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Oracle® Enterprise Manager Oracle Fusion Middleware Managementスタート・ガイド
11g リリース1(11.1.0.1)
B61025-01
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13 Application Dependency and Performanceの操作

この章の内容は次のとおりです。

13.1 ユーザー・インタフェースの操作

この項ではADPユーザー・インタフェースについて説明します。内容は次のとおりです。

13.1.1 ADPへのアクセス

Enterprise ManagerのApplication Dependency and Performance(ADP)機能にアクセスするには、次の手順を実行します。

  1. Grid Controlのホームページで、「ターゲット」タブをクリックします。

  2. 「ターゲット」ページで、「ミドルウェア」タブをクリックします。

  3. 「ミドルウェア」ページで次のいずれかの操作を行います。

    • ページの下の方にある「関連リンク」セクションで、「アプリケーションの依存性とパフォーマンス」リンクをクリックします。

    • 対象のターゲットをクリックします。ツリー・ビューで、「アプリケーション・デプロイメント」の下にあるターゲットをクリックします。右ペインで、「アプリケーション・デプロイメント」メニューを拡張し、「監視中」、続いて「アプリケーションの依存性とパフォーマンス」を選択します。

13.1.2 ADP UIの一般的な要素

ADP UIは次のコア・コンポーネントで構成されています。

  • ナビゲーション・ペイン(左側)

    ADPナビゲーション・ペインには「監視中」「構成」および「登録」の3種類のワークスペースがあります。「監視中」ワークスペースでは、ツリー内で管理対象環境と監視対象アプリケーションに移動できます。

    • 「監視中」ワークスペースを使用すると、ADPツリー・モデルをトラバースして異常なアクティビティを識別できます。

    • 「構成」ワークスペースを使用すると、ADPの各種の構成設定を作成、変更および確認できます。

    • 「登録」ワークスペースを使用すると、リモート・メソッド起動(RMI)マネージャを登録できます。

  • メイン・ディスプレイ・ウィンドウ(右側)

    ADPのツリー・モデルや構成カテゴリ内を移動すると、それに従って詳細なパフォーマンス情報や構成設定がメイン・ディスプレイ・ウィンドウに表示されます。メイン・ディスプレイ・ウィンドウは、「リフレッシュ」アイコンをクリックするといつでもリフレッシュできます。

13.1.3 操作ダッシュボードでのドリルダウン

操作ダッシュボードには、管理対象環境の様々な主要エンティティのための状態インジケータが表示されます。ADPは一般的な信号の色を使用して、様々な主要エンティティの状態を表します。

ADPは各コンポーネントごとに次の状態インジケータを使用して、総合的なビューを提供します。これらの状態インジケータは次のとおりです。

  • パフォーマンス

    パフォーマンス状態インジケータは、構成済しきい値に対する監視対象エンティティの相対的な反応を示します。

  • 可用性

    可用性状態インジケータは、特定のエンティティがサービス・リクエストを処理できる可用性のレベルを示します。

  • エラー

    エラー状態インジケータは、このエンティティで発生したエラーおよび例外の数が構成済しきい値に近付いている、または違反しているかどうかをユーザーに示します。

  • ロード

    ロード状態インジケータは、特定のエンティティによって実行された操作の数と処理されたリクエストの数を示します。

ADPではクラスタが認識されます。したがって、これらのインジケータは、クラスタ全体における特定のエンティティの総合的な状態を表示します。

13.1.4 サービス・レベル目標値(SLO)の構成

ADPでは、各種の測定について構成したしきい値はサービス・レベル目標値(SLO)と呼ばれます。SLOの構成は、効率的なパフォーマンス監視システムの構築および維持にとって重要なアクティビティです。ADPではSLOを容易に構成することができます。「構成」タブをクリックし、「サービス・レベル目標値の構成」オプションを選択します。

13.1.4.1 新規SLOの作成

「サービス・レベル目標値の構成」を選択すると、ADPでは「サービス・レベル目標値の構成」ウィンドウが表示されます。このウィンドウでは既存のSLOの適用や新規のSLOの作成ができます。「新規SLOの作成」をクリックすると、ADPでは新規SLOを設定するプロセスが順に示されます。

SLOの作成手順は次のとおりです。

  1. SLOファイルを選択するか、新規SLOファイルを作成します。ADPでは構成の移植性を向上させるため、SLO構成を個別のファイルに格納できます。

  2. 「SLOエンティティ・タイプ」を定義します。ADPでは、選択した監視要素に基づいて適切なエンティティ・タイプが自動的に選択されます。たとえば、ポータル・デスクトップ要素でSLOを設定する場合、ADPではユーザーのためにエンティティ・タイプが自動的に設定されます。

  3. その他の情報はデフォルトで入力されます。通常、SLOエンティティ値を変更する必要はありません。

  4. 「SLOエンティティ・タイプ」値の設定が終了したら、「新規SLOの作成」をクリックして、SLO作成プロセスの二番目の手順であるSLOパラメータの定義に進みます。注意: *の文字は「すべて選択」を意味します。*の文字は使用しないことをお薦めします。

13.1.4.2 SLO パラメータの定義

SLOパラメータを定義するには次の手順を実行します。

  1. SLOパラメータの名前を入力します。

  2. パフォーマンス・メトリックを選択します。

  3. 監視ウィンドウ・サイズを定義します。これによって、アラートが生成されるまでの条件の継続期間が決まります。

  4. SLOのしきい値を設定します。

  5. トリガーが起動したときに実行するアクションを選択します。事前構成済のアクションのリストがビュー・ペインに表示されます。

  6. 新規のアクションを追加するには、「構成」ワークスペースの「アクション構成」ノードに移動します。

  7. 「保存」をクリックして、この監視対象要素のSLOを設定します。

  8. このウィンドウからすべての要素の不要なSLOを削除できます。

13.1.4.2.1 しきい値違反イベントの伝播

ADPはしきい値違反のイベントを上の階層に伝播するように設計されています。このため、SLOが下位レベルのメトリックに設定されていても、上位レベルの状態インジケータのライトがアクティブになります。また、このコンポーネントをホスティングするアプリケーション・サーバーについても状態インジケータのライトがアクティブになります。OracleではこれをSLOイベント伝播の包含アプローチと呼んでいます。下位レベルのSLOに違反すると、違反イベントは階層の一番上まで伝播し、そのイベントのすべてのコンテナのステータスが変化します。

たとえば、CaseManagementポートレットの平均レスポンス時間メトリックでパフォーマンスしきい値を定義したとします。これによってcssポータルおよびcgServerの状態インジケータのライトがアクティブになると予想されます。なぜなら、CaseManagementポートレットはcssポータルの一部であり、cssポータルはcssdemoアプリケーションの一部であり、cssdemoアプリケーションはcgServerにデプロイされているからです。

13.1.4.2.2 SLOのタイプ

包含という概念以外に、ADPではSLOが次のタイプに分類されます。

  • パフォーマンス

  • 可用性

  • エラー

  • ロード

例では、平均レスポンス時間メトリックが正確にはパフォーマンス・タイプに分類されます。

ロード・カテゴリのメトリック(ポータル・デスクトップ・アクセス数など)にSLOを設定した場合、デスクトップのすべてのコンテナのロード状態インジケータがアクティブになります。たとえば、csrデスクトップのポータル・デスクトップ・アクセス数にSLOを設定します。これによってcssポータル、cssdemoアプリケーションおよびcgServerインスタンスのロード状態インジケータがアクティブになります。

13.1.4.2.3 SLOイベント・ビューア

任意のツリー・ノードを右クリックし、「サービス・レベル目標値のイベントの表示」を選択すると新規のウィンドウが開きます。選択したエンティティに対してトリガーされたすべてのSLO違反イベントが表示されます。関連するイベントのみが表示されるようにADPでは自動的にフィルタが適用されます。

新規のSLOが一度追加されると、関連するグラフが更新されてこれらの新規しきい値が視覚的に示されます。表13-1「SLOの線のタイプ」で様々な線のタイプを説明します。

表13-1 SLOの線のタイプ

線の説明 説明

実線(赤)

値が高いときにトリガーされる違反しきい値。

実線(黄)

値が高いときにトリガーされる警告しきい値。

点線(赤)

値が低いときにトリガーされる違反しきい値。

点線(黄)

値が低いときにトリガーされる警告しきい値。


13.1.5 SLOブラックアウトの構成

このオプションを使用してブラックアウト時間枠を指定し、指定した数のSLOが評価されることを防止します。ユーザーは計画的な停止時間または予定外の停止時間の際に、不要なアラートが起動することを回避できます。

  1. Grid Controlのホームページで、「ターゲット」タブをクリックします。「ターゲット」ページで、「ミドルウェア」タブをクリックします。「ミドルウェア」ページで、「関連リンク」セクションを探して「アプリケーションの依存性とパフォーマンス」リンクをクリックします。「構成」タブがハイライト表示されていることを確認します。

  2. 「SLOブラックアウト構成」を選択します。

  3. 既存のすべてのSLOブラックアウトが表示されます。

  4. このウィンドウを使用して既存のブラックアウトの詳細を作成、削除または表示します。

SLOブラックアウトの削除

  1. リストから既存のイベントを選択します。

  2. 「SLOブラックアウトの削除」をクリックします。

  3. エントリを削除することを確認してから「はい」をクリックします。

SLOブラックアウトのサマリー・リストの表示

  1. 「SLOブラックアウトのサマリー・リスト」をクリックします。

  2. 既存のSLOブラックアウト・イベントの詳細を表示します。

  3. 「SLOブラックアウト・リストの表示」をクリックして前の画面に戻ります。

SLOブラックアウトの作成

  1. 「SLOブラックアウトの作成」をクリックして詳細ウィンドウを表示します。

  2. 「SLOブラックアウト・ファイル」ページで、ブラックアウトの名前を「新規SLOブラックアウト・ファイル」フィールドに入力します。「続行」をクリックします。

  3. 「SLOブラックアウト構成」ページでフィールドを指定します。詳細は表13-2「SLOブラックアウト構成」を参照してください。

    表13-2 SLOブラックアウト構成

    列/メトリック 説明

    ブラックアウト名

    名前を入力します。

    説明

    作成中のSLOの説明を入力します。

    SLOファイルごとのブラックアウト

    ファイル・レベルでブラックアウトする場合に使用します。SLOファイルが一覧で表示され、ウィンドウ外部でその選択または取消を行うことができます。

    このオプションではブラックアウトがSLOファイル名に限定されます。

    SLOごとのブラックアウト

    SLOレベルでブラックアウトする場合に使用します。SLOが一覧で表示され、ウィンドウ外部でその選択または取消を行うことができます。

    このオプションではブラックアウトがSLO名に限定されます。

    エンティティごとのブラックアウト

    エンティティ・タイプ・レベルでブラックアウトする場合に使用します。「エンティティごとのブラックアウト」ボタンをクリックしてエンティティ・タイプのリストを表示します。エンティティを選択します。

    このオプションではブラックアウトが選択したエンティティ・タイプに限定されます。

    年、月、日付、時間、分、期間

    これらの列の右側にあるガイドラインを使用して、適切な情報を入力します。

    繰返し

    このブラックアウト・イベントを実行する頻度をリストから選択します。


13.1.6 時間枠

ADPでは、情報を表示する時間ウィンドウの長さを指定できます。この時間ウィンドウの長さを指定するには、「時間枠」リストで該当する長さを選択します。次の「時間枠」の値を使用できます。

  • 1時間

  • 2時間

  • 4時間

  • 8時間

  • 12時間

  • 24時間


注意:

ADPのデフォルトのデータ収集間隔は60秒です。ユーザーがデータ収集間隔を調整するのにしたがって、ADPでは自動的に表示時間枠が調整されます。

ADPでは、指定した時間ウィンドウに合うように表示情報が自動的に調整されます。ドリルダウンすると、特定の時間範囲の詳細なパフォーマンス情報を参照できます。

たとえば、ポータル・キャンペーンの平均レスポンス時間に関するグラフに関して、時間枠が異なる2つのスクリーンショットを使用するドリルダウン・プロセスについて説明します。1番目のグラフの時間枠は24時間です。2番目のグラフの時間枠は1時間です。時間枠の細分性を高くすることで、ドリルダウン操作を実行します。

たとえば、IT業務スタッフが、ポータル・キャンペーン・サブシステムのレスポンス時間が異常に長いことに気づいたとします。スタッフは問題の範囲を確認するため、さらに調査することにしました。時間枠を24時間から1時間に変更すると、14:17から14:18の間にポータル・キャンペーンのレスポンス時間が平均の1000ミリ秒から5000ミリ秒に急上昇したことを確認できます。この問題は継続しませんでしたが、場合によってはさらに調査を行う根拠になります。

13.1.7 表示間隔

メイン・ディスプレイ・ウィンドウの上にある「表示間隔」は、メイン・ディスプレイ・ウィンドウに表示されるデータの開始時間および終了時間を示します。「表示間隔」は次の設定の変更に合せて変更されます。

  • 時間枠

  • 間隔コンテキスト

  • 時間枠制限の停止

13.1.7.1 時間枠

新規の時間枠を選択すると、表示間隔はその選択した時間枠に合せて自動的に変更されます。たとえば、時間枠を1時間から2時間に変更すると、表示間隔の開始値が変更されます。

13.1.7.2 間隔コンテキスト

表示間隔は「間隔コンテキスト」の設定でも変更できます。「間隔コンテキスト」の設定は次のとおりです。

  • 終了時間は現在のシステム時間です

    ADPのデフォルトの間隔コンテキストは、現在のシステム時間を表示間隔の終了値として使用します。このデフォルト設定では表示間隔が増減することになり、最新のパフォーマンス情報はメイン・ディスプレイ・ウィンドウで参照できます。

  • 終了時間を固定します

    間隔コンテキスト設定は、固定時間を表示間隔の終了値として使用するように変更することもできます。固定された間隔コンテキストを選択すると、パフォーマンス・データを表示する固定時間ウィンドウを作成できます。固定時間ウィンドウは特に分析タスクの実行に役立ちます。

  • 日付/時間セレクタ

    間隔コンテキストの終了時間を固定することを選択すると、ADP UIでは日付/時間セレクタの組合せが有効になり、表示間隔の開始値または終了値を設定できるようになります。開始時間および終了時間の横にあるアイコンをクリックすると、日付/時間セレクタが開かれます。

    日付/時間セレクタでは、ニーズに合せて特定の表示間隔を設定できます。また、日付/時間セレクタによってADPでは、現在のパフォーマンス動向を履歴データと比較できます。


注意:

開始時間の変更と終了時間の変更は概念が異なります。時間枠を変更するときは、必ず終了時間を最初に変更してから次に開始時間を変更するようにお薦めします。終了時間を変更するとウィンドウが時間軸を移動しますが、開始時間を変更するとウィンドウ・サイズが増減するためです。

13.1.7.3 時間枠制限の停止

データの表示を24時間よりさらに長くサポートするため、ADPではデータ表示にユーザー独自の時間を指定できます。この機能を有効にするには、「間隔コンテキスト」「終了時間を固定します」に設定し、「タイム・フレームの使用:」チェックボックスが選択されていないことを確認します。「時間枠制限の停止」では、ADPで8日間に相当するデータを表示できます。

たとえば、日付/時間セレクタから開始時間および終了時間を調整して時間枠を8日間に指定すると、ADPではビューが調整されて8日間分のデータが1つのグラフで表示されます。この機能によって、ユーザーは一定期間の傾向分析を実行できます。

13.1.8 グラフとデータ・アイテム

ADPではパフォーマンス情報が様々な形式で表示されます。ADPで最もよく使用される表示形式は表とグラフです。

  • グラフでは、関心のあるデータ・アイテムにマウスのカーソルを重ねることでそのアイテムの詳しい情報を得られます。

  • 最小および最大のレスポンス時間の測定値は、平均レスポンス時間の測定値に加えてデータベースに格納されます。最小および最大メトリックが存在する場合は、UIで視覚的に表示されます。

  • 表については、列見出しにある青い上下の矢印をクリックすると、表のソートを実行できます。

  • 一部の画面で、クリック・アンド・ドラッグ操作を使用してズームイン領域を定義できます。ズームインするには、マウスを右側にクリック・アンド・ドラッグします。ズームアウトするには、マウスを左側にクリック・アンド・ドラッグします。


    ヒント:

    概略のみを示すグラフでは、グラフの自動的な拡大縮小が原因でグラフの詳細が失われます。この問題に対処するには、グラフのズームイン機能を使用して詳細を確認します。この機能は一部の画面のみで使用できます。

13.1.9 表およびグラフでの右クリック操作

ADPでは様々な表やグラフに対して単純な操作を実行できます。表およびグラフに対応している右クリック操作のリストを次に示します。

これらの操作はアプレット・ビューのみで使用できます。

表13-3 表およびグラフでの右クリック

右クリック操作 説明

セル値のコピー

右クリック操作は表のみで使用できます。この操作はセル値をコピーして、共通のコピー/貼付け操作を有効にします(表のみ)。

CSVとしてエクスポート...

右クリック操作は表およびグラフの両方で使用できます。この操作は、表またはグラフのすべての値をカンマ区切り値(CSV)ファイルとして保存します。CSVファイルは後でMicrosoft Excelなどの他のアプリケーションにインポートできます。

行数のカウント

この右クリック操作は表のみで使用できます。この操作は、選択した表の行数のカウントを返します(表のみ)。

ビューに合せる

表またはグラフのファイルをペイン全体に表示します。

ビューのリストア

レイアウトをデフォルトの状態にリストアします。

表の列の表示/非表示

表に対して列を削除または固定します(表のみ)。

系列の有効化/無効化

グラフに対して線を削除または固定します(グラフのみ)。


たとえば、「行数のカウント」の右クリック操作を使用して、任意の表の合計行数を得ることができます。

13.1.10 比較ビュー

ADPはパフォーマンス分析を可能にする多数の分析ツールを備えています。このツールの1つが比較ビューです。比較ビューにアクセスするには、ADPのメイン・ディスプレイ・ウィンドウを右クリックして「比較ビューの作成」を選択します。

このツールはアプレット・ビューのみで使用できます。

比較ビュー・ウィンドウが表示されたら、比較ビューの2つのウィンドウのそれぞれについて、日付/時間セレクタを使用して開始時間および終了時間を指定できます。このツールを使用して、2つの異なる時間枠のパフォーマンス統計を比較できます。


ヒント:

比較ビューを使用することで、特定のアプリケーションまたはコンポーネントの現在のパフォーマンスが、以前取得された履歴パフォーマンスまたはベースライン・パフォーマンスと大きく異なっているか判断できます。

比較ビューは、現在のパフォーマンス特性を履歴パフォーマンス特性に対して評価する際に有用です。

13.1.11 PDFとしての保存

アプリケーション・パフォーマンスの問題に取り組むユーザー間の共同作業を促すため、ADPは任意のビューをPDFファイルとして保存する機能を備えています。特定のビューをPDFファイルとして保存するには、ADPのメイン・ディスプレイ・ウィンドウを右クリックして「このビューをPDFファイルとして保存」を選択します。

この機能はアプレット・ビューのみで使用できます。

13.1.12 簡易スクローラ

簡易スクローラはADPの様々なビューの移動に役立つ機能です。簡易スクローラを起動するには、メイン・ディスプレイ・ペインのビューを右クリックして「簡易スクローラ」オプションを選択します。簡易スクローラ内でボックスをドラッグして移動します。

この機能はアプレット・ビューのみで使用できます。

13.1.13 「ズーム・イン」および「ズーム・アウト」のツールバー

ADPの一部のビューはズーム機能を備えています。この機能を使用すると、図を拡大して細部を確認したり、縮小して全体の構造を確認することができます。

「ズーム・イン」および「ズーム・アウト」のツールバーには、ビューを10%ずつ拡大するアイコン、ビューを10%ずつ縮小するアイコン、ビューを標準サイズ(100%)に戻すアイコンがあります。ドロップダウン・ボックスを使用すると、迅速にビューの拡大または縮小を行うことができます。

この機能はアプレット・ビューのみで使用できます。

13.1.14 カスタム・メトリック

ADPではアプリケーション・スキーマ・モデルに基づいて関連するパフォーマンス・メトリックがインテリジェントに選択されますが、ユーザーはカスタム・メトリックを追加構成することで監視環境をさらにカスタマイズできます。また、問題を診断するとき、問題の根本的原因の特定のために可視性がさらに必要とされる状況でもカスタム・メトリックを使用できます。

新規のカスタム・メトリックを構成する手順:

  1. 「構成」タブで「カスタム・メトリック構成」をクリックします。

  2. 「カスタム・メトリックの作成」ボタンをクリックします。

  3. 「カスタム・メトリック・ファイル」ページで、既存のカスタム・メトリック・ファイルを選択するか、新規のカスタム・メトリック・ファイルの名前を指定します。「続行」をクリックします。ADPでは構成プロセスが順に示されます。

「カスタム・メトリック構成」ページには、表13-4「「カスタム・メトリック構成」ページ」で示される次のフィールドがあります。

表13-4 「カスタム・メトリック構成」ページ

フィールド 説明

名前

このテキスト・フィールドは、カスタム・メトリックの表示名の定義用フィールドです。

リソース名

このリストは、カスタム・メトリックが収集されるリソースの定義用リストです。

クラス名

このテキスト・フィールドは、カスタム・メトリックに関連付けられた完全修飾クラス名(パッケージおよびクラス)の定義用フィールドです。

メソッド名

このオプションのテキスト・フィールドは、カスタム・メトリックに関連付けられたメソッド名の定義用フィールドです。

使用方法:

