Oracle Warehouse Builder インストレーションおよび管理ガイド 10gリリース2(10.2.0.2)for Microsoft Windows and UNIX Systems B40080-01 |
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この章では、次の項目について説明します。
Warehouse Builderでは、ETLソリューションとして設計-配布-実行モデルが使用されています。Oracle E-Business Suite(EBS)と統合するには、Warehouse Builderユーザーは、データを移動し、変換するマッピングを設計する前に、EBSからメタデータをインポートする必要があります。特に、設計段階では、Warehouse Builderユーザーは、APPSスキーマのメタデータにアクセスする必要があります。その後の実行段階では、Warehouse Builderユーザーは、そのスキーマのデータにアクセスする必要があります。
APPS本番用スキーマへの直接的アクセスは通常制限されるため、EBSデータベースでユーザーを定義し、Warehouse Builderユーザーが関連するメタデータやデータにのみアクセスできるようにする必要があります。
EBSデータおよびメタデータへのアクセスを許可するには:
このスクリプトにより、EBS表、ビュー、順序、キーのメタデータが含まれたAPPSスキーマの表へのアクセスが付与されます。この表には、FND_APPLICATION、FND_APPLICATION_VL、FND_TABLES、FND_VIEWS、FND_SEQUENCES、FND_COLUMNS、FND_PRIMARY_KEYS、FND_FOREIGN_KEYS、FND_PRIMARY_KEY_COLUMNS、FND_FOREIGN_KEY_COLUMNSがあります。
また、このスクリプトにより、前述の各オブジェクトのシノニムがユーザー・スキーマに作成されます。
ユーザーは、新規ユーザーを作成することも、前の手順で作成した同じユーザーを使用することもできます。ユーザーには、データの抽出を可能にするオブジェクトごとに、少なくともSELECTアクセス権を付与します。
これで、Warehouse Builderユーザーは、『Oracle Warehouse Builderユーザーズ・ガイド』のインポートの説明に従って、E-Business Suiteのメタデータをインポートできます。
リポジトリ・ブラウザをWarehouse Builderリポジトリに接続することにより、ユーザーはメタデータの表示、Webレポートの実行、メタデータに関する系統および影響分析の実行、ランタイム実行の監査を行うことができます。
Oracle Universal InstallerからWarehouse Builderをインストールするときに、リポジトリ・ブラウザはインストールされ、Oracle Universal Installerの「製品の言語」で選択した言語で利用することができます。
インストールを確認するには、リポジトリ・ブラウザ・リスナーを起動し、リポジトリ・ブラウザを起動します。リポジトリ・ブラウザの使用方法の詳細は、『Oracle Warehouse Builderユーザーズ・ガイド』を参照してください。
エンド・ユーザーがリポジトリ・ブラウザを表示する際に、Warehouse Builderを最初にインストールしたときに選択しなかった言語を使用する場合は、Warehouse BuilderのCDから追加の言語フォントをコピーできます。フォント・ディレクトリから次のフォントをOWB_ORACLE_HOMEの下のJDKディレクトリにコピーします。
デフォルトでは、リポジトリ・ブラウザ・セッションは180分後、つまりアクティビティのない状態が3時間続くとタイムアウトします。
この設定を変更するには、<OWB_ORACLE_HOME>¥owb¥j2ee¥owbb¥WEB-INF¥
にあるweb.xml
のsession-configタグを変更します。
このタグは、デフォルトでは次のように表示されます。
<session-config>
<session-timeout>180</session-timeout>
</session-config>
Warehouse Builderでは、Name and Address演算子を使用して、データのName and Addressのクレンジングを実行できます。Name and Address演算子は、Name and Addressのソース・データにあるエラーや不整合を識別し、修正します。この演算子は、入力データを、Name and Addressのクレンジング・ソフトウェアのサードパーティ・ベンダーから提供されたデータ・ライブラリと比較し、不整合を識別します。このデータ・ライブラリは、ベンダーから直接購入してください。
データ・ライブラリをインストールする場合は、ベンダーから提供される、Name and Addressのクレンジング・ソフトウェアのインストール手順を参照してください。
