXECUTE権限がない場合、次のコマンドを実行して権限をユーザーに付与します。SYSMANユーザーに権限を付与するためにこのコマンドを実行する場合、<user_account_name>はSYSMAN、DBSNMPユーザーに対してコマンドを実行する場合、<user_account_name>はDBSNMPとするる必要があります。

SQL> GRANT EXECUTE ON DBMS_RANDOM TO <user_account_name>;


環境変数の設定要件

環境変数ORACLE_HOMEがOMSのOracleホームに設定されていることを確認します。

たとえば、Cshellシェルで、次のように設定します。

setenv ORACLE_HOME /home/OraHomes/oms10g

たとえば、bashシェルで、次のように設定します。

export ORACLE_HOME= /home/OraHomes/oms10g


OMSおよびGrid Controlプロセスのステータス要件

実行中のすべてのプロセス(OPMN、DCMなど)、および管理リポジトリに接続されているすべてのOMSを停止します。これを行うには、次の手順を実行します。

  • OMSの各Oracleホームから次のコマンドを実行します。

    $<ORACLE_HOME>/opmn/bin/opmnctl stopall
    $<ORACLE_HOME>/bin/emctl stop oms
    
  • 管理エージェントの各Oracleホームから次のコマンドを実行します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emctl stop agent
    

ファイルのカスタマイズ要件

アップグレード・プロセスに使用するユーザー・アカウントの資格証明を使用してアクセスできない中間層カスタマイズ・ファイルがある場合、そのようなカスタマイズが削除またはコメント・アウトされていることを確認します。アップグレードが完了した後で、これらのカスタマイズを再度適用できます。


Oracleホームのパス要件

次のファイルで、Oracleホーム・パスが、アップグレードしているコンポーネントと同じであることを確認します。パスは、ハード・リンクである必要があります。

<Oracle_Inventory>/ContentsXML/inventory.xml


SUDO構成要件

使用している環境内でSUDOを構成していることを確認します。SUDOを構成できない場合、またはSUDOを構成せずにコア・コンポーネント(OMSまたは管理エージェント)をすでにアップグレード済の場合、My Oracle Supportのノート945697.1で説明されている対処方法に従ってください。


ユーザー定義メトリック・スクリプト定義の要件

アップグレードしている管理エージェントのOracleホーム内にユーザー定義メトリック・スクリプトがある場合、すべてのスクリプトをOracleホーム以外の別のディレクトリにコピーし、ユーザー定義メトリック定義を更新して、新しいスクリプトの場所を反映します。

これは、管理エージェントがアップグレードされた後、ユーザー定義メトリック・スクリプトは新しいOracleホームに自動的にコピーされないためです。




注意:

表5-1に示されている前提条件の他に、アップグレード関連の既知の問題、前提条件および追加要件の詳細について、My Oracle Supportのノート1073166.1を参照してください。

アップグレード手順

Enterprise Manager 11gをアップグレードするには、次の手順を実行します。

  1. 次のコマンドを実行して、インストーラを起動します。

    <Software_Location>/runInstaller

    このコマンドで、<Software_Location>は、<DVD>または<Software_Downloaded_Location>のいずれかです。


    注意:

    • Microsoft Windowsオペレーティング・システムの場合、runInstallerではなくsetup.exeを実行してください。

    • Microsoft Windowsで、ソフトウェアのダウンロード場所へのパスに、スペースで区切られた2つ以上の単語から構成されるサブディレクトリ名が含まれる場合、そのサブディレクトリの親ディレクトリに、そのサブディレクトリの最初の単語と一致する名前を持つファイルが含まれないようにしてください。

      たとえば、ソフトウェアがC:\Documents and Settingsにダウンロードされる場合、setup.exeを起動する前に、Documentsというタイトルのファイル(たとえば、C:\Documentsなどのショートカット・ファイル)がC:\ドライブ内にないようにしてください。

    • インストールが正常に終了した後、OMSおよび管理エージェントは自動的に起動されます。自動的に起動しないようにするには、次のコマンドを使用してインストーラを起動してください。