  1. 「*」を入力します。ADPではすべてのメソッドがインスツルメント化されます。

  2. ワイルドカードを使用せずにメソッドのカンマ区切りリストを指定します。ADPではメソッド・エンティティが作成され、これらのメソッドのみがエージェントでインスツルメント化されます。

  3. ワイルドカードを先頭または末尾に使用してメソッドのカンマ区切りリストを指定します。ADPでは、ワイルドカードで指定されたメソッドをインスツルメント化するようにエージェントが指示されます。

  4. 1)または2)の前に「!」を付けて除外リストを作成します。ADPでは、除外リストで定義されていないクラスのすべてのメソッドをインスツルメント化するようにエージェントが指示されます。

メソッド・フィールドの例:

  1. methodA,methodB,methodC

  2. ejb*,*context,methodA

  3. !ejb*,*context,methodA


カスタム・メトリックの定義が終了したら、このカスタマイズに関連付けられたアプリケーション・サーバー・インスタンスを再起動します。新規カスタム・メトリックが、ADPナビゲーション・ツリーの「カスタム・メトリック」ノードの下に一覧表示されます。

新たに構成されたカスタム・メトリックが、呼出し数やレスポンス時間などのクラス・レベルのパフォーマンス・データを提供します。

13.1.15 機能ビュー

機能ビューはアプリケーション・スキーマ視覚化の1つのタイプで、アプリケーション・スキーマ・モデルに格納される情報を表すADPの視覚的手段です。このビューは、様々な機能構築ブロックでビジネス機能がどのように構成されているかを理解するのに役立ちます。表13-5「機能ビュー」に、ADPで現在使用可能な機能ビューのリストを示します。

表13-5 機能ビュー

エンティティ・タイプ 機能ビュー 説明

プロセス

プロセス・ワークフロー・ビュー

この機能ビューは、選択したWLIおよびOracle BPELビジネス・プロセスに関連付けられたワークフローを示します。すべてのプロセス・ノードとノード間の関係が表示されます。

ページ・フロー

ページ・フロー機能ビュー

この機能ビューは、JPSまたはStrutsのページ・フローに関連付けられた論理フローを示します。ページ・フローのすべてのページとページ間の関係が表示されます。

OSBプロキシ・サービス

プロキシ・サービス機能ビュー

この機能ビューは、OSBプロキシ・サービスに関連付けられたパイプラインおよびステージ・フローを示します。


選択したエンティティのタイプに応じて、ADPでは様々な機能ビューが表示されます。右クリックして「機能ビューの表示」を選択すると、選択したエンティティに関連付けられた機能ビューが表れます。

13.1.16 トポロジ・ビュー

トポロジ・ビューはアプリケーション・スキーマ視覚化のもう1つのタイプで、アプリケーション・スキーマ・モデルに格納される情報を表すADPの視覚的手段です。このビューは、様々なアプリケーション、アプリケーション・サーバー・インスタンスおよび共有リソースでアプリケーション環境がどのように構成されているかを理解するのに役立ちます。この情報は、複合アプリケーションとその構築ブロックをアプリケーション・サーバー・インスタンスと共有リソースにマップするときに役立ちます。

一番高いレベルのトポロジ・ビューはドメイン、外部リソースおよび共有データベース・リソースをグラフィカルに表します。次の例で使用されているアプリケーションはCSSおよびMedRecのデモです。

たとえば、1つのトポロジに2つのADP管理対象リソース、CSSドメインおよびMedRecドメイン、2つの外部リソース、および1つの共有データベース・リソースが含まれているとします。トポロジ・ビューで各種のエンティティをつないでいる線は、あるエンティティから別のエンティティへのコールを示しています。特定の線にマウスのカーソルを重ねることで、特定のコールの詳しい情報を得られます。

トポロジ・ビューでは様々なタイプの線を非表示にすることが可能です。線のタイプに対して、「トポロジの表示」を右クリックして「エッジ・タイプ」オプションをハイライト表示し、現在のトポロジ・ビューに関連付けられた様々なエッジ(矢印)タイプのリストを表示します。

13.1.17 アーキテクチャ・ビュー

アーキテクチャ・ビューはアプリケーション・スキーマ視覚化のもう1つのタイプで、アプリケーション・スキーマ・モデルに格納される情報を表すADPの視覚的手段です。このビューは、Java EE、SOAおよびPortalアプリケーションの構造および動作を、モジュールおよびコンポーネントのレベルで理解するのに役立ちます。一部のアーキテクチャ・ビューには、指定されたコール・パスでの潜在的なボトルネックの特定に役立つ、ビルトインの遅延分析も含まれています。

ADPのアーキテクチャ・ビューはアプリケーション構造とコンポーネントの関係を、モジュールおよびコンポーネントの2つのレベルで表示することができます。それぞれのレベルで、ADPはアクティブおよび潜在的の両方のコール・パスを表示できます。表13-6「アーキテクチャ・ビューの各種のタイプ」でアーキテクチャ・ビューの各種のタイプを説明します。

特定のアプリケーション上でドリルダウンするとアーキテクチャ・ビューを起動できます。この操作によって、高レベルのリソース集約型トポロジ・ビューから、アプリケーション集約型トポロジ・ビューを経て、モジュール集約型アーキテクチャ・ビューへと至る論理的な経過がわかります。この論理ドリルダウンを使用することで、アプリケーション・ランタイム環境の構造を理解し、問題を診断することができます。

表13-6 アーキテクチャ・ビューの各種のタイプ

タブ名 説明

モジュール・レベルの実行

これはモジュール・レベルでのデフォルトのアーキテクチャ・ビューです。「モジュール・レベルの実行」ビューには、各種のJava EEモジュール(EAR、WAR、JARなど)間のアクティブなコール関係が表示されます。共有リソースも含まれます。

モジュール・レベル

「モジュール・レベル」ビューには、各種のJava EEモジュール間の潜在的なコール関係が表示されます。共有リソースも含まれます。静的ビュー内で接続されていないオブジェクトはこのレベルには含まれず、オブジェクト間で静的接続がまったくない場合は潜在的なオブジェクト関係がすべて表示されることにも注意してください。デフォルトでは「モジュール・レベル」ビューは無効です。

コンポーネント・レベルの実行

これはコンポーネント・レベルでのデフォルトのアーキテクチャ・ビューです。「コンポーネント・レベルの実行」ビューには、様々なJava EEコンポーネント(EJB、サーブレット、JSPなど)間のアクティブなコール関係が表示されます。共有リソースも含まれます。

コンポーネント・レベル

「コンポーネント・レベル」ビューには、各種のJava EEコンポーネント間の潜在的なコール関係が表示されます。共有リソースも含まれます。モジュール・レベルと同様に、静的ビュー内で接続されていないオブジェクトはこのレベルには含まれず、オブジェクト間で静的接続がまったくない場合は潜在的なオブジェクト関係がすべて表示されます。デフォルトでは「コンポーネント・レベル」ビューは無効です。


これらのアーキテクチャ・ビューの各種のタイプは、追加情報を提供するためにカラー・コード化されています。表13-7「アーキテクチャ・ビューのカラー・コード」でカラー・コードとその意味の一覧を示します。

表13-7 アーキテクチャ・ビューのカラー・コード

背景色 説明

オレンジ

オレンジの背景色は、アプリケーションまたはモジュールへのエントリ・ポイントを表します。オレンジ色は、これらのエンティティが(コンテキスト内で)現在選択されている同じアプリケーションまたはモジュールに属すことも表しています。

緑の背景色は、アプリケーションまたはモジュールへのエントリ・ポイントを表します。緑色は、これらのエンティティが(コンテキスト外の)他のアプリケーションまたはモジュールに属すことも表しています。緑色は、共有リソースを表す際にも使用されます。

白の背景色は、これらのエンティティが(コンテキスト内で)現在選択されている同じアプリケーションおよびモジュールに属すことを表しています。

青の背景色は、これらのエンティティが(コンテキスト外の)他のアプリケーションおよびモジュールに属すことを表しています。青色は、共有リソースも表しています。


ADPは、各種のJava EEモジュールおよび共有リソース間のアクティブなコール関係をグラフィカルに表します。

13.1.17.1 アーキテクチャ・ビューへのアクセス

アーキテクチャ・ビューへアクセスするにはいくつかの方法があります。1つの方法は、アプリケーション・ノードの下の特定のアプリケーションに関連付けられた「デプロイメント」ノードを使用する方法です。アプリケーション固有のアーキテクチャ・ビューは、Oracle Treeの「デプロイメント」ノードを使用してアクセスできます。

アーキテクチャ・ビューにアクセスするもう1つの方法は、管理対象エンティティを右クリックしてアーキテクチャ・ビューを選択する方法です。右クリックしてアーキテクチャ・ビューを選択すると、ドリルダウン・プロセスが開始します。

13.1.17.1.1 アーキテクチャ・ビューの矢印

アーキテクチャ・ビューで各種のエンティティをつないでいる矢印は、あるエンティティから別のエンティティへのコールを示しています。特定の矢印にマウスのカーソルを重ねることで、特定のコールの詳しい情報を得られます。矢印にマウスのカーソルを重ねると、特定のコールの詳細がアーキテクチャ・ビューに表示されます。

アーキテクチャ・ビューでは様々なタイプの矢印を非表示にすることが可能です。これを行うには、「アーキテクチャ・ビュー」を右クリックして「エッジ・タイプ」オプションをハイライト表示し、現在のアーキテクチャ・ビューに関連付けられた様々なエッジ(矢印)タイプのリストを表示します。あるエッジ・タイプの選択を解除すると、そのタイプのすべての線がアーキテクチャ・ビューで非表示になります。あるエッジ・タイプを選択すると対応する線が表示されます。

特定のエンティティにつながっていないすべての線を非表示にするには、アーキテクチャ・ビューで管理対象エンティティを選択し、右クリックして「その他のエッジを表示しない」を選択します。エンティティをハイライト表示して「その他のエッジを表示しない」を選択すると、管理対象エンティティにつながっていないすべての矢印が非表示になります。

13.1.17.1.2 アーキテクチャ・ビューのサマリー

アーキテクチャ・ビューのサマリーは、表示されるアクティブなコール・パスに関連付けられた遅延分析を提供します。右ペインに表示される表および円グラフから、表示されたコール・パスにおける最大の遅延要因をつきとめることができます。コール・パスの特定のコンポーネントを選択すると、コンポーネント固有の情報が表示されます。次のタブがあります。

  • 「サマリー」タブにはインバウンド・コールおよびアウトバウンド・コールの両方に対する、高レベルの遅延データが含まれます。

  • 「インスツルメンテーション」タブには、選択したコンポーネントに関連付けられた詳細なメソッド・レベルのパフォーマンス・データが表示されます。「インスツルメンテーション」タブをクリックすると、メソッド・レベルの詳細なパフォーマンスの測定値および情報が表示されます。

  • 「エラー/例外」タブには、選択したポータルまたはBPELプロセスに関連付けられたエラー・メトリックが表示されます。

  • 「SQL文」タブには、選択したコンポーネントに関連付けられたSQL文とそのパフォーマンス・データが表示されます。

  • 「トランザクション」タブには、選択したポータルおよびその下の子に関連付けられたトランザクション・イベントが表示されます。デフォルトでは「トランザクション」タブは無効です。

13.1.18 メトリック・タイプ

表13-8「メトリック・タイプ」で、ADPに備わるメトリックの各種のタイプを説明します。

表13-8 メトリック・タイプ

メトリック・タイプ メトリックの説明

アクティブなセッション

完了

保留中のリクエスト

実行中インスタンス

最大容量

最大メッセージ数

スナップショット

ある時点における監視対象エンティティの件数。ADPではこのようなスナップショット数が傾向グラフで描画されます。

処理されたリクエスト

合計セッション

(プロセス)中断

(プロセス)終了

(メソッド)呼出し数

受信済バイト数

集計

表示時間ウィンドウの開始から増分的に集計された監視対象エンティティの件数。ADPではこのような集計数がサマリー表に示されます。

レスポンス時間

経過時間

接続遅延

平均タイミング

サンプリング期間(デフォルトは60秒)ごとに計算される平均タイミングは、監視対象のビジネス作業単位の完了に必要な合計時間を、完了したビジネス作業単位の数で割って計算されます。

ADPでは次の2つの方法でこのデータが使用されます。

  1. 平均タイミングを傾向グラフで描画します。

  2. 表示時間ウィンドウに対するこの作業単位の平均タイミングを計算し、サマリー表に表示します。

最小/最大

最小および最大のレスポンス時間測定値

収集サンプリング間隔ごとに示された最小および最大のレスポンス時間測定値。これらの値は、平均レスポンス時間の測定値に加えて組込みデータベースに格納されます。デフォルトは60秒です。


13.2 「監視中」タブの操作

ADPをOracle WebLogicドメイン、IBM WebSphereセルまたはOracle SOA Suiteクラスタに対して設定すると、その特定のドメインについて、デプロイされたすべてのアプリケーション、構成、リソース、その他の情報が自動的に検出されます。ADPではこの情報がOracle Enterprise Managerの「監視中」タブに表示されます。

各ノードは、ADPで監視されているプラットフォームの構成要素を表しています。この項では各構成要素について説明します。

この項の内容は次のとおりです。

13.2.1 Oracle WebLogic Portal

Oracle Enterprise Managerの下の「ポータル」ノードには、管理対象ドメインでデプロイされたすべてのWebLogic Portalアプリケーションに関する情報が含まれます。「ポータル」ノードは、開発者がこれらのPortalアプリケーションの構築に使用したものと同じフレームワークを使用して、階層的に編成されています。最小および最大のレスポンス時間の測定値は、平均レスポンス時間の測定値に加えてデータベースに格納されます。これらのメトリックが存在する場合は、右側のメイン・ディスプレイ・ウィンドウで視覚的に表示されます。

WebLogic Portalに対するこの階層には次の要素が含まれます(表13-9「WebLogic Portal階層」)。

表13-9 WebLogic Portal階層

コンポーネント 説明

ポータル

ポータルは、ポータル・アプリケーションの論理包含単位です。標準的なポータルには少数のデスクトップ、数個のブック、数十のページ、数百のポートレットが含まれます。

デスクトップ

デスクトップは、ポータルの対象となる固有のビューに含まれるポータル・コンポーネントにおける、最上位のコンテナです。

ポータル管理者は、ポータル開発者がWebLogic Workshopで作成するコンポーネントの上に新規デスクトップを作成できます。

ブック

最上位のブックにはすべてのサブブック、ページおよびポートレットが含まれます。最上位のブックは、デスクトップに使用される初期のメニュー・ナビゲーション・スタイルを定義します。デスクトップに追加するサブブックごとに、異なるナビゲーション・スタイルを選択できます。

ページ

ページとサブブックは、ポートレットの編成に使用される移動可能なコンテナです。

ポートレット

ポートレットは、デスクトップにWebコンテンツおよびアプリケーションを表示するコンテナです。


Oracle Enterprise Managerの下の「ポータル」ノードをクリックすると、ADPではアクティブなポータル・アプリケーションにおけるサマリー情報が表示されます。このサマリーには次の要素が含まれます(表13-10「ツリー・サマリー」)。

表13-10 ツリー・サマリー

メトリック 説明

ポータルのWebアプリケーションのアクティビティ

特定のポータル・アプリケーションに対するユーザー・セッションのサマリー

ポータルの完了

特定のポータル・アプリケーションで完了したリクエストの合計数

ポータルのレスポンス時間(ミリ秒)

特定のポータル・アプリケーションの平均レスポンス時間

ポータル権限のレスポンス時間

特定のポータル・アプリケーションに対するWebLogic Portal権限サブシステムの平均レスポンス時間

ポータル・キャンペーンのレスポンス時間

特定のポータル・アプリケーションに対するWebLogic Portalキャンペーン・サブシステムの平均レスポンス時間


ポータルのWebアプリケーション・アクティビティおよびポータルのパフォーマンスについて、ADPでは表およびグラフの両方の形式で情報が表示されます。その他のメトリックについては、グラフ形式で情報が表示されます。「ポータル」ノードの横にあるプラス(+)アイコンをクリックすると、ADPではツリーが拡張され、WebLogicドメインに現在デプロイされているすべての管理対象ポータル・アプリケーションが表示されます。

特定のポータル・アプリケーションに固有の情報も参照できます。特定のポータル・アプリケーションを選択することで、メイン・ディスプレイ・ウィンドウに表示されていたすべての情報が、この新規コンテキストに関連するデータのみを表示するように変更されます。たとえば、ユーザーが「ポータル」ノード下の特定のポータル・アプリケーションを選択すると、メイン・ディスプレイ・ウィンドウにはこのポータル・アプリケーション固有の情報のみが表示されます。

ポータル・レベルでは、各種のタブを使用してポータル・アプリケーションの各種のレベルに移動できます。使用可能なタブを使用すると、下位レベルのコンポーネントに迅速にアクセスできます。表13-11「ポータル・レベルのタブの説明」に、ポータル・レベル・ノードで使用可能なタブとその説明のリストを示します。

表13-11 ポータル・レベルのタブの説明

タブ 説明

サマリー

選択したポータルに固有のパフォーマンス・サマリー。

デスクトップ

選択したポータルに関連付けられたすべてのデスクトップのパフォーマンス・サマリー。

ヘッダー

選択したポータルに関連付けられたすべてのヘッダーのパフォーマンス・サマリー。

ブック

選択したポータルに関連付けられたすべてのブックのパフォーマンス・サマリー。

ページ

選択したポータルに関連付けられたすべてのページのパフォーマンス・サマリー。

ポートレット

選択したポータルに関連付けられたすべてのポートレットのパフォーマンス・サマリー。

フッター

選択したポータルに関連付けられたすべてのフッターのパフォーマンス・サマリー。

WSRPトポロジ

WSRPのコンシューマとプロデューサの関係およびWSRPデプロイメント・トポロジの表示。

分析

2つのパフォーマンス分析: ポータル・レベルで実行されるマルチポイント回帰分析と、ポートレット・レベルで実行されるエンティティのパフォーマンス・ランキング。

イベント

選択したポータルに関連付けられたSLO違反イベント。

エラー/例外

選択したポータルに関連付けられたエラー・メトリック。

トランザクション

選択したポータルおよびその下の子に関連付けられたトランザクション・イベント。デフォルトでは「トランザクション」タブは無効です。「トランザクション」タブを有効にするには、マネージャを起動する前にAcsera.propertiesファイルでUIProvider.Modes=product,traceプロパティを有効にします。


13.2.1.1 デスクトップ

特定のポータル・アプリケーションをさらに拡張すると「デスクトップ」ノードが示されます。「デスクトップ」ノードを選択すると、ADPでは対象のポータル・アプリケーションに関連付けられた現在アクティブなデスクトップのリストが表示されます。

このデスクトップ・サマリーには次のメトリックが含まれます。

表13-12 デスクトップ・サマリーのメトリック

メトリック 説明

デスクトップの受信

特定のデスクトップに対するリクエストの合計数

デスクトップの完了

特定のデスクトップで完了したリクエストの合計数

デスクトップのレスポンス時間(ミリ秒)

特定のデスクトップの平均レスポンス時間。



注意:

ポータル・デスクトップはエンドユーザーに関わるエンティティです。デスクトップのヒットおよびレスポンス時間などのメトリックは、リクエスト到着率およびアプリケーション・パフォーマンスをそれぞれ表しています。これらのメトリックに設定されたしきい値に違反があると、エンドユーザーの使用時に不満が生じる可能性があります。

ADPではこれらのメトリックが表およびグラフの両方の形式で表示されます。

たとえば、2つのアクティブなデスクトップがある場合、「デスクトップ」ノードを拡張することで特定のデスクトップまでさらにドリルダウンできます。再度、プラス(+)アイコンをクリックするとツリー・ビューが拡張されます。

対象のデスクトップ固有の情報をさらに得るため、拡張されたツリーのノードを選択すると、ADPではメイン・ディスプレイ・ウィンドウの情報がこの新規コンテキストを反映するように変更されます。

ADPは特定のノードに関連付けられたパフォーマンス・メトリックを表示するだけでなく、そのノードに関連するその他の設定も表示します。たとえば、サービス・レベル目標値(SLO)が事前に構成されている場合があります。これらのSLOはグラフ内で赤い線として表されます。

「デスクトップ」ノードを拡張すると「ヘッダー」、「フッター」および「ブック」が示されます。対象のノードをクリックすると、これらのコンポーネントの詳細を参照できます。

13.2.1.1.1 ポータル・デスクトップの表示 - デスクトップ構造ビューア

ADPの特殊な機能の1つが、デプロイされたアプリケーションの自動検出およびモデリングです。デスクトップ構造ビューアは、ポータル・デスクトップがどのように編成されているかについての可視性を備えています。デスクトップ構造ビューアをアクティブ化するには、特定のデスクトップを右クリックします。「ポータル・デスクトップの表示」メニュー・オプションを選択してデスクトップ構造ビューアにアクセスします。

デスクトップ構造ビューアが表示されたら、対象となるブック、ページまたはポートレットをクリックすることでポータル・デスクトップ構造内を移動できます。ポータル・エンドユーザーと同じ視点でポータル・デスクトップ構造を参照できるという機能は、特にITサポート・スタッフにとって他に類を見ないほどの価値があります。

ITサポート・スタッフはデスクトップ構造ビューアによって、エンドユーザーと同じ視点で考えられると同時に、特定のコンポーネントのパフォーマンス指向情報も参照できます。また、ITサポート・スタッフは、デスクトップ構造ビューアを使用してパフォーマンス上の特定の問題も分離できます。最上位デスクトップから個々のポートレットにドリルダウンすることによって、ITサポート・スタッフは、パフォーマンス上の問題を抱えるコンポーネントの特定において洞察力をさらに得ることができます。

