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Oracle® Enterprise Manager Oracle Fusion Middleware Managementスタート・ガイド
11g リリース1(11.1.0.1)
B61025-01
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3 Oracle Service Busの検出および監視

この章では、Enterprise Manager Grid Controlを使用したOracle Service Bus(OSB)の検出および監視について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

3.1 サポートされているバージョン

Enterprise Manager Grid Controlでの監視がサポートされているOSBのバージョンを次に示します。

表3-1 サポートされているバージョン

サポートされているOSBバージョン デプロイ先のOracle WebLogic Managed Server サポートされているEnterprise Manager Grid Control

Aqualogic Service Bus 2.6、3.0、およびOracle Service Bus 10gR3

Oracle WebLogic Server 9.2、10、10.3

Enterprise Manager 10g Grid Controlリリース5(10.2.0.5)

Enterprise Manager Enterprise Manager 11g Grid Controlリリース1(11.1.0.1)以上


3.2 検出メカニズムの理解

Oracle WebLogic Managed Serverが検出されてEnterprise Manager Grid Controlに追加されると、Oracle WebLogic Managed ServerにデプロイされたOSBがEnterprise Manager Grid Controlで自動的に検出されます。

このため、OSBの検出は、Oracle WebLogic Managed ServerがEnterprise Manager Grid Controlですでに監視されているかどうかによって異なります。

OSBの検出手順については、3.5項「Oracle Service Busの検出」を参照してください。

3.3 検出プロセスの理解

ここでは、Enterprise Manager Grid ControlでのOSBの検出および監視に伴う全体的なプロセスについて説明します。OSBの検出および監視を問題なく行うため、このプロセスの各手順で説明されている指示に従ってください。

表3-2 検出プロセス

手順 要件 説明

1

Oracle Service Bus

OSBソフトウェアをインストールします。

2

Enterprise Manager Grid Control

Enterprise Manager 10g Grid Controlリリース5(10.2.0.5)以上をインストールします。

10.2.0.5はパッチ・セットです。したがって、Enterprise Manager Grid Controlを初めてインストールする場合は、基本のリリースを最初にインストールしてから10.2.0.5のパッチ・セットを適用してください。Enterprise Manager Grid Controlの基本のリリースのインストールについては、次の場所にある『Oracle Enterprise Manager Grid Controlインストレーションおよび基本構成』を参照してください。

http://www.oracle.com/technology/documentation/oem.html

Enterprise Manager Grid Controlコンポーネントは、OSBがインストールされているホストとは異なるホストにインストールすることをお薦めします。たとえば、OSBがhost1.xyz.comにインストールされている場合は、Oracle Management Service(OMS)および管理リポジトリをhost2.xyz.comにインストールして構成してください。

3

Oracle Management Agent

(管理エージェント)

OSBがインストールされているホストに、Oracle Management Agent 10gリリース5(10.2.0.5)以上をインストールします。

OSBとEnterprise Manager Grid Controlが同じホスト上にある場合は、管理エージェントを別途インストールする必要はありません。Enterprise Manager Grid Controlに付属している管理エージェントのみで有効です。ただし、ホストが異なる場合は、OSBがインストールされているホストに管理エージェントを個別にインストールする必要があります。あるいは、別のホスト上のOSBターゲットをリモート管理するように、管理エージェントを他のホストにインストールすることもできます。

管理エージェントは次のいずれかの方法でインストールできます。

  • Enterprise Manager 10 Grid Controlリリース2(10.2.0.1)に付属しているインストーラを起動し、「その他の管理エージェント」インストール・タイプを選択します。次に、10.2.0.5のエージェント・パッチを管理エージェントに適用します。

  • Grid Controlコンソール内でエージェント・デプロイ・アプリケーションを使用します。

  • 次の場所にある完全なエージェント・キットを使用します。

    http://www.oracle.com/technology/software/products/oem/htdocs/agentsoft.html

管理エージェントのインストールについては、次の場所にある『Oracle Enterprise Manager Grid Controlインストレーションおよび基本構成』を参照してください。

http://www.oracle.com/technology/documentation/oem.html

4

個別パッチ

3.4項「個別パッチのダウンロード」に示されている個別パッチが、OSBが稼働しているWebLogic Serverホームに適用されている場合にのみ、OSBの検出および監視のサポートが有効になります。

