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Oracle Warehouse Builder インストレーションおよび管理ガイド
10gリリース2(10.2.0.2)for Microsoft Windows and UNIX Systems

B40080-01
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5 オプション・コンポーネントのインストール

この章では、次の項目について説明します。

Oracle E-Business Suiteとの統合

Warehouse Builderでは、ETLソリューションとして設計-配布-実行モデルが使用されています。Oracle E-Business Suite(EBS)と統合するには、Warehouse Builderユーザーは、データを移動し、変換するマッピングを設計する前に、EBSからメタデータをインポートする必要があります。特に、設計段階では、Warehouse Builderユーザーは、APPSスキーマのメタデータにアクセスする必要があります。その後の実行段階では、Warehouse Builderユーザーは、そのスキーマのデータにアクセスする必要があります。

APPS本番用スキーマへの直接的アクセスは通常制限されるため、EBSデータベースでユーザーを定義し、Warehouse Builderユーザーが関連するメタデータやデータにのみアクセスできるようにする必要があります。

EBSデータおよびメタデータへのアクセスを許可するには:

  1. EBSをホスティングしているデータベースでユーザーを作成します。このユーザーには少なくともCONNECTとRESOURCEのロールが必要です。

  2. 関連するメタデータへのアクセス権を付与するには、スクリプト<oracle home>¥owb¥cmi¥ebs¥owbebs.sqlを実行します。

    このスクリプトにより、EBS表、ビュー、順序、キーのメタデータが含まれたAPPSスキーマの表へのアクセスが付与されます。この表には、FND_APPLICATION、FND_APPLICATION_VL、FND_TABLES、FND_VIEWS、FND_SEQUENCES、FND_COLUMNS、FND_PRIMARY_KEYS、FND_FOREIGN_KEYS、FND_PRIMARY_KEY_COLUMNS、FND_FOREIGN_KEY_COLUMNSがあります。

    また、このスクリプトにより、前述の各オブジェクトのシノニムがユーザー・スキーマに作成されます。

  3. ユーザーがEBSデータベースからデータを抽出できるようにします。

    ユーザーは、新規ユーザーを作成することも、前の手順で作成した同じユーザーを使用することもできます。ユーザーには、データの抽出を可能にするオブジェクトごとに、少なくともSELECTアクセス権を付与します。

これで、Warehouse Builderユーザーは、『Oracle Warehouse Builderユーザーズ・ガイド』のインポートの説明に従って、E-Business Suiteのメタデータをインポートできます。

リポジトリ・ブラウザ環境の構成

リポジトリ・ブラウザをWarehouse Builderリポジトリに接続することにより、ユーザーはメタデータの表示、Webレポートの実行、メタデータに関する系統および影響分析の実行、ランタイム実行の監査を行うことができます。

Oracle Universal InstallerからWarehouse Builderをインストールするときに、リポジトリ・ブラウザはインストールされ、Oracle Universal Installerの「製品の言語」で選択した言語で利用することができます。

インストールを確認するには、リポジトリ・ブラウザ・リスナーを起動し、リポジトリ・ブラウザを起動します。リポジトリ・ブラウザの使用方法の詳細は、『Oracle Warehouse Builderユーザーズ・ガイド』を参照してください。

言語フォントの追加

エンド・ユーザーがリポジトリ・ブラウザを表示する際に、Warehouse Builderを最初にインストールしたときに選択しなかった言語を使用する場合は、Warehouse BuilderのCDから追加の言語フォントをコピーできます。フォント・ディレクトリから次のフォントをOWB_ORACLE_HOMEの下のJDKディレクトリにコピーします。

セッション・タイムアウトの変更

デフォルトでは、リポジトリ・ブラウザ・セッションは180分後、つまりアクティビティのない状態が3時間続くとタイムアウトします。

この設定を変更するには、<OWB_ORACLE_HOME>¥owb¥j2ee¥owbb¥WEB-INF¥にあるweb.xmlのsession-configタグを変更します。

このタグは、デフォルトでは次のように表示されます。

<session-config>

<session-timeout>180</session-timeout>

</session-config>

サード・パーティのName and Addressデータのインストール

Warehouse Builderでは、Name and Address演算子を使用して、データのName and Addressのクレンジングを実行できます。Name and Address演算子は、Name and Addressのソース・データにあるエラーや不整合を識別し、修正します。この演算子は、入力データを、Name and Addressのクレンジング・ソフトウェアのサードパーティ・ベンダーから提供されたデータ・ライブラリと比較し、不整合を識別します。このデータ・ライブラリは、ベンダーから直接購入してください。

データ・ライブラリをインストールする場合は、ベンダーから提供される、Name and Addressのクレンジング・ソフトウェアのインストール手順を参照してください。