デスクトップ構造ビューアは2つのメイン・ペインで構成されます。左側のペインはデスクトップ構造ペインです。このペインではポータル・デスクトップをグラフィカルに移動できます。右側のペインはメイン・ディスプレイ・ウィンドウと呼ばれています。メイン・ディスプレイ・ウィンドウには、デスクトップ構造ペインで選択されているコンポーネントのコンテキストにおけるパフォーマンス情報が表示されます。ポータル・デスクトップ内を移動して様々なコンポーネントをクリックすると、その選択されたコンテキストに関連する情報がメイン・ディスプレイ・ウィンドウで提供されます。

メイン・ディスプレイ・ウィンドウには、様々なポータル・デスクトップ・コンポーネント、つまりデスクトップ、ブック、ページおよびポートレットに関連するパフォーマンス・メトリックが表示されます。

ADPではWebLogic Portalフレームワークが認識され、ページ・フローがポートレットに関連付けできることも既知であるため、デスクトップ構造ビューアからページ・フロー・ビューアに簡単にアクセスできるように設計されています。

ページ・フロー・ビューアをアクティブ化するには、関心のあるポートレットをダブルクリックします。そして次に、デスクトップ構造ペインでポートレットをダブルクリックするとページ・フロー・ビューアで該当するページ・フローを開くことができます。

13.2.1.2 ポートレット・ドリルダウン

ポータル・デスクトップ・ビューのポートレット上でドリルダウンすると、ディスプレイ・アーキテクチャ・ビューをアクティブ化できます。

  1. ノード下のポートレットを選択します。

  2. 名前をダブルクリックすると「ポータル・デスクトップのステータス」ページが表示されます。

  3. 「ポータル・デスクトップのステータス」ウィンドウで、サービス・ボックスを右クリックして「アーキテクチャ・ビューの表示」を選択します。

  4. アーキテクチャ・ビューの使用方法については14.4項「ドリルダウン - ボトルネック分析」を参照してください。

13.2.1.3 ページ・フロー・ビューア

ページ・フロー・ビューアには2つのペインがあります。右側のペインはメイン・ディスプレイ・ウィンドウです。メイン・ディスプレイ・ウィンドウには、左側のペインで選択されているアイテムに関連する情報が表示されます。左側のペインにはフロー・ビューまたはコンポーネント・ビューのどちらかが表示されます。該当するタブの選択によって、フロー・ビューまたはコンポーネント・ビューのどちらを表示するか選択できます。

メイン・ディスプレイ・ウィンドウは、フロー・ビューまたはコンポーネント・ビューのどちらかで選択されたアイテムに関連する情報を表示するように変更されます。

13.2.1.4 ブック

特定のポータル・デスクトップをさらに拡張すると「ブック」ノードが示されます。「ブック」ノードを選択すると、ADPでは特定のデスクトップに関連付けられた現在アクティブなブックのリストが表示されます。

このブック・サマリーには次のメトリックが含まれます(表13-13「ブック・サマリーのメトリック」)。

表13-13 ブック・サマリーのメトリック

メトリック 説明

ブックの完了

特定のブックで完了したリクエストの合計数

ブックのレスポンス時間(ミリ秒)

特定のブックの平均レスポンス時間


ADPではこれらのメトリックが表およびグラフの両方の形式で表示されます。たとえば、ポータル・デスクトップには2つのアクティブなブックを保持できます。これらのアクティブなブックは表に一覧表示され、グラフで描画されます。

特定のブックのノードを拡張することで、さらにドリルダウンできます。プラス(+)アイコンをクリックしてツリー・ビューを拡張します。「ブック」ノードを拡張すると、構成された特定のブックのリストが示されます。

特定のアクティブなブックを選択すると、そのコンテキストに関連する情報がメイン・ディスプレイ・ウィンドウに表示されます。

13.2.1.5 ページ

特定のブックを拡張すると「ページ」ノードが示されます。「ページ」ノードを選択すると、ADPでは特定のブックに関連付けられた現在アクティブなページのリストが表示されます。

このページ・サマリーには次のメトリックが含まれます(表13-14「ページ・サマリーのメトリック」)。

表13-14 ページ・サマリーのメトリック

メトリック 説明

ページの完了

特定のページで完了したリクエストの合計数

ページのレスポンス時間(ミリ秒)

特定のページの平均レスポンス時間


ADPではこれらのメトリックが表およびグラフの両方の形式で表示されます。たとえば、ブックには1つのアクティブなページを保持できます。アクティブなページは表に一覧表示され、グラフで描画されます。

「ページ」ノードを拡張することで、特定のページにさらにドリルダウンできます。プラス(+)アイコンをクリックしてツリー・ビューを拡張します。これによってコンポーネントの次のレベル、ポートレットが示されます。

13.2.1.6 ポートレット

特定のページを拡張すると「ポートレット」ノードが示されます。「ポートレット」ノードを選択すると、特定のページに関連付けられた現在アクティブなポートレットのリストが表示されます。

このポートレット・サマリーには次のメトリックが含まれます(表13-15「ポートレットのメトリック」)。

表13-15 ポートレットのメトリック

メトリック 説明

ポートレットの完了

特定のポートレットで完了したリクエストの合計数。

ポートレットのレスポンス時間(ミリ秒)

特定のポートレットの平均レスポンス時間。


ADPではこれらのメトリックが表およびグラフの両方の形式で表示されます。たとえば、特定のページには4つのアクティブなポートレットを保持できます。これらのアクティブなポートレットは表に一覧表示され、グラフで描画されます。

「ポートレット」ノードを拡張して、特定のページにさらにドリルダウンします。プラス(+)アイコンをクリックしてツリー・ビューを拡張します。これによってページに関する追加情報が表示されます。

13.2.2 WebSphere Portal

Oracle Enterprise Managerの下の「ポータル」ノードには、管理対象セルでデプロイされたすべてのWebSphere Portalアプリケーションに関する情報が含まれます。「ポータル」ノードは、開発者がこれらのPortalアプリケーションの構築に使用したものと同じフレームワークを使用して、階層的に編成されています。最小および最大のレスポンス時間の測定値は、平均レスポンス時間の測定値に加えてデータベースに格納されます。これらのメトリックが存在する場合は、右ペインのウィンドウで視覚的に表示されます。

WebSphere Portalに対するこの階層には次の要素が含まれます(表13-16「WebSphere Portal階層」)。

表13-16 WebSphere Portal階層

コンポーネント 説明

ポータル

ポータルは、ポータル・アプリケーションの論理包含単位です。標準的なポータルには少数のデスクトップ、数個のブック、数十のページ、数百のポートレットが含まれます。

WebSphere

WebSphereは、ポータルの対象となる固有のビューに含まれるポータル・コンポーネントにおける、最上位のコンテナです。

ポータル管理者は、ポータル開発者がWebLogic Workshopで作成するコンポーネントの上に新規デスクトップを作成できます。

仮想ポータル

最上位のブックにはすべてのサブブック、ページおよびポートレットが含まれます。最上位のブックは、デスクトップに使用される初期のメニュー・ナビゲーション・スタイルを定義します。デスクトップに追加するサブブックごとに、異なるナビゲーション・スタイルを選択できます。

コンテンツ・ルート

ページとサブブックは、ポートレットの編成に使用される移動可能なコンテナです。

ヘッダー

ポートレットは、デスクトップにWebコンテンツおよびアプリケーションを表示するコンテナです。

ページ

ページは仮想ポータル、ブックおよびサブブック内のコンテナです。ページにはほとんどの場合、ラベルとポートレットが含まれます。

ラベル

ラベルはページ・コンテナ内のコンテンツを定義するマーカーです。


Oracle Enterprise Managerの下の「ポータル」ノードをクリックすると、ADPではアクティブなポータル・アプリケーションにおけるサマリー情報が表示されます。このサマリーには次の要素が含まれます(表13-17「WebSphereツリー・サマリー」)。

表13-17 WebSphereツリー・サマリー

メトリック 説明

ポータルのWebアプリケーションのアクティビティ

特定のポータル・アプリケーションに対するユーザー・セッションのサマリー。

ポータルの完了

特定のポータル・アプリケーションで完了したリクエストの合計数。

ポータルのレスポンス時間(ミリ秒)

特定のポータル・アプリケーションの平均レスポンス時間。


ポータルのWebアプリケーション・アクティビティおよびポータルのパフォーマンスについて、ADPでは表およびグラフの両方の形式で情報が表示されます。その他のメトリックについては、グラフ形式で情報が表示されます。

「ポータル」ノードの横にあるプラス(+)アイコンをクリックすると、ADPではツリーが拡張され、WebLogicドメインに現在デプロイされているすべての管理対象ポータル・アプリケーションが表示されます。

特定のポータル・アプリケーションに固有の情報も参照できます。特定のポータル・アプリケーションを選択することで、メイン・ディスプレイ・ウィンドウに表示されていたすべての情報が、この新規コンテキストに関連するデータのみを表示するように変更されます。たとえば、ユーザーが「ポータル」ノード下のWebSphere Portalアプリケーションを選択すると、メイン・ディスプレイ・ウィンドウにはWebSphere Portalアプリケーション固有の情報のみが表示されます。

ポータル・レベルでは、各種のタブを使用してポータル・アプリケーションの各種のレベルに移動できます。使用可能なタブを使用すると、下位レベルのコンポーネントに迅速にアクセスできます。

ポータル・レベル・ノードで使用可能なタブとその説明のリストを次に示します(表13-18「ポータル・レベルのタブの説明」)。

表13-18 ポータル・レベルのタブの説明

タブ 説明

サマリー

選択したポータルに固有のパフォーマンス・サマリー

分析

2つのパフォーマンス分析: ポータル・レベルで実行されるマルチポイント回帰分析と、ポートレット・レベルで実行されるエンティティのパフォーマンス・ランキング

イベント

選択したポータルに関連付けられたSLO違反イベント

WSRPトポロジ

WSRPのコンシューマとプロデューサの関係およびWSRPデプロイメント・トポロジの表示

エラー/例外

選択したポータルに関連付けられたエラー・メトリック

インスツルメンテーション

各種のインスツルメンテーション・プローブ・ポイント別のパフォーマンス・データが含まれます。「クラス」、「メソッド」、「エラー/例外」および「トランザクション」の各タブを使用できます。各タブにはプローブ・ポイント名、呼出し数およびレスポンス時間などの基本情報が含まれます。この詳細なパフォーマンス・データは、低レベルのボトルネックの識別に役立つ場合があります。詳細は13.2.6.3項「インスツルメンテーション」を参照してください。


13.2.2.1 仮想ポータル

「仮想ポータル」ノードまで進むには、特定のポータル・アプリケーションをさらに拡張します。このノードを選択すると、ADPでは対象のポータル・アプリケーションに関連付けられた現在アクティブなポータルのリストが表示されます。WebSphere Portalアプリケーションのサマリーを表示して参照します。

このサマリーには次のメトリックが含まれます(表13-19「仮想ポータル・サマリーのメトリック」)。

表13-19 仮想ポータル・サマリーのメトリック

メトリック 説明

仮想ポータルの完了

特定のポータルで完了したリクエストの合計数。

仮想ポータルのレスポンス時間(ミリ秒)

特定のポータルの平均レスポンス時間。


ADPではこれらのメトリックが表およびグラフの両方の形式で表示されます。たとえば、WebSphere Portalアプリケーションには1つのアクティブなポータルを保持できます。コンテンツ・ルートは表に一覧表示され、グラフで描画されます。

特定のポートレットにさらにドリルダウンするには「コンテンツ・ルート」ノードを拡張します。再度、プラス(+)アイコンをクリックするとツリー・ビューが拡張されます。ADPではメイン・ディスプレイ・ウィンドウの情報がこの新規コンテキスト、つまりポートレットを反映するように変更されます。

ADPは特定のノードに関連付けられたパフォーマンス・メトリックを表示するだけでなく、そのノードに関連するその他の設定も表示します。

13.2.2.1.1 仮想ポータルの表示 - 構造ビューア

ADPの特殊な機能の1つが、デプロイされたアプリケーションの自動検出およびモデリングです。構造ビューアは、ポータル・デスクトップがどのように編成されているかについての可視性を備えています。仮想ポータル・ビューアをアクティブ化するには、特定のポータルを右クリックします。「仮想ポータルの表示」メニュー・オプションを選択してビューアにアクセスします。

構造ビューアが表示されたら、対象となるヘッダーをクリックすることでポータル構造内を移動できます。ポータル・エンドユーザーと同じ視点でポータル構造を参照できるという機能は、特にITサポート・スタッフにとって他に類を見ないほどの価値があります。

ITサポート・スタッフは構造ビューアによって、エンドユーザーと同じ視点で考えられると同時に、特定のコンポーネントのパフォーマンス指向情報も参照できます。また、ITサポート・スタッフは、構造ビューアを使用してパフォーマンス上の特定の問題も分離できます。最上位デスクトップから個々のポートレットにドリルダウンすることによって、ITサポート・スタッフは、パフォーマンス上の問題を抱えるコンポーネントの特定において洞察力をさらに得ることができます。

構造ビューアは2つのメイン・ペインで構成されます。左側のペインは構造ビューア・ペインです。このペインではポータル・デスクトップをグラフィカルに移動できます。右側のペインはメイン・ディスプレイ・ウィンドウと呼ばれています。メイン・ディスプレイ・ウィンドウには、デスクトップ構造ペインで選択されているコンポーネントのコンテキストにおけるパフォーマンス情報が表示されます。ポータル・デスクトップ内を移動して様々なコンポーネントをクリックすると、その選択されたコンテキストに関連する情報がメイン・ディスプレイ・ウィンドウで提供されます。

メイン・ディスプレイ・ウィンドウには、様々なポータル・コンポーネントに関連するパフォーマンス・メトリックが表示されます。

13.2.2.2 ページ

特定のポータルを拡張すると「ページ」ノードが示されます。「ページ」ノードを選択すると、ADPでは特定のブックに関連付けられた現在アクティブなページのリストが表示されます。

このページ・サマリーには次のメトリックが含まれます(表13-20「ページ・サマリーのメトリック」)。

表13-20 ページ・サマリーのメトリック

メトリック 説明

ページの完了

特定のページで完了したリクエストの合計数

ページのレスポンス時間(ミリ秒)

特定のページの平均レスポンス時間


ADPではこれらのメトリックが表およびグラフの両方の形式で表示されます。

13.2.2.3 ポートレット

特定のページを拡張すると「ポートレット」ノードが示されます。「ポートレット」ノードを選択すると、特定のページに関連付けられた現在アクティブなポートレットのリストが表示されます。

このポートレット・サマリーには次のメトリックが含まれます(表13-15「ポートレットのメトリック」)。

表13-21 ポートレットのメトリック

メトリック 説明

ポートレットの完了

特定のポートレットで完了したリクエストの合計数

ポートレットのレスポンス時間(ミリ秒)

特定のポートレットの平均レスポンス時間


ADPではこれらのメトリックが表およびグラフの両方の形式で表示されます。たとえば、「コンテンツ・ルート」ページには4つのアクティブなポートレットを保持できます。これらのアクティブなポートレットは表に一覧表示され、グラフで描画されます。

「ポートレット」ノードを拡張して、特定のページにさらにドリルダウンします。プラス(+)アイコンをクリックしてツリー・ビューを拡張します。

13.2.3 Oracle BPELプロセス

ナビゲーション・ツリーの「BPELプロセス」ノードには、管理対象ドメインでデプロイされたすべてのOracle BPELプロセスに関する情報が含まれます。ADPでは各種のプロセス・ノードの情報がドメインに編成されます。

右側のペインで、平均レスポンス時間、到着率、エラーおよび完了の測定値に加えてデータベースに格納された最小および最大のレスポンス時間の測定値を表示できます。これらのメトリックが存在する場合は、右ペインのウィンドウで視覚的に表示されます。

BPELプロセス・ツリーのルートを選択すると、ADPではBPELプロセスのサマリーがメイン・ディスプレイ・ウィンドウに表示されます。

BPELプロセス・サマリーには次のメトリックが含まれます(表13-22「BPELプロセス・サマリーのメトリック」)。

表13-22 BPELプロセス・サマリーのメトリック

メトリック 説明

ドメイン

OC4Jドメイン・コンテナの名前

プロセス

BPELプロセスの名前

受信

特定のBPELプロセスに対する現在実行中のインスタンスの合計数

レスポンス時間(ミリ秒)

特定のBPELプロセスの平均レスポンス時間(ミリ秒)

完了

特定のBPELプロセスに対して完了したリクエストの合計数。「完了」ステータスは正常に終了したBPELプロセス・インスタンスを表します。

エラー

特定のBPELプロセスで中断したインスタンスの合計数

最小レスポンス時間(ミリ秒)

特定のBPELプロセスの最小の平均レスポンス時間

最大レスポンス時間(ミリ秒)

特定のBPELプロセスの最大の平均レスポンス時間


ADPでは、ユーザーが「BPELプロセス」ノードを選択すると、これらのメトリックがメイン・ディスプレイ・ウィンドウで表形式で表されます。「受信」および「完了」の2つのメトリックのグラフィカル表示が表の下に示されます。

メインの「BPELプロセス」ノード下のドメイン・サブノードの横にあるプラス(+)アイコンをクリックすると、ADPではツリーが拡張され、その特定のOracle SOA Suiteインスタンスに現在デプロイされているすべての管理対象BPELドメインが表示されます。

特定のプロセスに固有の情報を参照できます。特定のプロセスを選択することで、メイン・ディスプレイ・ウィンドウに表示されていたすべての情報が、この新規コンテキストに関連するデータのみを表示するように変更されます。

BPELプロセスに関連付けられたBPELプロセス・ワークフローを参照するには、ノードを選択し、右クリックして「機能ビューの表示」オプションを選択します。ADPでは、該当する機能ワークフロー・ダイアグラムと関連付けられたパフォーマンス・データが新規のポップアップ・ウィンドウに表示されます。

BPEL機能ビューのサマリーについては表13-23「BPEL機能ビューのサマリー」を参照してください。

表13-23 BPEL機能ビューのサマリー

列/メトリック 説明

アクティビティ

BPELプロセスの特定のアクティビティの名前

タイプ

特定のノードのコントロール・タイプ

受信

特定のノードに対して受信したリクエストの数

レスポンス時間(ミリ秒)

特定のノードの平均レスポンス時間

完了

特定のノードに対して完了したリクエストの数

エラー

特定のノードに対して中断したリクエストの数

最小レスポンス時間(ミリ秒)

特定のノードの最小レスポンス時間

最大レスポンス時間(ミリ秒)

特定のノードの最大レスポンス時間


このサマリー表を参照することで、実行速度が遅いBPELプロセス・ノードや、エラーの有無を判断できます。

サマリーの他に、ノードでは次のビューも使用できます。

  • 「遅延分析」ビュー

  • 「メタデータ」ビュー

  • 「パートナ・リンク」ビュー

  • 「パートナ・リンク・タイプのロール」ビュー

  • 「パートナ・リンク・バインディング」ビュー

  • 「モデル化されたエンティティ」ビュー

  • 「トポロジ」ビュー

これらのビューには該当するタブを選択することで移動できます。

13.2.3.1 「遅延分析」ビュー

遅延分析では特定のBPELプロセスの概観が示されます。BPELプロセス内のどのノードが平均経過時間の大半を占めているかを参照できます。赤い横線は最も遅いBPELプロセス・グループまたはBPELプロセス・ノードを示します。青色は特定のノードに費やされた時間を表します。

13.2.3.2 「メタデータ」ビュー

「メタデータ」ビューには、左側のペインに表示中の選択されたアクティブなBPELビジネス・プロセスに、関連付けられた特定のメタデータを含む表が表示されます。このビューで提供される情報には、コール元とコールされたクラスのメタデータ情報だけでなく、BPELプロセスおよび関連付けられたWebサービスに関する概略的なメタデータが含まれます。表13-24「「メタデータ」ビューのサマリー」でメタデータを説明します。

表13-24 「メタデータ」ビューのサマリー

列/メトリック 説明

サマリー表 - プロセス

BPELプロセス・ノードの名前

サマリー表 - Webサービス

BPELプロセスからコールされているWebサービスの名前

サマリー表 - バージョン

BPELプロセスからコールされているWebサービスのバージョン

サマリー表 - 場所

BPELプロセスからコールされているWebサービスの場所

コール元の表 - コール元クラス

BPELプロセスをコールしているコール元クラスのクラス名

コール元の表 - コール元メソッド

BPELプロセスをコールしているコール元クラスのクラス・メソッド

コール元の表 - ターゲット・ホスト

BPELプロセスのインスタンス化のためにコール元クラスがターゲットとしているターゲット・ホスト

コール元の表 - ターゲット・ポート

BPELプロセスのインスタンス化のためにコール元クラスがターゲットとしているターゲット・ポート

コール元の表 - ターゲットURL

BPELプロセスのインスタンス化のためにコール元クラスがターゲットとしているターゲットURL

コール元の表 - 呼出し数

コール元クラスによってインスタンス化されるBPELプロセスの呼出しの数

コール元の表 - レスポンス時間

コール元クラスによってインスタンス化されるBPELプロセスの平均レスポンス時間

コールされたクライアントの表 - コールされたクラス

BPELプロセスによってコールされたクラスのクラス名

コールされたクライアントの表 - ターゲットURL

BPELプロセスによってコールされたクラスのターゲットURL

コールされたクライアントの表 - 呼出し数

コールされたクラスに対してBPELプロセスから実行された呼出しの数。

コールされたクライアントの表 - レスポンス時間

コールされたクラスのレスポンス時間


13.2.3.3 「パートナ・リンク」ビュー

「パートナ・リンク」ビューでは、パートナ・リンク・サービスが利用される方法および理由に関連する、各種のロールについての詳細が提供されます。提供される情報にはコール元およびコール先の両方のロールだけでなく、パートナ・リンク・タイプも含まれます。表13-25「「パートナ・リンク」ビューのサマリー」を参照してください。

