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Oracle® Enterprise Manager Oracle Fusion Middleware Managementスタート・ガイド
11g リリース1(11.1.0.1)
B61025-01
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1 Oracle SOA Management Pack Enterprise Editionの概要

この章では、Oracle SOA Management Pack Enterprise Editionの概要を紹介し、このパックの有効化と、Enterprise Manager Grid Controlの使用によるOracle BPEL Process Manager(BPEL Process Manager)、Oracle Service Bus、Oracle SOA Suite 11gなどのSOA製品の監視のやり方について説明します。

Oracle SOA Management Pack Enterprise Editionは、サービス指向アーキテクチャ(SOA)をベースにした環境のための包括的な管理機能を提供します。SOAランタイム・ガバナンス、ビジネスとITの協調、およびSOAインフラストラクチャ管理を、オラクルの高機能かつ包括的なシステム管理ソリューションと組み合せることで、Enterprise Manager Grid ControlはSOAベース環境の管理におけるコストおよび複雑性を大幅に緩和します。

表1-1 Oracle SOA Management Pack Enterprise Editionの主な機能

機能 特長

集中管理コンソール

エンタープライズ全体を示す統合的なブラウザベースのビューによって管理者がSOA環境を管理できるため、中央からすべてのコンポーネントを監視および管理することが可能です。

検出およびサービスのモデリング

次の要素の検出を可能にします。

  • WebLogic ServerにデプロイされたOracle SOAインフラストラクチャ。

  • SOAインフラストラクチャにデプロイされたOracle SOA Compositeアプリケーション。

  • Oracle BPEL Process Manager(BPEL Process Manager)サーバーおよび依存パートナ・リンクにデプロイされたOracle BPELプロセス。

  • Oracle Service Busベースのビジネスおよびプロキシ・サービス。

  • サービス・モデリングにより、SOAインフラストラクチャの自動システム・モデリング機能をすぐに利用できます。

ランタイム・ガバナンス

履歴傾向分析、トラブルシューティングおよび根本原因分析を目的とする、パートナ・リンク(または任意のWebサービス)およびビジネス/プロキシ・サービスの可用性とパフォーマンスを測定し、記録するためのSOAPテストを定義します。インスタンス詳細へのドリルダウンによる、プロセス・インスタンスのエラー対応も備えています。

インフラストラクチャ管理

SOAインフラストラクチャ・コンポーネントの可用性およびパフォーマンスを監視します。トラブルシューティングと根本原因分析のため、ターゲット(BPEL Process ManagerまたはOracle Service Busなど)の現在および過去の両方の可用性が記録されます。

構成管理

BPEL Process Managerサーバー/ドメイン/プロセスおよびOracle Service Busのための構成情報を収集します。パラメータはリフレッシュや保存、または別のターゲットとの比較ができます。同じターゲットの異なるバージョンを比較することもできます。

デプロイの自動化

次の要素のデプロイを自動化します。

  • SOAアーティファクトのプロビジョニング: SOAコンポジット、Oracle WebLogic Serverポリシー、アサーション・テンプレート、JPSポリシーおよび資格証明ストアのプロビジョニングが含まれます。

  • BPEL Process Manager上のBPELプロセス

  • ソースOSBドメインからターゲットOSBドメインへのOracle Service Busリソース。

プロビジョニング手順の詳細は、ソフトウェアおよびサーバーのプロビジョニングとパッチ処理に関するEnterprise Manager管理者ガイドを参照してください。

アダプタ・メトリック

様々なアダプタのスループットおよびエラー・メトリックをグラフィック形式で提供します。

ビジネスとITの協調

企業のITおよびビジネスの管理ツールを一体的なシステムに統合できます。BAMとEMの統合によって、相関関係および傾向分析のため、ビジネスKPIとシステム・メトリックが1つのシステムに一体化されます。

サービス・レベル管理

サービス・テストまたは合成トランザクションを使用してエンドユーザーの視点からサービスを監視したり、サービスと基礎となるITコンポーネントの関係をモデル化したり、達成したサービス・レベルについてレポートすることができます。

Application Dependency and Performance

開発、品質保証(QA)、ステージングおよび本稼働の環境においてモデルドリブンのトップダウン・アプローチを利用することで、SOAソリューションを管理できます。ビジネス・アプリケーション所有者と業務スタッフは、BPELワークフローを自動的に検出し、詳細なモデリングとコンポーネント・レベルのパフォーマンス・メトリックへの直接的なドリルダウンによって、その検出したワークフローを基礎となるWebサービス、Enterprise Service Bus(ESB)およびバックエンドのJava 2 Platform, Enterprise Edition(Java EE)リソースと相関させることができます。

詳細は、第12章「Application Dependency and Performanceの概要」を参照してください。

履歴分析およびレポート

収集したメトリックおよび構成データを中央リポジトリに保管することで、管理者が各種の履歴ビューからメトリックを分析し、戦略的な傾向分析およびレポート作成を簡単に行えるようになります。

インスタンスのトレース

Enterprise Manager Grid Controlによって監視されているSOAコンポジットおよびSOAインフラストラクチャ・インスタンス全体の、メッセージ・フローをトレースできます。