ヘッダーをスキップ
Oracle Enterprise Manager Grid Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド
11gリリース1(11.1.0.1.0)
B61023-01
  目次
目次
索引
索引

戻る
戻る
 
次へ
次へ
 

J ConfigureGC.plスクリプトとともに実行されるオプションの引数の理解

ソフトウェアのみをインストールして後で構成する方法でEnterprise Manager Grid Controlまたは追加のOracle Management Service(OMS)をインストールする場合、ソフトウェア・バイナリのインストール後、製品を構成するためにConfigureGC.plスクリプトを実行します。

ConfigureGC.plスクリプトとともに渡すことができるオプションの引数を次に示します。

-noaddoncheck

ConfigureGC.plスクリプトの起動中、デフォルトで、いくつかのオプションのコンフィギュレーション・アシスタント(インストール済アドオンの検証など)が実行されます。アドオンを検証するためのこのコンフィギュレーション・アシスタントが実行されないようにするには、-noaddoncheck引数を指定してConfigureGC.plスクリプトを起動します。

次に例を示します。

$<ORACLE_HOME>/perl/bin/perl <ORACLE_HOME>/sysman/install/ConfigureGC.pl -noaddoncheck

ADDON_RESPONSE_FILE

アドオンに関する情報を指定する場合は、OMSのOracleホーム内にある次のファイルを編集し、ConfigureGC.plスクリプトとともにこのファイルを渡します。

<ORACLE_HOME>/sysman/addons/addon.rsp.template

次に例を示します。

$<ORACLE_HOME>/perl/bin/perl <ORACLE_HOME>/sysman/install/ConfigureGC.pl ADDON_RESPONSE_FILE=<AbsolutePathToResponseFile>

OMS_RESPONSE_FILE

ソフトウェア・バイナリをインストールするには、Enterprise Manager Grid Controlのインストール・ウィザードを起動して必要な詳細を指定するか、または必要な詳細を取得するレスポンス・ファイルを使用します。

ただし、インストーラまたはレスポンス・ファイルで指定した情報を上書きする場合は、更新済の情報を含む新規のレスポンス・ファイルを作成し、そのファイルをConfigureGC.plスクリプトとともに渡します。

次に例を示します。

$<ORACLE_HOME>/perl/bin/perl <ORACLE_HOME>/sysman/install/ConfigureGC.pl OMS_RESPONSE_FILE=<absolute_path_to_response_file>

表J-1および表J-2に、完全なEnterprise Managerシステムおよび追加OMSのインストール中に指定した情報を上書きするために、このレスポンス・ファイル内で渡すことのできるパラメータを個別に示します。

表J-1 Enterprise Managerシステムの構成中にConfigureGC.plスクリプトにより認識されるパラメータ

パラメータ 説明

ORACLE_INSTANCE_HOME_LOCATION

OMSの構成ファイルを作成できるディレクトリを指定します。

デフォルトでは、この場所はOracleミドルウェア・ホームの親ディレクトリの下です。たとえば、Oracleミドルウェア・ホームが/u01/app/Oracle/Middlewareの場合、OMSインスタンス・ベースは/u01/app/Oracle/gc_instとなります。

この場所の詳細は、「Oracle Management Serviceインスタンス・ベースの場所とは」を参照してください。

WLS_ADMIN_SERVER_USERNAME

WebLogicドメイン用の管理ユーザーとして使用されるデフォルト・ユーザー名を指定します。デフォルトのユーザー名は、weblogicです。

WLS_ADMIN_SERVER_PASSWORD

WebLogicユーザー・アカウントのパスワードを指定します。

WLS_ADMIN_SERVER_CONFIRM_PASSWORD

WebLogicユーザー・アカウントのパスワードを確認します。

NODE_MANAGER_PASSWORD

ノード・マネージャ・パスワードを指定します。

NODE_MANAGER_CONFIRM_PASSWORD

ノード・マネージャ・パスワードを確認します。

DATABASE_HOSTNAME

既存のデータベースが常駐するホストの完全修飾名を指定します。たとえば、db.host.comのように指定します。

LISTENER_PORT

既存のデータベースに接続するためのリスナー・ポートを指定します。

SERVICENAME_OR_SID

既存のデータベースのサービス名またはシステムID(SID)を指定します。

SYS_PASSWORD

SYSユーザー・アカウントのパスワードを指定します。

CONNECT_STRING

接続先のデータベースの詳細を指定します。たとえば、Oracle RACデータベースに接続しようとして、そのノードの1つの仮想IPアドレスを指定した場合は、このパラメータを使用して他のノードの詳細を指定します。