5

Enterprise Manager Grid Controlでの検出

OSBは、そのデプロイ先のOracle WebLogic Serverドメインが検出されてEnterprise Manager Grid Controlに追加されると自動的に検出されます。


3.4 個別パッチのダウンロード

Enterprise Manager Grid ControlでOSBサービスを表示するには、次のパッチをOSBサーバーに適用する必要があります。

表3-3 個別パッチ

Oracle Service Busのバージョン ID パスワード

Oracle Service Bus 2.6

EMMU

83XNT2D4

Oracle Service Bus 2.6.1

9NAF

TLZE4IPI

Oracle Service Bus 3.0

RPCD

JJEC2EY2

Oracle Service Bus 10.3.0

9HPA

FFLQHDHP

Oracle Service Bus 10.3.1

パッチは不要



パッチは次のいずれかの方法で適用できます。

これらのパッチのダウンロードと、オフライン・モードまたはオンライン・モードでのパッチの適用の詳細については、My Oracle Supportノート804148.1を参照してください。次の場所でMy Oracle Supportにアクセスできます。

https://support.oracle.com/


注意:

パッチを適用した後、WebLogicドメインとドメインを監視中のすべての管理エージェントを再起動します。

3.5 Oracle Service Busの検出

Oracle WebLogic Managed Serverが検出されてEnterprise Manager Grid Controlに追加されると、Oracle WebLogic Managed ServerにデプロイされたOSBがEnterprise Manager Grid Controlで自動的に検出されます。

このため、OSBを検出する前に、Oracle WebLogic Managed ServerがEnterprise Manager Grid Controlですでに監視されているかどうかを確認してください。

ここでは、前述の場合にOSBを検出する手順について説明します。この項の内容は次のとおりです。

3.5.1 Grid Controlで監視されていないOracle WebLogic Managed ServerにデプロイされたOSBの検出

Grid Controlで監視されていないOracle WebLogic Managed ServerにデプロイされたOSBを検出するには、最初にそのOracle WebLogic Managed ServerをEnterprise Manager Grid Controlで検出します。これによって、そのOracle WebLogic Managed ServerにデプロイされたOSBが自動的に検出されます。Oracle WebLogic Manager Serverを検出するには、次の手順を実行します。

  1. Enterprise Manager Grid Controlに(SYSMANユーザーとして)ログインします。

  2. 「ターゲット」、続いて「ミドルウェア」をクリックします。

    Enterprise Manager Grid Controlに、監視中のすべてのミドルウェア・ターゲットの一覧を示す「ミドルウェア」ページが表示されます。

  3. 「ミドルウェア」ページで、「追加」リストから「Oracle Fusion Middleware / WebLogic Serverドメイン」を選択して「実行」をクリックします。

    Enterprise Manager Grid Controlに、検出および監視される対象のOracle WebLogic Serverドメインの詳細が取得された、Oracle Fusion Middleware / WebLogic Serverドメインの追加ウィザードが表示されます。

  4. Oracle Fusion Middleware / WebLogic Serverドメインの追加ウィザードの各ページで、必要な詳細を指定して「次へ」をクリックし、ウィザードの最終ページまで進みます。

    ウィザードの各ページで指定する詳細については、各ページの「ヘルプ」をクリックします。

  5. Oracle Fusion Middleware / WebLogic Serverドメインの追加ウィザードの最終ページで、「終了」をクリックして検出プロセスを完了し、ターゲットをGrid Controlに監視のために追加します。

    Enterprise Manager Grid Controlで「ミドルウェア」ページが表示され、Oracle WebLogic Manager ServerがGrid Controlへ正常に追加されたことを示す確認メッセージが表示されます。

    監視中のすべてのミドルウェア・ターゲットを表示する「ミドルウェア」ページで、追加したばかりのOracle WebLogic Managed ServerおよびOSBを確認できます。このとき、OSBは表内で最後のターゲットとして表示されます。Oracle WebLogic Managed Serverの下にネストされたOSBを表示するには、このページで「リフレッシュ」をクリックします。あるいは、別のタブまたはページに移動してから、「ミドルウェア」ページに戻ります。


注意:

OSBを検出してEnterprise Manager Grid Controlに追加した後は、OSBのホームページからOSBのステータスを監視できます。「サービス」ページを使用すると、サービスのリストを表示できます。