Warehouse BuilderをWarehouse Builder 10gリリース2(10.2.0.2)にアップグレードする場合は、データ・クレンジング・コンポーネントのパッケージ変更について、『Oracle Warehouse Builderリリース・ノート』を参照してください。
Name and Addressのクレンジングを利用するには:
Real Application Cluster(RAC)環境にインストールする場合は、複数のノードにName and Addressアダプタをインストールして、RACアーキテクチャの並行処理およびフェイル・オーバー機能を活用することもできます。購入したライセンスで複数ノードへのインストールが許諾されているかどうかは、ベンダーにご確認ください。
データ・ライブラリは、複数のノードにインストールする必要はありません。ただし、1つのノードにすべてのデータ・ライブラリをインストールすると、ファイルへのアクセスに待機時間が発生して、パフォーマンスが低下する可能性があります。Name and Addressクレンジング・ソフトウェアのベンダーが推奨する方法に従ってください。
Oracle Enterprise Managerは、Oracle DatabaseのCDに含まれているスケジューリング・ツールです。Oracle Enterprise ManagerをWarehouse Builderとともに構成すると、データ・ウェアハウスのデータのロードまたはリフレッシュを行うジョブを手動でスケジュールできます。Oracle Workflowでは、Oracle Enterprise Managerジョブ・ライブラリにあるジョブの依存性を管理できます。
Oracle Enterprise ManagerがWarehouse Builderと必ず統合されるようにするには、次の構成手順に従います。
Enterprise Managerリポジトリを作成するには:
生成されたスクリプトをジョブ・ライブラリに格納するには、Warehouse BuilderでOracle Management Server(OMS)にログオンする必要があります。このサーバーではジョブ・ライブラリを管理します。
「Management Server」ページで「OK」をクリックします。
Enterprise Managerで必要な権限を持つWindows NTユーザーを作成するには、Warehouse Builderランタイムのデータベース・インスタンス・ホストに対してWindows NTユーザー・マネージャを実行します。
Oracle Enterprise Manager Agent 9.2を通じてWindowsユーザーにアクセスする場合は、ユーザーをローカルの管理者グループに追加する必要があります。
Windowsユーザーを作成するには:
OEM
OEM Administrator
バッチ・ジョブとして実行します。
「OK」をクリックします。ユーザー名のリストに新しいユーザー名が挿入されます。
ユーザー・マネージャ・コンソールから新しいユーザー名を選択し、「原則」→「ユーザーの権利」を選択します。「ユーザー権利の原則」パネルが表示されます。
「ユーザー権利の原則」パネルで「高度なユーザー権利の表示」ボックスを選択します。
「権利」フィールドのドロップダウン・リストから「バッチ ジョブとしてログオン」オプションを選択します。
「追加」をクリックします。「ユーザーとグループの追加」パネルが表示されます。
「管理ツール」フォルダからローカル・セキュリティ・ポリシー・アプレットを起動します。
「ローカル ポリシー」→「ユーザー権利の割り当て」に移動します。
ユーザーを「バッチ ジョブとしてログオン」権限に追加します。
Enterprise Managerでは、Warehouse Builderランタイム・スキーマをホスティングするシステム上のジョブをスケジュールします。Enterprise Managerでジョブをスケジュールするには、次の2セットのユーザー名とパスワードを構成する必要があります。
これらの接続情報を初期化するには:
「管理者プリファレンス」ウィンドウが表示されます。
ターゲット名とタイプのリストがパネルに表示されます。各リソース・ノードには、ノード、データベースおよびリスナーの3つのターゲット・タイプがあります。
「接続情報」パネルが表示されます。
Windows NTホスト・システムを実行している場合は、これは前の項でWindows NTホスト用に作成したユーザーになります。
UNIXホスト・システムを実行している場合は、これは手順2で指定したUNIX上のORACLEユーザーになります。
これで、Enterprise ManagerでWarehouse Builderを実行するように構成されました。Enterprise Managerにロード・ジョブ(TCLスクリプト)またはスケジュール・ジョブを登録する前に、Enterprise Managerをホスティングするコンピュータおよびターゲット・ウェアハウスをホスティングするシステム上の必要なサービスをすべて開始する必要があります。