構文:

(DESCRIPTION=(ADDRESS_LIST=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=<HOSTNAME>)(PORT=<PORT>)))(CONNECT_DATA=(SID=<SID>)))

例:

(DESCRIPTION=(ADDRESS_LIST=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=stajs11.us.oracle.com)(PORT=1521)))(CONNECT_DATA=(SID=opg44)))

MANAGEMENT_TABLESPACE_LOCATION

管理表領域用のデータ・ファイル(mgmt.dbf)を格納できる場所のフルパスを指定します。必ず、ファイル名まで含めたパスを指定してください。

次に例を示します。

  • データベースがファイル・システム上にある場合、パスは/u01/oracle/prod/oradata/mgmt.dbfのようになります。

  • データベースが自動ストレージ管理(ASM)上にある場合、パスは+<disk_group1>/prod/oradata/mgmt.dbfのようになります。ここで、disk_group1はASM上に作成されるディスクグループで、prodはサービスID(SID)です。

  • データベースがRAWデバイス上にある場合、パスは</dev/raw1>/prod/oradata/mgmt.dbfのようになります。ここで、/dev/raw1はRAWデバイスで、prodはSIDです。

Enterprise Manager Grid Controlでは、監視対象ターゲットやそのメトリックなどに関する情報を格納するためにこのデータ・ファイルが必要です。基本的に、構成データ、ソフトウェア・ライブラリ・データおよび監査データ以外の情報はすべてこのデータ・ファイルに格納されます。

CONFIGURATION_DATA_TABLESPACE_LOCATION

構成データ表領域用のデータ・ファイル(mgmt_ecm_depot1.dbf)を格納できる場所のフルパスを指定します。必ず、ファイル名まで含めたパスを指定してください。

たとえば、/home/john/oradata/mgmt_ecm_depot1.dbfのように指定します。

Enterprise Manager Grid Controlでは、監視対象ターゲットから収集された構成情報を格納するためにこのデータ・ファイルが必要です。

JVM_DIAGNOSTICS_TABLESPACE_LOCATION

JVM診断データ表領域用のデータ・ファイル(mgmt_ad4j.dbf)を格納できる場所のフルパスを指定します。必ず、ファイル名まで含めたパスを指定してください。Enterprise Manager Grid Controlでは、JVM関連の監視データを格納するためにこのデータ・ファイルが必要です。

たとえば、/home/john/oradata/mgmt_ad4j.dbfのように指定します。

LOCK_ORACLE_MANAGMENT_SERVICE

OMSは常にセキュア・モードで実行されます。さらに、ロックされている状態と、ロックされていない状態に分けられます。ロックされていない状態の場合、セキュアな管理エージェントはHTTPSプロトコルを、セキュアでない管理エージェントはHTTPプロトコルを使用して、OMSと通信します。しかし、ロックされた状態の場合、セキュアな管理エージェントのみがHTTPSプロトコルを使用してOMSと通信します。

  • セキュア・モードで実行されているOMSをロックし、OMSと管理エージェントの間の通信のセキュリティをさらに強化する場合は、TRUEを指定します。

  • OMSと管理エージェントの間の通信のセキュリティを強化しない場合は、FALSEを指定します。

SYSMAN_PASSWORD

SYSMANユーザー・アカウントを作成するためのパスワードを指定します。このパスワードは、SYSMANユーザー(管理リポジトリ・スキーマのプライマリ所有者)を作成する場合に使用します。

SYSMAN_CONFIRM_PASSWORD

SYSMANユーザー・アカウントを作成するためのパスワードを確認します。

ALLOW_ONLY_SECURE_ACCESS_TO_CONSOLE

デフォルトでは、HTTPプロトコルかHTTPSプロトコルのいずれかを使用して、Enterprise Manager Grid Controlコンソールにアクセスできます。

  • アクセスを保護し、ユーザーがHTTPSプロトコルを使用してのみコンソールにアクセスできるようにする場合は、TRUEを指定します。

  • アクセスを保護せず、ユーザーがHTTPSプロトコル以外でもコンソールにアクセスできるようにする場合は、FALSEを指定します。

AGENT_REGISTRATION_PASSWORD

OMSと管理エージェントの間の通信を保護するには、パスワードを指定します。管理エージェントを保護するためのパスワードと同じ登録パスワードを入力する必要があります。