表13-25 「パートナ・リンク」ビューのサマリー

列/メトリック 説明

パートナ・リンク

パートナ・リンクの名前

マイ・ロール

パートナ・リンク・サービスをコールしているBPELプロセスに関連するロール

パートナ・ロール

パートナ・リンク・サービスのロール

パートナ・リンク・タイプ

コールされているサービスのパートナ・リンク・カテゴリ(タイプ)


13.2.3.4 「パートナ・リンク・タイプのロール」ビュー

「パートナ・リンク・タイプのロール」ビューの列については、表13-26「「パートナ・リンク・タイプのロール」ビューのサマリー」を参照してください。

表13-26 「パートナ・リンク・タイプのロール」ビューのサマリー

列/メトリック 説明

名前

パートナ・リンクの名前

リンク・タイプ名

パートナ・リンクのカテゴリ(タイプ)

ポート・タイプ

パートナ・リンク・サービスのURL


13.2.3.5 「パートナ・リンク・バインディング」ビュー

「パートナ・リンク・バインディング」ビューは、BPELプロセスでバインディングされているWebサービスを表す、パートナ・リンク・インスタンスの実際のロールおよびタイプに関する洞察性を提供します。表13-27「「パートナ・リンク・バインディング」ビューのサマリー」を参照してください。

表13-27 「パートナ・リンク・バインディング」ビューのサマリー

列/メトリック 説明

パートナ・リンク・ロール

BPELプロセスの通信先のWebサービス・ロールを定義します。

パートナ・リンク・タイプ

BPELプロセスの通信先のWebサービス・タイプを定義します。

Webサービス・ポート・タイプ

Webサービスの名前

Webサービス・ポートのネームスペースID

Webサービス・インスタンスのURL


13.2.3.6 「モデル化されたエンティティ」ビュー

「モデル化されたエンティティ」ビューは、リソース構成の検出フェーズ中にカタログ化される汎用エンティティのリストと件数で構成されます。表には、エンティティの合計数と、エンティティ・タイプ別に分類されたエンティティ件数の両方が含まれます。表13-28「「モデル化されたエンティティ」のサマリー」を参照してください。

表13-28 「モデル化されたエンティティ」のサマリー

列/メトリック 説明

モデル化されたエンティティの合計の表 - 合計

合計エンティティ(静的ラベル)

モデル化されたエンティティの合計の表 - 件数

BPELプロセスの検出フェーズ中にカタログ化されたエンティティの合計数

モデル化されたエンティティの表 - エンティティ・タイプ

BPELプロセスの検出フェーズの一部としてカタログ化されているエンティティ・タイプ

モデル化されたエンティティの表 - 件数

特定のエンティティ・タイプに対するBPELプロセスの検出フェーズ中にカタログ化されたエンティティの合計数


13.2.3.7 「トポロジ」ビュー

「トポロジ」ビューは、検出プロセスで取得されたモデル化されたエンティティを利用して、BPELプロセス、Webサービスおよびビジネス・サービス間の様々な高レベルの関係すべてを見渡せる概観を提供します。トポロジ・ペインのトップにあるタブを使用して、静的および動的な関係ビューを切り替えることができます。

13.2.3.8 ノード階層

特定のBPELプロセスをさらに拡張すると、最初に表示されるアイテムは「ノード階層」ノードです。「ノード階層」ノードを選択すると、ADPでは特定のプロセスに関連付けられたノードのリストが表示されます。

特定の「ノード階層」ノードの横にあるプラス(+)アイコンをクリックすると、ADPではツリーが拡張され、BPELプロセス・ノードがノード階層で表示されます。個々のBPELプロセス・ノードをクリックすると、選択したノードのロードおよびパフォーマンスがメイン・ディスプレイ・ウィンドウに表示されます。

BPELプロセス・ノード情報には呼び出されたメソッドの名前も含まれます。この情報は、メイン・ビュー・ウィンドウのトップでサマリー表の一部として表示されます。

13.2.4 Oracle ESB

Oracle Enterprise Managerの下の「Oracle ESB」ノードには、管理対象ドメインで実行中のデプロイされたすべてのOracle ESBサーバーに関する情報が含まれます。ADPでは各種のOracle ESBノードの情報が各カテゴリに編成されます。

ESBツリーのルートを選択すると、ADPではESBサマリーがメイン・ディスプレイ・ウィンドウに表示されます。

ESBサマリーには次のメトリックが含まれます(表13-29「ESBサマリーのメトリック」)。

表13-29 ESBサマリーのメトリック

メトリック 説明

ESBシステム

ESBシステムの名前

ESBサービス

ESBサービス識別子の名前

受信

ESBサービス・インスタンス受信の合計数

完了

ESBサービス・インスタンス完了の合計数

レスポンス時間

特定のBPELプロセスに対して完了したインスタンスの合計数。「完了」ステータスは正常に終了したBPELプロセス・インスタンスを表します。


ADPでは、ユーザーが「ESB」ノードを選択すると、これらのメトリックがメイン・ディスプレイ・ウィンドウで表形式で表されます。メインの「ESB」ノード下の「ESBシステム」サブノードの横にあるプラス(+)アイコンをクリックすると、ADPではツリーが拡張され、その特定のOracle SOA Suiteインスタンスに現在デプロイされているすべての管理対象ESBシステムが表示されます。

特定のESBシステムに固有の情報を参照できます。特定のESBシステムを選択することで、メイン・ディスプレイ・ウィンドウに表示されていたすべての情報が、この新規コンテキストに関連するデータおよびトポロジのみを表示するように変更されます。

サマリー表を参照することで、実行速度が遅いESBノードや、エラーの有無を発見できます。

サマリーの他に、「ノード階層」ノードでは次のビューも使用できます。

  • 「サービスの詳細」ビュー

  • 「サービスの親の詳細」ビュー

  • 「サービス定義」ビュー

  • 「サービス操作」ビュー

  • 「操作ルーティング・ルール」ビュー

  • 「トポロジ」ビュー

これらのビューには該当するタブを選択することで移動できます。

13.2.4.1 「サービスの詳細」ビュー

「サービスの詳細」ビューは、バインドされたサービス・プロセス・インスタンスの詳細に関連する固有の情報を提供します。インスタンスIDおよびその他の記述的な詳細はこのビューの一部として含まれます。表13-30「「サービスの詳細」ビューのサマリー」を参照してください。

表13-30 「サービスの詳細」ビューのサマリー

列/メトリック 説明

サービス名

ESBサービスの名前

GUID

ESBサービスのGUID

QName

バインドされたESBサービスの正規修飾名

説明

ESBサービスの説明


13.2.4.2 「サービスの親の詳細」ビュー

「サービスの親の詳細」ビューは、バインドされたサービス・プロセス・インスタンスの親の詳細に関連する固有の情報を提供します。インスタンスID、ロールおよびその他の記述的な詳細はこのビューの一部として含まれます。表13-31「「サービスの親の詳細」ビューのサマリー」を参照してください。

表13-31 「サービスの親の詳細」ビューのサマリー

列/メトリック 説明

サービス名

親ESBサービスの名前

親GUID

親ESBサービスのGUID

親のQName

バインドされたESBサービスの親の正規修飾名

親タイプ

親ESBサービスの親タイプ

マイ・ロール

親ESBサービス・インスタンスのコール元のロール

親ロール

親ESBサービス・インスタンスのコール先のロール


13.2.4.3 「サービス定義」ビュー

「サービス定義」ビューには、ビジネス・サービス(ESB)のWSDLやポート・タイプ、対応するURLなど、バインド済ESBサービスに関する情報が含まれます。表13-32「「サービス定義」ビューのサマリー」を参照してください。

表13-32 「サービス定義」ビューのサマリー

列/メトリック 説明

サービス名

ESBサービスの名前

ビジネス・サービスWSDL

ビジネス・サービスWSDLのURL

ビジネス・サービス・ポート・タイプ

ビジネス・サービスのポート・タイプ

具体的なサービスのWSDL

具体的なサービスのWSDLのURL

具体的なサービスのURI

具体的なサービスのURI


13.2.4.4 「サービス操作」ビュー

「サービス操作」ビューは、実行されている各種のメソッド操作に関する詳細を提供します。すべての情報は、特定のビジネス・サービス・インスタンスに関連付けられたメタデータに関連して提供されます。表13-33「「サービス操作」ビューのサマリー」を参照してください。

表13-33 「サービス操作」ビューのサマリー

列/メトリック 説明

サービス名

ESBサービスの名前

名前

実行されているサービス操作名

GUID

ESBサービスのGUID

QName

バインドされたESBサービスの正規修飾名

要素

ESBサービス内の関連付けられた要素

スキーマの場所

関連付けられたESBサービスのスキーマの場所

タイプ

ESBサービス操作のタイプ


13.2.4.5 「操作ルーティング・ルール」ビュー

「操作ルーティング・ルール」ビューは、ビジネス・サービス操作の操作ルーティング・ルールに関する各種の詳細を提供します。これには、操作に利用されている特定のインスタンス・ビジネス・サービス名が含まれます。表13-34「「操作ルーティング・ルール」ビューのサマリー」を参照してください。

表13-34 「操作ルーティング・ルール」ビューのサマリー

列/メトリック 説明

サービス名

ESBサービスの名前

名前

ESBサービス・インスタンスのインスタンス名ID

GUID

ESBサービス・インスタンスのGUID


13.2.5 Oracle WebCenter

Oracle WebCenterは、JSFアプリケーションによるソリューションに進むまでのプロセスを単純化する、一連の機能およびサービス(ポートレット、カスタマイズ、コンテンツ統合など)を備えています。このソリューションは複数のソースの情報を1つのインタフェースに統合することで、トランザクションを簡素化し、ユーザーが指定されたタスクをサポートする際に必要とするすべてをアプリケーション自体の中で提供します。

表13-35 WebCenterツリー・サマリー

コンポーネント 説明

ADFタスクフロー

ADFタスクフローは、アプリケーションでコントロール・フローを定義するためのモジュール式アプローチを提供します。13.2.5.1項「ADFタスクフロー」を参照してください。

JSFページ

JSFページ定義ファイルは、ランタイムにデータをUIコンポーネントに読み込むバインディング・オブジェクトを定義します。13.2.5.2項「JSFページ」を参照してください。

ポートレット

ポートレットは、デスクトップにWebコンテンツおよびアプリケーションを表示するコンテナです。13.2.5.3項「ポートレット」を参照してください。


13.2.5.1 ADFタスクフロー

アプリケーションを1つの大きなJSFページフローとして表すかわりに、再利用可能なタスクフローの集合として分類することができます。各タスクフローにはアプリケーションのナビゲーショナル・グラフの一部が含まれます。タスクフロー内のノードはアクティビティです。アクティビティ・ノードはビューの表示、アプリケーション・ロジックの実行、または別のタスクフローのコールなどの単純な論理的操作を表します。アクティビティ間のトランザクションは、コントロール・フロー・ケースと呼ばれます。タスクフローは、アクティビティと、アクティビティ間の遷移を定義するコントロール・フロー・ケースで構成されます。

13.2.5.1.1 ユーザー定義タスクフロー

次のタスクフローがWebCenterで使用できます。

表13-36 タスクフローのアクティビティ

アクティビティ名 説明

マネージドBean

JSFフレームワークで管理され、JSFページ・ライフサイクル中に使用されるバッキングBeanです。

タスクフロー・メソッド・コール

メソッド(通常はマネージドBean上のメソッド)を起動します。

タスクフロー・ビュー

JSFページまたはページ・フラグメントが表示されます。複数のビュー・アクティビティが同じページまたは同じページ・フラグメントを示すことができます。

タスクフローURLビュー

ルート・ビュー・ポート(例: ブラウザ・ページ)を、ADFリージョンのコンテキスト内からの場合でも、任意のURL対応リソースにリダイレクトします。

タスクフロー・コール

ADFにバインドされたタスクフローを、ADFにバインドされていないタスクフローまたは他にバインドされたタスクフローからコールします。

ルーター

EL式を評価して、式の値に基づいて結果を返します。たとえば、クレジット・チェック・タスクフローでのルーターは前のメソッド・コールからの戻り値を評価し、様々なケースに基づいて成功、失敗または再試行の結果を生成します。これらの結果は次に、タスクフロー内の他のアクティビティへのコントロールのルーティングに使用できます。


13.2.5.1.2 Web 2.0サービス

Oracle WebCenterは広範囲のWeb 2.0機能を提供し、この中にはディスカッション・フォーラム、Wiki、ブログ、コンテンツ・サービス、RSS、プレゼンス、インスタント・メッセージング、リンク操作、タグ操作および検索が含まれます。開発者とビジネス・ユーザーの双方が、生産性を最大限にするためこれらのサービスを簡単にページに追加できます。

表13-37 タスクフローのアクティビティ

アクティビティ名 説明

マネージドBean

JSFフレームワークで管理され、JSFページ・ライフサイクル中に使用されるバッキングBeanです。

タスクフロー・メソッド・コール

メソッド(通常はマネージドBean上のメソッド)を起動します。

タスクフロー・ビュー

JSFページまたはページ・フラグメントが表示されます。複数のビュー・アクティビティが同じページまたは同じページ・フラグメントを示すことができます。

タスクフローURLビュー

ルート・ビュー・ポート(例: ブラウザ・ページ)を、ADFリージョンのコンテキスト内からの場合でも、任意のURL対応リソースにリダイレクトします。

タスクフロー・コール

ADFにバインドされたタスクフローを、ADFにバインドされていないタスクフローまたは他にバインドされたタスクフローからコールします。

ルーター

EL式を評価して、式の値に基づいて結果を返します。たとえば、クレジット・チェック・タスクフローでのルーターは前のメソッド・コールからの戻り値を評価し、様々なケースに基づいて成功、失敗または再試行の結果を生成します。これらの結果は次に、タスクフロー内の他のアクティビティへのコントロールのルーティングに使用できます。


13.2.5.2 JSFページ

一般的なJSFアプリケーションはバッキングBeanをアプリケーションの各ページと連結します。バッキングBeanは、ページで使用されるUIコンポーネントに関連付けられたプロパティおよびメソッドを定義します。UIコンポーネントの値はBeanのプロパティにバインディングされています。

「マネージドBean」は、JSFフレームワークで管理され、JSFページ・ライフサイクル中に使用されるバッキングBeanです。

13.2.5.3 ポートレット

ポートレットは他のWebサイトの引用の表示、重要情報のサマリーの生成、検索の実行、各種データ・ソースからの情報の集合へのアクセスを行うことができます。オラクルやサード・パーティが提供するポートレットを使用することも、独自のポートレットをプログラムで作成することもできます。Oracle WebCenterはWSRP 1.0、WSRP 2.0、JSR 168およびOracle PDK-Javaをサポートしています。これらの基準に準拠するポートレットはどれでも各自のWebCenterアプリケーションに取り込むことができます。

13.2.6 プロセス

Oracle Enterprise Managerの下の「プロセス」ノードには、管理対象ドメインでデプロイされたすべてのWebLogicビジネス・プロセスに関する情報が含まれます。ADPでは各種のプロセス・ノードの情報が次の主要カテゴリに編成されます。

  • ノード階層

  • 永続コンテナ

  • インスツルメンテーション

最小および最大のレスポンス時間の測定値は、平均レスポンス時間の測定値に加えてデータベースに格納されます。これらのメトリックが存在する場合は、右ペインのウィンドウで視覚的に表示されます。

プロセス・ツリーのルートを選択すると、ADPではプロセス・サマリーがメイン・ディスプレイ・ウィンドウに表示されます。表13-38「プロセス・サマリーのメトリック」を参照してください。

表13-38 プロセス・サマリーのメトリック

メトリック 説明

プロセス

プロセスの名前

実行中

特定のプロセスに対する現在実行中のインスタンスの合計数

一時停止

特定のプロセスに対して一時停止したインスタンスの合計数。ユーザーから一時停止されたリクエストは、プロセス・インスタンスが「一時停止」状態になる共通要因です。

停止

特定のプロセスに対して停止したインスタンスの合計数

完了

特定のプロセスに対して完了したインスタンスの合計数。「完了」ステータスは正常に終了したプロセス・インスタンスを表します。

中断

特定のプロセスに対して中断したインスタンスの合計数

終了

特定のプロセスに対して終了したインスタンスの合計数。外部の終了リクエストはプロセス・インスタンスを終了します。

平均実行時間(ミリ秒)

特定のプロセスの平均実行終了時間



ヒント:

「終了」、「中断」および「停止」の状態のプロセス・インスタンスの数における統計は、WebLogic Integrationアプリケーションまたはコンテナの異常な操作を示す場合があります。停止したプロセス・インスタンスをWLIコンソールから停止解除することが可能です。

ADPでは、ユーザーが「プロセス」ノードを選択すると、これらのメトリックがメイン・ディスプレイ・ウィンドウで表形式で表されます。「実行中インスタンス」および「平均実行時間」の2つのメトリックのグラフィカル表示が表の下に示されます。

「プロセス」ノードの横にあるプラス(+)アイコンをクリックすると、ADPではツリーが拡張され、WebLogicドメインに現在デプロイされているすべての管理対象プロセスが表示されます。

特定のプロセスを選択することで、そのプロセスに固有の情報を参照できます。メイン・ディスプレイ・ウィンドウに表示されていたすべての情報が、この新規コンテキストに関連するデータのみを表示するように変更されます。

特定のプロセスに関連付けられたプロセス・ワークフローを参照するには、プロセス・ノードを選択し、右クリックして「機能ビューの表示」オプションを選択します。ADPでは、該当する機能ワークフロー・ダイアグラムと関連付けられたパフォーマンス・データが新規のポップアップ・ウィンドウに表示されます。

13.2.6.1 ノード階層

特定のプロセスをさらに拡張すると、最初に表示されるアイテムは「ノード階層」ノードです。「ノード階層」ノードを選択すると、ADPでは特定のプロセスに関連付けられたノードのリストが表示されます。表13-39「ノード階層のサマリー」を参照してください。

表13-39 ノード階層のサマリー

列/メトリック 説明

ノード

特定のノードの名前

ID

特定のノードのプロセス・ノードID

タイプ

特定のノードのコントロール・タイプ

メソッド

特定のノードのノード・メソッド名

受信

特定のノードに対して受信したリクエストの数

アクティブ

特定のノードのアクティブ・インスタンスの数

経過時間(ミリ秒)

特定のノードのインスタンスを完了するまでの平均経過時間

完了

特定のノードに対して完了したインスタンスの数

中断

特定のノードに対して中断したリクエストの数

例外

特定のノードに対して発生した例外の数


このサマリー表を参照することで、実行速度が遅いプロセス・ノードや、中断または例外の有無を判断できます。

「ノード階層」ノードでは次のビューも使用できます。

  • 「遅延分析」ビュー

  • 「イベント」ビュー

これらのビューには該当するタブを選択することで移動できます。

13.2.6.1.1 「遅延分析」ビュー

遅延分析では特定のプロセスの概観が示されます。プロセス内のどのノードが平均経過時間の大半を占めているかを参照できます。赤い横線は最も遅いプロセス・グループまたはプロセス・ノードを示します。青色は特定のノードに費やされた時間を表します。

13.2.6.1.2 「イベント」ビュー

「イベント」ビューには、このプロセスに関連するSLO違反イベントのリストが表形式で表示されます。「イベント」ビューの表には次の要素が含まれます(表13-40「「イベント」ビューのサマリー」)。

表13-40 「イベント」ビューのサマリー

列/メトリック 説明

開始時間

SLOに違反したプロセス・インスタンスの開始時間

エンティティ名

SLOに違反したプロセス・ノードの名前

SLO名

違反したSLOの名前

サービスURI

SLOに違反したプロセスのURI

アプリケーション

SLOに違反したアプリケーションの名前

イベント・タイプ

違反タイプ(違反または警告)

エンティティ・タイプ

違反メトリック・タイプ

SLOしきい値

しきい値のタイプ(高または低)

SLOトリガー値

SLO違反をトリガーした値


特定の「ノード階層」ノードの横にあるプラス(+)アイコンをクリックすると、ADPではツリーが拡張され、プロセス・ノードがノード階層で表示されます。個々のプロセス・ノードをクリックすると、選択したノードのロードおよびパフォーマンスがメイン・ディスプレイ・ウィンドウに表示されます。

プロセス・ノード情報には呼び出されたメソッドの名前も含まれます。この情報は、メイン・ビュー・ウィンドウのトップでサマリー表の一部として表示されます。

13.2.6.2 永続コンテナ

特定のプロセスをさらに拡張すると、「永続コンテナ」ノードが含まれます。「永続コンテナ」ノードを選択すると、ADPでは選択したプロセスに関連する永続パフォーマンス・コンテナのリストが表示されます。

永続コンテナ・ツリーのルートを選択すると、選択したプロセスに関連するすべての永続コンテナのサマリーが表示されます。たとえば、サマリーには次の上位レベル・アイテムが含まれる場合があります。

  • コンテナ永続性の呼出し

  • コンテナ永続性レスポンス時間(ミリ秒)