      ./runInstaller START_OMS=false b_startAgent=false

      ただし、START_OMS=false引数を渡す場合、インストール時にEMCLIツールは構成されず、結果としてEMCLIコマンドは機能しません。したがって、インストールの終了後、$<ORACLE_HOME>/binディレクトリにEMCLIツールを手動で構成する必要があります。その方法については、次の場所で入手可能な『Oracle Enterprise Manager コマンドライン・インタフェース』を参照してください。

      http://www.oracle.com/technology/documentation/oem.html

    • デフォルトでは、GCDomainがWebLogicドメインの作成に使用されるデフォルト名です。

      これを上書きするには、次のコマンドを使用してインストーラを起動し、一意のカスタムWebLogicドメイン名を指定してください。

      ./runInstaller WLS_DOMAIN_NAME=<Custom_Domain_Name>


  2. My Oracle Supportの詳細を指定します。

    My Oracle Supportの詳細の指定

    (オプション)「My Oracle Supportの詳細」画面でMy Oracle Support資格証明を指定し、Oracle Configuration Managerを有効にします。Oracle Configuration Managerをここで有効にしない場合、手順(3)に進みます。

    インストール・ウィザードを実行しているホストがインターネットに接続されていない場合、電子メール・アドレスのみを指定し、他のフィールドは空白のままにしてください。インストールの完了後、構成情報を手動で収集し、My Oracle Supportにアップロードしてください。


    注意:

    構成情報の手動による収集およびMy Oracle Supportへのアップロードについての詳細は、次の場所で入手可能な『Oracle Enterprise Manager Grid Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。

    http://www.oracle.com/technology/documentation/oem.html


  3. 「次へ」をクリックします。

  4. 更新を確認します。

    ソフトウェア更新の確認

    「更新の確認」画面で、Enterprise Manager Grid Controlのインストールの進行中に自動的に実行されるソフトウェア更新のダウンロード元およびインストール元となるソースを次のいずれかから選択します。ここで適用しない場合、「ソフトウェアの更新のスキップ」を選択します。


    注意:

    My Oracle Support資格証明を指定せず、インストール時にソフトウェア更新のインストールをスキップすることを選択した場合、いつでもEnterprise Manager Grid Controlコンソールを使用して、後で資格証明を登録し、推奨されるセキュリティ・パッチを表示できます。これを行うには、Enterprise Manager Grid Controlにログインし、画面の右上隅の「プリファレンス」をクリックします。「一般」ページの左のメニュー・バーから 「優先資格証明」をクリックします。「優先資格証明」ページで、「My Oracle Support優先資格証明」セクションから「資格証明の設定」をクリックします。「My Oracle Support優先資格証明」ページで、資格証明を指定し「適用」をクリックします。

    • インストーラによってMy Oracle Supportに接続され、更新が自動的にダウンロードされるようにするには、「My Oracle Supportから更新をダウンロードしてインストール」を選択します。サイトに接続するには、My Oracle Supportアカウントのユーザー名とパスワードを指定します。

      使用しているネットワークからインターネットへの接続にプロキシを介する必要がある場合は、「プロキシ設定」を選択し、プロキシ接続の詳細を指定します。接続をテストするには、「接続テスト」をクリックします。


      注意:

      My Oracle Supportの詳細を指定した後、「次へ」をクリックすると、インストール・ウィザードは、My Oracle Supportに接続し、新しいソフトウェア更新がないかチェックします。見つかった新しいソフトウェア更新が表示されます。更新をインストールする場合は、「更新のダウンロード」をクリックします。更新をインストールしない場合は、「更新のスキップ」をクリックします。

    • (推奨)ソフトウェア更新がすでにダウンロード済でアクセス可能な場所にある場合、「ステージング場所から更新をインストール」を選択します。場所を指定するか、「参照」をクリックしてホストを検索し場所を選択します。指定または選択した場所は、ソフトウェア更新が保存されるUpdatesディレクトリとなるようにします。

      たとえば、ソフトウェア更新が/scratch/OracleHomes/Updatesで入手可能である場合、/scratch/OracleHomes/Updatesと指定します。


    注意:

    ソフトウェア更新およびそれらを手動でダウンロードする方法の詳細は、次の場所で入手可能な『Oracle Enterprise Manager Grid Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。

    http://www.oracle.com/technology/documentation/oem.html

    自動更新機能の詳細および自動更新で使用可能なパッチについては、My Oracle Supportのノート1101208.1および1099123.1を参照してください。