AGENT_REGISTRATION_CONFIRM_PASSWORD

エージェント登録パスワードを確認します。

START_OMS

OMSをインストール後に自動的に起動する場合は、TRUEを指定します。OMSをインストール後に自動的に起動しない場合は、FALSEを指定します。

SHARED_RECEIVE_DIRECTORY_LOCATION

共有ファイル・システム・ローダーを構成する場所のフルパスを指定します。

通常、複数のOMSを設定する場合は、管理エージェントによりアップロードされたすべてのメトリック・データ・ファイルを格納するための共通場所を管理するために、共有ファイル・システム・ローダーが必要になります。

ここで中央ディレクトリを構成した場合は、同じOracle Databaseに接続される追加OMSのインストールはすべて、自動的にこの中央ディレクトリにマップされます。


表J-2 追加OMSの構成中にConfigureGC.plスクリプトにより認識されるパラメータ

パラメータ 説明

ORACLE_INSTANCE_HOME_LOCATION

OMSの構成ファイルを作成できるディレクトリを指定します。

デフォルトでは、この場所はOracleミドルウェア・ホームの親ディレクトリの下です。たとえば、Oracleミドルウェア・ホームが/u01/app/Oracle/Middlewareの場合、OMSインスタンス・ベースは/u01/app/Oracle/gc_instとなります。

この場所の詳細は、「Oracle Management Serviceインスタンス・ベースの場所とは」を参照してください。

ADMIN_SERVER_HOSTNAME

管理サーバーが実行されているホストの名前を指定します。管理サーバーは、最初のOracle Management Service 11gリリース1をインストールしたときに作成されたサーバーです。

ADMIN_SERVER_PORT

管理サーバーが実行されているポートを指定します。

DATABASE_HOSTNAME

既存のデータベースが常駐するホストの完全修飾名を指定します。たとえば、db.host.comのように指定します。

LISTENER_PORT

既存のデータベースに接続するためのリスナー・ポートを指定します。

SERVICENAME_OR_SID

既存のデータベースのシステムID(SID)を指定します。

SYSMAN_PASSWORD

SYSMANユーザー・アカウントのパスワードを指定します。

CONNECT_STRING

接続先のデータベースの詳細を指定します。

構文:

(DESCRIPTION=(ADDRESS_LIST=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=<HOSTNAME>)(PORT=<PORT>)))(CONNECT_DATA=(SID=<SID>)))

例:

(DESCRIPTION=(ADDRESS_LIST=(ADDRESS=(PROTOCOL=TCP)(HOST=stajs11.us.oracle.com)(PORT=1521)))(CONNECT_DATA=(SID=opg44)))

AGENT_REGISTRATION_PASSWORD

OMSと管理エージェントの間の通信を保護するには、パスワードを指定します。管理エージェントを保護するためのパスワードと同じ登録パスワードを入力する必要があります。

AGENT_REGISTRATION_CONFIRM_PASSWORD

エージェント登録パスワードを確認します。

LOCK_ORACLE_MANAGMENT_SERVICE

OMSは常にセキュア・モードで実行されます。さらに、ロックされている状態と、ロックされていない状態に分けられます。ロックされていない状態の場合、セキュアな管理エージェントはHTTPSプロトコルを、セキュアでない管理エージェントはHTTPプロトコルを使用して、OMSと通信します。しかし、ロックされた状態の場合、セキュアな管理エージェントのみがHTTPSプロトコルを使用してOMSと通信します。

  • セキュア・モードで実行されているOMSをロックし、OMSと管理エージェントの間の通信のセキュリティをさらに強化する場合は、TRUEを指定します。

  • OMSと管理エージェントの間の通信のセキュリティを強化しない場合は、FALSEを指定します。

ALLOW_ONLY_SECURE_ACCESS_TO_CONSOLE

デフォルトでは、HTTPプロトコルかHTTPSプロトコルのいずれかを使用して、Enterprise Manager Grid Controlコンソールにアクセスできます。

  • アクセスを保護し、ユーザーがHTTPSプロトコルを使用してのみコンソールにアクセスできるようにする場合は、TRUEを指定します。

  • アクセスを保護せず、ユーザーがHTTPSプロトコル以外でもコンソールにアクセスできるようにする場合は、FALSEを指定します。

START_OMS

OMSをインストール後に自動的に起動する場合は、TRUEを指定します。OMSをインストール後に自動的に起動しない場合は、FALSEを指定します。