  • エンティティEJBアクティビティ

  • エンティティEJBキャッシュ

  • エンティティEJBのトランザクション

  • エンティティEJBロック

これらのアイテムは表およびグラフの両方の形式で表示されます。

永続コンテナのサマリーには各種の表が含まれます。

  • エンティティEJBアクティビティ

  • エンティティEJBキャッシュ

  • エンティティEJBのトランザクション

  • エンティティEJBロック

13.2.6.2.1 「エンティティEJBアクティビティ」表

「エンティティEJBアクティビティ」表(表13-41「「エンティティEJBアクティビティ」表」)には次の情報が含まれます。

表13-41 「エンティティEJBアクティビティ」表

メトリック 説明

EJB

エンティティEJBの名前

使用中

空きプールから現在使用中の特定のエンティティEJBに対するインスタンスの数。(スナップショット数)

アイドル

空きプールで現在、アイドル状態の特定のエンティティEJBに対するインスタンスの数。これらのBeanインスタンスは使用が可能です。(スナップショット数)

待機

空きプールから特定のエンティティEJB Beanインスタンスに対して現在待機中のスレッドの数(スナップショット数)

タイムアウト

空きプールから使用可能なBeanインスタンスを待機中にタイムアウトしたスレッドの合計数(集計数)



ヒント:

「待機」および「タイムアウト」メトリックに注意してください。「待機」メトリックのアクティビティと「タイムアウト」メトリックの数の増加は、EJBコンテナによるサービスをリクエストが待機していることを示しています。これらのメトリックは0であるのが望ましい状態です。

13.2.6.2.2 「エンティティEJBキャッシュ」表

「エンティティEJBキャッシュ」表(表13-42「「エンティティEJBキャッシュ」表」)には次の情報が含まれます。

表13-42 「エンティティEJBキャッシュ」表

メトリック 説明

EJB

エンティティEJBの名前

ヒット

キャッシュからエンティティEJBインスタンスへのアクセス試行が成功した合計回数(集計数)

アクセス

キャッシュからエンティティEJBインスタンスへのアクセス試行の合計数(集計数)

サイズ

このEJBホームからのBeanインスタンスの現在のEJBキャッシュでの数(スナップショット数)

アクティブ化

このEJBホームからのアクティブ化されているBeanの合計数(集計数)

非アクティブ化

このEJBホームからの非アクティブ化されているBeanの合計数(集計数)



ヒント:

非アクティブ化(EJB状態情報のディスクへのシリアライズ)とアクティブ化(EJB状態情報のディスクからの再構成)はリソース集約型の操作です。これらのメトリックで示されるアクティビティが少ないのが望ましい状態です。

13.2.6.2.3 「エンティティEJBのトランザクション」表

「エンティティEJBのトランザクション」表(表13-43「「エンティティEJBのトランザクション」表」)には次の情報が含まれます。

表13-43 「エンティティEJBのトランザクション」表

メトリック 説明

EJB

エンティティEJBの名前

コミット

このEJBに対してコミットされているトランザクションの合計数。(集計数)

ロールバック

このEJBに対してロールバックされているトランザクションの合計数。(集計数)

タイムアウト

このEJBに対してタイムアウトしているトランザクションの合計数。(集計数)



ヒント:

EJBトランザクションの「ロールバック」の数値が高い場合、なんらかの理由でターゲット・データベースが変更をコミットできないなどの、使用されたデータの問題を示している可能性があります。EJBトランザクションの「タイムアウト」の数値が高い場合、ネットワークの停止、データベースのロック競合、データベースの停止などのデータベースへのアクセスの問題を示している可能性があります。

13.2.6.2.4 「エンティティEJBロック」表

「エンティティEJBロック」表(表13-44「「エンティティEJBロック」表」)には次の情報が含まれます。

表13-44 「エンティティEJBロック」表

メトリック 説明

EJB

エンティティEJBの名前

エントリ

現在ロックされているエンティティEJBインスタンスの数(スナップショット数)

アクセスのロック

エンティティEJBインスタンスでのロック取得の試行の合計数(集計数)

現在の待機数

エンティティEJBインスタンスでのロックを現在待機中のスレッドの数(スナップショット数)

合計待機数

エンティティEJBインスタンスでのロックを待機していたスレッドの合計数(集計数)

タイムアウト

エンティティEJBインスタンスでのロックの待機がタイムアウトしたスレッドの合計数(集計数)



ヒント:

「現在の待機数」および「タイムアウト」に注意してください。これらのメトリックはEJBロックで引き起こされたパフォーマンスの問題を示している可能性があります。これらのメトリックは0を示すのが望ましい状態です。

永続コンテナに関連するアクティビティを参照することで、EJB永続性コールがパフォーマンスの問題を引き起こしているかどうか判断できます。

13.2.6.3 インスツルメンテーション

特定のプロセスをさらに拡張すると、最後に表示されるアイテムは「インスツルメンテーション」ノードです。「インスツルメンテーション」の横にあるプラス(+)アイコンをクリックすると、ツリーが拡張され、次のインスツルメンテーション・カテゴリが表示されます。

  • クラス

  • メソッド

  • エラー/例外

  • トランザクション

「インスツルメンテーション」ツリーの「クラス」ノードには次の情報が含まれます(表13-45「「クラス」ノード」)。

表13-45 「クラス」ノード

列/メトリック 説明

プローブ・ポイント

インスツルメンテーションのプローブ・ポイントが挿入されるクラス名

レスポンス時間(ミリ秒)

特定のクラスの平均レスポンス時間

呼出し数

特定のクラスがコールされる回数


「インスツルメンテーション」ツリーの「メソッド」ノードには次の情報が含まれます(表13-46「「メソッド」ノード」)。

表13-46 「メソッド」ノード

列/メトリック 説明

プローブ・ポイント

インスツルメンテーションのプローブ・ポイントが挿入されるメソッド名

レスポンス時間(ミリ秒)

特定のメソッドの平均レスポンス時間

呼出し数

特定のメソッドがコールされる回数


「エラー/例外」および「トランザクション」の説明は13.1.17項「アーキテクチャ・ビュー」にあります。

13.2.7 Webサービス

ナビゲーション・ツリーの「Webサービス」ノードには、管理対象ドメインでデプロイされたすべてのWebサービスに関する情報が含まれます。Oracle Enterprise Managerの下で「Webサービス」ノードを選択すると、ADPではWebサービスのサマリーがメイン・ディスプレイ・ウィンドウに表示されます。

このサマリー・ビューには、検出されたすべてのWebサービスとそれに関連付けられたURLエントリ・ポイントの一覧が表示されます。このリストの下に、ADPではすべてのアクティブなWebサービスとそのパフォーマンス・データ(呼出し数やレスポンス時間)のリストが表示されます。

「Webサービス」ノードの横にあるプラス(+)アイコンをクリックすると、ADPではツリーが拡張され、WebLogicドメインに現在デプロイされているすべての監視対象Webサービスが表示されます。

特定のWebサービスを選択すると、ADPでは選択したWebサービスに関連付けられたパフォーマンス・データが表示されます。特定のWebサービスの横にあるプラス(+)アイコンをクリックすると、ツリーが拡張され、そのWebサービスに関連付けられたすべてのパブリック操作が表示されます。

「操作」表には次の情報が表示されます(表13-47「「操作」表」)。

表13-47 「操作」表

列/メトリック 説明

操作

Webサービス操作の名前

呼出し数

操作がコールされる回数

レスポンス時間(ミリ秒)

操作の平均レスポンス時間(ミリ秒)

遅延(ミリ秒)

操作によって引き起こされた全体的な遅延(ミリ秒)


13.2.8 ページ・フロー

ナビゲーション・ツリーの「ページ・フロー」ノードには、管理対象ドメインでデプロイされたすべてのページ・フローに関する情報が含まれます。Oracle Enterprise Managerの下で「ページ・フロー」ノードを選択すると、ADPではページ・フローのサマリーがメイン・ディスプレイ・ウィンドウに表示されます。

13.2.9 サービス

ナビゲーション・ツリーの「サービス」ノードには、管理対象ドメインへのすべての外部エントリ・ポイントに関する情報が含まれます。ADPでは現在、次のサービス・タイプが監視されています。

  • HTTP

  • EJB

  • JDBC

各サービス・タイプを選択することでサービスのサマリーがメイン・ディスプレイ・ウィンドウに表示されます。

最小および最大のレスポンス時間の測定値は、平均レスポンス時間の測定値に加えてデータベースに格納されます。これらのメトリックが存在する場合は、右ペインのウィンドウで視覚的に表示されます。

ADPには、選択したEJBサービスに関連付けられたエントリ・ポイント・アクティビティのサマリーが表示されます。


ヒント:

これらのエントリ・ポイントの一部でしきい値を設定すると、ADPでは主要なビジネス・サービスのパフォーマンスを監視できます。違反イベントが発生したときは、「サービス」ノードから調査を開始できます。

13.2.9.1 HTTP

「サービス」ノード下の「HTTP」ノードを拡張すると、管理対象ドメインへの検出されたHTTPベースのエントリ・ポイントのリストが表示されます。HTTPサービスのエンド・ポイントにはJSP、strutsアクションおよびサーブレット・マッピングが含まれます。これらの検出されたHTTPエントリ・ポイントは、各自のルート・コンテキスト別に一覧表示されます。特定のHTTPエントリ・ポイントを選択すると、ADPでは関連付けられたサマリーがメイン・ディスプレイ・ウィンドウに表示されます。

特定のファイルを選択すると、ADPではさらに詳しいパフォーマンス・データが表示されます。

メソッド・レベルのパフォーマンス・データは、特定のHTTPサービスのエントリ・ポイントを選択すると表示されます。

表13-48 HTTPパフォーマンスのサマリー

列/メトリック 説明

サーブレット

選択したサービスに関連付けられたサーブレットの名前

メソッド

外部コールで呼び出されたメソッドの名前

受信

このメソッドで受信したリクエストの合計数

呼出し数

メソッド呼出しの合計数

レスポンス時間(ミリ秒)

メソッドの平均レスポンス時間(ミリ秒)


13.2.9.2 EJB

JVMの外部から起動されたEJBのパフォーマンス・サマリーを表示するには、「EJB」ノードをクリックします。

表13-49 EJBパフォーマンスのサマリー

列/メトリック 説明

EJB

EJBの名前

呼出し数

EJBがコールされる回数

レスポンス時間(ミリ秒)

EJBの平均レスポンス時間(ミリ秒)

遅延(ミリ秒)

EJBによって引き起こされた全体的な遅延(ミリ秒)



ヒント:

一般的なルールとして、EJB内で終了する外部コールはRMIコールです。最終的にEJB内で終了するWebサービス・コールはSOAPを使用し、HTTP経由でアプリケーション・サーバーに取り込まれます。

13.2.9.3 JDBC

JVMの外部から起動されたJDBC操作のパフォーマンス・サマリーを起動するには、JDBCノードをクリックします。

表13-50 JDBCパフォーマンスのサマリー

列/メトリック 説明

SQL文

JDBC操作で実行される、一般化されたSQL文

クラス

JDBC操作で使用されるクラスの名前

メソッド

JDBC操作で使用されるメソッドの名前

呼出し数

JDBC操作がコールされる回数

レスポンス時間(ミリ秒)

JDBC操作の平均レスポンス時間(ミリ秒)

遅延(ミリ秒)

JDBC操作によって引き起こされた全体的な遅延(ミリ秒)


13.2.10 WSRPプロデューサ

ナビゲーション・ツリーのWebサービス・リモート・ポートレット(WSRP)プロデューサのノードには、管理対象ドメインにおけるWebLogicのWSRPのコンシューマとプロデューサの関係に関する情報が含まれます。WSRPノードのエンティティを選択すると、ADPでは関連付けられたWSRPのコンシューマまたはプロデューサのパフォーマンス測定値が表示されます。

WebLogic Portalは、WSRPのリモート・プロデューサまたはコンシューマとして機能します。コンシューマとして機能する際、WebLogic PortalのリモートまたはプロキシのポートレットはWSRPに準拠します。これらのポートレットはWSRP準拠のプロデューサから収集されたコンテンツを表示するため、ユーザーがコンテンツや構造を各自で作成しなくても、外部ソースをポータル・コンテンツに使用することができます。

次のタイプのポートレットをWebLogic Portal内のWSRPで公開できます。

  • ページ・フロー・ポートレット

  • JavaServer Pages(JSP)ポートレット

  • Strutsポートレット

  • Javaポートレット(JSR168、複合プロデューサのみに対応)

  • JavaServer Faces(JSF)ポートレット

最小および最大のレスポンス時間の測定値は、平均レスポンス時間の測定値に加えて取得されます。これらのメトリックが存在する場合は、右ペインのウィンドウで視覚的に表示されます。

13.2.10.1 WSRPサマリー

WSRPプロデューサのサマリーを表示する手順:

  1. 「WSRPプロデューサ」ノードを選択してWSRPプロデューサの「サマリー」タブを表示します。

    WSRPプロデューサのサマリーには次の表が含まれます(表13-51「WSRPプロデューサのサマリー」)。

    表13-51 WSRPプロデューサのサマリー

    説明

    WSRPプロデューサ

    プロデューサ・ポートレットの名前

    WSDL URL

    WSDのURL。


  2. ポートレットの詳細を表示するには、WSRPプロデューサの下の「コンシューマ・ポートレット」ノードをクリックします。

    このビューには次の表があります。

    • WSRPプロデューサ情報

    • WSRPコンシューマ・ポートレットのパフォーマンス

      ポートレット名を選択して右クリックします。「開く」を選択するとより詳細なビューにドリルダウンできます。

    • WSRPプロデューサ・ポートレット

      ポートレット名を選択して右クリックします。「開く」を選択するとより詳細なビューにドリルダウンできます。

    表13-52 WSRPプロデューサ情報

    説明

    テスト・ポートレット

    プロデューサについてユーザーによって定義されます(説明、ハンドルなど)。

    URL

    「テスト・ポートレット」列の下に各アイテムの詳細をリスト表示します。


    表13-53 WSRPコンシューマ・ポートレットのパフォーマンス

    説明

    ポータル

    ポータルは、ポータル・アプリケーションの論理包含単位です。標準的なポータルには少数のデスクトップ、数個のブック、数十のページ、数百のポートレットが含まれます。

    デスクトップ

    デスクトップは、ポータルの対象となる固有のビューに含まれるポータル・コンポーネントにおける、最上位のコンテナです。

    ポータル管理者は、ポータル開発者がWebLogic Workshopで作成するコンポーネントの上に新規デスクトップを作成できます。

    ブック

    最上位のブックにはすべてのサブブック、ページおよびポートレットが含まれます。最上位のブックは、デスクトップに使用される初期のメニュー・ナビゲーション・スタイルを定義します。デスクトップに追加するサブブックごとに、異なるナビゲーション・スタイルを選択できます。

    ページ

    ページとサブブックは、ポートレットの編成に使用される移動可能なコンテナです。

    ポートレット

    ポートレットは、デスクトップにWebコンテンツおよびアプリケーションを表示するコンテナです。

    レスポンス時間(ミリ秒)

    平均レスポンス時間(ミリ秒)。

    完了

    特定のノードに対して完了したインスタンスの数。

    最小レスポンス時間(ミリ秒)

    最小レスポンス時間(ミリ秒)。

    最大レスポンス時間(ミリ秒)

    最大レスポンス時間(ミリ秒)。


    表13-54 WSRPプロデューサ・ポートレット

    説明

    プロデューサ・ポートレット

    プロデューサ・ポートレットの名前

    プロデューサ

    プロデューサの名前


  3. ツリー・ビューでポートレット名をクリックすると、コンシューマおよびプロデューサのポートレットに関連付けられたパフォーマンスが表示されます。

13.2.10.2 WSRPトポロジ

このオプションを使用すると、WSRPのコンシューマとプロデューサの関係およびWSRPデプロイメント・トポロジを視覚的に参照できます。

WSRPトポロジを表示する手順:

  1. 「WSRPプロデューサ」ノードを選択して「WSRPトポロジ」タブを表示します。

  2. 「WSRPトポロジ」タブをクリックして詳細を表示します。

13.2.10.3 ポータル・デスクトップの表示

ポータル・デスクトップの説明は13.2.1.1.1項「ポータル・デスクトップの表示 - デスクトップ構造ビューア」にあります。

アーキテクチャ・ビューへアクセスする手順:

  1. 特定のポートレットのポータル・デスクトップを表示するには、「コンシューマ・ポートレット」ノード下のポートレット名を右クリックします。

  2. 「ポータル・デスクトップの表示」を選択します。

  3. このビューからドリルダウンしてアーキテクチャ・ビューを表示できます。13.2.1.2項「ポートレット・ドリルダウン」の手順を参照してください。

13.2.11 統合

Oracle Enterprise Managerの下の「統合」ノードには、管理対象ドメインのWebLogic Integrationリソースに関する情報が含まれます。Oracle Enterprise Managerの下で「統合」ノードを選択すると、ADPでは統合サマリーが表示されます。

統合サマリーには次のメトリックが含まれます(表13-55「統合サマリー」)。

表13-55 統合サマリー

メトリック 説明

プロセス

プロセスの名前

実行中

特定のプロセスに対する現在実行中のインスタンスの合計数

一時停止

特定のプロセスに対して一時停止したインスタンスの合計数

停止

特定のプロセスに対して停止したインスタンスの合計数

完了

特定のプロセスに対して完了したインスタンスの合計数

中断

特定のプロセスに対して中断したインスタンスの合計数

終了

特定のプロセスに対して終了したインスタンスの合計数

平均実行時間

特定のプロセスの平均実行終了時間



ヒント:

「終了」、「中断」および「停止」の状態のプロセス・インスタンスの数における統計は、WebLogic Integrationアプリケーションまたはコンテナの異常な操作を示す場合があります。停止したプロセス・インスタンスをWLIコンソールから停止解除することが可能です。

ADPでは、ユーザーが「統合」ノードを選択すると、これらのメトリックがメイン・ディスプレイ・ウィンドウで表形式で表されます。「実行中インスタンス」、「完了インスタンス」および「平均実行時間」のメトリックのグラフィカル表示が表の下に示されます。

「統合」ノードの横にあるプラス(+)アイコンをクリックして統合ツリーを拡張します。

拡張された統合ツリーではWebLogic Integrationの各種のコンポーネントを参照できるため、パフォーマンス・ボトルネックの特定に利用できます。この項では統合ツリーの下のノードについて説明します。

13.2.11.1 状態

拡張された統合ツリーで、最初に表示されるノードは「状態」ノードです。「状態」ノードの下に、ADPではWebLogic Integrationの各種のサブシステムがリスト表示されます。「状態」ノードを拡張すると次の要素が表示されます。

  • 実行キュー

  • 非同期ディスパッチャ

  • 同期ディスパッチャ

  • JMS宛先

  • ステートレス・コンテナ

  • 永続コンテナ

対象のノードをクリックすると、これらの各サブシステムに固有の状態情報にアクセスできます。また、サブシステムの特定のインスタンスにもアクセスできます。

13.2.11.1.1 実行キュー

「実行キュー」ノードで、ADPではWebLogic Integrationに対して構成された各実行キューの操作統計が表示されます。「監視」ワークスペースで「実行キュー」ノードを選択すると、実行キューのサマリーがメイン・ディスプレイ・ウィンドウに表示されます。

実行キューのサマリーには次の情報が表示されます(表13-56「実行キューのサマリー」)。

表13-56 実行キューのサマリー

メトリック 説明

実行キュー

実行キューのID

集計済の実行キュー

リソース別の集計済の実行キューの統計

アイドル・スレッド

特定の実行キューにおけるアイドル・スレッドの現在の数

保留中スレッド

特定の実行キューにおける保留中スレッドの現在の数

リクエスト

特定の実行キューに対するサービスを提供されるリクエストの合計数

合計スレッド

特定の実行キューで構成されているスレッドの合計数



ヒント:

「アイドル・スレッド」および「保留中スレッド」の数に注意してください。「アイドル・スレッド」数の急速な減少が「保留中スレッド」数の急速な増加と同時に起こる場合は、「実行キュー」のバックアップを示している可能性があります。

次のガイドラインを使用して実行キューのスレッド数を調整してください(表13-57「実行キューのスレッド数を調整するためのガイドライン」)。

表13-57 実行キューのスレッド数を調整するためのガイドライン

実行キューがバックアップされていますか アプリケーションがCPUにバインドされていますか 調整ガイドライン

はい

いいえ

実行キューのスレッド数を増加させます。

はい

はい

スレッド数を減少させて、高いCPU使用率の原因となっている可能性のあるJVMまたはアプリケーションの問題を調査します。


ADPでは、ユーザーが「状態」ノードを選択すると、これらのメトリックがメイン・ディスプレイ・ウィンドウで表形式で表されます。「アイドル・スレッド」、「保留中スレッド」および「リクエスト」のメトリックのグラフィカル表示が表の下に示されます。

「状態」ノードの横にあるプラス(+)アイコンをクリックして状態ツリーを拡張します。特定の実行キューについて前述したものと同じサマリーを表示できます。

13.2.11.1.2 非同期ディスパッチャ

「非同期ディスパッチャ」ノードで、ADPではWebLogic Integrationで構成された各非同期ディスパッチャの操作統計が表示されます。「監視」ワークスペースで「非同期ディスパッチャ」ノードを選択すると、非同期ディスパッチャのサマリーがメイン・ディスプレイ・ウィンドウに表示されます。