Warehouse BuilderをWarehouse Builder 10gリリース2(10.2.0.2)にアップグレードする場合は、データ・クレンジング・コンポーネントのパッケージ変更について、『Oracle Warehouse Builderリリース・ノート』を参照してください。

Name and Addressのクレンジングを利用するには:

  1. OracleMetaLink(http://metalink.oracle.com)で紹介されている認定ベンダーから、データ・ライブラリを購入します。

  2. このガイドの手順に従い、Warehouse Builderをインストールします。

  3. 認定ベンダーのデータ・ライブラリとName and Addressアダプタを、そのベンダーの指示に従ってインストールし、アクセスします。

    Real Application Cluster(RAC)環境にインストールする場合は、複数のノードにName and Addressアダプタをインストールして、RACアーキテクチャの並行処理およびフェイル・オーバー機能を活用することもできます。購入したライセンスで複数ノードへのインストールが許諾されているかどうかは、ベンダーにご確認ください。

    データ・ライブラリは、複数のノードにインストールする必要はありません。ただし、1つのノードにすべてのデータ・ライブラリをインストールすると、ファイルへのアクセスに待機時間が発生して、パフォーマンスが低下する可能性があります。Name and Addressクレンジング・ソフトウェアのベンダーが推奨する方法に従ってください。

  4. Name and Address演算子を使用してマッピングを設計し、Name and Addressデータをクレンジングします。Name and Address演算子を使用したマッピングの設計方法は、『Oracle Warehouse Builderユーザーズ・ガイド』を参照してください。

Oracle Enterprise Managerの構成

Oracle Enterprise Managerは、Oracle DatabaseのCDに含まれているスケジューリング・ツールです。Oracle Enterprise ManagerをWarehouse Builderとともに構成すると、データ・ウェアハウスのデータのロードまたはリフレッシュを行うジョブを手動でスケジュールできます。Oracle Workflowでは、Oracle Enterprise Managerジョブ・ライブラリにあるジョブの依存性を管理できます。


注意

この章には、重要なインストール手順の概要のみが記載されています。詳細な説明は、『Oracle Enterprise Manager Grid Controlインストレーションおよび基本構成』および『Oracle Workflow管理者ガイド』を参照してください。 


Oracle Enterprise ManagerがWarehouse Builderと必ず統合されるようにするには、次の構成手順に従います。

Oracle Enterprise Managerリポジトリの作成

Enterprise Managerリポジトリを作成するには:

  1. Enterprise Managerコンソールから、Enterprise Manager Configuration Assistantを起動します。このウィザードでは、Warehouse Builderリポジトリ・インスタンスで、Enterprise Managerリポジトリを作成します。

  2. 「構成操作」ページで「新規リポジトリの作成」を選択します。

  3. 「リポジトリのデータベースの選択」ページで、次の情報を入力します。

    • ユーザー名: system

    • パスワード: manager <または、適切なシステム・パスワード>

    • サービス: oemrepos

  4. 「リポジトリへのログイン情報」ページで、次の情報を入力します。

    • ユーザー名: Enterprise Managerリポジトリをインストールするスキーマ

    • パスワード: Enterprise Managerリポジトリをインストールするスキーマのパスワード

  5. 「リポジトリ・ユーザーの表領域の選択」ページでは、新しい表領域を作成するかデフォルトの表領域を使用するかを選択できます。「次へ」をクリックします。

  6. 終了」をクリックして、この処理を終了します。

  7. インストールが完了したら、次の手順でOMSを起動します。

    • Windowsの場合: スタート」→「コントロール パネル」→「サービス」をクリックします。

    • UNIXの場合: $ORACLE_HOME/binディレクトリにアクセスし、コマンドoemctl start omsを入力します。

  8. Warehouse Builderランタイムをインストールしたデータベースで、Oracle Agentサービスを開始します。

  9. Warehouse Builderクライアントをインストールしたコンピュータで、Enterprise Managerコンソールを起動します。

    生成されたスクリプトをジョブ・ライブラリに格納するには、Warehouse BuilderでOracle Management Server(OMS)にログオンする必要があります。このサーバーではジョブ・ライブラリを管理します。

  10. Enterprise Managerの構成が終了したら、「Management Serverの追加」をクリックして新規のEnterprise Management Serverを設定する必要があります。

  11. サービスを新たに構成している場合、「Management Serverの追加」ダイアログ・ボックスが表示されます。Warehouse Builderリポジトリ・サーバーのホスト名を入力します。

    「Management Server」ページで「OK」をクリックします。

  12. 「Oracle Enterprise Managerにログイン」ページで、次の情報を入力します。

    • 管理者: sysman(Enterprise Managerコンソールの最初のログイン・ユーザー名)