  5. 「次へ」をクリックします。

    手順(4)でMy Oracle Supportの詳細を指定した場合、インストーラは、My Oracle Supportに接続し、新しいソフトウェア更新がないかチェックします。見つかった新しいソフトウェア更新が表示されます。更新をインストールする場合は、「更新のダウンロード」をクリックします。更新をインストールしない場合は、「更新のスキップ」をクリックします。

    同様に、パッチ(個別パッチを含む)が見つかった場合、「製品の更新」画面が表示されます。すべてのパッチを適用する場合、「製品の更新」画面で、「ソフトウェア更新の適用」を選択し、「次へ」をクリックします。適用しない場合、オプションの選択を解除し、「次へ」をクリックします。

  6. インストール・タイプを選択します。

    インストール・タイプの選択

    「インストール・タイプの選択」画面で、「Enterprise Manager 11gへのアップグレード」を選択します。


    注意:

    このオプションは、ホスト上でEnterprise Manager 10g Grid Controlリリース4(10.2.0.4)以上のバージョンが検出された場合のみ表示されます。ただし、Enterprise Manager 10g Grid Controlリリース4(10.2.0.4)以上のバージョンがホスト上にあるにもかかわらずこのオプションが表示されない場合、次の方法でインストーラを起動してください。

    ./runInstaller -invPtrLoc <absolute_path_to_oraInst.loc>


  7. 「次へ」をクリックします。

  8. アップグレードするOracleホームを選択します。

    アップグレードするOracleホームの選択

    「アップグレードするOracleホームの選択」画面で、アップグレードするコンポーネントを選択します。

    1つの管理リポジトリに接続されているOMSが複数ある場合、この画面でOMSを1つだけ選択し、アップグレード・プロセスを続行して、このOMSをアップグレードします。このOMSのアップグレード後、インストーラを再度起動し、この画面で同じ管理リポジトリに接続されているその他のすべてのOMSを選択します。これによりその他のOMSが同時にアップグレードされます。

    デフォルトでOMSとともにインストールされている管理エージェントは、OMSのアップグレードを選択すると自動的にアップグレードされます。

    ただし、追加の管理エージェントのインストールは、この画面にリストされないため、自動的にはアップグレードされません。これらをアップグレードするには、このマニュアルで説明されているエージェントのアップグレード方法のいずれかを使用してください。

  9. 「次へ」をクリックします。

  10. 前提条件を確認します。

    前提条件の確認

    「前提条件の確認」画面に、インストール・ウィザードによって実行された前提条件チェックのステータスが表示されます。

    前提条件チェックの結果は、「警告」「失敗」または「成功」ステータスのいずれかになります。すべての前提条件チェックが成功したら、「次へ」をクリックして次の画面に進みます。ただし、結果が「警告」または「失敗」の前提条件チェックがあった場合、次を行います。

    • 「失敗」ステータスおよび「警告」 ステータスの前提条件チェックについては、インストールを続行する前に、問題を調査して修正してください。また、最新のソフトウェア更新がOracleよりリリースされている場合、そのソフトウェア更新で前提条件を更新して、再実行できます。ソフトウェア更新を手動でダウンロードして前提条件を更新する方法については、手順(4)を参照してください。

    • 使用している環境内で問題を修正した後、この画面に戻り「再確認」をクリックして、前提条件を再度確認してください。

    • すべての前提条件チェックを無視して続行する場合は、「すべて無視」を選択してください。ただし、「失敗」ステータスおよび「警告」ステータスの前提条件チェックを無視すると、インストールが失敗する可能性があります。このため、問題を修正し、すべてのチェックに成功した場合のみ続行することをお薦めします。

  11. 「次へ」をクリックします。

  12. インストール場所を指定します。

    インストール場所の指定

    「インストール場所の指定」画面で、Enterprise Manager Grid Controlのコア・コンポーネントのインストールおよび構成ファイルの格納に必要な情報を指定します。

    • 「Oracleミドルウェア・ホームの場所」で、デフォルトのミドルウェアの場所を確認してそれを受け入れるか、製品をインストールするホスト上にある別のミドルウェアの場所を選択または指定します。