最初に行われる収集では、すべてのメトリックに値0が表示されます。これは予測されている動作です。2回目以降の収集では、実際のメトリック値が表示されます。ただし、2回目以降も値0が表示される場合は、サービス監視が無効になっている可能性があります。この問題を解決するには、「サービス」ページで「コンソールの起動」をクリックしてOSBコンソールにアクセスし、サービス監視を有効にしてレベルを「pipeline」または「action」に設定します。


3.5.2 Grid Controlですでに監視されているOracle WebLogic Managed ServerにデプロイされたOSBの検出

Grid Controlですでに監視されているOracle WebLogic Managed ServerにデプロイされたOSBを検出するには、Oracle WebLogic Managed Serverが属すOracle WebLogic Serverドメインのメンバーシップをリフレッシュします。これによって、そのOracle WebLogic Managed ServerにデプロイされたOSBが自動的に検出されます。

Oracle WebLogic Managed Serverが属すOracle WebLogic Serverドメインのメンバーシップをリフレッシュするには、次の手順を実行します。

  1. Grid Controlで、「ターゲット」、続いて「ミドルウェア」をクリックします。

  2. 「ミドルウェア」ページで、Grid Controlで監視中のすべてのミドルウェア・ターゲットが示された表から、Oracle WebLogic Serverドメインの名前をクリックします。

  3. Oracle WebLogic Serverドメインのホームページの「一般」セクションで、「ドメインのリフレッシュ」をクリックします。現在監視されていないOSBがすべて表示されたメンバーシップ・ページが、Enterprise Manager Grid Controlに表示されます。「OK」をクリックします。

    Enterprise Manager Grid Controlでメンバーシップがリフレッシュされ、Oracle WebLogic Serverドメインのホームページに戻ります。


    注意:

    Oracle WebLogic Serverドメインのホームページの「ステータス」セクションで、新しく追加されたOSBターゲットを表すカウントの増加が、ステータスの円グラフの凡例に示されない場合があります。Enterprise Manager Grid Controlではメンバーシップの詳細がこのセクションに反映されるまで数秒かかるため、これは想定済の動作です。

  4. 「メンバー」タブをクリックして、OSBが追加されているかどうか確認します。

3.6 管理パックの有効化

OSBのステータスを監視する以外に、その他の付加価値機能を利用する場合は、Management Pack for SOAを有効化する必要があります。

Management Pack for SOAを有効化する手順:

  1. Enterprise Manager Grid Controlにログインします。

    Enterprise Manager Grid Controlのホームページが表示されます。

  2. ホームページの右上隅から「設定」をクリックします。

    Enterprise Manager Grid Controlの「設定の概要」ページが表示されます。

  3. 「設定の概要」ページの左側の垂直メニュー・ペインで、「Management Packのアクセス権」をクリックします。

    Enterprise Manager Grid Controlに「Management Packのアクセス権」ページが表示されます。

  4. 「Management Packのアクセス権」ページの「検索」リストで、「Oracle Service Bus」を選択します。

    Enterprise Manager Grid Controlに、監視中のすべてのOracle Service Busターゲットのリストが表示されます。

  5. 表内の対象のOracle Service Busターゲットに対して、SOA Management Pack Enterprise Editionを有効化して「適用」をクリックします。

3.7 トラブルシューティング

ここでは、OSBの検出時に発生する可能性のあるエラーと、そのエラーを解決するための手順について説明します。

この項の内容は次のとおりです。

3.7.1 必要なパッチが適用されていない

必要な個別パッチが適用されていないOracle WebLogic Admin ServerからOSBを検出しようとすると、次のエラーが発生します。

表3-4 oracle.sysman.emSDK.emd.fetchlet.FetchletExceptionエラー - 回避手順

エラー・メッセージ 回避手順
oracle.sysman.emSDK.emd.fetchlet.FetchletException: 
The MBean is not available on the OSB instance. The 
required EM plug in patch should be missing on OSB 
instance.

3.4項「個別パッチのダウンロード」の説明に従って個別パッチを適用します。


3.7.2 システムとサービス

次のエラーは、選択したアプリケーション・サーバーの構成情報が収集されていない場合に発生します。

表3-5 システムとサービスの作成エラー - 回避手順

エラー・メッセージ 回避手順
An error encountered while discovering the 
dependencies. This may occur if some configuration 
information is missing. Check whether the 
configuration information was collected for the 
dependent targets and then try again.

最新の構成データを収集するには、アプリケーション・サーバーのホームページに移動し、「管理」をクリックしてから「最新収集」を選択します。