    • パスワード: oem_temp(Enterprise Managerコンソールの最初のログイン・パスワード)

  13. 「セキュリティ上の警告」画面で、次の情報を入力します。

    • パスワード: sysman

    • パスワードの確認: sysman

  14. ナビゲーション・ツリーから「ノード」を選択します。右クリックし、ポップアップ・メニューから「ノードの検出」を選択します。

  15. 検出ウィザードの「ノードの指定」ページで、Warehouse Builderのターゲット・ウェアハウスがあるコンピュータの名前を入力し、「次へ」をクリックして結果を表示します。

Windowsユーザーの作成

Enterprise Managerで必要な権限を持つWindows NTユーザーを作成するには、Warehouse Builderランタイムのデータベース・インスタンス・ホストに対してWindows NTユーザー・マネージャを実行します。


注意

Warehouse Builderランタイム・スキーマをホスティングするノードがUNIXシステムである場合は、この手順を省略してください。UNIX上のORACLEユーザーは、ジョブ・システムから要求されるすべてのジョブを実行できる権限を持つ必要があります。 


Oracle Enterprise Manager Agent 9.2を通じてWindowsユーザーにアクセスする場合は、ユーザーをローカルの管理者グループに追加する必要があります。

Windowsユーザーを作成するには:

  1. スタート」→「管理ツール」→「ユーザー マネージャ」を選択します。

  2. 「ユーザー マネージャ」ウィンドウの「ユーザー」メニューから「新しいユーザー」を選択します。

  3. 「新しいユーザー」ウィンドウで、次の情報を入力します。

    • ユーザー名: OEM

    • フル ネーム: OEM Administrator

    • 説明: バッチ・ジョブとして実行します。

    • パスワード: パスワードを入力します。

    • パスワードの確認: 再びパスワードを入力します。

    OK」をクリックします。ユーザー名のリストに新しいユーザー名が挿入されます。

  4. ユーザーの権利を構成します。

    • Windows NTの場合:

      ユーザー・マネージャ・コンソールから新しいユーザー名を選択し、「原則」→「ユーザーの権利」を選択します。「ユーザー権利の原則」パネルが表示されます。

      「ユーザー権利の原則」パネルで「高度なユーザー権利の表示」ボックスを選択します。

      「権利」フィールドのドロップダウン・リストから「バッチ ジョブとしてログオン」オプションを選択します。

      追加」をクリックします。「ユーザーとグループの追加」パネルが表示されます。

    • Windows 2000およびXPの場合:

      管理ツール」フォルダからローカル・セキュリティ・ポリシー・アプレットを起動します。

      ローカル ポリシー」→「ユーザー権利の割り当て」に移動します。

      ユーザーを「バッチ ジョブとしてログオン」権限に追加します。

  5. 「ドメインまたはコンピュータ」ドロップダウン・リストからこのユーザーに対するドメインを選択します。

  6. ユーザーの表示」をクリックし、作成した新規Enterprise Managerユーザーの名前を選択します。

  7. 追加」をクリックしてから「OK」をクリックし、権限を追加します。

優先接続情報の構成

Enterprise Managerでは、Warehouse Builderランタイム・スキーマをホスティングするシステム上のジョブをスケジュールします。Enterprise Managerでジョブをスケジュールするには、次の2セットのユーザー名とパスワードを構成する必要があります。

これらの接続情報を初期化するには:

  1. Enterprise Managerコンソールを起動します。

  2. システム」メニューから「プリファレンス」を選択します。

    「管理者プリファレンス」ウィンドウが表示されます。

  3. 優先接続情報リスト」タブを選択します。

    ターゲット名とタイプのリストがパネルに表示されます。各リソース・ノードには、ノード、データベースおよびリスナーの3つのターゲット・タイプがあります。

  4. ランタイム・スキーマをホスティングするターゲット名を選択します(ターゲット・タイプはノードです)。

    「接続情報」パネルが表示されます。

  5. Enterprise Managerホストへのアクセスを提供するユーザー名とパスワードを入力します。

    Windows NTホスト・システムを実行している場合は、これは前の項でWindows NTホスト用に作成したユーザーになります。

    UNIXホスト・システムを実行している場合は、これは手順2で指定したUNIX上のORACLEユーザーになります。

  6. ランタイム・スキーマのターゲット名を選択します(ターゲット・タイプはデータベースです)。これは、Enterprise Managerによってデータベースに割り当てられたターゲットです。

  7. このデータベースへのアクセスを提供するユーザー名とパスワードを入力します。

  8. OK」をクリックして入力内容をコミットします。

これで、Enterprise ManagerでWarehouse Builderを実行するように構成されました。Enterprise Managerにロード・ジョブ(TCLスクリプト)またはスケジュール・ジョブを登録する前に、Enterprise Managerをホスティングするコンピュータおよびターゲット・ウェアハウスをホスティングするシステム上の必要なサービスをすべて開始する必要があります。

