| Oracle Application Server Microsoft Officeとの相互運用性開発者ガイド 10gリリース3（10.1.3.1.0） B31842-01 |
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この章では、Oracle Business Activity Monitoringを使用してMicrosoft Outlook電子メール・クライアントにアラートおよびレポートを送信する方法について説明します。
この章の内容は次のとおりです。
今日の企業では、エンタープライズ・ビジネス・プロセス（特に人が参加する必要のあるプロセス）の合理化と自動化が真に必要とされています。ワークフロー・アラートおよび通知を電子メールで送信することにより、それらをトリガーしたイベントに注目し、それらのイベントを迅速かつ正確に処理する可能性を高めることができます。
Oracle Business Activity Monitoringは、企業の業務にリアルタイムの視認性を提供します。これにより、ビジネス・ユーザーは、コストを削減し、在庫水準の低下などのビジネス・イベントが発生した際のプロセスを改善することができます。Oracle Business Activity Monitoringアーキテクチャは、メッセージング、データ統合、高度なデータ・キャッシュ、分析的な監視、アラート、およびレポート・テクノロジを利用して、イベントやステータスの変化の発生後数秒以内に重大な情報を提供します。
特定のイベントおよび条件によってトリガーされるアラートを作成できます。作成されたアラートは、特定のユーザーに、レポートを自動的に送信することができます。レポートでデータが変化したときにアラートを送信したり、アラートを使用して毎日または設定した間隔でユーザーにレポートを送信したりすることができます。イベントや条件が発生したときに、アラートは、レポートを電子メールでOracle Business Activity Monitoringユーザーに送信できます。この章では、主に、Microsoft Outlook電子メール・クライアントへのアラートおよびレポートの送信について説明します。
ビジネス・ユーザーにビジネス・プロセスやアクティビティの変化を常時監視させるかわりに、Oracle Business Activity MonitoringからMicrosoft Outlook電子メール・クライアントに直接アラートを送信するソリューションを作成することができます。これらのアラートはブラウザで表示される通常のリンクに設定することや、電子メールの添付ファイルとして送信されるドキュメントに埋め込むことができます。
この章で説明する手順を実行するには、次のソフトウェアをインストールします。
Oracle Business Activity Monitoring 10gリリース2（10.1.2）
詳細は、『Oracle Business Activity Monitoringインストレーション・ガイド』または『Oracle Business Activity Monitoringクイック・インストレーション・ガイド』を参照してください。
このデータ・オブジェクトは、Oracle Business Activity Monitoringのインストール時に「Samples」オプションを選択するとインストールされます。
Microsoft Outlook（任意のバージョン）
Multipurpose Internet Mail Extension HTML（.MHT形式）で送信されたレポートを開くための、Microsoft Internet ExplorerまたはMicrosoft Word
さらに、送信元アドレスが構成されていることを確認する必要があります。これには、次の手順を実行します。
Oracle Business Activity Monitoring Administratorを起動します。
ドロップダウン・リストから、「Message Center management」を選択します。
「Edit」をクリックします。
「Server Name」、「Server Port」および「Email Account for Alerting」フィールドに適切な値を入力します。
「Save」をクリックします。
Oracle Business Activity Monitoring Event Engineを再起動します。
コントロール パネルで、「管理ツール」→「サービス」をクリックします。
「Oracle BAM Event Engine Service」を右クリックして、ポップアップ・メニューから「再起動」を選択します。
「Continue」をクリックします。
Oracle Business Activity Monitoringを使用すると、Microsoft Outlook電子メール・クライアントにアラートおよびレポートを送信する次のソリューションを作成できます。
Oracle Business Activity Monitoringにより、ビジネス経営者や運用管理者は、企業で発生するビジネス・イベントをリアルタイムで認識できるようになるので、意思決定プロセスを改善し、得られた情報を使用して、ビジネス・プロセスの効率を分析し、向上させることができます。たとえば、ジャスト・イン・タイム在庫方針で分散グローバル・サプライ・チェーンを展開する企業は、在庫レベルを監視し続け、それらを、サプライヤや物流パートナに送信した部品表や補充要求と関連付ける必要があります。これを行わないと、サプライ・チェーン全体にわたる部品や在庫のバランスの取れたフローを維持する機能が失われる危険性があります。Oracle Business Activity Monitoringを使用する場合、特定の品目の在庫レベルが一定レベルを下回るとすぐに、運用管理者にアラートが送信されます。このアラートには、アラート受信者が関連品目を再発注するためのWebベース・ユーザー・インタフェースへのリンクを含めることもできます。
音楽小売店の店員が、任意のカセットまたはCDの販売数が一定レベルに達したときに電子メール・アラート（図7-1を参照）を受信するとします。また、この電子メールには、その特定のカセットまたはCDの販売数の明細を示すレポートへのリンクが含まれている必要があります。
リンクを持つ電子メール・アラートを送信するようにOracle Business Activity Monitoringを構成するには、次の項の手順を実行してください。
Oracle Business Activity Monitoringでレポートを作成するには、次の手順を実行します。