      ミドルウェアの場所に、OMSのOracleホームおよび管理エージェントのOracleホームを作成するための書込み権限があることを確認してください。たとえば、デフォルトの場所/u01/app/Oracle/Middlewareを受け入れる場合、OMSのOracleホームは、/u01/app/Oracle/Middleware/oms11gと作成され、管理エージェントのOracleホームは/u01/app/Oracle/Middleware/agent11gと作成されます。


      注意:

      ここで受け入れた、選択した、または指定したミドルウェア・ホームは、Enterprise Manager Grid Controlに対してのみ使用されます。Enterprise Manager Grid Controlに指定された同じミドルウェア・ホームに、他のOracle Fusion Middleware製品またはコンポーネントがインストールされていないことを確認してください。

    • 「OMSインスタンス・ベースの場所」で、デフォルトのインスタンス・ベースの場所を確認してそれを受け入れるか、または製品をインストールするホスト上にあり、OMSの構成ファイルを格納するための書込み権限のある別のインスタンス・ベースの場所を指定します。

      デフォルトでは、インスタンス・ベースは、Oracleミドルウェア・ホームの親ディレクトリの下になります。デフォルトのインスタンス・ホームはgc_instです。ただし、このホームを編集してカスタム名を指定することができます。

      たとえば、Oracleミドルウェア・ホームが/u01/app/Oracle/Middlewareで、デフォルトのインスタンス・ホーム名を維持する場合、インスタンス・ホームの場所は/u01/app/Oracle/gc_instです。

      Oracleミドルウェア・ホームの親ディレクトリに書込み権限がない場合、インスタンス・ベースがOracleミドルウェア・ホーム自体の中に作成されます。


    注意:

    Oracleミドルウェア・ホームおよびOMSインスタンス・ベースの場所の詳細は、次の場所で入手可能な『Oracle Enterprise Manager Grid Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。

    http://www.oracle.com/technology/documentation/oem.html


  13. 「次へ」をクリックします。

  14. Oracle Databaseに接続します。

    Oracle Databaseへの接続

    「Oracleデータベースへの接続」画面で、選択したOMSの管理リポジトリを格納する既存のOracle Databaseに対するSYSユーザー・アカウントのパスワードを指定します。

  15. 「次へ」をクリックします。

  16. WebLogic Serverドメインを作成します。

    WebLogic Serverドメインの作成

    「WebLogic Serverドメインの作成」画面で、WebLogicパスワード、ノード・マネージャ・パスワードおよびJVM診断データ表領域パスワードを指定します。

    デフォルトでは、WebLogicドメイン名はGCDomain、ノード・マネージャ名はnodemanagerです。これらは編集不可のフィールドです。インストーラは、Oracle WebLogicドメインの作成およびその他の関連コンポーネント(管理サーバー、管理対象サーバーおよびノード・マネージャなど)の作成にこの情報を使用します。ノード・マネージャを使用すると、Oracle WebLogic Serveインスタンスをリモートで起動、停止または再起動できます。また、ノード・マネージャは、高可用性が求められるアプリケーションでの使用をお薦めします。

    アップグレード中、JVM関連の監視データを格納するための追加のJVM診断データ表領域が作成されます。JVM診断表領域のデータ・ファイル(mgmt_ad4j.dbf)を格納できる場所のフルパスを指定します。指定したパスには、ファイル名までを含めます。たとえば、/home/john/oradata/mgmt_ad4j.dbfのようになります。

    ストレージにOracle自動ストレージ管理(Oracle ASM)を使用するデータベースに管理リポジトリがある場合、データ・ファイルの場所を指定する際、表領域の作成にはディスク・グループのみが使用されます。たとえば、+DATA/a.dbfを指定すると、Oracle ASMでの表領域の作成には+DATAのみが使用され、ディスク・グループ上のデータ・ファイルの正確な場所が、Oracle Managed Filesによって特定されます。


    注意:

    追加OMSをアップグレードしている場合、管理サーバー・ホスト、管理サーバー・ポートおよびWebLogic Server資格証明を指定します。

  17. 「次へ」をクリックします。

  18. ポートをカスタマイズします。

    ポートのカスタマイズ

    「ポートのカスタマイズ」画面で、様々なコンポーネントに使用されるポートをカスタマイズし、「次へ」をクリックします。

    staticports.iniファイルがインストール中に渡される場合、staticports.iniファイルで定義されたポートがデフォルトで表示されます。ファイルが渡されない場合、推奨範囲から使用可能な最初のポートが表示されます。


    注意:

    割り当てられているデフォルト・ポート、およびデフォルト・ポートのかわりにカスタム・ポートを使用できる可能性の詳細は、次の場所で入手可能な『Oracle Enterprise Manager Grid Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。

    http://www.oracle.com/technology/documentation/oem.html


    デフォルト・ポートを維持するか、カスタマイズするかを選択できます。ポートをカスタマイズするには、表の「ポート」列のポート値を編集し、「推奨されるポート範囲」列で推奨されている空きカスタム・ポートを指定します。

  19. 「次へ」をクリックします。

  20. 確認します。

    確認

    「確認」画面で、選択したインストール・タイプに指定した詳細を確認します。

    • 詳細を変更するには、変更する画面に到達するまで、「戻る」を繰返しクリックします。

    • 詳細を確認し問題がない場合、「インストール」をクリックしてインストール・プロセスを開始します。

  21. ソフトウェア・バイナリのコピー後、allroot.shスクリプト、および今回がホストでの最初のOracle製品のインストールの場合oraInstRoot.shスクリプトを実行するように要求されます。別のウィンドウを開き、rootとしてログインし、これらのスクリプトを手動で実行します。

    Microsoft Windowsオペレーティング・システム上でインストールしている場合、このスクリプトの実行は要求されません。手順(23)で説明されているように、「コンフィギュレーション・アシスタント」画面が直接表示されます。

  22. 「コンフィギュレーション・アシスタント」画面に、アップグレード操作に対して実行されたコンフィギュレーション・アシスタントが表示されます。失敗したコンフィギュレーション・アシスタントがあり、それらを再実行する場合は、失敗したコンフィギュレーション・アシスタントを選択し、「再試行」をクリックします。スタンドアロン・モードで後で再実行する場合は、「取消」をクリックしインストーラを終了します。


    注意:

    コンフィギュレーション・アシスタントが失敗した場合、関連するログ・ファイルを確認し問題を解決して、コンフィギュレーション・アシスタントを再実行します。手順は、次の場所で入手可能な『Oracle Enterprise Manager Grid Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』に説明されています。

    http://www.oracle.com/technology/documentation/oem.html

    また、同じ場所で入手可能なEnterprise Manager Grid Controlインストレーションおよびアップグレードのマスター・ノートも参照できます。このURLにアクセス後、 「Release Notes」タブをクリックし、「Master Support Notes」セクションで「HTML」をクリックします。


  23. 「インストールの終了」画面に、Enterprise Manager Grid Controlまたは追加OMSのアップグレードに関連する情報が表示されます。情報を確認し、「閉じる」をクリックして、インストール・ウィザードを終了します。

    このアップグレード操作の詳細は、OMSのOracleホームで入手可能な次のファイルを参照してください。

    $<ORACLE_HOME>/install/setupinfo.txt

アップグレード後の作業

アップグレード後、次の手順を実行します。

  1. DBMSジョブおよびDBMSスケジューラを開始します。開始するには、SYSとしてデータベースにログインし、次を実行します。

    1. 前提条件としてDBMSジョブを停止する際に記録した値にjob_queue_processesを設定し、DBMSジョブを開始します。

      alter system set job_queue_processes=<original_value> scope=both;

    2. 次のコマンドを実行して、DBMSスケジューラを開始します。

      execute dbms_scheduler.set_scheduler_attribute ('SCHEDULER_DISABLED','FALSE');

    3. 次のコマンドを実行して、DBMSジョブを発行します。

      execute emd_maintenance.submit_em_dbms_jobs;

  2. 次のコマンドをSYSとして実行し、既存のデータベースで統計の採取ジョブを開始します。

    Oracle Database 10g(10.2.0.4)以上の場合

    execute dbms_scheduler.enable('GATHER_STATS_JOB');