Enterprise Managerのホスト上では、次のサービスを開始する必要があります。

ターゲット・ウェアハウスのホスト上では、次のサービスを開始する必要があります。

Oracle Workflowのインストール」に進んでインストールを続行します。

Oracle Developer Suite用のEnterprise Managerの構成

この項の手順は、次の条件の両方に該当する場合のみ実行します。

Warehouse Builderには、Oracle Developer Suite用のset_oem_home SQLスクリプトが用意されています。このスクリプトを使用して、Enterprise Managerジョブを使用する構成パラメータを設定します。このスクリプトは構成作業として1回実行するだけです。新規のEnterprise Managerリポジトリをインストールする場合など、必要に応じて再び構成作業を行います。

Oracle Developer Suite用にEnterprise Managerを構成するには:

  1. SQL*PlusへWarehouse Builderランタイム・リポジトリ・ユーザーとして接続します。

  2. OWB_ORACLE_HOME/owb/rtp/sql/set_oem_home.sqlを実行します。

    このスクリプトには次のパラメータが必要です。

    • P1: 構成するEnterprise Managerのリリース(9.1または9.2)。

    • P2: Warehouse Builderランタイム・インストールが含まれたオペレーティング・システム(Windowsシステムがサポートされている場合はNT、UNIXシステムがサポートされている場合はUNIX)。

    • P3: Warehouse Builderランタイム・ホーム・ディレクトリ。

    • P4: Enterprise Manager JARファイルが格納されているOracle Databaseホーム・ディレクトリ。このディレクトリを有効なOracleディレクトリとして指定するには、このディレクトリがWarehouse Builderランタイム・ホーム・ディレクトリと同じコンピュータ上に存在する必要があります。このディレクトリを参照するマッピング・ドライブは使用できません。

    たとえば、Microsoft Windowsシステムで作業しているときに、Warehouse Builderランタイム環境がD:¥MyRuntimeHomeDirに存在し、その環境を構成してD:¥MyOracleDatabase92Homeに存在するEnterprise Manager 9.2 JARファイルを使用する場合は、次のパラメータを使用してスクリプトをコールします。

    @set_oem_home.sql 9.2 NT D:¥MyRuntimeHome D:¥My92DBHome

どのWarehouse Builderランタイム・リポジトリの場合も、このスクリプトを1回実行するだけでEnterprise Manager 9.1を構成できます。Enterprise Manager 9.2を構成する場合はもう一度実行します。

Oracle Workflowのインストール

Warehouse Builderプロセス・フローを使用する場合は、Oracle Workflowをインストールして配布を行えるようにします。

Oracle Databaseのリリースが10g以降の場合は、Warehouse BuilderスケジュールもOracle Workflowに配布できます。詳細は、『Oracle Warehouse Builderユーザーズ・ガイド』のスケジュールの説明を参照してください。

Oracle WorkflowがWarehouse Builderと必ず統合されるようにするには、次のインストール手順に従います。

Oracle Workflowサーバーのインストール

使用しているオペレーティング・システムの『Oracle Workflowオプション・サーバー・インストレーション・ノート』に記載されている手順を注意して実行します。このインストレーション・ノートには、ワークフロー・モニターのセットアップに必要な手動の手順が記載されています。ワークフロー・モニターが使用できることを確認して、次の手順に進みます。

Oracle WorkflowサーバーでWarehouse Builderランタイムサービスを通じてアクティビティを起動できるようにするには、Oracle Workflowリポジトリ・ユーザーにEXECUTE ANY PROCEDUREシステム権限を付与する必要があります。

Oracle Workflow 2.6.2にはOracle9iリリース2(9.2)データベースを使用してください。

Oracle Workflow 2.6.3にはOracle Database 10gリリース1(10.1)、Oracle Workflow 2.6.4には10gリリース2(10.2.0.2)以降のOracle Databaseを使用してください。

Oracle Workflowクライアントのインストール(オプション)

Oracle Warehouse BuilderでのOracle Workflowクライアントのインストールはオプションです。これは、Oracle Workflowクライアントの機能がWarehouse Builderのプロセス・フロー・エディタに置き換えられているためです。ただし、Oracle Workflowに配布済のWarehouse Builderプロセスを表示する場合は、Oracle Workflowクライアントをインストールします。

Warehouse Builderクライアントをインストールしたコンピュータに、Oracle Workflow クライアントのCDからOracle Workflowクライアントをインストールします。

『Oracle Workflowクライアント・インストレーション・ガイド』に記載されているインストール手順に従ってください。


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