Enterprise Managerのホスト上では、次のサービスを開始する必要があります。
ターゲット・ウェアハウスのホスト上では、次のサービスを開始する必要があります。
「Oracle Workflowのインストール」に進んでインストールを続行します。
この項の手順は、次の条件の両方に該当する場合のみ実行します。
PL/SQLプロセスにEnterprise Managerを使用するのはオプションです。
および
現在Enterprise Managerを使用していない場合、または今後のリリースのEnterprise Managerを使用する予定がある場合は、この手順を省略できます。
Warehouse Builderには、Oracle Developer Suite用のset_oem_home
SQLスクリプトが用意されています。このスクリプトを使用して、Enterprise Managerジョブを使用する構成パラメータを設定します。このスクリプトは構成作業として1回実行するだけです。新規のEnterprise Managerリポジトリをインストールする場合など、必要に応じて再び構成作業を行います。
Oracle Developer Suite用にEnterprise Managerを構成するには:
OWB_ORACLE_HOME
/owb/rtp/sql/set_oem_home.sql
を実行します。このスクリプトには次のパラメータが必要です。
9.1
または9.2
)。
NT
、UNIXシステムがサポートされている場合はUNIX
)。
たとえば、Microsoft Windowsシステムで作業しているときに、Warehouse Builderランタイム環境がD:¥MyRuntimeHomeDir
に存在し、その環境を構成してD:¥MyOracleDatabase92Home
に存在するEnterprise Manager 9.2 JARファイルを使用する場合は、次のパラメータを使用してスクリプトをコールします。
@set_oem_home.sql 9.2 NT D:¥MyRuntimeHome D:¥My92DBHome
どのWarehouse Builderランタイム・リポジトリの場合も、このスクリプトを1回実行するだけでEnterprise Manager 9.1を構成できます。Enterprise Manager 9.2を構成する場合はもう一度実行します。
Warehouse Builderプロセス・フローを使用する場合は、Oracle Workflowをインストールして配布を行えるようにします。
Oracle Databaseのリリースが10g以降の場合は、Warehouse BuilderスケジュールもOracle Workflowに配布できます。詳細は、『Oracle Warehouse Builderユーザーズ・ガイド』のスケジュールの説明を参照してください。
Oracle WorkflowがWarehouse Builderと必ず統合されるようにするには、次のインストール手順に従います。
使用しているオペレーティング・システムの『Oracle Workflowオプション・サーバー・インストレーション・ノート』に記載されている手順を注意して実行します。このインストレーション・ノートには、ワークフロー・モニターのセットアップに必要な手動の手順が記載されています。ワークフロー・モニターが使用できることを確認して、次の手順に進みます。
Oracle WorkflowサーバーでWarehouse Builderランタイムサービスを通じてアクティビティを起動できるようにするには、Oracle Workflowリポジトリ・ユーザーにEXECUTE ANY PROCEDURE
システム権限を付与する必要があります。
Oracle Workflow 2.6.2にはOracle9iリリース2(9.2)データベースを使用してください。
Oracle Workflow 2.6.3にはOracle Database 10gリリース1(10.1)、Oracle Workflow 2.6.4には10gリリース2(10.2.0.2)以降のOracle Databaseを使用してください。
Oracle Warehouse BuilderでのOracle Workflowクライアントのインストールはオプションです。これは、Oracle Workflowクライアントの機能がWarehouse Builderのプロセス・フロー・エディタに置き換えられているためです。ただし、Oracle Workflowに配布済のWarehouse Builderプロセスを表示する場合は、Oracle Workflowクライアントをインストールします。
Warehouse Builderクライアントをインストールしたコンピュータに、Oracle Workflow クライアントのCDからOracle Workflowクライアントをインストールします。
『Oracle Workflowクライアント・インストレーション・ガイド』に記載されているインストール手順に従ってください。
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