    Oracle Database 11g(11.1.0.7)以上の場合

    execute dbms_auto_task_admin.enable('auto optimizer stats collection',null,null);

  3. セキュアなプロトコル(HTTPS)を使用してEnterprise Manager管理サーバーに接続するには、次のようにします。

    1. 環境内で追加のSSL引数を指定します。これを行うには、JAVA_OPTIONSを設定し、ocmrepeaterctlスクリプトを起動する前に使用する適切なSSL引数を追加します。

      JAVAオプションの詳細は、次のURLにアクセスしてください。

      http://download.oracle.com/docs/cd/E12840_01/wls/docs103/client/security.html#wp1077561

      http://download-llnw.oracle.com/docs/cd/E12840_01/wls/docs103/config_scripting/using_WLST.html#wp1093943

      デモ用信頼証明書またはカスタムの信頼証明書のいずれがSSLレルムによって使用されているかによって、SSL引数には次が含まれます。

      [
        [
          <
             -Dweblogic.security.TrustKeyStore=DemoTrust
            [ -Dweblogic.security.JavaStandardTrustKeystorePassPhrase=password ]   
          >
          |
          <
             -Dweblogic.security.CustomTrustKeyStoreFileName=filename          
             -Dweblogic.security.TrustKeystoreType=CustomTrust     
             [ -Dweblogic.security.CustomTrustKeystorePassPhrase=password ]
          >
        ]
        [  
          < -Dweblogic.security.SSL.hostnameVerifier=classname >
         |
          < -Dweblogic.security.SSL.ignoreHostnameVerification=true >
        ]
      ]
      
    2. 管理サーバーでHTTPトンネリングが有効であることを確認します。これを確認するには、Oracle Weblogic Server管理コンソールにログインして、次のようにします。

      (i)ホームページの左側の「ドメイン構造」パネルで、「環境」を展開し、「サーバー」をクリックします。

      (ii)「サーバーのサマリー」ページの「サーバー」表から管理サーバーをクリックします。

      (iii)「<Admin_Server>の設定」ページで、「プロトコル」タブをクリックし、「HTTP」サブタブをクリックします。

      (iv)「HTTP」ページで、「トンネリングの有効化」を選択し、「保存」をクリックします。

  4. 追加OMSをアップグレードした場合、Enterprise ManagerアプリケーションをホストするOracle WebLogic Serverドメインをリフレッシュし、追加OMSの追加により生じたドメインへの構成変更をGrid Controlコンソールに反映させます。Oracle WebLogic Serverドメインをリフレッシュするには、次の手順を実行します。

    1. Enterprise Manager Grid Controlで、Enterprise ManagerアプリケーションをホストするOracle WebLogic Serverドメインのホームページに移動します。ほとんどの場合、ホームページへの直接URLは次のようになります。使用しているドメイン名がGCDomainではない場合、使用しているドメイン名でこの文字列を置き換えてください。

      [protocol]://[host]:[port]/em/faces/as/as/domainHome?target=/secFarm_GCDomain/GCDomain&type=weblogic_domain

    2. 「WebLogicドメイン」メニューから「WebLogicドメインのリフレッシュ」をクリックします。

    3. 「WebLogicドメインのリフレッシュ」ページで「続行」をクリックします。


    注意:

    これにより、WebLogicドメインのリフレッシュ・ジョブが発行されます。このジョブは、ドメイン構成の変更を取得し、Enterprise Manager Grid Controlコンソールに反映します。このジョブは、1日に1回の頻度で繰り返されるため、将来、追加OMSをさらに追加した場合、またはEnterprise ManagerシステムからOMSを削除した場合、このジョブによりOracle WebLogic Serverドメインに対する構成変更が自動的に取得されます。追加OMSを追加するたびにこの手順を繰り返す必要はありません。

  5. Oracle Application Server、Oracle HTTP Server、OC4JおよびOracle Web CacheなどのOracle Application Server関連のターゲットを管理リポジトリから削除します。

    特に、<OLD_OMS_NAME><OLD_OMS_NAME>_home<OLD_OMS_NAME>_OC4J_EM<OLD_OMS_NAME>_OC4J_EMPROV<OLD_OMS_NAME>_HTTP Serverおよび<OLD_OMS_NAME>Web Cacheを削除します。

