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Oracle SOA Suite開発者ガイド
10g(10.1.3.1.0)
B31839-01
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12.9 トラッキング可能フィールドの定義

Oracle ESB Controlを使用すると、Oracle Enterprise Service Busフロー内のパス固有のメッセージ・インスタンス、およびそのメッセージの現在のルーティング・ステータスをトラッキングできます。

メッセージをトラッキングするメカニズムがトラッキング可能フィールドです。トラッキング可能フィールドは名前と値のペアです。名前はユーザーが指定するわかりやすい文字列、値はサービス全体またはサービスによって実行される操作の入出力メッセージに対して定義されたXPath式です。

図12-6に、Oracle ESB Controlの「サービス」ビューの「トラッキング可能フィールド」タブの例を示します。

図12-6 「サービス」ビュー – 「トラッキング可能フィールド」タブ

図12-6の説明は次にあります。
「図12-6 「サービス」ビュー – 「トラッキング可能フィールド」タブ」の説明

12.9.1 トラッキング可能フィールドの定義方法

Oracle ESB Controlの「サービス」ビューにある「トラッキング可能フィールド」を使用すると、サービスと操作に関連付けられた各メッセージに対して1つ以上のトラッキング可能フィールドを定義し、実行時にサービス操作によって処理されたメッセージをトラッキングできます。さらに、Oracle ESB Controlの「インスタンス」ビューを使用して、サービスまたは操作で処理されたメッセージ・インスタンスを検索できます。

トラッキング可能フィールドを定義する手順は、次のとおりです。

  1. 「サービス」ビューが表示されていない場合は、Oracle ESB Controlの上部の「サービス」ボタンをクリックします。

  2. 「サービス」パネルで、トラッキング可能フィールドを設定するサービスを選択します。

  3. 「トラッキング可能フィールド」タブをクリックします。

  4. プラス記号(+)ボタンをクリックし、行を表に追加して編集可能にします。既存の行を更新するには、その行をダブルクリックします。

  5. 次の値を行に入力します。

    1. トラッキング可能フィールドの名前を「名前」フィールドに入力します。これは、サービスが存在するESBシステム内で一意の名前です。

    2. 「操作」フィールドで、トラッキング可能フィールドを定義する操作を選択します。

    3. 「メッセージ」フィールドで、トラッキングするメッセージのタイプを選択します。選択可能な値は、「リクエスト」、「レスポンス」、「フォルト」です。

    4. 「式」フィールドに、トラッキングするフィールドを識別するXPath式を入力します。

      「式」フィールドの右にある棒型アイコンをクリックして、式ビルダーを開きます。この式ビルダーは、XPath式の作成に役立ちます。

      図12-7に、トラッキングするフィールドの識別に使用する式ビルダーの例を示します。

      図12-7 式ビルダー

      図12-7の説明は次にあります。
      「図12-7 式ビルダー」の説明

    5. 「有効」フィールドで、トラッキング可能フィールドを有効にする場合はチェック・ボックスを選択し、無効にする場合はチェック・ボックスの選択を解除します。

      トラッキング可能フィールドを無効にすると、トラッキング可能フィールドの情報は記録されず、Oracle ESB Controlの「インスタンス」ビューに表示されません。

    6. 終了後に「OK」をクリックします。

  6. 「適用」をクリックして、変更内容を保存します。「リセット」をクリックすると、フィールドの編集を開始する前に表示されていた値に戻ります。

12.9.2 トラッキング可能フィールドを有効化または無効化する方法

トラッキング可能フィールドは、Oracle ESB Controlの「サービス」ビューで有効または無効にできます。

トラッキング可能フィールドを無効または有効にする手順は、次のとおりです。

  1. 「サービス」ビューが表示されていない場合は、Oracle ESB Controlの上部の「サービス」ボタンをクリックします。

  2. 「トラッキング可能フィールド」タブをクリックします。

  3. 有効または無効にするトラッキング可能フィールドを含む行をダブルクリックします。

  4. 「有効」列で、トラッキング可能フィールドを有効にする場合はチェック・ボックスを選択し、無効にする場合はチェック・ボックスの選択を解除します。

  5. 「適用」をクリックします。

12.9.3 トラッキング可能フィールド定義時の処理内容

Oracle Enterprise Service Busでは、メッセージ・インスタンスを処理する際、フィールドの式を監視します。

12.9.4 実行時の処理内容

実行時には、トラッキング可能フィールドの「式」フィールドに設定された条件に基づいて、このサービスのトラッキング・データが「インスタンス」ビューの「詳細」タブに表示されます。