非同期ディスパッチャのサマリーには次の情報が表示されます(表13-58「非同期ディスパッチャのサマリー」)。

表13-58 非同期ディスパッチャのサマリー

メトリック 説明

EJB

メッセージドリブンEJBの名前

使用中

現在使用中の特定のメッセージドリブンEJBに対するインスタンスの数

アイドル

現在、アイドル状態の特定のメッセージドリブンEJBに対するインスタンスの数

待機

現在、待機状態の特定のメッセージドリブンEJBに対するインスタンスの数

タイムアウト

現在、タイムアウト状態の特定のメッセージドリブンEJBに対するインスタンスの数

コミット(トランザクション)

特定のメッセージドリブンEJBに対して実行されたコミットの合計数

ロールバック(トランザクション)

特定のメッセージドリブンEJBに対して実行されたトランザクション・ロールバックの合計数

タイムアウト(トランザクション)

特定のメッセージドリブンEJBに対して実行されたトランザクション・タイムアウトの合計数



ヒント:

MDBの「待機」および「タイムアウト」メトリックの急速な数の増加は、MDBコンテナのチューニング・タイミングを示している可能性があります。さらに、トランザクションの「ロールバック」および「タイムアウト」メトリックの数の増加は、データベースに関連する問題を示している可能性があります。これらのメトリックは急に増加しないのが望ましい状態です。

ADPでは、ユーザーが「非同期ディスパッチャ」ノードを選択すると、これらのメトリックがメイン・ディスプレイ・ウィンドウで表形式で表されます。使用中のメッセージドリブンEJBというメトリックのグラフィカル表示が表の下に示されます。

「非同期ディスパッチャ」ノードの横にあるプラス(+)アイコンをクリックして非同期ディスパッチャ・ツリーを拡張します。特定の非同期ディスパッチャについて前述したものと同じサマリーを表示できます。

13.2.11.1.3 同期ディスパッチャ

「同期ディスパッチャ」ノードで、ADPではWebLogic Integrationによって使用された各同期ディスパッチャの操作統計が表示されます。「監視」ワークスペースで「同期ディスパッチャ」ノードを選択すると、同期ディスパッチャのサマリーがメイン・ディスプレイ・ウィンドウに表示されます。

同期ディスパッチャのサマリーには次の情報が表示されます(表13-59「同期ディスパッチャのサマリー」)。

表13-59 同期ディスパッチャのサマリー

メトリック 説明

EJB

ステートレスEJBの名前

使用中

現在使用中の特定のステートレスEJBに対するインスタンスの数

アイドル

現在、アイドル状態の特定のステートレスEJBに対するインスタンスの数

待機

現在、待機状態の特定のステートレスEJBに対するインスタンスの数

タイムアウト

現在、タイムアウト状態の特定のステートレスEJBに対するインスタンスの数



ヒント:

ステートレスEJBの「待機」および「タイムアウト」メトリックの急速な数の増加は、パフォーマンスの問題とEJBコンテナのチューニング・タイミングを示している可能性があります。これらのメトリックは急に増加しないのが望ましい状態です。

ADPでは、ユーザーが「同期ディスパッチャ」ノードを選択すると、これらのメトリックがメイン・ディスプレイ・ウィンドウで表形式で表されます。使用中のステートレスEJBというメトリックのグラフィカル表示が表の下に示されます。

「同期ディスパッチャ」ノードの横にあるプラス(+)アイコンをクリックして同期ディスパッチャ・ツリーを拡張します。特定の同期ディスパッチャについて前述したものと同じサマリーを表示できます。

13.2.11.1.4 JMS宛先

「JMS宛先」ノードで、ADPではWebLogic Integrationによって使用された各JMS宛先の操作統計が表示されます。「監視」ワークスペースで「JMS宛先」ノードを選択すると、JMS宛先のサマリーがメイン・ディスプレイ・ウィンドウに表示されます。

JMS宛先のサマリーには、「JMS宛先のメッセージ統計」と「JMS宛先のバイト統計」の表が含まれます。「JMS宛先のメッセージ統計」表には次の情報が含まれます(表13-60「JMS宛先のメッセージ統計」)。

表13-60 JMS宛先のメッセージ統計

列/メトリック 説明

JMS宛先

JMS宛先の名前

現在のメッセージ数

特定のJMS宛先における現在のJMSメッセージの数

最大メッセージ数

特定のJMS宛先におけるJMSメッセージの最大数

保留メッセージ数

特定のJMS宛先への配信が保留中のJMSメッセージの数

受信メッセージ数

特定のJMS宛先におけるJMSメッセージの合計数



ヒント:

「保留メッセージ数」メトリックに注意してください。特定のJMS宛先における保留中メッセージの数が多すぎると、パフォーマンスの低下につながる可能性があります。「保留メッセージ数」メトリックの急速な数の増加は、パフォーマンスの問題とJMS宛先のチューニング・タイミングを示している場合があります。

「JMS宛先のバイト統計」表には次の情報が含まれます(表13-61「JMS宛先のバイト統計」)。

表13-61 JMS宛先のバイト統計

列/メトリック 説明

JMS宛先

JMS宛先の名前

現在のバイト数

特定のJMS宛先における現在のJMSメッセージのバイト数

最大バイト数

特定のJMS宛先におけるJMSメッセージの最大バイト数

保留バイト数

特定のJMS宛先への配信が保留中のJMSメッセージのバイト数

受信済バイト数

特定のJMS宛先におけるJMSメッセージの合計バイト数


ADPでは、ユーザーが「JMS宛先」ノードを選択すると、これらのメトリックがメイン・ディスプレイ・ウィンドウで表形式で表されます。「保留メッセージ数」および「保留バイト数」のメトリックのグラフィカル表示が表の下に示されます。

「JMS宛先」ノードの横にあるプラス(+)アイコンをクリックしてJMS宛先ツリーを拡張します。特定のJMS宛先について前述したものと同じサマリーを表示できます。

13.2.11.1.5 ステートレス・コンテナ

「ステートレス・コンテナ」ノードで、ADPではWebLogic Integrationによって使用された各ステートレス・コンテナの操作統計が表示されます。「監視」ワークスペースで「ステートレス・コンテナ」ノードを選択すると、ステートレス・コンテナのサマリーがメイン・ディスプレイ・ウィンドウに表示されます。

ステートレス・コンテナのサマリーには次の情報が表示されます(表13-62「ステートレス・コンテナのサマリー」)。

表13-62 ステートレス・コンテナのサマリー

メトリック 説明

EJB

ステートレスEJBの名前

ステートレスEJBのトランザクション

ランタイム統計。この表のメトリックを使用してステートレス・セッションEJBを監視できます。

使用中

空きプールから現在使用中の特定のステートレスEJBに対するインスタンスの数(スナップショット数)

アイドル

空きプールで現在、アイドル状態の特定のステートレスEJBに対するインスタンスの数。これらのBeanインスタンスは使用が可能です。(スナップショット数)

待機

空きプールから特定のステートレスEJBインスタンスに対して現在待機中のスレッドの数(スナップショット数)

タイムアウト

空きプールから使用可能なBeanインスタンスを待機中にタイムアウトしたスレッドの合計数(集計数)


ADPでは、ユーザーが「ステートレス・コンテナ」ノードを選択すると、これらのメトリックがメイン・ディスプレイ・ウィンドウで表形式で表されます。使用中のステートレスEJBというメトリックのグラフィカル表示が表の下に示されます。

「ステートレス・コンテナ」ノードの横にあるプラス(+)アイコンをクリックしてステートレス・コンテナ・ツリーを拡張します。特定のステートレス・コンテナについて前述したものと同じサマリーを表示できます。

13.2.11.1.6 永続コンテナ

「永続コンテナ」ノードで、ADPではWebLogic Integrationによって使用された各永続コンテナの操作統計が表示されます。「監視」ワークスペースで「永続コンテナ」ノードを選択すると、永続コンテナのサマリーがメイン・ディスプレイ・ウィンドウに表示されます。

永続コンテナのサマリーには次の表が含まれます。

  • エンティティEJBアクティビティ

  • エンティティEJBキャッシュ

  • エンティティEJBのトランザクション

  • エンティティEJBロック

「エンティティEJBアクティビティ」表には次の情報が含まれます(表13-63「エンティティEJBアクティビティ」)。

表13-63 エンティティEJBアクティビティ

メトリック 説明

EJB

エンティティEJBの名前

使用中

空きプールから現在使用中の特定のエンティティEJBに対するインスタンスの数(スナップショット数)

アイドル

空きプールで現在、アイドル状態の特定のエンティティEJBに対するインスタンスの数。これらのBeanインスタンスは使用が可能です。(スナップショット数)

待機

空きプールから特定のエンティティEJB Beanインスタンスに対して現在待機中のスレッドの数(スナップショット数)

タイムアウト

空きプールから使用可能なBeanインスタンスを待機中にタイムアウトしたスレッドの合計数(集計数)



ヒント:

「待機」および「タイムアウト」メトリックに注意してください。「待機」メトリックのアクティビティと「タイムアウト」メトリックの数の増加は、EJBコンテナによるサービスをリクエストが待機していることを示しています。これらのメトリックは0であるのが望ましい状態です。

「エンティティEJBキャッシュ」表には次の情報が含まれます(表13-64「エンティティEJBキャッシュ」)。

表13-64 エンティティEJBキャッシュ

メトリック 説明

EJB

エンティティEJBの名前

ヒット

キャッシュからエンティティEJBインスタンスへのアクセス試行が成功した合計回数(集計数)

アクセス

キャッシュからエンティティEJBインスタンスへのアクセス試行の合計数(集計数)

サイズ

このEJBホームからのBeanインスタンスの現在のEJBキャッシュでの数(スナップショット数)

アクティブ化

このEJBホームからのアクティブ化されているBeanの合計数(集計数)

非アクティブ化

このEJBホームからの非アクティブ化されているBeanの合計数(集計数)



ヒント:

非アクティブ化(EJB状態情報のディスクへのシリアライズ)とアクティブ化(EJB状態情報のディスクからの再構成)はリソース集約型の操作です。これらのメトリックで示されるアクティビティが少ないのが望ましい状態です。

「エンティティEJBのトランザクション」表には次の情報が含まれます(表13-65「エンティティEJBのトランザクション」)。

表13-65 エンティティEJBのトランザクション

メトリック 説明

EJB

エンティティEJBの名前

コミット

このEJBに対してコミットされているトランザクションの合計数(集計数)

ロールバック

このEJBに対してロールバックされているトランザクションの合計数(集計数)

タイムアウト

このEJBに対してタイムアウトしているトランザクションの合計数(集計数)



ヒント:

EJBトランザクションの「ロールバック」の数値が高い場合、なんらかの理由でターゲット・データベースが変更をコミットできないなどの、使用されたデータの問題を示している可能性があります。EJBトランザクションの「タイムアウト」の数値が高い場合、ネットワークの停止、データベースのロック競合、データベースの停止などのデータベースへのアクセスの問題を示している可能性があります。

「エンティティEJBロック」表には次の情報が含まれます(表13-66「エンティティEJBロック」)。

表13-66 エンティティEJBロック

メトリック 説明

EJB

エンティティEJBの名前

エントリ

現在ロックされているエンティティEJBインスタンスの数(スナップショット数)

アクセスのロック

エンティティEJBインスタンスでのロック取得の試行の合計数(集計数)

現在の待機数

エンティティEJBインスタンスでのロックを現在待機中のスレッドの数(スナップショット数)

合計待機数

エンティティEJBインスタンスでのロックを待機していたスレッドの合計数(集計数)

タイムアウト

エンティティEJBインスタンスでのロックの待機がタイムアウトしたスレッドの合計数(集計数)



ヒント:

「現在の待機数」および「タイムアウト」に注意してください。これらのメトリックはEJBロックで引き起こされたパフォーマンスの問題を示している可能性があります。これらのメトリックは0を示すのが望ましい状態です。

ADPでは、ユーザーが「永続コンテナ」ノードを選択すると、これらのメトリックがメイン・ディスプレイ・ウィンドウで表形式で表されます。使用中のエンティティEJB、エンティティEJBのキャッシュ・アクセス、およびエンティティEJBのロック・アクセスの3つのメトリックのグラフィカル表示が表の下に示されます。

「永続コンテナ」ノードの横にあるプラス(+)アイコンをクリックして永続コンテナ・ツリーを拡張します。特定の永続コンテナについて前述したものと同じサマリーを表示できます。

13.2.11.2 パフォーマンス

拡張された統合ツリーで、2番目に表示されるノードは「パフォーマンス」ノードです。ADPでは、「パフォーマンス」ノードが選択されると、WebLogic Integrationのパフォーマンス・サマリーがメイン・ディスプレイ・ウィンドウに表示されます。

パフォーマンス・サマリーには「プロセス・ノード」および「イベント」の表が含まれます。「プロセス・ノード」表には、WebLogic Integrationで実行中の各種のプロセス・ノードのパフォーマンス情報が表示されます。これには次の情報が含まれます(表13-67「「パフォーマンス - プロセス・ノード」サマリー」)。

表13-67 「パフォーマンス - プロセス・ノード」サマリー

列/メトリック 説明

ノード

特定のノードの名前

ID

特定のノードのプロセス・ノードID

タイプ

特定のノードのコントロール・タイプ

メソッド

特定のノードのノード・メソッド名

受信

特定のノードに対して受信したリクエストの数

アクティブ

特定のノードのアクティブ・インスタンスの数

経過時間

特定のノードのインスタンスを完了するまでの平均経過時間

完了

特定のノードに対して完了したインスタンスの数

中断

特定のノードに対して中断したリクエストの数

例外

特定のノードに対して発生した例外の数



ヒント:

ADPで収集された「受信」および「経過時間」のデータを使用して、インストールのパフォーマンスを特徴づけることができます。ADPではクラスタ・レベルでパフォーマンスが測定されるため、ユーザーは各自の構成の実際のパフォーマンスを参照しています。また、「受信」対「経過時間」(到着率対レスポンス時間)の描画によって、単純なキャパシティ・プランニング分析を実行することもできます。詳細はオラクルの担当者にお問い合せください。

「イベント」表には、WebLogic Integrationに関連する、トリガーされたSLO違反のリストが表示されます。これには次の情報が含まれます(表13-68「「パフォーマンス - イベント」ノード・サマリー」)。

表13-68 「パフォーマンス - イベント」ノード・サマリー

列/メトリック 説明

開始時間

SLOに違反したプロセス・インスタンスの開始時間

エンティティ名

SLOに違反したプロセス・ノードの名前

SLO名

違反したSLOの名前

サービスURI

SLOに違反したプロセスのURI

アプリケーション

SLOに違反したアプリケーションの名前

イベント・タイプ

違反タイプ(違反または警告)

エンティティ・タイプ

違反メトリック・タイプ

SLOしきい値

しきい値のタイプ(高または低)

SLOトリガー値

SLO違反をトリガーした値


13.2.11.3 チャネル

拡張された統合ツリーで、3番目に表示されるノードは「チャネル」ノードです。ADPでは、WebLogic Integrationに対して構成された各種のチャネルのチャネル・サマリーが表示されます。

チャネル・サマリーには次の情報が含まれます(表13-69「チャネル・サマリー」)。

表13-69 チャネル・サマリー

列/メトリック 説明

チャネル

チャネルの名前

タイプ

チャネルのタイプ

メッセージ数

特定のチャネルに対して処理されたメッセージの合計数

失効メッセージ数

特定のチャネルに対して失効したメッセージの合計数



ヒント:

「失効メッセージ数」メトリックの数の増加は、構成の問題を示している場合があります。Message Brokerがメッセージを送信する先のURIを判断できないと、メッセージは該当する配信不能チャネルに送信されます。チャネルに対して構成されたURIは必ずアクセス可能であるようにしてください。

「チャネル」ノードの横にあるプラス(+)アイコンをクリックしてチャネル・ツリーを拡張します。特定のチャネルについて前述したものと同じ状態サマリーを表示できます。

13.2.11.4 サブスクライバ

拡張された統合ツリーで、4番目に表示されるノードは「サブスクライバ」ノードです。ADPでは、WebLogic Integrationに対して構成された各種のサブスクライバのサブスクライバ・サマリーが表示されます。

「サブスクライバ」ノードの横にあるプラス(+)アイコンをクリックしてサブスクライバ・ツリーを拡張します。個別のサブスクライバに関する固有の情報を参照できます。

13.2.12 アプリケーション

ナビゲーション・ツリーの「アプリケーション」ノードには、管理対象ドメインでデプロイされたすべてのアプリケーションに関する情報が含まれます。「アプリケーション」ノードを選択すると、ADPではアプリケーション・サマリーが表示されます。

アプリケーション・サマリーには次の情報が含まれます(表13-70「アプリケーション・サマリー」)。

表13-70 アプリケーション・サマリー

列/メトリック 説明

アプリケーション

アプリケーションの名前

ステータス

特定のアプリケーションの操作ステータス

レスポンス時間(ミリ秒)

特定のアプリケーションの平均レスポンス時間(ミリ秒)。これは、デプロイメント・アーカイブに含まれているすべてのJSPおよびサーブレットのレスポンス時間の平均です。

呼出し数

特定のアプリケーションに対する呼出しの合計数。これは、デプロイメント・アーカイブに含まれているすべてのJSPおよびサーブレットの呼出しの合計数です。



ヒント:

アプリケーションはJava EEにおけるパッケージ単位です。アプリケーション・サーバーにデプロイされたEAR、WARおよびJARの各ファイルは個別のアプリケーションと想定されます。これらのメトリックは、これらのエンティティのパフォーマンスおよび到着率を追跡します。

ADPでは、ユーザーが「アプリケーション」ノードを選択すると、これらのメトリックがメイン・ディスプレイ・ウィンドウで表形式で表されます。「レスポンス時間」、「呼出し数」および「アクティブなセッション」のメトリックのグラフィカル表示が表の下に示されます。

「アプリケーション」ノードの横にあるプラス(+)アイコンをクリックしてアプリケーション・ツリーを拡張します。特定のアプリケーションに関する詳しい情報を参照できます。

ADPでは選択したアプリケーションのパフォーマンス・サマリーがメイン・ディスプレイ・ウィンドウに表示されます。その他のパフォーマンス・データは、メイン・ディスプレイ・ウィンドウで他のタブをクリックすると表示できます。

アプリケーション・サマリーには次のタブが含まれます(表13-71「アプリケーション・サマリーのタブ」)。

表13-71 アプリケーション・サマリーのタブ

タブ名 説明

サマリー

「アプリケーション・レスポンス時間」、「アプリケーション呼出し数」および「アプリケーション・アクティブ・セッション」の時間ベースの傾向グラフなどの、アプリケーション・レベルのパフォーマンス・データが含まれます。最も遅い上位10サーブレットの呼出し数およびレスポンス時間、通常のアプリケーション・エントリ・ポイントなども含まれます。

レスポンス時間

コンポーネントのレスポンス時間の時間ベースの傾向グラフが含まれます。グラフには「サーブレット・レスポンス時間」、「EJBレスポンス時間」および「JDBCレスポンス時間」が含まれます。

呼出し

コンポーネントの呼出し数の時間ベースの傾向グラフが含まれます。グラフには「サーブレット呼出し数」、「EJB呼出し数」および「JDBC呼出し数」が含まれます。

エラー/例外

選択したポータルに関連付けられたエラー・メトリック。

トランザクション

選択したポータルおよびその下の子に関連付けられたトランザクション・イベント。デフォルトでは「トランザクション」タブは無効です。

モデル化されたエンティティ

ADPによってモデル化されたエンティティのカタログが含まれます。選択したアプリケーションに関連付けられた、モデル化されたエンティティのみが含まれます。

インスツルメンテーション

各種のインスツルメンテーション・プローブ・ポイント別のパフォーマンス・データが含まれます。「クラス」、「メソッド」および「SQL」の各タブを使用できます。各タブにはプローブ・ポイント名、呼出し数およびレスポンス時間などの基本情報が含まれます。この詳細なパフォーマンス・データは、低レベルのボトルネックの識別に役立つ場合があります。

トポロジ

選択したアプリケーションに関連付けられたトポロジ・ビューが含まれます。


指定された各アプリケーション・ノードの下に、ADPではそのアプリケーション固有のパフォーマンスおよびその他の関連情報が表示されます。たとえば、子ノードをクリックすると、関連データがメイン・ディスプレイ・ウィンドウに表示されます。アプリケーションのレスポンス時間および呼出し測定値は、メイン・ディスプレイ・ウィンドウでペインをクリックするとアクセスできます。

この項ではさらに次のノードについて説明します。

  • サービス

  • 依存性

  • デプロイメント

  • ワークショップ・プロジェクト

  • Webアプリケーション

  • ステートレスBean

  • ステートフルBean

  • エンティティBean

  • メッセージドリブンBean


注意:

各アプリケーション・ノード下で使用可能な子ノードの数は、選択したアプリケーションの複雑性のみによって異なります。シンプルなJava EE Webアプリケーションには「ワークショップ・プロジェクト」、「ステートレスBean」、「ステートフルBean」、「エンティティBean」および「メッセージドリブンBean」のようなノードはありません。

13.2.12.1 サービス

「サービス」ノードには、選択したアプリケーションに関連付けられたすべての外部エントリ・ポイントが含まれます。このノードを選択すると、ADPではサマリー・ビューがメイン・ディスプレイ・ウィンドウに表示されます。ADPでは、選択したアプリケーションに関連付けられた、各種のエントリ・ポイントに関連付けられたパフォーマンス・データが含まれます。


ヒント:

「サービス」ノード下の子ノードには、エントリ・ポイント固有のパフォーマンス・データが含まれます。

13.2.12.2 依存性

「依存性」ノードには、通常の操作の際に特定のアプリケーションによって依存される、内部および外部のコンポーネントと共有リソースのリストが表示されます。「依存性」ノードを選択すると、ADPではアプリケーションによって実行されるすべての外部参照がメイン・ディスプレイ・ウィンドウに表示されます。列とその説明のリストを次に示します(表13-72「「依存性」列の説明」)。

表13-72 「依存性」列の説明

列/メトリック 説明

名前

アプリケーションによって使用されたコンポーネントまたはリソースの表示名。これがデプロイメント記述子で未定義の場合は、コンポーネントの参照名が使用されます。

参照

アプリケーションによって使用されたコンポーネントまたはリソースの参照名。

参照タイプ

コンポーネントまたはリソースのタイプ。

Refererコンポーネント

外部のコンポーネントまたはリソースへの参照を取得したアプリケーションの一部のコンポーネントの名前。

Refererモジュール

外部のコンポーネントまたはリソースへの参照を取得したアプリケーションの一部のモジュールの名前。


ADPでは、選択したアプリケーションのコンポーネントに関連付けられたすべての参照が表示されます。

「依存性」ノードは、プラス(+)アイコンをクリックするとさらに拡張できます。「依存性」ノードの子ノードはタイプ別に編成されます。依存性のタイプとその説明のリストを次に示します(表13-73「依存性のタイプ」)。

表13-73 依存性のタイプ

依存性のタイプ 説明

データソース

アプリケーションによって使用されたすべての共有データソース

エンティティBean

アプリケーションによって使用されたすべてのエンティティBean

セッションBean

アプリケーションによって使用されたすべてのセッションBean

JMSキュー

JMSメッセージのパブリッシュのためにアプリケーションによって使用されたすべてのJMSキュー

JMSトピック

アプリケーションによってサブスクライブされたすべてのJMSトピック

Webサービス

アプリケーションによって使用されたすべてのWebサービス


特定のノードを選択すると、ADPでは関連するパフォーマンス・サマリーが表示されます。これらのノードは、プラス(+)アイコンをクリックすることでも拡張できます。拡張されたツリーには、アプリケーションによって使用された特定のコンポーネントおよび共有リソースが含まれます。

「依存性」下の「データソース」ノードに関連付けられたパフォーマンス・サマリー・ビューでは、接続プールおよびSQL文の両方の情報が表示されます。

メトリックの詳細は、13.1.18項「メトリック・タイプ」を参照してください。

13.2.12.3 デプロイメント

「デプロイメント」ノードには、デプロイされたアプリケーションのアーキテクチャが表示されます。このノードを選択すると、ADPではこのアプリケーションの一部としてデプロイされたすべてのモジュールが表示されます。メイン・ディスプレイ・ウィンドウのデフォルト・ビューにはアクティブなモジュールレベルのコール・パスが表示されます。表13-74「「デプロイメント」のタブ」に、このサマリー・ビューの要素として使用可能なタブとその説明のリストを示します。

表13-74 「デプロイメント」のタブ

タブ名 説明

モジュール・レベルの実行

各種のJava EEモジュール(EAR、WAR、JARなど)間のアクティブなコール関係が表示されます。共有リソースも含まれます。これはモジュール・レベルでのデフォルトのアーキテクチャ・ビューです。

モジュール・レベル

各種のJava EEモジュール間の潜在的なコール関係が表示されます。共有リソースも含まれます。デフォルトでは「モジュール・レベル」タブは無効です。

インスツルメンテーション

メソッド・レベルの詳細なパフォーマンス・データが含まれます。表にはコール元コンポーネント、コール元メソッド、コール先(ターゲット)コンポーネント、コール先モジュール、呼出し数およびレスポンス時間が含まれます。

SQL文

このアプリケーションの一部として実行されたすべてのSQL文が含まれます。また、呼出し数およびレスポンス時間などのパフォーマンス情報も含まれます。


アクティブなモジュールレベルのコール・パスが、選択したアプリケーションの「デプロイメント」ノードのデフォルト・ビューとして表示されます。

特定のモジュールをダブルクリックすると、ADPがトリガーされて選択したモジュールのアーキテクチャが表示されます。

プラス(+)アイコンをクリックして「デプロイメント」ノードを拡張すると、このアプリケーションでデプロイされたすべてのモジュールが示されます。モジュール・レベルでさらにノードを拡張すると、選択したモジュールに関連付けられたコンポーネントが示されます。コンポーネント・レベルでさらにノードを拡張すると、選択したコンポーネントに関連付けられたメソッドが示されます。

これらの子ノード(モジュール、コンポーネントおよびメソッドのレベル)の1つを選択すると、ADPでは、アクティブなコール・パス・ダイアグラム、静的なコール・パス・ダイアグラム、インスツルメンテーションおよびSQL文の関連するタブが表示されます。


ヒント:

パフォーマンス・データのあるエンティティを特定するには、アクティブなコール・パス・ダイアグラムをガイドとして使用してください。エンティティにパフォーマンス・データがない場合、ADPでは「選択した時間枠で使用できるデータはありません。」とメイン・ディスプレイ・ウィンドウに表示されます。

13.2.12.4 ワークショップ・プロジェクト

「ワークショップ・プロジェクト」ノードには、Oracle WebLogic Workshopを使用して作成されたモジュールおよびコンポーネントに関するパフォーマンス情報が含まれます。これらのモジュールおよびコンポーネントにはWebLogic Integrationプロセス、WebLogic Integration WebサービスおよびWebLogic Portalページ・フローが含まれます。

「ワークショップ・プロジェクト」ノードとその子ノードには、WLIのプロセスおよびWebサービスと、WLPページ・フローに関連付けられたパフォーマンス・データが示されます。

特定の子ノードを選択すると、ADPでは詳細なパフォーマンス情報が表示されます。

13.2.12.5 Webアプリケーション

「Webアプリケーション」ノードには、選択したアプリケーションに関連付けられたWebアプリケーションのモジュールおよびコンポーネントに関連するパフォーマンス情報が含まれます。「Webアプリケーション」ノードをクリックすると、パフォーマンス・サマリーがメイン・ディスプレイ・ウィンドウに示されます。プラス(+)アイコンをクリックして「Webアプリケーション」ノードを拡張すると、このアプリケーションの要素としてデプロイされた各種のWebモジュールが示されます。

特定のWebモジュールでプラス(+)アイコンをクリックすると、ページ・フロー、StrutsモジュールおよびサーブレットなどのWebコンポーネントの各種グループが示されます。これらのノードの1つをクリックすると、ADPがトリガーされてグループ全体のロールアップされたパフォーマンス・サマリーが表示されます。より詳細な情報を表示するには、プラス(+)アイコンをクリックするとこれらのノードをさらに拡張できます。すべて拡張された「Webアプリケーション」ノードには、タイプ別に編成されたすべてのWebモジュールが含まれます。

個別のページ・フロー、strutsアクションおよびサーブレットのレベルの詳細なパフォーマンス情報は、最下位レベルのノードをクリックすると表示されます。

13.2.12.6 ステートレスBean

「ステートレスBean」ノードには、選択したアプリケーションに関連付けられたステートレスEJBコンポーネントに関連するアクティビティ情報が含まれます。「ステートレスBean」ノードをクリックすると、アクティビティ・サマリーがメイン・ディスプレイ・ウィンドウに示されます。プラス(+)アイコンをクリックして「ステートレスBean」ノードを拡張すると、このアプリケーションの要素としてデプロイされた各種のステートレスEJBが示されます。

個別のノードをさらに選択して、詳細なアクティビティ情報を取得できます。特定のステートレスBeanノードを選択すると、ADPがトリガーされて詳細なアクティビティ・メトリックが表示されます。

詳細ビューには次のアクティビティ・メトリックが含まれます(表13-75「ステートレスBeanの詳細ビュー」)。

表13-75 ステートレスBeanの詳細ビュー

列/メトリック 説明

EJB

ステートレスEJBの名前。

使用中

空きプールから現在使用中の特定のステートレスEJBに対するインスタンスの数。(スナップショット数)

アイドル

空きプールで現在、アイドル状態の特定のステートレスEJBに対するインスタンスの数。これらのBeanインスタンスは使用が可能です。(スナップショット数)

待機

空きプールから特定のステートレスEJB Beanインスタンスに対して現在待機中のスレッドの数。(スナップショット数)

タイムアウト

空きプールから使用可能なBeanインスタンスを待機中にタイムアウトしたスレッドの合計数。(集計数)



注意:

「ステートレスBean」ノードでレポートされるメトリックは、EJBコンテナのMBean(Management Bean)によってレポートされます。これらのアクティビティ・メトリックは、EJBコンテナ全体の状態のチェックに使用できます。EJBコンテナが再起動すると、これらのメトリックはリセットされます。

13.2.12.7 ステートフルBean

「ステートフルBean」ノードには、選択したアプリケーションに関連付けられたステートフルEJBコンポーネントに関連するアクティビティ情報が含まれます。「ステートフルBean」ノードをクリックすると、アクティビティ・サマリーがメイン・ディスプレイ・ウィンドウに示されます。プラス(+)アイコンをクリックして「ステートフルBean」ノードを拡張すると、このアプリケーションの要素としてデプロイされた各種のステートフルEJBが示されます。

個別のノードをさらに選択して、詳細なアクティビティ情報を取得できます。

ステートフルEJBのサマリーには次の表が含まれます。

  • ステートフルEJBキャッシュ

  • ステートフルEJBのトランザクション

  • ステートフルEJBロック

13.2.12.7.1 ステートフルEJBキャッシュ

「ステートフルEJBキャッシュ」表には次の情報が含まれます(表13-76「ステートフルEJBキャッシュ」)。

表13-76 ステートフルEJBキャッシュ

メトリック 説明

EJB

ステートフルEJBの名前

ヒット

キャッシュからステートフルEJBインスタンスへのアクセス試行が成功した合計回数(集計数)

アクセス

キャッシュからステートフルEJBインスタンスへのアクセス試行の合計数(集計数)

サイズ

このステートフル・ホームからのBeanインスタンスの現在のEJBキャッシュでの数(スナップショット数)

アクティブ化

このステートフル・ホームからのアクティブ化されているBeanの合計数(集計数)

非アクティブ化

このステートフル・ホームからの非アクティブ化されているBeanの合計数(集計数)



ヒント:

非アクティブ化(EJB状態情報のディスクへのシリアライズ)とアクティブ化(EJB状態情報のディスクからの再構成)はリソース集約型の操作です。これらのメトリックで示されるアクティビティが少ないのが望ましい状態です。

13.2.12.7.2 ステートフルEJBのトランザクション

「ステートフルEJBのトランザクション」表には次の情報が含まれます(表13-77「ステートフルEJBのトランザクション」)。

表13-77 ステートフルEJBのトランザクション

メトリック 説明

EJB

ステートフルEJBの名前

コミット

このステートフルに対してコミットされているトランザクションの合計数(集計数)

ロールバック

このステートフルに対してロールバックされているトランザクションの合計数(集計数)

タイムアウト

このEJBに対してタイムアウトしているトランザクションの合計数(集計数)



ヒント:

EJBトランザクションの「ロールバック」の数値が高い場合、なんらかの理由でターゲット・データベースが変更をコミットできないなどの、使用されたデータの問題を示している可能性があります。EJBトランザクションの「タイムアウト」の数値が高い場合、ネットワークの停止、データベースのロック競合、データベースの停止などのデータベースへのアクセスの問題を示している可能性があります。

13.2.12.7.3 ステートフルEJBロック

「ステートフルEJBロック」表には次の情報が含まれます(表13-78「ステートフルEJBロック」)。

表13-78 ステートフルEJBロック

メトリック 説明

EJB

ステートフルEJBの名前

エントリ

現在ロックされているステートフルEJBインスタンスの数(スナップショット数)

アクセスのロック

ステートフルEJBインスタンスでのロック取得の試行の合計数(集計数)

現在の待機数

ステートフルEJBインスタンスでのロックを現在待機中のスレッドの数(スナップショット数)

合計待機数

ステートフルEJBインスタンスでのロックを待機していたスレッドの合計数(集計数)

タイムアウト

ステートフルEJBインスタンスでのロックの待機がタイムアウトしたスレッドの合計数(集計数)



ヒント:

「現在の待機数」および「タイムアウト」に注意してください。これらのメトリックはEJBロックで引き起こされたパフォーマンスの問題を示している可能性があります。これらのメトリックは0を示すのが望ましい状態です。

ADPでは、ユーザーが「ステートフルBean」ノードを選択すると、これらのメトリックがメイン・ディスプレイ・ウィンドウで表形式で表されます。ステートフルEJBのキャッシュ・アクセス、およびステートフルEJBのロック・アクセスの2つのメトリックのグラフィカル表示が表の下に示されます。

ステートフルEJBに関連するアクティビティを参照することで、ステートフルEJBに関連付けられた異常なアクティビティがあるかどうか判断できます。


注意:

「ステートフルBean」ノードでレポートされるメトリックは、EJBコンテナのMBean(Management Bean)によってレポートされます。これらのアクティビティ・メトリックは、EJBコンテナ全体の状態のチェックに使用できます。EJBコンテナが再起動すると、これらのメトリックはリセットされます。

13.2.12.8 エンティティBean

「エンティティBean」ノードには、選択したアプリケーションに関連付けられたエンティティEJBコンポーネントに関連するアクティビティ情報が含まれます。「エンティティBean」ノードをクリックすると、アクティビティ・サマリーがメイン・ディスプレイ・ウィンドウに示されます。プラス(+)アイコンをクリックして「エンティティBean」ノードを拡張すると、このアプリケーションの要素としてデプロイされた各種のエンティティEJBが示されます。

個別のノードをさらに選択して、詳細なアクティビティ情報を取得できます。特定のエンティティBeanノードを選択すると、ADPがトリガーされて詳細なアクティビティ・メトリックが表示されます。

エンティティEJBのサマリーには次の表が含まれます。

  • エンティティEJBアクティビティ

  • エンティティEJBキャッシュ

  • エンティティEJBのトランザクション

  • エンティティEJBロック

13.2.12.8.1 エンティティEJBアクティビティ

「エンティティEJBアクティビティ」表には次の情報が含まれます(表13-79「エンティティEJBアクティビティ」)。

表13-79 エンティティEJBアクティビティ

メトリック 説明

EJB

エンティティEJBの名前。

使用中

空きプールから現在使用中の特定のエンティティEJBに対するインスタンスの数。(スナップショット数)

アイドル

空きプールで現在、アイドル状態の特定のエンティティEJBに対するインスタンスの数。これらのBeanインスタンスは使用が可能です。(スナップショット数)

待機

空きプールから特定のエンティティEJBインスタンスに対して現在待機中のスレッドの数。(スナップショット数)

タイムアウト

空きプールから使用可能なBeanインスタンスを待機中にタイムアウトしたスレッドの合計数。(集計数)



ヒント:

「待機」および「タイムアウト」メトリックに注意してください。「待機」メトリックのアクティビティと「タイムアウト」メトリックの数の増加は、EJBコンテナによるサービスをリクエストが待機していることを示しています。これらのメトリックは0であるのが望ましい状態です。

13.2.12.8.2 エンティティEJBキャッシュ

「エンティティEJBキャッシュ」表には次の情報が含まれます(表13-80「エンティティEJBキャッシュ」)。

表13-80 エンティティEJBキャッシュ

メトリック 説明

EJB

エンティティEJBの名前

ヒット

キャッシュからエンティティEJBインスタンスへのアクセス試行が成功した合計回数(集計数)

アクセス

キャッシュからエンティティEJBインスタンスへのアクセス試行の合計数(集計数)

サイズ

このEJBホームからのBeanインスタンスの現在のEJBキャッシュでの数(スナップショット数)

アクティブ化

このEJBホームからのアクティブ化されているBeanの合計数(集計数)

非アクティブ化

このEJBホームからの非アクティブ化されているBeanの合計数(集計数)



ヒント:

非アクティブ化(EJB状態情報のディスクへのシリアライズ)とアクティブ化(EJB状態情報のディスクからの再構成)はリソース集約型の操作です。これらのメトリックで示されるアクティビティが少ないのが望ましい状態です。

13.2.12.8.3 エンティティEJBのトランザクション

「エンティティEJBのトランザクション」表には次の情報が含まれます(表13-81「エンティティEJBのトランザクション」)。

表13-81 エンティティEJBのトランザクション

メトリック 説明

EJB

エンティティEJBの名前

コミット

このEJBに対してコミットされているトランザクションの合計数(集計数)

ロールバック

このEJBに対してロールバックされているトランザクションの合計数(集計数)

タイムアウト

このEJBに対してタイムアウトしているトランザクションの合計数(集計数)



ヒント:

EJBトランザクションの「ロールバック」の数値が高い場合、なんらかの理由でターゲット・データベースが変更をコミットできないなどの、使用されたデータの問題を示している可能性があります。EJBトランザクションの「タイムアウト」の数値が高い場合、ネットワークの停止、データベースのロック競合、データベースの停止などのデータベースへのアクセスの問題を示している可能性があります。

13.2.12.8.4 エンティティEJBロック

「エンティティEJBロック」表には次の情報が含まれます(表13-82「エンティティEJBロック」)。

表13-82 エンティティEJBロック

メトリック 説明

EJB

エンティティEJBの名前

エントリ

現在ロックされているエンティティEJBインスタンスの数(スナップショット数)

アクセスのロック

エンティティEJBインスタンスでのロック取得の試行の合計数(集計数)

現在の待機数

エンティティEJBインスタンスでのロックを現在待機中のスレッドの数(スナップショット数)

合計待機数

エンティティEJBインスタンスでのロックを待機していたスレッドの合計数(集計数)

タイムアウト

エンティティEJBインスタンスでのロックの待機がタイムアウトしたスレッドの合計数(集計数)



ヒント:

「現在の待機数」および「タイムアウト」に注意してください。これらのメトリックはEJBロックで引き起こされたパフォーマンスの問題を示している可能性があります。これらのメトリックは0を示すのが望ましい状態です。

ADPでは、ユーザーが「エンティティBean」ノードを選択すると、これらのメトリックがメイン・ディスプレイ・ウィンドウで表形式で表されます。使用中のエンティティEJB、エンティティEJBのキャッシュ・アクセス、およびエンティティEJBのロック・アクセスのメトリックのグラフィカル表示が表の下に示されます。

「エンティティBean」ノードの横にあるプラス(+)アイコンをクリックしてエンティティBeanツリーを拡張します。特定のエンティティEJBについて前述したものと同じサマリーを表示できます。

エンティティEJBに関連するアクティビティを参照することで、エンティティEJBに関連付けられた異常なアクティビティがあるかどうか判断できます。


注意:

「エンティティBean」ノードでレポートされるメトリックは、EJBコンテナのMBean(Management Bean)によってレポートされます。これらのアクティビティ・メトリックは、EJBコンテナ全体の状態のチェックに使用できます。EJBコンテナが再起動すると、これらのメトリックはリセットされます。

13.2.12.9 メッセージドリブンBean

「メッセージドリブンBean」ノードには、選択したアプリケーションに関連付けられたメッセージドリブンEJBコンポーネントに関連するアクティビティ情報が含まれます。「メッセージドリブンBean」ノードをクリックすると、アクティビティ・サマリーがメイン・ディスプレイ・ウィンドウに示されます。プラス(+)アイコンをクリックして「メッセージドリブンBean」ノードを拡張すると、このアプリケーションの要素としてデプロイされた各種のメッセージドリブンEJBが示されます。

個別のノードをさらに選択して、詳細なアクティビティ情報を取得できます。

メッセージドリブンEJBのサマリーには次の表が含まれます。

  • メッセージドリブンEJBのアクティビティ

  • メッセージドリブンEJBのトランザクション

13.2.12.9.1 メッセージドリブンEJBのアクティビティ

「メッセージドリブンEJBのアクティビティ」表には次の情報が含まれます(表13-83「メッセージドリブンEJBのアクティビティ」)。

表13-83 メッセージドリブンEJBのアクティビティ

メトリック 説明

EJB

メッセージドリブンEJBの名前。

使用中

空きプールから現在使用中の特定のメッセージドリブンEJBに対するインスタンスの数。(スナップショット数)

アイドル

空きプールで現在、アイドル状態の特定のメッセージドリブンEJBに対するインスタンスの数。これらのBeanインスタンスは使用が可能です。(スナップショット数)

待機

空きプールから特定のメッセージドリブンEJBインスタンスに対して現在待機中のスレッドの数。(スナップショット数)

タイムアウト

空きプールから使用可能なBeanインスタンスを待機中にタイムアウトしたスレッドの合計数。(集計数)



ヒント:

「待機」および「タイムアウト」メトリックに注意してください。「待機」メトリックのアクティビティと「タイムアウト」メトリックの数の増加は、EJBコンテナによるサービスをリクエストが待機していることを示しています。これらのメトリックは0であるのが望ましい状態です。

13.2.12.9.2 メッセージドリブンEJBのトランザクション

「メッセージドリブンEJBのトランザクション」表には次の情報が含まれます(表13-84「メッセージドリブンEJBのトランザクション」)。

表13-84 メッセージドリブンEJBのトランザクション

メトリック 説明

EJB

メッセージドリブンEJBの名前

コミット

このEJBに対してコミットされているトランザクションの合計数(集計数)

ロールバック

このEJBに対してロールバックされているトランザクションの合計数(集計数)

タイムアウト

このEJBに対してタイムアウトしているトランザクションの合計数(集計数)



ヒント:

EJBトランザクションの「ロールバック」の数値が高い場合、なんらかの理由でターゲット・データベースが変更をコミットできないなどの、使用されたデータの問題を示している可能性があります。EJBトランザクションの「タイムアウト」の数値が高い場合、ネットワークの停止、データベースのロック競合、データベースの停止などのデータベースへのアクセスの問題を示している可能性があります。

ADPでは、ユーザーが「メッセージドリブンBean」ノードを選択すると、これらのメトリックがメイン・ディスプレイ・ウィンドウで表形式で表されます。使用中のメッセージドリブンEJBというメトリックのグラフィカル表示が表の下に示されます。

メッセージドリブンEJBに関連するアクティビティを参照することで、メッセージドリブンEJBに関連付けられた異常なアクティビティがあるかどうか判断できます。


注意:

「メッセージドリブンBean」ノードでレポートされるメトリックは、EJBコンテナのMBean(Management Bean)によってレポートされます。これらのアクティビティ・メトリックは、EJBコンテナ全体の状態のチェックに使用できます。EJBコンテナが再起動すると、これらのメトリックはリセットされます。

13.2.13 Oracle WebLogicリソース

Oracle Enterprise Managerの下の「リソース」ノードには、論理クラスタ、マシン、サーバーなどで編成された管理対象ドメインの情報が含まれます。特定のWebLogicサーバーに対して、テクノロジ・サブシステムで編成された下位レベルのテクノロジ・メトリックを参照できます。

リソース・ツリーには次のノードが含まれます(表13-85「WebLogicリソース・ツリー」)。

表13-85 WebLogicリソース・ツリー

ノード例 説明

CSSドメイン

構成されたWebLogicドメインの名前

b-15/192.168.128.15

物理マシンのID

cgServer

構成されたWebLogicサーバーの名前

アプリケーション

このサーバーで稼働しているすべてのデプロイされたアプリケーションのパフォーマンス測定値

JDBC

このサーバーに対するすべての構成されたJDBCリソースの情報

JMSサーバー

このサーバーに対するすべてのJMS宛先構成の情報

実行キュー

このサーバーに対して構成されたすべての実行キューの情報

JVM

このサーバーのヒープ・サイズを含むJVM情報

JRockit

このサーバーのヒープ・サイズを含むJRockit情報

モデリング・ステータス

このサーバーに対してADPによってモデル化されたエンティティ

ADPモジュール

このサーバーに対するADP Javaエージェント・モジュールのステータス


ノード名の横にあるプラス(+)アイコンをクリックしてこれらのノードを拡張すると、さらに詳しい情報が示されます。

ADP OSエージェントがマシンにデプロイされている場合、物理マシンのIDをクリックするとOSエージェントによって収集されたOSメトリックが表示されます。これらのOSメトリックには「CPU使用率」、「ディスク使用率」および「物理メモリー使用量」が含まれます。

13.2.14 WebSphereリソース

Oracle Enterprise Managerの下の「リソース」ノードには、論理クラスタ、マシン、サーバーなどで編成された管理対象ドメインの情報が含まれます。特定のWebSphereサーバーに対して、テクノロジ・サブシステムで編成された下位レベルのテクノロジ・メトリックを参照できます。

リソース・ツリーには次のノードが含まれます(表13-86「WebSphereリソース・ツリー」)。

表13-86 WebSphereリソース・ツリー

ノード例 説明

WPSSUn

リソース名(例: WPSUn)

WebSphere Portal

マシン名(例: WebSphere_Portal)

WebSphere Portal

サーバー名(例: WebSphere_Portal)

アプリケーション

このサーバーで稼働しているすべてのデプロイされたアプリケーションのパフォーマンス測定値

JDBC

このサーバーに対するすべての構成されたJDBCリソースの情報

JMSサーバー

このサーバーに対するすべてのJMS宛先構成の情報

スレッド・プール

リクエスト処理のためにコンテナで使用されたすべてのスレッドに関するパフォーマンス情報

JVM

このサーバーのヒープ・サイズを含むJVM情報

WebServices

コンテナにデプロイされたWebサービスに関するパフォーマンス測定値

セッション

アクティブなHTTPセッションに関する情報

トランザクション

トランザクション・パフォーマンスに関する情報

キャッシュ

キャッシュ・パフォーマンスに関する情報

ORB

ORBパフォーマンスに関する情報

モデリング・ステータス

コンテナに対してモデル化されたエンティティ

ADPモジュール

このサーバーに対するADP Javaエージェント・モジュールのステータス

アプリケーション

コンテナにデプロイされたアプリケーションに関するパフォーマンス情報


ノード名の横にあるプラス(+)アイコンをクリックしてこれらのノードを拡張すると、さらに詳しい情報が示されます。

物理マシンのIDをクリックするとOSメトリックが表示されます。これらのOSメトリックには「CPU使用率」、「ディスク使用率」および「物理メモリー使用量」が含まれます。

13.2.15 Oracleリソース

Oracle Enterprise Managerの下の「リソース」ノードには、論理クラスタ、マシン、サーバーなどで編成された管理対象ドメインの情報が含まれます。特定のOracle ASサーバーに対して、テクノロジ・サブシステムで編成された下位レベルのテクノロジ・メトリックを参照できます。

リソース・ツリーには次のノードが含まれます(表13-87「Oracleリソース・ツリー」)。

表13-87 Oracleリソース・ツリー

ノード例 説明

管理対象システムのリソース名

最上位のリソース名(例: oc4j_soa)

Oracle ASサーバー

サーバー名およびホスト・サーバーIPアドレスの両方が含まれる、クラスタ内部または外部の双方にナビゲート可能なマシン名(例: oc4j_soa@192.168.1.119)

アプリケーション

このサーバーで稼働しているすべてのデプロイされたアプリケーションのパフォーマンス測定値

JDBC

このサーバーに対するすべての構成されたJDBCリソースの情報

JMSサーバー

このサーバーに対するすべてのJMS宛先構成の情報

スレッド・プール

リクエスト処理のためにコンテナで使用されたすべてのスレッドに関するパフォーマンス情報

JVM

このサーバーのヒープ・サイズを含むJVM情報

BPELプロセス

コンテナにデプロイされたBPELプロセスに関するパフォーマンス測定値

ESB

コンテナにデプロイされたESBサービスに関するパフォーマンス測定値

モデリング・ステータス

コンテナに対してモデル化されたエンティティ

ADPモジュール

このサーバーに対するADP Javaエージェント・モジュールのステータス

アプリケーション

コンテナにデプロイされたアプリケーションに関するパフォーマンス情報


物理マシンのIDをクリックするとOSメトリックが表示されます。これらのOSメトリックには「CPU使用率」、「ディスク使用率」および「物理メモリー使用量」が含まれます。

13.2.16 カスタム・メトリック

Oracle Enterprise Managerの下の「カスタム・メトリック」ノードには、ユーザーが定義したすべてのカスタム・メトリックが含まれます。現在、ADPではJavaクラスのカスタム・メトリックがサポートされています。「カスタム・メトリック」ノードを選択すると、ADPでは各種のサマリーが表示されます。個々のエンティティを選択すると、さらに詳しいパフォーマンス情報を得られます。

「カスタム・メトリック」ノードを拡張すると、カスタム・メトリックが構成されたJavaクラスのリストが示されます。

「カスタム・クラス・パフォーマンス」表の列とその説明のリストを次に示します(表13-88「カスタム・クラス・パフォーマンス」)。

表13-88 カスタム・クラス・パフォーマンス

列/メトリック 説明

コール元クラス

インバウンド・コールを生成しているクラスの完全修飾名

コール元メソッド

インバウンド・コールを生成しているクラスのメソッド名

クラス

インバウンド・コールの宛先となるクラスの完全修飾名

呼出し数

インバウンド・コールが生成される合計回数

レスポンス時間(ミリ秒)

インバウンド・コールの平均レスポンス時間(ミリ秒)


13.2.17 CAMMノード

ナビゲーション・ツリーの「CAMM」ノードには、監視対象のWebLogicドメイン、WebSphereセルまたはOracle ASクラスタに対するCAMM環境の情報が含まれます。「CAMM」ノードを選択すると、WebLogicドメインのCAMM Javaエージェントのステータスが表示されます。

CAMM Javaエージェントのステータスには次の情報が含まれます(表13-89「CAMM Javaエージェントのステータス」)。

表13-89 CAMM Javaエージェントのステータス

列/メトリック 説明

サーバー

WebLogicサーバー、WebSphereセルまたはOracle ASクラスタの名前

コンテナ・ステータス

WebLogic、WebSphereまたはOracle ASサーバーの操作ステータス(実行中または非実行中)

同期しているエージェント

CAMMとCAMMエージェントのステータス間のバージョン同期(trueまたはfalse)

インストールされているEJB

CAMM EJBのインストールのステータス(trueまたはfalse)

インストールされているエージェント

CAMM Javaエージェントのインストールのステータス

アクティブ化されているエージェント

CAMM Javaエージェントのアクティブ化のステータス

エージェントのステータス

CAMM Javaエージェントの操作ステータス

サーバー・タイプ

管理サーバー、個別サーバーまたはクラスタ・サーバーとしてサーバーを識別

管理者URI

ドメイン管理サーバーの場所

マネージャRMIレジストリのホスト

CAMM RMIレジストリのホスト名

マネージャRMIレジストリのポート

CAMM RMIレジストリのポート番号

EJBメジャー・バージョン

CAMM EJBのメジャー・バージョン

EJBマイナー・バージョン

CAMM EJBのマイナー・バージョン

EJBビルドID

CAMM EJBのビルド番号(バージョン同期チェック用)

エージェント・メジャー・バージョン

CAMM Javaエージェントのメジャー・バージョン

エージェント・マイナー・バージョン

CAMM Javaエージェントのマイナー・バージョン

エージェント・ビルドID

CAMM Javaエージェントのビルド番号(バージョン同期チェック用)


「CAMM」ノード下の「モデリング・ステータス」ノードをクリックすると、管理対象ドメインのすべてのモデル化されたエンティティの表が表示されます。この表にはCAMM環境におけるすべての管理対象クラスタ、サーバーおよびアプリケーションが示されます。「モデリング・ステータス」表とユーザー環境が一致しない場合、構成上の問題がある可能性があります。

この情報を使用して、CAMM構成の問題のデバッグおよび解決を行うことができます。

13.2.18 サービス・コンポーネント・アーキテクチャ(SCA)

サービス・コンポーネント・アーキテクチャ(SCA)は、サービス指向アーキテクチャ(SOA)コンポーネントの存在を検出するプロセスを単純化する一連の機能およびサービスを備えています。

表13-90 SCAコンポジット

コンポジット 説明

サービス

SOAコンポジットで定義されているサービスに関連するメトリック。

ワイヤ

SOAコンポジットで定義されているワイヤに関連するメタデータ

参照

SOAコンポジットで定義されている参照に関連するメトリック

コンポーネント

SOAコンポジット内のコンポーネントに関連するメトリック


13.2.18.1 コンポーネント

次のコンポーネントがサービス・コンポーネント・アーキテクチャを構成しています。

表13-91 SCAのコンポーネント

コンポーネント 説明

デシジョン・サービス

デシジョン・サービス・エンジンのコンポーネントに関連するメトリック

メディエータ

メディエータ・エンジンのコンポーネントに関連するメトリック

ヒューマン・ワークフロー

ヒューマン・ワークフロー・エンジンのコンポーネントに関連するメトリック

BPEL

BPELエンジンのコンポーネントに関連するメトリック


13.3 「構成」タブの操作

「構成」タブを使用することで、ADPを使用して監視する対象のリソースを設定できます。

この項で説明する構成内容は次のとおりです。

稼働中のADPマネージャはEnterprise Managerで登録する必要があります。登録の手順については、7.1項「ADPマネージャのインストールおよび構成の簡易手順」を参照してください。登録後、Enterprise Managerでは、マネージャが停止している場合でも有効なマネージャとして継続して扱われます。このような場合、Enterprise ManagerのUIではADPマネージャが「使用不可」と表示されます。

13.3.1 データベース構成

「データベース構成」ページには、監視する対象のADPにアクセス可能なデータベースの一覧が表示されます。ADPで使用されるデータベースの構成、既存のデータベース構成の編集、データベース構成の削除、および構成の有効化を行うことができます。

詳細は、7.3.3項「ADPデータ・リポジトリの設定」を参照してください。

13.3.2 リソース構成

「構成」ツリーの「リソース構成」ノードでは、ADPによって監視できるリソース(例: ターゲット・アプリケーション・サーバーのドメイン)を作成することができます。

13.3.3 サービス・レベル目標値の構成

「構成」ツリーの「サービス・レベル目標値の構成」ノードでは、ADPによって監視できるサービス・レベル目標値(SLO)を作成することができます。サービス・レベル目標値は、たとえば可用性などの測定可能な属性です。サービス・レベル合意(SLA)はSLOで構成されます。

SLOは階層的なため、アプリケーションのモデル化された階層内の任意のレベルでサービス・レベルを設定できます。

13.3.3.1 サービス・レベル目標値の構成

「構成」ツリーの「サービス・レベル目標値の構成」ノードでは、SLOを管理できます。

このウィンドウでは次の操作が可能です。

  • 特定のSLOを作成および編集してサービス・レベル目標値エディタを開きます。

  • 選択したSLOを表示または編集します。

13.3.4 SLOブラックアウト構成

「構成」ツリーの「SLOブラックアウト構成」ノードでは、特定のSLOの情報が監視されない期間を作成することができます。ブラックアウトはSLOファイル、個別のSLOまたはエンティティ別に定義できます。

13.3.5 アクション構成

「構成」ツリーの「アクション構成」ノードでは、ADPのアクションを管理できます。アクションはSLO違反イベントによってトリガーされます。ADPは次のアクションをサポートしています。

  • SNMPトラップの発行

  • 電子メールの送信

  • スクリプトの実行

  • ファイルへのログ記録

「アクション構成」ウィンドウで次の操作ができます。

  • 「アクションの作成」をクリックして特定のタイプのアクションを作成します。

「アクション構成」ウィンドウで、特定のアクションをダブルクリックするとその構成情報が表示されます。選択したアクションを編集し、編集をコピーできます。ADPでは削除プロセス中に参照整合性が自動的に施行されます。


注意:

電子メール、スクリプトおよびログのアクションに一連のSLO変数を組み込むことができます。この機能では、リアルタイムのパフォーマンス・データを使用することで対象のアクションの価値が著しく向上します。SLO変数のリストについては表13-92「SLO変数のリスト」を参照してください。

表13-92 SLO変数のリスト

SLO変数 説明 値の例

$EventType

SLOイベント・タイプ(違反または警告)

Event.SLO.Cautionary

$EventAttributes.SLOName

起動したSLOの名前

CSRポータル・デスクトップのレスポンス時間違反

$Event.Attributes.SLOType

SLO違反が観察されたメトリック

Metrics.J2EE.JVM.HeapFree

$EventAttributes.TriggerValue

SLOしきい値が超過した際のメトリックの値

35001

$EventAttributes.TriggerThreshold

しきい値のタイプ(高または低)

$Entity.InfrastructureID

プラットフォームの名前

WebLogic

$Entity.NodeID

SLO違反が観察されたサーバー・ノード

B93/192.168.3.93

$Entity.DomainID

SLO違反が観察されたドメイン

mydomain

$Entity.ResourceID

SLO違反が観察されたクラスタ

my_cluster

$Entity.EntityTypeID

SLO違反が観察されたエンティティのタイプ

J2EE.JVM

$StartTime

SLO違反の開始時間

1112322030000

$EndTime

SLO違反の停止時間

1112322045000



ヒント:

SLO変数を使用してアラートをカスタマイズします。メール・アクションのカスタマイズされたメッセージの例を次に示します。
SLO Event:
SLO Name = $EventAttributes.SLOName;
Event Type = $EventType;
Trigger Domain = $Entity.DomainID;
Trigger Application = $Entity.ApplicationID;
Trigger SLO Type = $EventAttributes.SLOType;
Trigger Value = $EventAttributes.TriggerValue;
Trigger Threshold = $EventAttributes.TriggerThreshold;
Trigger Element = $Entity.ElementID;
Event ID = $EventID;

13.3.6 カスタム・メトリック構成

ユーザーの特殊な要件に基づいて、追加的なインスツルメンテーションが必要となる場合があります。カスタム・メトリックでは、選択したクラスまたはメソッドをインスツルメント化して、ADPエージェントによって収集されるパフォーマンス・メトリックを受信できます。

メトリック構成を作成するには、次の手順を実行します。

  1. Grid Controlのホームページで、「ターゲット」、続いて「ミドルウェア」をクリックします。「関連リンク」セクションで、「アプリケーションの依存性とパフォーマンス」を選択します。

  2. 「構成」タブをクリックして、目的の構成を選択します。「カスタム・メトリック構成」をクリックします。

  3. 右ペインで「カスタム・メトリックの作成」ボタンをクリックします。

  4. 「カスタム・メトリック・ファイル」ページで、既存の.xmlファイルと新規のファイルのどちらを使用するか選択します。新規のファイルを選択すると、ADPマネージャでは新規の.xmlファイルが作成されます。「続行」をクリックします。

  5. 「カスタム・メトリック構成」ページで、次の情報を指定します。

    • リソース名は監視対象のWeblogicドメインまたはOracle Application ServerまたはWebSphereセルです。

      ユーザーは、監視のためADPを構成したときに名前を作成しています。同じ名前がこのカスタム・メトリック構成の段階でも使用されます。

    • クラス名はコード内の実装クラスの名前です。完全修飾クラス名を入力することが必要です。

    • メソッド名はコード内の実装メソッドの名前です。

カスタム・メトリック構成が終了したら、監視対象のアプリケーション・サーバーを再起動します。

13.4 「登録」タブの操作

マネージャはすべてのJavaエージェントから集計されたデータを使用して、複雑な数学的モデリングおよび統計的計算を実行します。

「登録」タブを使用することで、Enterprise Managerに対して構成されたマネージャの追加、編集および削除を行うことができます。リモート・メソッド起動(RMI)によってADPにアクセスすると、Enterprise Managerに対して構成されたすべてのマネージャをセキュアなプロトコルから操作できます。

13.4.1 新規マネージャの追加(RMI構成)

「登録」タブが最初に表示されるとき、「マネージャ」ツリー内にマネージャはありません。新規マネージャを追加するには次の手順を実行します。

  1. 「登録」タブで、ツリーの「マネージャ」ノードをクリックします。

  2. 新規マネージャの情報をメイン・ディスプレイ・ウィンドウに入力します。

  3. Request Monitoringを使用するかどうか決定します。

    Request Monitoringはリクエストに対するエンドツーエンドの可視性を提供し、エンドユーザーのパフォーマンスの問題を特定のアプリケーション・デプロイメントにローカライズして、コンテキストベースのドリルダウン診断のためのプラットフォームを提供します。

    「リクエスト監視の有効化」を選択すると、ADPではRequest Monitoringでリクエスト・パフォーマンス・データを収集するためのターゲットが作成および設定されます。「リクエスト監視の有効化」を選択しない場合、ADPマネージャはEnterprise Managerのみで登録されます。


    注意:

    グレー表示された情報は、キーストア、トラストストアおよびパスワードなどのセキュアなプロトコル経由でADPマネージャに接続するための構成データを表します。この情報はRMIコールを経由してADPマネージャから抽出されます。

  4. 既存のマネージャでリクエスト監視を有効にする場合、「アップロード」をクリックしてマネージャ構成プロパティをRequest MonitoringのADPターゲットに取り込みます。

  5. 「テスト接続」をクリックして、新規マネージャへの接続をテストします。テスト接続が失敗する場合、マネージャが稼働していないか、マネージャがまだインストールされていないことが原因の可能性があります。

  6. 「追加」をクリックします。

マネージャが追加されると、マネージャの名前がツリーの「マネージャ」ノード下の「構成」タブに表示されます。

13.4.2 以前構成したマネージャの編集(RMI構成)

以前構成したマネージャを追加するには次の手順を実行します。

  1. ツリーの「マネージャ」ノードの横にある+(プラス記号)をクリックしてから、編集するマネージャのサブノードを選択します。

  2. マネージャ情報を変更したら、「更新」をクリックします。これによって、Enterprise Managerリポジトリのマネージャ・エントリが新規の値で更新されます。

このEnterprise Managerの構成ページを使用する前にマネージャが構成されている場合、Enterprise Managerでは、マネージャが停止している、または永久的に削除されている場合でも有効なマネージャとして継続して扱われます。

マネージャのリストはリフレッシュされません。

13.4.3 以前構成したマネージャの削除または無効化

構成したマネージャを削除する手順:

  1. ツリーの「マネージャ」ノードの横にある+(プラス記号)をクリックしてから、削除するマネージャのサブノードを選択します。

  2. メイン・ペインで「削除」をクリックします。

    Enterprise Managerからマネージャを削除しても、そのマネージャが存在し、稼働している可能性もあるリモート・ホストからはマネージャがアンインストールおよび削除されません。この削除操作では、Enterprise Managerリポジトリからマネージャ・エントリが削除されるだけです。

構成したマネージャを無効化する手順:

  1. ツリーの「マネージャ」ノードの横にある+(プラス記号)をクリックしてから、無効化するマネージャのサブノードを選択します。

  2. 「リクエスト監視の有効化」の選択を解除します。

  3. 「更新」をクリックします。

「リクエスト監視の有効化」オプションを選択解除する際、マネージャ設定は維持されます。UIではこれらのマネージャが無効として表示されます。ツリーの無効化されたマネージャの下にはそれ以上の情報は表示されません。