Oracle Business Activity Monitoring Active Studioを起動します。
「CREATE A NEW REPORT」をクリックします。
タイトルと4つの表示領域を持つ「Tiled Report」オプションをクリックします（図7-2を参照）。
ページの上部の「Click to add a report title」をクリックして、Media Sales Reportというレポート・タイトルを追加します。
左上の表示領域で、「Bar Chart」アイコンをクリックします（図7-3を参照）。
「Data Objects」セクションで、「Samples」をダブルクリックします。
「Media Sales」を選択し、「Next」をクリックします。
「Group By」リストで、「Record Label」チェック・ボックスを選択します。
「Chart Values」リストで、「Costs」チェック・ボックスを選択します。
「Summary Function(s)」リストから、「Sum」チェック・ボックスを選択します（図7-4を参照）。
「Next」をクリックします。
「Change View Properties」アイコンをクリックします。
「View Title」フィールドに、Sales by Record Labelと入力します。
「OK」をクリックします。
右上の表示領域で、「Pie Chart」アイコンをクリックします。
「Data Objects」セクションで、「Samples」をダブルクリックします。
「Media Sales」を選択し、「Next」をクリックします。
「Group By」リストで、「Category」チェック・ボックスを選択します。
「Chart Values」リストで、「Costs」チェック・ボックスを選択します。
「Summary Function(s)」リストで、「Sum」チェック・ボックスを選択します。
「Next」をクリックします。
「Change View Properties」アイコンをクリックします。
「View Title」フィールドに、Sales by Categoryと入力します。
「Data Labels」タブをクリックします。
「Percent」および「Series Name」チェック・ボックスを選択します。
「OK」をクリックします。
左下の表示領域で、「Line Chart」アイコンをクリックします。
「Data Objects」セクションで、「Samples」をダブルクリックします。
「Media Sales」を選択し、「Next」をクリックします。
「Group By」リストで、「Quarter」チェック・ボックスを選択します。
「Chart Values」リストで、「Costs」チェック・ボックスを選択します。
「Summary Function(s)」リストで、「Sum」チェック・ボックスを選択します。
「Next」をクリックします。
「Change View Properties」アイコンをクリックします。
「View Title」フィールドに、Sales by Quarterと入力します。
「OK」をクリックします。
右下の表示領域で、「Streaming List」アイコンをクリックします。
「Data Objects」セクションで、「Samples」をダブルクリックします。
「Media Sales」を選択し、「Next」をクリックします。
すべてのチェック・ボックス（「Category」、「Costs」、「Media Format」、「Quarter」、「Record Label」、「Sales」、および「Year」）を選択します。
「Next」をクリックします。
「Change View Properties」アイコンをクリックします。
「View Title」フィールドに、Detailed Sales Summaryと入力します。
「OK」をクリックします。
「Actions」ペインで、「Save Report」をクリックします。
「Save in」で「My Reports」フォルダを選択します。
「Report Name」フィールドにMedia Sales Reportと入力します。
「OK」をクリックします。
Oracle Business Activity Monitoring Active Viewerを起動します。
「レポートの選択」をクリックします。
「Media Sales Report」を選択し、「OK」をクリックします。
図7-5に示すようなMedia Sales Reportが表示されます。
Oracle Business Activity Monitoringでアラート・ルールを作成するには、次の手順を実行します。
Oracle Business Activity Monitoring Active Studioを起動します。
「Alerts」タブをクリックします。
「CREATE A NEW ALERT」をクリックします。
「CREATE A RULE」をクリックします。
「Rule Name」フィールドにCD Salesと入力します。
「Select an Event」リストから、「When a data field in a data object meets specified conditions」を選択します。
「Next」をクリックします。
「Select an Action」リストから、「Send a message via email」を選択します。
「Rule Expression」セクションで、「this data field has a condition of x」をクリックして、Alert Rule Editorを表示します。
「Data Objects」セクションで、「Media Sales」を選択します。
「Row Filter」タブをクリックします。
「add new entry」をクリックします。
「field」リストから、「Sales」を選択します。
「Comparison」リストから、「is equal to」を選択します。
隣のリストから、「Value」を選択します。
「Value」フィールドに1111と入力します。これにより、アラートをトリガーするために販売する必要のあるCDまたはカセットの数が反映されます。
「add entry」をクリックします（図7-6を参照）。
「OK」をクリックします。
「Rule Expression」セクションで、「create message」をクリックして、「Alert Message」ダイアログ・ボックスを表示します。
「Subject field」フィールドにNew media sold. Sale price:と入力します。