    表5-2は、これらのターゲットがEnterprise Manager Grid Controlでどのように表示されるかを示しています。

    表5-2 削除するOracle Application Serverターゲット

    ターゲット名 ターゲット・タイプ

    EnterpriseManager0.hostname.com

    Oracle Application Server

    EnterpriseManager0.hostname.com_home

    OC4J

    EnterpriseManager0.hostname.com_HTTP Server

    Oracle HTTP Server

    EnterpriseManager0.hostname.com_OC4J_EM

    OC4J

    EnterpriseManager0.hostname.com_OC4J_EMPROV

    OC4J

    EnterpriseManager0.hostname.com_Web Cache

    Web Cache


    これらのターゲットを削除するには、Enterprise Manager Grid Controlにログインし、「すべてのターゲット」をクリックしてターゲットを選択し、「削除」をクリックします。

  6. Enterprise Manager Grid Controlコンソールを使用して、または新規ターゲットが実行中の管理エージェントのOracleホームから次のコマンドを実行して、スキャン・リスナーなどの新規ターゲットをすべて検出します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/agentca -d

  7. Enterprise Manager 11g Grid Controlでは、emoms.propertiesファイルは現在サポートされていません。管理リポジトリに関連する詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。

    emctl config oms -list_repos_details

  8. (オプション)別の管理リポジトリに接続する場合、OMSを停止して次のコマンドを実行し、OMSを再起動します。

    emctl config oms -store_repos_details (-repos_host <host> -repos_port <port> -repos_sid <sid> | -repos_conndesc <connect descriptor>) -repos_user <username> [-repos_pwd <pwd>] [-no_check_db]


    注意:

    Linuxでは、シングルおよびダブルの引用符を使用して接続記述子を二重にエスケープする必要があります。ただし、Microsoft Windowsでは必要ありません。

    たとえば、Linuxでは次のように指定します。

    emctl config oms -store_repos_details -repos_host myreposhost.mydomain.com -repos_port 12345 -repos_sid mydb -repos_conndesc '"(DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=myreposhost.mydomain.com)(PORT=12345))(CONNECT_DATA=(SID=mydb)))"' -repos_user sysman

    たとえば、Microsoft Windowsでは次のように指定します。

    emctl config oms -store_repos_details -repos_host myreposhost.mydomain.com -repos_port 12345 -repos_sid mydb -repos_conndesc (DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=myreposhost.mydomain.com)(PORT=12345))(CONNECT_DATA=(SID=mydb))) -repos_user sysman


  9. (オプション)新たにインストールされたターゲットを検出する場合、スタンドアロンの管理エージェントをクラスタ・ベースの管理エージェントに変換する場合、クラスタの新規ノード上のターゲットを検出する場合、またはクラスタ・ベースの管理エージェントを再構成する場合、agentcaスクリプトを実行して、すべての新規ターゲットを再構成し検出する必要があります。agentcaスクリプトの詳細、および管理エージェントを再構成しすべての新規ターゲットを検出する方法については、次の場所で入手可能な『Oracle Enterprise Manager Grid Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』を参照してください。

    http://www.oracle.com/technology/documentation/oem.html

  10. (オプション)WLS内のトランザクション・リクエストを追跡するリクエスト監視機能を有効にする場合、 JVM診断、および監視対象のターゲットに対して構成されたアプリケーションの依存性とパフォーマンス(ADP)マネージャおよびエージェントが必要です。

    JVM診断のインストールおよびリクエスト監視機能の有効化の詳細は、Oracle Enterprise Manager管理ガイドを参照してください。

    Enterprise Manager Grid ControlでのADP機能の有効化の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Management Pack Plus for SOAスタート・ガイド』を参照してください。

    いずれのガイドも、次の場所で入手可能です。

    http://www.oracle.com/technology/documentation/oem.html

  11. OMS(oms10g)および管理エージェント(agent10g)の古いOracleホームを削除します。また、そのエントリであるoms10gおよびagent10gを/etc/oratabファイルから削除します。ただし、データベースのOracleホームはアップグレード・スキーマを含んでいるため削除しないでください。