アラートには、最初の場所にアラートをトリガーするデータを含めることができます。
左側のリストから、「Insert into subject」をクリックします。
「Message Text」フィールドにCheck it out:と入力します。
右側のリストから、7.3.1.1項「レポートの作成」で作成した「Media Sales Report」を選択します。
左側のリストから、「Send Report Link」を選択して、「Insert into text」をクリックします（図7-7を参照）。
「OK」をクリックします。
アクションの行で、「select user」をクリックして、「Select Names」ダイアログ・ボックスを表示します。
アラートを送信するユーザーを選択します（図7-8を参照）。今回は練習のため、自分自身にアラートを送信します。
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注意: Oracle Business Activity Monitoring Administratorを使用してユーザーを管理し、それらのユーザーの電子メール・アドレスを指定することができます。これらの方法の詳細は、『Oracle Business Activity Monitoring管理者ガイド』を参照してください。会社のディレクトリ（Oracle Internet Directoryなど）に格納されたユーザー情報でプロビジョニングされるようにOracle Business Activity Monitoringを構成することもできます。 |
「OK」をクリックします。
「OK」をクリックして、「Rule Creation and Edit」ダイアログ・ボックスを閉じます。
任意のCDまたはカセットの販売数が1111になると電子メール・クライアントにアラートが送信されるようになりました。
開発者は、一般に、アラート条件が満たされることを待たずにアラートをテストすることを希望します。管理者権限がある場合は、Oracle Business Activity Monitoring Architectを使用して、基礎となるデータを操作してアラートをトリガーすることができます。これには、次の手順を実行します。
Oracle Business Activity Monitoring Architectを起動します。
「Folders」ペインで、「Samples」をクリックします。
「Data Objects」ペインで、「Media Sales」をクリックします。
右側のペインの上部にあるリンクのリストの「Contents」をクリックします。
一番上の行に示されている「Sales」列の現在の値をメモしておきます。
「Edit Contents」をクリックします。
一番上の行で、「Edit」をクリックします。
「Sales」列の値を1111に変更します（図7-9を参照）。
「Update」をクリックします。
「Folders」ペインで、「System」→「Alerts」をクリックします。
「Data Objects」ペインで、「History」をクリックします。
右側のペインの上部にあるリンクのリストの「Contents」をクリックします。
必要に応じて、表の後部にスクロールします。アラートが電子メール・アカウントに送信されたことを確認できます（図7-10を参照）。
電子メール・クライアントをチェックして、アラートを受信していることを確認します。
メッセージを開き、リンクをクリックしてレポートを表示します。
アラートが機能していることを確認したら、すぐに、Oracle Business Activity Monitoring Architectを使用して、Media Salesのデータに加えた変更を元に戻します。
アラートを送信するかわりに、図7-5に示すような、Active Data Cacheのデータ・オブジェクトからのデータのスナップショットを含む日次レポートを電子メールで送信しようとしています。Oracle Business Activity Monitoringを使用すると、そのようなレポートを電子メールの添付ファイルとして.MHT形式で送信することができます。.MHTファイルはMicrosoft Internet ExplorerやMicrosoft Wordで開くことができるので、受信者は、インターネットに接続していなくても、データを参照することができます。
電子メール・アドレスにレポートを送信するようにOracle Business Activity Monitoringを構成するには、次の項の手順を実行してください。
1人以上のOracle Business Activity Monitoringユーザーに電子メールでレポートを送信するには、次の手順を実行します。
Oracle Business Activity Monitoring Active Studioを起動します。
「My Reports」タブをクリックします。
7.3.1.1項「レポートの作成」で作成したレポートをダブルクリックします。
「Actions」ペインで、「Email」→「Report page」をクリックします。
「E-mail Report」ダイアログ・ボックスが表示されます。
「To」、「CC」、および「BCC」フィールドに、Oracle Business Activity Monitoringユーザー名を指定します。電子メールを送信できるのは、Oracle Business Activity Monitoringのユーザーのみです。自分自身も受信者に含めておきます。
「Subject field」フィールドにCan you believe this?と入力します。
「Message」フィールドにCheck out the attached report.と入力します。（図7-11を参照。）
「Send」をクリックします。
レポートが送信されたことを検証するには、次の手順を実行します。
電子メール・クライアントをチェックして、メッセージを受信していることを確認します。
メッセージを開き、添付されている.MHTファイルをローカル・ファイル・システムにダウンロードします。
ダウンロードしたファイルをMicrosoft Internet ExplorerまたはMicrosoft Wordで開き、レポートを確認します。
『Oracle Business Activity Monitoringインストレーション・ガイド』
『Oracle Business Activity Monitoring Active Studioユーザーズ・ガイド』
『Oracle Business Activity Monitoring Architectユーザーズ・ガイド』
